JPH10225342A

JPH10225342A - ウオッシャブルマット

Info

Publication number: JPH10225342A
Application number: JP4709897A
Authority: JP
Inventors: Tadao Isshiki; 忠雄一色
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1997-02-14
Filing date: 1997-02-14
Publication date: 1998-08-25
Anticipated expiration: 2017-02-14
Also published as: JP3279948B2

Abstract

(57)【要約】【課題】マット用芯材を外装袋から取り出すことな
く、そのまま洗濯できるマットを提供する。【解決手段】合成樹脂発泡成形体からなるマット用芯
材をネット状の外装袋により被包したことを特徴とする
ウオッシャブルマット。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はウオッシャブルマッ
トに関し、更に詳しくは、外装袋からマット用芯材を取
り出すことなく、外装袋に収納したまま洗濯可能な、清
潔で衛生的なウオッシャブルマットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、伝統的寝具としては、綿を布製袋
内に収納してなる布団が広く使用されてきたが、近年、
柔か過ぎによる健康への悪影響が指摘され、発泡合成樹
脂からなるマットが健康マットとして普及してきてい
る。

【０００３】発泡合成樹脂製マットは、ポリエチレン等
の発泡成形体からなるマット用芯材を布製外装袋内に収
納してなるが、軽量で取り扱い性に優れるとともに、撥
水性を有するため、失禁したり食物をこぼしたりした場
合においても内部にまで浸透することがなく、外装袋内
からマット用芯材を取り出し、その表面を拭き取るだけ
できれいになり、常に清潔な状態に維持し易いため、特
に病人用や病院用のマットとして適している。

【０００４】しかし乍ら、失禁や食物によりマットを汚
す度に外装袋内からマット用芯材を取り出し、外装袋を
洗濯するとともに、マット用芯材の汚染部分を拭き取
り、その後マット用芯材を再び外装袋内に収納すること
は甚だ面倒であり、また外装袋は布製であるため、乾か
すまでに長時間を要し、その間は使用できないという問
題がある。

【０００５】更には、近時、院内感染が大きな社会問題
としてクローズアップされている。この問題に対して
は、マットを可能な限り清潔な状態に保持する必要があ
り、そのためには恰も下着を洗濯するかの如く、マット
を頻繁に洗濯できることが望ましい。しかるに、上記し
たように、外装袋内からマット用芯材を取り出し、外装
袋は洗濯し、マット用芯材は洗濯した後、再び外装袋内
に収納するという従来の方法では手間と時間が掛り過ぎ
到底実用的であるとは云い難い。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決し、外装袋内からマット用芯材を取り出すことな
く、外装袋内に収納したままで容易且つ短時間で洗濯可
能なマットを提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明はかかる実情に鑑
み上記問題を解消するべく鋭意研究の結果、マット用芯
材をネット状外装袋内に収納することにより、洗濯時に
おいて、マット用芯材を外装袋内から取り出す必要がな
く、外装袋内に収納したままで容易に洗濯できることを
見出し、本発明を完成するに至った。

【０００８】即ち、本発明は、合成樹脂発泡成形体から
なるマット用芯材をネット状の外装袋により被包したこ
とを特徴とするウオッシャブルマットを内容とするもの
である。尚、本発明において、マットという語は通常の
マットよりも高さを大きくして、床や畳上に直接置いて
使用される合成樹脂発泡成形体を芯材としてなるベッド
を包含するものとして使用される。

【０００９】

【発明の実施の態様】本発明を実施例を示す図面に基づ
いて説明すると、図１において、本発明のウオッシャブ
ルマット１は、発泡合成樹脂成形体からなるマット用芯
材２をネット状の外装袋３により被包してなる。

【００１０】マット用芯材２を構成する合成樹脂発泡成
形体としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
これらの共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の発泡成形体が挙
げられるが、適度な緩衝性と剛性を兼ね備えている点か
ら特にポリオレフィン系樹脂が好ましい。これらの樹脂
からなる型内発泡成形体又は押出発泡成形体が好適に用
いられる。

【００１１】マット用芯材２は通気性や指圧効果を確保
するために、表面を波形状としたり、膨出部を多数設け
た形状としてもよいし、また更にこの波形状部や膨出部
の頂部付近の表面に指圧効果を目的とした親指大の小突
起を設けてもよい。更には、芯材の縦又は斜め方向に貫
通孔を穿設して更に通気性を高めることもできる。更に
また、例えば、一つの面をフラットとし、他の面を波形
状として、表裏両面を使い分けることも可能である。

【００１２】マット用芯材２は１枚タイプでもよいが、
必要に応じ、２枚、３枚等の分割タイプとすることがで
きる。分割タイプは取り扱い性が良く、また不使用時に
は分割して納戸や押入れに収納できる利点がある。

【００１３】マット用芯材２には、抗菌処理や消臭処理
を施すのが好ましい。抗菌剤や消臭剤は公知のものが用
いられるが、抗菌作用及び消臭作用を有するものとし
て、二酸化ケイ素系（ＳｉＯ₂）、アルミナ系（Ａｌ₂
Ｏ₃）、チタニア系（ＴｉＯ₂）、ジルコニア系（Ｚｒ
Ｏ₂）、フェライト系（Ｆｅ₂Ｏ₃）等の他、蛇紋石
（マグネシウムの含水ケイ酸塩鉱物）や電気石（トルマ
リン）〔３｛ＮａＸ₃Ａｌ₆（ＢＯ₃）Ｓｉ₆Ｏ₁₈（Ｏ
Ｈ₉Ｆ）₄｝等のセラミック粉末が挙げられる。抗菌剤
としては、金、銀、銅、亜鉛等の粉末、これらのイオ
ン、硫酸銅、硫化第一銅、硫化第二銅等の銅化合物、ジ
セニールエーテル化合物等が挙げられる。これらは、単
独又は２種以上組み合わせて用いられる。

【００１４】消臭剤としては、化学的作用によるものと
しては、硫酸鉄や塩酸鉄等のように脱硫作用により消臭
効果を発揮するもの、酸化剤や還元剤等のように酸化・
還元作用により消臭効果を発揮するもの、ラウリルメタ
クリレートやフマル酸エステル等のように縮合又は付加
反応により消臭効果を発揮するもの等が挙げられ、また
物理的作用によるものとしては、活性炭、ゼオライト、
シリカゲル等臭気を多孔質表面に吸着して消臭効果を発
揮するもの等が挙げられ、これらは単独又は２種以上組
み合わせて用いられる。化学的作用による消臭剤と物理
的作用による消臭剤とを併用することもできる。

【００１５】これらの抗菌剤や消臭剤はマット用芯材中
に含有（練り込み）させるか、又はバインダー樹脂と溶
剤とからなる溶液中に分散又は溶解させてコーティング
液を調製し、これをマット用芯材の表面に塗布、乾燥さ
せる。

【００１６】また、マット用芯材２には、防汚処理を施
すのが好ましい。防汚剤としては公知のものが使用でき
るが、安全性の面からシリコーン化合物が好ましい。防
汚剤もマット用芯材中に含有（練り込み）させるか、又
はマット用芯材の表面にコーティングされる。防汚処理
を施すことにより、マット用芯材が汚れにくく、また汚
れても容易に除去することができる。

【００１７】ネット状の外装袋３は、マット用芯材に付
着又は蓄積したゴミやホコリが雑菌とともに外装袋のネ
ット状の目から除去できるものであれば特に制限されな
いが、ネット状の目が大きすぎると美観を損ない、一
方、小さすぎるゴミやホコリ等の除去が困難になるの
で、ネット状の目のサイズは０．５〜１０mm程度、好ま
しくは１〜３mm程度のものである。ネット状の目の形状
は円、楕円、多角形、無定形等任意の形状でよく、また
ネット状の目の配置も特に制限されないが、レース状の
ものが美観に優れている点で好ましい。

【００１８】ネット状外装袋３についても、マット用芯
材と同様、抗菌、消臭処理や防汚処理を施すことが好ま
しい。即ち、抗菌繊維や消臭繊維、防汚繊維からなるネ
ット状外装袋を用いるか、又はネット状外装袋に後から
二次加工として抗菌、消臭処理又は防汚処理を施す。

【００１９】本発明のウオッシャブルマットは、必要に
応じ、シーツと共に用いられるが、該シーツは容易に取
り除ける構造のものが好ましい。ファスナー付き袋状シ
ーツ等の、容易に取り除けない構造のものは、洗濯の際
に、シーツを取り除くのが面倒であり、本発明のウオッ
シャブルマットの目的を減少させることになる。

【００２０】容易に取り除けるシーツとしては、平面状
のシーツをウオッシャブルマットに掛け、周囲をマット
裏面に敷き込んで使用するとか、また分割タイプのマッ
トの場合は各マット片の離散を防止する目的からも、図
２に示す如く、長さ方向の両端部に凹状収容部５ａ、５
ｂを備えたシーツ４を用い、図３に示す如く、両端部の
マット片６ａ、６ｃの端部を凹状収容部５ａ、５ｂにそ
れぞれ収容して使用するのが好ましい。かかる構造のシ
ーツ４は、例えば真中のマット片６ｂを取り除くことに
よりシーツ４は弛緩し、容易にマット片６ａ、６ｂ、６
ｃから取り除くことができる。シーツもネット状外装袋
と同様、抗菌繊維や消臭繊維、防汚繊維からなるシーツ
を用いるか、又はシーツに後から二次加工として抗菌、
消臭処理又は防汚処理を施すことが好ましい。

【００２１】本発明のウオッシャブルマットを洗濯する
方法としては特に制限されないが、マット又はマット片
（以下、マットと記す）に放水、好ましくは圧力を高め
た水（低〜高圧水）を吹きつける方法、洗濯槽の中にマ
ットを入れマット又は水を動かして通常の洗濯機と同様
に洗濯する方法等が挙げられる。勿論、水の中には洗剤
や殺菌又は抗菌剤等を投入してもよいし、ブラシ等の物
理的に汚れを落とす方法を併用してもよい。勿論、水の
代わりに湯を用いてもよい。洗濯後は大気中又は乾燥室
内で乾かせばよい。この場合、天日で乾かすとマット用
芯材の発泡セル中に太陽エネルギーが蓄積され、長時間
に亘って暖かく、特に冬季などに好適である。本発明の
ウオッシャブルマットはマット用芯材が非吸湿性であり
且つ撥水性に優れる上、外装袋もネット状であるので極
めて短時間で乾き、例えば病人が診察中とか散歩中とか
の極めて短時間で洗濯することができる。洗濯したウオ
ッシャブルマットは、必要に応じ、抗菌、消臭処理又は
防汚処理を施す。

【００２２】

【発明の効果】叙上のとおり、本発明のウオッシャブル
マットは、外装袋内からマット用芯材を取り出すことな
く、そのままで洗濯できるので、手間が掛からず、恰も
下着を洗濯するかの如く、容易に洗濯できる。しかも短
時間で乾くので、洗濯によりマットの使用できない時間
が非常に短くてすむ。今後、急速に老齢化社会に移行す
る中で、寝たきり老人や病人の増加が予測されるが、マ
ットを簡単に洗濯して清潔にし、快適な生活を確保する
とともに、院内感染を防止することは極めて重要であ
り、本発明はかかる要請に貢献するところ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す概略図である。

【図２】本発明のマットに用いられるシーツの一例を示
す概略図である。

【図３】本発明の他の実施例を示す概略図である。

【符号の説明】

１ウオッシャブルマット２マット用芯材３ネット状外装袋４シーツ５ａ、５ｂ凹状収容部６ａ、６ｂ、６ｃマット片

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】合成樹脂発泡成形体からなるマット用芯
材をネット状の外装袋により被包したことを特徴とする
ウオッシャブルマット。
【請求項２】マット用芯材に抗菌処理を施した請求項
１記載のウオッシャブルマット。
【請求項３】マット用芯材に消臭処理を施した請求項
１又は２記載のウオッシャブルマット。
【請求項４】マット用芯材に防汚処理を施した請求項
１、２又は３記載のウオッシャブルマット。