JPH1130190A - 遠心式流体機械 - Google Patents

遠心式流体機械

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JPH1130190A
JPH1130190A JP18405097A JP18405097A JPH1130190A JP H1130190 A JPH1130190 A JP H1130190A JP 18405097 A JP18405097 A JP 18405097A JP 18405097 A JP18405097 A JP 18405097A JP H1130190 A JPH1130190 A JP H1130190A
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JP
Japan
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housing
expander
impeller
thermal conductivity
heat insulating
Prior art date
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Application number
JP18405097A
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English (en)
Inventor
Masayuki Sayama
正幸 佐山
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体温度による変速機構への悪影響を防止す
る。 【解決手段】 渦巻き型流体流路107を有するハウジ
ング99と、ハウジング99の内部に回転自在に配置さ
れたインペラ75と、ハウジング99に固定されたケー
シング37の内部に配置され、インペラ75のシャフト
49に連結された変速機構21と、流体流路107とケ
ーシング37との間で熱移動を遮断する断熱手段119
とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、冷凍シ
ステムにおいて膨張機や圧縮機として用いられる遠心式
流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】特公平8−6605号公報に図6のよう
な「内燃機関の過給機の機械式駆動装置201」が記載
されている。
【0003】この機械式駆動装置201は、プーリ20
3から電磁クラッチ205を介して入力するエンジンの
駆動力を、プラネタリーギヤ式の変速機構207で増速
し、遠心式の流体機械209を駆動して、内燃機関を過
給する。
【0004】変速機構207のケーシング211は流体
機械209のハウジング213に固定されている。
【0005】又、流体機械209のような遠心式の流体
機械は、空気を冷媒にしたフロンレスの冷凍システムに
おいて、コンプレッサ(圧縮機)やタービン(膨張機)
に用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ケーシング211側の
温度は変速機構207のギヤの噛み合い回転によって+
80℃程度になり、流体機械209を冷凍システムの膨
張機に用いると、ハウジング213の流出孔215側の
空気温度は−50℃にもなる。
【0007】上記のように、ケーシング211とハウジ
ング213とは互いに接触しているから、流体機械20
9では、ケーシング211側からの熱伝動によって空気
温度が上昇し、冷凍システムの冷却効率が低下する。
【0008】又、変速機構207では、−50℃の空気
により、ギヤオイルが冷却されて粘度が上昇し、摩擦抵
抗が増加して機械効率が低下する。
【0009】又、流体機械209をコンプレッサに用い
た場合でも、吐出空気の高温によってケーシング211
のギヤオイルが劣化し、変速機構207の耐久性が低下
する。
【0010】そこで、この発明は、流体温度による変速
機構への悪影響を防止した遠心式流体機械の提供を目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の遠心式流体機
械は、流体の移動方向に直角な断面積が一側に向かって
変化する渦巻き型流体流路の両端が流体の流入口及び流
出口をなすハウジングと、ハウジングの内部に回転自在
に配置されたインペラと、ハウジングに固定されたケー
シングの内部に配置され、インペラのシャフトに連結さ
れた変速機構とを備え、前記流体流路とケーシングの間
の熱移動を遮断する断熱手段を設けたことを特徴とす
る。
【0012】このように、請求項1の遠心式流体機械で
は、断熱手段によって、ハウジングの流体流路と変速機
構のケーシング間で熱移動が遮断される。
【0013】従って、遠心式流体機械を冷凍システムの
膨張機に用いた場合は、ケーシング側からの熱伝動が遮
断されるから、空気温度の上昇と、冷却効率の低下とが
防止される。
【0014】又、変速機構では、ギヤオイルの冷却によ
る粘性上昇が防止され、機械効率の低下が防止される。
【0015】又、遠心式流体機械をコンプレッサに用い
た場合は、変速機構が吐出空気の高温から遮断され、耐
久性低下が防止される。
【0016】請求項2の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、断熱手段が、流体流路の内周に設け
られた低熱伝導率のアブレーダブル被膜であることを特
徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0017】これに加えて、アブレーダブル被膜は、イ
ンペラと接触すると、容易に切削されてインペラとの適
正な隙間を形成すると共に、容易に切削されることによ
り、インペラの破損や変形を防止する。
【0018】又、アブレーダブル被膜に低熱伝導率のも
のを用いただけで、他の部材に変更を加えずに、アブレ
ーダブル効果と断熱効果の両方が得られると共に、低コ
ストで実施できて有利である。
【0019】請求項3の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、断熱手段が、低熱伝導率材料でハウ
ジングと別体に形成された流体流路の流入口部又は流出
口部であることを特徴とし、請求項1の構成と同等の効
果を得る。
【0020】これに加えて、流体が低温又は高温になる
流体流路の流入口部又は流出口部を低熱伝導率材料で形
成したことにより、ハウジング全体を低熱伝導材料にし
ないでも、低コストで充分な断熱効果が得られる。
【0021】請求項4の発明は、請求項3記載の遠心式
流体機械であって、流入口部又は流出口部が、ハウジン
グに対して移動自在であると共に、流入口部又は流出口
部とハウジングとを位置決めする固定手段を設けたこと
を特徴とし、請求項3の構成と同等の効果を得る。
【0022】これに加えて、流入口部又は流出口部をハ
ウジングに対して移動自在にし、ハウジングとの位置決
めをする固定手段を設けたから、遠心式流体機械の組付
け後でも、流入口部又は流出口部とインペラとの隙間調
整が随時可能になり、効率を最高値に保つことができ
る。
【0023】請求項5の発明は、請求項3又は請求項4
に記載の遠心式流体機械であって、低熱伝導率材料の流
入口部又は流出口部が、ハウジングのオーバーハング部
まで延長して形成されたことを特徴とし、請求項3又は
請求項4と同等の効果を得る。
【0024】これに加えて、ハウジングからオーバーハ
ング部をなくし、流入口部又は流出口部にオーバーハン
グ部を設けたことにより、ハウジングの鋳造に用いる中
子の形状が大幅に簡略化されるから、鋳造の歩留りが向
上すると共に、鋳造コストが大きく低減される。
【0025】又、低熱伝導率材料の流入口部又は流出口
部をハウジングと別体にしたことにより、このような鋳
造時の効果と、断熱効果とが同時に得られる。
【0026】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか一項に記載の遠心式流体機械であって、断熱
手段が、低熱伝導率材料で作られたインペラであること
を特徴とし、インペラの断熱効果により、請求項1乃至
請求項5のいずれかと同等の効果を得る。
【0027】又、請求項1に適用する構成では、インペ
ラを低熱伝導率材料にするだけで、他の部分に変更を加
えずに、断熱効果が得られる。又、請求項2乃至請求項
5のいずれかに適用する構成では、インペラの断熱効果
によって全体の断熱効果が更に向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】図1及び図2により本発明の第1
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2の特
徴を備えている。以下、左右の方向は図1での左右の方
向であり、符号のない部材等は図示されていない。
【0029】図1は第1実施形態の膨張機1(遠心式流
体機械)を示し、図2は膨張機1が用いられた冷凍シス
テム3を示している。
【0030】この冷凍システム3は冷凍倉庫5に用いら
れており、膨張機1、圧縮機7、モータ9、除湿器1
1、水熱交換器13、中間熱交換器15、空気注入弁1
7などから構成されている。
【0031】膨張機1と圧縮機7はモータ9を介して連
結されている。又、冷凍システム3の空気(冷媒)は空
気注入弁17から注入される。
【0032】圧縮機7はモータ9によって駆動される。
除湿器11で除湿された30℃の空気は圧縮機7で圧縮
されて110℃になり、水熱交換器13で40℃に冷却
される。このとき、水熱交換器13に供給される30℃
の冷却水は35℃で排出される。水熱交換器13で冷却
された40℃の空気は中間熱交換器15で−10℃に冷
却された後、膨張機1で断熱膨張して−50℃まで冷却
され、冷凍室5に吹き込まれ、庫内温度を−20℃〜−
30℃に保つ。
【0033】又、冷凍室5の空気は中間熱交換器15に
供給され、上記のように水熱交換器13を通る空気を冷
却して30℃に温度上昇し、除湿器11に導かれる。
【0034】図1のように、膨張機1は、出力プーリ1
9とプラネタリーギヤ式の減速機構21(変速機構)と
を備えている。
【0035】出力プーリ19は、プーリ本体23とハブ
25とをボルト27で固定して形成されており、ハブ2
5は減速機構21の出力軸29にキー31とナット33
とで固定されている。出力プーリ19はベルトを介して
モータ9側のプーリに連結されており、膨張機1の回転
はモータ9に伝達されてエネルギーが回収される。
【0036】出力軸29はベアリング35によってケー
シング37のボス部39に支承されている。又、出力軸
29とボス部39との間にはシール41が配置され、外
部へのオイル洩れを防止している。
【0037】減速機構21は、出力軸29のフランジ部
43に一体形成されたインターナルギヤ45と、周方向
等間隔に配置された複数個のピニオンギヤ47と、膨張
機1のインペラシャフト49に形成されたサンギヤ51
とを備えている。
【0038】ピニオンギヤ47はベアリング53を介し
てピニオンシャフト55に支承されている。ピニオンシ
ャフト55はケーシング37に固定されたフランジ部材
57に支持されている。
【0039】減速機構21はインペラシャフト49の回
転をサンギヤ51からピニオンギヤ47とインターナル
ギヤ45とを介して減速する。
【0040】フランジ部材57の内周にはベアリングホ
ルダ59が圧入され、ボルト60によって位置決めされ
ている。ベアリングホルダ59は円筒部61と円錐状の
凸部63とからなり、凸部63は出力軸29側に形成さ
れた円錐状の凹部65に僅かな空隙を介して貫入してい
る。
【0041】インペラシャフト49上には、サンギヤ5
1の右側から、リング67、リング69、スペーサ7
1、ブッシュ73、インペラ75が装着され、ナット7
7で固定されている。
【0042】又、サンギヤ51の左側には、インペラシ
ャフト49とベアリングホルダ59との間にすべり軸受
79が配置されている。又、スペーサ71とベアリング
ホルダ59との間にはすべり軸受81が配置されてい
る。
【0043】各すべり軸受79、81とベアリングホル
ダ59との間にはオイルフィルムダンパが形成されてい
る。このオイルフィルムダンパには、ケーシング37に
取り付けられたオイルプラグ83とノズル85及びベア
リングホルダ59とフランジ部材57とに形成された油
路87を介して、外部のオイルポンプから加圧オイルが
供給される。
【0044】各すべり軸受79、81はこのオイルフィ
ルムダンパによってフローティング支持され、振動を吸
収しながらインペラシャフト49とインペラシャフト4
9に装着された各部材とを支承する。
【0045】オイルフィルムダンパから抜けたオイルは
減速機構21に供給され、各ギヤの噛み合い部を潤滑す
る。
【0046】又、ベアリングホルダ59にはスラストワ
ッシャ89が装着されており、このスラストワッシャ8
9の先端はリング67、69の間に形成された溝91に
係合し、インペラ75に生じるスラスト力を受けてい
る。
【0047】上記の加圧オイルは油路93からこの溝9
1にも供給され、スラストワッシャ89との摺動部を潤
滑し、更に、油路95を介してシール41に供給され、
これを潤滑する。
【0048】又、ケーシング37とフランジ部材57と
の間にはOリング97が配置され、ケーシング37から
のオイル洩れを防止している。
【0049】ケーシング37とフランジ部材57と膨張
機1のハウジング99は、ケーシング37の周溝101
に係合した連結部材103と、この連結部材103をハ
ウジング99に固定するボルト105とによって互いに
固定されている。
【0050】ハウジング99の流入口には、上記のよう
に、中間熱交換器15で−10℃に冷却された空気が流
入し、渦巻き型流体流路107で断熱膨張して−50℃
に冷却され、流出口109側から冷凍室5側に吐き出さ
れる。
【0051】このとき、空気の膨張によってインペラシ
ャフト49(インペラ75)が回転し、この回転は減速
機構21で減速され、出力軸29を介して出力プーリ1
9を回転させる。上記のように、膨張機1で生じた回転
はこうしてモータ9に伝達され、エネルギー回収が行わ
れる。
【0052】フランジ部材57とハウジング99との間
には、ラビリンスリング111が固定されており、この
ラビリンスリング111とインペラ75との間にはラビ
リンスシール113が構成され、その減圧作用によって
膨張器1の空気洩れを低減させている。
【0053】又、ベアリングホルダ59に圧入されたリ
ング115とブッシュ73との間にはオイルシール11
7が配置され、インペラ75側へのオイル洩れを防止し
ている。
【0054】ハウジング99の渦巻き型流体流路107
の内周には、低熱伝導率のアブレーダブル樹脂被膜11
9(アブレーダブル被膜)が設けられている。
【0055】このアブレーダブル樹脂被膜119はPP
S(ポリフェニレン・サルファイド)であり、PPSは
比重が小さく、耐油性と耐熱性とに優れている上に、線
膨張係数がハウジング99の材料であるアルミニウムと
ほぼ等しく、被切削性がよく、安価である。
【0056】更に、PPSは熱伝導率がアルミニウムの
約1/700の断熱材料である。
【0057】このように、比重が小さいから、アブレー
ダブル樹脂被膜119を施したことによる重量増加は極
く僅かである。又、アブレーダブル樹脂被膜119は耐
油性と耐熱性とに優れているから、オイルによって劣化
することがなく、温度変化に耐えて充分な耐久性が得ら
れる。
【0058】又、線膨張係数がハウジング99とほぼ等
しいから、温度変化を繰り返し受けても、アブレーダブ
ル樹脂被膜119が渦巻き型流体流路107から剥離す
ることはない。
【0059】又、被切削性がよいから、インペラ75と
接触しても、容易に切削されてインペラ75との適正な
隙間を形成すると共に、インペラ75の破損や変形を防
止するアブレーダブル効果が得られる。
【0060】これに加えて、アブレーダブル樹脂被膜1
19は熱伝導率がアルミニウムの約1/700であるか
ら、その断熱効果によって、渦巻き型流体流路107
(特に、流出口109)とハウジング99及び減速機構
21のケーシング37との間で熱移動が遮断される。
【0061】こうして、膨張機1が構成されている。
【0062】上記のように、膨張機1では、渦巻き型流
体流路107の内周に低熱伝導率のアブレーダブル樹脂
被膜119を設けたことにより、減速機構21によって
生じケーシング37からハウジング99を介して渦巻き
型流体流路107に伝動される熱がこのアブレーダブル
樹脂被膜119によって遮断されるから、冷凍システム
3のエア温度の上昇と冷却効率の低下とが防止される。
【0063】又、減速機構21では、アブレーダブル樹
脂被膜119の断熱効果によって、−50℃の空気によ
るオイルの冷却と粘性上昇が防止され、機械効率の低下
が防止される。
【0064】又、アブレーダブル樹脂被膜119に断熱
材料を用いただけで、他の部材に変更を加えずに、アブ
レーダブル効果と断熱効果の両方が得られると共に、低
コストに実施できて有利である。
【0065】次に、図3と図2とによって本発明の第2
実施形態を説明する。図3は第2実施形態の膨張機12
1(遠心式流体機械)を示しており、この膨張機121
は請求項1、3、4、6の特徴を備えている。又、符号
のない部材等は図示されていない。
【0066】なお、図3及び第2実施形態の説明におい
て、第1実施形態と同機能の部材には同一の符号を与え
て引用し、これら同機能部材の重複説明は省く。
【0067】膨張機121は、第1実施形態の膨張機1
と同様に、図2の冷凍システム3に用いられており、出
力プーリ19とプラネタリーギヤ式の減速機構21(変
速機構)とを備えている。
【0068】この膨張機121では、インペラ123が
低熱伝導率材料で作られている。
【0069】又、膨張機121では、ハウジング99の
流出口部125が渦巻き型流体流路107と別体に形成
されており、この流出口部125も低熱伝導率材料とし
てのPPS樹脂で作られている。
【0070】流出口部125はその外周をハウジング9
9の係合孔127に軸方向移動自在に係合している。
又、流出口部125にはボルト129(固定手段)が螺
着されており、ハウジング99にはこのボルト129が
貫通する軸方向の長孔131が形成されている。
【0071】流出口部125を移動させると、流出口部
125とインペラ123との隙間133を最適値に調整
することができる。流出口部125の位置決めはボルト
129で行う。
【0072】こうして、膨張機121が構成されてい
る。
【0073】上記のように、膨張機121では、インペ
ラ123を低熱伝導率材料で作り、更に、ハウジング9
9の流出口部125を低熱伝導率材料にしたことによ
り、ケーシング37からハウジング99を介して渦巻き
型流体流路107に伝動される減速機構21の熱が、こ
れらのインペラ123と流出口部125の断熱効果によ
って遮断されるから、冷凍システム3の空気温度の上昇
と冷却効率の低下とが防止される。
【0074】又、減速機構21では、同様に、インペラ
123と流出口部125の断熱効果によって、−50℃
の空気によるオイルの冷却と粘性上昇が防止され、機械
効率の低下が防止される。
【0075】又、流出口部125を移動自在にしたか
ら、インペラ123と流出口部125との隙間調整が、
膨張機121の組付け後でも可能であり、効率を常時最
高値に保つことができる。
【0076】又、空気が低温になる流出口部125を低
熱伝導率材料で形成したことにより、ハウジング99全
体を低熱伝導材料にしないでも、低コストで充分な断熱
効果が得られる。
【0077】次に、図4と図2とによって本発明の第3
実施形態を説明する。図4は第3実施形態の膨張機13
5(遠心式流体機械)を示しており、この膨張機135
は請求項1、3、4の特徴を備えている。又、符号のな
い部材等は図示されていない。
【0078】なお、図4及び第3実施形態の説明におい
て、第1、2実施形態と同機能の部材には同一の符号を
与えて引用し、これら同機能部材の重複説明は省く。
【0079】膨張機135は、第1、2実施形態の膨張
機1、121と同様に、図2の冷凍システム3に用いら
れており、出力プーリ19とプラネタリーギヤ式の減速
機構21(変速機構)とを備えている。
【0080】この膨張機135では、第2実施形態の膨
張機121と同様に、ハウジング99の流出口部137
が渦巻き型流体流路107と別体に形成され、低熱伝導
率材料で作られている。
【0081】流出口部137はその外周をハウジング9
9の係合孔139に軸方向移動自在に係合している。
又、流出口部137にはボルト129が螺着されてお
り、ハウジング99にはこのボルト125が貫通する長
孔131が形成されている。
【0082】流出口部137を移動させることによっ
て、流出口部137とインペラ75との隙間133を最
適値に調整することができる。流出口部137の位置決
めはボルト129で行う。
【0083】こうして、膨張機135が構成されてい
る。
【0084】膨張機135では、ハウジング99の流出
口部137を低熱伝導率材料にしたことにより、減速機
構21からの熱が、流出口部137の断熱効果によって
遮断され、冷凍システム3の空気温度の上昇と冷却効率
の低下とが防止される。
【0085】又、減速機構21でも、流出口部137の
断熱効果によって、−50℃の空気によるオイルの冷却
と粘性上昇が防止され、機械効率の低下が防止される。
【0086】又、流出口部137を移動自在にしたか
ら、流出口部137とインペラ75との隙間調整が、膨
張機135の組付け後でも可能であり、効率を常時最高
値に保つことができる。
【0087】又、空気が低温になる流出口部137を低
熱伝導率材料にしたことにより、ハウジング99全体を
低熱伝導材料にしないでも、低コストで充分な断熱効果
が得られる。
【0088】次に、図5と図2とによって本発明の第4
実施形態を説明する。図5は第4実施形態の膨張機14
1(遠心式流体機械)を示しており、この膨張機141
は請求項1、3、4、5の特徴を備えている。又、符号
のない部材等は図示されていない。
【0089】なお、図5及び第4実施形態の説明におい
て、第1、2、3実施形態と同機能の部材には同一の符
号を与えて引用し、これら同機能部材の重複説明は省
く。
【0090】膨張機141は、第1、2、3実施形態の
膨張機1、121、135と同様に、図2の冷凍システ
ム3に用いられており、出力プーリ19とプラネタリー
ギヤ式の減速機構21(変速機構)とを備えている。
【0091】この膨張機141では、第2、3実施形態
の膨張機121、135と同様に、ハウジング99の流
出口部143が渦巻き型流体流路107と別体に形成さ
れ、低熱伝導率材料で作られている。
【0092】流出口部143はその外周をハウジング9
9の係合孔145に軸方向移動自在に係合している。こ
の流出口部143にはオーバーハング部147が形成さ
れている。
【0093】又、流出口部143にはボルト129が螺
着されており、ハウジング99にはこのボルト125が
貫通する長孔131が形成されている。
【0094】流出口部143を移動させることによっ
て、流出口部143とインペラ75との隙間133を最
適値に調整することができる。流出口部143の位置決
めはボルト129で行う。
【0095】こうして、膨張機141が構成されてい
る。
【0096】膨張機141では、ハウジング99の流出
口部143を低熱伝導率材料にしたことにより、減速機
構21からの熱が、流出口部143の断熱効果によって
遮断され、冷凍システム3の空気温度の上昇と冷却効率
の低下とが防止される。
【0097】又、減速機構21でも、流出口部143の
断熱効果によって、−50℃の空気によるオイルの冷却
と粘性上昇が防止され、機械効率の低下が防止される。
【0098】又、流出口部143を移動自在にしたか
ら、流出口部143とインペラ75との隙間調整が、膨
張機141の組付け後でも可能であり、効率を常時最高
値に保つことができる。
【0099】又、空気が低温になる流出口部143を低
熱伝導率材料にしたことにより、ハウジング99全体を
低熱伝導材料にしないでも、低コストで充分な断熱効果
が得られる。
【0100】更に、流出口部143にオーバーハング部
147を形成したから、ハウジング99の鋳造に用いる
中子の形状が大幅に簡略化され、鋳造の歩留りが向上す
ると共に、鋳造コストが大きく低減される。
【0101】又、流出口部143をハウジング99と別
体にしたことにより、このような鋳造時の効果と断熱効
果とが同時に得られる。
【0102】なお、本発明の遠心式流体機械は、各実施
形態のように加圧された流体を膨張させて冷却し、回転
力を取り出す膨張機のような用途の他に、インペラに回
転力を与えて流体を圧縮するコンプレッサとして用いて
もよい。
【0103】コンプレッサに用いた場合も、本発明の断
熱効果により、変速機構が吐出空気の高温から遮断さ
れ、耐久性低下が防止される。
【0104】なお、アブレーダブル被膜や低熱伝導材料
としてはPPSの他にPBT,PTFEやPP−CI3
などが適しており、これらの材料の低熱伝導率を生かし
線膨張係数を考慮して被膜範囲や樹脂形状を決定採用す
ることができる。
【0105】
【発明の効果】上記のように、請求項1の遠心式流体機
械では、変速機構のケーシングと流体流路との間に熱移
動を遮断する断熱手段を配置したから、例えば、冷凍シ
ステムの膨張機に用いた場合、膨張機側ではケーシング
からの熱伝動が遮断され、空気温度の上昇と冷却効率の
低下とが防止されると共に、変速機構側ではギヤオイル
の冷却による機械効率の低下が防止される。
【0106】又、遠心式流体機械をコンプレッサに用い
た場合も、変速機構が吐出空気の高温から遮断され、耐
久性低下が防止される。
【0107】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、アブレーダブル被膜に低熱伝導率
のものを用いただけで、他の部材に変更を加えずに、ア
ブレーダブル効果と断熱効果の両方が得られる上に、低
コストで実施できて有利である。
【0108】請求項3の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、流体が低温又は高温になる流体流
路の流入口部又は流出口部を低熱伝導率材料で形成した
ことにより、ハウジング全体を低熱伝導材料にしないで
も、低コストで充分な断熱効果が得られる。
【0109】請求項4の発明は、請求項3の構成と同等
の効果を得ると共に、流入口部又は流出口部をハウジン
グに対して移動自在にしたから、遠心式流体機械の組付
け後でも、流入口部又は流出口部とインペラとの隙間調
整が可能になり、効率を常時最高値に保つことができ
る。
【0110】請求項5の発明は、請求項3又は請求項4
と同等の効果を得ると共に、流入口部又は流出口部をハ
ウジングのオーバーハング部まで延長したから、ハウジ
ング鋳造用の中子形状が大幅に簡略化され、鋳造の歩留
りが向上すると共に、鋳造コストが大きく低減される。
【0111】又、低熱伝導率材料の流入口部又は流出口
部をハウジングと別体にしたことにより、このような鋳
造時の効果と断熱効果とが同時に得られる。
【0112】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれかと同等の効果を得る。
【0113】又、請求項1に適用する構成では、インペ
ラを低熱伝導率材料にするだけで、他の部分に変更を加
えずに、断熱効果が得られ、請求項2乃至請求項5のい
ずれかに適用する構成では、インペラの断熱効果によっ
て全体の断熱効果が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】各実施形態を膨張機に用いた冷凍システムの構
成図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【図6】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1、121、135、141 膨張機(遠心式流体機
械) 21 減速機構(変速機構) 37 減速機構のケーシング 49 インペラシャフト 75 インペラ 99 ハウジング 107 渦巻き型流体流路 109 流出口 119 低熱伝導率のアブレーダブル樹脂被膜(アブレ
ーダブル被膜) 123 低熱伝導率材料のインペラ 125、137、143 ハウジングの流出口部 129 ボルト(流出口部の固定手段) 147 流出口部143に形成されたオーバーハング部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の移動方向に直角な断面積が一側に
    向かって変化する渦巻き型流体流路の両端が流体の流入
    口及び流出口をなすハウジングと、ハウジングの内部に
    回転自在に配置されたインペラと、ハウジングに固定さ
    れたケーシングの内部に配置され、インペラのシャフト
    に連結された変速機構とを備え、前記流体流路とケーシ
    ングの間の熱移動を遮断する断熱手段を設けたことを特
    徴とする遠心式流体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、断熱手段
    が、流体流路の内周に設けられた低熱伝導率のアブレー
    ダブル被膜であることを特徴とする遠心式流体機械。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の発明であって、断熱手段
    が、低熱伝導率材料でハウジングと別体に形成された流
    体流路の流入口部又は流出口部であることを特徴とする
    遠心式流体機械。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発明であって、流入口部
    又は流出口部が、ハウジングに対して移動自在であると
    共に、流入口部又は流出口部とハウジングとを位置決め
    する固定手段を設けたことを特徴とする遠心式流体機
    械。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の発明であ
    って、低熱伝導率材料の流入口部又は流出口部が、ハウ
    ジングのオーバーハング部まで延長して形成されたこと
    を特徴とする遠心式流体機械。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の発明であって、断熱手段が、低熱伝導率材料で作られ
    たインペラであることを特徴とする遠心式流体機械。
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