JPH10220626A - ソレノイド式移動機構及びその製造方法 - Google Patents
ソレノイド式移動機構及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH10220626A JPH10220626A JP2793697A JP2793697A JPH10220626A JP H10220626 A JPH10220626 A JP H10220626A JP 2793697 A JP2793697 A JP 2793697A JP 2793697 A JP2793697 A JP 2793697A JP H10220626 A JPH10220626 A JP H10220626A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- movable
- movable shaft
- insertion portion
- iron core
- solenoid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Magnetically Actuated Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】可動軸と可動鉄心とを確実に同軸上に位置した
状態でかしめ固定することのできるソレノイド式移動機
構及びその製造方法を提供する。 【解決手段】可動軸51が貫通する貫通孔54を備えた
ガイド部材53を台座71の保持部74に嵌め込み、蓋
72を台座74に取り付けてガイド部材53を台座74
に保持固定する。そして、可動軸51の取付部51aを
可動鉄心40に設けられた円筒状の挿入部42に挿入
し、同可動鉄心40をガイド部材53側へ加圧する。挿
入部42の先端は、ガイド部材53における貫通孔54
の内周に設けられたテーパ面56に接触し、そのテーパ
面56によって挿入部42先端の周方向全体が可動軸5
1へ向かって押圧される。その結果、挿入部42と取付
部51aとがかしめられ、可動鉄心40と可動軸51と
は同軸上に位置した状態で固定される。
状態でかしめ固定することのできるソレノイド式移動機
構及びその製造方法を提供する。 【解決手段】可動軸51が貫通する貫通孔54を備えた
ガイド部材53を台座71の保持部74に嵌め込み、蓋
72を台座74に取り付けてガイド部材53を台座74
に保持固定する。そして、可動軸51の取付部51aを
可動鉄心40に設けられた円筒状の挿入部42に挿入
し、同可動鉄心40をガイド部材53側へ加圧する。挿
入部42の先端は、ガイド部材53における貫通孔54
の内周に設けられたテーパ面56に接触し、そのテーパ
面56によって挿入部42先端の周方向全体が可動軸5
1へ向かって押圧される。その結果、挿入部42と取付
部51aとがかしめられ、可動鉄心40と可動軸51と
は同軸上に位置した状態で固定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電磁スピル
弁に代表されるソレノイドバルブ等、電磁ソレノイドを
励磁又は消磁することによって直線状に移動する可動体
を備えたソレノイド式移動機構及びその製造方法に関す
るものである。
弁に代表されるソレノイドバルブ等、電磁ソレノイドを
励磁又は消磁することによって直線状に移動する可動体
を備えたソレノイド式移動機構及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車載用エンジン等の内燃機関は
燃焼室に燃料を噴射するための燃料噴射装置を備え、同
装置に対する燃料供給は燃料噴射ポンプによって行われ
る。この燃料噴射ポンプは、内燃機関の出力軸(クラン
クシャフト)に連動して往復移動するプランジャと、プ
ランジャの往復移動により容積が変化するポンプ室とを
備えている。このポンプ室には導入通路及び送出通路が
接続され、導入通路及び送出通路はそれぞれ燃料タンク
及び燃料噴射装置と連通している。さらに、送出通路の
途中にはスピル通路が接続され、スピル通路は上記燃料
タンクに繋がっている。また、燃料噴射ポンプには、送
出通路とスピル通路との間を連通・遮断するための電磁
スピル弁が設けられている。
燃焼室に燃料を噴射するための燃料噴射装置を備え、同
装置に対する燃料供給は燃料噴射ポンプによって行われ
る。この燃料噴射ポンプは、内燃機関の出力軸(クラン
クシャフト)に連動して往復移動するプランジャと、プ
ランジャの往復移動により容積が変化するポンプ室とを
備えている。このポンプ室には導入通路及び送出通路が
接続され、導入通路及び送出通路はそれぞれ燃料タンク
及び燃料噴射装置と連通している。さらに、送出通路の
途中にはスピル通路が接続され、スピル通路は上記燃料
タンクに繋がっている。また、燃料噴射ポンプには、送
出通路とスピル通路との間を連通・遮断するための電磁
スピル弁が設けられている。
【0003】電磁スピル弁は、送出通路及びスピル通路
間を連通・遮断するように移動する可動体と、同可動体
を移動させるための電磁ソレノイドとを備えている。そ
して、可動体は、電磁ソレノイドの励磁又は消磁によっ
て移動するように磁性体にて形成された可動鉄心と、送
出通路及びスピル通路間を連通・遮断するための弁体を
備えた可動軸とによって構成されている。
間を連通・遮断するように移動する可動体と、同可動体
を移動させるための電磁ソレノイドとを備えている。そ
して、可動体は、電磁ソレノイドの励磁又は消磁によっ
て移動するように磁性体にて形成された可動鉄心と、送
出通路及びスピル通路間を連通・遮断するための弁体を
備えた可動軸とによって構成されている。
【0004】こうした構成の電磁スピル弁では、電磁ソ
レノイドが消磁状態のとき、可動体は弁体が送出通路及
びスピル通路間を連通する位置にコイルスプリングの付
勢力によって保持される。また、電磁ソレノイドが励磁
されると、可動体がコイルスプリングの付勢力に抗して
可動軸の軸線方向に移動し、送出通路及びスピル通路間
を遮断する位置に弁体が移動する。なお、通常時におい
て、電磁スピル弁の電磁ソレノイドは励磁された状態と
なっている。
レノイドが消磁状態のとき、可動体は弁体が送出通路及
びスピル通路間を連通する位置にコイルスプリングの付
勢力によって保持される。また、電磁ソレノイドが励磁
されると、可動体がコイルスプリングの付勢力に抗して
可動軸の軸線方向に移動し、送出通路及びスピル通路間
を遮断する位置に弁体が移動する。なお、通常時におい
て、電磁スピル弁の電磁ソレノイドは励磁された状態と
なっている。
【0005】そして、上記燃料噴射ポンプによって燃料
噴射装置へ燃料を供給する際、プランジャがポンプ室の
容積を増加させる方向に移動すると、プランジャの移動
により燃料タンク内の燃料が導入通路を介してポンプ室
に導入される。その後、プランジャが上記と逆方向(ポ
ンプ室の容積を減少させる方向)へ移動すると、導入通
路及びポンプ室間が遮断されるとともに、プランジャの
移動によりポンプ室内の燃料が送出通路を介して燃料噴
射装置へ供給される。
噴射装置へ燃料を供給する際、プランジャがポンプ室の
容積を増加させる方向に移動すると、プランジャの移動
により燃料タンク内の燃料が導入通路を介してポンプ室
に導入される。その後、プランジャが上記と逆方向(ポ
ンプ室の容積を減少させる方向)へ移動すると、導入通
路及びポンプ室間が遮断されるとともに、プランジャの
移動によりポンプ室内の燃料が送出通路を介して燃料噴
射装置へ供給される。
【0006】燃料噴射装置への燃料供給量の調整は、プ
ランジャがポンプ室の容積を減少させる方向に移動して
いるとき、電磁スピル弁で送出通路とスピル通路とを連
通させることによって行われる。このように電磁スピル
弁を作動させると、ポンプ室から送出通路へ送り出され
る燃料の一部がスピル通路を介して燃料タンクへ戻され
ることとなる。そのため、上記電磁スピル弁による送出
通路及びスピル通路間の連通の時期を変更することによ
り、燃料噴射装置への燃料供給量を調整することができ
るようになる。
ランジャがポンプ室の容積を減少させる方向に移動して
いるとき、電磁スピル弁で送出通路とスピル通路とを連
通させることによって行われる。このように電磁スピル
弁を作動させると、ポンプ室から送出通路へ送り出され
る燃料の一部がスピル通路を介して燃料タンクへ戻され
ることとなる。そのため、上記電磁スピル弁による送出
通路及びスピル通路間の連通の時期を変更することによ
り、燃料噴射装置への燃料供給量を調整することができ
るようになる。
【0007】ところで、こうした電磁スピル弁に設けら
れた可動体にあって、上記可動鉄心と可動軸とは通常、
例えば実開平1−157409号公報に記載されている
ように、それら両部材の組み付け後のかしめによって固
定されている。この可動体における可動鉄心と可動軸と
の固定方法を図7と図8とに基づき説明する。
れた可動体にあって、上記可動鉄心と可動軸とは通常、
例えば実開平1−157409号公報に記載されている
ように、それら両部材の組み付け後のかしめによって固
定されている。この可動体における可動鉄心と可動軸と
の固定方法を図7と図8とに基づき説明する。
【0008】まず、図7(a)に示すように、可動鉄心
92aは、貫通孔93を有する筒状に形成されており、
その貫通孔93に可動軸92bが挿入される。その可動
鉄心92aの図中下端面には可動軸92bが貫通する挿
入部94が突出形成され、可動軸92bにおいてこの挿
入部94に対応する位置には周方向へ延びる環状溝95
が設けられている。そして、挿入部94を一対のかしめ
型96,97の間に挿入するとともに、可動軸92bの
環状溝95が同挿入部94に対応するよう可動軸92b
を位置決めした上で、かしめ型96,97による同図7
(a)に矢指する方向への締め付けを行なう。
92aは、貫通孔93を有する筒状に形成されており、
その貫通孔93に可動軸92bが挿入される。その可動
鉄心92aの図中下端面には可動軸92bが貫通する挿
入部94が突出形成され、可動軸92bにおいてこの挿
入部94に対応する位置には周方向へ延びる環状溝95
が設けられている。そして、挿入部94を一対のかしめ
型96,97の間に挿入するとともに、可動軸92bの
環状溝95が同挿入部94に対応するよう可動軸92b
を位置決めした上で、かしめ型96,97による同図7
(a)に矢指する方向への締め付けを行なう。
【0009】ここで、図8(a)に示すように、上記一
対のかしめ型96,97の対向する面には、かしめ部9
6a,97aがそれぞれ半円状に凹設されており、上記
かしめ部96a,97aの締付動作により、可動鉄心9
2aの挿入部94が可動軸92bの環状溝95へ押圧さ
れ、図8(b)に示される態様で挿入部94が可動軸9
2bに対してかしめられる。そしてその結果、可動鉄心
92aと可動軸92bとが図7(b)に示される態様で
固定されるようになる。
対のかしめ型96,97の対向する面には、かしめ部9
6a,97aがそれぞれ半円状に凹設されており、上記
かしめ部96a,97aの締付動作により、可動鉄心9
2aの挿入部94が可動軸92bの環状溝95へ押圧さ
れ、図8(b)に示される態様で挿入部94が可動軸9
2bに対してかしめられる。そしてその結果、可動鉄心
92aと可動軸92bとが図7(b)に示される態様で
固定されるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、かしめ型
96,97を用いて可動鉄心92aの挿入部94を締め
付けることで、同可動鉄心92aを可動軸92bにかし
め固定することはできるが、同方法の場合、次のような
不都合も無視できないものとなっている。
96,97を用いて可動鉄心92aの挿入部94を締め
付けることで、同可動鉄心92aを可動軸92bにかし
め固定することはできるが、同方法の場合、次のような
不都合も無視できないものとなっている。
【0011】即ち、かしめ型96,97における上記各
かしめ部96a,97aの曲率半径は、かしめ完了時の
形状に合わせて、図8(a)に示されるように挿入部9
4の半径よりも若干小さい値となっている。このため、
一対のかしめ型96,97を締め付け移動させると、ま
ずかしめ部96a,97aの周方向端部のみが挿入部9
4の外周面に点接触し、その後、徐々にかしめ部96
a,97aと挿入部94との周方向接触長さが大きくな
り、最後に図8(b)に示されるように、かしめ部96
a,97aの周方向全体が、挿入部94を可動軸92b
へ向かって押圧するようになる。
かしめ部96a,97aの曲率半径は、かしめ完了時の
形状に合わせて、図8(a)に示されるように挿入部9
4の半径よりも若干小さい値となっている。このため、
一対のかしめ型96,97を締め付け移動させると、ま
ずかしめ部96a,97aの周方向端部のみが挿入部9
4の外周面に点接触し、その後、徐々にかしめ部96
a,97aと挿入部94との周方向接触長さが大きくな
り、最後に図8(b)に示されるように、かしめ部96
a,97aの周方向全体が、挿入部94を可動軸92b
へ向かって押圧するようになる。
【0012】同方法の場合、可動軸92bと挿入部94
とのかしめ開始からかしめ終了までの間、挿入部94の
周方向全体が一貫して均等に可動軸92bへ押圧される
ことはない。そしてそのため、可動軸92bと挿入部9
4とがかしめ固定されたとき、可動鉄心92aの軸線と
可動軸92bの軸線とがずれることがある。特に、かし
め型96,97を接触させたとき、かしめ部96a,9
7aの中心が可動軸92bの軸線からずれている場合に
は、上記可動鉄心92a及び可動軸92bの軸線同士の
ずれが発生し易い。
とのかしめ開始からかしめ終了までの間、挿入部94の
周方向全体が一貫して均等に可動軸92bへ押圧される
ことはない。そしてそのため、可動軸92bと挿入部9
4とがかしめ固定されたとき、可動鉄心92aの軸線と
可動軸92bの軸線とがずれることがある。特に、かし
め型96,97を接触させたとき、かしめ部96a,9
7aの中心が可動軸92bの軸線からずれている場合に
は、上記可動鉄心92a及び可動軸92bの軸線同士の
ずれが発生し易い。
【0013】因みに、可動鉄心92a及び可動軸92b
の軸線同士がずれると、電磁ソレノイドを励磁又は消磁
させたとき、可動軸92bを的確に軸線方向へ移動させ
ることができなくなる。その結果、可動軸92bに設け
られた弁体(図示せず)によって、電磁スピル弁におけ
る送出通路及びスピル通路間の連通・遮断を適正に行な
うことができなくなる。
の軸線同士がずれると、電磁ソレノイドを励磁又は消磁
させたとき、可動軸92bを的確に軸線方向へ移動させ
ることができなくなる。その結果、可動軸92bに設け
られた弁体(図示せず)によって、電磁スピル弁におけ
る送出通路及びスピル通路間の連通・遮断を適正に行な
うことができなくなる。
【0014】また、可動軸92bと挿入部94とをかし
め固定するとき、一対のかしめ型96,97が可動軸9
2bの軸線方向にずれていると、可動鉄心92aの軸線
に対して可動軸92bが傾いた状態になる。そのため、
この場合においても可動鉄心92a及び可動軸92bの
軸線同士がずれ、上記と同様に電磁スピル弁における送
出通路及びスピル通路間の連通・遮断を適正に行なうこ
とができなくなる。
め固定するとき、一対のかしめ型96,97が可動軸9
2bの軸線方向にずれていると、可動鉄心92aの軸線
に対して可動軸92bが傾いた状態になる。そのため、
この場合においても可動鉄心92a及び可動軸92bの
軸線同士がずれ、上記と同様に電磁スピル弁における送
出通路及びスピル通路間の連通・遮断を適正に行なうこ
とができなくなる。
【0015】なお、可動鉄心92aと可動軸92bとの
固定方法としては、かしめ固定以外にも溶接や焼きバメ
などが考えられる。しかし、これらの方法を採用した場
合でも、作業時の熱により可動鉄心92aや可動軸92
bが変形し、その熱変形によって可動鉄心92a及び可
動軸92bの軸線同士がずれるおそれがある。
固定方法としては、かしめ固定以外にも溶接や焼きバメ
などが考えられる。しかし、これらの方法を採用した場
合でも、作業時の熱により可動鉄心92aや可動軸92
bが変形し、その熱変形によって可動鉄心92a及び可
動軸92bの軸線同士がずれるおそれがある。
【0016】また、上記電磁スピル弁等の可動軸に弁体
を備えるものに限らず、電磁ソレノイドの駆動に基づい
て可動体が直線状に移動するソレノイド式移動機構にあ
っては、その可動鉄心と可動軸との偏心に起因するこう
した問題も概ね共通したものとなっている。
を備えるものに限らず、電磁ソレノイドの駆動に基づい
て可動体が直線状に移動するソレノイド式移動機構にあ
っては、その可動鉄心と可動軸との偏心に起因するこう
した問題も概ね共通したものとなっている。
【0017】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、可動軸と可動鉄心とを
確実に同軸上に位置させることのできるソレノイド式移
動機構を提供することにある。
れたものであって、その目的は、可動軸と可動鉄心とを
確実に同軸上に位置させることのできるソレノイド式移
動機構を提供することにある。
【0018】また、本発明の別の目的は、可動軸と可動
鉄心とを確実に同軸上に位置させた状態でかしめ固定す
ることのできるソレノイド式移動機構の製造方法を提供
することにある。
鉄心とを確実に同軸上に位置させた状態でかしめ固定す
ることのできるソレノイド式移動機構の製造方法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、請求項1記載の発明では、電磁ソレノイドを励磁又
は消磁することにより直線状に移動する可動鉄心と、該
可動鉄心の移動方向一方端に突出形成された円筒状の挿
入部と、該挿入部に挿入された状態で同挿入部にかしめ
固定される可動軸と、前記電磁ソレノイドの励磁又は消
磁による該可動軸の移動を案内する貫通孔が設けられた
ガイド部材とを備えるソレノイド式移動機構において、
前記ガイド部材は、前記貫通孔の前記可動鉄心側の端部
に、前記挿入部の可動鉄心移動方向への押圧に基づいて
同挿入部に可動鉄心軸線へ向かう押圧力を付与するテー
パ面を有するものとした。
め、請求項1記載の発明では、電磁ソレノイドを励磁又
は消磁することにより直線状に移動する可動鉄心と、該
可動鉄心の移動方向一方端に突出形成された円筒状の挿
入部と、該挿入部に挿入された状態で同挿入部にかしめ
固定される可動軸と、前記電磁ソレノイドの励磁又は消
磁による該可動軸の移動を案内する貫通孔が設けられた
ガイド部材とを備えるソレノイド式移動機構において、
前記ガイド部材は、前記貫通孔の前記可動鉄心側の端部
に、前記挿入部の可動鉄心移動方向への押圧に基づいて
同挿入部に可動鉄心軸線へ向かう押圧力を付与するテー
パ面を有するものとした。
【0020】同構成にあっては、ソレノイド式移動機構
の製造時、可動鉄心と可動軸とをかしめ固定する際に、
ガイド部材の貫通孔に挿入された状態の可動軸が可動鉄
心の挿入部に挿入される。その後、挿入部の先端をガイ
ド部材のテーパ面に押し付けると、そのテーパ面によっ
て同挿入部の周方向全体が可動軸へ向かって均等に押圧
される。その結果、かしめ型を別途用意しなくても、可
動鉄心、可動軸及びガイド部材の貫通孔が確実に同軸上
に位置した状態で、その可動鉄心と可動軸とがかしめ固
定される。従って、ソレノイド式移動機構の作動に際し
ても、可動鉄心及び可動軸はそれらと同軸上に位置する
ガイド部材の貫通孔によって、確実に同孔の軸線方向へ
移動するように案内される。
の製造時、可動鉄心と可動軸とをかしめ固定する際に、
ガイド部材の貫通孔に挿入された状態の可動軸が可動鉄
心の挿入部に挿入される。その後、挿入部の先端をガイ
ド部材のテーパ面に押し付けると、そのテーパ面によっ
て同挿入部の周方向全体が可動軸へ向かって均等に押圧
される。その結果、かしめ型を別途用意しなくても、可
動鉄心、可動軸及びガイド部材の貫通孔が確実に同軸上
に位置した状態で、その可動鉄心と可動軸とがかしめ固
定される。従って、ソレノイド式移動機構の作動に際し
ても、可動鉄心及び可動軸はそれらと同軸上に位置する
ガイド部材の貫通孔によって、確実に同孔の軸線方向へ
移動するように案内される。
【0021】請求項2記載の発明では、電磁ソレノイド
の励磁又は消磁により直線状に移動される可動鉄心の移
動方向一方端に円筒状の挿入部を突出形成し、その挿入
部に可動軸を挿入した状態で同挿入部を可動鉄心の軸線
へ向かって押圧することにより、それら可動鉄心及び可
動軸をかしめ固定するソレノイド式移動機構の製造方法
において、前記可動軸が貫通される貫通孔と同孔の一方
端に前記可動鉄心の軸線方向に縮径するテーパ面とを形
成したかしめ型を用い、前記可動軸の挿入された挿入部
を可動鉄心移動方向に沿って該かしめ型の前記テーパ面
に押圧することにより、前記可動鉄心及び可動軸をかし
め固定するものとした。
の励磁又は消磁により直線状に移動される可動鉄心の移
動方向一方端に円筒状の挿入部を突出形成し、その挿入
部に可動軸を挿入した状態で同挿入部を可動鉄心の軸線
へ向かって押圧することにより、それら可動鉄心及び可
動軸をかしめ固定するソレノイド式移動機構の製造方法
において、前記可動軸が貫通される貫通孔と同孔の一方
端に前記可動鉄心の軸線方向に縮径するテーパ面とを形
成したかしめ型を用い、前記可動軸の挿入された挿入部
を可動鉄心移動方向に沿って該かしめ型の前記テーパ面
に押圧することにより、前記可動鉄心及び可動軸をかし
め固定するものとした。
【0022】こうした製造方法によれば、可動鉄心にお
ける挿入部の先端をかしめ型のテーパ面に押し付ける
と、挿入部の周方向全体がテーパ面に接触するため、そ
のテーパ面によって挿入部の周方向全体が同挿入部に挿
入された可動軸へ向かって均等に押圧される。その結
果、挿入部が可動軸にかしめられ、可動鉄心と可動軸と
が確実に同軸上に位置した状態で固定される。
ける挿入部の先端をかしめ型のテーパ面に押し付ける
と、挿入部の周方向全体がテーパ面に接触するため、そ
のテーパ面によって挿入部の周方向全体が同挿入部に挿
入された可動軸へ向かって均等に押圧される。その結
果、挿入部が可動軸にかしめられ、可動鉄心と可動軸と
が確実に同軸上に位置した状態で固定される。
【0023】請求項3記載の発明では、前記かしめ型と
しては、前記電磁ソレノイドの励磁又は消磁による前記
可動軸の移動を案内する前記貫通孔が設けられた当該ソ
レノイド式移動機構のガイド部材を兼用するようにし
た。
しては、前記電磁ソレノイドの励磁又は消磁による前記
可動軸の移動を案内する前記貫通孔が設けられた当該ソ
レノイド式移動機構のガイド部材を兼用するようにし
た。
【0024】同製造方法によれば、ソレノイド式移動機
構自身のガイド部材に上記テーパ面を設けておくこと
で、上記態様でのかしめ固定が実現されることとなり、
別途かしめ型を用意する必要がなくなる。
構自身のガイド部材に上記テーパ面を設けておくこと
で、上記態様でのかしめ固定が実現されることとなり、
別途かしめ型を用意する必要がなくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車用の燃料噴
射ポンプに設けられる電磁スピル弁に適用した一実施形
態を図1〜図6に従って説明する。
射ポンプに設けられる電磁スピル弁に適用した一実施形
態を図1〜図6に従って説明する。
【0026】図1に示すように、燃料噴射ポンプ11は
中空構造をなすリフタガイドハウジング12を備え、同
ハウジング12には上方へ向かって開口するガイド孔1
3が設けられている。リフタガイドハウジング12の内
部には、カム14を備えたカムシャフト15が回転可能
に支持され、このカムシャフト15は内燃機関出力軸の
回転に応じて回転されるようになっている。また、ガイ
ド孔13内には筒状に形成されたリフタ16が設けら
れ、リフタ16の底部16aはカム14に接触してい
る。
中空構造をなすリフタガイドハウジング12を備え、同
ハウジング12には上方へ向かって開口するガイド孔1
3が設けられている。リフタガイドハウジング12の内
部には、カム14を備えたカムシャフト15が回転可能
に支持され、このカムシャフト15は内燃機関出力軸の
回転に応じて回転されるようになっている。また、ガイ
ド孔13内には筒状に形成されたリフタ16が設けら
れ、リフタ16の底部16aはカム14に接触してい
る。
【0027】ガイド孔13の上側には筒状に形成された
ポンプ本体17が設けられている。ポンプ本体17の下
端部には、ボルト18によってリフタガイドハウジング
12に固定されるフランジ19が設けられている。そし
て、ポンプ本体17の内部には、鉛直方向へ延びるプラ
ンジャ20が挿入された挿入孔21が設けられている。
また、プランジャ20の下端部にはリテーナプレート2
2が取り付けられ、そのリテーナプレート22の上面と
ポンプ本体17の下面との間にはコイルスプリング23
が設けられている。このコイルスプリング23の付勢力
により、プランジャ20の下端が前記リフタ16をカム
14へ向かって押し付ける。そして、カムシャフト15
が回転されると、プランジャ20はカム14及びコイル
スプリング23の作用により、挿入孔21に沿って往復
移動するようになっている。
ポンプ本体17が設けられている。ポンプ本体17の下
端部には、ボルト18によってリフタガイドハウジング
12に固定されるフランジ19が設けられている。そし
て、ポンプ本体17の内部には、鉛直方向へ延びるプラ
ンジャ20が挿入された挿入孔21が設けられている。
また、プランジャ20の下端部にはリテーナプレート2
2が取り付けられ、そのリテーナプレート22の上面と
ポンプ本体17の下面との間にはコイルスプリング23
が設けられている。このコイルスプリング23の付勢力
により、プランジャ20の下端が前記リフタ16をカム
14へ向かって押し付ける。そして、カムシャフト15
が回転されると、プランジャ20はカム14及びコイル
スプリング23の作用により、挿入孔21に沿って往復
移動するようになっている。
【0028】一方、ポンプ本体17の内側上部には隔壁
25が設けられ、ポンプ本体17の上端部には隔壁25
と一体形成されて上方へ突出する筒部32が設けられて
いる。隔壁25とプランジャ20の頭部20aとの間に
は、挿入孔21よりも大径に形成されたポンプ室24が
設けられている。また、ポンプ本体17には径方向に延
びて挿入孔21の上端部と連通する導入通路27が設け
られ、同通路27は図示しない燃料タンクと繋がってい
る。
25が設けられ、ポンプ本体17の上端部には隔壁25
と一体形成されて上方へ突出する筒部32が設けられて
いる。隔壁25とプランジャ20の頭部20aとの間に
は、挿入孔21よりも大径に形成されたポンプ室24が
設けられている。また、ポンプ本体17には径方向に延
びて挿入孔21の上端部と連通する導入通路27が設け
られ、同通路27は図示しない燃料タンクと繋がってい
る。
【0029】上記隔壁25にはポンプ室24と筒部32
の内側とを連通させるとともに、図示しない燃料噴射装
置に繋がる送出通路26が設けられている。また、筒部
32には径方向に延びて同筒部32の内側に繋がるスピ
ル通路34が設けられ、スピル通路34は燃料タンクと
連通している。さらに、筒部32の内側には、スピル通
路34と送出通路26との間を連通・遮断するための電
磁スピル弁31が設けられている。この電磁スピル弁3
1は、通常時にはスピル通路34と送出通路26との間
を遮断するようになっている。
の内側とを連通させるとともに、図示しない燃料噴射装
置に繋がる送出通路26が設けられている。また、筒部
32には径方向に延びて同筒部32の内側に繋がるスピ
ル通路34が設けられ、スピル通路34は燃料タンクと
連通している。さらに、筒部32の内側には、スピル通
路34と送出通路26との間を連通・遮断するための電
磁スピル弁31が設けられている。この電磁スピル弁3
1は、通常時にはスピル通路34と送出通路26との間
を遮断するようになっている。
【0030】そして、プランジャ20が図中において下
降すると、プランジャ20の上端部外周面によって遮断
されていた導入通路27とポンプ室24とが連通すると
ともに、プランジャ20の移動に伴ってポンプ室24内
に負圧が発生する。このポンプ室24内の負圧により、
燃料タンク内の燃料が導入通路27を介して、同ポンプ
室24内に吸入される。その後、プランジャ20が図中
において上昇すると、導入通路27とポンプ室24とが
プランジャ20の外周面によって遮断されるとともに、
プランジャ20の移動に伴ってポンプ室24内の燃料が
送出通路26を介して燃料噴射装置へ送り出される。
降すると、プランジャ20の上端部外周面によって遮断
されていた導入通路27とポンプ室24とが連通すると
ともに、プランジャ20の移動に伴ってポンプ室24内
に負圧が発生する。このポンプ室24内の負圧により、
燃料タンク内の燃料が導入通路27を介して、同ポンプ
室24内に吸入される。その後、プランジャ20が図中
において上昇すると、導入通路27とポンプ室24とが
プランジャ20の外周面によって遮断されるとともに、
プランジャ20の移動に伴ってポンプ室24内の燃料が
送出通路26を介して燃料噴射装置へ送り出される。
【0031】この燃料噴射装置への燃料供給量の調整
は、プランジャ20が上昇しているとき、電磁スピル弁
31で送出通路26とスピル通路34との間を連通させ
ることによって行われる。このように電磁スピル弁31
を作動させると、ポンプ室24から送出通路26へ送り
出される燃料の一部がスピル通路34を介して燃料タン
クへ戻されることとなる。そのため、上記電磁スピル弁
31による送出通路26及びスピル通路34間の連通の
時期を変更することにより、燃料噴射装置への燃料供給
量を調整することができるようになる。
は、プランジャ20が上昇しているとき、電磁スピル弁
31で送出通路26とスピル通路34との間を連通させ
ることによって行われる。このように電磁スピル弁31
を作動させると、ポンプ室24から送出通路26へ送り
出される燃料の一部がスピル通路34を介して燃料タン
クへ戻されることとなる。そのため、上記電磁スピル弁
31による送出通路26及びスピル通路34間の連通の
時期を変更することにより、燃料噴射装置への燃料供給
量を調整することができるようになる。
【0032】次に、電磁スピル弁31の具体的な構成
を、図2に基づいて詳しく説明する。同図に示されるよ
うに、電磁スピル弁31は、円筒状に形成された外筒3
5を備え、外筒35の図中上部にはスプリングホルダ3
6が設けられている。スプリングホルダ36には円筒状
に形成されたホルダ部36aが設けられ、同ホルダ部3
6aは外筒35の上端部に挿入されて同外筒35と同軸
上に延びている。このホルダ部36a内には、外筒35
の軸線方向に伸縮するコイルスプリング37が配置され
ている。また、ホルダ部36aは円筒状に形成された合
成樹脂製のコイルケース38内に嵌め込まれ、コイルケ
ース38の外周には電磁ソレノイド39が巻き付けられ
ている。そして、スプリングホルダ36は、そのコイル
ケース38を介して外筒35の上部に嵌め込まれてい
る。
を、図2に基づいて詳しく説明する。同図に示されるよ
うに、電磁スピル弁31は、円筒状に形成された外筒3
5を備え、外筒35の図中上部にはスプリングホルダ3
6が設けられている。スプリングホルダ36には円筒状
に形成されたホルダ部36aが設けられ、同ホルダ部3
6aは外筒35の上端部に挿入されて同外筒35と同軸
上に延びている。このホルダ部36a内には、外筒35
の軸線方向に伸縮するコイルスプリング37が配置され
ている。また、ホルダ部36aは円筒状に形成された合
成樹脂製のコイルケース38内に嵌め込まれ、コイルケ
ース38の外周には電磁ソレノイド39が巻き付けられ
ている。そして、スプリングホルダ36は、そのコイル
ケース38を介して外筒35の上部に嵌め込まれてい
る。
【0033】外筒35の内周面において、同外筒35の
軸線方向中央には周方向へ延びる突部35aが設けられ
ている。この突部35aの内径はコイルケース38の内
径と等しくなっており、コイルケース38の下端部及び
突部35a内には円筒状の可動鉄心40が挿入されてい
る。可動鉄心40の上面には上記コイルスプリング37
の端部が挿入される凹部41が設けられ、可動鉄心40
の下面には円筒状の挿入部42が可動鉄心40の軸線上
で延びるように突出形成されている。この挿入部42の
外径は、可動鉄心40自身の外径よりも小さい値となっ
ている。
軸線方向中央には周方向へ延びる突部35aが設けられ
ている。この突部35aの内径はコイルケース38の内
径と等しくなっており、コイルケース38の下端部及び
突部35a内には円筒状の可動鉄心40が挿入されてい
る。可動鉄心40の上面には上記コイルスプリング37
の端部が挿入される凹部41が設けられ、可動鉄心40
の下面には円筒状の挿入部42が可動鉄心40の軸線上
で延びるように突出形成されている。この挿入部42の
外径は、可動鉄心40自身の外径よりも小さい値となっ
ている。
【0034】可動鉄心40には同鉄心40と同軸上で延
びる可動軸51が取り付けられ、それら可動鉄心40及
び可動軸51により可動体45が構成されている。可動
軸51において図中上端部は取付部51aとなってい
る。そして、取付部51aを可動鉄心40の挿入部42
内に挿入し、その挿入部42を取付部51aに対してか
しめることにより可動鉄心40と可動軸51とが固定さ
れている。更に、可動軸51の長手方向中央部には摺動
部51bが設けられ、可動軸51の図中下端には弁体5
1cが設けられている。
びる可動軸51が取り付けられ、それら可動鉄心40及
び可動軸51により可動体45が構成されている。可動
軸51において図中上端部は取付部51aとなってい
る。そして、取付部51aを可動鉄心40の挿入部42
内に挿入し、その挿入部42を取付部51aに対してか
しめることにより可動鉄心40と可動軸51とが固定さ
れている。更に、可動軸51の長手方向中央部には摺動
部51bが設けられ、可動軸51の図中下端には弁体5
1cが設けられている。
【0035】また、外筒35の図中下端部には、板状の
ストッパ52を介して、可動鉄心40よりも硬い材料か
らなるガイド部材53が嵌め込まれている。可動軸51
はガイド部材53と外筒35の突部35aとの間に挟ま
れたストッパ52の切欠部52aを貫通し、可動軸51
の摺動部51bは上記ガイド部材53に設けられた貫通
孔54を同孔54に摺接して貫通している。この貫通孔
54の図中上端開口部内周は下方に向かうほど縮径する
テーパ面56が設けられている。一方、貫通孔54の図
中下端開口部は、ガイド部材53の下面に設けられた凹
部57内に繋がっている。この凹部57の下端開口部内
周にはシート部58が設けられ、シート部58には可動
軸51の弁体51cが押し付けられるようになってい
る。また、ガイド部材53には、可動軸51と直交する
方向に延びて凹部57内と連通する通路59が設けられ
ている。
ストッパ52を介して、可動鉄心40よりも硬い材料か
らなるガイド部材53が嵌め込まれている。可動軸51
はガイド部材53と外筒35の突部35aとの間に挟ま
れたストッパ52の切欠部52aを貫通し、可動軸51
の摺動部51bは上記ガイド部材53に設けられた貫通
孔54を同孔54に摺接して貫通している。この貫通孔
54の図中上端開口部内周は下方に向かうほど縮径する
テーパ面56が設けられている。一方、貫通孔54の図
中下端開口部は、ガイド部材53の下面に設けられた凹
部57内に繋がっている。この凹部57の下端開口部内
周にはシート部58が設けられ、シート部58には可動
軸51の弁体51cが押し付けられるようになってい
る。また、ガイド部材53には、可動軸51と直交する
方向に延びて凹部57内と連通する通路59が設けられ
ている。
【0036】上記のように構成された電磁スピル弁31
は、外筒35の図中下端部を筒部32内に嵌め込むこと
により、同筒部32に取り付けられている。そして、電
磁スピル弁31を筒部32に取り付けた状態では、可動
軸51の弁体51cが隔壁25の図中上面中央に設けら
れた凹部60内に配置される。更に、隔壁25の送出通
路26は、上記凹部60及びシート部58と弁体51c
との間を介して、ガイド部材53の凹部57内と連通す
る。また、筒部32のスピル通路34は、ガイド部材5
3の通路59を介して、同ガイド部材53の凹部57内
と連通する。
は、外筒35の図中下端部を筒部32内に嵌め込むこと
により、同筒部32に取り付けられている。そして、電
磁スピル弁31を筒部32に取り付けた状態では、可動
軸51の弁体51cが隔壁25の図中上面中央に設けら
れた凹部60内に配置される。更に、隔壁25の送出通
路26は、上記凹部60及びシート部58と弁体51c
との間を介して、ガイド部材53の凹部57内と連通す
る。また、筒部32のスピル通路34は、ガイド部材5
3の通路59を介して、同ガイド部材53の凹部57内
と連通する。
【0037】こうした電磁スピル弁31にあって、電磁
ソレノイド39が励磁されると、可動体45は、弁体5
1cがガイド部材53のシート部58に押し付けられる
位置に、コイルスプリング37の付勢力に抗して移動す
る。この状態では、シート部58に対する弁体51cの
押し付けにより、隔壁25の送出通路26と筒部32の
スピル通路34との間が遮断される。また、電磁ソレノ
イド39が消磁されると、可動体45はコイルスプリン
グ37の付勢力によって移動し、弁体51cはガイド部
材53のシート部58から離れる。その結果、隔壁25
の送出通路26と筒部32のスピル通路34との間が連
通するようになる。
ソレノイド39が励磁されると、可動体45は、弁体5
1cがガイド部材53のシート部58に押し付けられる
位置に、コイルスプリング37の付勢力に抗して移動す
る。この状態では、シート部58に対する弁体51cの
押し付けにより、隔壁25の送出通路26と筒部32の
スピル通路34との間が遮断される。また、電磁ソレノ
イド39が消磁されると、可動体45はコイルスプリン
グ37の付勢力によって移動し、弁体51cはガイド部
材53のシート部58から離れる。その結果、隔壁25
の送出通路26と筒部32のスピル通路34との間が連
通するようになる。
【0038】次に、上記電磁スピル弁31の製造方法、
特に可動鉄心40に対する可動軸51の固定方法を、図
3〜図6に基づいて説明する。図3に示すように、これ
ら可動鉄心40及び可動軸51の固定に際しては、上記
ガイド部材53が嵌め込まれる台座71、及び、ガイド
部材53を台座71に固定するための蓋72からなる治
具と、台座71及び蓋72の上方に昇降可能に設けられ
た加圧部材73とを用いる。
特に可動鉄心40に対する可動軸51の固定方法を、図
3〜図6に基づいて説明する。図3に示すように、これ
ら可動鉄心40及び可動軸51の固定に際しては、上記
ガイド部材53が嵌め込まれる台座71、及び、ガイド
部材53を台座71に固定するための蓋72からなる治
具と、台座71及び蓋72の上方に昇降可能に設けられ
た加圧部材73とを用いる。
【0039】台座71の上面には、ガイド部材53を嵌
め込み可能な保持部74が凹設され、保持部74の底面
にはバネ用穴75が凹設されている。このバネ用穴75
内は保持部74よりも小径に形成され、同穴75内には
鉛直方向に伸縮可能なコイルスプリング76が配設され
ている。
め込み可能な保持部74が凹設され、保持部74の底面
にはバネ用穴75が凹設されている。このバネ用穴75
内は保持部74よりも小径に形成され、同穴75内には
鉛直方向に伸縮可能なコイルスプリング76が配設され
ている。
【0040】台座71の上面には、保持部74の開口部
を覆うように蓋72が設けられている。蓋72の中央部
72aは上方へ突出して円筒状をなし、その円筒状の中
央部72aの上端内周面にはフランジ72bが設けられ
ている。同フランジ72bの内側にはガイド部材53よ
りも小径の孔78が設けられている。また、蓋72の外
縁部には一対のスリット79が設けられ、蓋72は同ス
リット79を貫通して台座71に螺入される一対のボル
ト80によって台座71に固定されている。このスリッ
ト79は、図4に示すように孔78の軸線を中心とする
円弧状に延び、スリット79の矢印A方向の端部は上記
ボルト80の頭部80aよりも大きい径の大径部79a
が設けられている。
を覆うように蓋72が設けられている。蓋72の中央部
72aは上方へ突出して円筒状をなし、その円筒状の中
央部72aの上端内周面にはフランジ72bが設けられ
ている。同フランジ72bの内側にはガイド部材53よ
りも小径の孔78が設けられている。また、蓋72の外
縁部には一対のスリット79が設けられ、蓋72は同ス
リット79を貫通して台座71に螺入される一対のボル
ト80によって台座71に固定されている。このスリッ
ト79は、図4に示すように孔78の軸線を中心とする
円弧状に延び、スリット79の矢印A方向の端部は上記
ボルト80の頭部80aよりも大きい径の大径部79a
が設けられている。
【0041】そして、蓋72を台座71から取り外すに
は、一対のボルト80を緩めた状態で、蓋72を矢印A
と逆方向へ回動させ、スリット79の大径部79aをボ
ルト80の頭部80aに対応して位置させる。その後、
蓋72を台座71から持ち上げることにより、ボルト8
0の頭部80aが大径部79aから抜き出され、蓋72
が台座71から取り外される。また、台座71への蓋7
2の取り付けは、上記と逆の手順よって行われる。
は、一対のボルト80を緩めた状態で、蓋72を矢印A
と逆方向へ回動させ、スリット79の大径部79aをボ
ルト80の頭部80aに対応して位置させる。その後、
蓋72を台座71から持ち上げることにより、ボルト8
0の頭部80aが大径部79aから抜き出され、蓋72
が台座71から取り外される。また、台座71への蓋7
2の取り付けは、上記と逆の手順よって行われる。
【0042】このような台座71、蓋72及び加圧部材
73を用いて、上記可動鉄心40及び可動軸51を固定
するには、まず蓋72を台座71から取り外し、可動軸
51が貫通したガイド部材53を同軸51の弁体51c
が下になるように台座71の保持部74に嵌め込む。こ
の状態では、可動軸51の軸線がガイド部材53におけ
る貫通孔54の軸線と一致し、且つ台座71に設けられ
たコイルスプリング76の上端が可動軸51の弁体51
cに当接する。そして、コイルスプリング76によって
可動軸51が上方に付勢されるため、可動軸51上端の
取付部51aはガイド部材53の上面から突出する。こ
の取付部51aの外周面には、周方向へ延びて円環状と
なる溝81が形成されている。
73を用いて、上記可動鉄心40及び可動軸51を固定
するには、まず蓋72を台座71から取り外し、可動軸
51が貫通したガイド部材53を同軸51の弁体51c
が下になるように台座71の保持部74に嵌め込む。こ
の状態では、可動軸51の軸線がガイド部材53におけ
る貫通孔54の軸線と一致し、且つ台座71に設けられ
たコイルスプリング76の上端が可動軸51の弁体51
cに当接する。そして、コイルスプリング76によって
可動軸51が上方に付勢されるため、可動軸51上端の
取付部51aはガイド部材53の上面から突出する。こ
の取付部51aの外周面には、周方向へ延びて円環状と
なる溝81が形成されている。
【0043】こうしてガイド部材53を台座71の保持
部74に嵌め込んだ後、その台座71に蓋72を取り付
ける。蓋72を台座71に取り付けると、蓋72のフラ
ンジ72bによってガイド部材53が台座71側に押え
付けられ、同ガイド部材53が台座71に保持固定され
る。この状態では、可動軸51の取付部51aが蓋72
の孔78を貫通して上方へ突出する。そしてその後、そ
の突出する取付部51aが可動鉄心40の前記挿入部4
2内に挿入されるよう、同可動鉄心40をその上方から
装着する。このように可動軸51に装着された可動鉄心
40は、図5に示すように、その挿入部42がガイド部
材53のテーパ面56と対向するように配置されること
となる。
部74に嵌め込んだ後、その台座71に蓋72を取り付
ける。蓋72を台座71に取り付けると、蓋72のフラ
ンジ72bによってガイド部材53が台座71側に押え
付けられ、同ガイド部材53が台座71に保持固定され
る。この状態では、可動軸51の取付部51aが蓋72
の孔78を貫通して上方へ突出する。そしてその後、そ
の突出する取付部51aが可動鉄心40の前記挿入部4
2内に挿入されるよう、同可動鉄心40をその上方から
装着する。このように可動軸51に装着された可動鉄心
40は、図5に示すように、その挿入部42がガイド部
材53のテーパ面56と対向するように配置されること
となる。
【0044】こうして可動軸51の取付部51aに可動
鉄心40を装着した後、加圧部材73を下降させて可動
鉄心40を下方(可動軸51の軸線方向)へ向けて加圧
する。この加圧により、可動鉄心40に設けられた挿入
部42の先端外周面は、その周方向全体がガイド部材5
3のテーパ面56に押し付けられる。このとき、挿入部
42の外径が可動鉄心40の製造誤差等によって規定値
より若干大小していても、その挿入部42の先端はガイ
ド部材53のテーパ面56に確実に接触する。
鉄心40を装着した後、加圧部材73を下降させて可動
鉄心40を下方(可動軸51の軸線方向)へ向けて加圧
する。この加圧により、可動鉄心40に設けられた挿入
部42の先端外周面は、その周方向全体がガイド部材5
3のテーパ面56に押し付けられる。このとき、挿入部
42の外径が可動鉄心40の製造誤差等によって規定値
より若干大小していても、その挿入部42の先端はガイ
ド部材53のテーパ面56に確実に接触する。
【0045】そして、所定の荷重値となるまで可動鉄心
40を下方に加圧し、その所定荷重値となった状態を一
定時間保持する。こうした加圧部材53での可動鉄心4
0の加圧が行われると、ガイド部材53のテーパ面56
によって可動鉄心40における挿入部42の周方向全体
が、同挿入部42に挿入された可動軸51の取付部51
aへ向かって均等に押圧される。その結果、図6に示す
ように、挿入部42の先端部が取付部51aの溝81内
へ入り込むように塑性変形し、挿入部42と取付部51
aとは互いの軸線が一致した状態でかしめられる。
40を下方に加圧し、その所定荷重値となった状態を一
定時間保持する。こうした加圧部材53での可動鉄心4
0の加圧が行われると、ガイド部材53のテーパ面56
によって可動鉄心40における挿入部42の周方向全体
が、同挿入部42に挿入された可動軸51の取付部51
aへ向かって均等に押圧される。その結果、図6に示す
ように、挿入部42の先端部が取付部51aの溝81内
へ入り込むように塑性変形し、挿入部42と取付部51
aとは互いの軸線が一致した状態でかしめられる。
【0046】このように挿入部42と取付部51aとが
かしめられることにより、可動鉄心40と可動軸51と
は互いの軸線が一致した状態で固定されるとともに、そ
れらの軸線はガイド部材53における貫通孔54の軸線
とも一致することとなる。そして、可動鉄心40と可動
軸51との固定により、それら可動鉄心40及び可動軸
51からなる可動体45が完成する。
かしめられることにより、可動鉄心40と可動軸51と
は互いの軸線が一致した状態で固定されるとともに、そ
れらの軸線はガイド部材53における貫通孔54の軸線
とも一致することとなる。そして、可動鉄心40と可動
軸51との固定により、それら可動鉄心40及び可動軸
51からなる可動体45が完成する。
【0047】こうして完成した可動体45は、台座71
から取り外された後、ガイド部材53と共に電磁スピル
弁31に組み付けられ、更に同電磁スピル弁31は燃料
噴射ポンプ11に装着される。燃料噴射ポンプ11に装
着された電磁スピル弁31を作動させると、可動鉄心4
0及び可動軸51はそれらと同軸上に位置するガイド部
材53の貫通孔54によって、確実に同孔54の軸線方
向へ移動するように案内される。
から取り外された後、ガイド部材53と共に電磁スピル
弁31に組み付けられ、更に同電磁スピル弁31は燃料
噴射ポンプ11に装着される。燃料噴射ポンプ11に装
着された電磁スピル弁31を作動させると、可動鉄心4
0及び可動軸51はそれらと同軸上に位置するガイド部
材53の貫通孔54によって、確実に同孔54の軸線方
向へ移動するように案内される。
【0048】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、下記に示す効果が得られるようになる。 ・可動鉄心40の挿入部42に可動軸51の取付部51
aを挿入した状態で、その挿入部42の先端をガイド部
材53のテーパ面56に押し付けると、同テーパ面56
によって挿入部42の周方向全体が取付部51aへ向か
って均等に押圧される。こうした取付部51aへの挿入
部42の押圧により両者がかしめられ、可動鉄心40と
可動軸51とを確実に同軸上に位置した状態で固定する
ことができるようになる。
ば、下記に示す効果が得られるようになる。 ・可動鉄心40の挿入部42に可動軸51の取付部51
aを挿入した状態で、その挿入部42の先端をガイド部
材53のテーパ面56に押し付けると、同テーパ面56
によって挿入部42の周方向全体が取付部51aへ向か
って均等に押圧される。こうした取付部51aへの挿入
部42の押圧により両者がかしめられ、可動鉄心40と
可動軸51とを確実に同軸上に位置した状態で固定する
ことができるようになる。
【0049】・可動体45の移動を案内するために電磁
スピル弁31に設けられたガイド部材53にテーパ面5
6を形成したため、可動鉄心40と可動軸51との固定
を行なう際に、従来のようなかしめ型を別途用意する必
要がなくなる。従って、かしめ型が必要ない分、電磁ス
ピル弁31を製造するための設備を簡略化することがで
きる。
スピル弁31に設けられたガイド部材53にテーパ面5
6を形成したため、可動鉄心40と可動軸51との固定
を行なう際に、従来のようなかしめ型を別途用意する必
要がなくなる。従って、かしめ型が必要ない分、電磁ス
ピル弁31を製造するための設備を簡略化することがで
きる。
【0050】・可動軸51は、ガイド部材53の貫通孔
54を貫通した状態で、可動鉄心40に固定される。そ
のため、可動鉄心40と可動軸51とが固定されたと
き、それら可動鉄心40及び可動軸51の軸線は、互い
に一致するのみならずガイド部材53における貫通孔5
4の軸線とも一致する。従って、可動体45をガイド部
材53と共に電磁スピル弁31に組み付けて同弁31を
作動させると、可動鉄心40及び可動軸51は、それら
と同軸上に位置するガイド部材53の貫通孔54によっ
て案内されるため、可動軸51を確実に同孔54の軸線
方向へ移動させることができる。
54を貫通した状態で、可動鉄心40に固定される。そ
のため、可動鉄心40と可動軸51とが固定されたと
き、それら可動鉄心40及び可動軸51の軸線は、互い
に一致するのみならずガイド部材53における貫通孔5
4の軸線とも一致する。従って、可動体45をガイド部
材53と共に電磁スピル弁31に組み付けて同弁31を
作動させると、可動鉄心40及び可動軸51は、それら
と同軸上に位置するガイド部材53の貫通孔54によっ
て案内されるため、可動軸51を確実に同孔54の軸線
方向へ移動させることができる。
【0051】・電磁ソレノイド39を励磁又は消磁した
とき、可動体45をガイド部材53における貫通孔54
の軸線方向へ的確に移動させることができるため、可動
軸51の弁体51cをガイド部材53のシート部58に
押し付けたとき、同弁体51cがシート部58に片当た
りすることはない。従って、可動体45に伴って移動す
る弁体51cにより、送出通路26及びスピル通路34
間の連通・遮断を適正に行なうことができる。
とき、可動体45をガイド部材53における貫通孔54
の軸線方向へ的確に移動させることができるため、可動
軸51の弁体51cをガイド部材53のシート部58に
押し付けたとき、同弁体51cがシート部58に片当た
りすることはない。従って、可動体45に伴って移動す
る弁体51cにより、送出通路26及びスピル通路34
間の連通・遮断を適正に行なうことができる。
【0052】・可動鉄心40と可動軸51とをかしめ固
定するのに、可動鉄心40を可動軸51の軸線方向に押
圧するだけでよいため、そのかしめ固定作業を容易に行
なうことができる。
定するのに、可動鉄心40を可動軸51の軸線方向に押
圧するだけでよいため、そのかしめ固定作業を容易に行
なうことができる。
【0053】・可動軸51の取付部51aに溝81を設
け、可動鉄心40の挿入部42を取付部51aに押圧し
たとき、同挿入部42の先端が溝81内に入り込んだ状
態で可動鉄心40と可動軸51とをかしめ固定するよう
にした。そのため、可動体45において、可動軸51が
可動鉄心40から抜けてしまうのを防止することができ
る。
け、可動鉄心40の挿入部42を取付部51aに押圧し
たとき、同挿入部42の先端が溝81内に入り込んだ状
態で可動鉄心40と可動軸51とをかしめ固定するよう
にした。そのため、可動体45において、可動軸51が
可動鉄心40から抜けてしまうのを防止することができ
る。
【0054】なお、本実施形態は、例えば以下のように
変更することもできる。 ・本実施形態では、電磁スピル弁31に本発明を適用し
たが、本発明は電磁スピル弁31以外のソレノイドバル
ブに適用することもできる。また、本発明は、電磁ソレ
ノイドの駆動に基づいて可動体が直線状に移動する他の
ソレノイド式移動機構に適用することもできる。
変更することもできる。 ・本実施形態では、電磁スピル弁31に本発明を適用し
たが、本発明は電磁スピル弁31以外のソレノイドバル
ブに適用することもできる。また、本発明は、電磁ソレ
ノイドの駆動に基づいて可動体が直線状に移動する他の
ソレノイド式移動機構に適用することもできる。
【0055】・本実施形態では、可動体45の移動を案
内するガイド部材53にテーパ面56を設け、そのテー
パ面56に可動鉄心40の挿入部42を押し付けて可動
鉄心40と可動軸51とのかしめ固定を行なうようにし
たが、本発明はこれに限定されない。即ち、テーパ面を
有する貫通孔が形成されたかしめ型を別途に設け、その
かしめ型によって可動鉄心40と可動軸51とのかしめ
固定を行なうようにしてもよい。
内するガイド部材53にテーパ面56を設け、そのテー
パ面56に可動鉄心40の挿入部42を押し付けて可動
鉄心40と可動軸51とのかしめ固定を行なうようにし
たが、本発明はこれに限定されない。即ち、テーパ面を
有する貫通孔が形成されたかしめ型を別途に設け、その
かしめ型によって可動鉄心40と可動軸51とのかしめ
固定を行なうようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ソレノイ
ド式移動機構の製造時、ガイド部材の貫通孔に挿入され
た状態の可動軸が可動鉄心の挿入部に挿入され、同挿入
部の先端がガイド部材のテーパ面に押し付けられる。そ
の結果、可動鉄心、可動軸及びガイド部材の貫通孔が確
実に同軸上に位置した状態で、その可動鉄心と可動軸と
がかしめ固定される。従って、ソレノイド式移動機構の
作動に際しても、可動鉄心及び可動軸を、それらと同軸
上に位置するガイド部材の貫通孔によって、確実に同孔
の軸線方向へ移動するように案内することができる。
ド式移動機構の製造時、ガイド部材の貫通孔に挿入され
た状態の可動軸が可動鉄心の挿入部に挿入され、同挿入
部の先端がガイド部材のテーパ面に押し付けられる。そ
の結果、可動鉄心、可動軸及びガイド部材の貫通孔が確
実に同軸上に位置した状態で、その可動鉄心と可動軸と
がかしめ固定される。従って、ソレノイド式移動機構の
作動に際しても、可動鉄心及び可動軸を、それらと同軸
上に位置するガイド部材の貫通孔によって、確実に同孔
の軸線方向へ移動するように案内することができる。
【0057】請求項2記載の発明によれば、可動鉄心に
おける挿入部の先端をかしめ型のテーパ面に押し付ける
と、そのテーパ面によって挿入部の周方向全体が同挿入
部に挿入された可動軸へ向かって均等に押圧される。こ
うした可動軸への挿入部の押圧により、可動鉄心と可動
軸とを確実に同軸上に位置した状態でかしめ固定するこ
とができるようになる。
おける挿入部の先端をかしめ型のテーパ面に押し付ける
と、そのテーパ面によって挿入部の周方向全体が同挿入
部に挿入された可動軸へ向かって均等に押圧される。こ
うした可動軸への挿入部の押圧により、可動鉄心と可動
軸とを確実に同軸上に位置した状態でかしめ固定するこ
とができるようになる。
【0058】請求項3記載の発明によれば、可動鉄心に
おける挿入部の先端は、ソレノイド式移動機構に設けら
れたガイド部材のテーパ面に押し付けられるため、別途
かしめ型を用意する必要がなくなる。従って、可動体を
製造するための設備を簡略化することができる。
おける挿入部の先端は、ソレノイド式移動機構に設けら
れたガイド部材のテーパ面に押し付けられるため、別途
かしめ型を用意する必要がなくなる。従って、可動体を
製造するための設備を簡略化することができる。
【図1】本発明にかかる移動機構が設けられた電磁スピ
ル弁を備える燃料噴射ポンプの断面図。
ル弁を備える燃料噴射ポンプの断面図。
【図2】同電磁スピル弁を示す拡大断面図。
【図3】電磁スピル弁の製造に用いられる治具及び加圧
部材を示す断面図。
部材を示す断面図。
【図4】同治具に設けられた蓋の構造を示す平面図。
【図5】電磁スピル弁の製造方法を示す拡大断面図。
【図6】電磁スピル弁の製造方法を示す拡大断面図。
【図7】従来における電磁スピル弁の製造方法を示す縦
断面図。
断面図。
【図8】従来における電磁スピル弁の製造方法を示す平
断面図。
断面図。
31…電磁スピル弁、39…電磁ソレノイド、40…可
動鉄心、42…挿入部、45…可動体、51…可動軸、
53…ガイド部材、54…貫通孔、56…テーパ面。
動鉄心、42…挿入部、45…可動体、51…可動軸、
53…ガイド部材、54…貫通孔、56…テーパ面。
Claims (3)
- 【請求項1】電磁ソレノイドを励磁又は消磁することに
より直線状に移動する可動鉄心と、該可動鉄心の移動方
向一方端に突出形成された円筒状の挿入部と、該挿入部
に挿入された状態で同挿入部にかしめ固定される可動軸
と、前記電磁ソレノイドの励磁又は消磁による該可動軸
の移動を案内する貫通孔が設けられたガイド部材とを備
えるソレノイド式移動機構において、 前記ガイド部材は、前記貫通孔の前記可動鉄心側の端部
に、前記挿入部の可動鉄心移動方向への押圧に基づいて
同挿入部に可動鉄心軸線へ向かう押圧力を付与するテー
パ面を有することを特徴とするソレノイド式移動機構。 - 【請求項2】電磁ソレノイドの励磁又は消磁により直線
状に移動される可動鉄心の移動方向一方端に円筒状の挿
入部を突出形成し、その挿入部に可動軸を挿入した状態
で同挿入部を可動鉄心の軸線へ向かって押圧することに
より、それら可動鉄心及び可動軸をかしめ固定するソレ
ノイド式移動機構の製造方法において、 前記可動軸が貫通される貫通孔と同孔の一方端に前記可
動鉄心の軸線方向に縮径するテーパ面とを形成したかし
め型を用い、前記可動軸の挿入された挿入部を可動鉄心
移動方向に沿って該かしめ型の前記テーパ面に押圧する
ことにより、前記可動鉄心及び可動軸をかしめ固定する
ことを特徴とするソレノイド式移動機構の製造方法。 - 【請求項3】前記かしめ型としては、前記電磁ソレノイ
ドの励磁又は消磁による前記可動軸の移動を案内する前
記貫通孔が設けられた当該ソレノイド式移動機構のガイ
ド部材を兼用する請求項2記載のソレノイド式移動機構
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2793697A JPH10220626A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | ソレノイド式移動機構及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2793697A JPH10220626A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | ソレノイド式移動機構及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10220626A true JPH10220626A (ja) | 1998-08-21 |
Family
ID=12234793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2793697A Pending JPH10220626A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | ソレノイド式移動機構及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10220626A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001200947A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-27 | Denso Corp | 流量制御弁 |
JP2005163816A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-23 | Kayaba Ind Co Ltd | ソレノイドバルブ、及びその取付固定方法、並びにソレノイドバルブ、センサ、ポテンショメータ、流量センサその他の付属部品を取付固定するための部品取付固定具 |
JP2016018999A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | エスファオエム シュルツ フェアヴァルトゥングス−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトSVM Schultz Verwaltungs−GmbH & Co. KG | 電磁弁 |
JP2016017637A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | エスファオエム シュルツ フェアヴァルトゥングス−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトSVM Schultz Verwaltungs−GmbH & Co. KG | 電機子ロッドモジュールを備える電磁石 |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP2793697A patent/JPH10220626A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001200947A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-27 | Denso Corp | 流量制御弁 |
JP2005163816A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-23 | Kayaba Ind Co Ltd | ソレノイドバルブ、及びその取付固定方法、並びにソレノイドバルブ、センサ、ポテンショメータ、流量センサその他の付属部品を取付固定するための部品取付固定具 |
JP2016018999A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | エスファオエム シュルツ フェアヴァルトゥングス−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトSVM Schultz Verwaltungs−GmbH & Co. KG | 電磁弁 |
JP2016017637A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | エスファオエム シュルツ フェアヴァルトゥングス−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトSVM Schultz Verwaltungs−GmbH & Co. KG | 電機子ロッドモジュールを備える電磁石 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6601300B2 (en) | Method of manufacturing fuel injector for internal combustion engine | |
US5040731A (en) | Electromagnetic fuel injection and method of producing the same | |
JP3802702B2 (ja) | 電磁式燃料噴射弁におけるシール部材の取付け構造 | |
US5881957A (en) | Nozzle structure of fuel injector for internal combustion engine | |
JP3631413B2 (ja) | 電磁弁及びそれを用いた燃料噴射装置 | |
JPH0247595B2 (ja) | ||
KR20060029227A (ko) | 모터의 베어링 지지 구조 | |
US5713523A (en) | Electromagnetic fuel injection valve, and method for assembling nozzle assembly | |
US6260404B1 (en) | Method for manufacturing a cylinder interior fuel injection valve and apparatus for adjusting a fuel injection amount used therefor | |
US6807896B2 (en) | High pressure supply pump with lifter guide and method of manufacturing the lifter guide | |
US10167864B2 (en) | Fuel pump | |
JPH10220626A (ja) | ソレノイド式移動機構及びその製造方法 | |
US6982619B2 (en) | Solenoid stator assembly having a reinforcement structure | |
US6421913B1 (en) | Retention feature for assembling a pole pieces into a tube of a fuel injector | |
US6666389B2 (en) | Fuel injection valve | |
US20010030249A1 (en) | Fuel injectors | |
KR20020075453A (ko) | 연료 분사 밸브의 밸브 니들과 아마추어의 연결 | |
JP4627116B2 (ja) | ソレノイドバルブ | |
JP2000146005A (ja) | 電磁弁用弁体へのアーマチャ固定方法 | |
US9624885B2 (en) | Valve assembly with a guiding element and fluid injector | |
JPH0932681A (ja) | 内燃機関の燃料噴射装置 | |
JPS63259280A (ja) | 電磁操作弁 | |
JP4178408B2 (ja) | 燃料噴射弁およびその製造方法 | |
JPH10252913A (ja) | 圧入リリーフ弁および圧入リリーフ弁カシメ付け装置 | |
JPH1182225A (ja) | 電磁弁及びそれを用いる燃料供給装置の製造方法 |