JPH10227702A - 温度センサならびにその駆動方法 - Google Patents

温度センサならびにその駆動方法

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JPH10227702A
JPH10227702A JP3395497A JP3395497A JPH10227702A JP H10227702 A JPH10227702 A JP H10227702A JP 3395497 A JP3395497 A JP 3395497A JP 3395497 A JP3395497 A JP 3395497A JP H10227702 A JPH10227702 A JP H10227702A
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JP
Japan
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temperature
sensor
temperature sensor
frequency
ferroelectric capacitor
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JP3395497A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Ishikawa
智弘 石川
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な構成で安価なセンサであって、該セン
サに対して非接触で温度測定が可能であるセンサと、該
センサの駆動方法を提供する。 【解決手段】 強誘電体を用いて形成される強誘電体キ
ャパシタ22を容量素子として組み込んで、コイル21
とともに共振回路を形成し、これを温度センサ20とす
る。この温度センサ20は、強誘電体キャパシタの容量
値の温度依存性により、共振周波数の温度の依存性が発
現する。従って、この温度センサ20に対して、周波数
掃引可能な発振器11,共振強度測定回路12,及びコ
イル13により構成される駆動部10を疎に結合し、周
波数を掃引することにより、共振周波数を測定し、この
共振周波数から温度を知ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として温度の計
測を行うセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、温度を計測する手段としては、様
々な方法が提案,使用されている。例として、液体,金
属などの膨張・伸縮を利用した温度計(以下、温度を測
定して直接表示するものを総称して温度計とする)を使
用した方法、サーミスタや熱電対等の電気素子をセンサ
(以下、温度変化に伴う諸特性の変化から温度に関する
情報を出力するものを総称してセンサとする)として利
用し、その電気抵抗や起電力の変化を測定する方法、パ
イロメータなどの赤外輻射を測定する方法などが挙げら
れる。センサを利用した方法の中で、特に強誘電体を利
用する方法として抗電界の温度変化を測定する方法(特
開昭61−145425号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、赤外
輻射を測定する方法を除き、測定する対象ないし、その
近傍に温度計やセンサの挿入を必要とする。従って、梱
包されたものの内部、あるいは閉鎖された系の内部等の
温度を測定する場合、開梱あるいは閉鎖系を開放するこ
となしに測定するためには、温度計やセンサを残置する
必要がある。しかしながら、梱包や閉鎖系内部に温度計
またはセンサを残置する場合、測定された温度や電気信
号を梱包や閉鎖系の外部に取り出す手段が要求されるた
め、以下のような制約がある。例えば、アルコール温度
計や水銀温度計など温度計を用いた場合には、読み取り
のため、梱包や閉鎖系に窓を設ける必要がある。サーミ
スタや熱電対などセンサを用いた場合には、電気信号を
取り出す伝送路を設ける必要がある。先に述べた強誘電
体を使用する方法も同様に伝送路を必要とする。これに
対し、温度センサと駆動回路、外界に情報を伝達する手
段を備えたテレメータを内部に残置するという方法をと
ることができるが、能動素子を使用するため電源供給の
必要があり、恒久的使用はできない。
【0004】また、上記いずれの方法をとった場合でも
温度計,センサ,テレメータなどの回収の手段を講じな
ければならない。その理由は、これらの装置が必ずしも
安価ではないためである。パイロメータ等の輻射による
測定を行う方法では、センサを残置する必要はない。た
だし測定を行うために、少なくとも赤外領域で透明な窓
を必要とする。本発明は、上述のような実情に鑑みてな
されたもので、簡便な構成で安価なセンサであって、該
センサに対して非接触で温度測定が可能であるセンサ
と、該センサの駆動方法を提供することをその解決すべ
き課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、強誘
電体を用いて形成した強誘電体キャパシタを容量性素子
として組み込んだ共振回路を構成し、前記強誘電体キャ
パシタの容量値の温度依存性に起因して変化する前記共
振回路の共振周波数を検知することにより、温度を計測
するようにしてなり、強誘電体キャパシタの容量値の大
きな温度依存性を利用して、簡易な構成で確実かつ簡便
な温度測定が可能となるようにしたものである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記共振回路を受動素子として構成したことを特徴
とし、非接触で温度計測ができるため、センサを測定対
象となる梱包、あるいは閉鎖系の中に残置して、開梱あ
るいは閉鎖系の開放を行うことなく温度の測定を行うこ
とが可能で、また、梱包が閉鎖系に測定のために観察窓
などを設置する必要がなく、また、残置するセンサ部
は、受動素子のみからなる簡便な構成のため、小型軽量
に作製することが可能であり、駆動用電源を必要とせず
恒久的に使用が可能で、さらに、安価に作製することが
可能であり、使用後に回収をはかる必要がないため、例
えば、梱包毎に内面に貼付するなど自由度の大きい運用
ができ、これらの結果、梱包あるいは閉鎖系内部の温度
を簡便に測定することができ、温度管理,測定の効率を
向上させることができるようにしたものである。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、前記強誘電体は、薄膜であることを特徴と
し、よりコンパクトで使い易いセンサを得ることができ
るようにしたものである。
【0008】請求項4の発明は、請求項1ないし3いず
れか1の温度センサを用い、該温度センサに対して発振
周波数が可変である発振回路を疎に結合し、該発振回路
から前記温度センサに周波数を掃引して前記共振周波数
を検知することにより、温度の計測を行うようにしたこ
とを特徴とし、請求項1ないし3のいずれか1の温度セ
ンサを用いた温度測定の具体的な方法が与えられるよう
にしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、大きな温度特
性を持つ強誘電体キャパシタを使用した共振回路を測定
対象となる梱包,閉鎖系内部に残置し、外部から非接触
で該共振回路の特性を計測し、温度の測定を行う。わず
かな受動素子のみからなる共振回路は電源を必要とせ
ず、恒久的に使用することができる。また、きわめて安
価に作製することができ、使用後に回収をはかる必要が
ない。更に、駆動部との磁気結合が可能であれば測定を
行うことができ、光学的な窓を必要としない。
【0010】図1は、強誘電体キャパシタの温度特性の
一例を示す図で、図中Cは静電容量(nF)である。こ
のように強誘電体キャパシタは、温度と共に大きく静電
容量Cを変化させるという特徴がある。従って、強誘電
体キャパシタを容量性素子として使用した共振回路は、
温度によってその共振周波数を大きく変化させる。一般
に、共振回路の共振周波数は、ディップメータ等の計測
器を疎に結合し、周波数を掃引して計測することによ
り、非接触に、かつ共振回路の特性に変化を与えること
なく測定が可能である。従って、強誘電体キャパシタを
使用した共振回路の特性が既知である場合、その共振周
波数を計測することで、強誘電体キャパシタの温度を知
ることが可能である。なお、静電容量は強誘電体のキュ
リー点近傍の温度で極大値をとり、特に大きく変化する
が、キュリー点の温度は強誘電体の組成等により制御可
能である。従って、特に使用する温度範囲について周波
数変移量の大きな、すなわち感度の高い強誘電体キャパ
シタを作製することが可能である。
【0011】以下に、本発明の実施例を添付された図面
を参照して具体的に説明する。なお、以下に示すものは
本発明の一例であり、本発明の使用形態を限定するもの
ではない。
【0012】図2は、本発明の一実施例による温度セン
サと該センサの読み取り装置の構成を概念的に示す図
で、図中、10は読み取り装置の駆動部、11は周波数
掃引可能な発振器、12は共振強度測定回路、13は駆
動部のコイル、20はセンサ部、21はセンサ部のコイ
ル、22は強誘電体キャパシタである。図3は、図1に
示すセンサ部に適用されるコイルの一例を示す平面図及
び側面図で、図中、31は金属箔、32は支持基板であ
る。
【0013】図4は、温度変化による強誘電体キャパシ
タの容量の変化に伴う共振周波数の変移の一例を示す図
で、図中fは周波数で(KHz)である。図5は、本発
明における周波数の時間的な掃引とこれに伴うセンサ部
からの応答の強度の一例を示す図で、図中、tは時間
(任意単位)、fは周波数(任意単位)、Iは結合の強
度(任意単位)、41は常温での応答、42は温度が上
昇したときの応答である。
【0014】図2において、センサ部20は、強誘電体
キャパシタ22を使用した共振回路として形成される。
センサ部20のコイル21は、外部からの結合が容易で
あれば、任意の形状のものが使用できる。すなわち、ト
ロイダルコイルのように、閉じた磁気回路を持つもので
なければ使用可能である。このようなコイルの一例とし
て、図3に示すような、支持基板32上に金属箔31を
用いて形成したコイル等を使用すれば、極めて薄く軽量
に共振回路を作製することができる。支持基板32に
は、導電性を持たなければ任意の材質が使用でき、支持
基板32としてのポリマーフィルム上に金属箔31とし
てアルミニウム箔を用いて形成したものが実用に供され
ている。本実施例では、このコイル21として鉄芯に銅
線を巻きつけた、通常のボビンコイルを使用した。イン
ダクタンスは1mHである。
【0015】また、使用する強誘電体キャパシタ22の
例として、PZT(PbZrxTi(1_x)O3),BIT(Bi4Ti3O
12),SrBi2Ta29等を使用したものが挙げられ
る。また、強誘電体キャパシタ22として強誘電体層が
薄膜からなるものを使用した場合、例えば、図3に示し
たコイルと同一支持基板上に形成することも可能であ
り、小型軽量化,薄型化,及び製造工程の簡略化に極め
て有効である。本実施例では、SrBi2Ta29をS
i基板上のPt下部電極上に2000Åの厚みで成膜
し、60μm角のPt上部電極を形成して、常温で約
0.17nFのものを得、これを使用した。
【0016】図2に示す駆動部10は、周波数を掃引可
能な発振器11と結合を行うコイル13,結合の強度を
測定する回路(共振強度測定回路)12からなる。駆動
部10の発振周波数が、センサ部20の共振周波数と一
致した場合に、結合強度が最も大きくなるため、センサ
部20の共振周波数を知ることができる。センサ部20
と同様、駆動部のコイル13も結合が容易であれば任意
のものを用いることが可能である。本実施例では、コイ
ル13にセンサ部20と同様のボビンコイルを使用し
た。
【0017】このような構成において、駆動部10の周
波数を掃引しながら、センサ部20の強誘電体キャパシ
タ22の温度を変化させたところ、図1に示すような容
量の変化とそれに伴う図4に示すような共振周波数の変
移が得られた。本実施例の場合、20℃での共振周波数
は392kHz,周波数偏移は約100Hz/℃であっ
た。従って、20℃近傍で測定を行う場合、線形に近似
し、共振周波数f(kHz)から温度t(℃)を t=10f−3900 により求めることができる。この時、図5に示すよう
に、時間と共に発振器の周波数を鋸波状に掃引すると、
センサ部からの応答の強度が時間的に変化する。周波数
掃引開始から応答の強度のピークにいたる時間は、セン
サ部の共振周波数に応じて変化するため、この時間を測
定することでセンサ部の共振周波数、ひいてはセンサ部
の温度を知ることができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1の効果:強誘電体キャパシタの容量値の大きな
温度依存性を利用して、簡易な構成で確実かつ簡便な温
度測定が可能となる。
【0019】請求項2の効果:非接触で温度計測ができ
るため、センサを測定対象となる梱包、あるいは閉鎖系
の中に残置して、開梱あるいは閉鎖系の開放を行うこと
なく温度の測定を行うことが可能である。また、梱包が
閉鎖系に測定のために観察窓などを設置する必要がな
い。また、残置するセンサ部は、受動素子のみからなる
簡便な構成のため、小型軽量に作製することが可能であ
り、駆動用電源を必要とせず恒久的に使用が可能であ
る。また、安価に作製することが可能であり、使用後に
回収をはかる必要がない。このため、例えば、梱包毎に
内面に貼付するなど自由度の大きい運用ができる。これ
らの結果、梱包あるいは閉鎖系内部の温度を簡便に測定
することができ、温度管理,測定の効率を向上させるこ
とができる。
【0020】請求項3の効果:センサを薄肉化すること
により、よりコンパクトで使い易いセンサを得ることが
できる。
【0021】請求項4の効果:請求項1ないし3いずれ
か1の温度センサを用いた温度測定の具体的な方法が与
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体キャパシタの温度特性の一例を示す図
である。
【図2】本発明の一実施例による温度センサと該センサ
の読み取り装置の構成を概念的に示す図である。
【図3】図1に示すセンサ部に適用されるコイルの一例
を示す平面図及び側面図である。
【図4】温度変化による強誘電体キャパシタの容量の変
化に伴う共振周波数の変移の一例を示す図である。
【図5】本発明における周波数の時間的な掃引とこれに
伴うセンサ部からの応答の強度の一例を度す図である。
【符号の説明】
10…駆動部、11…周波数掃引可能な発振器、12…
共振強度測定回路、13…駆動部のコイル、20…セン
サ部、21…センサ部のコイル、22…強誘電体キャパ
シタ、31…金属箔、32…支持基板、41…常温での
応答、42…温度が上昇したときの応答、f…周波数
(任意単位)、I…結合の強度(任意単位)、t…時間
(任意単位)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体を用いて形成した強誘電体キャ
    パシタを容量性素子として組み込んだ共振回路を構成
    し、前記強誘電体キャパシタの容量値の温度依存性に起
    因して変化する前記共振回路の共振周波数を検知するこ
    とにより、温度を計測するようにしてなる温度センサ。
  2. 【請求項2】 前記共振回路を受動素子として構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体は、薄膜であることを特徴
    とする請求項1または2記載の温度センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか1記載の温度
    センサを用い、該温度センサに対して発振周波数が可変
    である発振回路を疎に結合し、該発振回路から前記温度
    センサに周波数を掃引して前記共振周波数を検知するこ
    とにより、温度の計測を行うようにしたことを特徴とす
    る温度センサの駆動方法。
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