JPH10226773A - 異方導電フィルム - Google Patents

異方導電フィルム

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JPH10226773A
JPH10226773A JP33015097A JP33015097A JPH10226773A JP H10226773 A JPH10226773 A JP H10226773A JP 33015097 A JP33015097 A JP 33015097A JP 33015097 A JP33015097 A JP 33015097A JP H10226773 A JPH10226773 A JP H10226773A
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政和 川田
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    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な回路接続にも対応でき、位置認識性の
高い更には接続信頼性の高い異方導電フィルムを提供す
る。 【解決手段】 ガラス上に形成された透明電極に対し
0.3以上の屈折率差を有する絶縁性樹脂中にこの樹脂
との屈折率差が0.5以上である酸化物粒子および導電
粒子を分散させていることを特徴とする異方導電フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な回路同志の
電気的接続、更に詳しくはLCD(液晶ディスプレイ)
とフレキシブル回路基板の接続や、半導体ICとIC搭
載用基板のマイクロ接合等に用いることのできる異方導
電フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器の小型化・薄型化に伴
い、微細な回路同志の接続、微小部分と微細な回路の接
続等の必要性が飛躍的に増大してきており、その接続方
法として、半田接合技術の進展とともに、新しい材料と
して、異方性の導電性接着剤やフィルムが使用されてい
る(例えば、特開昭59-120436、60-84718、60―19122
8、61―55809、61―274394、61―287974、62―244142、
63―153534、63―305591、64―47084、64―81878、特開
平1―46549、1―251787号各公報等)。特に、最近、半
田付けでは対応できないLCD(液晶ディスプレイ)パ
ネルとドライバICを搭載したTCP(テープキャリア
パッケージ)との接続に適用され、LCDには必要不可
欠の接続材料となっている。
【0003】この方法は、図2のように接続しようとす
る回路基板(例えばTCP(4)とLCDガラス
(5))間に所定量の導電性粒子を含有する接着剤また
はフィルムをはさみ、所定の温度・圧力・時間により熱
圧着する事によって回路基板間の電気的接続を行うと同
時に隣接する回路端子(6)間には絶縁性を確保させる
ものである。
【0004】この異方導電接着剤やフィルムに含まれて
いる導電粒子には、一般的には、金属粒子や高分子核材
に金属被覆を施したものが用いられている。金属粒子の
場合、半田粒子などの柔らかいものが用いられる場合が
多く、相対する回路端子間の間隔ばらつきを吸収して回
路端子間の接触面積を大きくとることができ、安定した
導通性が得られるという長所があった。また、接続温度
を金属粒子の溶融温度よりも高くすることにより、導電
粒子と回路端子の接続を強固にすることが可能となり、
より接続信頼性を高めることができるものであった。し
かしながら、反面、導電粒子の粒径を揃えることが困難
なため、例えば、200μmピッチ程度の回路同士の接
続では平均粒径10μm程度の半田粒子を用いることが
あるが、粒径の分布が広いため中には30μm以上の大
きな粒子が混入しているため、これにより隣接回路端子
間の電気的短絡が生じる可能性が高く、微細な回路同士
の接続への適用には限界があった。
【0005】また、金属粒子を溶融させた場合には、端
子間短絡が発生したり、高温高湿度放置試験や高温放置
試験などの処理を施した場合に金属粒子の酸化などの変
化が生じ接続が不安定になるなどの問題があった。これ
に対し、高分子核材に金属被覆を施した粒子の場合、作
製方法によっては高分子核材粒子の粒度分布を極めてシ
ャープにできる。一般的には5〜10μm程度の平均粒
径で、粒径の分布が±3μm以下程度のものが容易に得
ることができる。このため、金属粒子よりもさらに微細
な回路接続にも対応可能であり、特に最外層に金被覆が
用いられる場合が多いこともあり、前述のような長期環
境処理による粒子表面の酸化などの変化は少ないという
長所があった。
【0006】しかしながら、反面、高分子核材の表面に
金属被覆を施す工程で粒子が凝集したり、接着剤樹脂の
中に導電粒子を分散させる工程で二次凝集が発生する場
合があり、この場合には、回路端子間短絡が生じ、粒度
分布がシャープという長所を十分に生かすことが出来き
ず、微細な回路への適用に限界がででくるという問題が
あった。粒子の凝集対策として、金属被覆後、解砕工程
を設けて対応することも考えられているが形成した金属
被覆を剥がしてしまったり、また、樹脂中に分散する際
に分散を促す添加剤や超音波処理を施すなどの工夫も考
えられているがいずれも十分な効果が得られるものでは
なかった。また、接続信頼性を向上させるため、導電粒
子数を増やすことが考えられているが、粒子の配合量を
多くしすぎると回路間の電気的絶縁性を保つことが困難
になるため、配合量にも限界があった。
【0007】一方、異方導電フィルムの実際の使用方法
では光学的な特性が必要になる。たとえば、LCDガラ
ス基板上に設けられた回路端子と駆動用半導体チップの
搭載されたTCPの回路端子との電気的な接続を行うた
めには目的の回路同志を正確に接続しなければ成らずよ
り高密度になった回路では50μmピッチ即ち25μm
回路同志を接続する例も出てきている。具体的な接続手
順を以下に説明する。まず、酸化インジウム/酸化スズ
の複合酸化物(以下ITOと略す)をガラス基板上に形
成し、所望のパターンにエッチングし透明回路端子部を
作製する。この上に、異方導電フィルムを加熱加圧して
張り付ける(仮圧着)。更に、一般的には半導体チップ
を搭載したポリイミド上に形成された銅回路基板からな
るTCPの回路端子同志を正確な位置合わせを行い、そ
の後、更に加熱加圧する(本圧着)事によりガラス基板
とTCPを電気的に接続する。この際、異方導電フィル
ムを張り付けた状態でガラス基板上の透明電極端子を認
識する必要が出てくる。
【0008】ガラス基板上の透明電極の認識は、ガラス
基板を透過した光は図3に示す様に、ガラスと絶縁接着
剤樹脂界面での反射光(7)と更にガラス上に設けられ
た透明電極(10)と絶縁接着剤樹脂界面での反射光
(8)との光量差によるコントラストによって認識が可
能となる。ここでガラスや透明電極に関する技術は既に
確立されており安定したものであるため、絶縁接着剤樹
脂並びにこの構成物質の固有屈折率が非常に重要にな
る。しかしながら、位置認識の為の光学系の進歩は認め
られるものの、透明電極の一層のファイン化や、透明電
極自体の比抵抗の減少による薄膜化により、認識性の向
上を更に望まれているのが実状である。また、異方導電
フィルムの場合には、仮圧着後、表面のキャリアフィル
ム(セパレータ)を剥がしすため、接着剤樹脂の上面の
界面での反射光(9)や、接着剤樹脂中の導電粒子での
反射光などもノイズとなり透明電極パターン認識の精度
を低下させる原因となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の欠点に鑑みて種々の検討の結果なされたものであ
り、その目的とするところは、微細な回路接続にも対応
でき、位置認識性の高い更には接続信頼性の高い異方導
電フィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、絶
縁性接着剤樹脂中に導電性粒子を分散させた異方導電フ
ィルムにおいて、該絶縁性接着剤樹脂がガラス上に形成
された透明電極に対し0.3以上の屈折率差を有するも
のであり、且つ該絶縁性接着材樹脂中に絶縁性樹脂との
屈折率差が0.5以上である酸化物粒子を分散させてい
ることを特徴とする異方導電フィルムに関するものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明による異方導電フィルムの
断面模式図である。図2は、異方導電フィルムを使った
接続方法を説明するための断面模式図であり、図3は、
回路端子の認識性を説明するための模式断面図である。
【0013】本発明の異方導電フィルムは、図1に示す
ように、ガラス基板上の透明電極と屈折率差有する絶縁
性接着剤(1)に導電粒子(2)が分散されたもので、
更に絶縁性接着剤と屈折率差を有する酸化物粒子(3)
を分散させたことが特徴である。
【0014】最近の表示高精細化により出入力端子がま
すます超ファイン化に成り、ガラス上に形成された透明
なITO電極パタンを認識する事はますます難しくなり
認識時間や認識装置価格が上がる傾向が強くなってい
る。この為の対策として樹脂中に染料や顔料を含有させ
る事などが提案されているが、耐熱性やイオン性不純物
による信頼性低下などの問題から充分な対策には成って
いないのが現状である。更にこの様な超ファイン化に於
いても高信頼性の要求は高く樹脂並びに導電粒子の形
状、弾性率、接続抵抗低下、凝集低減等の改良が進めら
れている。
【0015】既に述べたように、LCDパネルにおける
接続の場合、図2のようにTCP(4)とLCDガラス
(5)を異方導電フィルムを用いて接続した場合、回路
端子(6)は導電粒子によって機械的に接触し、上下間
の安定した電気的接続を得ることができる。この時、本
発明の異方導電フィルムを用いると、図3のようにガラ
ス基板上の透明電極(10)を認識しやすくなる。更
に、端子間の導電粒子仕様を最適化することにより、導
電粒子が均一に分散し、回路端子間の絶縁性を保ちなが
ら接続に寄与する導電粒子数を多く配合することができ
る。これにより、従来の異方導電フィルムでは端子間短
絡が生じ接続困難であった微細な回路端子同士の接続が
可能となり、高い接続信頼性と良好なパターン認識性を
両立させる事が可能となる。
【0016】本発明における導電粒子の粒径は、特に制
限はするものではないが、望ましくは平均2〜10μm
である方がよい。2μmより小さい場合では、微細な回
路接続で高い接続信頼性を得るために導電粒子数を多く
配合することは可能であるが、凝集することなく高分子
核材に均一に金属被覆を施すことは現状の技術では極め
て困難であり、実際には微細な回路の接続を安定して行
うことは困難である。逆に、10μmより大きい場合に
は、凝集なく均一に金属被覆を施すことは可能である
が、微細な回路を接続する場合には、端子間の電気的絶
縁性が保てなくなるため、粒子数はあまり多く配合でき
ず、接続信頼性の向上にも限界がでてくる。例えば、異
方導電フィルムの主要な用途である液晶ディスプレイパ
ネルとFPC(フレキシブル回路基板)との接続、特に
50μmピッチ程度の極ファインピッチ回路の接続にお
いては、平均粒径3〜5μm程度が望ましい。もちろん
粒度分布がシャープな方が好ましいことは言うまでもな
く、平均粒径±10%以内であればなお好ましい。
【0017】本発明における導電粒子の組成は特に制限
するものではないが、微細回路の接続や長期接続信頼性
を考慮すると、高分子核材の表面に金・ニッケルなど施
したものが望ましい。また、たとえば、皮膜の厚さの制
限も特にないが、薄すぎると導電性が不安定になり、厚
すぎると粒子変形が困難になったり凝集などが生じるた
め、0.01〜1μm程度が好ましい。被覆の形成方法
では、この被覆と中心核となる高分子核材との密着力・
導電性などを考慮し、均一に形成されている方がよいこ
とはいうまでもなく、従来から用いられている無電解メ
ッキなどが望ましい。ここで、高分子核材は特に組成な
どの制限はなく、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレンブタジエン共
重合体等のポリマー中から1種単独あるいは2種以上組
み合わせて使用すれば良い。絶縁性接着剤に対する配合
量は、特に制限はないが、0.5〜10体積%であるほ
うが好ましい。これより配合量が少ない場合には接続面
積が少なくなるため接続信頼性が低下し、逆に配合量が
多い場合には隣接端子間の絶縁性が低下し短絡の発生に
もつながる。
【0018】本発明に用いられる絶縁性接着剤樹脂は、
ガラス上に形成された透明電極、即ちITOの屈折率
1.95に対して0.3以上の屈折率差を有するもので
あれば、熱可塑性、熱硬化性、光硬化性など基本的には
制限はない。例えば、スチレンブタジエン樹脂、スチレ
ン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、アクリルニトリルブ
タジエンゴム、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アミド樹脂、エ
ポキシメタクリレート系をはじめとするアクリレート系
樹脂などが挙げられ、必要応じて2種以上の樹脂を組み
合わせれば良い。又、粘着付与剤、架橋剤、老化防止
剤、カップリング剤等を併用しても良い。屈折率の差が
0.3未満ではパターンニングされた透明電極と絶縁性
接着剤界面でのコントラストが低く認識性が劣る。例え
ば一般的にエポキシ系樹脂でも屈折率は1.1〜1.6
まで設計出来るが認識性を考慮すれば脂肪族や脂環式エ
ポキシで得られる屈折率1.1〜1.4タイプにする必
要がある。接続信頼性のためには1.3〜1.4の屈折
率が得られる脂環式エポキシが好ましい。
【0019】更に、認識性向上策として全光線透過率を
落とすことが望ましい。これは透明なガラスや透明電極
を覆う形となる絶縁性接着剤で反射効果を狙うためであ
る。具体的には全光線透過率で40〜70%が最も好ま
しい。一般的に認識装置は図3に示すようにガラスを通
して透明電極を認識、更に駆動回路からのTCPの電極
を認識するため40%未満では困難に成るからである。
又、70%を越える範囲では反射効果が期待できず認識
性は向上出来ないためである。以上の範囲に押さえるた
め鋭意検討した結果、基本的には透明な樹脂に内部ヘイ
ズを上げる為、絶縁性接着剤樹脂に対し屈折率差が0.
5以上ある平均粒径0.10〜1.0μm、比表面積が
10〜20m2/gの酸化物を0.1〜5.0重量%添
加することで目的が達成出来たものである。
【0020】酸化物としては充分な絶縁性を有するもの
であれば特に制限するものではない。但し、光を散乱さ
せる内部ヘイズを上げる為には樹脂との屈折率差を0.
5以上取ることが望ましい。0.5未満では効果が低く
添加量を増大せざるを得なくその結果全光線透過率が低
く成りすぎるためである。屈折率的には酸化鉄:2.5
〜2.75、酸化セリウム:2.1〜2.2、酸化ビス
マス2.3〜2.45、酸化カドミウム2.0〜2.3
等が上げられるが粒径が制御出来、化粧品等で広く用い
られている為価格的に安価に入手出来る屈折率2.05
〜2.25である酸化亜鉛や2.5〜2.8の酸化チタ
ンが最も好ましい。
【0021】次に、平均粒径としては0.10〜1.0
μmが好ましい。これは認識装置の光源として一般的に
は可視光領域である0.4〜0.8μmの波長を使用す
る場合が多く、この為0.10未満の平均粒径では光の
拡散現象により透過率が大幅に上昇してしまい反射効果
が低下する為である。一方1.0を越える範囲のものを
添加すると接続に寄与する導電粒子の均一分散に影響し
電極上の接続面積内に存在する導電粒子数が減少する為
である。
【0022】更に比表面積は10〜20m2/gが好ま
しい。これは粒子表面に吸着される空気が散乱効果があ
る為であり、10未満では樹脂の濡れ性が悪くなり一方
20を越えると逆に熱圧着後の気泡の影響により信頼性
に問題が生じてくるからである。
【0023】
【実施例】以下、本発明による実施例および従来方法に
よる比較例を示す。
【0024】『実施例1』エポキシ樹脂(エピコート8
28、油化シェルエポキシ(株)製)25重量部、ポリ
ビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学
(株)製)25重量部、イミダゾール系潜在性硬化剤
(ノバキュアHX−3721、旭化成(株)製)50重
量部を混合した接着剤を準備する。この中に、ポリスチ
レン樹脂を核材とし、厚さ0.1μmのニッケルを無電
解メッキし、さらにそのうえに無電解メッキで金被覆を
0.1μm形成した、平均粒径5μm最大粒径6μmの
分布を持つ導電粒子2体積%を分散させ、更に、平均粒
径0.4μm、比表面積12m2/g、屈折率2.1の
酸化亜鉛を0.5重量%配合し、キャリアフィルム(ポ
リエステル)の上に塗布・乾燥したものを、2mm幅に
スリットして異方導電フィルムを作製した。作製した異
方導電フィルムの全光線透過率は65%であった。
【0025】この異方導電フィルムを、回路幅0.06
mm、回路ピッチ0.10mm、200端子の透明電極
(ITO シート抵抗値10Ω/□)を有するガラス基
板の回路端子部に置き、70℃、5kg/cm2 、2s
ecの条件で加熱加圧して仮圧着を行った。その後、表
面のキャリアフィルムを剥がし、回路幅0.04mm、
回路ピッチ0.10mm、200端子を有するTCPと
位置あわせを行い、175℃、30kg/cm2 、15
secの条件で加熱加圧して圧着接続を行った。接続に
は日立電子エンジニアリング製TCP実装装置を用い
た。ここで用いたTCPは、75μmのポリイミド基材
と18μmの銅箔からできたものであり、回路加工後表
面をSnメッキしたものである。
【0026】接続の際に、透明電極の認識不良による設
備の停止はなかった。また、接続されたサンプルのTC
Pの隣接端子間の接続抵抗値を測定(測定電流1μA)
した結果、全端子間で1Ω以下とばらつきが少なく良好
であった。端子間の絶縁抵抗についても全端子間で10
10Ω以上(50v、30sec)と良好であった。ま
た、このサンプルを高温高湿処理試験装置(85℃、8
5%RH)に投入し、隣接端子間の接続抵抗値、絶縁抵
抗値の変化を観察した結果、1000時間処理後も初期
からの接続抵抗上昇は全端子で2Ω以下、絶縁抵抗値も
1010Ω以上と良好な接続性が得られた。
【0027】『実施例2』実施例1と同じ接着剤樹脂に
導電粒子を分散させたものを準備し、この中に更に、平
均粒径0.2μm、比表面積15m2/g、屈折率2.
6の酸化チタンを0.7重量%配合し、キャリアフィル
ム(ポリエステル)の上に塗布・乾燥たものを、2mm
幅にスリットして異方導電フィルムを作製した。作製し
た異方導電フィルムの全光線透過率は60%であった。
【0028】この異方導電フィルムを、実施例1と同様
にサンプル作製し評価を行った。透明電極の認識不良は
なく、隣接端子間の接続抵抗値は、全端子間で1Ω以下
とばらつきが少なく良好であり、絶縁抵抗値についても
全端子間で1010Ω以上と良好であった。また、高温高
湿処理1000時間後(85℃、85%RH)も、接続
抵抗値上昇は全端子で3Ω以下、絶縁抵抗値も1010Ω
以上と良好な接続性が得られた。
【0029】『比較例1』酸化亜鉛を配合していないこ
と以外実施例1と全く同じ異方導電フィルムを作製し
た。作製した異方導電フィルムの全光線透過率は80%
であった。これを用いて、実施例と同じTCPとガラス
の接続サンプルを作製し、評価を行った。この場合、接
続する際に透明電極の認識不良が発生し、マニュアル操
作による位置あわせを行わなければならなかった。但
し、接続後の隣接端子間の接続抵抗値は、全端子間で1
Ω以下とばらつきが少なく良好であり、絶縁抵抗値につ
いても全端子間で1010Ω以上と良好であった。また、
高温高湿処理1000時間後(85℃、85%RH)
も、接続抵抗値上昇は全端子で3Ω以下、絶縁抵抗値も
1010Ω以上と良好な接続性が得られた。
【0030】
【発明の効果】本発明の異方導電フィルムを用いること
により、LCDパネルにおける接続においてガラス基板
上の透明電極を認識しやすくなり、更に、端子間の導電
粒子による接続に影響を与えることがないため、従来の
異方導電フィルムでは端子間短絡が生じ接続困難であっ
た微細な回路端子同士の接続が可能となり、高い接続信
頼性と良好なパターン認識性を両立させる事が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明による異方導電フィルムの断
面模式図である。
【図2】 図2は、異方導電フィルムを使った接続方法
を説明するための断面模式図である。
【図3】 図3は、回路端子の認識性を説明するための
模式断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁性接着剤樹脂 2.導電粒子 3.酸化物粒子 4.TCP 5.LCDガラス 6.回路端子 7.ガラスと絶縁性接着剤樹脂界面での反射光 8.透明電極と接着剤樹脂の界面での反射光 9.接着剤樹脂上面での反射光 10.透明電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性接着剤樹脂中に導電性粒子を分散
    させた異方導電フィルムにおいて、該絶縁性接着剤樹脂
    がガラス上に形成された透明電極に対し0.3以上の屈
    折率差を有するものであり、且つ該絶縁性接着剤樹脂中
    に絶縁性接着剤樹脂との屈折率差が0.5以上である酸
    化物粒子を分散させていることを特徴とする異方導電フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 全光線透過率が40〜70%である請求
    項1記載の異方導電フィルム。
  3. 【請求項3】 絶縁抵抗率として1×1012 Ω-cm以
    上である請求項1又は2記載の異方導電フィルム。
  4. 【請求項4】 該酸化物粒子が酸化亜鉛、酸化チタン粒
    子を単独あるいは混合したものである事を特徴とする請
    求項1、2又は3記載の異方導電性フィルム。
  5. 【請求項5】 該酸化物粒子を絶縁性接着剤中に0.1
    〜5.0重量%含有している事を特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の異方導電フィルム。
  6. 【請求項6】 該酸化物粒子の平均粒径が0.10〜
    1.0μmである事を特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の異方導電フィルム。
  7. 【請求項7】 該酸化物粒子の比表面積が10〜20m
    2/gである事を特徴とする請求項1、2、3、4、5
    又は6記載の異方導電フィルム。
  8. 【請求項8】 該導電性粒子が、高分子核材からなる中
    心核の表面にニッケルと金からなる金属膜を有したもの
    或いは金属粒子から成り、平均粒径が2〜10μmであ
    る事を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7
    記載の異方導電フィルム。
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