JPH1022559A - 高調波発生装置の制御方法及び高調波発生装置 - Google Patents

高調波発生装置の制御方法及び高調波発生装置

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JPH1022559A
JPH1022559A JP16996496A JP16996496A JPH1022559A JP H1022559 A JPH1022559 A JP H1022559A JP 16996496 A JP16996496 A JP 16996496A JP 16996496 A JP16996496 A JP 16996496A JP H1022559 A JPH1022559 A JP H1022559A
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temperature
semiconductor laser
resonator
harmonic
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JP16996496A
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Inventor
Toshimasa Kakiuchi
利昌 垣内
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高調波発生装置の調整を容易にし、停止時には
自動的に再発生を可能にする。 【解決手段】半導体レーザ21の電流(IC)、共振器
24の温度(TCV)、半導体レーザ21の温度(TL
D)、ベース30の温度(TBS)、高調波出力(P
2)を測定しながら、半導体レーザ電流、共振器温度、
半導体レーザ温度、ベース温度をコンピュータ42で制
御して所定の高調波出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光の波
長を短くする高調波発生装置の制御方法及び高調波発生
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光源からの光の波長を1/2や1/3に
する高調波発生装置は、短波長の半導体レーザが難しい
ことからその実用化が期待されている。この高調波発生
装置は、たとえば以下のような基本的構成をしている。
【0003】半導体レーザから出射した波長860nm
の基本波の光が、コリメート用レンズ及びフォーカス用
レンズを経て共振器に入射する。共振器は一対の共振器
ミラー及び非線形光学材料であるKNbO3 等の単結晶
からなり、基本波は共振器ミラー間で共振され、共振光
の一部がKNbO3 等の単結晶によって波長430nm
の第二高調波に変換される。
【0004】第二高調波を発生するには、位相整合条件
を満たすよう半導体レーザ及びKNbO3 等の単結晶の
温度を制御する必要がある。半導体レーザ、KNbO3
等の単結晶を含む共振器及び共振器を支持しているベー
スの各温度制御は、夫々に配置された温度検出素子であ
るサーミスタ及び温度制御素子であるペルチェ素子を用
いて行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第二高調波の出力安定
化技術としては、光フィードバック制御を用いない方法
と積極的に用いる方法とがある。
【0006】前者の方法では、半導体レーザと共振器間
に光アイソレータを設置することが挙げられる。これに
より、半導体レーザの光周波数と共振器の光共振周波数
は相互作用を及ぼさない。そのため、半導体レーザの光
周波数は半導体レーザ電流及び半導体レーザ温度を、共
振器の光共振周波数は共振器温度を、各々設定及び制御
する必要がある。しかし、半導体レーザの光周波数及び
共振器の光共振周波数の帯域は狭く、両者の合わせ込み
のための光周波数の精密制御、すなわち各温度及び半導
体レーザ電流の精密制御が必要となる。
【0007】後者の方法では、共振器からの共振光を半
導体レーザに戻すことによって、半導体レーザの光周波
数を、共振器の光共振周波数に引き込んでいる(光周波
数ロッキング)ため、半導体レーザ及び共振器からなる
複合共振器は、ロッキングレンジと呼ばれる広がった光
共振周波数幅を持つ。そのため、前者ほどの精密温度制
御及び精密電流制御は必要なく、この広がった光共振周
波数幅内に両光周波数を存在させることにより、第二高
調波は発生し続けることができる(特開平4−1799
34)。
【0008】しかし、光フィードバックを用いて第二高
調波を発生するためには、前者ほどの精密な温度制御及
び電流制御でなくとも、ある許容幅内に半導体レーザ電
流、半導体レーザ温度、共振器温度及びベース温度の各
パラメータを設定及び制御する必要がある。そのうえ、
半導体レーザ及び共振器の光軸上の温度を直接検出及び
制御することは困難であるため、モジュールの周囲温度
等が変化すると光周波数のロッキング条件にズレが生
じ、第二高調波の出力が不安定になる問題があった。
【0009】さらに、半導体レーザ温度を制御するペル
チェ素子と共振器温度を制御するペルチェ素子の放熱側
にベースがあることから、ベース内に温度分布が生じ、
その影響によるベースの収縮又は膨張によって光学長が
変わるためロッキング条件が変化してしまい、第二高調
波出力が不安定になる問題もあった。
【0010】以上の問題点によって生じる第二高調波の
発生、出力安定化制御及び再発生における問題点を以下
に列挙する。
【0011】まず第二高調波の発生においては、前記問
題点のため周囲温度の違いやモジュール内の熱分布等に
よって、第二高調波が発生する各温度及び半導体レーザ
電流の設定値が変わってくる。そこで今までは、オペレ
ーターが経験的に各温度及び半導体レーザ電流を調整
し、第二高調波を発生させていた。そのため、第二高調
波を発生するまで時間がかかるという問題点や、発生毎
にロッキング条件が異なるという問題点があった。
【0012】次に第二高調波の出力安定化においても、
前記問題点のため出力の不安定又は停止が認められる。
モジュールの周囲温度が、発生時の周囲温度から約±1
〜2℃程度変化すると、第二高調波出力が停止すること
が実験的にわかっている。
【0013】そのため、周囲温度が変動しても第二高調
波出力を維持するための電気回路を用いた従来からのフ
ィードバック制御が知られている(特開平6−3148
35号)。その制御方法は以下の通りである。
【0014】第二高調波発生装置の周囲温度が変動する
と、共振周波数が変化し、複合共振器系では、ロッキン
グレンジの形状が変化する。その形状を維持するには、
光共振器周波数の変動分に応じて、半導体レーザ及び共
振器間の距離を調整する必要がある。前記光学長は半導
体レーザ及び共振器間を固定しているベースの長さを制
御することによって調整できる。ベースの長さは、ペル
チェ素子からの熱のやりとりによる熱収縮及び熱膨張を
利用して制御する。
【0015】具体的には、第二高調波出力はビームスプ
リッタで分離され、一部は受光素子であるフォトダイオ
ードに入力する。フォトダイオードは第二高調波出力を
電気信号に変換し、PIコントローラに出力する。PI
コントローラはその信号を増幅及び積分する。増幅及び
積分レベルは非制御系である第二高調波発生装置の利得
及び応答性によって決まる。PIコントローラの出力
は、ベースの温度の制御信号として電源に出力される。
電源はベースの温度制御により、ベースの熱膨張及び熱
収縮を利用し、前記距離を調整している。
【0016】しかし、前述の制御系では、ロッキングレ
ンジの形状に応じてPIコントローラのP及びIの設定
を行わなければならず、その最適化にかなりの労力を要
するという欠点が認められる。
【0017】さらに、周囲温度の変動や、第二高調波発
生装置に加わる振動及び衝撃により、光共振周波数がロ
ッキングレンジから外れてしまう場合には、PIコント
ローラの出力は発散してしまうため、制御不能の状態に
陥ることが実験からわかっている。そのため、前述の制
御系では、第二高調波を再発生させることができないと
いう欠点が認められる。本発明は、これらの問題点を解
決することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本波光源で
ある半導体レーザと、基本波光を共振させる複数の共振
用ミラーによって構成される共振器と、共振器内の基本
波光の光軸上に設けられた非線形光学材料と、前記半導
体レーザと前記共振器を支持するベースと、その高調波
出力を受光する受光素子とを有する高調波発生装置の制
御方法において、半導体レーザ電流を検出する手段、共
振器温度と半導体レーザ温度とを検出する温度検出器、
半導体レーザの電流を変化させる手段、共振器と半導体
レーザとを夫々別個に温度制御可能にした温度制御素子
を有し、以下のように制御を行うことを特徴とする高調
波発生装置の制御方法を提供する。
【0019】(1)半導体レーザ電流(IC)、共振器
温度(TCV)及び半導体レーザ温度(TLD)の設定
値を得るための半導体レーザの電流を変化させる手段及
び各温度制御素子に初期値を設定する。 (2)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
V)及び半導体レーザ温度(TLD)を測定し、それら
が夫々設定値(IC0)、(TCV0)、(TLD0)
の偏差範囲に入っているかを確認し、全て入っていれば
(4)へ、1項目でも入っていなければ(3)へ分岐す
る。 (3)偏差範囲に入っていない半導体レーザ電流(I
C)、共振器温度(TCV)又は半導体レーザ温度(T
LD)を変更して、(2)に戻る。 (4)受光素子により高調波出力(P2)を測定して、
下限値(P2WLS)以上か確認し、以上であれば
(6)へ、未満であれば(5)へ分岐する。 (5)共振器温度(TCV)を変更して、(4)へ戻
る。 (6)半導体レーザ電流(IC)を掃引して高調波出力
(P2)を測定する。 (7)高調波出力(P2)が閾値(P2WIL)以上の
範囲となる半導体レーザ電流(IC)を算出する。 (8)半導体レーザ電流(IC)を、高調波出力(P
2)が閾値(P2WIL)以上の範囲の中央の値に設定
する。 (9)高調波出力(P2)が設定値(P2WR)以上か
を確認し、以上であれば制御終了へ、未満であれば(1
0)へ分岐する。 (10)共振器温度(TCV)を変更して、(9)へ戻
る。
【0020】また、基本波光源である半導体レーザと、
基本波光を共振させる複数の共振用ミラーによって構成
される共振器と、共振器内の基本波光の光軸上に設けら
れた非線形光学材料と、前記半導体レーザと前記共振器
を支持するベースと、その高調波出力を受光する受光素
子とを有する高調波発生装置の制御方法において、半導
体レーザ電流を検出する手段、共振器温度と半導体レー
ザ温度とベース温度とを検出する温度検出器、半導体レ
ーザの電流を変化させる手段、少なくとも共振器と半導
体レーザとベースとを夫々別個に温度制御可能にした温
度制御素子を有し、以下のように制御を行うことを特徴
とする高調波発生装置の制御方法を提供する。
【0021】(1)半導体レーザ電流(IC)、共振器
温度(TCV)、半導体レーザ温度(TLD)及びベー
ス温度(TBS)の設定値を得るための半導体レーザの
電流を変化させる手段及び各温度制御素子に初期値を設
定する。 (2)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
V)、半導体レーザ温度(TLD)及びベース温度(T
BS)が夫々設定値(IC0)、(TCV0)、(TL
D0)、(TBS0)の偏差範囲に入っているかを確認
し、全て入っていれば(4)へ、1項目でも入っていな
ければ(3)へ分岐する。 (3)偏差範囲に入っていない半導体レーザ電流(I
C)、共振器温度(TCV)、半導体レーザ温度(TL
D)又はベース温度(TBS)を変更して、(1)に戻
る。 (4)受光素子により高調波出力(P2)を測定して、
下限値(P2WLS)以上か確認し、以上であれば
(6)へ、未満であれば(5)へ分岐する。 (5)共振器温度(TCV)又はベース温度(TBS)
を変更して、(4)へ戻る。 (6)半導体レーザ電流(IC)を掃引して高調波出力
(P2)を測定する。 (7)高調波出力(P2)が閾値(P2WIL)以上の
範囲となる半導体レーザ電流(IC)を算出する。 (8)半導体レーザ電流(IC)を、高調波出力(P
2)が閾値(P2WIL)以上の範囲の中央の値に設定
する。 (9)高調波出力(P2)が設定値(P2WR)以上か
を確認し、以上であれば制御終了へ、未満であれば(1
0)へ分岐する。 (10)共振器温度(TCV)を変更して、(9)へ戻
る。
【0022】また、その(5)において、半導体レーザ
と共振器との間隔が、基本波波長の半波長以上変化する
ようにベース温度を変化させることを特徴とする高調波
発生装置の制御方法を提供する。
【0023】また、それらの制御方法により、高調波出
力(P2)が設定値(P2WR)以上に達した後、以下
のような制御を行うことを特徴とする高調波発生装置の
制御方法を提供する。
【0024】(11)高調波出力(P2)が偏差(P2
WCW)以内かを確認し、以内であれば(11)へ、は
ずれていれば(12)へ分岐する。 (12)高調波出力(P2)が下限値(P2WLF)未
満かを確認し、未満であれば(14)へ、以上であれば
(13)へ分岐する。 (13)共振器温度(TCV)又はベース温度(TB
S)を変更して、(11)へ戻る。 (14)半導体レーザ電流(IC)を変更して(11)
へ戻る。
【0025】さらに、それらの制御方法で制御される高
調波発生装置であって、下記の入力装置とそれに接続さ
れたコンピュータとそれに接続された下記の出力装置と
を有することを特徴とする高調波発生装置を提供する。
【0026】入力装置:半導体レーザ電流(IC)の測
定手段、共振器温度(TCV)、半導体レーザ温度(T
LD)及びベース温度(TBS)の測定手段、高調波出
力(P2)の測定手段の各測定手段からの信号を入力す
る入力装置。 出力装置:半導体レーザ電流(IC)を変化させる手
段、共振器温度(TCV)の温度を制御する温度制御素
子、半導体レーザ温度(TLD)の温度を制御する温度
制御素子、及びベース温度(TBS)の温度を制御する
温度制御素子、を制御する出力装置。
【0027】また、半導体レーザ電流(IC)を変化さ
せる手段、共振器温度(TCV)の温度を制御する温度
制御素子、半導体レーザ温度(TLD)の温度を制御す
る温度制御素子、及びベース温度(TBS)の温度を制
御する温度制御素子、のうちの少なくとも1つを手動で
制御可能にする手動入力装置を有することを特徴とする
上記高調波発生装置を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の高調波発生装置の代表的
な構成を図1に示す。図1において、21は半導体レー
ザ、22はコリメート用レンズ、23はフォーカス用レ
ンズ、24は共振器、25はビームスプリッタ、26は
高調波出力を測定するための受光素子である。27、2
8、29は温度制御素子であり、夫々半導体レーザの温
度、共振器の温度、ベースの温度を制御する。30は半
導体レーザ、共振器等を載置しているベースである。3
1、32、33は温度検知素子であり、夫々半導体レー
ザの温度、共振器の温度、ベースの温度を検知する。
【0029】図2は、本発明の制御の信号を処理する制
御装置の回路ブロック図である。図2において、41は
入力装置、42はコンピュータ、43は出力装置、44
はダイアルのようなアナログ手動入力装置やキーボード
等の手動入力装置である。
【0030】この入力装置には、半導体レーザの温度、
共振器の温度、ベースの温度を検知する温度検知素子3
1、32、33からの温度、半導体レーザ21からの電
流値、受光素子26からの高調波出力が入力される。そ
の結果をコンピュータ42で処理して出力装置から出力
される。
【0031】この出力装置42から、半導体レーザの温
度、共振器の温度、ベースの温度を制御する温度制御素
子27、28、29を制御するとともに、半導体レーザ
21の電流値を制御する。
【0032】具体的には、半導体レーザ21から出射し
たたとえば波長860nmの基本波光は、コリメート用
レンズ22及びフォーカス用レンズ23を経て、共振器
24に入射する。なお、ここではコリメート用レンズ2
2及びフォーカス用レンズ23を別置して置いている
が、1個のレンズで兼用したり、他の光学素子である光
ファイバや鏡等を組合せて使用してもよい。
【0033】共振器24は、通常は一対の共振器ミラー
及びKNbO3 単結晶等の非線形光学材料からなる。こ
れに入射した基本波の光は共振器ミラー間で共振され、
共振光の一部が非線形光学材料によって波長430nm
の第二高調波に変換される。
【0034】この共振器は2枚の共振器ミラー及び非線
形光学材料の組合せであってもよく、場合によっては非
線形光学材料の面に直接ミラーを形成したようなもので
あってもよい。また、上記の例では波長が1/2になっ
た例を示したが、1/2に限定されず、1/3というよ
うにより短波長のものであっても使用できる。
【0035】第二高調波を発生するには、位相整合条件
を満たすよう半導体レーザ及び非線形光学材料の温度を
制御する必要がある。温度検知は、たとえばサーミスタ
のような温度検知素子により行えばよく、温度制御は、
たとえばペルチェ素子により行えばよい。これらの、温
度検知素子及び温度制御素子は公知の種々のものが、使
用できる。
【0036】コンピュータの手動入力装置44には、手
動・自動操作切り換えスイッチ及び半導体レーザ電流、
半導体レーザ温度、共振器温度、ベース温度等を手動設
定できるダイアル入力装置等を設けることが好ましい。
これらの設定値は予め別途ROMに書き込んだものを使
用してもよいが、後で自由に設定できるように手動入力
装置を設けておくことが好ましい。
【0037】これは、たとえば、自動側にレバーを倒す
と自動モードとなり、手動側にレバーを倒すと手動モー
ドとなる。自動モードの場合は、予め記憶させたプログ
ラムに従って、手動操作時に記憶させた各パラメータ値
近傍で高調波の発生、安定化制御を行う。さらに、出力
が停止した場合は、出力停止直前のレベルまで高調波を
再発生させる。
【0038】手動モードは、半導体レーザ電流、半導体
レーザ温度、共振器温度及びベース温度を変化・調整
し、高調波を発生させる各パラメータの設定値(IC
0)、(TLD0)、(TCV0)、(TBS0)と、
そのときの高調波出力(P2WR)を記憶させる際に少
なくとも使用する。
【0039】次いで、本発明の制御方法を説明する。こ
の流れを図3にフローチャートとして示す。
【0040】本発明の高調波発生装置では、半導体レー
ザ電流(IC)、共振器温度(TCV)、半導体レーザ
温度(TLD)、高調波出力(P2)、さらに必要に応
じてベース温度(TBS)を測定する。その測定結果を
基にして、半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(T
CV)、半導体レーザ温度(TLD)、さらに必要に応
じてベース温度(TBS)を変化させるために、半導体
レーザの電流を変化させる手段及び各温度制御素子を特
定の制御方法で制御する。
【0041】このため、まず第1段階(1)として、半
導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TCV)、半導
体レーザ温度(TLD)、さらに必要に応じてベース温
度(TBS)がある値になるように予め定めた初期値を
半導体レーザの電流を変化させる手段及び各温度制御素
子に与える。具体的には、たとえば所定の電圧を与えた
り、電流制御回路で電流を制御する。
【0042】第2段階(2)で、半導体レーザ電流(I
C)、共振器温度(TCV)、半導体レーザ温度(TL
D)、さらに必要に応じてベース温度(TBS)を測定
し、それらが予め定めた夫々の設定値(IC0)、(T
CV0)、(TLD0)の偏差範囲に入っているかを確
認する。
【0043】もし、ここで全ての測定値が設定値の偏差
範囲に入っていれば第4段階(4)に制御を引き継ぐ。
もし、測定値の1項目でも設定値の偏差範囲からずれて
いる場合には、第3段階(3)に分岐する。
【0044】この第3段階では、半導体レーザ電流(I
C)が偏差範囲に入っていないのであれば、半導体レー
ザの電流を変化させる手段に信号を出して半導体レーザ
電流を変化させる。また、共振器温度(TCV)、半導
体レーザ温度(TLD)、ベース温度(TBS)が偏差
範囲に入っていないのであれば、各温度制御素子に信号
を出して温度を変化させる。その後、第2段階に戻る。
【0045】ここまでの段階は、初期設定に相当し、こ
の後の第4段階からが具体的な高調波の発生の制御に関
する段階となる。
【0046】本発明では、半導体レーザ電流、共振器温
度、半導体レーザ温度、ベース温度を変化させながら、
受光素子で受光した高調波の光量を検出する。これよっ
て、ロッキングレンジを検知し、かつ前記ロッキングレ
ンジ内に各パラメータを設定して、高調波を発生するよ
うに動作させる。
【0047】高調波の発生は、高調波を発生するロッキ
ングレンジの探知、同ロッキングレンジへのロッキン
グ、高調波の出力レベル調整の手順で行う。高調波を発
生するロッキングレンジの探知は共振器温度又はベース
温度を変化させて行い、次に半導体レーザ電流を変化さ
せてロッキングレンジ幅を測定し、半導体レーザ電流を
ロッキングレンジの中央へロッキングさせる。その後の
高調波の出力レベル調整は、共振器温度を調整すること
により行う。具体的には、以下のように制御する。
【0048】第4段階では、受光素子により高調波出力
(P2)を測定する。この高調波出力が、所定の下限値
(P2WLS)以上であるかを確認する。高調波出力が
下限値以上であれば、第6段階(6)に制御を引き継
ぐ。もし、高調波出力が下限値未満であれば、第5段階
(5)に分岐する。
【0049】第5段階では、共振器温度(TCV)又は
ベース温度(TBS)を変化するように、共振器温度又
はベース温度の温度制御素子に信号出して温度を変化さ
せる。ここでは、両方が制御可能にしてありかついずれ
かのみ制御する場合には、ベース温度(TBS)を変化
させる方が好ましい。その後、第4段階に戻る。これが
ロッキングレンジの探知になる。
【0050】この第5段階では、半導体レーザ(出射
面)と共振器(入射側のミラーの反射面)との間隔が、
基本波波長の半波長以上変化するようにベース温度を変
化させることが好ましい。これは、半導体レーザと共振
器との間隔が基本波の半波長の整数倍となるロッキング
レンジが現れる。このため、半導体レーザと共振器との
間隔を基本波の半波長以上変化させれば必ずロックする
点が現れることになる。
【0051】第6段階と第7段階(7)は、ロッキング
レンジ幅を測定する段階であり、半導体レーザ電流(I
C)を変化させて高調波出力(P2)を測定する。この
高調波出力が所定の閾値(P2WIL)以上の範囲とな
る半導体レーザ電流を算出する。
【0052】第8段階(8)では、ロッキングレンジの
中央へロッキングさせる段階であり、半導体レーザ電流
(IC)を、高調波出力(P2)が閾値(P2WIL)
以上の範囲の中央の値に設定する。
【0053】第9段階(9)では、ロッキングレンジの
中央へロッキングさせた状態で、高調波出力(P2)が
所定の設定値(P2WR)以上かを確認する。ここで、
高調波出力が設定値以上であれば、制御終了となる。も
し、高調波出力が設定値未満であれば、第10段階(1
0)に分岐する。第10段階では、共振器温度(TC
V)を変化させる。その後、第9段階に戻る。
【0054】このようにして、まず高調波出力(P2)
が設定値(P2WR)以上となるように設定される。こ
れが初期設定の段階となる。
【0055】高調波を発生するロッキングレンジの位置
は、ベース温度の場合、環境温度が1℃変化すると約
0.1℃の変化が認められる。そのため、通常の環境下
での使用では、ベース温度を変化させる幅は±1〜5℃
程度とすれば充分と考えられる。即ち、ベース温度±1
℃で環境温度約±10℃程度の変化に対応できる。この
ベース温度の変化幅はこれを考慮して使用環境での温度
変化に応じて決定すればよい。
【0056】また、このベース温度でのロッキング幅は
通常約0.1〜0.3℃程度であるため、最小ステップ
幅はその数分の1程度よりは細かくすることが好ましい
ので、0.03℃以下にするのが好ましい。
【0057】半導体レーザ電流の変化の幅は、使用する
半導体レーザのおおよそのロッキングレンジをカバーす
る程度の変化が可能であればよい。たとえば、半導体レ
ーザ電流のロッキングレンジ幅が約2〜6mA程度であ
る場合には、半導体レーザ電流の変化幅をそのための電
流中心値の±2〜10mA程度の可変幅があればよい。
その最小ステップ幅もロッキングレンジ幅の数分の1程
度よりは細かくすることが好ましいので、0.1〜1m
Aとするのが好ましい。
【0058】高調波の出力レベル調整は、通常0.2〜
5%の出力変動量毎に共振器温度の調整ができるように
最小ステップ幅を決めればよい。たとえば、1%の出力
変動量に対して約0.003〜0.01℃程度の共振器
温度の調整量となる場合、最小ステップ幅はおおよそ
0.001〜0.05℃とするのが適当である。より細
かい温度制御をしてもよい。
【0059】上記のように初期設定が終った後は、連続
使用に入るが、この場合には出力の変動が偏差内に入る
ように調整をする。即ち、高調波の発生後は、常に高調
波出力を一定にするために、高調波の一部を受光した受
光素子の出力を検知し、ベース温度又は共振器温度を制
御するように動作させる。前との繋がりもあるので、こ
こから後の調整は第11段階(11)からとして説明す
る。
【0060】第11段階では、高調波出力(P2)が所
定の偏差(P2WCW)以内かを確認する。ここで、高
調波出力が所定の偏差以内であれば、第11段階へ戻
る。もし、高調波出力が所定の偏差からずれていれば第
12段階(12)へ分岐する。
【0061】第12段階では、高調波出力(P2)が所
定の下限値(P2WLF)以上かを確認する。なお、こ
の下限値(P2WLF)は、第4段階での下限値(P2
WLS)と同じであってもよく、異なっていてもよい。
もし、高調波出力が所定の下限値(P2WLF)未満で
あれば第14段階(14)へ行き、下限値(P2WL
F)以上であれば第13段階(13)に分岐する。
【0062】第13段階では、共振器温度(TCV)又
はベース温度(TBS)を変化するように、共振器温度
又はベース温度の温度制御素子に信号出して温度を変化
させる。ここでは、両方が制御可能にしてありかついず
れかのみ制御する場合には、ベース温度(TBS)を変
化させる方が好ましい。その後、第11段階に戻る。
【0063】第14段階(14)では、半導体レーザ電
流(IC)を変化させ、第11段階に戻る。なお、この
第14段階では、早く復帰できるのが重要な場合には、
簡単な操作、たとえば半導体レーザ電流を変化させて高
調波出力が設定値(P2WR)に達したらそのまま使用
するようにしてもよい。もっとも、図3で示した第6段
階から第10段階に相当する操作を行うことが好まし
い。これにより、高調波の再発生にはやや時間がかかる
が、より安定な発生が得られる。
【0064】本発明では、高調波出力の偏差(P2WC
W)は、所定の設定値(P2WR)の±5%以下に設定
する。本発明のこの出力安定のための制御方法では、か
なりきめ細かい制御が可能になるので、偏差が±5%以
下の設定で充分に追従でき、安定な出力が得られる。
【0065】高調波出力の下限値(P2WLF)は、偏
差(P2WCW)の下限値よりも低い値に設定する。た
とえば偏差(P2WCW)を±5%とした場合には、下
限値(P2WLF)は所定の設定値(P2WR)の95
%以下の値に設定すればよい。この復帰のための制御は
出力の大幅な低下を生じた際に、出力をたとえば95%
程度まで復帰させるのに用いられる。
【0066】共振器温度のロッキングレンジについては
前に触れたが、ベース温度のロッキングレンジの場合、
ロッキングレンジ幅が0.1〜0.3℃程度と狭いのに
加え、ロッキングレンジの勾配がロッキング位置によっ
て異なる。このため、出力の高安定度を維持するには、
できる限り精密な温度調整が好ましい。そこで、現行の
制御技術で設定可能な値として、最小ステップ幅を0.
03℃以下にすればよい。
【0067】高調波が停止した場合には、受光素子の出
力の検出から停止状態を判別し、半導体レーザ電流を変
化させながら、受光素子の出力を検出する。これによっ
て、ロッキングレンジを検知し、かつ前記ロッキングレ
ンジ内に再設定して高調波を発生するように動作させ
る。
【0068】高調波の再発生は、発生プログラムと同様
に、半導体レーザ電流の変化幅を±2〜10mAとし、
最小ステップ幅を0.1〜1mAとするのが好ましい。
【0069】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。図1の
ような構成を有し、図2に示すような制御装置を有す
る。
【0070】半導体レーザ21には波長860nm帯の
定格100mWシングルモードレーザを使用した。共振
器24を構成する非線形光学材料には長さ3mmで入射
面には基本波反射率1%以下の反射防止膜が、出射面に
は共振器ミラーとして基本波反射率99%及び第二高調
波反射率5%以下の反射膜がついたKNbO3 単結晶を
使用した。
【0071】また、共振器24の半導体レーザ21側の
ミラーには曲率半径3mmの平凹基板の凹面側に基本波
反射率97%の反射膜のついたものを使用した。受光素
子26としてはSiフォトダイオードを使用した。半導
体レーザ21と共振器24とを支持するベース30には
熱伝導率の良い銅を使用した。
【0072】この半導体レーザ21(出射面)と共振器
24(入射側のミラーの反射面)との間隔は約5mmと
した。この場合、ベース温度約1℃の変化で、半導体レ
ーザ21と共振器24との距離が基本波波長の半波長程
度変化した。
【0073】なお、コリメート用レンズ22とフォーカ
ス用レンズ23には、通常用いられている凸レンズを用
いた。温度検出素子31、32、33にはサーミスタ
を、温度制御素子27、28、29にはペルチェ素子を
使用した。
【0074】温度検出素子31、32、33からの温
度、半導体レーザ21からの電流、受光素子26からの
出力は、夫々電気信号に変換されて入力装置41に入力
されるように接続された。また、この出力装置43から
温度制御素子27、28、29の温度及び半導体レーザ
の電流を制御するように接続された。
【0075】この入力装置41と出力装置43との間に
はコンピュータ42が配置されている。このコンピュー
タ42にはCPUが搭載されており、プログラムに従っ
て、半導体レーザ電流、半導体レーザ温度、共振器温
度、ベース温度を設定及び変化させる。なお、このコン
ピュータ42には、CPUの他、作業用のRAM、設定
値を記憶するRAM又はROM等が配置されている。
【0076】ここでは、半導体レーザ電流の設定値(I
C0)、共振器温度の設定値(TCV0)、半導体レー
ザ温度の設定値(TLD0)、ベース温度の設定値(T
BS0)、高調波出力(P2WR)、高調波出力の下限
値(P2WLS)、高調波出力の閾値(P2WIL)、
及び、一旦所定の出力に到達後の高調波出力の偏差(P
2WCW)、高調波出力の下限値(P2WLF)を記憶
している。
【0077】また、このコンピュータ42には、手動・
自動操作切り換えスイッチを設置し、手動側にレバーを
倒すと、ダイアルの手動操作による各パラメーター設定
が可能となっている手動入力装置44を設けた。
【0078】これは、自動側にレバーを倒すと自動モー
ドとなる。自動モードの場合は、予め記憶させたプログ
ラムに従って、手動操作時に記憶させた各パラメーター
値近傍でロッキングレンジを探知し、高調波の発生、安
定化制御を行い、出力停止の場合は、出力停止直前のレ
ベルまで高調波を再発生させた。
【0079】予め手動モードで半導体レーザ電流、半導
体レーザ温度、共振器温度及びベース温度を変化・調整
し、高調波を発生させる各パラメーターの設定値(IC
0)、(TLD0)、(TCV0)、(TBS0)と、
その時の高調波出力(P2WR)をEPROMに記憶さ
せておいた。
【0080】半導体レーザ電流、半導体レーザ温度、共
振器温度、ベース温度及び第二高調波出力の設定値は、
それぞれ、IC0=102.4mA、TLD0=25.
01℃、TCV0=30.39℃、TBS0=24.3
1℃及びP2WR=3.2mWであった。この時点での
周囲温度は25℃であった。
【0081】周囲温度変動による高調波発生の影響をみ
るため、電源スイッチをオフの状態にし、周囲温度が3
0℃になった時点で、手動・自動操作切り換えスイッチ
を自動モードに切り換え、電源を再投入した。
【0082】コンピュータ42に記憶されたプログラム
は図3と図4のフローチャートに従い動作した。なお、
第5段階と第13段階ではベース温度を変化させるよう
にした。
【0083】電源投入後、第2段階と第3段階では、各
温度及び半導体レーザ電流が各設定値で安定になるまで
待機状態となり、安定した時点で第4段階に進んだ。
【0084】第4段階、第5段階では、高調波出力が、
予め設定した下限値(P2WLS)以上に発生している
か判定した。その結果、高調波出力が下限値以上に発生
していれば第6段階へ進み、そうでなければ、ベース温
度を変化させた後、第4段階に戻った。
【0085】第6段階では、ベース温度を一定値に保持
し、半導体レーザ電流を設定値の−10mAから+10
mAまで変化させながら、高調波出力を測定した。第7
段階と第8段階の操作で、高調波出力が閾値(P2WI
L)以上となる半導体レーザ電流幅の中央値に、つまり
ロッキングレンジの中央に半導体レーザ電流値を設定し
た。
【0086】第9段階では、高調波出力が設定値(P2
WR)以上になっているか判定した。その結果、高調波
出力が設定値(P2WR)以上になっていれば、初期設
定は終了に進んだ。そうでなければ、第10段階に進
み、共振器温度(TCV)を0.01℃の精度で変化さ
せた後、第9段階に戻った。
【0087】この第1段階から第10段階までのフロー
により、高調波出力が設定値(P2WR)となる高調波
が発生する。それ以降の第11段階から第14段階まで
のルーチンで、一旦発生させた高調波の出力安定化及び
再発生を行った。
【0088】第11段階では、高調波出力(P2)を随
時測定する。高調波出力が出力許容幅である偏差(P2
WCW)内であれば、そのまま第11段階に戻った。も
し、この偏差を外れた場合には、第12段階に進み、第
二高調波の出力安定化制御を行うようにした。
【0089】第12段階では、高調波出力(P2)が下
限値(P2WLF)以上の場合は、第13段階に示すよ
うに高調波出力が、出力許容幅(P2WCW)内に入る
ように、ベース温度を0.001℃の設定分解能で変化
させて制御した。
【0090】一方、高調波出力(P2)が、下限値(P
2WLF)未満の場合には、第14段階に示すように、
半導体レーザ電流を設定値の−10mAから+10mA
まで変化させて、高調波出力を設定値(P2WR)まで
再発生させた。なお、この際には、図3で示した第6段
階から第10段階に相当する操作を行った。
【0091】実験の結果、第二高調波の発生における半
導体レーザ電流、半導体レーザ温度、共振器温度及びベ
ース温度の各設定値は、IC0=102.8mA、TL
D0=25.01℃、TCV0=30.42℃及びTB
S0=25.06℃であった。
【0092】第二高調波発生後の出力安定性について
は、周囲温度を1℃/分の速度で15℃から35℃まで
変化させた結果、第二高調波の出力は3.2〜3.1m
Wの間を推移し、変動幅5%以内と安定であった。
【0093】さらに周囲温度を1℃/分の速度で5℃か
ら45℃まで変化させた結果、第二高調波の出力が停止
した。その数秒後、図4の第二高調波の再発生ルーチン
によって、高調波出力は再発生した。そのときの半導体
レーザ電流値は103.0mAであった。
【0094】
【発明の効果】本発明の高調波発生装置は、次のような
効果を有する。
【0095】(1)自動的に高調波の発生を行うことに
より、これまでの手動による初期調整の煩雑さを回避で
きる。 (2)自動的に高調波の発生を行うことにより、手動設
定の際に生ずる起動及び出力安定化制御条件のばらつき
を抑制できる。 (3)高調波出力の安定化において、アナログ回路を用
いた制御系を省略できるため、制御系を小型化できる。 (4)高調波が停止した場合には、自動的に高調波を再
発生させ、高調波出力の停止直前の値まで復帰できるた
め、ほぼ連続的に高調波を発生しうる。 (5)光フィードバックを用いない光学系においても、
ベース温度制御を共振器温度制御に置き換えることによ
って、高調波の発生、出力安定化制御及び再発生を行い
うる。
【0096】本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で、種々の応用ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高調波発生装置の代表的な構成を示す
正面図。
【図2】本発明の制御の信号を処理する制御装置の回路
ブロック図。
【図3】本発明の制御方法のフローチャート。
【図4】本発明の制御方法のフローチャート。
【符号の説明】
21:半導体レーザ 22:コリメート用レンズ 23:フォーカス用レンズ 24:共振器 25:ビームスプリッタ 26:受光素子 27:温度制御素子 28:温度制御素子 29:温度制御素子 30:ベース 31:温度検知素子 32:温度検知素子 33:温度検知素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本波光源である半導体レーザと、基本波
    光を共振させる複数の共振用ミラーによって構成される
    共振器と、共振器内の基本波光の光軸上に設けられた非
    線形光学材料と、前記半導体レーザと前記共振器を支持
    するベースと、その高調波出力を受光する受光素子とを
    有する高調波発生装置の制御方法において、半導体レー
    ザ電流を検出する手段、共振器温度と半導体レーザ温度
    とを検出する温度検出器、半導体レーザの電流を変化さ
    せる手段、共振器と半導体レーザとを夫々別個に温度制
    御可能にした温度制御素子を有し、以下のように制御を
    行うことを特徴とする高調波発生装置の制御方法。 (1)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
    V)及び半導体レーザ温度(TLD)の設定値を得るた
    めの半導体レーザの電流を変化させる手段及び各温度制
    御素子に初期値を設定する。 (2)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
    V)及び半導体レーザ温度(TLD)を測定し、それら
    が夫々設定値(IC0)、(TCV0)、(TLD0)
    の偏差範囲に入っているかを確認し、全て入っていれば
    (4)へ、1項目でも入っていなければ(3)へ分岐す
    る。 (3)偏差範囲に入っていない半導体レーザ電流(I
    C)、共振器温度(TCV)又は半導体レーザ温度(T
    LD)を変更して、(2)に戻る。 (4)受光素子により高調波出力(P2)を測定して、
    下限値(P2WLS)以上か確認し、以上であれば
    (6)へ、未満であれば(5)へ分岐する。 (5)共振器温度(TCV)を変更して、(4)へ戻
    る。 (6)半導体レーザ電流(IC)を掃引して高調波出力
    (P2)を測定する。 (7)高調波出力(P2)が閾値(P2WIL)以上の
    範囲となる半導体レーザ電流(IC)を算出する。 (8)半導体レーザ電流(IC)を、高調波出力(P
    2)が閾値(P2WIL)以上の範囲の中央の値に設定
    する。 (9)高調波出力(P2)が設定値(P2WR)以上か
    を確認し、以上であれば制御終了へ、未満であれば(1
    0)へ分岐する。 (10)共振器温度(TCV)を変更して、(9)へ戻
    る。
  2. 【請求項2】基本波光源である半導体レーザと、基本波
    光を共振させる複数の共振用ミラーによって構成される
    共振器と、共振器内の基本波光の光軸上に設けられた非
    線形光学材料と、前記半導体レーザと前記共振器を支持
    するベースと、その高調波出力を受光する受光素子とを
    有する高調波発生装置の制御方法において、半導体レー
    ザ電流を検出する手段、共振器温度と半導体レーザ温度
    とベース温度とを検出する温度検出器、半導体レーザの
    電流を変化させる手段、少なくとも共振器と半導体レー
    ザとベースとを夫々別個に温度制御可能にした温度制御
    素子を有し、以下のように制御を行うことを特徴とする
    高調波発生装置の制御方法。 (1)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
    V)、半導体レーザ温度(TLD)及びベース温度(T
    BS)の設定値を得るための半導体レーザの電流を変化
    させる手段及び各温度制御素子に初期値を設定する。 (2)半導体レーザ電流(IC)、共振器温度(TC
    V)、半導体レーザ温度(TLD)及びベース温度(T
    BS)が夫々設定値(IC0)、(TCV0)、(TL
    D0)、(TBS0)の偏差範囲に入っているかを確認
    し、全て入っていれば(4)へ、1項目でも入っていな
    ければ(3)へ分岐する。 (3)偏差範囲に入っていない半導体レーザ電流(I
    C)、共振器温度(TCV)、半導体レーザ温度(TL
    D)又はベース温度(TBS)を変更して、(1)に戻
    る。 (4)受光素子により高調波出力(P2)を測定して、
    下限値(P2WLS)以上か確認し、以上であれば
    (6)へ、未満であれば(5)へ分岐する。 (5)共振器温度(TCV)又はベース温度(TBS)
    を変更して、(4)へ戻る。 (6)半導体レーザ電流(IC)を掃引して高調波出力
    (P2)を測定する。 (7)高調波出力(P2)が閾値(P2WIL)以上の
    範囲となる半導体レーザ電流(IC)を算出する。 (8)半導体レーザ電流(IC)を、高調波出力(P
    2)が閾値(P2WIL)以上の範囲の中央の値に設定
    する。 (9)高調波出力(P2)が設定値(P2WR)以上か
    を確認し、以上であれば制御終了へ、未満であれば(1
    0)へ分岐する。 (10)共振器温度(TCV)を変更して、(9)へ戻
    る。
  3. 【請求項3】請求項2の(5)において、半導体レーザ
    と共振器との間隔が、基本波波長の半波長以上変化する
    ようにベース温度を変化させることを特徴とする高調波
    発生装置の制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの制御方法によ
    り、高調波出力(P2)が設定値(P2WR)以上に達
    した後、以下のような制御を行うことを特徴とする高調
    波発生装置の制御方法。 (11)高調波出力(P2)が偏差(P2WCW)以内
    かを確認し、以内であれば(11)へ、はずれていれば
    (12)へ分岐する。 (12)高調波出力(P2)が下限値(P2WLF)未
    満かを確認し、未満であれば(14)へ、以上であれば
    (13)へ分岐する。 (13)共振器温度(TCV)又はベース温度(TB
    S)を変更して、(11)へ戻る。 (14)半導体レーザ電流(IC)を変更して(11)
    へ戻る。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの制御方法で制御
    される高調波発生装置であって、下記の入力装置とそれ
    に接続されたコンピュータとそれに接続された下記の出
    力装置とを有することを特徴とする高調波発生装置。 入力装置:半導体レーザ電流(IC)の測定手段、共振
    器温度(TCV)、半導体レーザ温度(TLD)及びベ
    ース温度(TBS)の測定手段、高調波出力(P2)の
    測定手段の各測定手段からの信号を入力する入力装置。 出力装置:半導体レーザ電流(IC)を変化させる手
    段、共振器温度(TCV)の温度を制御する温度制御素
    子、半導体レーザ温度(TLD)の温度を制御する温度
    制御素子、及びベース温度(TBS)の温度を制御する
    温度制御素子、を制御する出力装置。
  6. 【請求項6】半導体レーザ電流(IC)を変化させる手
    段、共振器温度(TCV)の温度を制御する温度制御素
    子、半導体レーザ温度(TLD)の温度を制御する温度
    制御素子、及びベース温度(TBS)の温度を制御する
    温度制御素子、のうちの少なくとも1つを手動で制御可
    能にする手動入力装置を有することを特徴とする請求項
    5記載の高調波発生装置。
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