JPH10228262A - 表示装置の駆動回路 - Google Patents

表示装置の駆動回路

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JPH10228262A
JPH10228262A JP2933897A JP2933897A JPH10228262A JP H10228262 A JPH10228262 A JP H10228262A JP 2933897 A JP2933897 A JP 2933897A JP 2933897 A JP2933897 A JP 2933897A JP H10228262 A JPH10228262 A JP H10228262A
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effect transistor
field effect
inverter
resistance
edge
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Application number
JP2933897A
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English (en)
Inventor
Yasuo Segawa
泰生 瀬川
Ryoichi Yokoyama
良一 横山
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 p−SiTFTを用いたドライバー一体型L
CDにおいて、サンプリング時の設計を変更することに
より、輝度ムラを防ぐ。 【解決手段】 シフトレジスタの出力に関わるインバー
タの、p型TFT22のオン抵抗をn型TFT21のオン抵
抗よりも大きくした。p型TFT22に信号の遅延が生じ
るのでインバータの出力波形は、立ち上がりエッジが傾
斜された形状となる。これらのサンプリングパルスの後
エッジは、他のどのサンプリングパルスの前エッジと一
致することが無く、サンプリングパルスの後エッジにお
いて決定される画素信号電圧が、他のサンプリングパル
スの前エッジにおいて原画信号電圧に与えられる影響に
より変化することが避けられ、輝度ムラが防がれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多結晶半導体層を
用いた薄膜トランジスタ(TFT:Thin FilmTransisto
r)を、表示部にマトリクス状に配置するとともに、周
縁部にもゲートアレイを形成すべく配置することで、駆
動回路を内蔵した駆動回路一体型の液晶表示装置(LC
D:Liquid Crystal Display)に関する。
【0002】
【従来の技術】LCDは小型、薄型、低消費電力などの
利点があり、OA機器、AV機器などの分野で実用化が
進んでいる。特に、スイッチング素子として、TFTを
用いたアクティブマトリクス型は、原理的にデューティ
比100%のスタティック駆動をマルチプレクス的に行
うことができ、大画面、高精細な動画ディスプレイに使
用されている。
【0003】近年、TFTのチャンネル層として多結晶
(ポリ)シリコン(p−Si)を用いることによって、
マトリクス表示部と周辺駆動回路部を同一基板上に形成
した駆動回路一体型のLCDが開発されている。一般
に、p−Siは非晶質シリコン(a−Si)に比べて移
動度が高い。このため、TFTが小型化され、高精細化
が実現される。また、ゲートセルフアライン構造による
微細化、寄生容量の縮小による高速化が達成されるた
め、n−chTFTとp−chTFTからなるCMOS
トランジスタを形成することにより、高速駆動回路を構
成することができる。このように、駆動回路部を同一基
板上にマトリクス表示部と一体形成することにより、製
造コストの削減、LCDモジュールの小型化が実現され
る。
【0004】図8にドレインドライバー側の詳細な構成
を示す。ドレインドライバーは主にシフトレジスタから
なり、クロック信号CKと反転クロック信号*CKによ
りシフト動作が制御される。また、図9はこのシフトレ
ジスタからパラレルに出力されるサンプリングパルスの
タイミング図である。図8の上半分は、各出力段(S/
R)が、直列接続された第1のクロックドインバータと
インバータ及び電荷安定のためにインバータに逆並列に
接続された第2のクロックドインバータからなるシフト
レジスタ(1)である。各出力段(S/R)は配列配置
された各々のサンプリング用トランスファゲート(2)
のON/OFFを制御するようにされている。
【0005】また、各サンプリング用トランスファゲー
ト(2)の入力端には、ビデオデータライン(VD)が
共通に接続されており、各サンプリングゲート(2)の
出力端はドレインラインに供給され、図の下部のマトリ
クス表示部(3)の各列に送出されている。表示部
(3)は、不図示であるドレインラインとゲートライン
とが交差配置され、その交差部には、p−SiTFTか
らなるスイッチ素子と、これに接続された液晶駆動用の
画素容量が形成され、表示画素(PX)を構成してい
る。
【0006】各表示画素(PX)へ供給すべき画素信号
電圧は、外付け集積回路で作成された原画信号としてビ
デオデータライン(VD)に供給される。原画信号は、
シフトレジスタ(1)のシフト動作により順にオンされ
たサンプリングゲート(2)により、各水平走査期間中
の各列に割り当てられたタイミングでサンプルされ、画
素信号電圧が決定される。一方、ゲートラインにより表
示部(3)に走査信号が与えられて行が選択され、これ
に同期する形で行列的に指定された各表示点に対応する
画素信号電圧が、ドレインラインを通じて各表示画素
(PX)に与えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ビデオデータライン
(VD)に供給された原画信号電圧は、ONされたサン
プリングゲート(2)を介して、対応するドレインライ
ンに印加されるとともに、その時、ONされたTFTを
介して、対応した表示画素(PX)である画素容量へも
供給される。各々ONされたサンプリングゲート(2)
は原画信号電圧をドレインラインに導通させた状態で、
これがOFFする瞬間の電圧を画素信号電圧としてサン
プリングし、これをドレインラインへ保持している。即
ち、図9に示す、各サンプリングパルスの立ち下がり
(回路構成によっては立ち上がり)エッジ(Ed0,E
d1,Ed2,Ed3)にあたるタイミングにおいて、
画素信号電圧が決定される。
【0008】図10に、原画信号電圧とサンプリングパ
ルスとの関係をオシロスコープにより観測した結果を示
す。図中、SPはサンプリングパルス、VD1は原画信
号電圧であり、また、VD2はサンプリングパルスの動
作の無いときの原画信号電圧である。図より、サンプリ
ングパルスの立ち上がりエッジにおいて、原画信号電圧
VD2に比べ、原画信号電圧VD1が大きく歪んでいる
ことが分かる。即ち、サンプリングパルスの立ち上がり
エッジでは、そのサンプリングゲート(2)がオンする
が、その瞬間、原画信号電圧とその直前のドレインライ
ンに残っていた画素信号電圧との電圧差のために、電流
が流れる。この時、配線抵抗と付加容量との積、即ち、
時定数が無視できなく、ドレインラインの電圧が原画信
号電圧と同じになるまでの時間、原画信号電圧が変動す
るものと推測される。
【0009】図9において、N段の立ち下がりエッジ
(Ed0)は、それより2段後のN+2段目の立ち上が
りエッジ(Eu2)と同じタイミングになっている。こ
の直前まで、ONされたN段目のサンプリングゲート
(2)を介して、ドレインラインへ印加されていた原画
信号電圧が、サンプリングゲート(2)がOFFした瞬
間に、画素信号電圧として決定されてドレインラインに
保持され1水平期間維持されるが、それと同時に、N+
2段目のサンプリングゲート(2)もオンするので、そ
の瞬間の原画素信号と、1つ前の水平期間にN+2段目
のドレインラインに保持された画素信号電圧との間の電
位差のために、電流が流れ、原画信号が一瞬歪んだ状態
で、N段目のドレインラインに印加され、画素信号電圧
として保持される。即ち、N段目に印加される画素信号
電圧が、N+2段目に生じる電流のために、変化してし
まう。
【0010】図11に、シフトレジスタの各出力段の出
力波形のシュミレーション結果を示す。ここでは、互い
にエッジを近接する2つの出力パルス(SRn,SRn
+2)を示している。即ち、図8のシフトレジスタ
(1)においては、いずれかのシフトレジスタ(1)の
隣接する各出力段(S/R)からの出力パルスを調べて
いる。図より、前のパルス(SRn)の後エッジと後の
パルス(SRn+2)の前エッジとが重なっていること
が分かる。
【0011】従って、前のパルス(SRn)により制御
されたサンプリングゲート(2)を介して対応するドレ
インラインへ与えられていた原画信号電圧は、このパル
スが立ち下がった瞬間の電圧を画素信号電圧としてサン
プルするに際し、同時に後ろのパルス(SRn+2)が
立ち上がって対応するドレインラインへ流れる電流のた
めに、一瞬歪んだ原画信号電圧を、画素信号電圧として
決定することになる。
【0012】図12は、シフトレジスタ(1)の各出力
段に関して、図11に示すような隣接する出力パルスの
重なり時間を測定した結果である。いずれの出力段につ
いても、平均的に50nsの重なり時間があり、±20
〜30nsのばらつきがあることが分かる。このよう
な、ばらつきはシフトレジスタを構成するp−SiTF
Tの特性にのばらつきに起因しているものと推測され
る。即ち、p−Siをガラス基板上に形成する際、グレ
インサイズが不均一となり、これがTFTの速度のばら
つきに結びつくものと考えられる。但し、図10からも
分かるとおり、原画信号電圧が変動するのは、サンプリ
ングパルスが立ち上がる瞬間であり、サンプリングパル
スが大きく重なる場合は、前のサンプリングパルスが立
ち下がって、画素信号電圧が決定された後に、後のサン
プリングパルスが立ち上がって原画信号電圧が変動して
も、表示に影響はでない。
【0013】従って、このような、サンプリングパルス
の重なりそのものよりも、サンプリングパルスの重なり
時間がばらつくことにより、画素信号電圧の変動が最も
大きくなるような重なり時間を有する出力段があり得、
この段に関する列は全ての表示画素で画素信号電圧の変
動を被り、縦筋ムラとして目に付き、表示品位を落とす
ことが問題となっていた。
【0014】ここに挙げた例に限らず、一般に、ドレイ
ンドライバーにおいては、シフトレジスタから出力され
る当該出力段のサンプリングパルスの立ち下がりエッジ
は、必ず、他の出力段のサンプリングパルスの立ち上が
りエッジと一致あるいは近接するため、上述のような問
題が発生する。特に、1ライン毎に、表示画素(PX)
へ供給される画素信号電圧の極性が反転されるライン反
転駆動においては、当該水平期間に供給すべき画素信号
電圧は、前の水平期間に印加されてドレインラインに残
っていた画素信号電圧と極性が常に逆になっているた
め、サンプリングの瞬間に流れる電流は相当に大きなも
のとなる。このため、原画信号電圧の変動はかなり大き
く、画素信号電圧の変化に起因する縦筋ムラが目立って
いた。
【0015】これ故、本発明では、p−SiTFTの特
性のばらつきは不可避であるとして、p−SiTFTの
特性均一化とは別の観点から、設計の調整により、この
問題を解決することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために成され、表示画素が行列状に配された表示
装置に所望の表示を行わせる表示装置の駆動回路におい
て、前記表示画素の行あるいは列に対応づけられた出力
段を有する単数または複数系列のシフトレジスタと、こ
のシフトレジスタの各出力段から出力された制御信号に
基づいて導通が制御され、かつ、一端に外部から供給さ
れた原画信号電圧が与えられるとともに他端が前記表示
画素の行あるいは列へと接続されたサンプリングスイッ
チと、を有し、前記制御信号に基づいたサンプリングパ
ルスは、それらの波形の前エッジと後エッジのタイミン
グが、実際的に互いに一致しない構成である。
【0017】これにより、当該サンプリングスイッチが
オフされた瞬間に他のサンプリングスイッチがオンさ
れ、一瞬、原画信号が歪んだ時の電圧が画素信号電圧と
して決定されことが避けられ、不正確な信号電圧が対応
する表示画素へ供給されることが防がれる。特に、前記
制御信号は、その波形の前エッジが後エッジよりも大き
く歪まされている構成である。
【0018】画素信号電圧は、サンプリングパルスの後
エッジにより決定されるので、サンプリングパルスの前
エッジにかかる制御信号の前エッジを歪ませることで、
表示に悪影響を及ぼすことなく、前のサンプリングパル
スの後エッジと後のサンプリングパルスの前エッジが一
致することが避けられる。特に、前記制御信号の前エッ
ジにかかるスイッチ素子は、前記制御信号の後エッジに
かかるスイッチ素子よりもオン抵抗が大きくされている
構成である。
【0019】これにより、制御信号の前エッジが歪まさ
れる。特に、前記制御信号は、立ち上がりエッジが傾斜
されている構成である。これにより、前のサンプリング
パルスの立ち上がりエッジは、後のサンプリングパルス
の立ち下がりと一致することが避けられる。特に、前記
シフトレジスタの各出力段の出力を行う第1のインバー
タは、p型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗
が、n型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗よ
りも大きくされている構成である。
【0020】これにより、シフトレジスタの各出力段か
ら出される制御信号の前エッジの立ち上がりが傾斜され
る。特に、前記シフトレジスタの各出力段の出力を行う
第1のインバータは、p型導電形の電界効果型トランジ
スタのW/L比が、n型導電形の電界効果型トランジス
タのW/L比よりも小さくされている構成である。
【0021】これにより、シフトレジスタの各出力段の
前エッジにかかるスイッチ素子のオン抵抗が大きくさ
れ、制御信号の前エッジの立ち上がりが傾斜される。特
に、前記サンプリングパルスは、その波形の前エッジが
後エッジよりも大きく歪まされている構成である。画素
信号電圧は、サンプリングパルスの後エッジにより決定
されるので、サンプリングパルスの前エッジを歪ませる
ことで、表示に悪影響を及ぼすことなく、前のサンプリ
ングパルスの後エッジと後のサンプリングパルスの前エ
ッジが一致することが避けられる。
【0022】特に、前記サンプリングパルスの前エッジ
にかかるスイッチ素子は、前記サンプリングパルスの後
エッジにかかるスイッチ素子よりもオン抵抗が大きくさ
れている構成である。これにより、サンプリングパルス
の前エッジが歪まされる。特に、前記サンプリングパル
スは、立ち上がりエッジが傾斜されている構成である。
【0023】これにより、前のサンプリングパルスの立
ち上がりエッジは、後のサンプリングパルスの立ち下が
りエッジと一致することが避けられる。特に、前記サン
プリングパルスは、前記制御信号が単数または複数個の
第2のインバータが介されて得られる構成である。これ
により、サンプリングパルスの前エッジが歪まされる。
【0024】特に、奇数番目の前記第2のインバータ
は、n型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗
が、p型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗よ
りも大きくされている構成である。これにより、サンプ
リングパルスの前エッジは、立ち下がりエッジにおいて
順次傾斜される。
【0025】特に、偶数番目の前記第2のインバータ
は、p型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗
が、n型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗よ
りも大きくされている構成である。これにより、サンプ
リングパルスの前エッジは、立ち上がりエッジにおいて
順次傾斜される。
【0026】特に、奇数番目の前記第2のインバータ
は、n型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比
が、p型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比よ
りも小さくされている構成である。これにより、サンプ
リングパルスの前エッジにかかるスイッチ素子のオン抵
抗が大きくされ、サンプリングパルスの前エッジの立ち
下がりが歪まされる。
【0027】特に、前記偶数番目の第2のインバータ
は、p型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比
が、n型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比よ
りも小さくされている構成である。これにより、サンプ
リングパルスの前エッジにかかるスイッチ素子のオン抵
抗が大きくされ、サンプリングパルスの前エッジの立ち
上がりが歪まされる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明実施の第1の形態
にかかるドレインドライバーに用いられるシフトレジス
タの等価回路図である。各出力段は、直列的に接続され
た第1のクロックドインバータ(10)とインバータ
(11)、及び、電荷安定のためにインバータ(11)
に逆並列に接続された第2のクロックドインバータ(1
2)とからなる。第1のクロックドインバータ(10)
及び第2のクロックドインバータ(12)には、それぞ
れ互いに極性が逆のシフトクロックCK、*CKが供給
される。各出力段のシフト動作は、主に、第1のクロッ
クドインバータ(10)に供給されるシフトクロックに
従って行われる。隣接する出力段に関して、第1のクロ
ックドインバータ(10)同士、及び、第2のクロック
ドインバータ(12)同士は、互いに逆極性のシフトク
ロックが供給され、かつ、隣接する第1のクロックドイ
ンバータ(10)と第2のクロックドインバータ(1
2)には、同じ極性のシフトクロックが供給される。各
出力段の出力は、インバータ(11)の出力から取り出
され、サンプリングパルスとされている。本実施の形態
では、インバータ(11)は、少なくとも出力信号の前
エッジが歪まされる素子構成とされている。
【0029】図2は、図1に示すシフトレジスタの各出
力段からの出力信号OUTN−1,OUTN,OUTN
+1、クロック信号CK、a点及びb点における信号波
形のタイミング図である。各出力信号OUTN,OUT
N+1は、各々a点及びb点における信号がインバータ
(11)により反転出力されたものであるが、この際、
立ち上がりエッジが歪まされることにより、前エッジが
傾斜した波形となっている。このため、N−1段目の出
力信号の後エッジと、N+1段目の出力信号の前エッジ
とが一致しないようにされ、従って、N−1段のサンプ
リングスイッチ(2)とN+1段に供給されるサンプリ
ングスイッチ(2)へ供給されるサンプリングパルスが
離間されて、互いに重畳することが避けられる。即ち、
いずれのサンプリングパルスも、その後エッジが他のど
のサンプリングの前エッジとも一致することが無くなる
ので、サンプリングの瞬間に原画信号が歪んでその瞬間
に決定される画素信号の電圧が変化してしまう、という
問題が防がれる。ここで、これらのシフト動作は、主
に、第1のクロックドインバータ(10)のシフトクロ
ックにより制御されているので、各出力信号OUTN−
1,OUTN,OUTN+1のエッジの傾斜が、シフト
動作に悪影響を及ぼすことはない。
【0030】図3に、本発明実施の第2の形態にかかる
ドレインドライバーに用いられるシフトレジスタの等価
回路を示す。本実施の形態では、インバータ(11)か
らの出力は、単数または直列接続された複数の第2のイ
ンバータ(13)を介して取り出され、各出力段のサン
プリングパルスとされている。そして、これら第2のイ
ンバータ(13)は、実施の第1の形態と同様、少なく
とも出力信号の前エッジが歪まされる素子構成とされて
いる。
【0031】図4は、図3に示すシフトレジスタの各出
力段からの出力信号OUTN,OUTN+1、クロック
信号CK、a点、b点、c点、d点、e点、f点、g
点、h点及びi点における信号波形のタイミング図であ
る。シフトクロックCK、*CKにより制御されたクロ
ックドインバータ(10)により転送されてきた信号
は、a点の反転信号であるd点信号が、更に、単数また
は直列接続された複数の第2のインバータ(13)によ
り、所定の立ち上がりエッジあるいは立ち下がりエッジ
が歪まされることで、立ち上がりエッジが傾斜された波
形を呈する出力信号OUTNとして取り出される。特
に、介在される第2のインバータ(13)の数が増えれ
ば増える程、出力信号は、前エッジが傾斜されるのみな
らず、各々のインバータ(13)を構成する素子の閾値
の高さに応じて遅延される。また、N+1段及び他の段
に関しても同様に、前エッジが傾斜され、あるいは、遅
延された出力信号が取り出されるので、いずれの出力信
号も、その後エッジが、どの出力信号の前エッジにも一
致することは無い。従って、ある段のサンプリングパル
スの前エッジが、別の段のサンプリングパルスの後エッ
ジに一致することによる原画信号の歪みが防がれ、正確
な画素信号電圧がサンプリングされて、対応する表示画
素(PX)へ供給される。なお、ここでは、インバータ
(11)が、信号に歪みを与えない構成、即ち、d点信
号の前エッジが傾斜しない構成としているが、本発明実
施の第1の形態と同様、歪みを与える構成、即ち、d点
信号の前エッジが傾斜する構成としてもよい。
【0032】
【実施例】図5及び図6は、本発明の実施例にかかるイ
ンバータ(11,13)の等価回路図である。周知の如
く、インバータ回路は、p型トランジスタ及びn型トラ
ンジスタからなるが、p−Siを用いた駆動回路一体型
においては、CMOSトランジスタは、n型及びp型の
p−SiTFTを用いて作成される。即ち、n型のTF
T(21)とp型のTFT(22)とが、それらのソー
スがインバータ(11)の出力outとして共通にさ
れ、かつ、それらのゲートがインバータ(11、13)
の入力inとして共通にされた構成である。
【0033】図5においては、p型TFT(22)が、
n型TFT(21)に比べてW/Lが小さくされてオン
抵抗が大きくされている。これにより、p型TFT(2
2)の信号電圧に遅延が生じ、インバータ(11,1
3)の出力は、立ち上がりエッジにおいて信号の歪みが
与えられるので、図2の出力OUTNの出力電圧の如
き、前エッジに適当な傾斜を有した波形を呈する信号パ
ルスが得られる。
【0034】また、このインバータ(13)について
も、図3のd点より偶数段目のインバータ(13)とし
て、図5の構成のものを採用することで、立ち上がりエ
ッジにおいて、信号の歪みが与えられる。これは、図4
のf点電圧より、インバータ(13)を経るに従って、
その信号が順次遅延され、h点電圧に現れる途中に作用
する。
【0035】図6においては、n型TFT(21)が、
n型TFT(22)に比べてW/Lが小さくされてオン
抵抗が大きくされている。これにより、インバータ(1
3)の出力は、立ち下がりエッジにおいて信号の歪みが
与えられるので、図4のf点電圧の如き、前エッジに適
当な傾斜を有した波形を呈する信号パルスが得られる。
【0036】図3のインバータ(13)として、図5の
インバータと図6のインバータを交互に複数段接続する
ことにより、初段のインバータ(13)によりまず歪ま
された信号波形は、それに続く段で、ゲート電圧が所定
の閾値に達するまでのタイムラグの分だけ順次遅延され
ていく。従って、インバータ(13)の段数を変えるこ
とにより、出力OUTNの前エッジの遅延量を微調整す
ることができる。また、インバータ(13)の段数を偶
数あるいは奇数のいずれに設定することにより、出力O
UTNの信号極性を、シフトレジスタの出力時点でのd
点電圧の信号極性に対して、反転あるいは非反転とする
ことができので、回路設計上の自由度が高まる。
【0037】図7は、インバータ(11)として図5に
示した立ち上がりエッジに傾斜を有するものを用いた場
合の、シフトレジスタの各出力段からの出力波形のシュ
ミレーション結果である。ここで、n型TFT(21)
とp型TFT(22)とのチャンネルサイズは、Lを等
しくWの大きさを2:1とすることにより、W/L比が
2:1としている。各出力段から出されるパルスは、エ
ッジ部が最も近接されたエッジを有するパルス間で、そ
れらのセンター電位に関して互いに50ns程度離間さ
れていることがわかる。
【0038】図12より、重なり時間が±20〜30n
sばらつくことがわかっているが、図7の如く、前のパ
ルス(SRn)の後エッジと後のパルス(SRn+2)
の前エッジが50ns離間されていれば、これらのエッ
ジが一致することは決してないことがわかる。従って、
シフトレジスタ(1)の各出力段(S/R)より出され
るサンプリングパルスは、いずれもそのエッジが互いに
重なることが避けられので、当該サンプリングゲート
(2)がオフされて画素信号電圧が決定される瞬間に、
他のサンプリングゲート(2)がオンされて電流が流れ
て原画信号電圧が歪み、画素信号電圧が変化してしまう
ことが防がれる。このため、原画信号から常に正確な画
素信号がサンプリングされて、良好な表示が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明
で、表示装置の表示部の周辺に一体的に内蔵された駆動
回路に関し、原画信号のサンプリングを制御するサンプ
リングパルスを、それらのエッジが互いに一致しない構
成としたことにより、サンプリングパルスの後エッジに
あたる原画信号電圧を画素信号電圧として決定する際、
他のサンプリングパルスの前エッジにより原画信号が変
動して、画素信号電圧が変化する問題が解決され、輝度
ムラが防がれ、表示品位が向上された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の第1の形態にかかるシフトレジス
タの構成図である。
【図2】本発明実施の第1の形態にかかるドレインドラ
イバーの動作タイミング図である。
【図3】本発明実施の第2の形態にかかるシフトレジス
タの構成図である。
【図4】本発明実施の第2の形態にかかるドレインドラ
イバーの動作タイミング図である。
【図5】本発明の実施例にかかるインバータの等価回路
図である。
【図6】本発明の実施例にかかるインバータの等価回路
図である。
【図7】本発明の実施例にかかるサンプリングパルスの
シミュレーション結果を示す波形図である。
【図8】ドレインドライバーの構成図である。
【図9】サンプリングパルスのタイミング図である。
【図10】原画信号とサンプリングパルスとの相互影響
を測定した波形図である。
【図11】従来のサンプリングパルスのシミュレーショ
ン結果を示す波形図である。
【図12】従来のサンプリングパルスの重なり時間を測
定した分布図である。
【符号の説明】 1 第1の水平シフトレジスタ 2 第2の水平シフトレジスタ 3 サンプリングゲート 4 表示部 10 第1のクロックドインバータ 11 インバータ 12 第2のクロックドインバータ 13 第2のインバータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示画素が行列状に配された表示装置に
    所望の表示を行わせる表示装置の駆動回路において、 前記表示画素の行あるいは列に対応づけられた出力段を
    有する単数または複数系列のシフトレジスタと、このシ
    フトレジスタの各出力段から出力された制御信号に基づ
    いて導通が制御され、かつ、一端に外部から供給された
    原画信号電圧が与えられるとともに他端が前記表示画素
    の行あるいは列へと接続されたサンプリングスイッチ
    と、を有し、前記制御信号に基づいたサンプリングパル
    スは、それらの波形の前エッジと後エッジのタイミング
    が、実際的に互いに一致しないことを特徴とする表示装
    置の駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記制御信号は、その波形の前エッジが
    後エッジよりも大きく歪まされていることを特徴とする
    請求項1記載の表示装置の駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記制御信号の前エッジにかかるスイッ
    チ素子は、前記制御信号の後エッジにかかるスイッチ素
    子よりもオン抵抗が大きくされていることを特徴とする
    請求項3記載の表示装置の駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記制御信号は、立ち上がりエッジが傾
    斜されていることを特徴とする請求項3記載の表示装置
    の駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記シフトレジスタの各出力段の出力を
    行う第1のインバータは、p型導電形の電界効果型トラ
    ンジスタのオン抵抗が、n型導電形の電界効果型トラン
    ジスタのオン抵抗よりも大きくされていることを特徴と
    する請求項4記載の記載の表示装置の駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記シフトレジスタの各出力段の出力を
    行う第1のインバータは、p型導電形の電界効果型トラ
    ンジスタのW/L比が、n型導電形の電界効果型トラン
    ジスタのW/L比よりも小さくされていることを特徴と
    する請求項5記載の表示装置の駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記サンプリングパルスは、その波形の
    前エッジが後エッジよりも大きく歪まされていることを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の表
    示装置の駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記サンプリングパルスの前エッジにか
    かるスイッチ素子は、前記サンプリングパルスの後エッ
    ジにかかるスイッチ素子よりもオン抵抗が大きくされて
    いることを特徴とする請求項7記載の表示装置の駆動回
    路。
  9. 【請求項9】 前記サンプリングパルスは、立ち上がり
    エッジが傾斜されていることを特徴とする請求項8記載
    の表示装置の駆動回路。
  10. 【請求項10】 前記サンプリングパルスは、前記制御
    信号が単数または複数個の第2のインバータが介されて
    得られることを特徴とする請求項9記載の表示装置の駆
    動回路。
  11. 【請求項11】 奇数番目の前記第2のインバータは、
    n型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗が、p
    型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗よりも大
    きくされていることを特徴とする請求項10記載の記載
    の表示装置の駆動回路。
  12. 【請求項12】 偶数番目の前記第2のインバータは、
    p型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗が、n
    型導電形の電界効果型トランジスタのオン抵抗よりも大
    きくされていることを特徴とする請求項10記載の記載
    の表示装置の駆動回路。
  13. 【請求項13】 奇数番目の前記第2のインバータは、
    n型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比が、p
    型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比よりも小
    さくされていることを特徴とする請求項11記載の表示
    装置の駆動回路。
  14. 【請求項14】 偶数番目の前記第2のインバータは、
    p型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比が、n
    型導電形の電界効果型トランジスタのW/L比よりも小
    さくされていることを特徴とする請求項12記載の表示
    装置の駆動回路。
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