JPH10222861A - 光情報処理装置およびこれに適した半導体発光装置 - Google Patents

光情報処理装置およびこれに適した半導体発光装置

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JPH10222861A
JPH10222861A JP9022463A JP2246397A JPH10222861A JP H10222861 A JPH10222861 A JP H10222861A JP 9022463 A JP9022463 A JP 9022463A JP 2246397 A JP2246397 A JP 2246397A JP H10222861 A JPH10222861 A JP H10222861A
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JP
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semiconductor
light emitting
emitting device
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JP9022463A
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Toshiaki Tanaka
俊明 田中
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高記録密度の光情報処理装置を実現する。更
に、こうした光情報処理装置に用いるに適した利得飽和
レベルの高い面発光型半導体発光装置を提供する。 【構成】光情報処理装置は、その光書き込み。光読み取
りなどの光情報処理に、窒化物半導体を活性層領域の材
料を用い、垂直共振器を有する面発光型半導体発光装置
を用いる。本発明の半導体発光装置は単結晶基板の上部
に、当該単結晶基板の上面に実質的に垂直な方向に光の
進行方向を有する光共振器を有し、当該単結晶基板の上
面に対して実質的に垂直な方向に光を放射するものであ
る。上記光共振器には窒化物半導体材料を用いる。 【効果】高記録密度の光情報処理装置が実現される。低
閾値電流の青色系半導体発光装置が実現できる。この面
発光型半導体発光装置は10mWあるいはこれ以上の出力を
得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置、レ
ーザ・ビーム・プリンタ装置などの光情報処理装置、お
よびこれに用い得るに適した半導体レーザ装置などの半
導体発光装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置、レーザ・ビーム・プリ
ンタ装置などの光記録装置の光源として、これまで十分
大きな容量の記録を可能にする光源が提供されていなか
った。
【0003】こうした光源として、短波長の青色あるい
は青紫色波長の半導体レーザ装置がその代表的なもので
あった。
【0004】青色あるいは青紫色波長の半導体レーザ装
置の代表例はジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプラ
イド・フィジクス1996年、35巻、 L217-L220頁(J
an.J. Appl. Phys. Vol.35(1996) pp. L217-L220)にみ
られる。こうした半導体レーザ装置は、横方向共振器構
造であり、又その材料系はサファイア基板にGaInN/GaN/
AlGaNを成長させたものである。
【0005】GaInN/GaN/AlGaN材料を用いて青色波長領
域の発光を行うダイオードや半導体レーザ装置に関する
主な報告としては、更に以下のものが挙げられる。アプ
ライド・フィジクス・レター第64巻(1994年3
月)、1687頁―1689頁(Appl. Phys. Lett., Vo
l.64(1994),pp.1687-1689)、同誌第67巻(1995年
9月)、1868頁―1870頁(Appl. Phys. Lett.,
Vol.67(1995),pp.1868-1870)およびジャパニーズ・ジャ
ーナル・オブ・アプライド・フィジクス1995年、3
4巻、11B号(1995年11月)、 L1517-L1519頁
(Jan. J. Appl. Phys. Vol.34(1995) pp. L1517-L1519)
などである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれまでの光
情報処理装置の記録容量の不足を大幅に補ない、大容量
記録を可能とするものである。例えば、現在、光情報記
録装置は4.7Gb程度の記録密度であり、ハイヴィジョン
用の記録容量を有さない。この目的には、15Gb以上の記
録密度を必要とする。本発明はこうした高記録密度を可
能とする光ディスク装置、高精細印字を可能とするレー
ザ・ビーム・プリンタ装置などの光情報処理装置を提供
せんとするものである。
【0007】更に、本発明は、上記の如き光情報処理装
置に適した半導体発光装置を提供せんとするものであ
る。一般に高記録密度の実現の為の光源には、短波長の
青色および青紫色の半導体発光装置が適しているが、上
記光情報処理装置の要求に答える程度に高出力なものの
実現が不可能であった。
【0008】青色および青紫色の半導体レーザ装置とし
て、特に高出力な形態として面発光型の半導体レーザ装
置がある。しかし、従来の面発光型半導体レーザ装置で
は、活性層領域の体積を大きく取れない為、利得は大き
く取れず、従ってその出力には限界があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
<光情報処理装置の構成>本発明の光情報処理装置は、
情報の書き込みあるいは読み取りなどの光情報処理に、
窒化物半導体を活性層領域の材料に用い、垂直共振器を
有する面発光型の半導体発光装置を光源として用いるも
のである。本発明の光情報処理装置の例として、コンパ
クト・ディスク(CD)やデイジタルビデオ・ディスク
(DVD)などの光ディスク装置あるいはレーザ・ビー
ム・プリンタ装置などの光記録装置を挙げることができ
る。光ディスク装置は、記録媒体に光を照射するための
光源と、記録媒体からの反射光を検出する検出器を少な
くとも有する光記録装置である。また、光によって記録
媒体の一部の状態を変化させて記録を行う場合にも同様
にこの光源を用いることが出来ることは言うまでもな
い。一方、レーザ・ビーム・プリンタはレーザ光を照射
して印字情報を記録媒体としての光導電体の上に書き込
み、電子写真方式によって印字画像を得る印写装置であ
る。
【0010】こうした光情報処理装置において、現在、
一般に要請されている光出力は次の通りである。勿論、
システムの構成、光源の種類、光束の形状によって具体
的値が異なることは言うまでもない。光ディスク装置の
場合、光束が楕円形状では30mW-40mW程度、大きくは50m
W-60mW程度が要求されている。光束が円形10mW-20mW程
度、大きくは30mW-40mW程度が要求されている。尚、こ
れらの値はレーザ光が横基本モードに制御されているこ
とを想定している。一方、レーザ・ビーム・プリンタで
は5mW-10mW程度、大きくは15mW-20mW程度が要求されて
いる。本発明を適用した半導体レーザ装置によってこれ
らの要請を実現することが出来る。
【0011】これらの光情報処理装置のより具体的構成
については、実施例において詳細に説明される。
【0012】<半導体発光装置の基本構造>これまで述
べた目的に最も適した半導体発光装置は、青色、青紫色
もしくは紫外光の青色系発光を可能とする半導体レーザ
装置であるが、本発明に係わるその他の青色系半導体発
光装置の例としては、pn接合またはpin接合などの
ヘテロ接合を有し、光を発光する半導体装置、具体的に
は発光ダイオード装置あるいはスーパルミネッセントダ
イオードなどをあげることが出来る。以下、半導体レー
ザ装置の例を軸として説明するが、これらの各種半導体
発光装置を実現出来ることは言うまでもない。
【0013】又、本発明に係わる半導体レーザ装置は、
上述の光情報処理装置に用いて極めて有用であるが、勿
論、その発光波長に応じた一般的目的に用い得ることは
言うまでもない。例を示せば、例えば光計測用の光源な
どに適用可能である。本発明の半導体発光装置は、結晶
成長用の単結晶基板の上部に、当該単結晶基板の上面に
実質的に垂直な方向に光の進行方向を有する光共振器を
有し、当該単結晶基板の上面に対して実質的に垂直な方
向に光を放射することを特徴とするものである。
【0014】本発明に即すると、光共振器は当該単結晶
基板の上面に実質的に垂直な方向の長さがこれと交わる
方向の共振器の辺の長さより大きい長さを有する。更
に、光共振器は当該単結晶基板の上面に実質的に垂直な
方向に実質的に連続的な媒質を有して構成される。
【0015】より具体的な構造の例は、当該共振器は単
結晶基板の上部に、当該単結晶基板の上面に実質的に垂
直な方向に光の進行方向を有する活性層領域と、この活
性層領域を挟んで光導波層、当該光の帰還手段、および
この活性層領域へのキャリアの注入手段とを少なくとも
有して構成される。実用的にキャリアの注入は、当該活
性層領域の横方向、即ち、光の進行方向に交差してなさ
れる。
【0016】半導体発光装置の共振器長としては、150
μmを越えない素子が実現できる。より具体的には、例
えば0.1μmより150μmの範囲のものが実現出来る。こう
した範囲の共振器長はこれまでのへき開技術によっては
作製し難いものであった。又、実用的な共振器長は0.3
μmより100μmの程度である。こうした範囲は面発光型
の半導体レーザ装置において、本発明にて実現可能とな
ったものである。このように、本発明は短共振器でもっ
て、且つ利得を得る体積が大きくとれ、高出力を得るこ
とができ実現できたものである。
【0017】尚、ファブリ・ペロー共振器の場合、共振
器長が40μmより70μm、より好ましくは50μmより60μm
の範囲において、最も閾値電流値が低くなる。
【0018】又、本発明によれば、共振器長を短くし、
レーザ光の1波長の長さでもって反射、共振させる半導
体レーザ装置の実現も可能となる。例えば、紫外域より
青紫外域ではレーザ光の波長は0.3μmより0.4μm程度で
ある。
【0019】共振器の幅は半導体レーザ装置の通常の知
識に従って良い。一般には基本横モード制御を可能とす
る為、0.5μmより5μm、より好ましくは0.5μmより2μm
程度である。本発明においては横基本モードでの高出力
化を実現できる。
【0020】上述の単結晶基板の上面に実質的に垂直な
方向に光の進行方向を有する活性層領域とこの活性層領
域を挟む光導波層の形成は、本発明者らの知見に基づく
製造方法によるのが良い。この製造方法は後で詳細に説
明される。
【0021】<柱状の窒化物半導体結晶層の形成方法>
次に、本発明に係わる半導体発光装置の製造方法につい
て説明する。
【0022】本発明に係わる光共振器は、その光軸が結
晶成長用の単結晶基板の上面に実質的に垂直な方向に光
の進行方向を有することに特徴があるので、先ず、この
柱状結晶の結晶成長方法を詳細に説明する。他の部分の
構成はこれまでの半導体装置あるいは半導体レーザ装置
分野の製造手段を用いれば基本的に十分である。
【0023】所定の結晶成長用基板に、選択成長方法に
よって柱状の窒化物半導体結晶層を形成する。この柱状
窒化物半導体結晶層は、結晶成長用基板に交差する面が
実質的に矩形を有している。柱状結晶層の基板表面とは
交差するこの矩形側面に、発光領域を構成する半導体活
性層領域を成長させる。この半導体活性層領域の成長は
通例の方法で良い。さらにこの半導体活性層領域の側面
に光導波層を形成し、いわゆる垂直共振器構造を形成す
る。この光導波層は、本発明者らの次の知見による柱状
の窒化物半導体結晶層の形成方法に基づくのが良い。
【0024】(1)所定基板上に、第1の窒化物半導体
層、目空き部(窓領域)を有する二酸化シリコンなどの
絶縁膜(以下、SiO2マスクと称する)、および第2
の窒化物半導体層を順次積層する。また、絶縁膜の目空
き部には第2の窒化物半導体層の一部が形成され、目空
き部の底部では第1の窒化物半導体層に接合している。
【0025】この時、目空き部のパターン形状は多くは
六角形をもちいるが、これに限られるものではない。目
空き部のパターン形状として長方形、正方形なども用い
得るが、結晶成長では面方位が保たれるので、窒化物半
導体結晶は六角柱に成長する。
【0026】この時、窒化物半導体の結晶は、絶縁物の
目空き部にて結晶構造を有する領域の表面から当該表面
の原子配列に沿って縦方向(即ち、当該表面に対して垂
直方向)に延伸するように成長し、絶縁膜上にて目空き
部から突出して成長した窒化物半導体の側面を新たな成
長界面として横方向(即ち、当該絶縁膜上面に略平行な
方向)に成長する。窒化物半導体の結晶成長は、絶縁膜
の目空き部と当該絶縁膜上とで異なる態様を選択的に示
す選択性結晶成長である。そして、絶縁膜上にて目空き
部から突出して成長した窒化物半導体の側面を新たな成
長界面とした横方向の成長は、実質的にホモエピタキシ
ャル成長である。
【0027】(2)窒化物半導体として、B,Al,G
a,In,TlなるIII族元素の少なくとも1者とN,
P,As,Sb,BiなるV族元素の少なくとも1者と
を有して構成される所謂III―V族化合物だあり且つV族
元素としてN(窒素)を含む半導体結晶、あるいはIII
―V族化合物半導体であり且つ六方晶系の構造を有する
半導体結晶が、上記製造方法によて上記絶縁膜上に良好
に形成される。現在、緑色より紫外線領域までの波長の
光を放出する半導体発光装置の材料として注目される窒
化物半導体、即ち、III族元素(とりわけ、Ga,A
l,In)の少なくとも1者とN(窒素)元素とで構成
される六方晶系の構造を有する半導体結晶を用いること
ができる。代表的な例として、GaN,GaInN,A
lGaN、GaAlInNなどを挙げることが出来る。
【0028】勿論、必要に応じて、n型あるいはp型とせ
しむる為に所定の不純物元素が添加される。ドーパント
としては、 n型はSiが代表例であり、原料にはSi2
6(ジシラン)が良い。又、 p型はMgが代表例であ
り、原料はCp2Mg(ジシクロペンタジエニルマグネ
シウム)が良い。
【0029】(3)上記結晶成長用の基板は、ジンク・
ブレンド(Zinc Blende)、六方晶系(Hexagonal system)
の単結晶を用いる。わけても、サファイア(α―Al2
3)とSiCとが有用で実用的である。より具体的に
例を示せば、(0001)C面を有するサファイア(α
―Al23)、(11―20)A面を有するサファイア
(α―Al23)、(1―100)M面を有するサファ
イア(α―Al23)、C面を有するSiC、 A面を
有するSiC、 M面を有するSiCなどを挙げること
が出来る。
【0030】(4)絶縁物層上に形成される窒化物半導
体層を低結晶欠陥密度となす為、この絶縁物層は非晶質
材料が好ましい。下地となる絶縁物が非晶質の無機材料
においては、欠陥が延伸しにくいC軸に垂直な方向への
成長が活発となる為と考えられる。この非晶質絶縁膜
は、その上に形成される半導体層のそれと異なることが
好ましい。更に詳しくは、III族元素を構成要素として
含まないことが好ましい。
【0031】具体的絶縁物を例示すれば、非晶質SiO
2,SiN4(SiNx),SiO2:P25(PS
G)、SiON、SiNおよびTa25が挙げられる。
特に、例示した絶縁膜を用いた場合、絶縁膜上に形成さ
れた窒化物半導体層の結晶欠陥密度は、104cm-2より
105cm-2の範囲あるいはこれ以下であった。また、こ
れらの材料中、SiNは特に選択性が良い。即ち、絶縁
膜上には結晶層の核や残さが残らず、窓部のみに結晶が
成長する。
【0032】次に、基本となる柱状の窒化物半導体層の
結晶成長の具体的方法について説明する。その製造方法
には下記の2方法が有用である。わけても、結晶成長用
基板に絶縁膜を用いての選択成長を用いる第1の方法は
活性層領域を挟んでの光導波層の形成時、その制御の容
易さにおいて、後述する第2の方法より優れている。
【0033】柱状の窒化物半導体結晶層形成の第1の方
法の説明:第1の成長方法を図1の(a)より図1
(e)のプロセスフローを参酌して説明する。第1の工
程は、例えばサファイア基板1の(0001)表面上に
二酸化シリコン膜を形成する。この工程は、例えばモノ
シランガスと酸素を用いた通例の気相成長により行う。
次に、この二酸化シリコン膜上を通例のフォトレジスト
を用いたウエット・エッチング方法で目空き部を形成す
る。エッチング液はフッ酸系でよい。
【0034】第3の工程は窒化物半導体層の成長であ
る。目空き部40を有する二酸化シリコン膜4(以下、
SiO2マスクと称する)が形成されたサファイア基板
1を窒化物半導体結晶成長炉に入れ、結晶成長させる。
通例のMOCVD装置を用いることが出来る。炉の圧力
は略大気圧(760Torr)とし、アンモニア・ガス
を毎分2より5リットル、トリメチルガリウム(TM
G)ガスを毎分約10ccで連続的に炉内に供給する。
基板は成長温度1030℃に加熱する。図1(a)より
図1(c)はGaN結晶の成長を時系列に示す。
【0035】目空き部40内でサファイア基板表面上に
GaNの微結晶50形成される(図1(a))。次い
で、微結晶から成長した複数のGaN結晶は合体しなが
ら成長し、ヘテロエピタキシャル部51を形成するが、
結晶内の掛かる応力によって多数の転位が発生する(図
1(b))。
【0036】このヘテロエピタキシャル部51が目空き
部40より突出して成長すると、目空き部40の縁に沿
うヘテロエピタキシャル部51の側面を新たな成長界面
としてSiO2マスク4の上面に沿うようにGaN結晶
のホモエピタキシャル成長が開始される(図1
(c))。図1(c)の時点で、成長した結晶の形態を
上面からみると、通常、ホモエピタキシャル部52の成
長界面には120度の角度を有する凹凸が形成されてい
る。これはヘテロエピタキシャル部51が六角柱状に成
長することによるもので、目空き部の縁からのSiO2
マスク4上面のヘテロエピタキシャル部の成長界面(六
角柱の側面)が突出する時間ずれが、ホモエピタキシャ
ル成長52の成長開始時刻の差となり、この凹凸を生み
出すものである。目空き部の形状を六角形とすることで
この成長界面の凹凸を回避することが出来る。図1
(e)は結晶成長の完成を示す断面図である。
【0037】柱状の窒化物半導体結晶層形成の第2の方
法の説明:第2の成長方法はマスクを用いない方法であ
る。まず、Si基板100を酸素雰囲気中で熱酸化し
て、その表面に非晶質の二酸化シリコン膜101を形成
する。この二酸化シリコン膜101上にGaN膜成長の
為の核なるGa原子を形成する。この手段の一つとして
図2(a)に示すような断面構造を有する成長炉を利用
する。この炉は通称シャワー・ヘッド炉と称している。
この炉は基板搭載用のホルダ(図示せず)に対向して複
数のガス供給ノズルが2次元的に配置されている。ま
た、ホルダとノズルの間にはアパーチャーを有するプレ
ートが複数枚挿入できるようになっている。
【0038】シャワー・ヘッド炉内を不活性ガスである
窒素ガスを導入し、炉内圧力を約760Torrに設定
した後、表面を酸化したSi基板100を炉内に載置す
る。上記アパーチャー・プレートを2枚挿入する。この
時、上部プレートのアパーチャーは二酸化シリコン膜1
01の核形成位置に合わせ、下部プレートのアパーチャ
ーは上部プレートのそれと位置をずらしている。この状
態で、トリメチルガリウム(TMG)ガスを上部供給ラ
インから毎分10ccで連続的に供給し、下部プレート
を図2(a)に示す矢印方向にスライドして、瞬間的に
TMGガスを二酸化シリコン膜101表面に供給する。
これにより、二酸化シリコン膜101表面の核形成位置
にのみGa原子からなる核53が形成され、表面全体へ
のGa原子の付着は実質的に抑制される。
【0039】第2工程では、アンモニア・ガスを下部供
給ラインから毎分2リットルより5リットルで供給し、
この状態で、上記2枚のアパーチャー・プレートを取り
外す。同時にSi基板100をホルダから約1000℃
に加熱する(図2(b)参酌)。この状態より、核53
の位置を中心にGaN結晶の成長が開始し、六角柱状の
結晶54が膜101上に形成される(図2(c))。
【0040】そして、結晶54が所定の大きさに成長し
た時点で結晶成長を止めれば良い。
【0041】こうして得た柱状の窒化物半導体結晶の側
面に、第1の方法で得た窒化物半導体結晶の場合と同じ
ように光学的領域を形成すれば良い。
【0042】上記の例では、Si基板を用いているの
で、この領域を用いてシリコン半導体素子による半導体
回路装置を作り付け、本発明に係わる窒化物半導体結晶
をもちいた半導体発光装置と一つの基板に集積化するこ
とも可能である。
【0043】尚、上記の説明では省略したが、実用上、
結晶成長用の単結晶基板の上部に結晶性の改善の為、バ
ッファ層を設けるなど通常半導体発光装置の製造に用い
られる実用的各種手段を用い得ることは言うまでもな
い。
【0044】尚、こうした窒化物半導体結晶の結晶成長
についてのより詳細は、上記した本出願人の特許出願で
ある特願平8―231658号明細書に詳しく述べれら
ている。また、走査顕微鏡写真をもって、この成長した
窒化物半導体結晶が六角柱状であることが確認されてい
る。
【0045】<半導体発光装置の構造の代表例>次に半
導体レーザ装置の一例をもって具体的構造例を説明す
る。 図3は本発明の半導体発光装置の代表例たる半導
体レーザ装置の一例を示す図で、図3の(a)は光の進
行方向に平行な装置の断面図である。図3の(b)は柱
状の主たる半導体結晶の成長時の上面図である。他の具
体的構造例があることは言うまでもない。
【0046】例えば、結晶成長用単結晶基板1上に、バ
ッファ層2,光導波層3,例えばDBR構造の高反射膜
4,光導波層5が順次形成された基体が準備される。上
記高反射膜4はこの上部に形成される光共振器よりの光
の漏れを防止する為に設けられる。一般には誘電体薄膜
を積層したDBR構造の誘電体高反射膜を用いるが、半
導体を用いた超格子層をも用いることが出来る。光導波
層3および光導波層5は本発明の実施に必ずしも必要で
はないが、結晶成長基板側において光吸収を与えない透
明導波層の役割を果たし実用的に有用である。特に、光
導波層5はこの効果に有用である。又、両層ともこの上
部に形成する結晶層の結晶性向上の為のバッファ層の役
割も果たしている。これらの層は通例、GaN/AlGaNの積
層や GaInN/AlGaNの積層といった材料で構成する。その
厚さは0.02μmより0.08μm程度を用いる。
【0047】この上部に設けられる光共振器は次の構成
を有する。AlGaN光分離閉じ込め層とGaN量子障壁層及び
GaInN圧縮歪量子井戸層からなる圧縮歪多重量子井戸活
性層8を挟んで p型GaN光導波層7およびn型GaN光導
波層9が配置される。この構造体の製造方法は後で詳細
に説明される。p型GaN光導波層7およびn型GaN光導波
層9は厚さ0.1μmより150μm、より好ましくは0.3μmよ
り100μm程度とする。又、圧縮歪多重量子井戸活性層8
を構成するAlGaN光分離閉じ込め層とGaN量子障壁層は各
々厚さ0.01μmより0.04μm程度および厚さ0.003μmより
0.005μm程度である。尚、この例では活性層領域として
圧縮歪多重量子井戸活性層を採用しているが、これはキ
ャリアの有効質量を小さく出来る為である。
【0048】勿論、通例のバルク状活性層、単一量子井
戸活性層、多重量子井戸活性層、歪単一量子井戸活性
層、歪多重量子井戸活性層、歪補償単一量子井戸活性
層、歪補償多重量子井戸活性層など要求に応じて用いる
ことが出来る。尚、歪量子井戸活性層とは格子歪みを導
入した量子井戸活性層を意味する。また歪補償量子井戸
活性層とは、格子歪みを導入した歪量子井戸層と格子歪
みを導入した歪量子障壁層で構成する歪量子井戸活性層
であって、且つ歪量子井戸層と歪量子障壁層に導入する
格子歪みの符号を反対、即ち格子にかかる伸張、圧縮の
応力を反対としたものである。
【0049】光共振器の光の帰還手段には、半導体レー
ザ装置で用いられている高反射率膜を用いたファブリ・
ペロー型(Fabry-Perot)、あるいは回折格子を用いての
分布帰還型(Distributed Feedback)、ブラッグ反射型(D
istributed Bragg Reflector)等を用い得ることは言う
までもない。
【0050】上述の高反射率膜を用いる場合、例えば屈
折率の異なる誘電体薄膜を複数層交互に積層したDBR
(Distributed Bragg Reflector )構造の高反射膜が好適
である。光の帰還手段はこうした高反射率膜を共振器の
両端部に設ける。
【0051】光を基板表面側から取り出す為、共振器両
端部の高反射率膜の反射率は非対称、即ち、光取り出し
側を低反射率としておく必要がある。この非対称の割合
は、光共振器の他の構成にも依存するが、99対 90より9
9対 30程度とするのが一般的である。
【0052】結晶成長の為の単結晶基板の上部には、柱
状窒化物半導体結晶の成長の為、前述のように絶縁物膜
を形成するが、この絶縁物層として、上記光の帰還手段
であるDBR高反射率膜を用いることが可能である。
又、共振器の基板側に光の帰還手段であるDBR高反射
膜を設けておくことは、共振器よりの光の漏洩を防止す
るのに有用である。このことによって、より発振の閾値
電流値を低下させることも可能である。共振器の基板側
にDBR高反射膜を設けておきこの上に柱状窒化物半導
体結晶を成長させる場合、更に目空き部を有する絶縁膜
をDBR高反射膜で構成しても良いし、その他の絶縁膜
で構成しても良いなど各種変形形態を考え得る。
【0053】p側電極11とn側電極12によって、当
該活性層領域に前記光共振器の光軸に交差する方向より
キャリア(電子および正孔)が注入される。基板に対し
て縦方向の電流密度を均一化する為、柱状結晶の側面に
設けることも有効である。
【0054】本発明に係わる柱状の活性層領域の複数個
を所定の基板に設けることによって、レーザ・アレー装
置を作ることが出来る。複数個の活性層領域は、線状あ
るいは2次元的に配置することが出来る。以上詳細に説
明したが、以下、本願発明に係わる半導体発光装置の主
な具体的な諸例を列挙する。
【0055】(1)所定の結晶成長用単結晶基板の上部
に、少なくとも光導波層は絶縁膜マスクを利用して結晶
成長領域を制限した選択成長技術を適用して設けられて
いる。絶縁膜マスク窓領域に成長した前記光導波層は矩
形状の断面を有しており、かつ活性層は矩形状断面の前
記光導波層の上に選択成長を利用して設けてあり、前記
光導波層の側面に設けた前記活性層を絶縁膜マスク上に
形成して垂直共振器構造を構成する。
【0056】(2)選択成長技術を適用して絶縁膜上に
設けられた光導波層と活性層は、前記絶縁膜横方向にホ
モエピタキシャル成長して形成してあることにより、垂
直共振器構造が構成されている。
【0057】(3)前記結晶成長用基板の上部に設ける
絶縁膜は屈折率の異なる誘電体多層膜からなるDBR構
造高反射膜により構成してあり、この絶縁膜上に垂直共
振器構造を構成してもよい。
【0058】(4)選択成長技術を適用する際に設ける
絶縁膜マスクをDBR構造高反射膜により構成してあ
り、この絶縁膜上に垂直共振器構造が構成してもよい。
【0059】(5)結晶成長用基板側とは反対側にも絶
縁膜の誘電体多層膜からなるDBR構造高反射膜を設け
ておき、基板側に設けた選択成長用絶縁膜マスクのDB
R構造高反射膜との間で導波光を共振させる垂直共振器
構造を構成しても良い。
【0060】(6)活性層は、結晶成長用基板側に設け
た選択成長用絶縁膜マスクのDBR構造高反射膜と、結
晶成長用基板側とは反対側に設けたDBR構造高反射膜
に接して設けてあり、両者を共振反射面として垂直共振
器構造を構成しても良い。
【0061】(7)選択成長により設ける光導波層の下
部領域の結晶成長用基板側に、屈折率の異なる半導体結
晶層の多層膜により形成してあるDBR構造高反射膜を
設けておき、このDBR構造高反射膜を共振器反射面と
する垂直共振器構造を構成しても良い。
【0062】(8)活性層が量子井戸層により構成した
単一或は多重量子井戸構造である。
【0063】(9)活性層が格子歪を導入した歪量子井
戸層により構成した歪単一或は歪多重歪量子井戸構造で
ある。
【0064】(10)活性層が格子歪を導入した歪量子
井戸層と格子歪を導入した歪量子障壁層からなり、かつ
量子井戸層と量子障壁層に導入する格子歪の符号を反対
にして構成した歪補償単一或は歪補償多重歪量子井戸構
造である。
【0065】(11)結晶成長用単結晶基板が、六方晶
系のウルツ鉱型(Wurtzite)構造であって基板面方位が
(0001)C面か或は(11-20)A面を有する基板である。
【0066】(12)結晶成長用単結晶基板が、ジンク
・ブレンド型(Zinc Blende)構造であって基板面方位
が(111)A面または(111)B面を有する基板である。
【0067】本発明の半導体レーザ装置では、その光共
振器における光の進行方向を、面発光型の基板に実質的
に垂直な角度を有するよう結晶成長方法を工夫した為、
利得領域である活性層領域は共振器の光軸方向に連続し
た層として形成されている。従って、活性層体積を共振
方向に大きく取り、面発光の取り出し方向に光が導波、
伝播しながら利得を得え、増幅可能となる。即ち、これ
までの面発光レーザ装置では活性層が導波伝播の方向に
対して連続媒体となっていない。この為、光がこの連続
媒体になっていない方向に導波伝播中に利得を得て、誘
導増幅してゆく過程を取ることが出来ない。
【0068】これに対して本発明では、面発光であり、
この導波伝播方向に活性層は連続媒体を構成しているの
で、この方向で利得を得、誘導増幅がなされてゆく。そ
して、半導体レーザ装置の利得飽和を格段に向上させる
ことが可能となる。このことを可能にしたのは、これま
で説明してきた通り基板に実質的に垂直な角度を持った
面発光型の共振器構造をとったことである。
【0069】尚、本願明細書において「垂直共振器」の
用語をもちいたが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、共振器の光軸方向が実際的に若干の傾斜がある場
合も含まれることは言うまでもない。
【0070】更に、本発明の利点を取りまとめると次の
通りである。微小な領域に作製でき並列に面接続が容易
な、垂直共振器構造の面発光型半導体レーザ装置を実現
することが出来る。従来の面発光型レーザ装置では、活
性層体積を大きく取れないため、利得が大きく取れず高
出力特性を得ることは出来きていなかった。
【0071】本発明は、選択成長技術を用いて、特に窒
化物半導体結晶をレーザの面発光型垂直共振器構造に適
用でき、青色系波長領域における低閾値かつ高出力動作
する面発光型半導体レーザ装置を実現できる。従来のバ
ルク成長による面発光型の半導体レーザ装置よりも、閾
値電流を少なくとも1/10から1/20に低減できる。
【0072】さらに、選択成長技術に基づいた横方向ホ
モエピタキシャル成長により、従来に比べて飛躍的に低
結晶欠陥密度の窒化物半導体結晶による導波路領域を構
成できるので、レーザ特性の長期安定動作が達成可能で
ある。又、低結晶欠陥密度の為、導波層と発光活性層の
光損失を極端に小さくすることができた。
【0073】尚、窒化物半導体を用いて作製した面発光
型半導体レーザ装置の室温の発振波長は青色、青紫色波
長域の410〜430nm範囲を確保することが出来
る。この発振波長は本発明に係わる光情報処理装置に好
適な範囲である。
【0074】
【発明の実施の形態】
実施例1 図3より図6を用いて本発明の一実施例を説明する。図
3(a)は完成した本装置の断面図、図4、図5、図6
(a)、図5は本装置の製造工程途中の装置構造の断面
図、図3(b)、図6(b)は柱状結晶成長時の結晶面
の上面図である。
【0075】ウルツ鉱型構造を有した(0001)C面又は(1-
120)A面のサファイア(α-Al2O3)単結晶基板1上に、厚
さ0.01μmより0.06μm のアンド−プGaNバッファ層2,
厚さ1μmより5μm のアンド−プGaN光導波層3,Ga0.8I
n0.2N/Al0.15Ga0.85Nの積層体よりなるDBR構造の誘
電体高反射膜4,厚さ0.1μmより1μm のアンド−プGaN
光導波層5までを有機金属気相成長(MOCVD)法によ
り結晶成長する(図4(a))。各結晶層の成長は通例
の方法に従って十分である。
【0076】又、 Ga0.9In0.1N/Al0.1Ga0.9Nの積層体よ
りなるDBR構造の誘電体高反射膜自体の構成は通例の
もので良い。例えば、厚さ0.035μmのGa0.9In0.1Nと厚
さ0.07μmのAl0.1Ga0.9Nを交互に25層積層した。
【0077】その後、図4(b)に示すように内部に正六
角形状の窓領域を設けた絶縁膜マスクパタ−ン(目あき
部)6をリソグラフィ−とエッチングにより形成する。
このとき、正六角形パタ−ンの相対する頂点の方向を該
サファイア基板1の(11-20)A面と平行な方向に設定して
おく。次に、形成された窓領域に対して、厚さ0.3μmよ
り60μmのp型GaN光導波層7及び厚さ0.01μmより0.2μ
mAl0.15Ga0.85N光分離閉じ込め層と厚さ0.003μmより0.
005μmのGaN量子障壁層及び厚さ0.002μmより0.005μm
のGa0.8In0.2N圧縮歪量子井戸層からなる圧縮歪多重量
子井戸活性層8をMOCVD法により正六角柱状に選択
成長する。
【0078】その後、通例のリソグラフィ−とエッチン
グ技術を用いて、正六角柱側面の一つにだけ層8を残し
てその他の部分の層8と層7の一部を除去することによ
り、図5に示す断面図に示される構造体を得る。エッチ
ングはウエット・エッチングあるいはドライ・エッチン
グを用いることが出来る。ウエット・エッチイングとし
ては熱リン酸と硫酸の混合液が良く、ドライ・エッチン
グとしてはCl2ガス使用の電子サイクロトロン共鳴加
工が好ましい。
【0079】次いで、絶縁膜6を利用して図6に示すn
型GaN光導波層9を正六角柱状に形成する。図6に断面
を示すように層8に隣接接合させ、その上面構成は図4
(b)に示す通りである。これにより、六角柱側面に導
波路領域と垂直共振器構造を設けることができる。
【0080】引き続き、図7の状態に対しSiO2よりなる
絶縁膜マスク10を形成し、所定部位に電極形成用の開
口を設ける。そして、絶縁膜マスク10の形成に用いた
フォトレジスト膜を残したままp側電極(Ni/Au)11と
n側電極(Ti/Al)12を蒸着する。次いでこのフォトレ
ジスト膜を除去することにより所望の各電極が構成され
る。更に、DBR構造の誘電体高反射膜13を設け装置
の基本構成が完成する。
【0081】この際、高反射膜13の材料構成は高反射
膜4と同様でよいが、高反射膜13の反射率は、GaInN/
AlGaNの積層体よりなるDBR構造の高反射膜4よりも
低くなるように設定しておき、基板とは反対側に面発光
レーザを取り出すようにする。
【0082】これまでの説明では省略したが、一般に半
導体発光装置は半導体ウエハに複数の半導体レーザ装置
を形成し、これを切り出して個々の単一の半導体レーザ
装置とする。実用上、本発明の半導体レーザ装置におい
ても同じ手法が取られる。即ち、このように、スクライ
ブにより個々の装置を切り出して図1(a)に装置断面
を示す半導体発光装置を得る。
【0083】本実施例によると、絶縁膜マスク上に低欠
陥密度の結晶層からなる導波路領域と垂直共振器構造を
有する発光活性層を形成することができた。従来のバル
ク成長の結晶層では欠陥密度が109〜1011/cm2の範囲に
あるのに対し、本手法の選択成長技術では、絶縁膜マス
ク上の横方向ホモエピタキシャル成長を実現でき、結晶
欠陥密度を103/cm2以下に低減できた。
【0084】本発明の半導体発光装置では、低閾値動作
が可能でありかつ高出力特性を実現できる。従来のバル
ク成長によるファブリ・ペロー共振器を有する半導体発
光装置に比べ、閾値電流は1/10から1/15に低減でき、光
出力は飽和レベルの高い数mWから十mWのレベルを達
成した。
【0085】また、正六角柱の側面幅を絶縁膜マスクパ
タ−ンで制御したり発光活性層8自体の横幅をエッチン
グにより制御することにより、発光活性層の幅を制御す
ることが出来る。そして、発光活性層の幅を5μm以上
に設定したときに、屈折率型導波構造による基本横モ−
ド動作が達成できた。また、この発光活性層幅を1〜3
μmの範囲に設けると、基本横モ−ドをより安定に導波
できる実屈折率差を形成した導波路構造が実現できた。
本半導体発光装置は、室温における発振波長は青紫波長
領域の410〜430nm範囲であった。
【0086】実施例2 本発明の他実施例を図5により説明する。図5は本実施
例の半導体発光装置の断面図である。基本的な構造、製
造方法は実施例1と同様であるが、実施例1における絶
縁膜6を用いずに、活性層領域および光導波層領域など
をDBR構造の誘電体高反射膜の上に設けた例である。
【0087】まず、実施例1と同様に光導波層3まで成
長した後(図4(a)を参酌)、絶縁膜6代えてDBR
構造の誘電体高反射膜14を設ける。この際、高反射膜
14の反射率は、後で設ける高反射膜13よりも高くな
るように設定しておき、基板とは反対側に面発光レーザ
を取り出すようにする。
【0088】その後、実施例1と同様に各結晶層、即ち
正六角柱状のp型光導波層7およびこの上面に圧縮歪多
重量子井戸活性層8を形成する。そして、正六角柱状の
一つの側面の圧縮歪多重量子井戸活性層8残して、p型
光導波層7および圧縮歪多重量子井戸活性層8の一部を
除去する。残存した圧縮歪多重量子井戸活性層8の側面
にn型光導波層9を選択成長させる。そして、絶縁膜マ
スク10を用いてDBR構造の誘電体高反射膜13をp
型光導波層7及びn型光導波層9と発光活性層8に接す
るように形成する。
【0089】本実施例によると、実施例1とほぼ同程度
の各種特性を得ることが出来る。
【0090】実施例3 本発明の他実施例を図8により説明する。図8は本実施
例の半導体発光装置の断面図である。基本構成および製
造方法は実施例2と同様である。図8に示すごとくGaIn
N/AlGaNの積層体よりなるDBR構造の誘電体高反射膜
4を設けた後に、実施例2と同様構造体を形成するもの
である。
【0091】本実施例では、基板側に高反射膜4を形成
しているので、実施例1や実施例2の例よりも基板側の
高反射膜の反射率を大きくさせることが可能である。従
って、実施例1や2の例よりもより低閾値でかつより高
出力特性を得ることが出来た。
【0092】従来のバルク成長による従来のバルク成長
によるファブリ・ペロー共振器を有する半導体発光装置
に比べ、閾値電流は1/15から1/20に低減でき、光出力は
飽和レベルを高くでき十mWから数十mWのレベルを達
成した。
【0093】実施例4 本発明の他実施例を図9を用いて説明する。図9(a)は
本実施例になる半導体発光装置の断面図、図9(b)はそ
の上面図である。本実施例は発光活性層領域を複数個設
け、半導体レーザ・アレーを構成した例である。
【0094】基本となる装置構造および製造方法は実施
例1と同様である。所定の基板上に光導波層7と発光活
性層8との一対を、その両発光活性層の一つの面が平行
に相対するように形成し、次いで光導波層9を両方の発
光活性層8に隣接するように形成する点が異なってい
る。
【0095】ウルツ鉱型構造を有した(0001)C面又は(1-
120)A面のサファイア(α-Al2O3)単結晶基板1上に、厚
さ0.01μmより0.06μm のアンド−プGaNバッファ層2,
厚さ1μmより5μm のアンド−プGaN光導波層3,Ga0.9I
n0.1N/Al0.1Ga0.9Nの積層体よりなるDBR構造の誘電
体高反射膜4,厚さ0.1μmより1μm のアンド−プGaN光
導波層5までを有機金属気相成長(MOCVD)法により
結晶成長する。尚、 GaInN/AlGaNの積層体よりなるDB
R構造の誘電体高反射膜自体の構成は通例のもので良
い。例えば、厚さ0.035μmのGa0.9In0.1Nと厚さ0.07μm
のAl0.1Ga0.9Nを交互に25層積層した。
【0096】その後、内部に正六角形状の窓領域を設け
た絶縁膜マスクパタ−ン(目あき部)6をリソグラフィ
−とエッチングにより形成する。このとき、正六角形パ
タ−ンの相対する頂点の方向を該サファイア基板1の(1
1-20)A面と平行な方向に設定しておく。次に、形成され
た窓領域に対して、厚さ0.3μmより60μmのp型GaN光導
波層7及び厚さ0.01μmより0.2μmのAl0.15Ga0.85N光分
離閉じ込め層と厚さ0.003μmより0.005μmのGaN量子障
壁層及び厚さ0.002μmより0.005μm のGa0.8In0.2N圧縮
歪量子井戸層からなる圧縮歪多重量子井戸活性層8をM
OCVD法により正六角柱状に選択成長する。この時、
光導波層7と多重量子井戸活性層8を相対してパターン
を2つ形成しておく。
【0097】その後、リソグラフィ−とエッチング加工
方法を用いて、2つの正六角柱側面の対面する各々の側
面の多重量子井戸活性層8を残してその他の部分の層8
と層7の一部を除去する。このようにして、2つの正六
角柱の側面に多重量子井戸活性層8が対面して形成され
る。次に、選択成長方法を用いてn型GaN光導波層9を
2つの正六角柱側面の多重量子井戸活性層8各々が隣接
するように設ける。
【0098】p側電極を両方の光導波層7に対して設
け、さらに両方の発光活性層8に対してDBR構造高反
射膜13を設ける。その他は、全く実施例1と同様のプ
ロセスを経て、図9(a)に示すような装置断面を得る。
【0099】本実施例では、実施例1と同様の素子特性
を有する面発光型レーザ装置を2つ並べた領域を設ける
ことができた。本発明の装置では、実質的に発振波長が
同じレーザ光を出射するレーザアレーを形成し、発光活
性層を数μmから数十μmにまで近づけた半導体レーザ
・アレー装置を実現することができた。
【0100】実施例5 本発明の他実施例を図10により説明する。本実施例は
発振波長の異なる2波長を有するレーザ・アレー装置の
例である。
【0101】本例は実施例4と同様に発光点の2つある
レーザ・アレー装置の例であるが、本例は図10におけ
る右側のレーザ部分に対する光導波層7を設ける際に、
絶縁膜マスク6の窓領域の幅や絶縁膜の幅を左側のレー
ザ部分に対する場合と異なるように制御することによっ
て実現出来る。
【0102】即ち、図10に示すように、右側のレーザ
部分に対する絶縁膜の窓領域幅を狭くし絶縁膜幅を長く
取ることにより、横方向のエピタキシャル成長の速度を
速くできる。従って、発光活性層15の量子井戸幅を発
光活性層8の場合よりも厚く形成させることが可能であ
った。その結果、発光活性層8と15の発振波長を変え
ることができた。尚、その他の製法は、全く実施例4と
同様でよい。
【0103】窓のパターン領域の大きさを変え、量子井
戸の幅に差を持たせ、発振波長を可変ならしめる。即
ち、窓の幅を相対的に小さくすると、絶縁膜上に張り出
してくる結晶層の成長速度が大きくなる。この為、活性
層の量子井戸の幅を広くすることが出来る。結果として
発振波長は相対的に大きくすることが出来る。このよう
に、窓の大きさを選択し、発振波長の異なる半導体レー
ザアレーを形成できる。
【0104】現実の発振波長として相互に20nmより30nm
程度の差違を持たせることが可能である。これは、光デ
ィスク装置やレーザ・ビーム・プリンタ装置への適用に
有用である。
【0105】本実施例では、発振波長の異なる2波長の
レーザアレー素子を形成できた。波長以外の特性、例え
ば、閾値電流値、出力特性などは実施例4とほぼ同様で
あった。
【0106】実施例6 本発明の他実施例を図11により説明する。本例はレー
ザ・アレー装置の例であるが、所定の基板に設けた高反
射膜の上部に発光領域を搭載した例である。
【0107】製造方法の基本は実施例5と同様である。
所定基板上に、アンドープのバッファ層2、アンドープ
光導波層3、およびGaInN/AlGaN積層体よりなるDBR
構造の高反射膜4を形成する。次いで、全く実施例5と
同様の製造方法を用いて図11に示す断面構造の半導体
レーザ・アレー装置を得ることが出来る。
【0108】本実施例では、実施例5と同様に発振波長
の異なる2波長のレーザ・アレー装置であり、さらに実
施例5の例より低閾値動作と高出力特性を達成すること
が可能であった。これは、本実施例では、基板側に高反
射膜4を形成しているので、実施例5の例よりも基板側
の高反射膜の反射率を大きくさせることが可能な為であ
る。実施例5の装置に比べて、閾値電流は1/2から1/3に
低減でき、光出力は3倍から5倍に向上できた。
【0109】実施例7 本発明の他実施例を図12を用いて説明する。図12の
(a)は本実施例になる半導体発光装置の断面図及び図1
2の(b)はその上面図である。本例は発光点を2次元的
に複数個配置した例である。
【0110】実施例5や6と同様に素子を作製するが、
図9の(b)に示すようなパタ−ンを縦横に増やしていく
ことにより、レーザ・アレー素子の数を増やすことがで
きる。 その他は、全く実施例5や6と同様のプロセス
を経て、図12の(a)に示す素子断面を得る。
【0111】本実施例では、レーザアレー素子のうち、
個々の素子特性は実施例5や6の素子と同程度を得た。
素子の発振波長は、それぞれ領域において絶縁膜の幅や
窓領域パタ−ンの大きさに依存して、変えることができ
た。実施例5の様にそれぞれの領域において、絶縁膜の
幅や窓領域パタ−ンの大きさを一定にすることにより、
同程度の発振波長を得た。また、実施例6の様にするこ
とにより、異なる2波長のレーザアレー素子を縦横に形
成でき、また領域に応じて絶縁膜の幅や窓領域パタ−ン
の大きさを変えることにより、全ての領域において異な
る波長のレーザアレー素子を縦横に形成することが可能
であった。
【0112】実施例8 実施例1から7までと同様の半導体発光装置を作製する
が、結晶成長用基板1に対してウルツ鉱型構造を有した
(0001)C面または(1-120)A面のα-SiC基板を用いる。そ
の他は、全く他の実施例と同様のプロセスによって装置
を完成させることが出来る。
【0113】本実施例では、上記実施例に対応した半導
体レーザ装置の特性を得ることができ、さらに熱伝導度
の高いSiC基板の効果により、レーザ装置の温度特性を
それぞれ改善することを可能とした。
【0114】尚、これまでの各実施例では、ウルツ鉱型
構造であるサファイア基板やSiC基板上に作製したAlGaI
nN半導体レーザについて説明したが、(111)面を有した
ジンク・ブレンド型構造であるGaAs, InP, SiC等の基板
上に作製しても同様の半導体レーザ装置が実現できた。
【0115】さらに、AlGaAs, AlGaInP, InGaAsP等を用
いた半導体レーザ装置に対しても本発明の内容を適用で
きることは言うまでもない。
【0116】実施例9 上述した各実施例の半導体発光装置を、光ディスクシス
テムあるいはレーザ・ビーム・プリンターなどの光記録
装置の光源に用いることにより、高性能なシステムを構
成することができる。この具体的構成を以下に述べる。
【0117】図13は光ディスク装置の例を示す基本構
成図である。61は光記録の為の光記録媒体が設けられ
たディスク、62はディスクを回転させるためのモー
タ、63は光ピックアップ、67はこれらを制御する制
御部である。光ピックアップ63はレンズ系64、半導
体レーザ装置などの光源65、そして光検出器66を有
して構成される。
【0118】こうした光ディスク装置の一般的事項につ
いては、種々報告があるが略述する。記録材料の種類に
よって、光ディスク装置は大別して読み取り専用形(R
OM形)、追記形、および書き換え可能形に分けられ
る。図13は光ディスク装置の一例である。この例での
情報の再生は、ディスク61に記録された微細小孔(記
録媒体の状態変化部)からの反射光変化を光検出器66
にて光学的に読み取って行う。尚、光記録媒体は通例の
ものを用いることが出来る。読み取り専用形の場合、記
録情報は予め記録媒体に記録されており、例えば、読み
取り専用形記録媒体の代表例として、アルミニウム、プ
ラスチックなどをあげることが出来る。
【0119】また、記録する場合は、レーザ光をディス
ク上の記録媒体に微細光点に絞り込み、記録すべき情報
に従ってレーザ光を変調させることに依って、熱的に記
録材料の状態を変化させて列状に記録を行う。この記録
はディスクをモータによって回転(移動)させながら行
われる。
【0120】こうした光源に本発明の半導体発光装置が
好適である。即ち、前記光源が窒化物半導体を活性層材
料に用い、垂直共振器を有する面発光型の半導体発光装
置なるものである。発光出力は少なくとも10mW、より高
出力には30mW以上をも確保することが出来る。
【0121】こうした光ディスク装置の光源に、実施例
1より実施例5に従って製造した半導体レーザ装置を適
用して好都合である。
【0122】図14はレーザ・ビーム・プリンタの例を
示すシステム構成図である。
【0123】レーザビームプリンタ(LBP)装置では、半
導体レーザ装置のビームをミラーとレンズ系を用いて感
光ドラムを走査し、情報を記録する。そして、感光ドラ
ムに記録された情報を、感光紙等に転写して、印刷する
ものである。
【0124】制御部113によって制御されている半導
体レーザ装置101よりのレーザ光102はレンズ系
(図示の例では次の構成である。103:凸レンズ、1
04:アパーチャ、105:偏光子、および106:シ
リンドリカル・レンズ)を経由して、ポリゴンミラー1
07に照射される。ポリゴンミラー107によって反射
されたレーザ光はトロイダルレンズ116およびfθレ
ンズ108を通して感光ドラム109に照射される。こ
の時、レーザ光は感光ドラム109上をビーム・スキャ
ン110に示すごとく走査される。
【0125】尚、制御部113は所定の信号112によ
り動作する。一般に光検出器よりの信号によっている。
又、半導体レーザ装置は駆動電流114、および制御信
号115を制御部113より受けて動作する。
【0126】従って、記録に用いるレーザ光の波長が短
波長であるほど高精細な記録が可能となる。こうした光
源に本発明の半導体発光装置が好適である。即ち、前記
光源が窒化物半導体を活性層材料に用い、垂直共振器を
有する面発光型の半導体発光装置なるものである。発光
出力は少なくとも10mW、より高出力には30mW以上をも確
保することが出来る。
【0127】こうした光ディスク装置の光源に、実施例
1より実施例5に従って製造した各半導体レーザ装置を
適用して好都合である。
【0128】
【発明の効果】高記録密度の光情報処理装置が実現され
る。また、装置は長寿命に安定動作可能である。
【0129】低閾値電流の面発光型の半導体発光装置が
実現できる。この面発光型半導体発光装置は少なくとも
10mWの出力を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる柱状結晶の成長方法1を時系列
に示す図である。
【図2】本発明に係わる柱状結晶の成長方法2を時系列
に示す図である。
【図3】本発明の一実施例の半導体発光装置の構造を説
明する図である。
【図4】本発明の実施例の半導体発光装置の製造工程の
一部を説明する図である。
【図5】本発明の実施例の半導体発光装置の製造工程の
一部を説明する図である。
【図6】本発明の実施例の半導体発光装置の製造工程の
一部を説明する図である。
【図7】本発明の他実施例の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図8】本発明の他実施例の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図9】本発明の他実施例の半導体発光装置を説明する
図である。
【図10】本発明の他実施例の半導体発光装置の断面図
である。
【図11】本発明の他実施例の半導体発光装置の断面図
である。
【図12】本発明の他実施例の半導体発光装置を説明す
る図である。
【図13】光ディスク装置を説明するシステム概略図で
ある。
【図14】レーザ・ビーム・プリンタ装置を説明するシ
ステム概略図である。
【符号の説明】
1:(0001)C面サファイア単結晶基板、2:GaNバッファ
層、3:GaN光導波層 4:GaInN/AlGaNDBR構造高反射膜、5:GaN光導波
層、6、絶縁膜マスク 7:p型GaN光導波層、8:GaInN/GaN/AlGaN多重量子井
戸構造活性層 9:n型GaN光導波層、10:絶縁膜マスク、11:p
側電極、12:n側電極 13:DBR構造誘電体高反射膜、14:DBR構造誘
電体高反射膜 15:GaInN/GaN/AlGaN多重量子井戸構造活性層、6
1:光記録媒体が設けられたディスク、62:モータ、
63:光ピックアップ、67:制御部、63:光ピック
アップ、64:レンズ系 65:光源、66:光検出器 101:半導体レーザ装置、102:レーザ光 103、104、105、106:レンズ系、107:
ポリゴンミラー107 108:トロイダルおよびfθレンズ108、109:
感光ドラム

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体に光を照射する光源と、記録媒体
    からの反射光を検出する検出器とを少なくとも有し、当
    該記録媒体の一部の状態変化を読み取る機能を有する光
    情報処理装置において、前記光源が窒化物半導体を活性
    層材料に用い、垂直共振器を有する面発光型の半導体発
    光装置なることを特徴とする光情報処理装置。
  2. 【請求項2】記録媒体に光を照射するための光源と、当
    該光を記録媒体に集光するためのレンズ系とを少なくと
    も有し、当該光によって記録媒体の一部の状態を変化さ
    せて記録を行う機能を有する光情報処理装置において、
    前記光源が窒化物半導体を活性層材料に用い、垂直共振
    器を有する半導体発光装置なることを特徴とする光情報
    処理装置。
  3. 【請求項3】前記光源が、単結晶基板上に設けた窒化物
    半導体を活性層材料に用い、当該活性層が当該単結晶基
    板に実質的に垂直に設けられている垂直共振器を有する
    半導体発光装置なることを特徴とする請求項第1項又は
    第2項記載の光情報処理装置。
  4. 【請求項4】前記半導体発光装置が発光出力10mW以上の
    垂直共振器型なることを特徴とする請求項第1項又は第
    2項記載の光情報処理装置。
  5. 【請求項5】前記半導体発光装置が発光出力10mW以上を
    有し、共振器長が150μmを越えない垂直共振器型なるこ
    とを特徴とする請求項第1項又は第2項記載の光情報処
    理装置。
  6. 【請求項6】単結晶基板の上部に、当該単結晶基板の上
    面に実質的に垂直な方向に光の進行方向を有する光共振
    器を有し、当該単結晶基板の上面に対して実質的に垂直
    な方向に光を放射することを特徴とすることを特徴とす
    る半導体発光装置。
  7. 【請求項7】前記光共振器は当該単結晶基板の上面に実
    質的に垂直な方向の長さがこれと交わる方向の共振器の
    辺の長さより大きい長さを有することを特徴とする請求
    項6記載の半導体発光装置。
  8. 【請求項8】前記光共振器の活性層領域は当該単結晶基
    板の上面に実質的に垂直な方向に実質的に連続的な媒質
    を有して形成されることを特徴とする請求項7記載の半
    導体発光装置。
  9. 【請求項9】前記光共振器はDBR(Distributed Bragg Re
    flector)膜を有するファブリ・ペロー型共振器であるこ
    とを特徴とする請求項6、7、または8項記載の半導体
    発光装置。
  10. 【請求項10】単結晶成長用基板の上部に、当該単結晶
    基板の上面に実質的に垂直な方向に光の進行方向を有す
    る活性層領域と、この活性層領域を含んでDBR(Distribu
    ted Bragg Reflector)膜を有するファブリ・ペロー型共
    振器を有することを特徴とする半導体発光装置。
  11. 【請求項11】前記活性層領域は量子井戸構造を有する
    ことを特徴とする請求項10記載の半導体発光装置。
  12. 【請求項12】結晶構造を有する第1の領域と、この第
    1の領域上に形成された非晶質構造の絶縁性材料からな
    る第2の領域と、この第2の領域上に形成された化合物
    半導体結晶からなる第3の領域を含み、上記第2の領域
    には第1の領域を露出する領域が形成され、この第1の
    領域を露出する領域を通して上記第1の領域と第3の領
    域は接合され、この第3の領域は禁制帯幅の異なる少な
    くとも2層の半導体層を有して構成され、この第3の領
    域は垂直共振器を有する光学的領域を含むことを特徴と
    する半導体発光装置。
  13. 【請求項13】前記第2の領域上に形成された化合物半
    導体材料からなる前記第3の領域は、前記非晶質構造の
    絶縁性材料からなる第2の領域の膜面方向にホモエピタ
    キシャル成長して形成されたことを特徴とする請求項1
    2記載の半導体発光装置。
  14. 【請求項14】単結晶基板の上部に、当該単結晶基板の
    上面に実質的に垂直な方向に光の進行方向を有する活性
    層領域とこの活性層領域を挟んで複数の光導波層、当該
    光の帰還手段、およびこの活性層領域へのキャリアの注
    入手段とを少なくとも有し、当該単結晶基板の上面に対
    して実質的に垂直な方向に光を放射するすることを特徴
    とする半導体発光装置。
  15. 【請求項15】前記キャリアの注入手段は前記活性層領
    域の横方向になされることを特徴とする請求項14記載
    の半導体発光装置。
  16. 【請求項16】結晶構造を有する第1の領域と、この第
    1の領域上に形成された非晶質構造の絶縁性材料からな
    る第2の領域と、この第2の領域上に形成された化合物
    半導体結晶からなる第3の領域を含み、前記第2の領域
    には第1の領域を露出する領域が形成され、この第1の
    領域を露出する領域を通して前記第1の領域と第3の領
    域は接合され、この第3の領域は、前記露出した前記第
    1の領域より結晶成長した柱状の化合物半導体結晶とこ
    の柱状の化合物半導体結晶の側面に形成されこれとは禁
    制帯幅の異なる別なる半導体層とを有し、且つ垂直共振
    器を有する光学的領域を含むことを特徴とする半導体発
    光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100329864B1 (ko) * 1998-05-19 2002-03-22 가나이 쓰토무 광 헤드 및 그것을 사용한 광학적 정보기록 재생장치

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