JPH10221541A - 屈折率分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方法 - Google Patents

屈折率分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方法

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JPH10221541A
JPH10221541A JP9026415A JP2641597A JPH10221541A JP H10221541 A JPH10221541 A JP H10221541A JP 9026415 A JP9026415 A JP 9026415A JP 2641597 A JP2641597 A JP 2641597A JP H10221541 A JPH10221541 A JP H10221541A
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JP
Japan
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polymerization
monomer
core
weight
solution
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JP9026415A
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English (en)
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Tetsuya Nakamura
哲也 中村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送損失が小さい光ファイバを与える、コア
部に含まれる気泡量の少ない屈折率分布型プラスチック
光ファイバ用プリフォームを簡単に製造する。 【解決手段】 容器壁に非重合性化合物を含んでいるク
ラッドとなる円筒状容器の内部にコア部形成用モノマー
を充填し、該コア部形成用モノマーを脱気した後、重合
温度において熱収縮するチューブを該円筒状容器の周囲
に配置した状態で、該円筒状容器を形成する重合体のガ
ラス転移点近傍の温度において該コア部形成用モノマー
を重合させてコア部を形成することを含んでなる屈折率
分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屈折率分布型プラ
スチック光ファイバ用プリフォームの製造方法に関し、
さらに詳しくは、コア中の気泡量を抑制して伝送損失の
低い光ファイバを与える屈折率分布型プラスチック光フ
ァイバ用プリフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屈折率分布型プラスチック光ファイバ用
プリフォームの製造方法として、WO93/08488
は、重合体からなる円筒状容器の内壁からモノマーの重
合を進行させ、屈折率分布を形成する方法を開示してい
る。具体的には、円筒状容器としてポリメチルメタクリ
レート(PMMA)管を用い、PMMA管の中空部にコ
アを作製する。このPMMA管は、メチリメタクリレー
ト(MMA)モノマー溶液の入ったガラス管を回転させ
ながら該モノマーを加熱重合することで作製され、コア
は、非重合性化合物を含むMMAモノマー溶液をPMM
A管に注入し、回転させながら加熱重合することにより
形成され、これにより屈折率分布を有するプリフォーム
が作製できる。得られたプリフォームを加熱溶融により
線引して、所定の径の光ファイバを得る。
【0003】上記の方法は、それ自体がクラッドとなる
重合体管の内側に、屈折率が連続的に変化するコアを作
製する方法であって、コア中に屈折率分布を形成するた
めに、非重合性化合物を用いるところに特徴がある。円
筒重合体管にコアの原料であるモノマー溶液を注入する
と、該原料モノマーは、重合体管の内壁表面を一部溶か
す。重合はゲル効果により、粘度が高くなった内壁表面
から円筒の中心に向かって進行するので、中心に向かう
ほど屈折率の大きい非重合性化合物の濃度が高くなる。
したがって、連続的な屈折率分布が形成される。ここ
で、クラッドとなる円筒管を形成する重合体は、コアと
なる重合体の一部または大部分と同一のモノマーから重
合した重合体で、コアの原料であるモノマー溶液に溶け
ることが条件である。
【0004】特開平5−173026号公報は、それ自
体がクラッドとなる円筒管を作製し、その中でコア部と
なるモノマー溶液を重合固化してプラスチック光ファイ
バ用プリフォームを製造する方法を開示している。重合
が中空管内表面から中心に向かって進行し、連続的に変
化する屈折率分布を形成する点は上記WO93/084
88の方法と同じであるが、屈折率分布を形成するため
の第2成分として、非重合性化合物ではなく、屈折率が
異なる重合性のモノマーを用いている点が異なる。
【0005】特開昭61−130904号公報も、それ
自体がクラッドとなる円筒管を作製し、その中でコア部
となるモノマー溶液を重合固化してプラスチック光ファ
イバ用プリフォームを製造する方法を開示している。上
記の公報に開示された発明と異なるのは、コアの形成に
用いる溶液が、例として、MMAモノマーを用いた場
合、MMAモノマーとMMAモノマーより反応性比が低
く屈折率がPMMAより高いモノマーの混合溶液である
ことである。特開昭61−130904号公報に記載の
方法では、反応性比の高いMMAの重合が重合体の円筒
管の内壁から進行するのに伴い、中心に向かって反応性
比の低いモノマーの共重合比が高くなり、屈折率分布が
形成される。
【0006】しかしながら、上記の各先行技術のプリフ
ォーム製造方法では、コア形成用モノマーの重合中に気
泡が発生するという問題がある。このような気泡は、モ
ノマー溶液や円筒管中に溶在している気体が、モノマー
の重合に伴う収縮(重合収縮)による内部圧力の低下、
重合のための加熱や重合熱などによって気泡化して生じ
る。さらに、モノマー溶液に含まれる重合開始剤の分解
副生物、モノマーの誘導体などが重合時に気化して気泡
となることがある。
【0007】気泡を含むコア部を有するプリフォームを
線引きして光ファイバを製造すると、光ファイバのコア
に気泡が残存することになるが、コア中の気泡界面にお
いて伝送される光が散乱されるため、光伝送損失は増大
する。加えて、気泡が光ファイバ長さ方向にわたって不
均一に存在していると、長さ方向で均一な伝送性能を維
持することができない。従って、発生する場所を問わな
い気泡は、極力排除すべきである。
【0008】コア部の気泡量を低下させるプリフォーム
の製造方法として、特開平8−170306号公報は、
コア部形成用モノマーを加熱重合する際に、クラッドと
なる重合体円筒状容器の周囲に熱収縮性チューブを配置
する方法を提案している。この方法は、コア部形成用モ
ノマーの重合収縮が引き起こす内部圧力の低下を熱収縮
性チューブの収縮により抑制し、気泡の発生を少なくし
ようとするものである。けれども、この方法でも、コア
部の気泡量を充分に低下させることはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術が有する欠点であるコア中の気泡量が抑制され、光
伝送損失が充分に低い光ファイバを与える屈折率分布型
プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方法を提
供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、容器壁に非重合性化合物を含んでいるク
ラッドとなる円筒状容器の内部にコア部形成用モノマー
を充填し、該コア部形成用モノマーを脱気した後、重合
温度において熱収縮するチューブを該円筒状容器の周囲
に配置した状態で、該円筒状容器を形成する重合体のガ
ラス転移点近傍の温度において該コア部形成用モノマー
を重合させてコア部を形成することを含んでなる屈折率
分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方
法を提供する。本発明の1つの好ましい態様において
は、クラッドとなる円筒状容器は、非重合性化合物を含
むモノマーを円筒状重合容器に入れ、該重合容器を水平
に保持して回転しながら、モノマーを重合させて製造し
たものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、最初に、
円筒状のクラッド部を形成する。このクラッド部の形成
方法は特に限定されないが、通常は、非重合性化合物を
含むモノマーを円筒状重合容器に入れ、該重合容器を水
平に保持して回転しながら、モノマーを重合させて形成
する。重合容器は、通常ガラス製であるが、他の材料、
例えば金属から作られていてもよい。重合容器のサイズ
は、製造するプリフォームの大きさに合わせて適宜選択
すればよい。円筒状クラッド部は、円柱状に形成したク
ラッド用重合体の塊をくりぬいて製造することもでき
る。または、非重合性化合物を含む重合体を押出し成形
により円筒状に製造することもできる。
【0012】クラッド部を形成するポリマーとしては、
従来からプラスチック光ファイバに用いられている無色
で透明度の高いプラスチックを用いることができる。こ
のようなプラスチックを与えるモノマーとしては、以下
のようなメタクリル酸エステル、スチレン系化合物、フ
ッ素化アクリル酸エステル、フッ素化メタクリル酸エス
テル等を例示することができる: (a)メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル
酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シク
ロヘキシル、メタクリル酸ジフェニルメチル等;アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸フェニル等; (b)スチレン系化合物 スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロ
モスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン等; (c)フッ素化アクリル酸エステル 2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート等; (d)フッ素化メタクリル酸エチル 1,1,2−トリフルオロエチルメタクリレート等。
【0013】このようなモノマーに、重合開始剤及び非
重合性化合物、並びに所望により添加剤(たとえば、連
鎖移動剤)を加え、適当量を重合容器に入れる。重合容
器をモータで回転しながら、加熱装置により加熱して重
合容器の内壁上でモノマーを重合させて、クラッド部を
形成する。モノマーの量は、重合容器の大きさとクラッ
ド部の厚さから決定すればよい。また、過剰量のモノマ
ーを入れ、所望の厚さのクラッド部が形成された時点で
重合を止め、不要なモノマーを重合容器から排出しても
よい。
【0014】非重合性化合物としては、室温またはそれ
以上の温度において液体であり、クラッドおよびコアに
用いる重合体と相溶性があり、沸点が高く、無色透明の
化合物を用いる。そのような化合物として、以下の化合
物が例示できる:安息香酸ベンジルなどの安息香酸エス
テル、セバシン酸ジブチルなどのセバシン酸エステルや
その他アルキル二塩基酸エステル、フタル酸ジメチル、
フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル、ブロモベ
ンゼンなどのハロゲン化化合物、ジフェニルスルフィド
のような硫黄化合物がある。
【0015】クラッド部に含まれる非重合性化合物の濃
度は、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%
の範囲であり、コア部に含まれる非重合性化合物の濃度
よりも低く設定する。コア部を形成するポリマーの原料
となる溶液は、クラッド部の形成に用いたモノマーに、
非重合性化合物を混合して調節する。
【0016】コア部を形成するには、上記のようなモノ
マーと非重合性化合物の混合物に、重合開始剤や連鎖移
動剤などを加え、クラッド部を形成した重合容器に入
れ、重合容器を回転させながら、加熱して、重合させ
る。所定厚さのコア部が形成され、未反応モノマーが5
%以下になった時点で重合を終了する。このコア部の形
成の際、クラッド部の内表面から重合体と共に非重合性
化合物がコアとなるモノマー溶液に溶解される為、コア
/クラッド境界での屈折率の変化が滑らかとなる。
【0017】本発明の方法では、コア部形成用モノマー
の重合に先立ち、モノマーを脱気する。脱気は、減圧脱
気、超音波脱気などの通常の液体の脱気方法により行う
ことができる。減圧脱気は300mmHg(Torr)より低圧
力、好ましくは、10〜100mmHgの圧力で行う。超
音波脱気は40KHzの超音波により、出力150Wで
30分以下行うのがよい
【0018】モノマーの加熱重合中、円筒状容器の周囲
に熱収縮性チューブを配置し、重合のための加熱により
熱収縮性チューブを収縮させ、円筒状容器の体積を減少
させることにより、重合収縮による内部圧力の減少を抑
制する。熱収縮性チューブとしては、種々の熱収縮性樹
脂製チューブを用いることができる。熱収縮性樹脂とし
ては、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)
などの樹脂を用いることができる。
【0019】本発明の方法のもう1つの特徴は、円筒状
容器を形成する重合体のガラス転移点近傍の温度におい
てコア部形成用モノマーを重合させることである。「ガ
ラス転移点の近傍の温度」とは、ガラス転移点±20℃
の温度範囲を意味する。重合温度を円筒状容器のガラス
転移点よりも低い温度にすると、円筒状容器が充分に軟
化せず、従って、熱収縮性チューブの収縮力によって充
分に収縮させることできないので、気泡の発生を効果的
に抑制することができない。一方、重合温度を円筒状容
器のガラス転移点よりも相当高い温度にすると、モノマ
ー中に溶解していた空気や円筒状容器壁の亀裂や凹凸に
含まれていた空気が容易に気泡となって出て来てしま
う。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、プリフォームのコア部
に含まれる気泡量を低減することができ、プリフォーム
から製造される光ファイバの伝送損失を小さくすること
ができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。実施例1 メタクリル酸メチル(MMA)モノマーに、安息香酸ベ
ンジル5重量%(MMA重量基準。以下同様)、開始剤
として過酸化ベンゾイル0.1重量%、及び連鎖移動剤
(分子量調節)としてn−ブチルメルカプタン0.2重
量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状重合容器に
封入し、水平に保持した状態で2000rpmで回転させ
ながら80℃で加熱重合した。20時間後、重合容器に
入れたまま、120℃でさらに40時間熱処理して重合
を完結させた。生成したPMMAのガラス転移点は85
℃であった。
【0022】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液は、MMAに、安息香酸ベ
ンジルを25重量%、過酸化ベンゾイル0.1重量%、
n−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調製し
た。コアとなる溶液が入ったPMMA管を、10分間超
音波脱気を行い、その後10mmHgで10分間減圧し、
MMA溶液に溶存している酸素、空気を除去した。
【0023】減圧脱気後、他端を封管し、直径19.5
mmの熱収縮性FEPチューブをPMMA管の周囲に取り
付け、水平に保持した状態で5rpmで回転させながら9
0℃で40時間加熱重合した。重合後、プリフォームの
外径は17.5mmであった。重合後、母材を直径750
μmのファイバに線引きし、カットバック法により伝送
損失を測定した。5mから1mカットして測定した。伝送
損失は、146dB/kmであった。
【0024】実施例2 MMAモノマーに、安息香酸ベンジル7重量%、過酸化
ベンゾイル0.1重量%、及びn−ブチルメルカプタン
0.2重量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状重
合容器に封入し、水平に保持した状態で2000rpmで
回転させながら80℃で加熱重合した。20時間後、重
合容器に入れたまま、120℃でさらに40時間熱処理
して重合を完結させた。生成したPMMAのガラス転移
点は74℃であった。
【0025】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液は、MMAにジフェニルス
ルフィド25重量%、過酸化ベンゾイル0.1重量%、
及びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調
製した。コアとなる溶液が入ったPMMA管を10mmH
gで10分間減圧し、MA溶液に溶存している酸素、空
気を除去した。減圧脱気後、他端を封管し、直径19.
5mmの熱収縮性FEPチューブを取り付け、水平に保持
した状態で5rpmで回転させながら90℃で40時間加
熱重合した。重合後、母材の外径は17.5mmであっ
た。
【0026】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、151dB/kmであった。
【0027】実施例3 MMAモノマーに、セバシン酸ジブチル7重量%、過酸
化ベンゾイル0.1重量%、及びn−ブチルメルカプタ
ン0.2重量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状
重合容器に封入し、水平に保持した状態で2000rpm
で回転させながら80℃で加熱重合した。20時間後、
重合容器に入れたまま、120℃でさらに40時間熱処
理して重合を完結させた。生成したPMMAのガラス転
移点は72℃であった。
【0028】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液ハ、MMAにジフェニルス
ルフィド25重量%、過酸化ベンゾイル0.1重量%、
及びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調
製した。コアとなる溶液が入ったPMMA管を10mmH
gで10分間減圧し、溶液に溶存している酸素、空気を
除去した。減圧脱気後、他端を封管し、直径19.5mm
の熱収縮性FEPチューブを取り付け、水平に保持した
状態で5rpmで回転させながら90℃で加熱重合した。
重合後、母材の外径は17.5mmであった。
【0029】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、140dB/kmであった。
【0030】比較例1 MMAモノマーに、過酸化ベンゾイル0.1重量%、及
びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合した溶液
を、内径18mmの円筒状重合容器に封入し、水平に保持
した状態で2000rpmで回転させながら80℃で加熱
重合した。20時間後、重合容器に入れたまま120℃
でさらに40時間熱処理して重合を完結させた。生成し
たPMMA管のガラス転移点は、105℃であった。
【0031】PMMA管の一端を封止後、中空部にコア
の原料となるMMA溶液を注入した。この溶液は、MM
Aにジフェニルスルフィド25重量%、過酸化ベンゾイ
ル0.1重量%及びn−ブチルメルカプタン0.1重量
%を配合して調製した。コアとなる溶液が入ったPMM
A管を、水中で、周波数40kHz、電力150Wの条
件で10分間超音波照射して、脱気した。さらに実施例
1同様、10mmHgで10分間減圧脱気した。封管後、
熱収縮性FEPチューブを取り付け、水平に保持した状
態で5rpmで回転させながら90℃で加熱重合した。重
合後の母材の外径は17.6mmであった。母材には、多
くの気泡が発生していた。
【0032】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、1370dB/kmであった。
【0033】比較例2 MMAモノマーに、過酸化ベンゾイル0.1重量%、及
びn−ブチルメルカプタン0.1重量%を配合した溶液
を、内径18mmの円筒状重合容器に封入し、水平に保持
した状態で2000rpmで回転させながら80℃で加熱
重合した。20時間後、重合容器に入れたまま120℃
でさらに40時間熱処理して重合を完結させた。生成し
たPMMAのガラス転移点は、106℃であった。
【0034】PMMA管の一端を封止後、中空部にコア
の原料となるMMA溶液を注入した。この溶液は、MM
Aにジフェニルスルフィド25重量%、過酸化ベンゾイ
ル0.1重量%及びn−ブチルメルカプタン0.1重量
%を配合して調製した。コアとなる溶液が入ったPMM
A管を比較例1と同様の条件で超音波脱気した。さら
に、10mmHgで10分間減圧脱気した。封管後、水平
に保持した状態で5rpmで回転させながら105℃で加
熱重合した。重合後の母材の外径は16.8mmであっ
た。母材には多くの気泡が発生していた。
【0035】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、910dB/kmであった。
【0036】比較例3 MMAモノマーに、過酸化ベンゾイル0.1重量%、及
びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合した溶液
を、内径18mmの円筒状重合容器に封入し、水平に保持
した状態で2000rpmで回転させながら80℃で加熱
重合した。20時間後、重合容器に入れたまま120℃
でさらに40時間熱処理して重合を完結させた。生成し
たPMMAのガラス転移温度は、105℃であった。
【0037】PMMA管の一端を封止後、中空部にコア
の原料となるMMA溶液を注入した。この溶液は、MM
Aにジフェニルスルフィド25重量%、過酸化ベンゾイ
ル0.1重量%及びn−ブチルメルカプタン0.2重量
%を配合して調製した。コアとなる溶液が入ったPMM
A管を、比較例1と同様の条件で超音波脱気した。さら
に、1mmHgで10分間減圧脱気した。封管後、水平に
保持した状態で5rpmで回転させながら95℃で加熱重
合した。重合後の母材の外径は17.2mmであった。母
材には多くの気泡が発生していた。
【0038】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、1130dB/kmであった。
【0039】比較例4 MMAモノマーに、安息香酸ベンジル5重量%、過酸化
ベンゾイル0.1重量%、及びn−ブチルメルカプタン
0.2重量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状重
合容器に封入し、水平に保持した状態で2000rpmで
回転させながら80℃で加熱重合した。20時間後、重
合容器に入れたまま、120℃でさらに40時間熱処理
して重合を完結させた。生成したPMMAのガラス転移
点は、85℃であった。
【0040】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液は、MMAに安息香酸ベン
ジル25重量%。過酸化ベンゾイル0.1重量%、及び
n−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調製し
た。コアとなる溶液が入ったPMMA管を10mmHgで
10分間減圧し、溶液に溶存している酸素、空気を除去
した。減圧脱気後、他端を封管し、直径19.5mmの熱
収縮性FEPチューブを取り付け、水平に保持した状態
で5rpmで回転させながら65℃で40時間加熱重合し
た。重合後、母材の外径は17.8mmであった。重合
後、母材の体積が減少しておらず、目視で確認できるほ
ど多くの気泡が発生していた。
【0041】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、956dB/kmであった。
【0042】比較例5 MMAモノマーに、安息香酸ベンジル7重量%、過酸化
ベンゾイル0.1重量%、及びn−ブチルメルカプタン
0.2重量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状重
合容器に封入し、水平に保持した状態で2000rpmで
回転させながら80℃で加熱重合した。20時間後、重
合容器に入れたまま、120℃でさらに40時間熱処理
して重合を完結させた。生成したPMMAのガラス転移
点は74℃であった。
【0043】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液は、MMAにジフェニルス
ルフィド25重量%、過酸化ベンゾイル0.1重量%、
及びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調
製した。コアとなる溶液が入ったPMMA管を100mm
Hgで10分間減圧し、溶液に溶存している酸素、空気
を除去した。減圧脱気後、他端を封管し、直径19.5
mmの熱収縮性FEPチューブを取り付け、水平に保持し
た状態で5rpmで回転させながら60℃で40時間加熱
重合した。重合後、母材の外径は17.8mmであった。
母材のコア部には多くの気泡が発生していた。
【0044】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、890dB/kmであった。
【0045】比較例6 MMAモノマーに、セバシン酸ジブチル7重量%、過酸
化ベンゾイル0.1重量%、及びn−ブチルメルカプタ
ン0.2重量%を配合した溶液を、内径18mmの円筒状
重合容器に封入し、水平に保持した状態で2000rpm
で回転させながら80℃で加熱重合した。20時間後、
重合容器に入れたまま、120℃でさらに40時間熱処
理して重合を完結させた。生成したPMMAのガラス転
移点は72℃であった。
【0046】冷却後、重合容器からPMMA管を取り出
し、片端を封止した後、中空部にコアの原料となるMM
A溶液を注入した。この溶液は、MMAにジフェニルス
ルフィド25重量%。過酸化ベンゾイル0.1重量%、
及びn−ブチルメルカプタン0.2重量%を配合して調
製した。コアとなる溶液が入ったPMMA管を10mmH
gで10分間減圧し、溶液に溶存している酸素、空気を
除去した。減圧脱気後、もう一端を封管し、直径19.
5mmの熱収縮性FEPチューブを取り付け、封管後、水
平に保持した状態で5rpmで回転させながら60℃で加
熱重合した。重合後、母材の外径は17.5mmであっ
た。母材のコア部には多くの気泡が発生していた。
【0047】重合後、母材を直径750μmのファイバ
に線引きし、実施例1と同様の方法で伝送損失を測定し
た。伝送損失は、880dB/kmであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器壁に非重合性化合物を含んでいるク
    ラッドとなる円筒状容器の内部にコア部形成用モノマー
    を充填し、該コア部形成用モノマーを脱気した後、重合
    温度において熱収縮するチューブを該円筒状容器の周囲
    に配置した状態で、該円筒状容器を形成する重合体のガ
    ラス転移点近傍の温度において該コア部形成用モノマー
    を重合させてコア部を形成することを含んでなる屈折率
    分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 クラッドとなる円筒状容器は、非重合性
    化合物を含むモノマーを円筒状重合容器に入れ、該重合
    容器を水平に保持して回転しながら、モノマーを重合さ
    せて製造したものである請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 該コア部形成用モノマーの重合を、該ガ
    ラス転移点±20℃の温度で行う請求項1に記載の製造
    方法。
JP9026415A 1997-02-10 1997-02-10 屈折率分布型プラスチック光ファイバ用プリフォームの製造方法 Pending JPH10221541A (ja)

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