JPH10221419A - 光磁界センサとその部品ホルダ及び光磁界センサの製造方法 - Google Patents

光磁界センサとその部品ホルダ及び光磁界センサの製造方法

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JPH10221419A
JPH10221419A JP9041460A JP4146097A JPH10221419A JP H10221419 A JPH10221419 A JP H10221419A JP 9041460 A JP9041460 A JP 9041460A JP 4146097 A JP4146097 A JP 4146097A JP H10221419 A JPH10221419 A JP H10221419A
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JP
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light
lens
magnetic field
optical
field sensor
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Application number
JP9041460A
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English (en)
Inventor
Shintaro Ishikawa
進太郎 石川
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を低減して低結合損失が図れかつ生
産性の改善も図れる光磁界センサとその部品ホルダ及び
光磁界センサの製造方法を提供すること。 【解決手段】 この光磁界センサ1は、出射側光ファイ
バ11、出射側半球レンズ12、出射側偏光子13、磁気光学
素子14、受光側偏光子15、受光側半球レンズ16及び受光
側光ファイバ17が所定部位に搭載されたベースホルダ2
と、このベースホルダをその凹部30内に嵌着させたホル
ダケース3とでその主要部が構成されていることを特徴
する。そして、このセンサ1は従来の光磁界センサの構
成部品であった出射側レンズと出射側プリズム並びに受
光側プリズムと受光側レンズに換えて出射側半球レンズ
並びに受光側半球レンズを適用しているため、出射側光
ファイバと受光側光ファイバ間の間隔が短くなり光結合
損失の低減が図れると共に部品点数の低減により光磁界
センサの生産性の改善も図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、受変電設
備内及び送配電線の周囲に発生する磁界の強度について
磁気光学素子のファラデー効果を用い測定することで電
流の大きさが検知される光磁界センサに係り、特に、部
品点数を低減して低結合損失が図れると共に生産性が高
くその製造コストの低減も図れる光磁界センサとその部
品ホルダ及び光磁界センサの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】発電所から消費者までの電力輸送経路上
にある変電所、送配電線に流れる電流の大きさを測定
し、異常を発見する電流センサはこれまで巻線型が用い
られてきた。しかし、巻線型電流センサは大型、大重
量、絶縁性が悪い等種々の問題点があり、近年、この巻
線型電流センサを光磁界(電流)センサに置き換える計
画が進められている。光磁界センサは、電流の流れる導
体の周囲に発生する磁界を磁気光学材料が有するファラ
デー効果を利用して検知することにより電流値を測定す
るものである。そして、光磁界センサの特徴として、高
絶縁性、非接触測定、小型軽量、電磁ノイズの影響を受
けないこと等が挙げられる。
【0003】従来の光磁界センサの基本構成を図6に示
す。すなわち、この種の光磁界センサは、図6に示すよ
うに光源aと、この光路上に順次配置された出射側光フ
ァイバb、出射側レンズc、出射側全反射三角プリズム
d、出射側偏光子e、磁気光学素子f、受光側偏光子
g、受光側全反射三角プリズムh、受光側レンズi、受
光側光ファイバj及び光検出器kとでその主要部が構成
されている。
【0004】そして、この光磁界センサにおいて光源a
からの光は、上記出射側光ファイバbから出射された
後、出射側レンズcでコリメートされると共に、出射側
全反射三角プリズム(以下全反射三角プリズムをプリズ
ムと略称する)dで光路を90度(deg)曲げられ、
かつ、出射側偏光子eを通過した後に直線偏光となる。
そして、磁気光学素子fを偏光した上記光が通過する際
に、被測定磁界(以後磁界と略称する)の大きさに応じ
て偏光面が回転することにより磁界の大きさに対応した
強度の光が受光側偏光子gから得られる。この光は受光
側プリズムhで再び90度(deg)曲げられ、受光側
レンズiで受光側光ファイバjに集光された後、光検出
器kに導かれて光電変換され、電気信号として検出され
る。
【0005】尚、上記光源aとしては、一般に発光ダイ
オード(以後、LEDと略称する)が用いられている。
この場合、発光強度が大きいレーザダイオード(以後、
LDと略称する)を適用することも考えられるが、元々
直線偏光であるLD光は出射側光ファイバbを通過する
際、出射側光ファイバbに応力が加わると偏光面が不安
定となり、これにより出射側偏光子eを透過する光強度
も不安定となる問題がある。このため、上記光源aには
偏光特性の無いLED光が適用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に光磁
界センサの挿入損失はできるだけ小さく抑えて、光検出
器kで光電変換する際のS/N比を高めることが要請さ
れている。そこで、各光学部品の光軸調整(以下アライ
メントと称する)が必要となってくる。
【0007】しかし、このアライメントは、結合光強度
をモニターしながら光学部品間の相対位置を微調整する
という大変時間のかかる作業であった。
【0008】図6に示された基本構成の光磁界センサの
実用例として、図7に示すようにホルダケースl内に、
構成部品である出射側プリズムd、出射側偏光子e、磁
気光学素子f、受光側偏光子g、受光側プリズムh等の
光学部品を搭載したベースホルダmと、出射側光ファイ
バb、出射側レンズc、受光側レンズi、受光側光ファ
イバj等の光学部品を搭載したレンズホルダnを組み込
んだものが挙げられる。尚、図7中、p、qはガイド
孔、r、sは出射側光ファイバb、受光側光ファイバj
を保持するフェルールをそれぞれ示している。
【0009】そして、この実用例としての光磁界センサ
においては、挿入損失を低減させるために出射側光ファ
イバbと受光側光ファイバj間に位置する出射側レンズ
c、出射側プリズムd、出射側偏光子e、磁気光学素子
f、受光側偏光子g、受光側プリズムh、受光側レンズ
i等各光学部品をアライメントする必要があり、このア
ライメントに要する時間は44分/台と全製造時間に占
める割合が高く、生産性の向上を妨げる主要因となって
いた。
【0010】このため、近年、光磁界センサに対して求
められている量産化、及び、低価格化を実現することが
困難となる問題点を有していた。
【0011】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、部品点数を低減し
て低結合損失が図れると共に生産性が高くその製造コス
トの低減も図れる光磁界センサとその部品ホルダ及び光
磁界センサの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、従来の構成
部品である出射側レンズと出射側プリズム並びに受光側
プリズムと受光側レンズについて出射側半球レンズ並び
に受光側半球レンズを適用することにより部品点数の低
減と光結合損失の減少が図れることを見出すと共に、出
射側半球レンズや受光側半球レンズ等を搭載する際の組
み立て作業の簡便化が図れる部品ホルダを開発すること
により生産性の改善が図れることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0013】すなわち、請求項1に係る発明は、磁気光
学材料のファラデー効果を用いて磁界強度を検出する光
磁界センサを前提とし、一端側に光源が設けられる出射
側光ファイバと、この出射側光ファイバから出射された
光が集光されかつ平面部で全反射されてその光路を90
度曲げる出射側半球レンズと、この出射側半球レンズか
ら出射された光が順次通過する出射側偏光子、磁気光学
素子及び受光側偏光子と、この受光側偏光子から出射さ
れた光が集光されかつ平面部で全反射されてその光路を
90度曲げる受光側半球レンズと、この受光側半球レン
ズから出射された光が一端側から入射されかつその他端
側に光検出器が設けられると共に上記出射側光ファイバ
と略並列に配置される受光側光ファイバとを具備するこ
とを特徴とするものである。
【0014】そして、この請求項1記載の発明に係る光
磁界センサによれば、従来の光磁界センサの構成部品で
ある出射側レンズと出射側プリズム並びに受光側プリズ
ムと受光側レンズに換えてそれぞれ出射側半球レンズ並
びに受光側半球レンズを適用しているため、その分、出
射側光ファイバと受光側光ファイバ間の間隔が短くなり
光結合損失の低減が図れると共に、光学部品が2つ減少
したこととその反射防止膜を必要とする光学的界面が4
面減少したことにより光磁界センサの低価格化をも図る
ことが可能となる。
【0015】次に、請求項2に係る発明は請求項1記載
の光磁界センサを組み立てる際にその作業の簡便化が図
れる部品ホルダに関する。
【0016】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の光磁界センサにおける上記構成部品を搭載する
部品ホルダを前提とし、上面側と後面側が開放されかつ
後面側から前面側へ向かって互いに平行に伸びる一対の
平行内壁面部とこれ等平行内壁面部の前端側から前面中
央方向へ向かって互いに45度傾斜する一対の傾斜内壁
面部とこれ等平行内壁面部と傾斜内壁面部で囲まれた内
壁底面部とで構成された凹部を有するホルダケースと、
ホルダケースの上記平行内壁面部に係合する一対の平行
外壁面部と上記傾斜内壁面部に隙間を介し整合する一対
の傾斜外壁面部とこれ等傾斜外壁面部の前端側に設けら
れかつ構成部品である出射側偏光子、磁気光学素子及び
受光側偏光子が搭載される平面状の前端外壁面部と上記
内壁底面部に係合する外壁底面部を有するベースホルダ
本体と、このベースホルダ本体の後面側から前面側へ向
かって互いに平行に設けられかつ構成部品である出射側
光ファイバと受光側光ファイバを保持するフェルールが
それぞれ嵌着される一対の円筒状孔部と、これ等円筒状
孔部の前端部に設けられ各円筒状孔部の円筒軸上に曲率
中心を持つと共に構成部品である出射側半球レンズ及び
受光側半球レンズがそれぞれ搭載されかつ各半球レンズ
の曲率と同一に設定された一対の球面状受部とで構成さ
れるベースホルダを具備し、かつ、上記ホルダケースの
凹部内にベースホルダが嵌着されることを特徴とするも
のである。
【0017】また、請求項3に係る発明は請求項2記載
の部品ホルダが適用された請求項1記載の光磁界センサ
に関する。
【0018】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る光磁界センサを前提とし、平面状の
前端外壁面部に出射側偏光子、磁気光学素子及び受光側
偏光子が搭載され、各円筒状孔部に出射側光ファイバと
受光側光ファイバを保持したフェルールがそれぞれ嵌着
されていると共に、上記円筒状孔部の各球面状受部に出
射側半球レンズと受光側半球レンズがそれぞれ搭載され
た請求項2記載のベースホルダと、このベースホルダが
凹部内に嵌着された請求項2記載のホルダケースとでそ
の主要部が構成されることを特徴とするものである。
【0019】また、請求項4及び5に係る発明は請求項
2記載の部品ホルダを適用して請求項1記載の発明に係
る光磁界センサを製造する方法に関する。
【0020】すなわち、請求項4に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る光磁界センサの製造方法を前提と
し、平面状の前端外壁面部に出射側偏光子、磁気光学素
子及び受光側偏光子を搭載し、各円筒状孔部の各球面状
受部に出射側半球レンズと受光側半球レンズをそれぞれ
搭載した請求項2記載のベースホルダを請求項2記載の
ホルダケースの凹部内に嵌め込み、かつ、ホルダケース
における一対の傾斜内壁面部に上記出射側半球レンズ及
び受光側半球レンズの平面部を係合させてこれ等出射側
半球レンズと受光側半球レンズの相対角度決めを行うこ
とを特徴とし、また、請求項5に係る発明は、請求項4
記載の発明に係る光磁界センサの製造方法を前提とし、
上記平面部に金属反射膜が設けられている出射側半球レ
ンズ及び受光側半球レンズを適用することを特徴とする
ものである。
【0021】そして、請求項4記載の発明に係る光磁界
センサの製造方法によれば、構成部品である各光学部品
が所定部位に搭載されたベースホルダをホルダケースの
凹部内に嵌め込み、かつ、ホルダケースにおける一対の
傾斜内壁面部に上記出射側半球レンズ及び受光側半球レ
ンズの平面部を係合させてこれ等出射側半球レンズと受
光側半球レンズの相対角度決めを行っているため、ベー
スホルダとホルダケースの組み立て作業の際に各光学部
品のアライメント操作とセンサのパッケージング操作を
同時に行うことができ生産効率の大幅な改善が図れる。
【0022】また、請求項5記載の発明に係る光磁界セ
ンサの製造方法によれば、平面部に金属反射膜が設けら
れている出射側半球レンズ及び受光側半球レンズを適用
しており、ベースホルダとホルダケースの組み立て作業
の際に上記出射側半球レンズ及び受光側半球レンズの平
面部とホルダケースの傾斜内壁面部間に接着剤などが回
り込んでもこれ等半球レンズの全反射機能に支障を来す
ことがなくなるため、その分、作業の簡便化がより増大
して請求項4記載の発明に較べてその生産効率を更に向
上させることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の実施の形態に係る光磁界セ
ンサ1の概略構成を示した一部切欠き平面図である。す
なわち、この光磁界センサ1は、光学部品である出射側
光ファイバ11、出射側半球レンズ12、出射側偏光子
13、磁気光学素子14、受光側偏光子15、受光側半
球レンズ16及び受光側光ファイバ17が所定部位にそ
れぞれ搭載されたベースホルダ2と、このベースホルダ
2がその凹部30内に嵌着されたホルダケース3と、こ
のホルダケース3の凹部30上面側を閉止する蓋材(図
示せず)とでその主要部が構成されている。尚、図1
中、18及び19は出射側半球レンズ12及び受光側光
ファイバ17をそれぞれ保持するフェルールを示してい
る。
【0025】まず、上記ホルダケース3は、図2(D)
〜(F)に示すように直方体形状のケース本体300
と、このケース本体300に設けられその上面側と後面
側が開放されかつ後面側から前面側へ向かって互いに平
行に伸びる一対の平行内壁面部31、32とこれ等平行
内壁面部31、32の前端側から前面中央方向へ向かっ
て互いに45度(deg)傾斜し前面中央において交わ
る一対の傾斜内壁面部33、34とこれ等平行内壁面部
31、32と傾斜内壁面部33、34で囲まれた内壁底
面部35から成る略五角形状の凹部30とで構成されて
いる。
【0026】また、上記ベースホルダ2は、図2(A)
〜(C)に示すようにホルダケース3の平行内壁面部3
1、32に係合する一対の平行外壁面部21、22と上
記傾斜内壁面部33、34に若干の隙間を介し整合する
一対の傾斜外壁面部23、24とこれ等傾斜外壁面部2
3、24の前端側に設けられかつ構成部品である出射側
偏光子、磁気光学素子及び受光側偏光子が搭載される平
面状の前端外壁面部25と上記内壁底面部35に係合す
る外壁底面部20’を有するベースホルダ本体20と、
このベースホルダ本体20の後面側から前面側へ向かっ
て互いに平行に設けられかつ構成部品である出射側光フ
ァイバと受光側光ファイバを保持するフェルールがそれ
ぞれ嵌着される一対の円筒状孔部26、27と、これ等
円筒状孔部26、27の前端部に設けられ各円筒状孔部
26、27の円筒軸上に曲率中心を持つと共に構成部品
である出射側半球レンズ及び受光側半球レンズがそれぞ
れ搭載されかつ各半球レンズの曲率と同一に設定された
一対の球面状受部28、29とで構成されている。
【0027】そして、この光磁界センサ1を組み立てる
際、上記ベースホルダ2の円筒状孔部26、27内にフ
ェルール18、19を介し出射側光ファイバ11と受光
側光ファイバ17を嵌着させ、かつ、ベースホルダ2の
球面状受部28、29に出射側半球レンズ12及び受光
側半球レンズ16をそれぞれ乗せただけで、これ等出射
側半球レンズ12及び受光側半球レンズ16の曲率中心
と出射側光ファイバ11及び受光側光ファイバ17の中
心とを一致させることができる。但し、出射側半球レン
ズ12についてその角度合わせを行わずに上記球面状受
部28に乗せただけでは対の受光側半球レンズ16に光
を結合させることはできない。
【0028】そこで、出射側光ファイバ11、出射側偏
光子13、磁気光学素子14、受光側偏光子15及び受
光側光ファイバ17がそれぞれ所定部位に搭載されかつ
上記球面状受部28、29に出射側半球レンズ12及び
受光側半球レンズ16が乗せられたベースホルダ2につ
いて、この平行外壁面部21、22を上記ホルダケース
3における凹部30の平行内壁面部31、32に係合さ
せながら嵌め込み、かつ、ホルダケース3における一対
の45度(deg)傾斜内壁面部33、34に上記出射
側半球レンズ12及び受光側半球レンズ16の平面部を
係合させることにより各半球レンズ12、16の平面部
は互いに直交配置となり、上記出射側光ファイバ11か
ら出射された光が効率よく受光側光ファイバ17に結合
されるよう調整される。尚、この光磁界センサ1におい
てはベースホルダ2が嵌着された上記ホルダケース3に
おける凹部30の上面側が蓋材(図示せず)で閉止され
ているが、場合によってはこの蓋材を省略することも可
能である。
【0029】このようにこの実施の形態に係る光磁界セ
ンサ1においては上記ベースホルダ2とホルダケース3
から成る部品ホルダが適用されており、これ等ベースホ
ルダ2とホルダケース3の組み立て作業の際に各光学部
品のアライメント操作を同時に行うことができるため、
取り扱い難い半球レンズを構成部品とする光磁界センサ
を効率よくかつ簡便に製造することができる。
【0030】尚、球面状受部28、29に出射側半球レ
ンズ12及び受光側半球レンズ16が乗せられたベース
ホルダ2をホルダケース3の凹部30内に嵌着する作業
は、対の半球レンズ12、16の相対角度決めを行うと
共にパッケージング作業の一部も同時に行っていること
になり、その分、製造時間の短縮に寄与する。
【0031】また、図6で示した従来の光磁界センサで
は必須の構成部品であった出射側レンズと出射側プリズ
ム並びに受光側プリズムと受光側レンズについて、本発
明に係る光磁界センサにおいては出射側半球レンズ並び
に受光側半球レンズに置き換えているため、その分、出
射側光ファイバと受光側光ファイバ間の間隔が短くなり
光結合損失の低減が図れると共に、光学部品が2つ減少
したこととその反射防止膜を必要とする光学的界面が4
面減少したことにより光磁界センサの低価格化をも図る
ことが可能となる。
【0032】このように本発明を採用することにより、
従来行われていた各光学部品間のアライメント作業をし
なくとも低結合損失でかつ低価格な光磁界センサを短時
間で製造することが可能となる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について詳細に
説明する。
【0034】図1に示す光磁界センサ1を製作した。こ
のとき、出射側光ファイバ11と受光側光ファイバ17
についてはコア径200μmのプラスチッククラッド光
ファイバを適用し、かつ、フェルール18、19につい
ては直径2.5mmのZr製のものを適用した。
【0035】また、出射側半球レンズ12と受光側半球
レンズ16については直径4mmでかつ材質がBK7
(光学ガラス)のものを適用した。光源であるLEDの
波長850nmにおける上記BK7の屈折率は1.51
で、BK7と空気の界面における臨界角は42度(de
g)である。従って、図1に示された光磁界センサ1に
おけるBK7製出射側半球レンズ12と受光側半球レン
ズ16の平面部は入射光に対して45度(deg)に傾
いているため入射光は全反射する。しかし、BK7製出
射側半球レンズ12と受光側半球レンズ16の平面部は
BK7とほぼ同じ屈折率の接着剤を用いてホルダケース
3の傾斜内壁面部33、34に接着されるため、45度
(deg)入射の光を全反射することができない。この
場合、ホルダケース3の上記傾斜内壁面部33、34に
凹部を設けて出射側半球レンズ12と受光側半球レンズ
16の平面部に接着剤が回り込まないようにすれば全反
射は可能である。しかし、この実施例においては出射側
半球レンズ12と受光側半球レンズ16の平面部への接
着剤の回り込みを気にしながら組み立てることを避ける
ため、出射側半球レンズ12と受光側半球レンズ16の
平面部にAl(アルミニウム)蒸着を施しこの鏡面で全
反射させることにしている。
【0036】また、上記出射側偏光子13と受光側偏光
子15については厚さ0.5mmの偏光ガラスを適用
し、かつ、磁気光学素子14には厚さ0.5mmのBi
置換磁性ガーネットを使用した。また、出射側偏光子1
3並びに受光側偏光子15と磁気光学素子14は、高透
過率接着剤で界面接着させた一体化素子の形態にしてベ
ースホルダ2の前面外壁部25に接着し搭載している。
【0037】そして、上記出射側半球レンズ12と受光
側半球レンズ16を真空ピンセットでつまみ、ベースホ
ルダ2の円筒状孔部26、27前端に設けられたR2.
0mmの球面状受部28、29にほぼ45度(deg)
に傾けて配置すると同時に球面状受部28、29に続く
円筒状孔部26、27から真空引きを行って真空チャッ
クで保持した。このとき、出射側偏光子13、磁気光学
素子14及び受光側偏光子15から成る一体化素子につ
いては、ベースホルダ2の前面外壁部25に予め接着さ
せておいた。
【0038】次に、上記出射側半球レンズ12と受光側
半球レンズ16を真空チャックしたままベースホルダ2
をホルダケース3の凹部30内に差し込み、凹部30の
平行内壁面部31、32と内壁底面部35に上記ベース
ホルダ2の平行外壁面部21、22と外壁底面部20’
をそれぞれ係合させてスライドしながら嵌め合わせた。
そして、出射側半球レンズ12と受光側半球レンズ16
が保持されているベースホルダ2の傾斜外壁面部23、
24をホルダケース3の45度(deg)傾斜内壁面部
33、34に若干の隙間を介して整合させる際、真空チ
ャックで軽く保持されている上記出射側半球レンズ12
と受光側半球レンズ16の平面部が傾斜内壁面部33、
34に係合し正確な角度合わせが完了した。これ等ベー
スホルダ2とホルダケース3の嵌め合わせと同時にベー
スホルダ2とホルダケース3を接着させ、かつ、出射側
半球レンズ12と受光側半球レンズ16、及び、上記出
射側偏光子13、磁気光学素子14、受光側偏光子15
から成る一体化素子をホルダケース3で包囲することに
よりパッケージングの一部も完了させた。
【0039】また、出射側光ファイバ11と受光側光フ
ァイバ17についてはフェルール18、19にそれぞれ
通した後、接着固化させた状態で上記ベースホルダ2に
設けられている直径2.5mmの円筒状孔部26、27
に通し、フェルール18、19側面でベースホルダ2に
接着させた。
【0040】そして、必要な光学部品を全てベースホル
ダ2に接着させた後、ホルダケース3における凹部30
の上面側に蓋材(図示せず)を接着して凹部30上面側
を閉止し、かつ、出射側光ファイバ11と受光側光ファ
イバ17の根元にある空間をエポキシ系充填剤を流し込
むことで光学部品を封止し、実施例に係る光磁界センサ
1を完成させた。尚、これ等手順に沿って製造した実施
例に係る光磁界センサ1の製造時間は15分/台であっ
た。
【0041】このようにして製作された実施例に係る光
磁界センサ1の特性について、図3(A)及び図3
(B)に示す光学系において波長850nmのLED光
を光源100として磁界の無い状態で測定した。図3
(A)に示すように光磁界センサ1が挿入されていない
状態の光学系において光検出器200で計測した参照光
強度(dBm)と、図3(B)に示すように光磁界セン
サ1が挿入された状態の光学系において光検出器200
に入射した光の強度(dBm)の差を挿入損失と定義し
た。
【0042】以上の方法で測定した実施例に係る光磁界
センサ1の挿入損失は、約9dBであった。この挿入損
失の内訳は、出射側偏光子13、磁気光学素子14及び
受光側偏光子15から成る一体化素子の挿入損失で7.
5dB、出射側光ファイバ11と受光側光ファイバ17
の結合損失で1.5dBである。
【0043】また、50Hzの交流磁界700 Oeを
定格実効磁界として35 Oeまで変化させたときの比
誤差及び位相角の測定を実施例に係る光磁界センサ1に
対して行った。光検出器の出力と測定したい磁界の大き
さとは本来直線関係にあるべきであるが、種々の要因で
光検出器の出力がこの直線からずれることがあり、この
ずれ率を比誤差という。すなわち、 (定格実効磁界印加時の光検出器からの出力)/(定格
実効磁界)=K0、 (測定実効磁界印加時の光検出器からの出力)/(測定
実効磁界)=K とすると、比誤差Rは、 R=(K0/K−1)×10
0(%) と表される。
【0044】また、位相角とは、被測定磁界の位相と光
検出器の出力位相間の位相差のことである。
【0045】そして、実施例に係る光磁界センサ1で測
定した比誤差と位相角は、それぞれ図4及び図5に示す
ように35〜700 Oeの実効磁界全範囲において非
常に小さいことが確認される。
【0046】これ等の結果から、実施例に係る光磁界セ
ンサ1は低損失で生産性が高くかつ高精度な光磁界セン
サであることが実証された。
【0047】
【発明の効果】請求項1及び3記載の発明に係る光磁界
センサによれば、従来の光磁界センサの構成部品である
出射側レンズと出射側プリズム並びに受光側プリズムと
受光側レンズに換えてそれぞれ出射側半球レンズ並びに
受光側半球レンズを適用しているため、その分、出射側
光ファイバと受光側光ファイバ間の間隔が短くなり光結
合損失の低減が図れると共に、光学部品が2つ減少した
こととその反射防止膜を必要とする光学的界面が4面減
少したことにより光磁界センサの低価格化をも図ること
が可能となる。
【0048】また、請求項2記載の発明に係る部品ホル
ダ及びこの部品ホルダを用いた請求項4記載の発明に係
る光磁界センサの製造方法によれば、構成部品である各
光学部品が所定部位に搭載されたベースホルダをホルダ
ケースの凹部内に嵌め込み、かつ、ホルダケースにおけ
る一対の傾斜内壁面部に上記出射側半球レンズ及び受光
側半球レンズの平面部を係合させてこれ等出射側半球レ
ンズと受光側半球レンズの相対角度決めを行っているた
め、ベースホルダとホルダケースの組み立て作業の際に
各光学部品のアライメント操作とセンサのパッケージン
グ操作を同時に行うことができ生産効率の大幅な改善を
図ることが可能となる。
【0049】特に、請求項5記載の発明に係る光磁界セ
ンサの製造方法によれば、平面部に金属反射膜が設けら
れている出射側半球レンズ及び受光側半球レンズを適用
しており、ベースホルダとホルダーケースの組み立て作
業の際に上記出射側半球レンズ及び受光側半球レンズの
平面部とホルダケースの傾斜内壁面部間に接着剤などが
回り込んでもこれ等半球レンズの全反射機能に支障を来
すことがなくなるため、その分、作業の簡便化が増大し
てその生産効率を更に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光磁界センサの概略
構成を示す一部切欠き平面図。
【図2】図2(A)は本発明の実施の形態に係る光磁界
センサの構成部材であるベースホルダの背面図、図2
(B)は図2(A)のB−B面断面図、図2(C)は図
2(A)のC−C面断面図、図2(D)はホルダケース
の平面図、図2(E)はホルダケースの正面図、図2
(F)は図2(D)のF−F面断面図。
【図3】図3(A)は実施例に係る光磁界センサを組込
むことなく光源から光検出器へ向けて光を入射させた状
態を示す概念図、図3(B)は実施例に係る光磁界セン
サを組込み光源から光検出器へ向けて光を入射させた状
態を示す概念図。
【図4】実施例に係る光磁界センサの比誤差を定格実効
磁界700 Oeにおいて測定した結果を示すグラフ
図。
【図5】実施例に係る光磁界センサの位相角を定格実効
磁界700 Oeにおいて測定した結果を示すグラフ
図。
【図6】従来の光磁界センサの基本構成を示す構成説明
図。
【図7】従来の光磁界センサの実用例の構成を示す構成
説明図。
【符号の説明】
1 光磁界センサ 2 ベースホルダ 3 ホルダケース 11 出射側光ファイバ 12 出射側半球レンズ 13 出射側偏光子 14 磁気光学素子 15 受光側偏光子 16 受光側半球レンズ 17 受光側光ファイバ 18 フェルール 19 フェルール 20 ベースホルダ本体 30 凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気光学材料のファラデー効果を用いて磁
    界強度を検出する光磁界センサにおいて、 一端側に光源が設けられる出射側光ファイバと、この出
    射側光ファイバから出射された光が集光されかつ平面部
    で全反射されてその光路を90度曲げる出射側半球レン
    ズと、この出射側半球レンズから出射された光が順次通
    過する出射側偏光子、磁気光学素子及び受光側偏光子
    と、この受光側偏光子から出射された光が集光されかつ
    平面部で全反射されてその光路を90度曲げる受光側半
    球レンズと、この受光側半球レンズから出射された光が
    一端側から入射されかつその他端側に光検出器が設けら
    れると共に上記出射側光ファイバと略並列に配置される
    受光側光ファイバとを具備することを特徴とする光磁界
    センサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光磁界センサにおける上記
    構成部品を搭載する部品ホルダにおいて、 上面側と後面側が開放されかつ後面側から前面側へ向か
    って互いに平行に伸びる一対の平行内壁面部とこれ等平
    行内壁面部の前端側から前面中央方向へ向かって互いに
    45度傾斜する一対の傾斜内壁面部とこれ等平行内壁面
    部と傾斜内壁面部で囲まれた内壁底面部とで構成された
    凹部を有するホルダケースと、 ホルダケースの上記平行内壁面部に係合する一対の平行
    外壁面部と上記傾斜内壁面部に隙間を介し整合する一対
    の傾斜外壁面部とこれ等傾斜外壁面部の前端側に設けら
    れかつ構成部品である出射側偏光子、磁気光学素子及び
    受光側偏光子が搭載される平面状の前端外壁面部と上記
    内壁底面部に係合する外壁底面部を有するベースホルダ
    本体と、このベースホルダ本体の後面側から前面側へ向
    かって互いに平行に設けられかつ構成部品である出射側
    光ファイバと受光側光ファイバを保持するフェルールが
    それぞれ嵌着される一対の円筒状孔部と、これ等円筒状
    孔部の前端部に設けられ各円筒状孔部の円筒軸上に曲率
    中心を持つと共に構成部品である出射側半球レンズ及び
    受光側半球レンズがそれぞれ搭載されかつ各半球レンズ
    の曲率と同一に設定された一対の球面状受部とで構成さ
    れるベースホルダを具備し、 かつ、上記ホルダケースの凹部内にベースホルダが嵌着
    されることを特徴とする光磁界センサの部品ホルダ。
  3. 【請求項3】平面状の前端外壁面部に出射側偏光子、磁
    気光学素子及び受光側偏光子が搭載され、各円筒状孔部
    に出射側光ファイバと受光側光ファイバを保持したフェ
    ルールがそれぞれ嵌着されていると共に、上記円筒状孔
    部の各球面状受部に出射側半球レンズと受光側半球レン
    ズがそれぞれ搭載された請求項2記載のベースホルダ
    と、このベースホルダが凹部内に嵌着された請求項2記
    載のホルダケースとでその主要部が構成されることを特
    徴とする請求項1記載の光磁界センサ。
  4. 【請求項4】平面状の前端外壁面部に出射側偏光子、磁
    気光学素子及び受光側偏光子を搭載し、各円筒状孔部の
    各球面状受部に出射側半球レンズと受光側半球レンズを
    それぞれ搭載した請求項2記載のベースホルダを請求項
    2記載のホルダケースの凹部内に嵌め込み、かつ、ホル
    ダケースにおける一対の傾斜内壁面部に上記出射側半球
    レンズ及び受光側半球レンズの平面部を係合させてこれ
    等出射側半球レンズと受光側半球レンズの相対角度決め
    を行うことを特徴とする光磁界センサの製造方法。
  5. 【請求項5】上記平面部に金属反射膜が設けられている
    出射側半球レンズ及び受光側半球レンズを適用すること
    を特徴とする請求項4記載の光磁界センサの製造方法。
JP9041460A 1997-02-10 1997-02-10 光磁界センサとその部品ホルダ及び光磁界センサの製造方法 Pending JPH10221419A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8933417B2 (en) 2009-01-26 2015-01-13 Wallac Oy Combined lens and reflector, and an optical apparatus using the same

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