JPH1022582A - 半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法 - Google Patents

半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法

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JPH1022582A
JPH1022582A JP17494396A JP17494396A JPH1022582A JP H1022582 A JPH1022582 A JP H1022582A JP 17494396 A JP17494396 A JP 17494396A JP 17494396 A JP17494396 A JP 17494396A JP H1022582 A JPH1022582 A JP H1022582A
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JP
Japan
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photoluminescence
active layer
laser
wavelength
layer
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Application number
JP17494396A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Kimura
達也 木村
Yuji Okura
裕二 大倉
Kenzo Mori
健三 森
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 p型化合物半導体基板に形成した化合物半導
体活性層のフォトルミネッセンス波長をインラインで測
定可能なPL測定方法を提供することである。 【解決手段】 この発明に係る半導体レーザのフォトル
ミネッセンス測定方法は、p型InP半導体基板1に結
晶成長されたInGaAsP活性層3に、エッチング面
を形成した後に該活性層3をレーザ光Aによって励起し
て該活性層3から発するフォトルミネッセンス光Pの波
長を測定するようにしてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体レーザの
フォトルミネッセンス測定方法に関し、特にp型化合物
半導体基板に結晶成長された化合物半導体活性層のフォ
トルミネッセンス(以下、「PL」とも呼ぶ。)波長を
インラインで測定することが可能な半導体レーザのフォ
トルミネッセンス測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】計算機間、あるいはボード間などの装置
間の信号を高速に接続しようとする光インターコネクト
技術は、将来の広帯域光通信システムにおいて重要であ
る。特に、多チャンネル化を可能とする送信用レーザダ
イオード(LD)アレイは、光インターコネクトを実現
するキーデバイスであり、盛んに研究開発が進められて
いる。
【0003】図12は、駆動素子としてバイポーラトラ
ンジスタが接続されたレーザアレイの回路図を示し、同
図(a) はp型半導体基板を用いた場合のレーザアレイを
示し、同図(b) はn型半導体基板を用いた場合のレーザ
アレイを示す。図12(a) に示すレーザアレイは、p型
半導体基板上に3つの導波路を形成したものである。こ
のレーザアレイは、p型半導体基板上に結晶成長された
半導体層のうち、駆動素子が接続される半導体層の導電
型がn型となるので、駆動素子としては、エミッタ側が
n型であるnpnトランジスタが接続されることとな
る。
【0004】図12(b) に示すレーザアレイは、n型半
導体基板上に3つの導波路を形成したものである。この
レーザアレイは、n型半導体基板上に結晶成長された半
導体層のうち、駆動素子が接続される半導体層の導電型
がp型となるので、駆動素子としては、エミッタ側がp
型であるpnpトランジスタが接続されることとなる。
【0005】上記のレーザアレイの動作としては、いず
れのレーザについても、トランジスタからのエミッタ電
流によって半導体レーザのpn接合間に電圧が印加され
ることによりレーザ発振する。
【0006】一般に、npnトランジスタは、電子によ
ってスイッチング動作するため、ホール(正孔)によっ
てスイッチング動作するpnpトランジスタより、その
動作速度が速い。したがって、p型半導体基板を用いた
レーザアレイの場合、高速動作にすぐれたnpnトラン
ジスタで駆動回路を構成することができ、レーザアレイ
と駆動回路との整合性が良いという利点がある。
【0007】つぎに、上記のレーザアレイに使用される
半導体レーザのフォトルミネッセンス光の波長の測定方
法について説明する。図9は、上記半導体レーザの層構
造を示す模式図であり、図11は、半導体レーザのフォ
トルミネッセンス光の波長の測定装置を示す模式図であ
る。
【0008】図12(b) に示したn型半導体基板を用い
た半導体レーザは、図9に示すように、例えば、2φ
(インチ)のn型InP半導体基板1上に、n型InP
クラッド層(キャリア濃度1×1018cm-3,厚み2μ
m)2,活性層(厚み0.1μm)3,p型InPクラ
ッド層(キャリア濃度1×1018cm-3,厚み0.7μ
m)4,InGaAsキャップ層(厚み0.1μm)
5,およびInPキャップ層(厚み0.1μm)6をM
OCVD法で順次結晶成長してなるものである。
【0009】そして、このn型InP半導体基板1を用
いた半導体レーザのフォトルミネッセンスの波長を測定
するには、図11に示すように、まず、上記各層を結晶
成長したウエハ(評価サンプル)31の表面または裏面
に波長488nm,出力100mWのArレーザ30を
照射する。そうすると、活性層3が励起されてフォトル
ミネッセンス光が発生するので、このフォトルミネッセ
ンス光を分光器32を通し、ついで、GePINダイオ
ード33で検出することにより、フォトルミネッセンス
光の波長を測定できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一方、図12(a) に示
したp型半導体基板を用いた半導体レーザは、図9に示
すように、例えば、2φ(インチ)のp型InP半導体
基板1上に、p型InPクラッド層(キャリア濃度1×
1018cm-3,厚み2μm)2,InGaAsP活性層
(厚み0.1μm)3,n型InPクラッド層(キャリ
ア濃度1×1018cm-3,厚み0.7μm)4,InGa
Asキャップ層(厚み0.1μm)5,およびInPキ
ャップ層(厚み0.1μm)6をMOCVD法で順次結
晶成長してなるものである。
【0011】ところで、このp型InP半導体基板1を
用いた半導体レーザの場合は、n型InP半導体基板1
を用いた半導体レーザのようにArレーザをウエハの表
面または裏面に照射しても、活性層3のフォトルミネッ
センス光が観測されない。したがって、p型InP半導
体基板1を用いた半導体レーザのフォトルミネッセンス
光の波長は、図9の構造を成長する際、同時において成
長したn型InP半導体基板を用いたモニターをp型I
nP半導体基板によるレーザ作製工程と同じプロセスに
流し、該モニターのフォトルミネッセンス測定を行うこ
とにより予測するか、また、以下のようにウエハをへき
開して測定される。
【0012】すなわち、p型InP半導体基板1を用い
た半導体レーザのフォトルミネッセンス測定としては、
図10に示すように、まず、2φ(インチ)ウエハのp
型InP半導体基板1の一部(図10において点線で示
す部分)をへき開で切り出し、幅2〜3mm,長さ2cmの
評価サンプル31を作成する。そして、図11に示すよ
うに、この評価サンプル31のへき開面に、波長488
nm出力,100mWのArレーザ30を照射して活性
層3を励起する。そうすると、この活性層3からフォト
ルミネッセンス光が発生し、このフォトルミネッセンス
光を分光器32を通し、ついで、GePINダイオード
33で検出することにより、p型InP半導体基板1を
用いた半導体レーザのフォトルミネッセンス光の波長を
測定する。
【0013】以上のような方法を用いて2φのp型In
P半導体基板1を破壊して活性層3のフォトルミネッセ
ンス光の波長を評価する場合、破壊したp型InP半導
体基板1は、その後のプロセスを流せない。そのため、
フォトルミネッセンス測定に使用したp型InP半導体
基板1は、デバイス作製に寄与しないばかりか、プロセ
スを流れている他のp型InP半導体基板1について
も、その活性層3のフォトルミネッセンス光の波長の測
定は、デバイス作製が完了してアセンブリテストを行っ
てレーザ発振させるまで測定することができないことと
なる。
【0014】したがって、p型InP半導体基板1を使
用した半導体レーザのレーザ特性が仕様を満たすかどう
かは、ウエハプロセスのインラインで活性層3のフォト
ルミネッセンス光の波長を測定できないため、アセンブ
リテストを行ってレーザを動作させるまでレーザ特性が
わからず、その結果として、歩留り低下の原因となり、
p型InP半導体基板を使用した半導体レーザを量産す
る上で大きな問題となっていた。
【0015】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたものであり、p型化合物半導体基板に形成し
た化合物半導体活性層のフォトルミネッセンス波長をイ
ンラインで測定することが可能な半導体レーザのフォト
ルミネッセンス測定方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体レ
ーザのフォトルミネッセンス測定方法は、p型化合物半
導体基板上に結晶成長された化合物半導体よりなる活性
層にエッチング面を形成し、上記エッチング面を形成し
た活性層をレーザ光によって励起し、該活性層から発す
るフォトルミネッセンス光の波長を測定することを特徴
とするものである。
【0017】また、この発明に係る半導体レーザのフォ
トルミネッセンス測定方法は、上記の半導体レーザのフ
ォトルミネッセンス測定方法において、上記エッチング
面を形成する活性層は、ストライプ形状に形成されてな
るものであることを特徴とするものである。
【0018】さらに、この発明に係る半導体レーザのフ
ォトルミネッセンス測定方法は、上記の半導体レーザの
フォトルミネッセンス測定方法において、上記化合物半
導体よりなる活性層にエッチング面を形成する工程は、
ウエハ面内の所定箇所に、該エッチング面が形成された
活性層を、高密度に形成してテストエレメントグループ
(TEG)領域を形成するものであることを特徴とする
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1におけ
る半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法が適用
される,ウエハプロセス中における各半導体層の断面図
を示す。
【0020】図1において、1はp型InP半導体基
板、2は該p型InP半導体基板1上に形成されたp型
InPクラッド層、3は該p型InPクラッド層2上に
形成されたInGaAsP活性層、4は該InGaAs
P活性層3上に形成させたn型InPクラッド層、5は
該n型InPクラッド層4上に形成されたInGaAs
キャップ層、7は該InGaAsキャップ層5上にスト
ライプ形状に形成されたSiO2 マスクをそれぞれ示
し、InGaAsキャップ層5,n型InPクラッド層
4,InGaAsP活性層3,およびp型InPクラッ
ド層2は、サイドエッチングされてメサストライプ形状
に形成されている。
【0021】実施の形態1における半導体レーザのフォ
トルミネッセンス測定方法は、図1に示すように、p型
InP半導体基板1上に結晶成長されたInGaAsP
活性層3に、メサストライプ形状のエッチング面を形成
した後に該活性層3をArレーザ光A(またはArレー
ザ光B)によって励起して該活性層3から発するフォト
ルミネッセンス光Pの波長を測定するものである。すな
わち、この実施の形態1における半導体レーザのフォト
ルミネッセンス測定方法は、半導体レーザのウエハプロ
セス中のインラインで適用されるものであり、本実施の
形態1のフォトルミネッセンス測定方法を説明する前
に、まず、半導体レーザの製造方法について説明する。
【0022】図2は、半導体レーザの製造工程における
半導体層の断面図を示す。図2において、図1と同一符
号は同一のものを示し、6はInGaAsキャップ層5
上に形成されたInPキャップ層、11はn型InPコ
ンタクト層を示し、また、8はp型InP層、9はn型
InP層、10はp型InP層をそれぞれ示し、これら
p型InP層8,n型InP層9,およびp型InP層
10は電流ブロック層を形成する。
【0023】半導体レーザを製造するには、まず、図2
(a) に示すように、p型InP半導体基板1上にp型I
nPクラッド層2,InGaAsP活性層3,n型In
Pクラッド層4,n型InGaAsキャップ層5,n型
InPキャップ層6をMOCVD(有機金属気相成長)
により順次結晶成長する。そして、最表面のn型InP
キャップ層6を除去した後、n型InGaAsキャップ
層5の表面に、(011)方向に幅8μmのストライプ
状のSiO2 マスク7をスパッタと写真製版技術を用い
て形成する。なお、n型InGaAsキャップ層5上に
n型InPキャップ層6を形成するようにしたのは、n
型InGaAsキャップ層5が空気中に放置されること
を防いで、SiO2 マスク7とn型InGaAsキャッ
プ層5との界面の密着性をよくし、つぎに行われるエッ
チングの精度をよくするためである。
【0024】つぎに、図2(b) に示すように、HBr系
のエッチング液を用いてn型InGaAsキャップ層
5,n型InPクラッド層4,InGaAsP活性層
3,およびp型InPクラッド層2をサイドエッチング
して、メサ高さ2.5μm,活性層幅約1.3μmにな
るようにメサストライプを形成する。
【0025】そして、図2(c) に示すように、p型In
P埋め込み層8(キャリア濃度が8×1017cm-3,平坦
部の層厚0.5μm),n型InP電流狭窄層9(キャ
リア濃度が7×1018cm-3,平坦部の層厚0.8μ
m),p型InP電流狭窄層10(キャリア濃度が8×
1017cm-3,平坦部の層厚1.0μm)を2回目のMO
CVDにより順次結晶成長する。
【0026】最後に、図2(d) に示すように、SiO2
マスク7,およびn型InGaAsキャップ層5をそれ
ぞれHF溶液,および硝酸を用いて除去した後、n型I
nPコンタクト層11(キャリア濃度が7×1018c
m-3,層厚1.5μm)をMOCVDで結晶成長し、そ
して、図示していないが、該n型InPコンタクト層1
1上面にn側電極を、p型InP半導体基板1の裏面に
n側電極をそれぞれ蒸着等により形成することにより、
半導体レーザが製造される。
【0027】上記半導体レーザのInGaAsP活性層
3からは1.3μm帯のレーザ光を発振するものであ
り、以下に、該InGaAsP活性層3の構造について
説明する。
【0028】図3は、上記InGaAsP活性層3の構
造を説明するための伝導帯のバンドギャップエネルギー
状態の模式図を示す。上記InGaAsP活性層3は、
図3に示すように、多重量子井戸構造(MQW)に形成
されてなるものである。すなわち、このInGaAsP
活性層3は、2層のInGaAsPガイド層35間に、
5層のInGaAsP井戸層36と4層のInGaAs
Pバリア層34とが形成されており、この4層のInG
aAsPバリア層34は、それぞれ5層のうち各隣接す
るInGaAsP井戸層36間に形成されている。各層
の層厚は、バリア層34が15nm、ガイド層35が6
0nm、井戸層36が5nmである。
【0029】つぎに、上記p型InP半導体基板を用い
た半導体レーザのフォトルミネッセンス測定について説
明する。p型InP半導体基板1上にInGaAsP活
性層3を備えた半導体レーザは、図2(a) に示す構造に
おいて、Arレーザをウエハの表面または裏面に照射し
ても、InGaAsP活性層3からのフォトルミネッセ
ンス光は観測されない。しかるに、本実施の形態1にお
ける半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法は、
p型InP半導体基板1を用いた半導体レーザのフォト
ルミネッセンス測定をインラインで行うために、図2
(b) に示す構造のものを用いることとした。すなわち、
この半導体レーザのフォトルミネッセンス測定は、図1
に示すように、InGaAsP活性層3にメサストライ
プ形状のエッチング面を形成した後にSiO2 マスク7
の表面から波長488nmで出力100mWのAr(ア
ルゴン)レーザ光Aを照射することにより、該InGa
AsP活性層3から発するフォトルミネッセンス光Pの
波長を測定するようにしたものである。なお、フォトル
ミネッセンス光の測定系は、図11に示すものと同じも
のが使用される。
【0030】図4は、活性層3にメサストライプ形状の
エッチング面を形成した後の構造におけるフォトルミネ
ッセンス測定の結果を示したグラフである。図4におい
て、縦軸はフォトルミネッセンス光の光強度を示し、横
軸はフォトルミネッセンス光の波長を示す。
【0031】図1に示すようなInGaAsP活性層3
にメサストライプ形状のエッチング面を形成した後にS
iO2 マスク7の表面からAr(アルゴン)レーザ光A
を照射すると、図4に示すように、1300nm(1.
3μm)付近にPL強度のピークが観測されることがわ
かる。このことはp型InP半導体基板を用いた場合で
も、図2(b) に示すようなInGaAsP活性層3にメ
サストライプ形状のエッチング面を形成した後の構造を
有するものを用いることにより、インラインでフォトル
ミネッセンス光の波長を測定できることを示すものであ
る。このように、図2(a) に示すようなp型InP半導
体基板1に半導体層を結晶成長しただけのものではフォ
トルミネッセンス測定ができないのに対し、図2(b) に
示すようなInGaAsP活性層3にエッチング面を形
成した構造のものではフォトルミネッセンス測定ができ
るのは、この図2(b) の構造では、活性層3がサイドエ
ッチングにより有限長の幅をもつように形成された結
果、該活性層3をArレーザで励起することにより、フ
ォトルミネッセンス光発生をさせることができるからで
ある。なお、図1に示すように、Arレーザ光の入射角
度を、図1に示すBの方向にずらして活性層3を直接励
起するようにすれば、フォトルミネッセンス光の光強度
をさらに強くすることができる。
【0032】つぎに、上記活性層3にメサストライプ形
状のエッチング面を形成した構造におけるPLピーク強
度の,メサ上部の幅l(図1参照)依存性について説明
する。図5は、メサ上部の幅lを約1〜50μm変化さ
せたときのPLピーク強度を示したグラフである。図5
において、縦軸はPLピーク強度を示し、横軸はメサ上
部の幅を示す。
【0033】PLピーク強度のメサ上部の幅l(図1参
照)依存性については、図5に示すように、メサ上部の
幅lが2〜4μmのときに最大強度が得られることがわ
かる。したがって、PLピーク強度を強くするために
は、半導体レーザの製造工程において、図2(b) に示す
SiO2 マスク7の幅を変えるか、又は図2(b) に示す
ようなメサストライプ形状にサイドエッチングするとき
のエッチング時間を調整して、メサ上部の幅lを2〜4
μmとなるようにすればよい。
【0034】以上のことより、実施の形態1における半
導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法は、p型I
nP半導体基板1に結晶成長されたInGaAsP活性
層3にメサストライプ形状のエッチング面を形成した後
に、該活性層3をArレーザ光A(またはArレーザ光
B)によって励起して該活性層3から発するフォトルミ
ネッセンス光Pの波長を測定するようにしたので、今ま
で行ってきた半導体レーザの製造工程を変更することな
く、2回目のMOCVD成長をする前の構造(図2(b)
に示すもの)でフォトルミネッセンス測定をして活性層
3の波長を知ることができる。したがって、このように
インラインでフォトルミネッセンス測定を行うことによ
り、レーザ特性が目標の仕様を満たすかどうかの検査を
インラインで行えるため、半導体レーザの波長に関する
歩留りを上げることができる。また、測定したい個所の
メサ上部の幅lを、通常1.0μm程度にするところを
2〜4μmに広げておくことにより、フォトルミネッセ
ンス測定を行いやすくすることができる。
【0035】なお、上記実施の形態1では活性層3の波
長が1.3μm帯のものを用いたが、本発明のフォトル
ミネッセンス測定方法は、活性層波長が1.5μm帯で
あっても、また、活性層3上に回折格子が形成されたも
のであっても、これを適用することが可能である。
【0036】また、上記実施の形態1では活性層3に形
成したエッチング面は、メサストライプ形状に形成され
たものであるが、垂直形状やドット形状などその他種々
のエッチング面を有する形状に形成されたものであって
もよい。
【0037】実施の形態2.図6は、実施の形態2にお
ける半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法にお
ける,TEG領域を形成したウエハの平面図を示し、図
7は、図6に示したTEG領域の断面図を示す。図6に
おいて、1はp型InP半導体基板、15は該p型In
P半導体基板1上に形成されたデバイス作製領域、16
は活性層波長測定用のTEG領域をそれぞれ示す。
【0038】この発明に係る実施の形態2における半導
体レーザのフォトルミネッセンス測定方法は、図1に示
すような層構造を備え、図6に示すように、p型InP
半導体基板1のウエハ面内に、メサストライプ形状のエ
ッチング面が形成された活性層3を、高密度に形成し
て、複数のTEG領域16が形成されてなり、該TEG
領域16にArレーザを照射することにより該TEG領
域16に形成された活性層3を励起し、該活性層3から
発するフォトルミネッセンス光の波長を測定するもので
ある。
【0039】上記デバイス作製領域15は、円盤状のp
型InP半導体基板1に長方形形状に2ヵ所形成されて
いる。このデバイス作製領域15は、図2(b) に示すメ
サストライプが300μmピッチで形成されている。一
方、上記TEG領域16は、1mm幅の帯状にp型In
P半導体基板1の中央に形成された領域と、5mm角の
大きさでp型InP半導体基板1の周囲に4ヵ所形成さ
れた領域とからなる。このTEG領域16は、図7に示
すように、デバイス作製領域15とは異なり、図2(b)
に示した構造のメサストライプ間隔Wが50μmピッチ
で形成されている。
【0040】上記実施の形態1では図2(b) に示した構
造を用いて活性層3のフォトルミネッセンス波長をイン
ラインで測定できることを説明したが、メサストライプ
の1本1本を測定するのは、Arレーザ光をメサストラ
イプ上に確実に当てる必要があり、このようにメサスト
ライプの1本1本を測定することは、インラインでフォ
トルミネッセンス波長を評価することを考えると効率的
でない。
【0041】しかるに、実施の形態2における半導体レ
ーザのフォトルミネッセンス測定方法によれば、TEG
領域16は、メサストライプ間隔Wを50μmピッチに
して、メサストライプ形状のエッチング面が形成された
活性層3が高密度に形成されてなるので、Arレーザ光
のスポットサイズが数百μm程度であることから、活性
層3のフォトルミネッセンス波長測定時には複数本のメ
サストライプにおける活性層3を同時に励起して、フォ
トルミネッセンス強度を強くすることができ、しかも、
Arレーザ光のスポット内に少なくとも1本のメサスト
ライプが入るので、測定点の位置決め精度は、ストライ
プ1本を測定する時よりも格段にゆるくなり、いわゆる
カセット−トゥ−カセットでフォトルミネッセンス光の
波長を自動測定することが可能となる。また、TEG領
域16は、p型InP半導体基板1のウエハ面内の所定
箇所に複数形成されてなるので、基板面内のフォトルミ
ネッセンス波長を知ることができ、フォトルミネッセン
ス波長の基板面内分布を測定することができる。
【0042】つぎに、図8は、図6に示したp型InP
半導体基板1よりなるウエハ中心から取り出したレーザ
の発振波長と、インラインでウエハ中心部をフォトルミ
ネッセンス測定して得られたフォトルミネッセンスピー
ク波長との相関図を示す。図8において、例えば、点P
1は、インラインでのウエハ中心におけるフォトルミネ
ッセンス波長が1290nmであった場合、同じ部分の
アセンブリ後のレーザの発振波長が1301nmであっ
たことを示す。このようにして複数のサンプルについて
フォトルミネッセンス測定を行って相関関係を調べたと
ころ、同じPLピーク波長の場合、レーザの発振波長の
ばらつきは斜線aと斜線bの範囲に収まることが分か
る。このばらつきWは、レーザ波長にして約3nmと非
常に少ない。したがって、p型InP半導体基板を用い
たある種のレーザ波長を有する半導体レーザに関して、
図8に示すような相関関係を予め調べておくことによ
り、インラインでフォトルミネッセンス測定した際に目
標とする仕様のレーザ波長を発振可能な半導体レーザが
得られるか否かをインラインで検査することができ、歩
留りを向上することができる。
【0043】なお、上記実施の形態2において、図7に
示すように、TEG領域のメサ幅間隔Wを50μmとす
る場合について示したが、この間隔Wは、TEG領域1
6に照射するレーザのスポットサイズより狭い範囲で適
宜変更することが可能である。
【0044】実施の形態3.実施の形態3における半導
体レーザのフォトルミネッセンス測定方法は、図1に示
す構造において、レーザ光源として、レーザの波長が
1.08μm(1080nm)であるYAGレーザを用
い、p型InP半導体基板1の裏面側からレーザ光を照
射して活性層3を励起し、該活性層3のフォトルミネッ
センス測定をするようにしたものである。
【0045】上記実施の形態1,2では、波長488n
mのArレーザ光を用いてメサストライプの上部から活
性層3を励起してフォトルミネッセンス測定を行ってい
た。これはp型InP半導体基板1,およびp型InP
クラッド層2のInP層のバンドギャップは波長に直す
と920nmに相当し、この920nmより短い波長の
Arレーザ光(波長488nm)をp型InP半導体基
板1(厚さ350μm)の裏面側から入射すると、該I
nP層1,2で多くの光吸収をうけて、活性層3にAr
レーザ光がとどかず、該活性層3を励起するに至らない
ためである。
【0046】しかるに、この実施の形態3における半導
体レーザのフォトルミネッセンス測定方法は、レーザ光
源として、InP層1,2のバンドギャップの波長92
0nmより長い波長の光であるYAGレーザ(波長10
80nm)を用いるので、YAGレーザ光はInP層
1,2に光吸収されることなく通り、活性層3を励起す
ることが可能である。したがって、実施の形態3におけ
る半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法によれ
ば、InP層1,2(バンドギャップの波長920n
m)による吸収をうけず、かつ活性層3を励起すること
のできるレーザ光源であるYAGレーザ(レーザ光の波
長が1080nm)を用いることにより、p型InP半
導体基板1の裏面側からYAGレーザ光を入射して活性
層3のフォトルミネッセンス測定を行うことが可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】この発明に係る半導体レーザのフォトル
ミネッセンス測定方法によれば、p型化合物半導体基板
上に結晶成長された化合物半導体よりなる活性層にエッ
チング面を形成し、上記エッチング面を形成した活性層
をレーザ光によって励起し、該活性層から発するフォト
ルミネッセンス光の波長を測定するものであり、これに
より、従来から行ってきた半導体レーザの製造工程を変
更することなく、2回目のMOCVD成長する前の構造
でフォトルミネッセンス測定して活性層の波長を知るこ
とができ、このようにインラインでフォトルミネッセン
ス測定を行うことによりレーザ特性が目標の仕様を満た
すかどうかの検査をインラインで行えるため、半導体レ
ーザの波長に関する歩留りを上げることができるという
効果がある。
【0048】また、この発明に係る半導体レーザのフォ
トルミネッセンス測定方法によれば、上記の半導体レー
ザのフォトルミネッセンス測定方法において、上記エッ
チング面を形成する活性層は、ストライプ形状に形成さ
れてなるものであるので、上記の場合と同様に、インラ
インでフォトルミネッセンス測定することができ、レー
ザ特性が目標の仕様を満たすかどうかの検査をインライ
ンで行えるため、半導体レーザの波長に関する歩留りを
上げることができるという効果がある。
【0049】さらに、この発明に係る半導体レーザのフ
ォトルミネッセンス測定方法は、上記の半導体レーザの
フォトルミネッセンス測定方法において、上記化合物半
導体よりなる活性層にエッチング面を形成する工程は、
ウエハ面内の所定箇所に、該エッチング面が形成された
活性層を、高密度に形成してテストエレメントグループ
(TEG)領域を形成するものであり、これにより、T
EG領域に照射されるレーザ光のスポットサイズが数百
μm程度であることから、活性層のフォトルミネッセン
ス波長測定時には複数本のストライプにおける活性層を
同時に励起して、フォトルミネッセンス強度を強くする
ことができ、しかも、レーザ光のスポット内に少なくと
も1本のストライプが入るので測定点の位置決め精度も
ストライプ1本を測定する時より格段にゆるくなり、い
わゆるカセット−トゥ−カセットでフォトルミネッセン
ス光の波長を自動測定することが可能となり、加えて、
TEG領域が、p型InP半導体基板のウエハ面内の所
定箇所に複数形成されてなるので、フォトルミネッセン
ス波長の基板面内分布を測定することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1における半導体レーザのフォト
ルミネッセンス測定方法が適用される,ウエハプロセス
中における半導体層構造を示す断面図である。
【図2】 半導体レーザの製造工程を示す断面図であ
る。
【図3】 1.3μm帯のInGaAsP活性層の構造
を説明するためのバンドギャップを示すチャート図であ
る。
【図4】 InGaAsP活性層にメサストライプ形状
のエッチング面を形成した後の構造におけるフォトルミ
ネッセンス測定の結果を示したグラフである。
【図5】 図1に示すメサ上部の幅lを約1〜50μm
変化させたときのPLピーク強度を示したグラフであ
る。
【図6】 実施の形態2における半導体レーザのフォト
ルミネッセンス測定方法が適用されるウエハを示す平面
図である。
【図7】 図6に示したウエハのTEG領域の断面図で
ある。
【図8】 図6に示したp型InP半導体基板1のウエ
ハ中心から取り出したレーザの発振波長とインラインで
ウエハ中心部をPL測定して得られたPLピーク波長と
の相関を示すグラフである。
【図9】 PL測定に使用される評価サンプルの半導体
層構造を示す模式図である。
【図10】 p型InP半導体基板を用いた半導体レー
ザを、へき開によりフォトルミネッセンス測定するとき
に使用される評価サンプルを示す模式図である。
【図11】 半導体レーザのフォトルミネッセンス光の
波長を測定する測定装置を示す模式図である。
【図12】 駆動素子としてバイポーラトランジスタが
接続されたレーザアレイの回路図であり、同図(a) はp
型半導体基板を用いた場合のレーザアレイを示し、同図
(b) はn型半導体基板を用いた場合のレーザアレイを示
す。
【符号の説明】
1 p型InP半導体基板、2 p型InPクラッド
層、3 InGaAsP活性層、4 n型InPクラッ
ド層、5 InGaAsキャップ層、6 InPキャッ
プ層、7 SiO2 マスク、8 p型InP層、9 n
型InP層、10p型InP層、11 n型InPコン
タクト層、15 デバイス作製領域、16 TEG領
域、30 Arレーザ、31 評価サンプル、32 分
光器、33 GePINダイオード、34 InGaA
sPバリア層、35 InGaAsPガイド層、36
InGaAsP井戸層、A Arレーザ光、B Arレ
ーザ光、P フォトルミネッセンス光、l メサ上部
幅、W メサ上部間隔、Tr1 駆動素子(npnトラ
ンジスタ)、Tr2 駆動素子(pnpトランジス
タ)、LD1 レーザアレイ(p型基板)、LD2 レ
ーザアレイ(n型基板)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型化合物半導体基板上に結晶成長され
    た化合物半導体よりなる活性層にエッチング面を形成
    し、 上記エッチング面を形成した活性層をレーザ光によって
    励起し、該活性層から発するフォトルミネッセンス光の
    波長を測定することを特徴とする半導体レーザのフォト
    ルミネッセンス測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体レーザのフォト
    ルミネッセンス測定方法において、 上記エッチング面を形成する活性層は、ストライプ形状
    に形成されてなるものであることを特徴とする半導体レ
    ーザのフォトルミネッセンス測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体レーザ
    のフォトルミネッセンス測定方法において、 上記化合物半導体よりなる活性層にエッチング面を形成
    する工程は、ウエハ面内の所定箇所に、該エッチング面
    が形成された活性層を、高密度に形成してテストエレメ
    ントグループ(TEG)領域を形成するものであること
    を特徴とする半導体レーザのフォトルミネッセンス測定
    方法。
JP17494396A 1996-07-04 1996-07-04 半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法 Pending JPH1022582A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2362136A (en) * 2000-05-12 2001-11-14 Roland Man Druckmasch Thermal transfer tape cassette with winding cores having play such that neither the winding cores nor the tape contact the cassette housing during spooling
JP2004319666A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Mitsubishi Electric Corp 半導体光素子およびその製造方法
JP2006245340A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法

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