JPH10220395A - 遠心式流体機械 - Google Patents

遠心式流体機械

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JPH10220395A
JPH10220395A JP9023996A JP2399697A JPH10220395A JP H10220395 A JPH10220395 A JP H10220395A JP 9023996 A JP9023996 A JP 9023996A JP 2399697 A JP2399697 A JP 2399697A JP H10220395 A JPH10220395 A JP H10220395A
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JP
Japan
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impeller
seal
housing
fluid
centrifugal
Prior art date
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Application number
JP9023996A
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English (en)
Inventor
Masayuki Sayama
正幸 佐山
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インペラとハウジング間の流体の洩れを防止
する。 【解決手段】 流体の流入口75と流出口とを有するコ
ンプレッサハウジング71と、ハウジング71の内部に
回転自在に配置されたインペラ61と、インペラ61の
端部とハウジング71との間でほぼ回転軸方向に対向し
て配置され、インペラ61の外周とハウジング71との
間で流体の洩れを防止するシ−ル123とを備えたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧縮機や膨張機
として用いられる遠心式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】特公平4−61987号公報に図6のよ
うな遠心式流体機械201のハウジング203側シ−ル
ホルダ205とインペラ207との間に設けられたラビ
リンスシ−ル209が記載されている。
【0003】このラビリンスシ−ル209は、シ−ルホ
ルダ205に固定されたシ−ル材211とインペラ20
7に形成された歯状突部213とで構成されており、流
体機械201による流体の流れ215に対して、ハウジ
ング203及びシ−ルホルダ205とインペラ207と
の間に生じるバイパス流れ217(流体の洩れ)を軽減
し、流体機械201の効率低下を防止している。
【0004】又、シ−ルホルダ205はボルト219に
より、熱伝導率の低い滑りリング221、221を介し
てハウジング203に固定されると共に、シ−ルホルダ
205とハウジング203との間には隙間223が設け
られている。
【0005】こうして、ハウジング203の熱をシ−ル
ホルダ205から遮断し、シ−ルホルダ205とインペ
ラ207の温度を常にほぼ等しく保つことによって、温
度変化によるラビリンスシ−ル209の間隔変化を防止
し、流体の洩れを低減させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ラビリンスシ
−ル209は、インペラ207の遠心力が働く方向に配
置されている上に、遠心式の流体機械201ではインペ
ラ207が極めて高速で回転し大きな遠心力が掛かるか
ら、この大きな遠心力によってインペラ207が膨張
し、ラビリンスシ−ル209のシ−ル材211と歯状突
部213とが接触して摩耗する。
【0007】更に、インペラ207の高速回転によっ
て、シ−ル材211と歯状突部213との相対回転数が
大きくなると、ラビリンスシ−ル209で流体が低圧に
なり、シ−ル材211と歯状突部213とが引き付けら
れ、接触と摩耗とが助長される。
【0008】シ−ル材211と歯状突部213とが摩耗
すると、ラビリンスシ−ル209の隙間が大きくなり、
シ−ル性が低下して流体の洩れが増加し、流体機械20
1の効率を低下させる。
【0009】又、シ−ル材211と歯状突部213とが
接触して摺動すると、摩擦熱によってこれらが高温にな
り、更に膨張して強く接触し、甚だしい場合はこれらが
焼き付く恐れもある。
【0010】更に、流体機械201ではラビリンスシ−
ル209のシ−ル性を保つために、上記のように、シ−
ルホルダ205とハウジング203とを別体にし、滑り
リング221を介してこれらをボルト219で固定する
構成を採っているから、それだけ構造が複雑であり、部
品点数が多く、コスト高である。
【0011】そこで、この発明は、インペラとハウジン
グ間の流体の洩れを防止する遠心式流体機械の提供を目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の遠心式流体機
械は、流体の移動方向に直角な断面積が一側に向かって
変化する渦巻き型流体流路の両端に流体の流入口と流出
口とが設けられたハウジングと、ハウジングの内部に回
転自在に配置されたインペラと、インペラの端部とハウ
ジングとの間でほぼ回転軸方向に対向して配置され、イ
ンペラの外周とハウジングとの間で流体の洩れを防止す
るシ−ルとを備えたことを特徴とする。
【0013】このように、請求項1の遠心式流体機械
は、インペラとハウジング間のシ−ルをインペラの端部
とハウジングとの間に配置することにより、従来例のよ
うに遠心力の方向ではなく、遠心力とほぼ直角な方向に
配置した。
【0014】こうして、このインペラとハウジング間の
シ−ルは、遠心力によるインペラの膨張、及び、インペ
ラとハウジング間に生じた低圧によるインペラの膨張の
影響から解放される。
【0015】従って、シ−ルでは、インペラのこのよう
な膨張によるハウジング側との接触、及び、接触による
発熱と摩耗とが防止され、流体の洩れが防止されるか
ら、遠心式流体機械はシ−ル性と効率とが高く保たれ
る。
【0016】又、このように、充分なシ−ル性が得られ
るから、従来例のように別体にしたハウジング203と
シ−ルホルダ205とを滑りリング221を介して連結
する複雑な構造にする必要がなく、ハウジングを一体に
形成することができるから、それだけ構造が簡単にな
り、部品点数が低減され、低コストになる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、前記シ−ルが、インペラの端部とハ
ウジングの一方、又は、両方に、軟質のシ−ル材を固定
し、シ−ル材と相手側とを軽度に接触させるか、又は、
相手側との間に僅かな隙間を与えて形成されたことを特
徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0018】これに加えて、例えば、樹脂系の軟質シ−
ル材の固定は、圧入、吹き付け、ねじ止め、溶着などの
方法で行うことができ、これらはいずれも低コストであ
る。
【0019】又、シ−ルに隙間を与える構成では、イン
ペラの回転抵抗がそれだけ軽減されて有利である。
【0020】又、シ−ル材と相手側とを軽度に接触させ
る構成では、軟質のシ−ル材が摩耗することによって、
相手側が保護される。
【0021】請求項3の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、前記シ−ルが、ハウジングに移動自
在に取り付けられた摩擦係数の低いシ−ル材と、このシ
−ル材を適度の押圧力でインペラに押圧する押圧手段と
から構成されたことを特徴とし、請求項1の構成と同等
の効果を得る。
【0022】これに加えて、この構成は適度な押圧力で
シ−ル材をインペラに押圧する接触型であり、特に高い
シ−ル性が得られる。
【0023】又、このシ−ル材は摩擦係数が低いから、
インペラに大きな回転抵抗を掛けず、遠心式流体機械の
効率を高く保つ。
【0024】請求項4の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、前記シ−ルが、インペラの端部とハ
ウジングとの間に設けられたラビリンスシ−ルであるこ
とを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0025】これに加えて、非接触型のシ−ルであるラ
ビリンスシ−ルを用いたことにより、インペラに回転抵
抗が掛からず、遠心式流体機械の効率を高く保つ。
【0026】
【発明の実施の形態】図1乃至図3により本発明の第1
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2の特
徴を備えている。以下、左右の方向は図1での左右の方
向であり、符号のない部材等は図示されていない。
【0027】図1は機械式過給機1を示しており、この
機械式過給機1は入力プ−リ3とプラネタリ−ギヤ式の
増速機構5と遠心式のエアコンプレッサ7(第1実施形
態の遠心式流体機械)とから構成されている。
【0028】なお、エアコンプレッサ7は、例えば、冷
凍サイクルで冷媒を圧縮する冷凍機用コンプレッサにも
用いられ、エンジンやモ−タによって駆動される。
【0029】入力プ−リ3は、プ−リ本体9とハブ11
とをボルト13で固定して形成されており、ハブ11は
増速機構5の入力軸15にキ−17とナット19とで固
定されている。入力プ−リ3はベルトを介してクランク
シャフト側のプ−リに連結されており、エンジンの駆動
力によって回転駆動される。
【0030】入力軸15はベアリング21によってケ−
シング23のボス部25に支承されており、入力軸15
とケ−シング23との間にはリップシ−ル27が配置さ
れている。
【0031】増速機構5は、入力軸15のフランジ部2
9に一体形成されたインタ−ナルギヤ31と、周方向等
間隔に配置された2個のピニオンギヤ33と、エアコン
プレッサ7のインペラシャフト35に形成されたサンギ
ヤ37とを備えている。
【0032】図2のように、インタ−ナルギヤ31の内
側には、スラストパッド38、38が配置されている。
【0033】ピニオンギヤ33はベアリング39を介し
てピニオンシャフト41に支承されている。ピニオンシ
ャフト41はケ−シング23のフランジ部材43を貫通
して支持されている。ベアリング39は、スナップリン
グ45とワッシャ47とでピニオンシャフト41上に位
置決めされ、スナップリング49とワッシャ51とでピ
ニオンギヤ33を位置決めしている。
【0034】インペラシャフト35には、サンギヤ37
の右側から、リング53、リング55、スペ−サ57、
ブッシュ59、インペラ61が装着され、ナット63で
固定されている。
【0035】又、ケ−シング23とフランジ部材43
は、ケ−シング23の周溝65に係合した連結部材67
と、この連結部材67をフランジ部材43に固定するボ
ルト69とによって互いに固定されている。
【0036】又、エアコンプレッサ7のコンプレッサハ
ウジング71とフランジ部材43はそれぞれの外周に装
着された固定リング73によって互いに固定されてい
る。
【0037】増速機構5は入力プ−リ3からインタ−ナ
ルギヤ31に入力したエンジンの駆動力をピニオンギヤ
33からサンギヤ37を介して増速し、インペラシャフ
ト35(インペラ61)を高速で回転駆動する。
【0038】エアコンプレッサ7は、インペラ61の回
転によって吸入口75(流入口)から吸気を吸入し、吸
入された吸気はインペラ61の遠心力によってインペラ
61のシュラウド77からケ−シング23の渦巻き室7
9(渦巻き型流体流路)に移動して加圧され、図3に示
す吐出口81(流出口)から吐き出されてエンジンを過
給する。
【0039】増速機構5とエアコンプレッサ7とはフラ
ンジ部材43の隔壁部83によって区画されている。こ
の隔壁部83には鋸歯状の溝を有するラビリンスリング
85がボルト87によって固定されており、インペラ6
1との間でラビリンスシ−ル89を構成している。ラビ
リンスシ−ル89はその減圧作用によってエアコンプレ
ッサ7のエア洩れを低減させている。
【0040】フランジ部材43にはベアリングホルダ9
1が圧入され、ねじ93によってフランジ部材43に固
定されている。ベアリングホルダ91とフランジ部材4
3とインペラ61との間には空間95が形成されてい
る。
【0041】機械式過給機1はスロットルバルブの下流
側に配置されており、スロットルバルブの下流側とこの
空間95はバイパス路97とコントロ−ルバルブとを介
して連通している。スロットルバルブが閉じてインペラ
61の右側に負圧が生じると、空間95はコントロ−ル
バルブによって大気側に開放され、常に正圧に保たれ
る。
【0042】ベアリングホルダ91は円筒部98と円錐
状の凸部99とからなり、凸部99は入力軸15側に形
成された円錐状の凹部101に僅かな空隙を介して貫入
している。インペラシャフト35上には、サンギヤ37
の左側に、すべり軸受103が配置され、スペ−サ57
の外周にはすべり軸受105が配置されており、それぞ
れ凸部99の内周と円筒部98の内周との間でインペラ
シャフト35を支承している。
【0043】又、ベアリングホルダ91には径方向外側
からスラストワッシャ107が装着されており、このス
ラストワッシャ107はリング53、55の間に形成さ
れた溝109に係合し、インペラシャフト35のスラス
ト力を受けている。
【0044】各すべり軸受103、105とベアリング
ホルダ91との間には、外部のオイルポンプからケ−シ
ング23に取り付けられたオイルプラグ111とノズル
113及びベアリングホルダ91とフランジ部材43に
形成された油路115を介して加圧オイルが供給され、
オイルフィルムダンパが形成される。
【0045】各すべり軸受103、105はこのオイル
フィルムダンパによってフロ−ティング支持され、振動
を吸収しながらインペラシャフト35を支承する。この
加圧オイルは溝109にも供給され、スラストワッシャ
107との摺動部を潤滑し、更に、油路117を介して
リップシ−ル27に供給され、これを潤滑する。
【0046】又、ベアリングホルダ91とブッシュ59
との間には接触型のオイルシ−ル119が設けられ、ケ
−シング23からのオイル漏れとエアコンプレッサ7か
らのエア洩れとを防止している。上記のように、空間9
5が常に正圧に保たれ負圧にならないから、このオイル
シ−ル119の負担が軽減され、洩れ防止機能が効果的
に働く。
【0047】図1のように、ハウジング71には、イン
ペラ61のシュラウド77の端部と対向して、アブレ−
ダブル樹脂121(軟質のシ−ル材)が圧入されてお
り、シュラウド77との間でシ−ル123を形成してい
る。
【0048】図1のように、このシ−ル123は、イン
ペラ61の端部とハウジング71との間に配置すること
によって、遠心力とほぼ直角な方向に配置されている。
【0049】アブレ−ダブル樹脂121とシュラウド7
7との間には僅かな隙間が設けられており、このシ−ル
123によって、エアコンプレッサ7が作動したとき
に、ハウジング71とシュラウド77との間に設けられ
た隙間125で矢印127の方向に生じる吸気の洩れが
防止される。
【0050】こうして、機械式過給機1が構成されてい
る。
【0051】機械式過給機1は、上記のように、インペ
ラ61とハウジング71間のシ−ル123をインペラ6
1の端部とハウジング71との間に配置することによっ
て、従来例のように遠心力が働く方向ではなく、遠心力
とほぼ直角な方向に配置した。
【0052】こうして、このシ−ル123は、遠心力に
よってインペラ61が膨張しても、あるいは、インペラ
61とハウジング71との相対回転によりこれらの隙間
125に生じる低圧によってインペラ61が膨張して
も、その影響を受けない。
【0053】従って、シ−ル123ではインペラ61の
膨張によるインペラ61とハウジング71との接触や、
接触による発熱と摩耗とが防止され、吸気の洩れ(バイ
パス)が防止され、エアコンプレッサ7のシ−ル性と効
率とが常に高く保たれる。
【0054】又、シ−ル123によって充分なシ−ル性
が得られるから、従来例のように別体にしたハウジング
203とシ−ルホルダ205とを滑りリング221を介
して連結する複雑な構造にする必要がなく、ハウジング
71を一体に形成することができ、それだけ構造が簡単
になり、部品点数が低減され、低コストになる。
【0055】又、アブレ−ダブル樹脂121の固定は、
圧入の他に、吹き付け、ねじ止め、溶着などの方法で行
うことができる。これらの方法はいずれも低コストであ
り、請求項1の構成を安価に実施できる。
【0056】又、シ−ル123においてアブレ−ダブル
樹脂121とシュラウド77との間に隙間を与える上記
の構成では、インペラ61の回転抵抗がそれだけ軽減さ
れて有利である。
【0057】又、シ−ル123においてアブレ−ダブル
樹脂121とシュラウド77とを軽く接触させてもよ
く、この場合、軟質のアブレ−ダブル樹脂121が摩耗
することによって、接触相手のシュラウド77を保護す
る。
【0058】なお、アブレ−ダブル樹脂121には、例
えば、PPSが好ましい。
【0059】次に、図4によって本発明の第2実施形態
を説明する。この実施形態は請求項1、3の特徴を備え
ている。
【0060】なお、図4及び第2実施形態の説明におい
て、第1実施形態の遠心式流体機械1と同機能の部材に
は同一の符号を与えて引用し、これら同機能部材の重複
説明は省く。
【0061】図4は機械式過給機129を示しており、
この機械式過給機129は入力プ−リ3とプラネタリ−
ギヤ式の増速機構5と遠心式のエアコンプレッサ131
(第2実施形態の遠心式流体機械)とから構成されてい
る。
【0062】このエアコンプレッサ131では、ハウジ
ング71に、インペラ61のシュラウド77の端部と対
向する位置に、摩擦係数の低い(低ηの)シ−ル材13
3が移動自在に配置されており、更に、これを適度な押
圧力でシュラウド77の端部に押圧するばね135(押
圧手段)がばね室137に配置され、シュラウド77と
の間でシ−ル139を形成している。
【0063】図4のように、このシ−ル139は、イン
ペラ61の端部とハウジング71との間に配置すること
によって遠心力とほぼ直角な方向に配置されており、こ
のシ−ル139によって、エアコンプレッサ131の作
動中にハウジング71とシュラウド77との隙間125
で矢印127の方向に生じる吸気の洩れが防止される。
【0064】こうして、機械式過給機129が構成され
ている。
【0065】機械式過給機129は、上記の機械式過給
機1と同様に、インペラ61とハウジング71間のシ−
ル139を遠心力とほぼ直角な方向に配置したから、シ
−ル139は、遠心力や、インペラ61とハウジング7
1との間に生じる低圧によってインペラ61が膨張して
も、その影響を受けない。
【0066】従って、シ−ル139では、インペラ61
のこのような膨張によるハウジング71との強い接触
や、接触による発熱と摩耗とが防止され、吸気の洩れが
防止されるから、エアコンプレッサ131のシ−ル性と
効率とが常に高く保たれる。
【0067】又、このようにシ−ル139によって充分
なシ−ル性が得られるから、従来例と異なって、ハウジ
ング71を一体に形成することができ、それだけ構造が
簡単になり、部品点数が低減され、低コストになる。
【0068】又、シ−ル139は、シ−ル材133をば
ね135でシュラウド77側に押圧する接触型であるか
ら、シ−ル性が特に高く、吸気の洩れを防止する効果が
高い。
【0069】又、シ−ル材133は低η材であるからイ
ンペラ61に大きな回転抵抗を掛けず、エアコンプレッ
サ131の効率を高く保つ。
【0070】なお、シ−ル材133の押圧手段はばね1
35に限らない。
【0071】例えば、図4に破線で描いたように、ハウ
ジング71に圧力流路141(押圧手段)を設けて渦巻
き室79から高圧の吸気をばね室137に導き、シ−ル
材133をシュラウド77の端部に押圧するシ−ル14
3を構成してもよい。
【0072】次に、図5によって本発明の第3実施形態
を説明する。この実施形態は請求項1、4の特徴を備え
ている。
【0073】なお、図5及び第3実施形態の説明におい
て、第1実施形態の遠心式流体機械1と同機能の部材に
は同一の符号を与えて引用し、これら同機能部材の重複
説明は省く。
【0074】図5は機械式過給機145を示しており、
この機械式過給機145は入力プ−リ3とプラネタリ−
ギヤ式の増速機構5と遠心式のエアコンプレッサ147
(第3実施形態の遠心式流体機械)とから構成されてい
る。
【0075】このエアコンプレッサ147では、ハウジ
ング71に、インペラ61のシュラウド77の端部と対
向する位置に、ラビリンスリング149が配置されてお
り、シュラウド77の端部との間でラビリンスシ−ル1
51を形成している。
【0076】図5のように、このラビリンスシ−ル15
1はインペラ61の端部とハウジング71との間に配置
することによって遠心力とほぼ直角な方向に配置されて
おり、このラビリンスシ−ル151によって、エアコン
プレッサ147の作動中にハウジング71とシュラウド
77との隙間125で矢印127の方向に生じる吸気の
洩れが防止される。
【0077】こうして、機械式過給機145が構成され
ている。
【0078】機械式過給機145は、上記の機械式過給
機1、129と同様に、遠心力とほぼ直角な方向に配置
したラビリンスシ−ル151は、遠心力や、インペラ6
1とハウジング71との間に生じる低圧によってインペ
ラ61が膨張しても、その影響を受けない。
【0079】従って、ラビリンスシ−ル151では、イ
ンペラ61のこのような膨張によるラビリンスリング1
49との接触、及び、接触による発熱と摩耗とが防止さ
れ、吸気の洩れが防止されるから、エアコンプレッサ1
47のシ−ル性と効率とが常に高く保たれる。
【0080】又、このようにラビリンスシ−ル151に
よって充分なシ−ル性が得られるから、従来例と異なっ
て、ハウジング71を一体に形成することができ、それ
だけ構造が簡単になり、部品点数が低減され、低コスト
になる。
【0081】又、ラビリンスシ−ル151は非接触型で
あるから、インペラ61に回転抵抗を掛けず、エアコン
プレッサ147の効率を高く保つ。
【0082】なお、本発明の遠心式流体機械は、各実施
形態のようにインペラに回転力を与えて流体を圧縮する
圧縮機のような用途の他に、加圧された流体を膨張させ
て回転力を取り出す膨張機として用いてもよい。
【0083】
【発明の効果】請求項1の遠心式流体機械では、上記の
ように、インペラとハウジングとの間で遠心力とほぼ直
角な方向に配置したシ−ルがインペラの膨張の影響から
解放されてシ−ル性が高く保たれるから、流体の洩れが
効果的に防止されることによって遠心式流体機械の効率
も高く保たれる。
【0084】又、このように充分なシ−ル性が得られる
から、従来例のようにハウジングを分割構造にする必要
がなく、ハウジングを一体に形成することができ、それ
だけ構造が簡単になり、部品点数が低減され、低コスト
になる。
【0085】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、樹脂系の軟質シ−ル材は、圧入、
吹き付け、ねじ止め、溶着などの方法で低コストに固定
することができる。
【0086】又、シ−ルに隙間を与える構成では、イン
ペラの回転抵抗がそれだけ軽減されて有利である。
【0087】又、シ−ル材と相手側とを軽度に接触させ
る構成では、軟質のシ−ル材が摩耗することによって、
相手側が保護される。
【0088】請求項3の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、この構成は適度な押圧力でシ−ル
材をインペラに押圧する接触型であり、特に高いシ−ル
性が得られる。
【0089】又、このシ−ル材は摩擦係数が低いから、
インペラに大きな回転抵抗が掛からず、遠心式流体機械
の効率が高く保たれる。
【0090】請求項4の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、非接触型のシ−ルであるラビリン
スシ−ルを用いたことにより、インペラに回転抵抗が掛
からず、遠心式流体機械の効率が高く保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】第2実施形態の要部を示す断面図である。
【図5】第3実施形態の要部を示す断面図である。
【図6】従来例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
7、131、147 遠心式エアコンプレッサ(遠心式
流体機械) 61 インペラ 71 コンプレッサハウジング 75 吸入口(流入口) 79 渦巻き室(渦巻き型流体流路) 81 吐出口(流出口) 121 アブレ−ダブル樹脂(軟質のシ−ル材) 123、139、143 シ−ル 133 摩擦係数の低いシ−ル材 135 ばね(押圧手段) 141 圧力流路(押圧手段) 151 ラビリンスシ−ル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の移動方向に直角な断面積が一側に
    向かって変化する渦巻き型流体流路の両端に流体の流入
    口と流出口とが設けられたハウジングと、ハウジングの
    内部に回転自在に配置されたインペラと、インペラの端
    部とハウジングとの間でほぼ回転軸方向に対向して配置
    され、インペラの外周とハウジングとの間で流体の洩れ
    を防止するシ−ルとを備えたことを特徴とする遠心式流
    体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、前記シ−
    ルが、インペラの端部とハウジングの一方、又は、両方
    に、軟質のシ−ル材を固定し、シ−ル材と相手側とを軽
    度に接触させるか、又は、相手側との間に僅かな隙間を
    与えて形成されたことを特徴とする遠心式流体機械。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の発明であって、前記シ−
    ルが、ハウジングに移動自在に取り付けられた摩擦係数
    の低いシ−ル材と、このシ−ル材を適度の押圧力でイン
    ペラに押圧する押圧手段とから構成されたことを特徴と
    する遠心式流体機械。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の発明であって、前記シ−
    ルが、インペラの端部とハウジングとの間に設けられた
    ラビリンスシ−ルであることを特徴とする遠心式流体機
    械。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255486A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Nuovo Pignone Spa 回転流体機械のためのアブレイダブル・アンチエンクラステーション皮膜

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