JPH10225624A - 水酸化物化合物を精製するためのプロセス - Google Patents

水酸化物化合物を精製するためのプロセス

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JPH10225624A
JPH10225624A JP9271522A JP27152297A JPH10225624A JP H10225624 A JPH10225624 A JP H10225624A JP 9271522 A JP9271522 A JP 9271522A JP 27152297 A JP27152297 A JP 27152297A JP H10225624 A JPH10225624 A JP H10225624A
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JP
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membrane
compartment
selective membrane
bipolar
cathode
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JP9271522A
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English (en)
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Hossein Sharifian
シャリフィアン ホセイン
John E Mooney
イー. ムーニー ジョン
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Sachem Inc
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/42Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
    • B01D61/44Ion-selective electrodialysis
    • B01D61/445Ion-selective electrodialysis with bipolar membranes; Water splitting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
    • C01B13/14Methods for preparing oxides or hydroxides in general
    • C01B13/16Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01DCOMPOUNDS OF ALKALI METALS, i.e. LITHIUM, SODIUM, POTASSIUM, RUBIDIUM, CAESIUM, OR FRANCIUM
    • C01D1/00Oxides or hydroxides of sodium, potassium or alkali metals in general
    • C01D1/04Hydroxides
    • C01D1/28Purification; Separation
    • C01D1/40Purification; Separation by electrolysis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 濃度および純度が高い、水酸化物化合物の再
生溶液を得ることができる方法を提供する。 【解決手段】 このプロセスは、以下の工程を包含す
る:(A)カチオン選択膜は、アノードと双極性膜との
間に配置され、そして双極性膜は、カチオン選択膜とカ
ソードとの間に配置され、それによって、カチオン選択
膜とアノードとの間の供給区画、双極性膜とカチオン選
択膜との間の回収区画、および双極性膜とカソードとの
間の水区画を規定する、工程;(B)上記水区画に第1
の濃度のイオン性化合物の溶液を供給し、かつ上記回収
区画に水を供給する工程;(C)上記供給区画に第2の
濃度の水酸化物化合物を含有する溶液を供給する工程;
(D)上記電気化学セルに通電し、上記回収区画内で第
3の濃度の水酸化物化合物を生成する工程;および
(E)上記回収区画から水酸化物化合物を回収する工
程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸化物化合物を
精製する方法に関する。より具体的には、本発明は、電
気化学セルを用いて、有機および無機水酸化物化合物を
再生させるか、または精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
(TMAH)およびテトラエチルアンモニウムヒドロキシド
(TEAH)のような四級水酸化アンモニウムは、長年にわ
たって知られている強有機塩基である。このような四級
水酸化アンモニウムは、多種多様な用途に用いられてき
ている。例えば、有機溶媒中の酸の滴定液として用いら
れたり、ポーラログラフィーでの支持電解液として用い
られたりしている。四級水酸化アンモニウムの水溶液、
特にTMAH溶液は、プリント回路基板およびマイクロエレ
クトロニクスチップの製造時にフォトレジストの顕色液
として広く用いられてきている。エレクトロニクスの分
野で四級水酸化アンモニウムを使用するためには、通常
の焼成後期間の後に残留物がないようにすることが必要
である。エレクトロニクスに応用する際には、四級水酸
化アンモニウムの水溶液には、本質的に、ナトリウム、
カリウム、亜鉛およびカルシウムのような金属イオン、
ハロゲン化物、硝酸塩、亜硝酸塩、炭酸塩、カルボン酸
塩、硫酸塩のようなアニオン、ならびに、メタノール、
アミンなどの中性有機物種を含まないのが望ましい。近
年、特に、高い純度を有する四級水酸化アンモニウムの
需要は高まりつつある。
【0003】米国特許第4,714,530号(Haleら)は、カ
チオン交換膜によって分離されたカソード液区画とアノ
ード液区画とを含むセルを利用する、高純度四級水酸化
アンモニウムを調製するための電解方法を記載してい
る。この方法は、四級水酸化アンモニウムの水溶液をア
ノード液区画へと入れる工程、カソード液区画へ水を加
える工程、およびこの電解セルに直流を流すことによっ
て、その後回収されるカソード液区画内に高純度四級水
酸化アンモニウムを生成する工程を含む。また、米国特
許第4,714,530号は、水酸化物を電解セルのアノード液
区画へと入れる前に、高温で四級水酸化アンモニウムを
加熱することを含む、改良をも記載している。
【0004】また、米国特許第4,938,854号(Sharifian
ら)は、潜在ハロゲン化物の含有量を低くすることによ
って、四級水酸化アンモニウムを精製する電解方法を記
載している。電解セルは、アニオンまたはカチオン選択
膜であり得るデバイダによってアノード液区画とカソー
ド液区画とに分割され得る。カソード液区画内のカソー
ドとしては、亜鉛、カドミウム、錫、鉛、銅あるいはチ
タン、またはその合金、水銀あるいは水銀アマルガムな
どが挙げられる。
【0005】特開昭第60-131985号公報(1985年、Takah
ashiら)は、カチオン交換膜によってアノードチャンバ
とカソードチャンバとに分割された電解セルにおいて、
高純度四級水酸化アンモニウムを製造する方法を記載し
ている。不純物を含有する四級水酸化アンモニウム溶液
は、アノードチャンバに入れられ、カソードチャンバへ
水を入れた後に、2つの電極間に直流が供給される。精
製された四級水酸化アンモニウムは、カソードチャンバ
から得られる。精製された四級水酸化アンモニウムは、
より少ない量のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アニ
オンなどを含有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するためになされたものであり、その目的と
するところは、濃度および純度が高い、水酸化物化合物
の再生溶液を得ることができるプロセスを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】1つの実施態様におい
て、本発明は、水酸化物化合物を含有する溶液の精製ま
たは再生のためのプロセスに関する。このプロセスは、
以下の工程を包含する: (A)アノード、カソード、カチオン選択膜、および双
極性膜(この双極性膜は、アノードに面するアニオン選
択面とカソードに面するカチオン選択面を有する)とを
含む電気化学セルを提供する工程であって、ここでカチ
オン選択膜は、アノードと双極性膜との間に配置され、
そして双極性膜は、カチオン選択膜とカソードとの間に
配置され、それによって、カチオン選択膜とアノードと
の間の供給区画、双極性膜とカチオン選択膜との間の回
収区画、および双極性膜とカソードとの間の水区画を規
定する、工程; (B)上記水区画に第1の濃度のイオン性化合物の溶液
を供給し、かつ上記回収区画に水を供給する工程; (C)上記供給区画に第2の濃度の水酸化物化合物を含
有する溶液を供給する工程; (D)上記電気化学セルに通電し、上記回収区画内で第
3の濃度の水酸化物化合物を生成する工程;および (E)上記回収区画から水酸化物化合物を回収する工
程。
【0008】別の実施態様において、本発明は、四級ア
ンモニウム水酸化物を含有する溶液の精製または再生の
ためのプロセスに関する。このプロセスは、以下の工程
を包含する: (A)アノード、カソード、およびアノードとカソード
との間の動作位置に合わせて組立てられた1つ以上のユ
ニットセルを含む電気化学セルを提供する工程であっ
て、各ユニットセルは以下のものを含む、工程: (A-1)アノードで始まり、カチオン選択膜および双極
性膜により順に規定される3つの区画(双極性膜は、ア
ノードに面するアニオン選択面、およびカソードに面す
るカチオン選択面を有する);(A-2)アノードで始ま
り、第1のカチオン選択膜、第1の双極性膜、アニオン
選択膜、第2のカチオン選択膜および第2の双極性膜に
より順に規定される6つの区画(第1および第2の双極
性膜のそれぞれは、アノードに面するアニオン選択面、
およびカソードに面するカチオン選択面を有する);
(A-3)アノードで始まり、第1のアニオン選択膜、第
1のカチオン選択膜、双極性膜、第2のアニオン選択
膜、および第2のカチオン選択膜により順に規定される
6つの区画(双極性膜は、アノードに面するアニオン選
択面、およびカソードに面するカチオン選択面を有す
る);または(A-4)アノードで始まり、アニオン選択
膜、カチオン選択膜、および双極性膜により順に規定さ
れる4つの区画(双極性膜は、アノードに面するアニオ
ン選択面、およびカソードに面するカチオン選択面を有
する); (B)上記アニオン選択膜およびアノード、上記アニオ
ン選択膜および双極性膜、ならびに上記カソードおよび
双極性膜によって形成される各ユニットセル中の区画に
第1の濃度のイオン性化合物の溶液を供給し、そして上
記カソードおよびカチオン選択膜、ならびに上記双極性
膜およびカチオン選択膜によって形成される各ユニット
セル中の区画に水を供給する工程; (C)上記カチオン選択膜およびアニオン選択膜、なら
びに上記カチオン選択膜およびアノードによって形成さ
れる各ユニットセル中の区画に第2の濃度の四級アンモ
ニウム水酸化物の溶液を供給する工程; (D)上記セルに通電し、上記カソードおよびカチオン
選択膜、ならびに上記双極性膜およびカチオン選択膜に
よって形成される各ユニットセル中の区画内で第3の濃
度の四級アンモニウム水酸化物を生成する工程;および (E)上記カソードおよびカチオン選択膜、ならびに上
記双極性膜およびカチオン選択膜によって形成される各
ユニットセル中の区画から四級アンモニウム水酸化物を
回収する工程。
【0009】本発明の方法の結果として、濃度および純
度が高い、水酸化物化合物の再生溶液を得ることができ
る。水酸化物化合物の廃液の再生は、新しい水酸化物化
合物の溶液の合成および付随する費用のかかる精製プロ
セスの必要性を除くことにより、費用を節約するだけで
はなく、環境的な利益も提供する。比較的高濃度および
高純度の水酸化物化合物溶液は、水酸化物溶液を必要と
する数多くの用途において効果的に使用され得る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水酸化物化合物は、概略
的には、以下の化学式(I)により表されることを特徴
とし得る。
【0011】
【化1】
【0012】ここで、Aは、有機基または無機基であ
り、xは、Aの原子価に等しい整数である。ある実施の
形態では、この水酸化物化合物は、有用な転換速度を可
能にするためには、例えば、水、アルコールあるいは有
機液体、またはその混合物のような溶液で十分に可溶性
であるべきである。
【0013】本発明により精製され得る無機水酸化物化
合物の例としては、金属水酸化物が挙げられる。金属水
酸化物としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムの
ようなアルカリ金属の水酸化物、マグネシウムおよびカ
ルシウムのようなアルカリ土類金属の水酸化物、チタ
ン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、白金のような遷移金属の水酸化物、セリ
ウム、ネオジム、サマリウムのような希土類金属の水酸
化物などが挙げられる。本発明の方法により精製され得
る無機水酸化物化合物の例としては、具体的には、水酸
化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化第一鉄、水酸
化第二鉄、水酸化第一銅、水酸化第二銅、水酸化第一コ
バルト、水酸化第二コバルトなどが挙げられる。
【0014】別の実施の形態では、本発明の方法は、四
級水酸化アンモニウム、四級水酸化ホスホニウム、およ
び三級水酸化スルホニウムのような精製された有機水酸
化物化合物を調製する際に有用である。これらの有機水
酸化物を、「オニウム水酸化物」と総称することができ
る。この実施の形態および他の実施の形態では、上記の
化学式(I)におけるAは、オニウム化合物であり、化
学式(I)は、オニウム水酸化物を表す。
【0015】四級水酸化アンモニウムおよび四級水酸化
ホスホニウムは、以下の化学式(II)により表されるこ
とを特徴とし得る。
【0016】
【化2】
【0017】ここで、Aは、窒素原子またはリン原子で
あり、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、
1個から約20個の炭素原子を含むアルキル基、2個から
約20個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基あるいは
アルコキシアルキル基、アリール基、またはヒドロキシ
アリール基であるか、または、R1およびR2は、Aと共
に、複素環基を形成し得る。ただし、その場合、この複
素環基がC=A基を含む場合には、R3は、第二結合であ
る。
【0018】アルキル基R1〜R4は、直鎖状でも、分岐
していてもよい。1個から20個の炭素原子を含むアルキ
ル基の例としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、オク
チル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、イソトリデシル基、ヘキサデシル基、およびオ
クタデシル基が挙げられる。R1、R2、R3およびR4
また、ヒドロキシエチル、および、ヒドロキシプロピ
ル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチルなどの各種
異性体のようなヒドロキシアルキル基でもよい。ある好
ましい実施の形態では、R1〜R4は、それぞれ独立し
て、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、および
2個から3個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基で
ある。アルコシアルキル基の例としては、具体的には、
エトキシエチル、ブトキシメチル、ブトキシブチルなど
が挙げられる。各種アリール基およびヒドロキシアリー
ル基の例としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、
およびベンゼン環が1以上のヒドロキシ基で置換された
ものと等価の基が挙げられる。
【0019】本発明の方法により精製され得る四級水酸
化アンモニウムは、以下の化学式(III)により表され
得る。
【0020】
【化3】
【0021】ここで、R1〜R4は、化学式(II)で規定
したとおりである。ある好ましい実施の形態では、R1
〜R4は、1個から約3個の炭素原子を含むアルキル
基、および2個または3個の炭素原子を含むヒドロキシ
アルキル基である。たいていの場合、本発明の方法によ
り精製される四級水酸化アンモニウムは、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド(TMAH)またはテトラエチル
アンモニウムヒドロキシド(TEAH)である。このような
水酸化物の例としては、他に、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエ
チルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルメトキシエ
チルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジヒドロキシ
エチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリヒドロキ
シエチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリエチルアン
モニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒド
ロキシド、ジメチルピロリジニウムヒドロキシド、ジメ
チルピペリジニウムヒドロキシド、ジイソプロピルイミ
ダゾリニウムヒドロキシド、N−アルキルピリジニウム
ヒドロキシドなとが挙げられる。
【0022】本発明の方法により精製され得る、化学式
(II)(ここで、A=Pである)により表される四級水酸
化ホスホニウムの例としては、例えば、テトラメチルホ
スホニウムヒドロキシド、テトラエチルホスホニウムヒ
ドロキシド、テトラプロピルホスホニウムヒドロキシ
ド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、トリメチ
ルヒドロキシエチルホスホニウムヒドロキシド、ジメチ
ルジヒドロキシエチルホスホニウムヒドロキシド、メチ
ルトリヒドロキシエチルホスホニウムヒドロキシド、フ
ェニルトリメチルホスホニウムヒドロキシド、フェニル
トリエチルホスホニウムヒドロキシド、およびベンジル
トリメチルホスホニウムヒドロキシドなどが挙げられ
る。
【0023】別の実施の形態では、本発明により精製さ
れ得る三級水酸化スルホニウムは、以下の化学式(IV)
により表され得る。
【0024】
【化4】
【0025】ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ
独立して、1個から約20個の炭素原子を含むアルキル
基、2個から約20個の炭素原子を含むヒドロキシアルキ
ル基あるいはアルコシアルキル基、アリール基、または
ヒドロキシアリール基であるか、または、R1およびR2
は、Sと共に複素環基を形成し得る。この複素環基がC=
S基を含む場合、R3は、第二結合である。
【0026】化学式(IV)により表される水酸化物化合
物としては、例えば、トリメチルスルホニウムヒドロキ
シド、トリエチルスルホニウムヒドロキシド、トリプロ
ピルスルホニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
【0027】本発明の方法により精製または再生される
水酸化物化合物は、酸化可能な液体および約3〜約55重
量%の水酸化物を含有する混合物(好ましくは、溶液)
であり、ハロゲン化物、炭酸塩、ギ酸塩、亜硝酸塩、硝
酸塩、硫酸塩のような1つ以上の望ましくないアニオン
をそれぞれ異なる量で含有しており、亜鉛、カルシウ
ム、ナトリウム、カリウムを含む金属のようなカチオ
ン、およびメタノール、アミンなどの中性種を概略的に
は含有している。例えば、四級ハロゲン化アンモニウム
の電解により調製される四級水酸化アンモニウムの溶液
は、典型的には、25重量%の四級水酸化アンモニウム、
約15〜約500 ppmのハロゲン化物、および約10,000 ppm
以下の硝酸塩を含有し得る。なお、本願明細書において
は、特に断らない限り、ハロゲン化物、金属、または炭
酸塩などのppmについて言及する場合は常に、25重量%
の水酸化物化合物を含有する溶液について述べているも
のとする。
【0028】ある実施の形態では、本発明の方法は、四
級水酸化アンモニウムのような水酸化物化合物の溶液中
に存在する硝酸塩またはハロゲン化物の量を低減するの
に有効である。別の実施の形態では、本発明の方法によ
れば、四級水酸化アンモニウムのような水酸化物化合物
の溶液中で、硝酸塩と共にハロゲン化物を低減できると
いう結果が得られる。
【0029】水酸化物化合物は市販されている。水酸化
物化合物は、ハロゲン化物、硫酸塩のような対応する塩
から調製され得る。米国特許第4,917,781号(Sharifian
ら)および第5,286,354号(Bardら)には、さまざまな
調製方法が記載されている。これら2つの特許を、本願
では参考として援用する。水酸化物化合物を得る方法に
ついては、特に限定されない。
【0030】本発明の方法によれば、上述したような水
酸化物化合物は、電気化学セル中で精製または再生され
る。この精製または再生は、電解セル中での電気分解に
よってもよいし、電気透析セル中での電気透析によって
もよい。この電気化学セルは、概略的には、アノード
と、カソードと、アノードおよびカソード間の動作の位
置づけに合わせて組み立てられた1個以上のユニットセ
ルとを有している。本発明の方法において有用である、
様々なユニットセルおよびマルチユニットセルを含む、
いくつかの電解セルおよび電気透析セルについて説明す
る。マルチユニットセルは、アノードおよびカソード間
の区画の個数によって規定され得る(例えば、図4を参
照のこと)。また、マルチユニットセルは、アノードお
よびカソードを含む区画の個数によっても規定され得る
(例えば、図1Bおよび図1Cを参照のこと)。アノードお
よびカソードを含むマルチユニットセルは、単極式構成
(例えば、図1Bを参照のこと)または双極式構成(例え
ば、図1Cを参照のこと)をとり得る。使用可能なユニッ
トセルの個数については、特に限定されない。しかし、
ある実施の形態では、本発明により用いられる電気化学
セルは、1個から25個程度のユニットセル、好ましく
は、1個から10個程度のユニットセルを含んでいる。
【0031】これらのユニットセルは、アノードと、カ
ソードと、1つ以上の双極性膜と、1つ以上のデバイダ
またはセパレータとによって規定される3つ以上の区画
を有し得る。これらのデバイダまたはセパレータは、
(1)ある種のイオンがそのデバイダまたはセパレータ
を通過することができるように、孔の大きさおよび孔の
大きさの分布を制御された、スクリーン、フィルタ、隔
膜のような非イオン性微孔性拡散バリアでもよいし、
(2)アニオン選択膜およびカチオン選択膜のようなイ
オンデバイダまたはセパレータでもよい。後者のほうが
好ましい。なぜなら、そのようなデバイダまたはセパレ
ータを用いれば、通常は、より高い純度の水酸化物化合
物をより高い収量で生成できる結果になるからである。
本発明において用いられる電気化学セルで有用な各種デ
バイダについて、以下にさらに詳しく説明する。
【0032】本発明による電気化学セルは、少なくとも
3つの区画を備えている。すなわち、供給区画と、水区
画と、回収区画との3つである。必要な場合には、本発
明による電気化学セルは、少なくとも1つの通過区画を
備えていてもよい。いくつかの実施の形態では、本発明
による電気化学セルは、上述した区画のそれぞれを2つ
以上有し得る。別の実施の形態では、この電気化学セル
は、上に列挙した区画のうち1つ以上の区画をそれぞれ
2つ以上有し得る。例えば、ある実施の形態では、電気
化学セルは、1つの供給区画と、2つの水区画と、1つ
の回収区画とを有することがある。
【0033】溶液は、それぞれの区画に入れられる。こ
の溶液は、水溶液ベースでも、アルコールベースでも、
有機溶液でもよく、あるいはそれらの組み合わせでもよ
い。好ましい実施の形態では、それぞれの区画に入れら
れる溶液は、水溶液である。供給区画に入れられる溶液
は、ある濃度で再生または精製されるべき水酸化物化合
物を含有している。供給区画へと最初に入れられる水酸
化物化合物の濃度は、約0.01 Mから約1 Mの範囲であ
る。別の実施の形態では、供給区画に入れられる溶液中
の水酸化物化合物の濃度は、約0.1 Mから約0.5 Mの範囲
である。2つ以上の供給区画を備えた電気化学セルで
は、それぞれの供給区画に入れられる溶液中の水酸化物
化合物の濃度は、同じでもよいし、それぞれの供給区画
ごとに異なっていてもよい。セルに入れられる溶液中の
水酸化物化合物の濃度は、約0.5重量%から約50重量%
の範囲であり、2重量%から5重量%の範囲であること
が多い。供給区画とは、その名称が示しているように、
この電気化学セルにより再生され、処理されるべき水酸
化物化合物を含有する溶液を保持する。
【0034】水区画は、ある濃度でイオン性化合物の溶
液を含有する。イオン性化合物を含有する水区画は、導
電性を維持するはたらきをし、より低い動作セル電圧を
可能にする。イオン性化合物は、電解液のような溶液中
でイオン化する化学化合物である。イオン性化合物とし
ては、例えば、各種塩、金属塩および酸、または水に溶
解された時にアニオンおよびカチオンを生成する任意の
化合物が挙げられる。好ましい実施の形態では、このイ
オン性化合物は、供給区画に入れられる水酸化物化合物
と同じである。別の実施の形態では、このイオン性化合
物は、供給区画に入れられる水酸化物化合物とは異な
る。水区画中のイオン性化合物の濃度は、約0.01 Mから
約2 Mの範囲である。好ましい実施の形態では、この濃
度は、約0.05 Mから約1 Mの範囲である。最も好ましい
実施の形態では、この濃度は、約0.1Mから約0.5 Mの範
囲である。2つ以上の水区画を備えた電気化学セルで
は、それぞれの水区画に入れられる溶液中のイオン性化
合物の濃度は、同じでもよいし、それぞれの水区画ごと
に異なっていてもよい。
【0035】回収区画には、最初は、溶液(好ましく
は、水溶液)が入れられる。回収区画に入れられる溶液
は、イオン性化合物を含有していても、いなくてもよ
い。電気化学セルに電流を流した後、水酸化物化合物
は、ある濃度でこの回収区画から回収されるか、または
その他の方法により得られる。電気化学セルに電流を流
した後、回収区画中の水酸化物化合物の濃度は、通常、
供給区画に最初に入れられた水酸化物化合物の濃度より
も高い。ある実施の形態では、回収区画中の水酸化物化
合物の濃度は、約1 Mよりも高い。別の実施の形態で
は、回収区画中の水酸化物化合物の濃度は、約1.5 Mよ
りも高い。好ましい実施の形態では、回収区画中の水酸
化物化合物の濃度は、約2 Mよりも高い。2つ以上の回
収区画を備えた電気化学セルでは、それぞれの回収区画
から回収される溶液中の水酸化物化合物の濃度は、同じ
でもよいし、それぞれの回収区画ごとに異なっていても
よい。
【0036】通過区画には、最初は、溶液(好ましく
は、水溶液)が入れられる。通過区画に入れられる溶液
は、イオン性化合物を含有していても、いなくてもよ
い。電気化学セルに電流を流した後、水酸化物化合物
は、通過区画が用いられる実施の形態では、その通過区
画を通過する。最も望ましくない化合物は、この通過区
画を通過しないので、この通過区画は、水酸化物化合物
をさらに精製するはたらきをする。
【0037】本発明において利用可能な電気化学セルの
いくつかの実施の形態について、図面を参照しながら、
以下に説明する。なお、図面には、さまざまな構成によ
る電気化学セルの多数の実施の形態が図示されている
が、これらの図面には具体的に図示されていない多数の
実施の形態が、本発明の範囲内で存在することは、当業
者には容易に明らかになるであろう。
【0038】電気化学セルのある実施の形態が、図1Aに
図示されている。図1Aは、カソード3と、アノード4
と、アノード4側から順に、カチオン選択膜6および双
極性膜5を含むユニットセルと、を備えている電気化学
セル2の模式図である。双極性膜5は、アノードに面す
るアニオン選択面(不図示)と、カソードに面するカチ
オン選択面(不図示)とを有している。電気化学セル2
は、3つの区画を備えている。すなわち、供給区画9
と、回収区画8と、水区画7との3つである。
【0039】図1Aに図示されている電気化学セルの動作
時には、第1の濃度でイオン性化合物(例えば、水酸化
物化合物)を含有する溶液が、水区画7に入れられる。
水は、回収区画8に入れられる。第2の濃度でテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドのような水酸化物化合物
を含有する溶液は、供給区画9に供給される。電位が形
成され、アノードおよびカソード間に維持されることに
よって、セルを通って流れる電流を生成する。この電流
の生成と同時に、四級アンモニウムカチオンがカソード
に引き寄せられ、カチオン選択膜6を通って回収区画8
へと入る。これらの四級アンモニウムカチオンが、双極
性膜のアニオン選択面に生成された水酸化物イオンと結
合することにより、所望のテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを生成する。塩化物イオンのような不純物
は、アノードに引き寄せられるので、供給区画9にとど
まる。精製されたテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ドが生成され、回収区画8から回収される。
【0040】別の実施の形態では、単極式構成で利用さ
れるユニットセル2つから構成されるポリユニットセル
であることを別にして、図1Aのセルと同様の電気化学セ
ルが、図1Bに図示されるように構成される。図1Bは、第
1のカソード11Bと、第2のカソード12Bと、アノード13
Bと、第1のカソード11B側から順に、第1の双極性膜14
B、第1のカチオン選択膜15B、アノード13B、第2のカ
チオン選択膜16Bおよび第2の双極性膜17Bを有する2つ
のユニットセルと、を備えている電気化学セル10Bの模
式図である。双極性膜14Bおよび17Bは、それぞれ、アノ
ード13Bに面するアニオン選択面(不図示)を有してい
る。また、双極性膜14Bのカチオン選択面(不図示)
は、第1のカソード11Bに面しており、双極性膜17Bのカ
チオン選択面(不図示)は、第2のカソード12Bに面し
ている。図1Bに示す電気化学セル10Bは、6つの区画を
備えている。すなわち、第1の水区画18Bと、第1の回
収区画19Bと、第1の供給区画20Bと、第2の供給区画21
Bと、第2の回収区画22Bと、第2の水区画23Bとの6つ
である。
【0041】図1Bに示す電気化学セルの動作時には、第
1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液が、水区画18
Bおよび23Bに入れられる。水は、回収区画19Bおよび22B
に入れられる。第2の濃度で水酸化物化合物を含有する
溶液は、供給区画20Bおよび21Bに入れられる。電位が形
成され、アノードおよびカソード間に維持されることに
よって、セルを通って流れる電流を生成する。この電流
の生成と同時に、水酸化物化合物のカチオンは、それぞ
れのカソードに引き寄せられることにより、第1または
第2のカチオン選択膜15Bまたは16Bのいずれかを通っ
て、回収区画19Bまたは22Bのいずれかへと入る。これら
のカチオンが、双極性膜14Bおよび17Bのアニオン選択面
に生成された水酸化物イオンと結合することにより、所
望の水酸化物化合物を第3の濃度で回収区画19Bおよび2
2Bに生成する。この水酸化物化合物は、供給区画に入れ
られた水酸化物化合物の濃度よりも高い濃度で生成され
る。その後、第3の濃度の水酸化物化合物は、回収区画
19Bおよび22Bから回収される。
【0042】別の実施の形態では、双極式構成で用いら
れるユニットセル2つから構成されるポリユニットセル
であることを別にして、図1Aのセルと同様の電気化学セ
ルが、図1Cに図示されているように構成される。図1C
は、第1のカソード11Cと、第1のアノード12Cと、第1
のカソード11C側から順に、第1の双極性膜14Cと、第1
のカチオン選択膜15Cと、第2のアノード24Cと、第2の
カソード25Cと、第2の双極性膜17Cと、第2のカチオン
選択膜16Cと、を備えている電気化学セル10Cの模式図で
ある。双極性膜14Cおよび17Cは、それぞれ、アノード24
Cおよび12Cに面するアニオン選択面(不図示)を有して
いる。また、双極性膜14Cおよび17Cのカチオン選択面
(不図示)は、それぞれ、カソード11Cおよび25Cに面し
ている。図1Cに示す電気化学セル10Cは、6つの区画を
備えている。すなわち、第1の水区画18Cと、第1の回
収区画19Cと、第1の供給区画20Cと、第2の供給区画21
Cと、第2の回収区画22Cと、第2の水区画23Cとの6つ
である。
【0043】図1Cに示す電気化学セルの動作時には、第
1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液は、水区画18
Cおよび23Cに入れられる。水は、回収区画19Cおよび22C
に入れられる。第2の濃度で水酸化物化合物を含有する
溶液は、供給区画20Cおよび21Cに入れられる。電位が形
成され、アノードおよびカソード間に維持されることに
よって、セルを通って流れる電流を生成する。この電流
の生成と同時に、水酸化物化合物のカチオンは、それぞ
れのカソードに引き寄せられることにより、第1または
第2のカチオン選択膜15Cまたは16Cのいずれかを通って
回収区画19Cまたは22Cのいずれかへと入る。これらのカ
チオンが、双極性膜14Cおよび17Cのアニオン選択面に生
成された水酸化物イオンと結合することにより、所望の
水酸化物化合物を第3の濃度で回収区画19Cおよび22Cに
生成する。この水酸化物化合物は、供給区画に入れられ
た水酸化物化合物の濃度よりも高い濃度で生成される。
その後、第3の濃度の水酸化物化合物は、回収区画19C
および22Cから回収される。
【0044】別の実施の形態では、図2に図示される電
気化学セルが構成される。図2は、カソード31と、アノ
ード32と、アノード32側から順に、第1のアニオン選択
膜33と、第1のカチオン選択膜34と、双極性膜36と、第
2のアニオン選択膜35と、第2のカチオン選択膜37と、
を備えている電気化学セル30の模式図である。双極性膜
36は、アノードに面するアニオン選択面(不図示)と、
カソードに面するカチオン選択面(不図示)とを有して
いる。図2に示す電気化学セル30は、6つの区画を備え
ている。すなわち、第1の水区画38と、第1の供給区画
39と、第1の回収区画40と、第2の水区画41と、第2の
供給区画42と、第2の回収区画43との6つである。
【0045】図2に示す電気化学セルの動作時には、第
1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液は、水区画38
および41に入れられる。水は、回収区画40および43に入
れられる。第2の濃度で水酸化物化合物を含有する溶液
は、供給区画39および42に入れられる。電位が形成さ
れ、アノードおよびカソード間に維持されることによっ
て、セルを通って流れる電流を生成する。この電流の生
成と同時に、水酸化物化合物のカチオンは、それぞれの
カソードに引き寄せられることにより、第1または第2
のカチオン選択膜34または37のいずれかを通って、回収
区画40または43のいずれかへと入る。回収区画40および
43では、これらのカチオンが、カソード31または双極性
膜36のアニオン選択面のいずれかに生成された水酸化物
イオンと結合することにより、所望の水酸化物化合物を
第3の濃度で生成する。その後、第3の濃度の水酸化物
化合物は、回収区画40および43から取り出される。
【0046】別の実施の形態では、図3に図示される電
気化学セルが構成される。図3は、カソード51と、アノ
ード52と、アノード52側から順に、第1のカチオン選択
膜53と、第1の双極性膜54と、アニオン選択膜55と、第
2のカチオン選択膜56と、第2の双極性膜57とを備えて
いる電気化学セル50の模式図である。双極性膜54および
57は、アノードに面するアニオン選択面(不図示)と、
カソードに面するカチオン選択面(不図示)とを有して
いる。図3に示す電気化学セル50は、6つの区画を備え
ている。すなわち、第1の供給区画58と、第1の回収区
画59と、第1の水区画60と、第2の供給区画61と、第2
の回収区画62と、第2の水区画63との6つである。
【0047】図3に示す電気化学セルの動作時には、第
1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液は、水区画60
および63に入れられる。水は、回収区画59および62に入
れられる。第2の濃度で水酸化物化合物を含有する溶液
は、供給区画58および61に入れられる。電位が形成さ
れ、アノードおよびカソード間に維持されることによっ
て、セルを通って流れる電流を生成する。この電流の生
成と同時に、水酸化物化合物のカチオンは、カソードに
引き寄せられることにより、第1または第2のカチオン
選択膜53または56のいずれかを通って、回収区画59また
は62のいずれかへと入る。これらのカチオンが、双極性
膜54のアニオン選択面または双極性膜57のアニオン選択
面に生成された水酸化物イオンと結合することにより、
水酸化物化合物を第3の濃度で回収区画59または62に生
成する。その後、第3の濃度の水酸化物化合物は、回収
区画59および62から回収される。
【0048】別の実施の形態では、図4に図示される電
気化学セルが構成される。図4は、カソード71と、アノ
ード72と、アノード72側から順に、第1の双極性膜73
と、第1のアニオン選択膜74と、第1のカチオン選択膜
75と、第2の双極性膜76と、第2のアニオン選択膜77
と、第2のカチオン選択膜78とを備えている電気化学セ
ル70の模式図である。双極性膜73および76は、アノード
に面するアニオン選択面(不図示)と、カソードに面す
るカチオン選択面(不図示)とを有している。図4に示
す電気化学セル70は、7つの区画を備えている。すなわ
ち、第1の水区画79と、第2の水区画80と、第1の供給
区画81と、第1の回収区画82と、第3の水区画83と、第
2の供給区画84と、第2の回収区画85との7つである。
【0049】図4に示す電気化学セルの動作時におい
て、第1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液を水区
画に入れる。水を回収区画に入れる。第2の濃度で水酸
化物化合物を含有する溶液を、供給区画に入れる。アノ
ードおよびカソード間に電位を確立かつ維持することに
より、セルの両端にまたがる電流を生成し、その結果、
水酸化物化合物のカチオンが、カソードの方に引き寄せ
られ、第1のカチオン選択膜75または第2のカチオン選
択膜78を通過して、回収区画82または回収区画85に入
る。カチオンは、第2の双極性膜76のアニオン選択面ま
たはカソード71に形成される水酸化物イオンと結合し
て、第3の濃度で水酸化物化合物を生成する。第3の濃
度の水酸化物化合物を、回収区画82および85から回収す
る。
【0050】図5に、別の実施態様における電気化学セ
ルを示す。図5は、カソード91、アノード92、および、
アノード92から始まって順に、第1のカチオン選択膜9
3、第1の双極性膜94、第2のカチオン選択膜95、およ
び第2の双極性膜96を有する電気化学セル90を示す概略
図である。双極性膜94および96は、アノードに対向する
アニオン選択面(図示せず)、およびカソードに対向す
るカチオン選択面(図示せず)を有する。図5に示す電
気化学セル90は、5つの区画を含む。すなわち、第1の
供給区画97、第1の回収区画98、第2の供給区画99、第
2の回収区画100、および水区画101である。
【0051】図5に示す電気化学セルの動作時におい
て、第1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液を水区
画に入れる。水を回収区画に入れる。第2の濃度で水酸
化物化合物を含有する溶液を、供給区画に入れる。アノ
ードおよびカソード間に電位を確立かつ維持することに
より、セルの両端にまたがる電流を生成し、その結果、
水酸化物化合物のカチオンが、カソードの方に引き寄せ
られ、第1のカチオン選択膜93または第2のカチオン選
択膜95を通過して、回収区画98または回収区画100中に
入る。カチオンは、第1の双極性膜94のアニオン選択面
または第2の双極性膜96のアニオン選択面に形成される
水酸化物イオンと結合して、回収区画98および100中
に、第3の濃度で水酸化物化合物を生成する。第3の濃
度の水酸化物化合物を、回収区画98および100から回収
する。
【0052】図6Aおよび図6Bに、別の実施態様にお
ける電気化学セルを示す。図6Aは、単一ユニットセル
を示し、図6Bは、マルチユニットセルを示している。
図6Aは、カソード111、アノード112、および、アノー
ド112から始まって順に、アニオン選択膜113、カチオン
選択膜114、および双極性膜115を有する電気化学セル11
0を示す概略図である。双極性膜115は、アノードに対向
するアニオン選択面(図示せず)、およびカソードに対
向するカチオン選択面(図示せず)を有する。図6Aに
示す電気化学セル110は、4つの区画を含む。すなわ
ち、第1の水区画116、供給区画117、回収区画118、お
よび第2の水区画119である。
【0053】図6Aに示す電気化学セルの動作時におい
て、第1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液を水区
画に入れる。水を回収区画に入れる。第2の濃度で水酸
化物化合物を含有する溶液を、供給区画に入れる。アノ
ードおよびカソード間に電位を確立かつ維持することに
より、セルの両端にまたがる電流を生成し、その結果、
水酸化物化合物のカチオンが、カソードの方に引き寄せ
られ、カチオン選択膜114を通過して、回収区画118に入
る。カチオンは、双極性膜115のアニオン選択面に形成
される水酸化物イオンと結合して、回収区画118中に第
3の濃度で水酸化物化合物を生成する。第3の濃度の水
酸化物化合物を、回収区画118から回収する。
【0054】図6Bは、第1のカソード111A、第2のカ
ソード111B、アノード112B、および、第2のカソード11
1Bから始まって順に、第1の双極性膜115B、第1のカチ
オン選択膜114B、第1のアニオン選択膜113B、第2のア
ニオン選択膜113A、第2のカチオン選択膜114A、および
第2の双極性膜115Aを含む、2つのユニットセルを単極
性構成で有する電気化学セル110Bを示す概略図である。
双極性膜115Aおよび115Bはアノードに対向するアニオン
選択面(図示せず)を有し、双極性膜115Aはカソード11
1Aに対向するカチオン選択面を有し、双極性膜115Bはカ
ソード111Bに対向するカチオン選択面を有している。図
6Bに示す電気化学セル110Bは、8つの区画を含む。す
なわち、第1の水区画119B、第1の供給区画117B、第1
の回収区画118B、第2の水区画116B、第3の水区画116
A、第2の供給区画117A、第2の回収区画118A、および
第4の水区画119Aである。
【0055】図6Bに示す電気化学セルの動作時におい
て、第1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液を水区
画に入れる。水を回収区画に入れる。第2の濃度で水酸
化物化合物を含有する溶液を、供給区画に入れる。アノ
ードおよびカソード間に電位を確立かつ維持することに
より、セルの両端にまたがる電流を生成し、その結果、
供給区画117A中の水酸化物化合物のカチオンが、第1の
カソード111Aの方に引き寄せられ、供給区画117B中の水
酸化物化合物のカチオンが、第2のカソード111Bの方に
引き寄せられ、それぞれ、カチオン選択膜114Aを通過し
て回収区画118Aに、またはカチオン選択膜114Bを通過し
て回収区画118Bに入る。カチオンは、双極性膜115Bおよ
び115Aのアニオン選択面に形成される水酸化物イオンと
結合して、回収区画118Aおよび118B中に第3の濃度で水
酸化物化合物を生成する。第3の濃度の水酸化物化合物
を、回収区画118Aおよび118Bから回収し得る。
【0056】図7に、別の実施態様における電気化学セ
ルを示す。図7は、カソード121、アノード122、およ
び、アノード122から始まって順に、第1のアニオン選
択膜123、第1のカチオン選択膜124、第1の双極性膜12
5、第2のアニオン選択膜126、第2のカチオン選択膜12
7、および第2の双極性膜128を含む、電気化学セル120
を示す概略図である。双極性膜125および128はアノード
に対向するアニオン選択面(図示せず)、およびカソー
ドに対向するカチオン選択面(図示せず)を有してい
る。図7に示す電気化学セル120は、7つの区画を含
む。すなわち、第1の水区画129、第1の供給区画130、
第1の回収区画131、第2の水区画132、第2の供給区画
133、第2の回収区画134、および第3の水区画135であ
る。
【0057】図7に示す電気化学セルの動作時におい
て、第1の濃度でイオン性化合物を含有する溶液を水区
画に入れる。水を回収区画に入れる。第2の濃度で水酸
化物化合物を含有する溶液を、供給区画に入れる。アノ
ードおよびカソード間に電位を確立かつ維持することに
より、セルの両端にまたがる電流を生成し、その結果、
水酸化物化合物のカチオンが、カソードの方に引き寄せ
られ、それぞれ、第1のカチオン選択膜124または第2
のカチオン選択膜127を通過して第1の回収区画131また
は第2の回収区画134に入る。カチオンは、双極性膜125
または128のアニオン選択面に形成される水酸化物イオ
ンと結合して、回収区画131および134中に第3の濃度で
所望の水酸化物化合物を生成する。
【0058】別の実施態様では、電気化学セルが図8に
示される。これは、カソード141、アノード142、ならび
にアノード142で始まり、第1の双極性膜143、アニオン
選択膜144、カチオン選択膜145、および第2の双極性膜
146を順番に含む電気化学セル140の模式図である。双極
性膜143および146は、アノードに面したアニオン選択面
(図示せず)およびカソードに面したカチオン選択面
(図示せず)を有する。図8に示される電気化学セル14
0は、5つの区画を含む;すなわち、第1の水区画147、
第2の水区画148、供給区画149、回収区画150、および
第3の水区画151である。
【0059】図8に例示される電気化学セルの動作時に
おいて、イオン性化合物を第1の濃度で含む溶液を、水
区画に入れる。水を回収区画に入れる。水酸化物化合物
を第2の濃度で含む溶液を、供給区画に入れる。電位を
アノードとカソードとの間で確立し、そして維持して、
セルを横切る電流を発生させる。ここで、水酸化物化合
物のカチオンがカソードに向かって引きつけられ、そし
てカチオン選択膜145を通って回収区画150に入る。カチ
オンは、双極性膜146のアニオン選択面で形成された水
酸化物イオンと結合して、所望の水酸化物化合物を第3
の濃度で、回収区画150中で生じさせる。第3の濃度の
水酸化物化合物が、回収区画150から回収される。
【0060】所望の生成物が水酸化物化合物であるの
で、回収区画は、回収区画が所望の水酸化物化合物を形
成し得るのに十分な水を含むという条件で、水、アルコ
ール、有機液体あるいは水およびアルコールおよび/ま
たは有機溶媒の混合物の溶液を含む。他の区画は、上記
のような水、アルコール、または有機液体、あるいは
水、アルコール、および/または有機液体の混合物を含
み得る。
【0061】図1〜8に図示される電気化学セルを使用
する本発明のプロセスの動作は、一般に連続的であり、
そして全ての液体は、連続的に再循環される。循環は、
ポンピングおよび/またはガス発生により達成される。
しかし、このような電気化学セルは、バッチ式に動作さ
れ得るか、または連続的動作で動作され得る。
【0062】種々の材料が、電気化学セルにおいてアノ
ードとして使用され得る。例えば、アノードは、チタン
コーティング電極、タンタル、ジルコニウム、ハフニウ
ム、またはそれらの合金などから作製され得る。一般
に、アノードは非不動化(non-passivable)かつ触媒性
の薄膜を有し、これは、白金、イリジウム、ロジウム、
またはそれらの合金などの金属性貴金属、あるいは白
金、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、またはロジ
ウムなどの貴金属の酸化物または混合酸化物を少なくと
も1つ含む、電導性酸化物の混合物を含み得る。1つの
実施態様では、アノードは、ルテニウムオキシドおよび
/またはイリジウムオキシドを有するチタンベースをそ
の上に有するアノードのような、寸法的に安定なアノー
ドである。
【0063】電気化学セルにおいてカソードとして使用
されてきた種々の材料が、本発明の上記および他の実施
態様で使用されるセルに含まれ得る。カソード材料に
は、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、ニッケルめっきチタ
ン、グラファイト、炭素鋼(鉄)、またはそれらの合金
などが挙げられる。用語「合金」は、広い意味で使用さ
れ、そして2つ以上の金属の密接混合物および他の金属
上にコーティングされた金属を包含する。
【0064】本発明のプロセスにおいて使用される電気
化学セルは、イオン選択膜のような少なくとも1つのデ
ィバイダーまたはセパレーター、および少なくとも1つ
の双極性膜を含む。区画は、ディバイダーおよび/また
は双極性膜および/またはアノードおよび/またはカソー
ドのうちの2つの間の領域であると定義される。ディバ
イダーおよび/または双極性膜は、拡散バリアおよび/ま
たは気体セパレーターとして機能する。
【0065】本発明で使用され得るディバイダーまたは
セパレーターは、水酸化物化合物のカチオン(オニウム
カチオンなど)がカソードに向かって移動することを可
能にする所望のサイズの孔を含む、広範な微孔性拡散バ
リア、スクリーン、フィルター、ダイヤフラムなどから
選択され得る。微孔性ディバイダーは、ポリエチレン、
ポリプロピレン、およびテフロンなどのプラスチック、
セラミックスなどを包含する、種々の材料から調製され
得る。図面に列挙されたディバイダーに加えて、例え
ば、非イオン性ディバイダーのような微孔性ディバイダ
ーが使用され得る。市販の微孔性セパレーターの具体的
な例には、Celanese CelgardおよびNortonZitexが挙げ
られる。微孔性セパレーターは、本発明のプロセスが、
テトラn-ブチルホスホニウムヒドロキシドおよびテトラ
n-ブチルアンモニウムヒドロキシドなどの高分子量のヒ
ドロキシドの精製に使用する場合に、特に有用である。
【0066】本発明のセルおよびプロセスにおいて使用
されるカチオン選択膜は、電気化学的精製または水酸化
物化合物の再生において使用されるもののいずれでもよ
い。好ましくは、カチオン交換膜は、フルオロカーボン
系ベースの膜、あるいはポリスチレン系またはポリプロ
ピレン系の安価な材料由来の膜のような、高度に耐久性
である材料を含有するべきである。しかし、好ましく
は、本発明において有用なカチオン選択膜には、パーフ
ルオロスルホン酸およびパーフルオロスルホン酸/パー
フルオロカルボン酸ならびにパーフルオロカルボン酸の
ようなカチオン選択性基を含むフッ素化膜、DuPontのカ
チオン性Nafion 902膜のような、E.I. dupont Nemours
& Co. により一般的商品名「Nafion」で販売される、パ
ーフルオロカーボンポリマー膜が挙げられる。他の適切
なカチオン選択膜には、スルホン酸(sulfonate)基、
カルボキシル(carboxylate)基などのカチオン選択性
基を含むスチレンジビニルベンゼンコポリマー膜が挙げ
られる。Pall RAIのRaipore Cationic R1010、およびTo
kuyama SodaのNEOSEPTA CMHおよびNEOSEPTA CM1膜は、
高分子量の第4級化合物について特に有用である。カチ
オン選択膜の調製および構造は、Encyclopedia of Chem
ical Technology, Kirk-Othmer、第3版、第15巻、92-1
31頁、Wiley & Sons、New York、1985における「膜技
術」と題された章に記載される。これらの頁は、本発明
のプロセスにおいて有用であり得る種々のカチオン選択
膜の開示について、本明細書中で参考として援用され
る。
【0067】汽水の脱塩のプロセスにおいて使用される
膜を包含する、任意のアニオン選択膜が使用され得る。
好ましくは、膜は、セル中に存在する特定のアニオン
(例えば、ハライドイオン)に対して選択性であるべき
である。アニオン性膜の調製および構造は、Encycloped
ia of Chemical Technology, Kirk-Othmer、第3版、第
15巻、92-131頁、Wiley & Sons、New York、1985におけ
る「膜技術」と題された章に記載される。これらの頁
は、本発明のプロセスにおいて有用であり得る種々のア
ニオン選択膜の開示について、本明細書中で参考として
援用される。
【0068】使用され得、かつ市販されているアニオン
選択膜のなかには以下のものがある:AMFLON, Series 3
10(American Machine and Foudry Companyにより製造
され、第4級アンモニウム基で置換されたフッ素化ポリ
マーベース);IONAC MA 3148、MA 3236およびMA 3475
(Ritter-Pfaulder Corp.,Permutit Divisionにより製
造され、ヘテロなポリ塩化ビニルから誘導される第4級
アンモニウムで置換されたポリマーベース);Tosoh Co
rp.により製造されるTosflex IE-SF 34またはIE-SA 48
(アルカリ媒体中で安定であるように設計される膜であ
る);Tokuyama Soda Co.製のNEOSEPTA AMH、 NEOSEPTA
ACM、 NEOSEPTA AFN、またはNEOSEPTA ACLE SP;およ
びAsahi Glass製のSelemion AMVおよびSelemion AAV。
1つの実施態様では、アルカリ溶液(本発明のプロセス
に含まれる水酸化物含有溶液など)中でのそれらの安定
性のために、Tosflex IE-SF 34およびNEOSEPTA AMHアニ
オン交換膜が好ましい。
【0069】電気化学セルにおいて使用される双極性膜
は、以下の3つの部分を含む複合体膜である;カチオン
選択面または領域、アニオン選択面または領域、および
2つの領域の間の界面。直流が、カソードに対向するま
たは面するカチオン選択面を有する双極性膜を横切って
通過する場合、電場の影響の下、界面で起こる水の解離
により生じるH+およびOH-イオンの輸送により、電導が
達成される。双極性膜は、例えば、米国特許第2,829,09
5号、同第4,024,043号(単一フィルム双極性膜)および
同第4,116,889号(キャスト双極性膜)に記載される。
本発明のプロセスに有用な双極性膜には、Tokuyama Sod
aのNEOSEPTA BIPOLAR 1、WSI BIPOLAR、およびAqualyti
cs Bipolar膜が挙げられる。
【0070】供給区画に含まれる水酸化物化合物を含む
混合物の電気化学的精製または再生は、電流(通常は直
流)をアノードとカソードの間に印加することにより達
成される。一般に電気化学セルを通過する電流は、セル
の設計および性能(これらは当業者に容易に明らかであ
り、および/または通常の実験により決定され得る)に
より規定(dictated)される直流である。1平方インチ
当たり約0.01アンペアと1平方インチ当たり約4アンペ
アとの間の電流密度が一般的に用いられ、そして、1平
方インチ当たり約0.3アンペアと1平方インチ当たり約
0.7アンペアとの間の電流密度が好ましい。より高いま
たはより低い電流密度が、ある特定の適用のために使用
され得る。電流密度は、回収区画中で所望する量または
濃度の水酸化物化合物の形成を生じるために十分な期
間、セルに印加される。
【0071】電気化学的プロセスの間、セル中の液体の
温度が約10℃〜約80℃、好ましくは約30℃〜約50℃の範
囲に維持されるのが一般的に好ましく、そして特に、電
気化学的プロセスの間に温度は約40℃に維持される。ま
た、電気化学的プロセスの間、セル中の液体のpHは、強
アルカリ性が一般的に望ましい。1つの実施態様では、
pHは約13であるか、約14以上でさえある。特許請求の範
囲に記載されるプロセスは、水酸化物を含む精製プロセ
スであるので、pHはプロセスが実施されるに従って変化
し、そして特に、pHはプロセスが実施されるに従って一
般に上昇する。
【0072】いかなる理論にも束縛されることを望まな
いが、本発明に従う電気化学セルの動作は、電流印加の
結果としての供給区画から回収区画への水酸化物化合物
のカチオンの移動に部分的に基づくと考えられる。
【0073】
【実施例】以下の実施例は、本発明のプロセスを例示す
る。以下の実施例および明細書のおよび特許請求の範囲
のどこかに特に示されない限り、全ての部および百分率
は重量部および重量百分率であり、全ての温度は摂氏で
あり、そして圧力は大気圧または大気圧近傍である。
【0074】(実施例1)図1Aの電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約1,000ppmの
硝酸塩、および約100ppmの塩化物を含む溶液を、供給区
画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメチル
アンモニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、
それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、10ppm未満の硝酸塩、および1ppm未満
の塩化物を含む。
【0075】(実施例2)図1Aの電気化学セルを組み立
てる。アノードを、イリジウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ステンレ
ス鋼から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.
5Mの間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃
度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドおよび約50
ppmの塩化物を含む溶液を、供給区画に入れる。電位を
印加し、それによってテトラメチルアンモニウムカチオ
ンをカソードに向かって移動させ、それによって回収区
画中にテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを生成さ
せる。回収区画中のテトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの濃度は、2M〜2.5Mの間である。回収区画は、1ppm
未満の塩化物を含む。
【0076】(実施例3)図2の電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約1,000ppmの
硝酸塩、および約100ppmの塩化物を含む溶液を、供給区
画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメチル
アンモニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、
それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、10ppm未満の硝酸塩および1ppm未満の
塩化物を含む。
【0077】(実施例4)図2の電気化学セルを組み立
てる。アノードを、イリジウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ステンレ
ス鋼から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.
5Mの間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃
度の消費テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、およ
び約50ppmのイオン性塩化物を含む溶液を、供給区画に
入れる。電位を印加し、それによってテトラメチルアン
モニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、それ
によって回収区画中に清浄なテトラメチルアンモニウム
ヒドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、1ppm未満のイオン性塩化物を含む。
【0078】(実施例5)図1Aの電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.2M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約2,000ppmの
炭酸塩、および約200ppmの塩化物を含む溶液を、供給区
画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメチル
アンモニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、
それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、10ppm未満の炭酸塩、および1ppm未満
の塩化物を含む。
【0079】(実施例6)図1Aの電気化学セルを組み立
てる。アノードを、イリジウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ステンレ
ス鋼から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.2M〜0.
5Mの間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃
度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約4,000p
pmの硝酸塩、および約60ppmの塩化物を含む溶液を、供
給区画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメ
チルアンモニウムカチオンをカソードに向かって移動さ
せ、それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間で
ある。回収区画は、10ppm未満の硝酸塩、および1ppm未
満の塩化物を含む。
【0080】(実施例7)図3の電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.2M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約3,000ppmの
炭酸塩、および約400ppmの塩化物を含む溶液を、供給区
画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメチル
アンモニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、
それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、10ppm未満の炭酸塩および1ppm未満の
塩化物を含む。
【0081】(実施例8)図3の電気化学セルを組み立
てる。アノードを、イリジウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ステンレ
ス鋼から作製する。テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.2M〜0.
5Mの間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃
度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、約5,000p
pmの硝酸塩、および約500ppmの塩化物を含む溶液を、供
給区画に入れる。電位を印加し、それによってテトラメ
チルアンモニウムカチオンをカソードに向かって移動さ
せ、それによって回収区画中にテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシドを生成させる。回収区画中のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間で
ある。回収区画は、10ppm未満の硝酸塩および1ppm未満
の塩化物を含む。
【0082】(実施例9)図1Aの電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、約500ppmの硝
酸塩、および約100ppmの塩化物を含む溶液を、供給区画
に入れる。電位を印加し、それによってテトラエチルア
ンモニウムカチオンをカソードに向かって移動させ、そ
れによって回収区画中にテトラエチルアンモニウムヒド
ロキシドを生成させる。回収区画中のテトラエチルアン
モニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間である。
回収区画は、10ppm未満の硝酸塩および1ppm未満の塩化
物を含む。
【0083】(実施例10)図2の電気化学セルを組み立
てる。アノードを、ルテニウムオキシドでコーティング
されたチタンから作製し、そしてカソードを、ニッケル
から作製する。テトラブチルホスホニウムヒドロキシド
の水溶液を水区画に入れ、ここで、濃度を0.1M〜0.5Mの
間に維持する。水を回収区画に入れる。約0.2Mの濃度の
不純なテトラブチルホスホニウムヒドロキシド、約100p
pmの塩化物、ならびにカリウムおよびマグネシウム不純
物を含む溶液を、供給区画に入れる。電位を印加し、そ
れによってテトラブチルホスホニウムカチオンをカソー
ドに向かって移動させ、それによって、還元された金属
不純物を有するテトラブチルホスホニウムヒドロキシド
を回収区画中に生成させる。回収区画中のテトラブチル
ホスホニウムヒドロキシドの濃度は、2M〜2.5Mの間であ
る。回収区画は、1ppm未満の塩化物を含む。
【0084】本発明を、その好ましい実施態様と関連さ
せて説明したが、この明細書を読むと、その種々の改変
が当業者に明らかになることが理解される。従って、本
明細書中で開示される発明は、このような改変を添付の
請求の範囲の範囲内に包含することを意図することが理
解される。
【0085】
【発明の効果】本発明のプロセスによれば、濃度および
純度が高い、水酸化物化合物の再生溶液を得ることがで
きる。水酸化物化合物の廃液の再生は、新しい水酸化物
化合物の溶液の合成および付随する費用のかかる精製プ
ロセスの必要性を除くことにより、費用を節約するだけ
ではなく、環境的な利益も提供する。比較的高濃度およ
び高純度の水酸化物化合物溶液は、水酸化物溶液を必要
とする数多くの用途において効果的に使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明による、水酸化物化合物を含有する溶
液を再生させるのに有用な1個のユニットセルを有する
3区画型セルの模式図である。
【図1B】単極構成による図1Aのユニットセルの2ユ
ニットの組み合わせを備えた電気化学セルの模式図であ
る。
【図1C】双極構成による図1Aのユニットセルの2ユ
ニットの組み合わせを備えた電気化学セルの模式図であ
る。
【図2】本発明による6区画型電気化学セルの模式図で
ある。
【図3】本発明による別の6区画型電気化学セルの模式
図である。
【図4】本発明による2ユニットの組み合わせを備えた
電気化学セルの模式図である。
【図5】本発明による5区画型電気化学セルの模式図で
ある。
【図6A】本発明による、1個のユニットセルを有する
4区画型電気化学セルの模式図である。
【図6B】本発明による、図6Aのユニットセルを2つ
有する電気化学セルの模式図である。
【図7】本発明による7区画型電気化学セルの模式図で
ある。
【図8】本発明による別の5区画型電気化学セルの模式
図である。
【符号の説明】 2、10B、10C 電気化学セル 3 カソード 4 アノード 5 双極性膜 6 カチオン選択膜 7 供給区画 8 回収区画 9 水区画 11B、11C 第1のカソード 12B 第2のカソード 12C 第1のアノード 13B アノード 14B、14C 双極性膜 15B、15C 第1のカチオン選択膜 16B、16C 第2のカチオン選択膜 17B、17C 双極性膜 18B、18C 第1の水区画 19B、19C 第1の回収区画 20B、20C 第1の供給区画 21B、21C 第2の供給区画 22B、22C 第2の回収区画 23B、23C 第2の水区画
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 593059980 821 East Woodward, A ustin, Texas 78704, U nited States of Ame rica

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化物化合物を含有する溶液を精製す
    るためのプロセスであって、以下の工程を包含する、プ
    ロセス: (A)アノード、カソード、カチオン選択膜、および、
    該アノードに面するアニオン選択面と該カソードに面す
    るカチオン選択面とを有する双極性膜を含む電気化学セ
    ルを提供する工程であって、ここで、該カチオン選択膜
    は、該アノードと該双極性膜との間に配置され、そして
    該双極性膜は、該カチオン選択膜と該カソードとの間に
    配置され、それによって、該カチオン選択膜と該アノー
    ドとの間の供給区画、該双極性膜と該カチオン選択膜と
    の間の回収区画、および該双極性膜と該カソードとの間
    の水区画を規定する、工程; (B)該水区画に第1の濃度のイオン性化合物の溶液を
    供給し、かつ該回収区画に水を供給する工程; (C)該供給区画に第2の濃度の水酸化物化合物を含有
    する溶液を供給する工程; (D)該電気化学セルに通電し、該回収区画内で第3の
    濃度の該水酸化物化合物を生成する工程;および (E)該回収区画から該水酸化物化合物を回収する工
    程。
  2. 【請求項2】 前記電気化学セルが、前記カチオン選択
    膜と前記アノードとの間に配置された第1のアニオン選
    択膜、前記双極性膜と前記カソードとの間に配置された
    第2のアニオン選択膜、および該第2のアニオン選択膜
    と該カソードとの間に配置された第2のカチオン選択膜
    をさらに含み、 それによって、該アノードと該第1のアニオン選択膜と
    の間の第1の水区画、該第1のアニオン選択膜と該カチ
    オン選択膜との間の第1の供給区画、該カチオン選択膜
    と該双極性膜との間の第1の回収区画、該双極性膜と該
    第2のアニオン選択膜との間の第2の水区画、該第2の
    アニオン選択膜と該第2のカチオン選択膜との間の第2
    の供給区画、および該第2のカチオン選択膜と該カソー
    ドとの間の第2の回収区画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給し、水を各回収区画に供給し、そして第2の濃度の前
    記水酸化物化合物の前記溶液を各供給区画に供給する、
    請求項1に記載のプロセス。
  3. 【請求項3】 前記電気化学セルが、前記双極性膜と前
    記カソードとの間に配置されたアニオン選択膜、前記ア
    ニオン選択膜と該カソードとの間に配置された第2のカ
    チオン選択膜、および該第2のカチオン選択膜と該カソ
    ードとの間に配置された第2の双極性膜をさらに含み、 それによって、前記カチオン選択膜と該アノードとの間
    の第1の供給区画、該双極性膜と該カチオン選択膜との
    間の第1の回収区画、該アニオン選択膜と該双極性膜と
    の間の第1の水区画、該第2のカチオン選択膜と該アニ
    オン選択膜との間の第2の供給区画、該第2の双極性膜
    と該第2のカチオン選択膜との間の第2の回収区画、お
    よび該カソードと該第2の双極性膜との間の第2の水区
    画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給し、水を各回収区画に供給し、そして第2の濃度の前
    記水酸化物化合物の前記溶液を各供給区画に供給する、
    請求項1に記載のプロセス。
  4. 【請求項4】 前記電気化学セルが、前記カチオン選択
    膜と前記アノードとの間に配置された第1のアニオン選
    択膜、前記第1のアニオン選択膜と該アノードとの間に
    配置された第2の双極性膜、前記双極性膜と該カソード
    との間に配置された第2のアニオン選択膜、および該第
    2のアニオン選択膜と該カソードとの間に配置された第
    2のカチオン選択膜をさらに含み、 それによって、該第2の双極性膜と該アノードとの間の
    第1の水区画、該第1のアニオン選択膜と該第2の双極
    性膜との間の第2の水区画、前記カチオン選択膜と該第
    1のアニオン選択膜との間の第1の供給区画、該双極性
    膜と該カチオン選択膜との間の第1の回収区画、該第2
    のアニオン選択膜と該双極性膜との間の第3の水区画、
    該第2のカチオン選択膜と該第2のアニオン選択膜との
    間の第2の供給区画、および該カソードと該第2のカチ
    オン選択膜との間の第2の回収区画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給し、水を各回収区画に供給し、そして第2の濃度の前
    記水酸化物化合物の前記溶液を各供給区画に供給する、
    請求項1に記載のプロセス。
  5. 【請求項5】 前記電気化学セルが、前記双極性膜と前
    記カソードとの間に配置された第2のカチオン選択膜、
    および該第2のカチオン選択膜と該カソードとの間に配
    置された第2の双極性膜をさらに含み、 それによって、該第2の双極性膜と該カソードとの間の
    水区画、該第2のカチオン選択膜と該第2の双極性膜と
    の間の第1の回収区画、該双極性膜と該第2のカチオン
    選択膜との間の第1の供給区画、前記カチオン選択膜と
    該双極性膜との間の第2の回収区画、および該アノード
    と該カチオン選択膜との間の第2の供給区画を規定し、 ここで、水を各回収区画に供給し、そして第2の濃度の
    前記水酸化物化合物の前記溶液を各供給区画に供給す
    る、請求項1に記載のプロセス。
  6. 【請求項6】 前記電気化学セルが、前記カチオン選択
    膜と前記アノードとの間に配置されたアニオン選択膜を
    さらに含み、 それによって、前記双極性膜と前記カソードとの間の第
    1の水区画、該カチオン選択膜と該双極性膜との間の回
    収区画、該アニオン選択膜と該カチオン選択膜との間の
    供給区画、および該アノードと該アニオン選択膜との間
    の第2の水区画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給する、請求項1に記載のプロセス。
  7. 【請求項7】 前記電気化学セルが、前記カチオン選択
    膜と前記アノードとの間に配置された第1のアニオン選
    択膜、前記双極性膜と前記カソードとの間に配置された
    第2のアニオン選択膜、該第2のアニオン選択膜と該カ
    ソードとの間に配置された第2のカチオン選択膜、およ
    び該第2のカチオン選択膜と該カソードとの間に配置さ
    れた第2の双極性膜をさらに含み、 それによって、該第1のアニオン選択膜と該アノードと
    の間の第1の水区画、該カチオン選択膜と該第1のアニ
    オン選択膜との間の第1の供給区画、該双極性膜と該カ
    チオン選択膜との間の第1の回収区画、該第2のアニオ
    ン選択膜と該双極性膜との間の第2の水区画、該第2の
    カチオン選択膜と該第2のアニオン選択膜との間の第2
    の供給区画、該第2の双極性膜と該第2のカチオン選択
    膜との間の第2の回収区画、および該カソードと該第2
    の双極性膜との間の第3の水区画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給し、水を各回収区画に供給し、そして第2の濃度の前
    記水酸化物化合物の前記溶液を各供給区画に供給する、
    請求項1に記載のプロセス。
  8. 【請求項8】 前記電気化学セルが、前記カチオン選択
    膜と前記アノードとの間に配置されたアニオン選択膜、
    および該アニオン選択膜と該アノードとの間に配置され
    た第2の双極性膜をさらに含み、 それによって、前記双極性膜と該カソードとの間の第1
    の水区画、該カチオン選択膜と該双極性膜との間の回収
    区画、該アニオン選択膜と該カチオン選択膜との間の供
    給区画、該第2の双極性膜と該アニオン選択膜との間の
    第2の水区画、および該アノードと該第2の双極性膜と
    の間の第3の水区画を規定し、 ここで、前記イオン性化合物の前記溶液を各水区画に供
    給する、請求項1に記載のプロセス。
  9. 【請求項9】 前記第1の濃度が、約0.1M〜約0.5Mの
    間である、請求項1に記載のプロセス。
  10. 【請求項10】 前記第3の濃度が、前記第2の濃度よ
    り高い、請求項1に記載のプロセス。
  11. 【請求項11】 前記第3の濃度が、約2Mより高い、
    請求項1に記載のプロセス。
  12. 【請求項12】 前記イオン性化合物が、前記水酸化物
    化合物と同じである、請求項1に記載のプロセス。
  13. 【請求項13】 前記水酸化物化合物が、四級アンモニ
    ウム水酸化物、四級ホスホニウム水酸化物、または三級
    スルホニウム水酸化物である、請求項1に記載のプロセ
    ス。
  14. 【請求項14】 前記水酸化物化合物が、四級アルキル
    アンモニウム水酸化物である、請求項1に記載のプロセ
    ス。
  15. 【請求項15】 前記水酸化物化合物が、テトラメチル
    アンモニウムヒドロキシドである、請求項1に記載のプ
    ロセス。
  16. 【請求項16】 四級アンモニウム水酸化物を含有する
    溶液の精製プロセスであって、以下の工程を包含する、
    プロセス: (A)アノード、カソード、および該アノードと該カソ
    ードとの間の動作位置に合わせて組立てられた1つ以上
    のユニットセルを含む電気化学セルを提供する工程であ
    って、各ユニットセルは以下のものを含む、工程: (A-1)該アノードで始まり、カチオン選択膜および双
    極性膜により順に規定される3つの区画であって、該双
    極性膜は、該アノードに面するアニオン選択面、および
    該カソードに面するカチオン選択面を有する、区画; (A-2)該アノードで始まり、第1のカチオン選択膜、
    第1の双極性膜、アニオン選択膜、第2のカチオン選択
    膜および第2の双極性膜により順に規定される6つの区
    画であって、該第1および第2の双極性膜のそれぞれ
    は、該アノードに面するアニオン選択面、および該カソ
    ードに面するカチオン選択面を有する、区画; (A-3)該アノードで始まり、第1のアニオン選択膜、
    第1のカチオン選択膜、双極性膜、第2のアニオン選択
    膜、および第2のカチオン選択膜により順に規定される
    6つの区画であって、該双極性膜は、該アノードに面す
    るアニオン選択面、および該カソードに面するカチオン
    選択面を有する、区画;または (A-4)該アノードで始まり、アニオン選択膜、カチオ
    ン選択膜、および双極性膜により順に規定される4つの
    区画であって、該双極性膜は、該アノードに面するアニ
    オン選択面、および該カソードに面するカチオン選択面
    を有する、区画; (B)該アニオン選択膜およびアノード、該アニオン選
    択膜および双極性膜、ならびに該カソードおよび双極性
    膜によって形成される各ユニットセル中の区画に第1の
    濃度のイオン性化合物の溶液を供給し、そして該カソー
    ドおよびカチオン選択膜、ならびに該双極性膜およびカ
    チオン選択膜によって形成される各ユニットセル中の該
    区画に水を供給する工程; (C)該カチオン選択膜およびアニオン選択膜、ならび
    に該カチオン選択膜およびアノードによって形成される
    各ユニットセル中の該区画に第2の濃度の該四級アンモ
    ニウム水酸化物の溶液を供給する工程; (D)該セルに通電し、該カソードおよびカチオン選択
    膜、ならびに該双極性膜およびカチオン選択膜によって
    形成される各ユニットセル中の該区画内で第3の濃度の
    四級アンモニウム水酸化物を生成する工程;および (E)該カソードおよびカチオン選択膜、ならびに該双
    極性膜およびカチオン選択膜によって形成される各ユニ
    ットセル中の区画から四級アンモニウム水酸化物を回収
    する工程。
  17. 【請求項17】 前記第1の濃度が、約0.1M〜約0.5M
    の間である、請求項16に記載のプロセス。
  18. 【請求項18】 前記第3の濃度が、前記第2の濃度よ
    り高い、請求項16に記載のプロセス。
  19. 【請求項19】 前記第3の濃度が、約2Mより高い、
    請求項16に記載のプロセス。
  20. 【請求項20】 前記電気化学セルが、(A-1)によっ
    て規定される少なくとも1つのユニットセルを含む、請
    求項16に記載のプロセス。
  21. 【請求項21】 前記電気化学セルが、(A-2)によっ
    て規定される少なくとも1つのユニットセルを含む、請
    求項16に記載のプロセス。
  22. 【請求項22】 前記電気化学セルが、(A-3)によっ
    て規定される少なくとも1つのユニットセルを含む、請
    求項16に記載のプロセス。
  23. 【請求項23】 前記電気化学セルが、(A-4)によっ
    て規定される少なくとも1つのユニットセルを含む、請
    求項16に記載のプロセス。
  24. 【請求項24】 前記四級アンモニウム水酸化物が、テ
    トラメチルアンモニウムヒドロキシドである、請求項1
    6に記載のプロセス。
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