JPH10221244A - 蛍光検出装置 - Google Patents

蛍光検出装置

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JPH10221244A
JPH10221244A JP2494697A JP2494697A JPH10221244A JP H10221244 A JPH10221244 A JP H10221244A JP 2494697 A JP2494697 A JP 2494697A JP 2494697 A JP2494697 A JP 2494697A JP H10221244 A JPH10221244 A JP H10221244A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光検出装置において、光源強度を上げること
なく装置のS/N比を改善する。 【解決手段】試料を保持するための蛍光検出用測定セ
ル、試料を蛍光励起するための励起光を照射する光源、
光源からの励起光を集光するための励起光集光系、試料
からの蛍光を集光するための蛍光集光系及び蛍光検出素
子とから構成される蛍光検出装置であって、前記蛍光検
出用セルが、中空で概ね円筒形の本体からなる蛍光検出
用測定セルであって、該本体は、対向する光透過性側壁
部と光反射性側壁部を有する蛍光検出用測定セルである
ことを特徴とする蛍光検出装置により前記課題を解決す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フィー等で利用される、蛍光検出用測定セル及び該セル
を含む蛍光検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフィー等で利用される
蛍光検出装置では、通常、光源としてXeランプ等の点
光源、Xeフラッシュランプ等の線光源、各種レーザー
光等の平行光線を使用し、検出素子として光電子増倍管
を使用するが、この場合、信号は光電子数に比例し、主
なノイズ源は光電子のショットノイズであるため、光子
数の平方根に比例する。
【0003】このようなノイズの源である光電子は、信
号だけでなくバックグラウンド蛍光や散乱光に起因する
ため、信号/ノイズ比(S/N比)を高めるためにはバ
ックグラウンド蛍光や散乱光を低減することが有効であ
るが、しかしながら、これらを低減するのは容易ではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】S/N比は光源強度の
平方根に比例するため、光源強度を上げることによって
もS/N比を改善することが可能である。しかしなが
ら、光源強度を上げると、光源サイズが大きくなって装
置の小型化が要望されているという実情に反することに
なる。また、光源強度を上げると、それに伴って光源の
発熱量が大くなり、該発熱に伴う測定精度に課題を生じ
ることになる。
【0005】本発明は、光源が発する光の利用効率を高
めることにより、光源強度を上げることなく蛍光検出装
置のS/N比を改善することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的に鑑
みてなされたものであり、中空で概ね円筒形の本体から
なる蛍光検出用測定セルであって、該本体は、対向する
光透過性側壁部と光反射性側壁部を有することを特徴と
する蛍光検出用測定セルである。また本発明は、試料を
保持するための蛍光検出用測定セル、試料を蛍光励起す
るための励起光を照射する光源、光源からの励起光を集
光するための励起光集光系、試料からの蛍光を集光する
ための蛍光集光系及び蛍光検出素子とから構成される蛍
光検出装置であって、前記蛍光検出用セルが、中空で概
ね円筒形の本体からなる蛍光検出用測定セルであって、
該本体は、対向する光透過性側壁部と光反射性側壁部を
有する蛍光検出用測定セルであることを特徴とする蛍光
検出装置である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】測定セルの中空円筒形の本体では、該円筒
の軸方向から観察した場合、光源からの励起光又はセル
内に保持された試料からの蛍光は、該円筒を構成する側
壁をほぼ垂直に通過することになる。このため、測定セ
ルの側壁における光の屈折率が空気に比較して大きい場
合であっても、集光位置や集光像の大きさの変化を防止
することができる。これに対して通常の、中空四角柱形
のセルでは、側壁表面から集光像までの距離が屈折率倍
になり、またその大きさも屈折率倍になる。即ち本発明
の円筒形のセルでは、点光源の輝点の大きさ又は線光源
の輝線の太さ、或いは収差による点や線の広がりを、四
角柱のセルに比較して小さくすることができる。例えば
微量の試料について測定を行う場合のように、セルの内
容積を小さくする必要がある場合、本発明のセルを使用
することにより、同容量の四角柱セルを使用する場合に
比較して約2倍の蛍光を測定することが可能となる。な
お本発明の測定セル本体は、概ね円筒形であれば良く、
完全な円筒形である必要はない。
【0008】上記セルには、対向する光透過性側壁部と
光反射性側壁部が設けられる。これにより、例えば光透
過性側壁部を通過してセルに入射した励起光は、セル軸
線を通過して対向する側壁部、即ち光反射性側壁部に到
達し、ここで反射して再度セル軸線を通過後、前記光透
過性側壁部を通過して光源に至ることになる。またこれ
により、例えば試料からの蛍光は、一部は直接光透過性
側壁部を通過して蛍光検出素子に到達し、一部は光反射
性側壁部で反射した後、光透過性側壁部を通過して蛍光
検出素子に到達する。
【0009】このように、本発明の測定セルでは、励起
光集光系及び/又は蛍光集光系の光軸上の側壁部の一方
を光透過性とし、他方を光反射性とする。なお、励起光
集光系及び蛍光集光系の両光軸上の側壁部について光透
過性部と光反射性部を設けることが、いずれか一方の光
軸上にこのような側壁部を設ける場合と比較して励起光
強度の増加、検出される蛍光の増加という面で好まし
い。例えば、励起光集光系の光軸と蛍光集光系の光軸が
直交する場合、ほぼ90度離れた2カ所に光反射性側壁
部を設けることが例示できる。またこの例では、2カ所
の光反射性側壁部を設ける以外に、円筒形側壁部の90
度以上に渡って一つの反射性側壁部を設けることもでき
る。
【0010】測定セル本体に上記光反射性側壁部を設け
るためには、例えば全体として光透過性部材で作製され
たセルについて、その側壁部の外壁にアルミニウム等を
蒸着し、反射性材料をメッキし、又は反射性の材料を張
り付ける等して光反射面を形成すれば良い。アルミニウ
ム蒸着は、広い波長範囲で高い反射率を示し、紫外域か
ら可視域までの広い波長範囲で使用することができるこ
とから、好ましい材料として例示できる。ここで、メッ
キ等により形成した光反射面が試料に対して化学的に安
定であれば、側壁部の内壁に光反射面を設けても良い。
また例えば、セル本体を二つの中空円筒形の部材からな
る二重構造とし、これら部材の間に光反射性材料を張り
付ける等しても良い。なお、側壁部の外壁にアルミニウ
ム等を蒸着して反射膜を設けた場合には、該膜保護の目
的で例えばMgF2等を用いて該膜上に保護層を形成す
ることが好ましい。
【0011】これとは逆に、測定セルの側壁部を全体的
に光反射性側壁部として作製し、励起光集光系の光軸及
び/又は蛍光集光系の光軸上の側壁部の一方を光透過性
側壁部とすることも可能である。例えば、光反射性側壁
部の一部を切り取り、代わりに光透過性の部材をはめ込
む等することが例示できる。
【0012】特に励起光集光系の光軸上に設けられる光
反射性側壁部は、その一部又は全部が光半透過性であっ
ても良い。例えば前記したように、側壁の外壁にアルミ
ニウムを蒸着して反射面を設ける場合には、該アルミニ
ウム蒸着膜の厚さを制御することにより、光の透過性を
制御することが可能である。このように光半透過性を設
け、光透過性側壁部を通過して励起光集光系から測定セ
ルに入射し、該部に対向する光反射性側壁部で反射する
ことなく測定セル外に透過する一部の励起光を検出素子
を用いて検出すれば、励起光強度の変動等をモニターす
ることが可能になる。該検出素子又はそれに付随する集
光系の光軸は、励起光集光系の光軸上に配置されること
になる。
【0013】本発明の測定セルは、光源からの励起光及
び試料からの蛍光を透過し得、かつ、試料に対して化学
的に安定で、測定に使用する励起光波長及び測定される
べき蛍光波長での透過性が十分な材料を用いて、中空部
が測定に供する試料量以上の容積を有するように構成す
れば良い。一般的に、例えば、BK7等の光学ガラスや
石英ガラス等が好適な材料として例示できる。中でも石
英ガラスは、紫外線から近赤外線までの波長の光に東名
であり、かつ、耐薬品性に優れていることから本発明の
測定セルを構成するのに好適な材料として例示できる。
【0014】以上に説明した本発明の蛍光検出用測定セ
ルは、円筒形本体の上面を設けず、上方開口型とするこ
とで、通常のセルとして、蛍光測定を行なうごとに試料
を中空部に供して使用することができる。また、上方開
口を設けず、上面及び下面に試料導入・排出用の配管を
接続すれば、いわゆるフローセルとして、試料を流しな
がらその蛍光を測定することができる。特に後者のフロ
ーセルは、本発明の測定セルを自動試料供給装置等を装
備した蛍光検出装置や液体クロマトグラフィー用の蛍光
検出装置に使用する場合好ましい。
【0015】本発明の蛍光検出装置は、上述した蛍光検
出用測定セルに加え、少なくとも、試料を蛍光励起する
ための励起光を照射する光源、光源からの励起光を集光
するための励起光集光系、試料からの蛍光を集光するた
めの蛍光集光系及び蛍光検出素子とを有する。
【0016】光源は、試料を励起するために必要な波長
で十分な光量を照射し得るものであれば、点光源、線光
源又は平行光源のいずれを問わずに使用することができ
る。例えば線光源としてはXeフラッシュランプや白熱
フィラメント等が、点光源としては高圧Xeランプ等
が、そして平行光源としてはレーザー光が例示できる。
励起光集光系及び蛍光集光系は、レンズやミラー等の集
光素子と、前記光源が放射する励起光から蛍光測定に必
要な波長成分のみを選択するフィルターや回折格子等の
分光素子から構成される。いずれの集光系も、アパーチ
ャ等を除き、該系の光軸を中心として回転させた場合に
回転対称となる集光系或いは非回転対称となる集光系を
使用することができる。回転対称集光系としては、具体
的に例えば、図1で示したような円形レンズを用いた集
光系を例示することができる。非回転対称集光系として
は、具体的に例えば、カマボコ型のような円筒を平面で
切ったレンズを用いた集光系を例示することができる。
【0017】励起光集光系は、光源からの励起光を測定
セルにおいて線又は点に集光することが好ましく、具体
的には、光源が線光源である場合、球面レンズや球面ミ
ラー等を有する集光系を用いることで測定セルの軸線方
向に一致する方向の線に集光し、又は、光源が点光源又
は平行光源である場合、適宜ミラー等を組み合わせた球
面レンズや円柱レンズを有する集光系を用いることで前
記同様の線又は点に集光することを例示できる。一方、
蛍光集光系は、測定セルからの蛍光が蛍光検出素子上又
は検出素子の僅かに手前で線に集光するように構成する
ことが好ましく、具体的には球面レンズや非球面レンズ
等を使用することが例示できる。
【0018】各集光系を構成するレンズとしては、励起
光波長又は測定されるべき蛍光波長での透過性が十分な
材料で作製すれば良い。一般的に、例えば、BK7等の
光学ガラスや石英ガラス等が好適な材料として例示でき
る。また各集光系は、その収差による線幅の広がりを防
止できるように構成することが好ましいが、集光位置の
像の両端における収差を抑えるため、非球面レンズ又は
張り合わせレンズを使用することが好ましい。一方、コ
ストや測定に使用する波長との関係で球面レンズを用い
る場合等では、必要に応じて開口率を制限して収差を抑
えるためのアパーチャを使用することが好ましい。アパ
ーチャとしては、楕円や長円の開口を具備するものを、
前記測定セルの軸線と平行になるように配置することが
好ましい。アパーチャの楕円又は長円の長径及び短径の
長さは、開口面積と各集光系における歪み等を勘案し、
測定セルを照射する励起光量が大きくなり、かつ、測定
セルの幅方向(円筒形本体の軸方向でない方向)の像の
幅が狭くなるように適宜決定することができる。球面レ
ンズは球面収差により、レンズ周辺部にいくに従って光
の集光位置は大きくずれるため、楕円又は円の開口を具
備するアパーチャを用いて短径方向の開口を制限するこ
とにより、集光像(集光線)の太さ方向の収差を減少す
ることができ、更には長径方向の端にいくにしたがって
アパーチャ幅が減少することにより、収差が大きくなり
がちな集光像(集光線)の両端近辺でも収差を減少する
ことができるからである。
【0019】励起光集光系と蛍光集光系の光軸は、その
一部を一致させても良いし、測定セル内部で各光軸が交
差するようにしても良い。光軸を一致させる配置とし
て、ハーフミラーや2色性ミラーを用いて測定セル近傍
の各光軸を一致させることが例示できる。各光軸を交差
させる配置としては、両集光系を独立して配置すること
が例示できる。各集光系の微調整の容易さ、測定セル表
面等からの反射光を蛍光検出素子に到達することを防止
し、結果的に蛍光検出感度を向上するという観点から
は、測定セル内で各光軸を交差するように両集光系を配
置すること、中でも前記各光軸が交差角度90度で直交
させることが特に好ましい。また、例えば測定セルがそ
の反射性側壁部の一部又は全部に光半透過性領域を有す
るものである場合、励起光集光系の光軸の延長線上に、
励起光強度を検出するための励起光検出素子を配置して
も良い。
【0020】上述のように、例えば測定セル近傍の各光
軸が一致するように各集光系を配置した場合には、少な
くとも一つの反射性側壁部を有する測定セルを使用し、
例えば光軸が直交するように各集光系を配置した場合に
は、ほぼ90度離れた2カ所に光反射性側壁部を設ける
ことが例示できる。
【0021】蛍光検出素子は、通常の蛍光検出装置で使
用されるフォトマルチプライヤやフォトダイオード等を
使用することができる。前記蛍光集光系が回転対称集光
素子からなる場合であって、蛍光検出素子の検出面が円
形又は正方形である場合には、測定セルの軸線方向と平
行に、細長い長方形のスリットを配置することが好まし
い。該スリットの配置場所としては、蛍光集光系の光軸
上、即ち試料からの蛍光光路上、該検出素子の手前であ
って蛍光が集光する位置である。また、蛍光検出素子の
検出面が細長い長方形である場合には、測定セルの軸線
方向と検出面の長径方向が一致するように検出素子を配
置することが好ましい。
【0022】以上に説明した励起光集光系及び蛍光集光
系は、各光軸を調整するため、光源及び蛍光検出素子の
位置を、測定セル軸に直交する平面上で、少なくとも各
光軸に直交する方向に微動可能な調整機構を有すること
が好ましい。
【0023】本発明の蛍光検出装置では、光源からの励
起光及び/又は試料からの蛍光を測定セルに設けた光反
射性側壁部で反射することで、励起光及び/又は蛍光の
有効利用を図るものである。励起光及び蛍光のそれぞれ
を反射するように測定セルを構成した場合、理論的に光
の利用率は4倍に向上し、S/N比は2倍に増加する
が、これは4倍の出力を有する光源を使用することに相
当する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
るために図面に基づき発明の実施の形態を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】図1は本発明の蛍光検出装置の具体例を示
す図であり、1は光源、2は励起光集光系、3は蛍光検
出用測定セル、4は蛍光集光系、5は蛍光検出素子、6
は励起光検出用の検出素子である。また図中、A及びB
は、それぞれ励起光集光系の光軸又は蛍光集光系の光軸
を示すものであり、矢印は励起又は蛍光とその反射光の
進行方向を示す。本例では、両集光系を独立して、か
つ、各光軸が測定セル3の内部で直交するように配置し
た。
【0026】光源1はXeフラッシュランプ(浜松ホト
ニクス製)であり、輝線が上下方向に位置するようにラ
ンプの向きを設定してある。上下方向の輝線の長さは3
mm、幅は1mmであった。なお、光源には水平方向の
微動機構が取り付けてあり、該機構を用いて信号が最も
大きくなる位置に固定してある。
【0027】励起光集光系2は、2枚の円形平凸レンズ
2a、フィルター2b及びアパーチャ2cで構成した。
円形平凸レンズは25mm径であり、フィルターは波長
選択用の干渉フィルターであり、アパーチャは長径24
mm×短径16mmの楕円の開口を有するものである。
蛍光集光系4は2枚の円形平凸レンズ4a、フィルター
4b、アパーチャ4c及びスリット4dで構成した。円
形平凸レンズは20mm径であり、フィルターは波長選
択用の干渉フィルターであり、アパーチャは長径18m
m×短径10mmの楕円の開口を有するものである。な
お、両集光系に使用した干渉フィルターは、試料によっ
て異なる励起波長及び蛍光波長によって容易に交換に取
り付けられている。
【0028】蛍光検出素子5は、小型のフォトマルチプ
ライヤ(浜松ホトニクス製)を使用し、その手前には幅
1mmのスリット4dを固定して、測定セルの外壁から
の散乱光中、干渉フィルタを通過した光が入らないよう
にしてある。なお、検出素子には水平方向の微動機構が
取り付けてあり、該機構を用いて試料からの蛍光信号が
最も大きくなる位置に固定してある。
【0029】励起光検出用の検出素子6には、フォトダ
イオードを使用した。また、測定セルの光半透過性側壁
を通過した励起光強度が高すぎる場合に備え、不図示の
ニュートラルデンシティフィルターを装着するためのフ
ィルターホルダーを配置してある。
【0030】図2は、図1における測定セル3の詳細を
示す図である。材料は石英ガラスであり、本体のサイズ
は、外径10mm、内径2.25mm、高さ10mmの
円筒形で、その内容積は約40μlである。約90度離
間した外壁の2箇所(3a及び3b)に、約22度に渡
ってアルミニウムをその厚みを制御して蒸着し、約3〜
5%の光を透過する光半透過性の反射面を設けてある。
3aは励起光の反射に関与し、3bは蛍光の反射に関与
する。またアルミニウム蒸着膜上には、MgF2を用い
て保護膜を形成してある。なお、測定セル3は、前記光
反射性側壁部及び光半透過性側壁部以外は光透過性であ
る。
【0031】測定セルの上部及び底部には、不図示のテ
フロン製パッキンを介して配管が接続してあり、その一
方は液体クロマトグラフィーにおける分離カラムに接続
可能に構成されている。
【0032】
【発明の効果】本発明の蛍光検出用測定セル及び該セル
を有する蛍光検出装置では、光源からの励起光及び/又
は試料からの蛍光を測定セルに設けた光反射性側壁部で
反射することで、励起光及び/又は蛍光の有効利用を図
るものである。励起光及び蛍光のそれぞれを反射するよ
うに測定セルを構成した場合、理論的に光の利用率は4
倍に向上し、S/N比は2倍に増加するが、これは4倍
の出力を有する光源を使用することに相当する。
【0033】このように本発明では、光源の光強度を上
げることなしにS/N比を向上させることが可能である
から、光源の光強度を上げて同様の効果を達成した場合
と比較して、装置が大型化することを防止できる、製造
コストを安価にすることができる、発熱量の増加による
測定精度の悪化等を招く恐れがない、装置運転に要する
コストを低減できる、等、種々の効果を達成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の蛍光検出装置の構成を示す図
である。
【図2】図2は、本発明の蛍光検出用測定セルを示す図
である。
【符号の説明】
1 光源 2 励起光集光系 3 測定セル 4 蛍光集光系 5 蛍光検出素子 6 励起光検出素子

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空で概ね円筒形の本体からなる蛍光検出
    用測定セルであって、該本体は、対向する光透過性側壁
    部と光反射性側壁部を有することを特徴とする蛍光検出
    用測定セル。
  2. 【請求項2】前記光反射性側壁部の一部が、光半透過性
    であることを特徴とする請求項1の蛍光検出用測定セ
    ル。
  3. 【請求項3】前記円筒形本体の上部及び下部に、試料導
    入・排出用の配管が接続されることを特徴とする請求項
    1の蛍光検出用測定セル。
  4. 【請求項4】試料を保持するための蛍光検出用測定セ
    ル、試料を蛍光励起するための励起光を照射する光源、
    光源からの励起光を集光するための励起光集光系、試料
    からの蛍光を集光するための蛍光集光系及び蛍光検出素
    子とから構成される蛍光検出装置であって、前記蛍光検
    出用セルが、中空で概ね円筒形の本体からなる蛍光検出
    用測定セルであって、該本体は、対向する光透過性側壁
    部と光反射性側壁部を有する蛍光検出用測定セルである
    ことを特徴とする蛍光検出装置。
  5. 【請求項5】前記光反射性側壁部の一部が、光半透過性
    領域であることを特徴とする請求項4の蛍光検出装置。
  6. 【請求項6】前記励起光集光系が、楕円又は長円の開口
    を具備するアパーチャを有することを特徴とする請求項
    4の蛍光検出装置。
  7. 【請求項7】前記励起光集光系が、光源からの励起光を
    前記蛍光検出用測定セルの長軸方向点又はに線状に集光
    するものである、請求項4の蛍光検出装置。
  8. 【請求項8】光源が線光源、点光源又は平行光源であ
    り、励起光集光系が回転対称集光素子からなることを特
    徴とする請求項7の蛍光検出装置。
  9. 【請求項9】光源が点光源又は平行光源であり、励起光
    集光系が少なくとも非回転対称集光素子からなることを
    特徴とする請求項7の蛍光検出装置。
  10. 【請求項10】前記蛍光集光系が回転対称集光素子から
    なり、前記測定セルから蛍光検出素子に至る蛍光光路
    上、該検出素子の手前であって蛍光が集光する位置に、
    該測定セルの長軸方向に平行に配置された長方形スリッ
    トを有することを特徴とする請求項4の蛍光検出装置。
  11. 【請求項11】前記蛍光集光系が非回転対称集光素子か
    らなり、前記蛍光検出素子の検出面が長方形であり、更
    に該蛍光検出素子は、その長方形検出面の長軸方向が前
    記測定セルの軸線方向と一致するように配置されている
    ことを特徴とする請求項4の蛍光検出装置。
  12. 【請求項12】前記蛍光集光系が楕円又は長円の開口を
    具備するアパーチャを有することを特徴とする請求項1
    0又は11の蛍光検出装置。
  13. 【請求項13】前記円筒形本体の上部及び下部に、試料
    導入・排出用の配管が接続されることを特徴とする請求
    項4の蛍光検出装置。
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