JPH10226195A - 印鑑押捺管理装置 - Google Patents

印鑑押捺管理装置

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JPH10226195A
JPH10226195A JP2944497A JP2944497A JPH10226195A JP H10226195 A JPH10226195 A JP H10226195A JP 2944497 A JP2944497 A JP 2944497A JP 2944497 A JP2944497 A JP 2944497A JP H10226195 A JPH10226195 A JP H10226195A
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JP
Japan
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seal
stamping
information
stamp
management device
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Application number
JP2944497A
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English (en)
Inventor
Tadatake Ogino
尹武 荻野
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Daichiyuu Denshi Kk
Original Assignee
Daichiyuu Denshi Kk
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Publication date
Application filed by Daichiyuu Denshi Kk filed Critical Daichiyuu Denshi Kk
Priority to JP2944497A priority Critical patent/JPH10226195A/ja
Publication of JPH10226195A publication Critical patent/JPH10226195A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重要な印鑑の押捺管理を行うこと。 【解決手段】 書類などに印鑑を押捺するにあたって、
当該押捺に関する、押捺日時、押捺者、押捺回数などの
情報をメモリ部1200に記憶しておく。これらの押捺
に関する情報はディスプレイ5やプリンター6などから
出力できる。このようにすれば、印鑑の押捺管理を十分
に行える。また、不正な印鑑の押捺を防止できる。さら
に、カメラ12により書類の画像を取得しておくので、
押捺状況を詳細に確認できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印鑑押捺管理装
置に関し、更に詳しくは、金融機関や企業の運営上にお
いて重要な印鑑、例えば支店長、代表者など印鑑の押捺
管理を行い、不正な押捺を防止する印鑑押捺管理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】契約書などの重要書類には、権原のある
者が目を通し、その書類に自己の印鑑を押捺するのが通
例である。また、現代のような契約社会では、金融機関
や企業の運営において重要書類が数多く存在し、特に権
限の大きな者ほどそのような重要書類に印鑑を押捺する
機会が増える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金融機
関などにおいて責任ある立場にある者は、総じて多忙で
あり、自己の印鑑管理をするのが困難であるという問題
点があった。さらに、外出や出張をしている場合には、
自己の印鑑管理がさらに困難になるという問題点があっ
た。特に、本人不在の場合には、本人以外の者に自己の
印鑑を不正に悪用されるおそれがある問題点があった。
また、自己の印鑑の押捺を代理の者に任せた場合でも、
押捺の日時や回数までは管理が行き届かない問題点があ
った。さらに、間違った書類に押捺し、不測の損害を被
るおそれがあるという問題点があった。
【0004】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、印鑑の押捺管理を行い、不正な押捺や
誤った押捺を防止できる印鑑押捺管理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る印鑑押捺管理装置は、印鑑を保持
して、書類などの押捺対象物に印鑑を押捺する印鑑押捺
手段と、前記印鑑の押捺に関する、押捺日時、押捺者、
押捺書類または押捺回数などの情報を取得する押捺情報
取得手段と、前記押捺情報取得手段により取得した情報
を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報
を出力する出力手段と、を具備するものである。
【0006】このように、印鑑の押捺に関する情報を取
得しておけば、印鑑の所有者、管理者などの管理が行き
届くようになる。また、印鑑の押捺に関する情報が取得
されるので、第三者の不正な押捺を抑制できる。前記押
捺に関する情報とは、押捺日時、押捺者、押捺書類、押
捺回数などであるが、これに限らない。すなわち、印鑑
の所有者などが管理したい情報内容を取得できればよ
い。また、これらの情報を出力する出力手段には、プリ
ンターやディスプレイなどが挙げられる。
【0007】つぎに、請求項2に係る印鑑押捺管理装置
は、印鑑の側面および頂面に接する部分に緩衝体を設
け、印鑑を保持する印鑑緩衝保持手段と、前記印鑑を保
持したまま前記印鑑緩衝保持手段を所定の手順に沿って
移動させ、書類などの押捺対象物に印鑑を押捺する印鑑
移動制御手段と、一部または全部を緩衝体で構成し、書
類などの押捺対象物を載置する押捺対象物載置手段と、
前記印鑑の押捺に関する、押捺日時、押捺者、押捺書類
または押捺回数などの情報を取得する押捺情報取得手段
と、前記押捺情報取得手段により取得した情報を記憶す
る記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報を出力す
る出力手段と、を具備するものである。
【0008】印鑑はそれぞれ大きさが異なるため、緩衝
体を介して印鑑を保持するようにした。このようにすれ
ば、大きさの異なる印鑑に対応できる。また、保持圧過
剰により印鑑を破損させることがない。印鑑移動制御手
段により印鑑を移動し押捺を行うが、この場合、押捺時
の過剰な圧力により印鑑を破損させるおそれがある。そ
こで、そのような過剰圧力を、印鑑の頂面に配した緩衝
体により吸収するようにした。このため、押捺時の印鑑
の破損を防止することができる。また、押捺対象物載置
手段にも緩衝体を設けたのは、押捺を適切に行うためで
あり、押捺時の過剰な圧力により印鑑の破損を防止する
ためである。
【0009】つぎに、請求項3に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、複数の印鑑を格
納する印鑑格納手段と、前記格納手段に格納されている
複数の印鑑の中から必要な印鑑を選択する印鑑選択手段
と、を設けたものである。
【0010】複数の印鑑を格納でき、当該格納した印鑑
の中から必要な印鑑を選択できれば、印鑑交換の手間が
省けるし、事務処理上も便利である。また、印鑑の押捺
管理を一括して行える。
【0011】つぎに、請求項4に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、光を照射するこ
とにより、前記印鑑を押捺する位置を表示する光押捺位
置表示手段を設けたものである。
【0012】印鑑を直接手に持って押捺しないので、押
捺対象物を移動させて押捺する位置を調節することにな
るが、上記の如く印鑑を押捺する位置に光を照射するよ
うにすれば、押捺する位置の調節を容易に行える。
【0013】つぎに、請求項5に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記押捺対象物
の画像を取得する押捺対象物画像取得手段と、前記押捺
対象物画像取得手段により取得した前記押捺対象物の画
像を記憶する押捺対象物画像記憶手段と、を設けたもの
である。
【0014】押捺対象物の画像を取得しておけば、押捺
を詳細に確認することができる。例えば、どのような内
容の書類に押捺するのか、適正な位置に押捺がされてい
るか、誤った押捺がされていないか、などの確認をする
ことができる。なお、画像取得時期は、押捺の前後を問
わない。
【0015】つぎに、請求項6に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、ユーザが個々に
有するIDカード、に記録されている当該ユーザ個人に
関する情報を、前記印鑑の押捺に関する情報として取得
する個人情報取得手段と、前記個人情報取得手段により
取得したユーザ個人に関する情報を記憶する個人情報記
憶手段と、を設けたものである。
【0016】金融機関や企業などでは、行員や社員など
にID番号を付与している場合が多い。係るID番号
は、通常、IDカードに記憶されている。このようなI
Dカードからユーザ個人情報を取得して、押捺に関する
情報として記憶しておけば、誰が押捺したのか容易に確
認できる。また、キー入力する不要なので短時間で入力
でき、事務効率がよい。さらに、IDカードを採用して
いる金融機関などに装置を導入しやすい。
【0017】つぎに、請求項7に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記印鑑に関す
る情報を、前記印鑑の押捺に関する情報として取得する
印鑑情報取得手段と、前記印鑑情報取得手段により取得
した印鑑に関する情報を記憶する選択印鑑情報記憶手段
と、を設けたものである。
【0018】印鑑に関する情報とは、例えば印鑑の番号
や、印鑑の管理者または責任者などである。このような
印鑑に関する情報を取得すれば、誰の印鑑が押捺された
のか判断できる。また、現在、誰の印鑑を使用している
のかがわかる。
【0019】つぎに、請求項8に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記押捺対象物
の種類、内容などに関する情報をコードで表し且つ前記
押捺対象物に付される押印対象物情報表示手段と、前記
押印対象物情報を読み取ることにより前記押捺対象物の
種類、内容などに関する情報を、前記印鑑の押捺に関す
る情報として取得する押捺対象物情報取得手段と、前記
押捺対象物情報取得手段により取得した前記押捺対象物
に関する情報を記憶する押捺対象物情報記憶手段と、を
設けたものである。
【0020】すなわち、押捺対象物の種類などに関する
情報を得るようにしたものである。係る情報を取得して
おけば、どのような押捺対象物に押捺したのか判断でき
る。押捺対象物の種類などに関する情報はコードで表示
される。係るコードは、例えば押捺対象物に直接印刷し
ておくか、シールに印刷し押捺対象物に張り付けるよう
にする。
【0021】つぎに、請求項9に係る印鑑押捺管理装置
は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、印鑑の押捺を許
可されている者のリストを記憶した印鑑押捺許可者リス
ト記憶手段と、ユーザが入力したユーザ個人に関する情
報と、前記印鑑押捺許可者リスト記憶手段に記憶されて
いる印鑑押捺許可者リストとを照合し、前記ユーザが前
記印鑑押捺許可者リスト中の印鑑押捺許可者に該当する
場合にのみ、その者に印鑑の押捺を許可するユーザ押捺
許可手段と、を設けたものである。
【0022】このように、印鑑の押捺が許可されている
者のみが印鑑を押捺できるようにした。反対に、押捺が
許可されていない者とは、例えば印鑑の押捺の是非を判
断する能力がない者(無関係な部課にいる者など)、過
去に不正な押捺を行ったことがある者などである。この
ようにすれば、不正な押捺や誤った押捺を防止できる。
【0023】つぎに、請求項10に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、押捺を許可さ
れている印鑑のリストを記憶した印鑑押捺許可リスト記
憶手段と、押捺しようとする印鑑に関する情報と、前記
印鑑押捺許可リスト記憶手段に記憶されている印鑑押捺
許可リストとを照合し、前記印鑑が前記印鑑押捺許可リ
スト中の印鑑に該当する場合にのみ、前記印鑑の押捺を
許可する印鑑押捺許可手段と、を設けたものである。
【0024】印鑑の中には非常に重要なものや、印鑑の
責任者などが押捺を禁止しているものもある。そこで、
押捺が許可されている印鑑のみ、押捺可能とした。この
ようにすれば、不正または不用意な印鑑の押捺を防止で
き、不測の損害を回避することができる。
【0025】つぎに、請求項11に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、印鑑の押捺を
許可されている押捺対象物のリストを記憶した押捺対象
物許可リスト記憶手段と、押捺しようとする押捺対象物
に関する情報と、前記押捺対象物許可リスト記憶手段に
記憶されている押捺対象物許可リストとを照合し、前記
押捺対象物が前記押捺対象物許可リスト中の押捺対象物
に該当する場合にのみ、前記押捺対象物への印鑑の押捺
を許可する押捺対象物押捺許可手段と、を設けたもので
ある。
【0026】押捺対象物の種類、内容によっては、簡単
に押捺すべきでない場合がある。また、押捺することが
適当でない場合がある。さらに、偽造した押捺対象物な
どに押捺される場合がある。このような事態に対処する
ため、押捺が許可されている押捺対象物にのみ、押捺を
許可するようにした。このようにすれば、不正または不
用意な印鑑の押捺を防止でき、不測の損害を回避するこ
とができる。
【0027】つぎに、請求項12に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記印鑑の押
捺に関する情報であってその出力が許可されているも
の、のリストを記憶した出力許可情報リスト記憶手段
と、出力しようとする情報と、前記出力許可情報リスト
記憶手段に記憶されている出力許可情報リストとを照合
し、前記出力しようとする情報が前記出力許可情報リス
ト中の情報に該当する場合にのみ、前記情報の出力を許
可する情報出力許可手段と、を設けたものである。
【0028】この発明では、押捺に関する情報を記憶し
管理しているが、係る情報の出力を無制限に認めれば、
重要な事項、機密事項などが外部に漏洩するおそれがあ
る。そこで、押捺に関する情報のうち、出力許可がなさ
れているもののみ、出力できることとした。このため、
印鑑の押捺に関する情報の漏洩や不正使用を防止でき
る。特に、押捺対象物の画像を取得している場合は、そ
の出力管理を慎重に行う必要がある。契約内容などが漏
洩するおそれがあるためである。
【0029】つぎに、請求項13に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、交換が許可さ
れている印鑑のリストを記憶した印鑑交換許可リスト記
憶手段と、交換しようとする印鑑に関する情報と、前記
印鑑交換許可リスト記憶手段に記憶されている印鑑交換
許可リストとを照合し、前記交換しようとする印鑑が前
記印鑑交換許可リスト中の印鑑に該当する場合にのみ、
前記印鑑の交換を許可する印鑑交換許可手段と、を設け
たものである。
【0030】印鑑が勝手に交換されると、不正な押捺が
なされるおそれがある。そこで、交換許可がなされてい
る印鑑のみ、交換できるようにした。このため、不正な
印鑑の交換を防止し、印鑑の不正押捺を未然に防止でき
る。また、誤った印鑑の交換を防止できる。
【0031】つぎに、請求項14に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記保持して
いる印鑑を別の印鑑に交換した場合、当該印鑑の交換に
係る情報を取得する印鑑交換情報取得手段と、前記印鑑
交換情報取得手段により取得した情報を記憶する印鑑交
換情報記憶手段と、を設けたものである。
【0032】印鑑を交換すると、当該印鑑に関する情
報、例えば印鑑番号などが変わってしまう。そこで、係
る印鑑交換に係る情報を取得するようにした。例えば、
取り外した印鑑の印鑑番号を削除し、取り付けた印鑑の
印鑑番号を登録する。このようにすれば、印鑑に関する
正確な情報を提供できるようになる。
【0033】つぎに、請求項15に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、前記出力手段
による出力に関する、出力日時、出力者または出力回数
などの出力経過情報を取得する出力経過情報取得手段
と、前記出力経過情報取得手段により取得した出力経過
情報を記憶する出力経過情報記憶手段と、を設けたもの
である。
【0034】すなわち、押捺に関する情報の出力につい
ても管理するようにしたものである。このようにすれ
ば、不正な出力を防止できるし、押捺に関する情報の内
容を知る者を判別できる。
【0035】つぎに、請求項16に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、押捺対象物画
像取得手段により取得した押捺対象物の画像から前記印
鑑の押捺領域を抽出する押捺領域抽出手段と、前記抽出
した押捺領域に対して前記印鑑の位置決めを自動的に行
う自動位置決め手段と、を設けたものである。
【0036】押捺対象物を移動調節して押捺するのは手
間がかかるので、印鑑の位置決めを自動的に行うように
したものである。位置決めは、押捺対象物の画像から押
捺領域を抽出し、その押捺領域に印鑑を移動させること
により行う。このようにすれば、押捺対象物側での位置
合わせが不要となるので、事務効率が向上する。特に、
多量の押捺対象物に押捺をする場合に有用である。
【0037】つぎに、請求項17に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、押捺対象物画
像取得手段により取得した押捺対象物の画像の中から、
前記印鑑の押捺領域を指定する押捺領域指定手段と、前
記指定した押捺領域に対して前記印鑑の位置決めを自動
的に行う自動位置決め手段と、を設けたものである。
【0038】すなわち、押捺領域を抽出するのではな
く、画像上で指定するようにしたものである。押捺領域
が抽出しにくい場合に有用である。また、押捺対象物上
において押捺領域でない部分を押捺領域として指定すれ
ば、既成の押捺領域外に自動的に位置きめし、押捺する
ことができる。このようにすれば、押捺対象物側での位
置合わせが不要となるので、事務効率が向上する。特
に、多量の押捺対象物に押捺をする場合に有用である。
【0039】つぎに、請求項18に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、機械的な鍵を
設け、当該鍵を開けなければ印鑑の押捺ができないよう
にしたものである。
【0040】セキュリティ面の向上を図ったものであ
る。機械的に鍵を開けないと押捺できないようにしてあ
る。鍵は、管理者などが管理しておく。このようにすれ
ば、不正な押捺を防止できる。また、管理者の管理が行
き届く。また、キー操作のみによる押捺ができなくなる
ので、装置から離れていても安心である。
【0041】つぎに、請求項19に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、ユーザが暗号
を入力する暗号入力手段と、1または2以上の暗号が記
憶されている暗号記憶手段と、前記暗号記憶手段に記憶
されている暗号と前記入力した暗号とを照合し、当該入
力した暗号が、前記記憶されている暗号と合致した場合
または前記記憶されている暗号中にある場合にのみ、ユ
ーザ本人であると判断する暗号識別手段と、前記暗号識
別手段によりユーザ本人であると判断された場合に、印
鑑の押捺を許可する暗号識別押捺許可手段と、を設けた
ものである。
【0042】これは、暗号によりセキュリティ面の向上
を図ったものである。このようにすれば、不正な印鑑の
押捺を有効に防止できる。暗号は、特定のユーザに対し
て個々に与えられている場合、一群のユーザで共有して
いる場合、がある。
【0043】つぎに、請求項20に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、指紋または声
紋などの身体的な特徴によりユーザ本人であることを識
別する特徴識別手段と、前記特徴識別手段により本人で
あると判断された場合に、印鑑の押捺を許可する特徴識
別押捺許可手段と、を設けたものである。
【0044】すなわち、身体的な特徴を基に本人と他人
とを識別し、押捺を許可するようにしたものである。暗
号は他人に知られるおそれがあるが、身体的特徴により
識別する場合、他人が本人になりすましにくい。このた
め、セキュリティ面がより一層向上する。
【0045】つぎに、請求項21に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、印鑑について
責任を有するユーザが、出張先などの離れた場所から、
当該ユーザ本人以外の者に前記印鑑の押捺を許可する押
捺許可信号を送る押捺許可信号送信手段と、装置本体に
設けられ、前記押捺許可信号送信手段からの押捺許可信
号を受信する押捺許可信号受信手段と、前記受信した押
捺許可信号により前記ユーザ本人以外の者に自己の印鑑
の押捺を許可する本人外押捺許可手段と、を設けたもの
である。
【0046】印鑑について責任を有するユーザが、離れ
た場所から自己の印鑑を押捺できるようにしたものであ
る。前記ユーザは当該ユーザ本人以外の者に自己の印鑑
を押捺を許可し、代わってその者に自己の印鑑を押捺さ
せる。このようにすれば、ユーザ本人がいなくても押捺
対象物に自己の印鑑を押捺できるので、事務処理の遅滞
を防止できる。
【0047】つぎに、請求項22に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、出張先などの
離れた場所に居る、前記印鑑について責任を有するユー
ザに、前記押捺に関する情報を送信する押捺情報送信手
段を設けたものである。
【0048】例えば離れた場所からユーザ本人以外の者
に自己の印鑑の押捺を許可した場合、その者が適正に押
捺をしたか否かを確認する必要がある。そこで、印鑑に
ついて責任を有するユーザが離れた場所から印鑑の押捺
を確認できるようにした。押捺に関する情報には、押捺
者、押捺回数などが含まれており、これら情報をのせた
信号を前記ユーザが受信し、確認する。受信は、例えば
一般の電話、FAXなどにより行う。また、押捺対象物
の画像を取得している場合には、係る画像を送信するこ
とにより、さらに詳細な確認をすることができる。
【0049】つぎに、請求項23に係る印鑑押捺管理装
置は、上記印鑑押捺管理装置に、さらに、印鑑の押捺が
不正押捺に該当する場合、警備会社その他の管理者に対
して不正押捺がされた旨の信号を送信する不正押捺信号
送信手段を設けたものである。
【0050】これは、不正な押捺を防止することのみな
らず、その不正押捺者の取り締まりを図ったものであ
る。ここで、不正押捺に該当する場合とは、その押捺行
為が極めて悪質で法律に違反するような場合とする。微
細な誤りなどでは通報しない。また、不正押捺には、不
正押捺のおそれのある行為(誤った入力を必要以上に繰
り返す場合など)まで含まれる。このようにすれば、不
正押捺を行った者や不正押捺しようとした者を、早急に
取り締まることができる。なお、警備会社以外の通報先
としては、ユーザの上司、支店長、会社の役員などが挙
げられる。また、反射的な効果として、不正な押捺を未
然に予防できるようになる。
【0051】つぎに、請求項24に係る印鑑押捺管理装
置は、印影を顕出させる一端面側を外部に露出させると
共に他端面側に緩衝体を設け、印鑑を保持する印鑑保持
手段と、印鑑を押捺するときの前記印鑑の変動を検出
し、前記印鑑に朱肉を付けるときの印鑑の変動は検出し
ない印鑑変動検出手段と、前記印鑑変動検出手段からの
印鑑変動信号に基づき、前記印鑑の押捺に関する、押捺
日時、押捺者または押捺回数などの情報を取得する押捺
情報取得手段と、少なくとも前記印鑑保持手段、印鑑変
動検出手段および押捺情報取得手段を収容し且つユーザ
が把持し得るハウジング手段と、を具備するものであ
る。
【0052】これは、印鑑押捺管理装置をハンディタイ
プにしたものである。このようにすれば、持ち歩きが容
易で、扱いやすい。印鑑の押捺に関する情報は、押捺時
の印鑑の変動を検知することにより、取得する。但し、
朱肉を付けるときには検知しない。印鑑の押捺と誤認す
るからである。また、印鑑押捺時の圧力は緩衝体により
吸収される。これにより、印鑑の破損を防止している。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。また、実施の形態1
は請求項1から請求項15に該当し、実施の形態2は請
求項16および請求項17に該当し、実施の形態3は請
求項18から請求項20に該当する。また、実施の形態
4は、請求項21から請求項23に該当し、実施の形態
6は請求項1、請求項2および請求項4に該当し、実施
の形態6は請求項24に該当する。なお、以下の実施の
形態では、印鑑押捺管理装置を銀行において使用する場
合を例に説明する。
【0054】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に係る印鑑押捺管理装置を示す外観斜視図であ
る。この印鑑押捺管理装置100は、金融機関や企業な
どで用いられ、支店長や役員などの重要な印鑑を内部に
収容する本体1と、印鑑を押捺する書類を載置するベー
ス2とから構成される。本体1には、印鑑の押捺を目視
できるように透明なウインド3が設けられている。ま
た、印鑑押捺管理装置100の上面にはキー操作部4と
ディスプレイ5とプリンター6とが設けられている。ま
た、印鑑押捺管理装置100の側面には朱肉交換用の交
換ドア7aと、印鑑交換用の交換ドア7bとが設けられ
ている。
【0055】キー操作部4は、電源スイッチ、テンキー
および各種機能キーなどにより構成されている。また、
ディスプレイ5にはマトリクス方式のモノクロ液晶表示
板が用いられる。プリンター6には、小型で安価なドッ
トマトリクス方式のものが用いる。感熱紙(図示省略)
はロール状になって装置内にセットされている。また、
装置のインタフェース部(図示省略)には、パーソナル
コンピュータなどの各種情報機器、レーザプリンターな
どの出力機器、光ディスクドライブ、フロッピーディス
クドライブなどの外部記憶装置などが接続可能である。
【0056】ベース2の上面には緩衝のためマット8が
設けられている。9は、IDカード91に記録されてい
る情報を読み取るIDカードリーダである。IDカード
91は、行員がそれぞれ保有している。IDカード91
の一面には、強磁性体の薄膜からなり情報を磁気により
記憶する磁気ストライプ92が塗布形成されている。I
Dカードリーダ9は、いわゆる手動式のもので、内蔵し
ている磁気ヘッドによりIDカード91の磁気ストライ
プ92に記録されている情報を読み取る。
【0057】なお、情報量の増大などに伴い、ICカー
ドを用いるようにしてもよい。ICカードは、カード内
にCPUとメモリを埋設した構成であり、磁気カードに
比べて大量のデータを扱うことができ、データの機密性
も高い。10は、書類に付されたバーコードを読み取る
バーコードリーダである。また、バーコードリーダ10
は、バーコードをレーザ光で走査し、コードで表された
情報の内容を読み取るものである。
【0058】図2は、印鑑押捺管理装置100の内部構
造を示す構造説明図である。この印鑑押捺管理装置10
0には、シーケンシャルな動作を行う数値制御型の小型
アームロボット20が内蔵されている。この小型アーム
ロボット20は、印鑑Tを保持するためのハンド部21
と、直角座標系のアーム部22と、ハンド部21および
アーム部22の数値制御を行う制御部24と、から構成
される。この制御部24は、後述のマガジン部(23)
の動作も制御する。
【0059】30は、市販の朱肉ケースである。この朱
肉ケース30はスプリング31により支持されている。
同じく、ベース2のマット8も複数のスプリング81に
より支持されている。いずれも、適正な朱肉圧(200
〜300g)および印鑑圧(800〜1000g)を維
持するためであり、また、朱肉付けや押捺の際に過剰な
圧力から印鑑を保護するためである。
【0060】図3は、ハンド部21の構成を示す概略斜
視図である。このハンド部21には、3個の爪211か
らなるチャック212を採用している。印鑑Tの大きさ
がそれぞれ異なり、また、ストック状態での印鑑の位置
ずれに対応する必要があるためである。このチャック2
12の印鑑保持面には、印鑑を保護するためラバーコー
ティング213が施されている。このチャック212に
は、小型のコンプレッサー(図示省略)が接続されてお
り、エアによりチャックの開閉が行われる。
【0061】また、チャック212の上方には、印鑑頭
部を支持するストッパ214が設けられている。また、
当該ストッパ214は、スプリング215により緩衝作
用が与えられている。押捺時の過剰な圧力から印鑑を保
護するためである。また、長さの異なる印鑑に対応する
ためである。さらに、ハンド部21には、前記コンプレ
ッサーからのエアにより押捺後の印影を乾かすドライヤ
ノズル216が設けられている。
【0062】図4は、アーム部22の構成を示す概略斜
視図である。このアーム部22を構成するX,Y,Z軸
制御系のそれぞれは、アルミ押し出しにより成形したフ
レーム221に、駆動源となるステッピングモータ22
2と、ステッピングモータ222の回転運動を直線運動
に変換するボールネジ223と、ハンド部21などを直
線摺動させるリニアガイド224とを組み込んだ構成と
なっている。
【0063】また、ステッピングモータ222のエンコ
ーダ225の他に、原点スイッチや、リミットスイッチ
などのセンサが設けられている(いずれも図示省略)。
係るセンサとしては、マイクロスイッチ、近接スイッ
チ、光電スイッチなどが用いられる。なお、上記X,
Y,Z軸制御系を、入力パルス信号に従って直接に直線
運動を行うリニアパルスモータにより構成してもよい。
【0064】アーム部22のティーチングは、キー操作
部4からのリモートティーチングにより行われ、動作順
序を1ステップ毎にメモリに記憶する。アーム部22の
制御は、前記記憶させたデータを再生することにより行
う。また、X軸のストロークは少なくとも印鑑押捺位置
から後述するマガジン部(23)のストッカ位置まで、
Y軸のストロークは少なくとも印鑑押捺位置から朱肉ケ
ース30の配置位置まで、Z軸のストロークは少なくと
も印鑑押捺高さからマガジン部(23)のストッカの高
さまで必要となる。
【0065】図5は、マガジン部23を示す概略斜視図
である。このマガジン部23は、小型アームロボット2
0のY軸方向に沿って配置されている。マガジン部23
の搬送系となるコンベア231は複数のパレット部材2
32をループ状につないで構成され、変速ギア233を
介してステッピングモータ234により駆動されてい
る。また、それぞれのパレット部材232の上面にはス
トッカ235が設けられている。このストッカ235に
は、印鑑Tを保持するための3つのストック爪236が
突設されており、印鑑Tの交換時にハンド部21のチャ
ック212の爪211と相互に入り組むような配置とな
っている(図6参照)。また、ストック爪235は印鑑
の保護のため樹脂製とする。
【0066】さらに、ストック爪235の内面には板バ
ネ237が形成されており、そのスナップ作用により印
鑑Tを保持するようにしている。係る構成としたのは、
印鑑Tの大きさがそれぞれ異なるためである。238
は、印鑑の取り付け又は取り外し(印鑑の有無)を検知
するためのセンサである。なお、このセンサは後述する
印鑑の交換時にのみ作動し、ハンド部21が印鑑を保持
しているときには作動しない。
【0067】図7は、小型アームロボット20の制御部
24を示す機能ブロック図である。制御部24は、メモ
リ2411に格納されているプログラムデータやキー操
作部4からの制御信号により,ハンド部21,アーム部
22およびマガジン部23の動作制御を行うアームロボ
ット制御部241と、ステッピングモータ222を制御
するモータ制御部242と、から構成される。エンコー
ダ225からの信号は、モータ制御部242にフィード
バックされる。
【0068】図8は、印鑑Tの移動経路などを示す説明
図である。まず、マガジン部23にストックされている
複数の印鑑T1〜Tnから特定の印鑑Txを選択し、ハ
ンド部21により掴み出す(経路A)。続いて、その印
鑑Txに朱肉を付ける(経路B)。そして、ベース2上
に載置した書類Sに押捺をする(経路C)。
【0069】11は、微弱なレーザ光線Lを発し書類S
上において印鑑の押捺位置を示すスポットライトであ
る。レーザスポットLpの形状は1個または2個以上の
点でよい。また、レーザ光源に微小な円運動を与えて円
形状のレーザスポットを形成してもよい。このレーザス
ポットLpは、書類Sをベース上に載置してから装置の
ウインド3越しに見ることができる。また、12は小型
のカメラであり、押捺の前後を問わず書類Sの画像を取
得する。カメラ12により捉えた画像は、後述の書類画
像記憶部(1206)に記憶され、書類内容の判断や押
捺の確認などに用いられる。なお、このカメラ12は、
CCD(電荷結合デバイス)、ズームレンズおよびAF
(自動焦点合わせ)機能などが組み込まれた市販のもの
である。
【0070】図9は、印鑑押捺管理装置100の押捺管
理部を示す機能ブロック図である。この押捺管理部10
00は、押捺に関する情報の処理を行うCPU部110
0と、押捺に関する情報などを記憶するメモリ部120
0とから構成される。図10は、図9に示したCPU部
1100を示す詳細な機能ブロック図である。このCP
U部1100は、印鑑選択部1101と、押捺日時取得
部1102、押捺カウンタ部1103、押捺者判断部1
104、書類判断部1105、書類画像取得部110
6、押捺許可部1107、出力許可部1108、出力経
過取得部1109、印鑑交換許可部1110および印鑑
交換情報取得部1111を具備している。
【0071】図11は、図9に示したメモリ部1200
を示す詳細な機能ブロック図である。このメモリ部12
00は、押捺日時記憶部1201、押捺回数記憶部12
02、押捺者記憶部1203、押捺印鑑記憶部120
4、書類記憶部1205および書類画像記憶部1206
とを具備している。また、出力経過記憶部1207、印
鑑交換情報記憶部1208とを具備している。
【0072】さらに、メモリ部1200は、印鑑リスト
記憶部1251、行員リスト記憶部1252および書類
リスト記憶部1253とを具備している。また、押捺許
可者リスト記憶部1254、押捺許可印鑑リスト記憶部
1255、押捺許可書類リスト記憶部1256、出力許
可内容リスト記憶部1257、交換許可印鑑リスト記憶
部1258と、とを具備している。
【0073】印鑑選択部1101は、マガジン部23に
ストックされている複数の印鑑T1〜Tnから必要な印
鑑Txを選択する。選択は、キー操作部4によるキー入
力により行う。例えば特定の印鑑に係る印鑑番号を入力
し、その入力した印鑑番号と印鑑リスト記憶部1251
に記憶されている印鑑リストとを照合する。その印鑑番
号に該当する印鑑があった場合、当該印鑑Txの押捺が
許可されると共にその選択した印鑑Txの印鑑番号を押
捺印鑑記憶部1204に記憶する。押捺の許可は押捺許
可部1107が行う。一方、該当する印鑑Tがなかった
場合、押捺は許可されず装置は作動しない。
【0074】押捺日時取得部1102は、内蔵している
時計(図示省略)の日時を基に、押捺の日時を取得す
る。この押捺の日時とは、行員が押捺を開始してから装
置の使用を終了するまでの間をいう。押捺日時は、押捺
日時記憶部1201に記憶される。つぎに、押捺カウン
タ部1103は、前記押捺日時における押捺の回数をカ
ウントする。押捺回数は、押捺回数記憶部1202に記
憶される。
【0075】押捺者判断部1104は、押捺しようとす
る者が行員か否か、さらには、押捺が許可されている行
員か否かについて判断する。まず、キー入力した行員固
有のID番号またはIDカードリーダ9で読み取った行
員固有のID番号と、行員リスト記憶部1252に記憶
されている行員リストとを照合する。つぎに、前記ID
番号と、押捺許可者リスト記憶部1254に記憶されて
いる押捺許可行員リストとを照合する。
【0076】照合の結果、その者が、行員であり且つ押
捺が許可されている者に該当する場合にのみ、押捺を許
可する。押捺の許可は、押捺許可部1107が行う。ま
た、係る行員の名前(またはID番号)を押捺者記憶部
1203に記憶する。一方、前記以外の者(行員でない
第三者、行員であるが押捺許可がされていない者)に
は、押捺は許可されない。
【0077】書類判断部1105は、書類の種類を判断
する。書類の種類は、例えば契約書、申請書、発注書な
どに分類されている。この書類の種類は当該書類に付さ
れたバーコードやOCR文字を読み取ることで行う。バ
ーコードまたはOCR文字は、書類に予め印刷してお
く。また、シール上に印刷して書類に張り付けるように
してもよい。前記バーコードの読み取りはバーコードリ
ーダ10により行う。OCR文字の読み取りは、カメラ
12により取得した画像から文字領域を抽出し、切り出
した文字にOCR処理を施すことにより行う。
【0078】また、読み取った書類の種類に関するデー
タと、書類リスト記憶部1253に記憶されている書類
リストとを照合する。前記データに該当する書類があっ
た場合、書類記憶部1205に当該書類の種類を記憶す
る。また、前記読み取った書類の種類に関するデータ
と、押捺許可書類リスト記憶部1256に記憶されてい
る書類リストとを照合する。前記データに該当する書類
があった場合、その書類への押捺が許可される。押捺の
許可は押捺許可部1107が行う。一方、書類リスト中
に該当する書類がなかった場合や、該当する書類はあっ
たが押捺が禁止されている書類であった場合、押捺は許
可されず、装置は作動しない。
【0079】書類画像取得部1106は、カメラ12に
より書類の画像データを取得する。取得した画像データ
は画像記憶部1206に記憶する。この画像データは、
前記OCR処理や、押捺した書類の詳細確認(いかなる
契約内容の書類に押捺したのかなどの確認)に利用され
る。なお、書類の画像を取得する時期は、押捺の前後を
問わない。
【0080】出力経過取得部1109は、押捺に関する
情報の出力経過を取得する。例えば情報を出力した日
時、回数、出力者、印鑑その他の情報内容、および、プ
リンターなどの出力機器名を取得し、出力経過記憶部1
207に記憶する。出力の許可は出力許可部1108が
行う。
【0081】印鑑交換許可部1110は印鑑交換の許可
を行う。印鑑の交換(印鑑の取り外しのみ、取り付けの
みを含む)を行おうとする者は、交換する印鑑の印鑑番
号をキー操作部4から入力する。続いて、係る印鑑番号
を、交換許可印鑑リスト記憶部1258に記憶されてい
る交換許可印鑑リストと照合する。照合の結果、交換許
可印鑑リスト中に前記印鑑番号に該当する印鑑があれ
ば、その印鑑の交換を許可する。該当する印鑑番号がな
ければ、印鑑の交換は許可されない。
【0082】マガジン部23から印鑑を取り外したとき
には、当該印鑑の印鑑番号の登録が印鑑リスト記憶部1
251から削除される。印鑑を取り外すと、ストッカ2
35に設けたセンサ238が当該印鑑の取り外しを検知
する。この検知信号に基づいて登録削除を自動的に行
う。一方、マガジン部23に新たな印鑑を取り付けたと
きにはその印鑑番号が印鑑リスト記憶部1251に登録
される。この印鑑番号の登録は、印鑑を交換する者がキ
ー入力することにより行う。
【0083】印鑑交換情報取得部1111は、印鑑の交
換に関する情報、例えば交換日時、交換者、取り付けた
印鑑の印鑑番号、取り外した印鑑の印鑑番号などを取得
し、その情報を印鑑交換情報記憶部1208に記憶す
る。
【0084】図12および図13は、印鑑を押捺するま
での動作手順を示すフローチャートである。ステップS
1001では、キー操作部4により行員固有のID番号
をキー入力する。または、IDカードリーダ9にIDカ
ード91を通し、ID番号を入力する。ステップS10
02では、キー入力した又はIDカードリーダ9で読み
取った行員固有のID番号と、行員リスト記憶部125
2に記憶されている行員リストとを照合する。
【0085】ステップS1003では、該当する行員が
前記行員リスト中にいる場合、印鑑の押捺を許可すると
共に(ステップS1004)、行員の氏名(またはID
番号)を押捺者記憶部1203に記憶する(ステップS
1005)。一方、該当する行員が前記行員リスト中に
いない場合、押捺は許可されず装置は作動しない(ステ
ップS1006)。続いて、ステップS1007では、
印鑑番号をキー入力することにより、必要な印鑑Tの選
択を行う。ステップS1008では、入力された印鑑番
号と印鑑リスト記憶部1251に記憶されている印鑑リ
ストとを照合する。
【0086】ステップS1009では、印鑑リスト中に
前記入力した印鑑番号に該当する印鑑があるか否かを判
断する。該当する印鑑が前記印鑑リスト中にある場合に
はステップS1010に進み、該当する印鑑が前記印鑑
リスト中にない場合にはステップS1006に進む。ス
テップS1010では、その印鑑の押捺が許可されてい
るか否かを判断する。係る判断は、前記入力した印鑑番
号と押捺許可印鑑リスト記憶部1255に記憶されてい
る印鑑押捺許可リストとを照合することにより行う。照
合の結果、前記押捺許可印鑑リスト中に該当する印鑑が
ある場合、押捺が許可されると共に(ステップS101
1)、選択した印鑑の印鑑番号が押捺印鑑記憶部120
4に記憶される(ステップS1012)。ステップS1
006では、印鑑押捺は許可されず装置は作動しない。
【0087】つぎに、ステップS1013では、書類の
種類を判断するため、書類に付されたバーコードをバー
コードリーダ10により読み取る。続いて、読み取った
書類の種類に関するデータと、書類リスト記憶部125
3に記憶されている書類リストとを照合する(ステップ
S1014)。ステップS1015では、前記書類リス
ト中に該当する書類があるか否かを判断する。前記書類
リスト中に該当する書類がある場合にはステップS10
16に進み、前記書類リスト中に該当する書類がない場
合にはステップS1006に進む。ステップS1016
では、前記書類の種類を書類記憶部1205に記憶す
る。ステップS1006では、押捺は許可されず装置は
作動しない。
【0088】ステップS1017では、前記書類に対し
て押捺の許可がなされているか否かを判断する。この判
断は、前記読み取った書類の種類に関するデータと、押
捺許可書類リスト記憶部1258に記憶されている押捺
許可書類リストとを照合することにより行う。前記書類
が前記押捺許可書類リスト中にある場合には、押捺の許
可がなさる。前記書類が前記押捺許可書類リスト中にな
い場合には、押捺の許可がなされていない書類であるか
ら、押捺は許可されず装置は作動しない(ステップS1
006)。
【0089】ステップS1018では、押捺日時記憶部
1201に印鑑押捺の日時を記憶する。ステップS10
19では、前記書類に対して印鑑の押捺を行う。ステッ
プS1020では、印鑑の押捺をカウントし、押捺回数
記憶部1202に記憶する。ステップS1021では、
同一書類への印鑑押捺が終了したか否かを判断する。行
員が終了する旨のキー入力を行ったときに終了と判断す
る。印鑑押捺が終了したならステップ1022に進む。
終了していないならステップS1019に戻り、再度、
同一書類に印鑑を押捺する。但し、押捺する位置(押捺
領域)は、同じとは限らない。
【0090】ステップS1022では、行員の命令によ
り、他の書類(同種の書類とは限らない)への押捺を行
うか否かを判断する。他の書類への押捺を行う場合には
ステップS1013に戻り、行わない場合にはステップ
S1023に進む。ステップS1023では、行員の命
令により、他の印鑑を選択するか否かを判断する。他の
印鑑を選択する場合にはステップS1007に戻り、選
択しない場合には押捺処理を終了する。
【0091】図14および図15は、印鑑の押捺に関す
る情報を出力するまでの動作手順を示すフローチャート
である。ステップS1101では、キー操作部4により
行員固有のID番号をキー入力する。または、IDカー
ドリーダ9にIDカード91を通してID番号を入力す
る。ステップS1102では、キー入力した又はIDカ
ードリーダ9で読み取った行員固有のID番号と、行員
リスト記憶部1252に記憶されている行員リストとを
照合する。
【0092】ステップS1103では、該当する行員が
前記行員リスト中にいる場合、行員の氏名(またはID
番号)を出力経過記憶部1210に記憶する(ステップ
S1104)。一方、該当する行員が前記行員リスト中
にいない場合、押捺に関する情報の出力は許可されない
(ステップS1105)。ステップS1106では必要
な情報を選択する。必要な情報とは、例えば「特定日に
おける特定印鑑の押捺回数」、「特定者の押捺状況」、
「前5日間における特定印鑑の押捺回数」などである。
このような出力情報の内容はディスプレイ5に一覧表示
されるので、表示された内容から必要な情報を選択す
る。選択は、キー操作部4からのキー入力により行う。
【0093】ステップS1107では、選択された出力
内容が、出力の禁止されている内容に該当するか否かを
判断する。係る判断は、選択した出力内容と、出力許可
内容リスト記憶部1257に記憶されている出力許可内
容リストとを照合することにより行う。照合の結果、前
記選択した出力内容が出力許可内容リスト中にある場
合、出力許可部1108により出力が許可される(ステ
ップS1108)。一方、前記選択した出力内容が出力
許可内容リスト中にない場合、出力は許可されない。こ
の場合は、ステップS1114に進む。ここで、出力が
許可されていない場合とは、例えば特定印鑑に関する情
報の出力を一切禁止している場合などである。そのよう
な印鑑に関する情報を含む情報は、選択しても出力され
ない。
【0094】続いて、ステップS1109では出力方法
を選択する。例えばプリンター6により出力することを
選択する。ステップS1110では、ステップS110
9にて選択した出力方法により、印鑑の押捺に関する情
報を出力する。ステップS1111では、ステップS1
110にて出力した情報の内容、例えば「特定日におけ
る特定印鑑の押捺回数」などの出力内容を記憶する。
【0095】続いて、ステップS1112では、出力日
時を記憶する。これら出力に関する情報は、いずれも出
力経過記憶部1207に記憶される。ステップS111
3では、出力をカウントする。ステップS1114で
は、他の情報を出力するか否かを判断する。他の情報を
出力する場合にはステップS1107に戻る。他の情報
を出力しない場合には、出力回数を出力経過記憶部12
07に記憶し(ステップS1115)、出力を終了す
る。
【0096】図16は、印鑑を交換するまでの動作手順
を示すフローチャートである。ステップS1201で
は、キー操作部4により行員固有のID番号をキー入力
する。または、IDカードリーダ9にIDカード91を
通してID番号を入力する。ステップS1202では、
キー入力した又はIDカードリーダ9で読み取った行員
固有のID番号と、行員リスト記憶部1252に記憶さ
れている行員リストとを照合する。
【0097】ステップS1203では、該当する行員が
前記行員リスト中にいた場合、行員の氏名(またはID
番号)を印鑑交換情報記憶部1208に記憶する(ステ
ップS1204)。一方、該当する行員が前記行員リス
ト中にいない場合、印鑑の交換は許可されない(ステッ
プS1205)。ステップS1206では交換対象とな
る印鑑、すなわち、取り外す印鑑の印鑑番号および/ま
たは取り付ける印鑑の印鑑番号をキー入力する。なお、
印鑑の交換には、印鑑の取り外し、取り付けのいずれか
一方のみの場合も含まれる。
【0098】ステップS1207では、入力された印鑑
番号に係る印鑑の交換が禁止されているか否かを判断す
る。係る判断は、交換許可印鑑リスト記憶部1258に
記憶されている交換許可印鑑リストと照合することによ
り行う。入力した印鑑番号が前記交換許可印鑑リストに
ある場合、印鑑交換許可部1110により当該印鑑の交
換を許可する(ステップS1208)。一方、入力した
印鑑番号が前記交換許可印鑑リストにない場合、当該印
鑑の交換は許可されない(ステップS1205)。ここ
で、印鑑の交換が禁止される場合とは、例えば印鑑の所
有者が、印鑑の紛失をおそれ、当該印鑑の取り外しを禁
止したような場合が該当する。印鑑の交換が禁止される
と、例えば交換ドア7bをロックされる。
【0099】ステップS1209では印鑑をマガジン部
23のストッカ235から取り外す。ストッカ235か
ら印鑑が取り外されると、当該取り外しをセンサ238
が検知し、取り外した印鑑の印鑑番号を印鑑リスト記憶
部1251から削除する。また、ステップS1210で
は、新たな印鑑をストッカ235に取り付ける。取り付
けた印鑑の印鑑番号は、再び印鑑の交換者がキー入力す
るものとし、その印鑑番号は印鑑リスト記憶部1251
に登録される。
【0100】ステップS1211では、印鑑の交換日時
を印鑑交換情報記憶部1208に記憶する。ステップS
1212では、他に交換する印鑑があるか否か判断す
る。交換する印鑑があればステップS1206に戻り、
なければ処理を終了する。
【0101】さて、上記メモリ部1200に記憶されて
いる情報は、その出力が禁止されているものを除き、プ
リンター6またはディスプレイ5などから全て出力する
ことができる。図17に、印鑑の押捺に関する情報のプ
リンター出力例を示す。感熱紙1700には、印鑑番号
1701、印鑑の押捺日時1702、印鑑押捺者のID
番号1703、押捺した書類の種類を示す書類番号17
04が印刷され、出力される。
【0102】また、図18に、出力経過に関する情報の
プリンター出力例を示す。感熱紙1800には、印鑑の
押捺に関する情報を出力した日時1801、出力者18
02、出力内容1803が印刷される。出力内容180
3には、押捺した印鑑の印鑑番号1831、押捺した書
類の種類を示す書類番号1832、出力枚数1833、
押捺者のID番号1834などの情報が含まれる。ま
た、図19に、印鑑の交換に関する情報のプリンター出
力例を示す。感熱紙1900には、取り外した印鑑の印
鑑番号1901、取り付けた印鑑の印鑑番号1902、
印鑑の交換日時1903、印鑑の交換者のID番号19
04が印刷され、出力される。なお、ディスプレイ5に
おいても上記同様の内容が表示される。
【0103】ところで、書類画像取得部1106により
取得した書類の画像は、前記プリンター6からその内容
を出力するようにしてもよいが、詳細部分が見にくいの
で他の情報機器により表示するようにしてもよい。例え
ば、図20に示すように、印鑑押捺管理装置100にパ
ーソナルコンピュータ110を接続し、そのディスプレ
イ111に前記書類の画像を詳細に表示する。図21に
そのような書類の画像表示例を示す。係る画像表示によ
り、行員は、契約書Saの契約内容および押捺した印影
Taを確認する。また、レーザプリンター120を接続
して、B5、A4用紙などに書類の画像を出力するよう
にしてもよい。
【0104】また、図20に示すように、印鑑押捺管理
装置100に外部記憶装置130を接続するようにして
もよい。外部記憶装置130としては、例えば外部フロ
ッピーディスクドライブや外部光ディスクドライブなど
が挙げられる。これらフロッピーディスクや光ディスク
に押捺に関する情報を記録すれば、係る情報をデータと
して外部に持ち出すことができる。特に、一旦記録した
情報を消去できないタイプの光ディスクを用いれば、デ
ータの改竄を防止することができる。また、ROMライ
タ(図示省略)を接続し、P−ROMに記憶するように
しても前記同様の効果が得られる。
【0105】以上、この印鑑押捺管理装置100によれ
ば、次のような効果がある。 (1)押捺印鑑、押捺日時、押捺回数、押捺者および押
捺書類などの印鑑の押捺に関する情報を記憶しておくの
で、印鑑の所有者が不在であっても、その者の印鑑の押
捺管理を十分に行うことができる。 (2)ID番号を入力しなければ印鑑の押捺ができない
ので、行員以外の第三者による不正使用が防止される。
また、ID番号が記憶されるので、不正使用を行った行
員を見つけやすい。 (3)行員それぞれが保有しているIDカードを利用し
てID番号を入力するようにしたので、ID番号の入力
が容易に行える。また、装置を導入しやすい。 (4)書類の画像を取得しておくので、どのような内容
の書類に印鑑を押捺したかが容易に判る。
【0106】(5)出力の経過を記憶しておくので、管
理データの勝手な持ち出しなどが防止される。このた
め、印鑑押捺に関する情報の秘密が守られる。 (6)印鑑の交換に関する情報を記憶しておくので、当
該印鑑の交換についても管理が行き届くようになる。ま
た、不正な印鑑の交換を防止できる。 (7)特定の印鑑の押捺を禁止できるので、不正な又は
不用意な押捺を防止できる。 (8)特定書類への印鑑の押捺を禁止できるので、重要
な書類への誤った押捺を防止できる。また、不正な押捺
を防止できる。
【0107】(9)特定の出力内容についてその出力を
禁止できるので、印鑑の押捺に関する情報などを秘密に
保持できる。 (10)以上のようなことから、銀行や企業などにおい
て不測の損害を回避することができる。 (11)また、小型であるので設置が簡単である。 (12)スポットライトにより印鑑の押捺位置を示すよ
うにしたので、印鑑の押捺を正確に行える。
【0108】(実施の形態2)この実施の形態2は、実
施の形態1の印鑑押捺管理装置100に、印鑑の押捺位
置を自動で位置決めする機能を付加したものである。図
22は、小型アームロボット20の制御部240を示す
機能ブロック図である。この制御部240は、アームロ
ボット制御部241と、モータ制御部242と、図形・
文字抽出部243と、パターンマッチング部244と、
演算部245とから構成されている。
【0109】図形・文字抽出部243は、カメラ12に
より取得した書類の画像から図形や文字を抽出する。パ
ターンマッチング部244は、図形・文字抽出部243
により抽出した図形または文字から印鑑押捺領域を抽出
する。メモリ2441には、印鑑押捺領域を示す図形ま
たは文字の情報が記憶されている。例えば図23に示す
ように、印鑑押捺領域を示す図形R’や、「印」、「押
捺」、「捺印」などの文字M’が記憶されている。パタ
ーンマッチング部244は、前記抽出した図形や文字
と、メモリ2441に記憶されている図形R’や文字
M’とを比較照合する。そして、記憶されている図形
R’または文字M’とマッチングする図形(R)または
文字(M)を、印鑑押捺領域として抽出する。
【0110】演算部245は、前記抽出した印鑑押捺領
域(図形または文字)の中心点のx,y座標を演算す
る。例えば図形の中心点のx,y座標を演算する。ま
た、文字の中心点のx,y座標を演算する。演算した
x,y座標データは、アームロボット制御部241に送
られる。
【0111】図24は、自動位置決め工程を示すフロー
チャートである。ステップS2401では、カメラ12
により書類Sの画像を取得する(図25参照)。ステッ
プS2402では、前記取得した画像から印鑑押捺領域
となる図形または文字を抽出する。この図形または文字
の抽出は、図形・文字抽出部243により行う。図25
の例では、囲み形状の図形Rと「印」などの文字Mとを
抽出する。ここで、文字Mの抽出は、当該文字Mが他の
連続した文字列(書類S中の文章)から比較的離れて存
在していることを基準にして行う。
【0112】ステップS2403では、前記抽出した図
形または文字のパターンマッチングを行う。パターンマ
ッチングは、抽出した図形Rまたは文字Mと、メモリ2
441に記憶されている図形R’または文字M’とを比
較照合することにより行う。ステップS2404では、
パターンマッチングの結果、図形R’または文字M’と
一致する印鑑押捺領域、すなわち図形Rまたは文字Mが
あるか否かを判断する。印鑑押捺領域があればステップ
S2405に進む。
【0113】ステップS2405では、図形Rの中心点
RCのx,y座標を演算する。また、文字Mの中心点M
Cのx,y座標を演算する。ステップS2406では、
他に印鑑押捺領域があるか否か判断する。他に印鑑押捺
領域があれば、ステップS2405に戻って中心点の演
算を行う。なければステップS2407に進む。なお、
演算した中心点のx,y座標データは、アームロボット
制御部241に送られる。
【0114】ステップS2407では、送られてきた
x,y座標データに基づき、印鑑を保持しているハンド
部21を当該x,y座標まで移動する(図26:移動軌
跡W1)。また、印鑑押捺領域が複数ある場合には、印
鑑の押捺を行いつつ、順次移動する(移動軌跡W1、W
2)。
【0115】このように、印鑑の押捺位置を自動で位置
決めするようにすれば、スポットライト11による書類
の位置合わせが必要なくなるので、事務処理をスムーズ
に行うことができる。特に、大量の書類に押捺する場合
に有用である。
【0116】また、実施の形態2の変形例として、書類
Sの画像をパーソナルコンピュータのディスプレイに表
示し、ディスプレイ上で図形Rや文字Mの中心点を指定
するようにしてもよい。図27は、小型アームロボット
20の制御部240aを示す機能ブロック図である。こ
の制御部240aは、アームロボット制御部241と、
モータ制御部242と、印鑑押捺領域の中心点を指定す
る指定部246と、演算部245とから構成されてい
る。
【0117】図28は、そのような自動位置決め工程を
示すフローチャートである。ステップS2701では、
カメラ12により書類Sの画像を取得する。図29に示
すように、前記取得した画像はパーソナルコンピュータ
110のディスプレイ111に表示される(ステップS
2702)。Rは、印鑑押捺領域を示す図形である。ス
テップS2703では、印鑑押捺領域を示す図形Rの中
心点RCを指定する。この指定は、ディスプレイ111
上に表示された印鑑押捺領域の中心付近を、行員がマウ
ス112によりクリックすることで行う。
【0118】ステップS2704では、図形Rの中心点
RCのx,y座標を演算する。演算した中心点のx,y
座標データは、アームロボット制御部241に送られ
る。ステップS2705では、送られてきたx,y座標
データに基づき、印鑑を保持しているハンド部を当該
x,y座標まで移動する。
【0119】このように、ディスプレイ111上の画像
をクリックすることで、印鑑押捺領域の中心点を指定す
るようにすれば、より簡易に自動位置決めができるよう
になる。
【0120】(実施の形態3)実施の形態3に係る印鑑
押捺管理装置200は、実施の形態1の印鑑押捺管理装
置100のセキュリティ面をさらに向上させたものであ
る。この印鑑押捺管理装置200は、実施の形態1の印
鑑押捺管理装置100の構成に加えて、メインスイッチ
の役割をするキースイッチ13を有している。また、暗
号識別機能および指紋識別機能を有している。
【0121】図30は、実施の形態3に係る印鑑押捺管
理装置200を示す外観斜視図である。この印鑑押捺管
理装置200の側面には、キースイッチ13が設けられ
ている。このキースイッチ13をオンしなければ装置は
作動しない。キー13aは所定の管理者が管理する。1
4は、指紋入力装置である。
【0122】図31は、この印鑑押捺管理装置200の
押捺管理部を示す機能ブロック図である。この押捺管理
部1001は、押捺に関する情報の制御を行うCPU部
1101と、押捺に関する情報などを記憶するメモリ部
1201とから構成される。このCPU部1101に
は、実施の形態1のCPU部1100に加えて、暗号識
別部1151と、暗号入力部1152とが設けられてい
る。また、メモリ部1201には、実施の形態1のメモ
リ部1200に加えて、暗号記憶部1261が設けられ
ている。
【0123】暗号識別部1151は、キー操作部4から
入力された暗号が正しいか否かを判断する。暗号は、暗
号記憶部1261に記憶されている。また、記憶されて
いる暗号は、暗号入力部1152により追加、削除可能
である。暗号は4桁程度の数字で構成される。
【0124】図32は、暗号入力から押捺許可までの工
程を示すフローチャートである。ステップS3201で
は、行員がキー操作部4から暗号を入力する。ステップ
S3202では、キー入力した暗号と、暗号記憶部12
61に記憶されている暗号とを照合する。ステップS3
203では、照合の結果、該当する暗号があるか否かを
判断する。該当する暗号があればステップS3204に
進む。また、暗号の照合判断は暗号識別部1151が行
う。続いて、ステップS3204では印鑑の押捺を許可
する。この押捺許可は押捺許可部1107が行う。一
方、暗号がなければ印鑑の押捺は許可されない。
【0125】図33は、指紋入力装置を示す概略構成図
である。この指紋入力装置14は、光源141と、三角
プリズム142と、CCDカメラ143とで構成されて
いる。指Fを、三角プリズム142にあてると、皮膚の
隆起部分(指紋の山)のみが三角プリズム142に接触
する。光源141からの光は、前記隆起部分で乱反射を
起したり吸収されたりして、正常に反射されない。この
ため、CCDカメラ143の取得する画像では前記隆起
部分が暗く映る。
【0126】また、CPU部1101には、指紋識別部
1161と、指紋読出部1162と、指紋登録部116
3とが設けられている。また、メモリ部1201には、
指紋記憶部1271が設けられている。指紋識別部11
61は、指紋入力装置14から入力した指紋の識別を行
う。指紋の識別は、指紋を形成する隆線の端点や分岐点
を照合させる特徴点指摘法により行う。指紋入力装置1
4から入力した指紋と、指紋記憶部1271に記憶され
ている指紋と、の特徴点が一致すれば、本人であると識
別される。このため、押捺許可部1107により押捺が
許可される。なお、上述した行員IDの入力作業などが
省略されるわけではない。指紋登録部1163は、指紋
記憶部1271に記憶されている指紋情報の削除や登録
を行う。
【0127】図34は、指紋入力から押捺許可までの工
程を示すフローチャートである。ステップS3401で
は、指紋記憶部1271から、行員が入力したID番号
に該当する指紋情報を読み出す。ステップS3402で
は、指紋入力装置14から指紋を入力する。指紋を入力
するには、まず、指Fを三角プリズム142の反射面に
接触させる。つぎに、指Fを接触させた状態で、前記三
角プリズムの反射面に光源141から光を照射する。指
Fの隆起部分では光が乱反射、吸収するため、反射光に
は明暗ができる。CCDカメラ143は、前記反射光の
明暗を模様として捉える。
【0128】ステップS3403では、上記特徴点指摘
法により指紋の識別を行う。指紋記憶部1271には指
紋の隆線の端点や分岐点からなる特徴点が個人別に記憶
されており、指紋識別部1161は、入力した指紋の特
徴点と前記記憶している指紋の特徴点とを照合させるこ
とで、指紋の識別を行う。なお、入力した指紋の特徴点
を指紋記憶部1271に記憶している全ての指紋情報と
照合するようにすると、その照合処理に長時間を要す
る。このため、上記のように、行員の入力したID番号
から予め該当する指紋情報を読みだしておき(ステップ
S3401)、かかる指紋情報と入力した指紋とを照合
するようにしている(ステップS3403)。
【0129】ステップS3404では、入力した指紋の
特徴点が指紋記憶部1271から読み出した指紋の特徴
点と一致したか否かを判断する。一致していればステッ
プS3405に進む。ステップS3405では、印鑑の
押捺を許可する。印鑑の押捺許可は、押捺許可部110
7が行う。一方、一致していなければ印鑑の押捺は許可
されない。
【0130】また、指紋の他、声紋、掌紋などの身体的
特徴により識別を行うようにしてもよい。声紋識別で
は、音声パワースペクトルの時間変化をパターンとして
取得し、指紋と同様に視覚的に個人の識別を行う。声紋
による判別の場合には、発音内容を限定すると認識率が
向上する。掌紋判別については、上記指紋識別と略同様
に行うものとする。
【0131】以上の印鑑押捺管理装置200では、キー
スイッチ13をオンしなければ押捺を行えないようにし
たので、行員の勝手な押捺を防止できる。また、暗号に
基づき押捺を許可するようにしたので、不正な押捺が予
防され、セキュリティ面がさらに向上する。特に、身体
的特徴である指紋などに基づいて押捺の許可を行うよう
にしたので、他人が本人になりすましにくい。このた
め、不正な押捺をさらに防止できる。
【0132】(実施の形態4)実施の形態4に係る印鑑
押捺管理装置300は、実施の形態1の印鑑押捺管理装
置100に通信装置を設け、管理者の遠隔操作などを実
現するようにしたものである。図35は、実施の形態4
に係る印鑑押捺管理装置300を示す外観斜視図であ
る。この印鑑押捺管理装置300は、実施の形態1の印
鑑押捺管理装置100に通信装置15を設けたものであ
る。この通信装置15は、モデムを内蔵しており、電話
回線Pに接続されている。通信装置15の使用目的は、
第1に、印鑑の管理者が行外から行員に自己の印鑑の押
捺を許可することである。第2に、印鑑の管理者が行外
から印鑑の押捺状況を確認することである。第3に、極
めて悪質で法律に違反するような不正な印鑑の押捺があ
った場合に警備会社などに警報をすることである。
【0133】図36は、通信装置15の機能ブロック図
である。この通信装置15は、主に受信部151と送信
部152とから構成されている。受信部151は、行外
の電話JやパーソナルコンピュータKなどの端末機器か
ら電話回線を介して送られてくる信号を復調し、その信
号を装置本体側(100)に送る。前記送られてくる信
号は、例えば上記行員のID番号や印鑑番号などの情報
である。
【0134】送信部152は、装置本体側(100)か
らの信号を変調し、電話回線を通じて行外に送信する。
また、送信部152は、電話信号送信部1521と、フ
ァクシミリ信号送信部1522と、警備会社警報信号送
信部1523と、を具備している。また、153は、印
鑑の管理者が使用したい機器、例えば「電話」や「FA
X」などから、希望する機器を選択する通信機器選択部
である。154は、不正な押捺や出力が所定の条件に合
致するか否かを判断し、条件に合致する場合、その旨を
警備会社などに警報する警報判断部である。
【0135】図37は、自己の印鑑の押捺を行員に許可
するまでの工程を示すフローチャートである。ステップ
S3701では、行外から印鑑の管理者が電話Jやパー
ソナルコンピュータKなどの端末機器を通じて装置本体
側との回線を開く。ステップS3702では、当該管理
者が端末機器から自己のID番号を送信する。ステップ
S3703では、これを受信した通信装置15がID番
号を押捺許可部1107(図10参照)に渡す。ステッ
プS3704では、前記ID番号と印鑑リスト記憶部1
251(図11参照)に記憶している印鑑リストとを照
合する。ステップS3705では、前記ID番号に該当
する者があるか否かを判断する。該当する者があればそ
の者の印鑑がストックされていると判断する。この場合
は、ステップS3706に進む。
【0136】ステップS3706では、管理者が、自己
の印鑑の押捺を許可する行員のID番号を入力する。ス
テップS3707では、係る行員のID番号を、印鑑押
捺許可者リスト記憶部1254(図11参照)に記憶す
る。印鑑押捺許可者リスト記憶部1254にID番号が
記憶されると、そのID番号に係る行員は行外の管理者
に代わってその者の印鑑の押捺を行うことができる。押
捺を許可された行員が実際に書類に印鑑を押捺するまで
の工程は、図12および図13のフローチャートに示す
通りである。
【0137】このように、印鑑押捺管理装置300で
は、印鑑の管理者が行外からでも印鑑押捺の許可を行う
ことができるので、行外からでも印鑑の押捺管理を行え
る。また、印鑑管理者の不在による事務処理の遅滞を防
止することができる。
【0138】図38は、印鑑の管理者などが行外から印
鑑の押捺状況を確認するまでのフローチャートである。
ステップS3801では、行外から印鑑の管理者が電話
JやパーソナルコンピュータKなどの端末機器を通じて
装置本体側との回線を開く。ステップS3802では、
行員(印鑑の管理者を含む)端末機器から自己のID番
号を送信する。ステップS3803では、これを受信し
た通信装置15がID番号を出力許可部1108(図1
0参照)に渡す。ステップS3804では、前記ID番
号と行員リスト記憶部1252(図11参照)に記憶し
ている行員リストとを照合する。ステップS3805で
は、行員リスト中に該当する者があるか否かを判断す
る。該当する者があればステップS3806に進む。
【0139】ステップS3806では、行外から出力し
たい内容を選択する。実際に出力するまでの工程は、図
14および図15に示すフローチャートに示す通りであ
る(ステップS1104〜ステップS1114)。ステ
ップS3807では、行員が使用を希望する通信機器を
選択する。例えばFAXにより出力したい場合には「F
AX」の項目を選択する。各機器には、「電話」なら番
号「1」、「FAX」なら番号「2」、「パーソナルコ
ンピュータ」なら番号「3」と、番号が付与されてい
る。前記選択は、この番号をプッシュすることで行う。
【0140】ステップS3808では、出力信号を、例
えばファクシミリ信号に変調する。この変調はファクシ
ミリ信号送信部1522により行い、電話回線を通じて
行外の行員に送信する。なお、ファクシミリ信号は行外
のパーソナルコンピュータによっても受信可能である。
また、電話により出力したい場合には、「電話」の項目
を選択しておく。電話で出力する場合は、電話信号送信
部1521に内蔵した音声合成LSIによって出力内容
が音声合成される。行員は受話器から音声により出力内
容を聞くことになる。
【0141】送信される出力内容は、例えば押捺日時、
押捺者、押捺書類などの押捺に関する情報である。ま
た、FAXの場合には、カメラ12により捉えた書類の
画像も出力することができる。このように、印鑑押捺管
理装置300では、行外からでも印鑑の押捺に関する情
報を出力できるので、例えば他の行員に印鑑の押捺を依
頼した場合に、その押捺が適正に行われたか否かを行外
から確認できる。このため、押捺の誤りを早期に確認で
きる。また、不正な押捺を行外からでも確認できる。
【0142】つぎに、極めて悪質で法律に違反するよう
な不正行為を防止するための手段について説明する。印
鑑を押捺するにあたり(図12および図13)、印鑑の
押捺が許可されない場合がある(ステップS100
6)。また、押捺に関する情報を出力するにあたり(図
14および図15)、当該情報の出力が許可されない場
合がある(ステップS1105)。さらに、印鑑を交換
するにあたり(図16)、当該印鑑の交換が許可されな
い場合がある(ステップS1205)。このような場合
は、ID番号の入力ミスや、出力が禁止されていること
を知らなかったなどの軽微なミスも含まれるが、中には
極めて悪質で法律に違反するような不正行為によるもの
もある。特に行員でない者が勝手に印鑑の押捺をしよう
とするような場合には違法性の度合が高い。
【0143】例えばID番号を全て入力することにより
押捺許可を得ようとする場合、ID番号の入力を制限な
しに認めると、いつかはID番号が見破られて不正な押
捺が行われてしまう。図39は、このような極めて悪質
で法律に違反するような不正な印鑑の押捺があった場合
に警備会社などに警報するまでの工程を示すフローチャ
ートである。誤ったID番号を入力するなどして押捺の
禁止(または出力の禁止、印鑑交換の禁止)が4回以上
なされた場合には、悪質な不正行為であると判断する
(ステップS3901、ステップS3902)。係る判
断は、警報判断部154が行う。
【0144】ステップS3903では、入力されたID
番号と行員リスト記憶部1252に記憶されている行員
リストと照合する。ステップS3904では、ID番号
を入力した者が行員か否かを判断する。入力したID番
号が行員リストにない場合、行員でないと判断し、ステ
ップS3905に進む。入力したID番号が行員リスト
にある場合、行員であると判断し、ステップS3906
に進む。
【0145】ステップS3905では、不正行為が行わ
れていることを警備会社に警報する。一方、ステップS
3906では、行員の不正行為であるから、まず、その
行員の管理者に警報する。警備会社への警報は、通信装
置15により電話回線を通じて行われる。なお、行員で
あるか否かにかかわらず、警備会社または管理者に警報
するようにしてもよい。また、行外の管理者に対して電
話またはFAXにより通報するようにしてもよい。
【0146】このように、印鑑押捺管理装置300で
は、不正行為が行われた場合に警備会社などに対し警報
するようにしたので、不正行為を未然に防止できる。ま
た、不正行為を早期に発見できるので、犯人を捕まえや
すくなる。
【0147】なお、通信装置15により行内の印鑑押捺
管理装置300をネットワーク化して、印鑑の押捺情報
などを一括管理することも可能である。このようにすれ
ば、出力禁止情報などの登録が一括で行えるなど、事務
処理が効率化する。
【0148】(実施の形態5)この実施の形態5に係る
印鑑押捺管理装置400は、1つの印鑑の専用機とし、
印鑑押捺管理の機能を簡素化し、低コスト化、小型化を
図ったものである。図40は、この発明の実施の形態5
に係る印鑑押捺管理装置を示す外観斜視図である。この
印鑑押捺管理装置400は、支店長印などの重要な印鑑
を1つだけ内部に収容する本体401と、印鑑を押捺す
る書類を載置するベースマット402とから構成され
る。本体401には、印鑑の押捺を目視できるように透
明なウインド3が設けられている。また、印鑑押捺管理
装置400の上面にはキー操作部4とディスプレイ5と
プリンター6とが設けられている。また、印鑑押捺管理
装置400の側面には朱肉交換用の交換ドア7が設けら
れている。
【0149】キー操作部4は、電源スイッチ、テンキー
および各種機能キーなどにより構成されている。また、
ディスプレイ5にはマトリクス方式のモノクロ液晶表示
板が用いられる。プリンター6には、小型で安価なドッ
トマトリクス方式のものが用いる。感熱紙(図示省略)
はロール状になって装置内にセットされている。
【0150】図41は、印鑑押捺管理装置400の内部
構造を示す構造説明図である。印鑑Tは固定治具421
によって印鑑ヘッド422に保持される。印鑑ヘッド4
22は、Z軸ガイド423に沿って摺動し、ヘッド駆動
モータ424により昇降駆動される。ヘッド駆動モータ
424の回転運動は、タイミングベルト425によって
直線運動に変換される。ヘッド駆動モータ424にはス
テッピングモータを用る。このヘッド駆動モータ424
とZ軸ガイド423は、サドル426に設置されてい
る。
【0151】サドル426は、サドル駆動モータ427
により駆動され、Y軸ガイド428に沿って摺動する。
サドル駆動モータ427の回転運動は、タイミングベル
ト429によって直線運動に変換される。サドル駆動モ
ータ427にはステッピングモータを用る。このサドル
駆動モータ427とY軸ガイド428は、ベース430
に設置されている。
【0152】30は、市販の朱肉ケースである。この朱
肉ケース30はスプリング31により支持されている。
また、ベースマット402は板状ウレタン材の表面にビ
ニールコーティングを施した構造である。いずれも、適
正な朱肉圧(200〜300g)および印鑑圧(800
〜1000g)を維持するためであり、また、朱肉を付
ける時または押捺時の過剰な圧力から印鑑を保護するた
めである。431は、印鑑ヘッド422の移動を制御す
る制御部である。
【0153】11は、微弱なレーザ光線Lを発し書類上
において印鑑の押捺位置を示すスポットライトである。
レーザ光線Lにより形成されるレーザスポット(Lp)
は、書類(S)をベース上に載置してから装置のウイン
ド3越しに見ることができる。
【0154】図42は、上記印鑑Tの移動経路を示す説
明図である。印鑑Tを朱肉ケース30の上方まで移動さ
せる。続いて、下降させて印鑑Tの印鑑端面を朱肉に押
し付ける(経路A)。つぎに、印鑑Tを上昇させ、書類
Sの上方まで戻す(経路B)。ここで、行員はレーザス
ポットLpを目印に、書類Sの位置合わせを行う。つぎ
に、印鑑を下降させ、書類Sに押捺をする(経路C)。
そして、数秒間押捺した後、印鑑を上昇させ、原点位置
に戻す(経路D)。キー操作部4の移動キーを1回プッ
シュすることにより、上記経路Aおよび経路Bの動作が
行われる。もう1回プッシュすると、経路Cおよび経路
Dの動作が行われる。
【0155】図43は、印鑑押捺管理装置400の押捺
管理部1001を示す機能ブロック図である。この押捺
管理部1001は、押捺に関する情報の処理を行うCP
U部1300と、押捺に関する情報などを記憶するメモ
リ部1400とから構成される。CPU部1300は、
押捺日時取得部1102、押捺カウンタ部1103、押
捺者入力部1304を具備している。メモリ部1200
は、押捺日時記憶部1201、押捺回数記憶部120
2、押捺者記憶部1203とを具備している。
【0156】押捺日時取得部1102は、内蔵している
時計(図示省略)の日時を基に、押捺の日時を取得す
る。この押捺の日時とは、行員が押捺を開始してから装
置の使用を終了するまでの間をいう。押捺日時は、押捺
日時記憶部1201に記憶される。つぎに、押捺カウン
タ部1103は、前記押捺日時における押捺の回数をカ
ウントする。押捺回数は、押捺回数記憶部1202に記
憶される。押捺者入力部1304は、キー操作部4から
入力したID番号を押捺者記憶部1203に記憶する。
【0157】図44は、印鑑押捺管理装置400の押捺
工程を示すフローチャートである。ステップS4401
では、キー操作部4から行員がID番号を入力する。ス
テップS4402では、入力したID番号を押捺者記憶
部1203に記憶する。ステップS4403では、印鑑
の押捺日時を押捺日時記憶部1201に記憶する。ステ
ップS4404では、上記の要領でキー操作部4を操作
して、印鑑の押捺を行う。
【0158】ステップS4405では、押捺カウンタ部
1103により押捺の回数をカウントする。ステップS
4406では、押捺が終了したか否かを判断する。キー
操作部4の終了キーが押されている場合は、前記カウン
トした押捺の回数を押捺回数記憶部1202に記憶し
(ステップS4407)、処理を終了する。一方、押捺
を継続する場合は、ステップS4404に戻り、押捺を
続ける。
【0159】つぎに、記憶した押捺に関する情報は、行
員の選択により出力することができる。出力内容はディ
スプレイ5に一覧表示される。例えば「特定日における
特定印鑑の押捺回数」、「特定者の押捺状況」、「前5
日間における特定印鑑の押捺回数」などの項目が一覧表
示される。行員はこの表示された内容から必要な情報を
選択する。例えば「特定日における特定印鑑の押捺回
数」を選択する。選択は、キー操作部4からのキー入力
により行う。
【0160】以上の印鑑押捺管理装置400によれば、
印鑑押捺管理の機能をシンプルにし、1つの印鑑の専用
機としたので、必要十分な機能を持つ印鑑押捺管理装置
を低コストで製作できる。また、複数の印鑑をストック
する必要が無いことなどから装置が小型になる。さら
に、使用方法が簡単なので、おぼえやすい。
【0161】(実施の形態6)図45は、この発明の実
施の形態6に係る印鑑押捺管理装置500の構成を示す
説明図である。この印鑑押捺管理装置500は、1つの
印鑑の専用機をハンディタイプにしたものである。印鑑
Tは、チャック部501により保持されている。このチ
ャック部501の端部には緩衝バネ502が設けられて
いる。押捺時の圧力を吸収するためである。さらに、チ
ャック部501の端部近傍にはセンサ503が設けられ
ている。このセンサ503は、押捺時のチャック部50
1の移動を検出する。センサ503は押捺管理部504
に接続されている。押捺管理部504は、押捺日時と押
捺回数とを取得し、記憶する。
【0162】また、チャック部501や押捺管理部50
4などは、グリップ形状のハウジング505内に収容さ
れている。ハウジング505の頭部にはキー操作部50
6と、液晶のディスプレイ507とが設けられている。
509はキャップである。このキャップ509の底面に
は小型の朱肉ケース510が収容されている。また、キ
ャップ509の端面周縁には、3本のピン511が突設
されている。また、キャップ509の側壁は一部が蛇腹
512になっており、ハウジング505に取り付けた状
態で朱肉を印鑑Tに十分押し付けられるようになってい
る。
【0163】キャップ509をハウジング505に取り
付けると、ピン511は、ハウジング505に穿孔して
あるピン穴513を通り、当該ハウジング505内に設
けた内部スイッチ514に接触する。内部スイッチ51
4に接触すると、スイッチがオフになり、印鑑Tの押捺
に関する情報が記憶されなくなる。キャップ509を外
すと、ピン511が抜けて内部スイッチ514から離れ
てオンになり、印鑑Tの押捺に関する情報を記憶できる
状態となる。
【0164】508は、押捺管理部504の電源となる
バッテリーである。このバッテリー508は充電式であ
る。また、押捺管理部504は、実施の形態5の印鑑押
捺管理装置400の押捺管理部1001と同じでものあ
る(図43参照)。従って、以下の説明では実施の形態
5と同様の参照符号を用いる。
【0165】図46は、印鑑押捺管理装置500の押捺
工程を示すフローチャートである。ステップS4601
では、キー操作部506から行員がID番号を入力す
る。ステップS4602では、入力したID番号を押捺
者記憶部1203に記憶する。ステップS4603で
は、印鑑の押捺日時を押捺日時記憶部1201に記憶す
る。ステップS4604では、行員がハウジング505
を把持し、ハウジング505にキャップ509を取り付
け、印鑑Tに朱肉を付ける。この際、キャップ509の
下面を押せば蛇腹512が縮み、朱肉を印鑑Tにほどよ
く付けることができる。また、キャップ509を取り付
けていれば、内部スイッチ514がオフになっているの
で、印鑑に圧力がかかっても印鑑の押捺と誤認するよう
な事態にはならない。
【0166】ステップS4605では、押捺のためキャ
ップ509を外す。キャップ509を外すと、内部スイ
ッチ514がオンになり、印鑑の押捺に関する情報が記
憶可能となる。ステップS4606では、印鑑の押捺を
行う。ステップS4607では、押捺カウンタ部110
3により押捺の回数をカウントする。ステップS460
8では、押捺が終了したか否かを判断する。キー操作部
506の終了キーが押されている場合は、前記カウント
した押捺の回数を押捺回数記憶部1202に記憶し(ス
テップS4609)、処理を終了する。一方、押捺を継
続する場合は、ステップS4610に進む。ステップS
4610では、朱肉を付けなおす場合にはステップS4
604に戻り、そのまま押捺を続けるならステップS4
606に戻る。
【0167】つぎに、記憶した押捺に関する情報は、行
員の選択により出力することができる。出力内容はディ
スプレイ507に表示される。例えば「特定日における
特定印鑑の押捺回数」、「特定者の押捺状況」、「前5
日間における特定印鑑の押捺回数」などの項目が順次表
示される。行員はこの表示された内容から必要な情報を
選択する。例えば「特定日における特定印鑑の押捺回
数」を選択する。選択は、キー操作部506からのキー
入力により行う。
【0168】以上の印鑑押捺管理装置500によれば、
押捺に関する情報を手軽に記憶して残せるので、事務処
理上便利である。また、バッテリー内蔵型の小型ハンデ
ィタイプなので持ち運びが容易である。また、簡単な構
成なのでコストがかからない。
【0169】(その他の実施の形態)実施の形態3と実
施の形態4とを組み合わせて、セキュリティ面の向上を
図ると共に、通信機能も保有させるようにしてもよい。
また、実施の形態3、実施の形態4、または、これらの
組合せに、さらに実施の形態2のような自動位置決め機
能を付加してもよい。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の印鑑押
捺管理装置(請求項1)によれば、印鑑の押捺に関す
る、押捺日時、押捺者、押捺書類または押捺回数などの
情報を取得するようにしたので、印鑑の所有者、管理者
などの管理が行き届くようになる。また、印鑑の押捺に
関する情報が取得されるので、第三者の不正な押捺を抑
制できる。
【0171】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項2)によれば、まず、緩衝体を介して印鑑を保持す
るようにしたので、大きさの異なる印鑑に対応できる。
また、保持圧過剰により印鑑を破損させることがない。
つぎに、印鑑の頂面に配した緩衝体と押捺対象物載置手
段に設けた緩衝体とにより、押捺時の過剰な圧力を吸収
するようにしたので、印鑑の破損を防止できる。
【0172】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項3)によれば、複数の印鑑を格納し、当該格納した
印鑑の中から必要な印鑑を選択できるようにしたので、
印鑑交換の手間が省け、事務処理の効率が向上する。ま
た、印鑑の押捺管理を一括して行える。
【0173】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項4)によれば、光を照射することにより印鑑を押捺
する位置を表示するようにしたので、押捺する位置の調
節を容易に行える。
【0174】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項5)によれば、押捺対象物の画像を取得するように
したので、押捺しようとする押捺対象物の内容や、印鑑
の押捺状況を詳細に確認することができる。
【0175】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項6)によれば、ユーザが個々に有するIDカードか
らユーザ個人情報を取得し、係る個人情報を押捺に関す
る情報として記憶するようにした。このため、誰が押捺
したのか容易に確認できる。また、短時間で入力できて
事務効率がよくなる。さらに、IDカードを採用してい
る金融機関などに装置を導入しやすい。
【0176】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項7)によれば、前記印鑑に関する情報を、前記印鑑
の押捺に関する情報として取得するようにしたので、誰
の印鑑が押捺されたのか判断できる。また、現在、誰の
印鑑を使用しているのかがわかる。
【0177】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項8)によれば、押捺対象物の種類などに関する情報
を取得しておくので、どのような押捺対象物に押捺した
のかを判断できる。
【0178】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項9)によれば、印鑑の押捺が許可されている者のみ
が印鑑を押捺できるようにした。このため、不正な押捺
や誤った押捺を防止できる。
【0179】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項10)によれば、押捺が許可されている印鑑のみ、
押捺できるようにした。このため、不正または不用意な
印鑑の押捺を防止でき、不測の損害を回避することがで
きる。
【0180】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項11)によれば、押捺が許可されている押捺対象物
にのみ、押捺できるようにした。このため、不正または
不用意な印鑑の押捺を防止でき、不測の損害を回避する
ことができる。
【0181】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項12)によれば、押捺に関する情報のうち、出力許
可がなされているもののみ、出力できることとした。こ
のため、印鑑の押捺に関する情報の漏洩や不正使用を防
止できる。
【0182】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項13)によれば、交換許可がなされている印鑑の
み、交換できるようにした。このため、不正な印鑑の交
換を防止し、印鑑の不正押捺を未然に防止できる。ま
た、誤った印鑑の交換を防止できる。
【0183】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項14)によれば、保持している印鑑を別の印鑑に交
換した場合、当該印鑑の交換に係る情報を取得するよう
にした。このため、印鑑に関する正確な情報を提供でき
るようになる。
【0184】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項15)によれば、出力手段による出力に関する、出
力日時、出力者または出力回数などの出力経過情報を取
得し、これを記憶するようにした。このようにすれば、
押捺に関する情報の出力についても管理できる。さら
に、不正な出力を防止できるし、押捺に関する情報の内
容を知る者を判別できる。
【0185】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項16)によれば、押捺対象物画像取得手段により取
得した押捺対象物の画像から前記印鑑の押捺領域を抽出
し、当該抽出した押捺領域に対して前記印鑑の位置決め
を自動的に行うようにした。このため、押捺対象物側で
の位置合わせが不要となり、事務効率が向上する。特
に、多量の押捺対象物に押捺をする場合に有用である。
【0186】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項17)によれば、押捺対象物画像取得手段により取
得した押捺対象物の画像の中から、前記印鑑の押捺領域
を指定し、指定した押捺領域に対して前記印鑑の位置決
めを自動的に行うようにした。このため、押捺対象物側
での位置合わせが不要となり、事務効率が向上する。特
に、多量の押捺対象物に押捺をする場合に有用である。
【0187】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項18)によれば、機械的な鍵を開けなければ印鑑の
押捺ができないようにしたので、不正な押捺を防止でき
る。また、キー操作のみによる押捺ができなくなるの
で、装置から離れていても安心である。
【0188】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項19)によれば、暗号により本人を識別し、押捺の
許可を与えるようにしたので、不正な印鑑の押捺を有効
に防止できる。
【0189】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項20)によれば、指紋などの身体的な特徴を基に本
人と他人とを識別し、押捺を許可するようにしたので、
他人が本人になりすましにくい。このため、セキュリテ
ィ面がより一層向上する。
【0190】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項21)によれば、印鑑について責任を有するユーザ
が、離れた場所から当該ユーザ本人以外の者に自己の印
鑑を押捺を許可し、代わってその者に自己の印鑑を押捺
させるようにした。このため、ユーザ本人がいなくても
押捺対象物に自己の印鑑を押捺でき、事務処理の遅滞を
防止できる。
【0191】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項22)によれば、出張先などの離れた場所に居る、
前記印鑑について責任を有するユーザに、押捺に関する
情報を送信するようにした。このため、離れた場所から
でも印鑑の押捺に関する情報を確認できる。また、押捺
対象物の画像を取得している場合には、さらに詳細な確
認をすることができる。
【0192】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項23)によれば、印鑑の押捺が不正押捺に該当する
場合、警備会社その他の管理者に対して不正押捺がされ
た旨の信号を送信するようにした。このため、不正押捺
を行った者や不正押捺しようとした者を、早急に取り締
まることができる。また、不正な押捺を未然に予防でき
る。
【0193】つぎに、この発明の印鑑押捺管理装置(請
求項24)によれば、前記印鑑の押捺に関する、押捺日
時、押捺者または押捺回数などの情報を取得する押捺情
報取得手段などをユーザが把持し得るハウジング手段に
収容したので、持ち歩きが容易で、扱いやすい。また、
印鑑の端部を緩衝体により保持しているので、印鑑押捺
時の圧力が緩衝体により吸収される。これにより、印鑑
の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る印鑑押捺管理装
置を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示した印鑑押捺管理装置の内部構造を示
す構造説明図である。
【図3】図2に示したハンド部の構成を示す概略斜視図
である。
【図4】図2に示したアーム部の構成を示す概略斜視図
である。
【図5】複数の印鑑をストックするマガジン部を示す概
略斜視図である。
【図6】ハンド部の爪とマガジン部のストック爪との位
置関係を示す説明図である。
【図7】図2に示した小型アームロボットの制御部を示
す機能ブロック図である。
【図8】印鑑の移動経路などを示す説明図である。
【図9】図1に示した印鑑押捺管理装置の押捺管理部を
示す機能ブロック図である。
【図10】図9に示したCPU部を示す詳細な機能ブロ
ック図である。
【図11】図9に示したメモリ部を示す詳細な機能ブロ
ック図である。
【図12】印鑑押捺までの動作手順を示すフローチャー
トである。
【図13】印鑑押捺までの動作手順を示すフローチャー
トである。
【図14】印鑑の押捺に関する情報を出力するまでの動
作手順を示すフローチャートである。
【図15】印鑑の押捺に関する情報を出力するまでの動
作手順を示すフローチャートである。
【図16】印鑑を交換するまでの動作手順を示すフロー
チャートである。
【図17】印鑑の押捺に関する情報のプリンター出力例
を示す説明図である。
【図18】印鑑の出力経過に関する情報のプリンター出
力例を示す説明図である。
【図19】印鑑の交換に関する情報のプリンター出力例
を示す説明図である。
【図20】図1に示した印鑑押捺管理装置への外部機器
の接続例を示す説明図である。
【図21】図20に示したパーソナルコンピュータのデ
ィスプレイ表示例を示す説明図である。
【図22】この発明の実施の形態2に係る、小型アーム
ロボットの制御部を示す機能ブロック図である。
【図23】図22に示したメモリに記憶されている、印
鑑押捺領域を示す図形または文字の例示説明図である。
【図24】印鑑の自動位置決め工程を示すフローチャー
トである。
【図25】書類上の印鑑押捺領域を示した例示説明図で
ある。
【図26】自動位置決めを行った場合の印鑑の移動軌跡
を示す説明図である。
【図27】この発明の実施の形態2の変形例に係る、小
型アームロボットの制御部を示す機能ブロック図であ
る。
【図28】図27に示した変形例における、印鑑の自動
位置決め工程を示すフローチャートである。
【図29】パーソナルコンピュータのディスプレイに表
示した書類上において、印鑑押捺領域を示した例示説明
図である。
【図30】この発明の実施の形態3に係る印鑑押捺管理
装置を示す外観斜視図である。
【図31】図30に示した印鑑押捺管理装置の押捺管理
部を示す機能ブロック図である。
【図32】暗号入力から押捺許可までの工程を示すフロ
ーチャートである。
【図33】図30に示した指紋入力装置を示す概略構成
図である。
【図34】指紋入力から押捺許可までの工程を示すフロ
ーチャートである。
【図35】この発明の実施の形態4に係る印鑑押捺管理
装置を示す外観斜視図である。
【図36】図35に示した通信装置の機能ブロック図で
ある。
【図37】印鑑の管理者が自己の印鑑の押捺を行員に許
可するまでの工程を示すフローチャートである。
【図38】印鑑の管理者などが行外から印鑑の押捺状況
を確認するまでのフローチャートである。
【図39】極めて悪質で法律に違反するような不正な印
鑑の押捺があった場合にその旨を警備会社などに警報す
るまでの工程を示すフローチャートである。
【図40】この発明の実施の形態5に係る印鑑押捺管理
装置を示す外観斜視図である。
【図41】図40に示した印鑑押捺管理装置の内部構造
を示す構造説明図である。
【図42】印鑑の移動経路を示す説明図である。
【図43】図40に示した印鑑押捺管理装置の押捺管理
部を示す機能ブロック図である。
【図44】図40に示した印鑑押捺管理装置の押捺工程
を示すフローチャートである。
【図45】この発明の実施の形態6に係る印鑑押捺管理
装置の構成を示す説明図である。
【図46】図45に示した印鑑押捺管理装置の押捺工程
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 印鑑押捺管理装置 1 本体 2 ベース 3 ウインド 4 キー操作部 5 ディスプレイ 6 プリンター 7a 交換ドア 7b 交換ドア 8 マット 9 IDカードリーダ 10 バーコードリーダ 11 スポットライト 12 カメラ 20 小型アームロボット 21 ハンド部 22 アーム部 23 マガジン部 24 制御部 30 朱肉ケース 241 アームロボット制御部 242 モータ制御部 1000 押捺管理部 1100 CPU部 1101 印鑑選択部 1102 押捺日時取得部 1103 押捺カウンタ部 1104 押捺者判断部 1105 書類判断部 1106 書類画像取得部 1107 押捺許可部 1108 出力許可部 1109 出力経過取得部 1110 印鑑交換許可部 1111 印鑑交換情報取得部 1200 メモリ部 1201 押捺日時記憶部 1202 押捺回数記憶部 1203 押捺者記憶部 1204 押捺印鑑記憶部 1205 書類記憶部 1206 書類画像記憶部 1207 出力経過記憶部 1208 印鑑交換情報記憶部 1251 印鑑リスト記憶部 1252 行員リスト記憶部 1253 書類リスト記憶部 1254 押捺許可者リスト記憶部 1255 押捺許可印鑑リスト記憶部 1256 押捺許可書類リスト記憶部 1257 出力許可内容リスト記憶部 1258 交換許可印鑑リスト記憶部

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印鑑を保持して、書類などの押捺対象物
    に印鑑を押捺する印鑑押捺手段と、 前記印鑑の押捺に関する、押捺日時、押捺者、押捺書類
    または押捺回数などの情報を取得する押捺情報取得手段
    と、 前記押捺情報取得手段により取得した情報を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶された情報を出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする印鑑押捺管理装置。
  2. 【請求項2】 印鑑の側面および頂面に接する部分に緩
    衝体を設け、印鑑を保持する印鑑緩衝保持手段と、 前記印鑑を保持したまま前記印鑑緩衝保持手段を所定の
    手順に沿って移動させ、書類などの押捺対象物に印鑑を
    押捺する印鑑移動制御手段と、 一部または全部を緩衝体で構成し、書類などの押捺対象
    物を載置する押捺対象物載置手段と、 前記印鑑の押捺に関する、押捺日時、押捺者、押捺書類
    または押捺回数などの情報を取得する押捺情報取得手段
    と、 前記押捺情報取得手段により取得した情報を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶された情報を出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする印鑑押捺管理装置。
  3. 【請求項3】 さらに、複数の印鑑を格納する印鑑格納
    手段と、前記格納手段に格納されている複数の印鑑の中
    から必要な印鑑を選択する印鑑選択手段と、を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印鑑押
    捺管理装置。
  4. 【請求項4】 さらに、光を照射することにより、前記
    印鑑を押捺する位置を表示する光押捺位置表示手段を設
    けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記押捺対象物の画像を取得す
    る押捺対象物画像取得手段と、 前記押捺対象物画像取得手段により取得した前記押捺対
    象物の画像を記憶する押捺対象物画像記憶手段と、を設
    けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか
    1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  6. 【請求項6】 さらに、ユーザが個々に有するIDカー
    ド、に記録されている当該ユーザ個人に関する情報を、
    前記印鑑の押捺に関する情報として取得する個人情報取
    得手段と、 前記個人情報取得手段により取得したユーザ個人に関す
    る情報を記憶する個人情報記憶手段と、を設けたことを
    特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載
    の印鑑押捺管理装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記印鑑に関する情報を、前記
    印鑑の押捺に関する情報として取得する印鑑情報取得手
    段と、 前記印鑑情報取得手段により取得した印鑑に関する情報
    を記憶する選択印鑑情報記憶手段と、を設けたことを特
    徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の
    印鑑押捺管理装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記押捺対象物の種類、内容な
    どに関する情報をコードで表し且つ前記押捺対象物に付
    される押印対象物情報表示手段と、 前記押印対象物情報を読み取ることにより前記押捺対象
    物の種類、内容などに関する情報を、前記印鑑の押捺に
    関する情報として取得する押捺対象物情報取得 手段と、前記押捺対象物情報取得手段により取得した前
    記押捺対象物に関する情報を記憶する押捺対象物情報記
    憶手段と、を設けたことを特徴とする請求項1から請求
    項7のいずれか1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  9. 【請求項9】 さらに、印鑑の押捺を許可されている者
    のリストを記憶した印鑑押捺許可者リスト記憶手段と、 ユーザが入力したユーザ個人に関する情報と、前記印鑑
    押捺許可者リスト記憶手段に記憶されている印鑑押捺許
    可者リストとを照合し、前記ユーザが前記印鑑押捺許可
    者リスト中の印鑑押捺許可者に該当する場合にのみ、そ
    の者に印鑑の押捺を許可するユーザ押捺許可手段と、を
    設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれ
    か1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  10. 【請求項10】 さらに、押捺を許可されている印鑑の
    リストを記憶した印鑑押捺許可リスト記憶手段と、 押捺しようとする印鑑に関する情報と、前記印鑑押捺許
    可リスト記憶手段に記憶されている印鑑押捺許可リスト
    とを照合し、前記印鑑が前記印鑑押捺許可リスト中の印
    鑑に該当する場合にのみ、前記印鑑の押捺を許可する印
    鑑押捺許可手段と、を設けたことを特徴とする請求項1
    から請求項9のいずれか1つに記載の印鑑押捺管理装
    置。
  11. 【請求項11】 さらに、印鑑の押捺を許可されている
    押捺対象物のリストを記憶した押捺対象物許可リスト記
    憶手段と、 押捺しようとする押捺対象物に関する情報と、前記押捺
    対象物許可リスト記憶手段に記憶されている押捺対象物
    許可リストとを照合し、前記押捺対象物が前記押捺対象
    物許可リスト中の押捺対象物に該当する場合にのみ、前
    記押捺対象物への印鑑の押捺を許可する押捺対象物押捺
    許可手段と、を設けたことを特徴とする請求項1から請
    求項10のいずれか1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  12. 【請求項12】 さらに、前記印鑑の押捺に関する情報
    であってその出力が許可されているもの、のリストを記
    憶した出力許可情報リスト記憶手段と、 出力しようとする情報と、前記出力許可情報リスト記憶
    手段に記憶されている出力許可情報リストとを照合し、
    前記出力しようとする情報が前記出力許可情報リスト中
    の情報に該当する場合にのみ、前記情報の出力を許可す
    る情報出力許可手段と、を設けたことを特徴とする請求
    項1から請求項11のいずれか1つに記載の印鑑押捺管
    理装置。
  13. 【請求項13】 さらに、交換が許可されている印鑑の
    リストを記憶した印鑑交換許可リスト記憶手段と、 交換しようとする印鑑に関する情報と、前記印鑑交換許
    可リスト記憶手段に記憶されている印鑑交換許可リスト
    とを照合し、前記交換しようとする印鑑が前記印鑑交換
    許可リスト中の印鑑に該当する場合にのみ、前記印鑑の
    交換を許可する印鑑交換許可手段と、を設けたことを特
    徴とする請求項1から請求項12のいずれか1つに記載
    の印鑑押捺管理装置。
  14. 【請求項14】 さらに、前記保持している印鑑を別の
    印鑑に交換した場合、当該印鑑の交換に係る情報を取得
    する印鑑交換情報取得手段と、 前記印鑑交換情報取得手段により取得した情報を記憶す
    る印鑑交換情報記憶手段と、を設けたことを特徴とする
    請求項1から請求項13のいずれか1つに記載の印鑑押
    捺管理装置。
  15. 【請求項15】 さらに、前記出力手段による出力に関
    する、出力日時、出力者または出力回数などの出力経過
    情報を取得する出力経過情報取得手段と、 前記出力経過情報取得手段により取得した出力経過情報
    を記憶する出力経過情報記憶手段と、を設けたことを特
    徴とする請求項1から請求項14のいずれか1つに記載
    の印鑑押捺管理装置。
  16. 【請求項16】 さらに、押捺対象物画像取得手段によ
    り取得した押捺対象物の画像から前記印鑑の押捺領域を
    抽出する押捺領域抽出手段と、 前記抽出した押捺領域に対して前記印鑑の位置決めを自
    動的に行う自動位置決め手段と、を設けたことを特徴と
    する請求項5から請求項15のいずれか1つに記載の印
    鑑押捺管理装置。
  17. 【請求項17】 さらに、押捺対象物画像取得手段によ
    り取得した押捺対象物の画像の中から、前記印鑑の押捺
    領域を指定する押捺領域指定手段と、 前記指定した押捺領域に対して前記印鑑の位置決めを自
    動的に行う自動位置決め手段と、を設けたことを特徴と
    する請求項5から請求項15のいずれか1つに記載の印
    鑑押捺管理装置。
  18. 【請求項18】 さらに、機械的な鍵を設け、当該鍵を
    開けなければ印鑑の押捺ができないようにしたことを特
    徴とする請求項1から請求項17のいずれか1つに記載
    の印鑑押捺管理装置。
  19. 【請求項19】 さらに、ユーザが暗号を入力する暗号
    入力手段と、 1または2以上の暗号が記憶されている暗号記憶手段
    と、 前記暗号記憶手段に記憶されている暗号と前記入力した
    暗号とを照合し、当該入力した暗号が、前記記憶されて
    いる暗号と合致した場合または前記記憶されている暗号
    中にある場合にのみ、ユーザ本人であると判断する暗号
    識別手段と、 前記暗号識別手段によりユーザ本人であると判断された
    場合に、印鑑の押捺を許可する暗号識別押捺許可手段
    と、を設けたことを特徴とする請求項1から請求項18
    のいずれか1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  20. 【請求項20】 さらに、指紋または声紋などの身体的
    な特徴によりユーザ本人であることを識別する特徴識別
    手段と、 前記特徴識別手段により本人であると判断された場合
    に、印鑑の押捺を許可する特徴識別押捺許可手段と、を
    設けたことを特徴とする請求項1から請求項19のいず
    れか1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  21. 【請求項21】 さらに、印鑑について責任を有するユ
    ーザが、出張先などの離れた場所から、当該ユーザ本人
    以外の者に前記印鑑の押捺を許可する押捺許可信号を送
    る押捺許可信号送信手段と、 装置本体に設けられ、前記押捺許可信号送信手段からの
    押捺許可信号を受信する押捺許可信号受信手段と、 前記受信した押捺許可信号により前記ユーザ本人以外の
    者に自己の印鑑の押捺を許可する本人外押捺許可手段
    と、を設けたことを特徴とする請求項1から請求項20
    のいずれか1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  22. 【請求項22】 さらに、出張先などの離れた場所に居
    る、前記印鑑について責任を有するユーザに、前記押捺
    に関する情報を送信する押捺情報送信手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1つに
    記載の印鑑押捺管理装置。
  23. 【請求項23】 さらに、印鑑の押捺が不正押捺に該当
    する場合、警備会社その他の管理者に対して不正押捺が
    された旨の信号を送信する不正押捺信号送信手段を設け
    たことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか
    1つに記載の印鑑押捺管理装置。
  24. 【請求項24】 印影を顕出させる一端面側を外部に露
    出させると共に他端面側に緩衝体を設け、印鑑を保持す
    る印鑑保持手段と、 印鑑を押捺するときの前記印鑑の変動を検出し、前記印
    鑑に朱肉を付けるときの印鑑の変動は検出しない印鑑変
    動検出手段と、 前記印鑑変動検出手段からの印鑑変動信号に基づき、前
    記印鑑の押捺に関する、押捺日時、押捺者または押捺回
    数などの情報を取得する押捺情報取得手段と、 少なくとも前記印鑑保持手段、印鑑変動検出手段および
    押捺情報取得手段を収容し且つユーザが把持し得るハウ
    ジング手段と、を具備することを特徴とする印鑑押捺管
    理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004078587A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Mitsubishi Electric Information Systems Corp 文書管理支援システム及び印刷形状読取装置及び文書管理支援サーバ
JP2004078586A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Mitsubishi Electric Information Systems Corp 文書管理支援システム及び印刷形状読取装置及び文書管理支援サーバ

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