JPH10220350A - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機

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JPH10220350A
JPH10220350A JP9026568A JP2656897A JPH10220350A JP H10220350 A JPH10220350 A JP H10220350A JP 9026568 A JP9026568 A JP 9026568A JP 2656897 A JP2656897 A JP 2656897A JP H10220350 A JPH10220350 A JP H10220350A
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JP
Japan
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pressure
chamber
valve
passage
sensitive
Prior art date
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Pending
Application number
JP9026568A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Masanori Sonobe
正法 園部
Yuji Kubo
裕司 久保
Takeshi Mizufuji
健 水藤
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転停止時において、冷媒が外部冷媒回路か
ら内部に流入することを防止できる可変容量型圧縮機を
提供すること。 【解決手段】 容量制御弁49は、感圧室に導入される
吸入冷媒ガスの圧力に感応して給気通路の開度を調節す
る。感圧通路50は、容量制御弁49の感圧室58と吸
入室38とを接続する。同吸入室38は、遮断体28が
閉位置に切り換え配置されると、外部冷媒回路76から
遮断される。容量制御弁49及び傾角減少バネ26は、
車両エンジン20が停止されると斜板23を最小傾角と
して、遮断体28を閉位置に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、駆動軸と
外部駆動源との間に電磁クラッチ等のクラッチ機構を介
在させる必要のないクラッチレスタイプの可変容量型圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両空調システムに組み込まれ
る圧縮機として、図4に示すようなものが存在する。す
なわち、駆動軸101はハウジング102に回転可能に
保持されている。シリンダボア102a、クランク室1
03、吐出室104及び吸入室105はハウジング10
2内に形成されている。ピストン106はシリンダボア
102a内に収容されている。斜板107はクランク室
103内に傾動可能に収容され、駆動軸101の回転運
動をピストン106の往復直線運動に変換する。給気通
路108はクランク室103と吐出室104とを接続
し、抽気通路109はクランク室103と吸入室105
とを接続する。
【0003】容量制御弁110は給気通路108上に介
在され、同通路108の開度を調節することで吐出室1
04からクランク室103への冷媒ガスの導入量を変更
する。同容量制御弁110について詳述すると、弁室1
11は給気通路108の一部を構成し、内部には弁孔1
11aが開口形成されている。弁体112は弁室111
内に収容され、弁孔111aを開閉可能である。感圧室
113は隔壁114を介して弁室111に隣接して区画
形成されている。ベローズ115は感圧室113内に収
容されている。ロッド挿通孔114aは、隔壁114に
おいて感圧室113と弁室111との間で貫設されてい
る。ロッド116はロッド挿通孔114aに挿通され、
ベローズ115と弁体112とを作動連結する。そし
て、感圧通路117は、吸入室105を外部冷媒回路に
接続する吸入通路118と感圧室113とを接続する。
【0004】従って、吸入冷媒ガスが感圧通路117を
介して感圧室113に導入され、同冷媒ガスの圧力に応
じてベローズ115が動作される。その結果、ロッド1
16を介して弁体112が動作され、弁孔111aの開
度、つまり、給気通路108の開度が調節される。例え
ば、弁孔111aの開度が大きくなると、クランク室1
03への吐出冷媒ガスの導入量が多くなり、抽気通路1
09を介した吸入室105への冷媒ガスの逃がし量との
関係で同クランク室103の圧力が上昇して、シリンダ
ボア102a内の圧力とのピストン106を介した差が
大きくなる。従って、斜板107は最小傾角側に調節さ
れる。また、弁孔111aの開度が小さくなると、クラ
ンク室103への吐出冷媒ガスの導入量が少なくなり、
同クランク室103の圧力が下降してシリンダボア10
2a内の圧力とのピストン106を介した差が小さくな
る。従って、斜板107は最大傾角側に調節される。
【0005】前記容量制御弁110は、前述した感圧弁
としての機能以外にも電磁弁としての機能をも併せ持
ち、ソレノイド119の励消磁により可動鉄芯120と
固定鉄芯121との間の吸引力を変更することで弁体1
12を動作させる。特に、ソレノイド119が消磁され
ると弁体112により弁孔111aが最大に開かれて、
斜板107は一義的に最小傾角に移行される。
【0006】遮断体122はハウジング102内におい
て斜板107に連結され、同斜板107の傾動に連動し
て吸入通路118と吸入室105との連通を遮断する閉
位置と開放する開位置とに切り換え移動される。そし
て、図面に示すように、冷房不要時或いは外部冷媒回路
上の蒸発器においてフロスト発生のおそれがある場合等
には、容量制御弁110のソレノイド119が消磁され
て斜板107が最小傾角に移行され、それに連動して遮
断体122が閉位置に配置される。従って、外部冷媒回
路から吸入室105への冷媒ガスの導入が不能となり、
同外部冷媒回路上の冷媒循環が阻止される。つまり、遮
断体122を備えることで、冷房不要時或いは蒸発器に
おいてフロスト発生のおそれがある場合でも、駆動軸1
01の回転駆動は継続されて良い。
【0007】従って、図示しないが、駆動軸101は、
外部駆動源としての車両エンジンに対して電磁クラッチ
等のクラッチ機構を介することなく作動連結されてい
る。高価かつ重量物である電磁クラッチを無くすことに
より、圧縮機全体の軽量化及び低コスト化を図り得る
し、同電磁クラッチのオン・オフショックによる体感フ
ィーリングの悪さを解消できる等の利点がある。
【0008】前記圧縮機は車両エンジンが停止されると
斜板107の回転も停止し、図示しない車両電源等から
の車両空調システムへの給電も停止される。このため、
容量制御弁110のソレノイド119が消磁され、斜板
107が最小傾角に移行されて、遮断体122が閉位置
に配置される。そして、傾角減少バネ123が斜板10
7を最小傾角側に付勢するため、圧縮機の運転停止状態
が続いてその内部の圧力が均一化しても、斜板107は
最小傾角に保持される。従って、車両エンジンの起動に
よって圧縮機の運転が開始されると、斜板107は負荷
トルクの最も少ない最小傾角状態から回転開始し、圧縮
機の起動時のショックもほとんどない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、車両エンジン
が停止された状態において、例えば、昼間等の高温雰囲
気の下では、外部冷媒回路側の温度が圧縮機側と比較し
て速く、しかも、大きく上昇される。このため、外部冷
媒回路側の圧力が圧縮機側と比較して高くなり、同外部
冷媒回路内の冷媒ガスが、吸入通路118を介して吸入
室105に流れ込もうとする。しかし、吸入通路118
と吸入室105との連通は、閉位置にある遮断体122
により遮断されているため、外部冷媒回路内の冷媒ガス
が同吸入通路118を介して吸入室105、ひいてはク
ランク室103に流れ込むことはない。
【0010】ところが、前記感圧通路117は、遮断体
122による遮断位置から外部冷媒回路側に位置する吸
入通路118で開口されている。つまり、感圧室113
と外部冷媒回路とは、感圧通路117及び吸入通路11
8を介して常時連通された状態にある。従って、外部冷
媒回路の冷媒ガスが吸入通路118及び感圧通路117
を介して感圧室113に流入され、ひいてはロッド挿通
孔114aとロッド116との間のクリアランスを介し
て弁室111側に向けて流動される。感圧室113から
弁室111側に向けて流動された冷媒ガスは、給気通路
108を介してクランク室103に流入される。クラン
ク室103に流入された冷媒ガスは、気温が低下する夜
間等において液化される。
【0011】この状態で車両エンジンが起動されると、
主には斜板107の回転により液冷媒が掻き回されてフ
ォーミングが発生する。同フォーミングにより泡立った
冷媒は、吐出圧領域を介して外部冷媒回路に溢れ出る。
従って、冷媒により洗い落とされた潤滑油が、同冷媒と
共に外部冷媒回路側に持ち出され、圧縮機内部のオイル
レス状態を招いていた。なお、オイルレス状態とは、圧
縮機内部の潤滑油の量が、各摺動部分を良好に潤滑し得
るに満たない状態を意味し、圧縮機内部から完全に潤滑
油が無くなる状態のみを意味するものではない。
【0012】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、運転停
止時において、冷媒が外部冷媒回路から内部に流入する
ことを防止できる可変容量型圧縮機を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、カムプレートの傾動に連動し
て、吸入圧領域の外部冷媒回路側とシリンダボア側との
連通を遮断する閉位置と開放する開位置とに切り換え移
動される遮断体と、駆動軸の回転が停止された場合には
遮断体を閉位置に配置する停止時制御手段とを備え、前
記感圧通路は遮断体による遮断位置からシリンダボア側
において吸入圧領域に対して接続されている可変容量型
圧縮機である。
【0014】請求項2の発明では、前記容量制御弁は、
給気通路又は抽気通路の一部を構成する弁孔を備えた弁
室と、同弁室に収容され弁孔を開閉可能な弁体と、弁室
に対して隔壁を介して隣接されるとともに前記感圧通路
が接続される感圧室と、同感圧室内に配置された感圧部
材と、隔壁において感圧室と弁室との間で貫設されたロ
ッド挿通孔と、同ロッド挿通孔に挿通され、感圧部材と
弁体とを作動連結するロッドとを備えたものである。
【0015】請求項3の発明では、前記駆動軸は、外部
駆動源に対してクラッチ機構を介することなく作動連結
されている。 (作用)上記構成の請求項1の発明においては、例え
ば、冷房不要時や外部冷媒回路の蒸発器においてフロス
ト発生のおそれがある場合には、カムプレートの傾角を
調節することで遮断体が閉位置に配置される。従って、
外部冷媒回路からシリンダボア側の吸入圧領域への冷媒
ガスの導入が不能となり、同外部冷媒回路上の冷媒循環
が阻止される。つまり、遮断体を備えることで、冷房不
要時或いは蒸発器においてフロスト発生のおそれがある
場合でも、駆動軸の回転駆動は継続されて良い。従っ
て、請求項3の発明において駆動軸は、外部駆動源に対
して電磁クラッチ等のクラッチ機構を介することなく作
動連結されている。高価かつ重量物である電磁クラッチ
を無くすことにより、圧縮機全体の軽量化及び低コスト
化を図り得るし、同電磁クラッチのオン・オフショック
による体感フィーリングの悪さを解消できる。
【0016】外部駆動源の停止等により駆動軸の回転が
停止されると、停止時制御手段が遮断体を閉位置に配置
させる。従って、吸入圧領域において、遮断体による遮
断位置を境とした外部冷媒回路側とシリンダボア側との
連通が遮断され、同外部冷媒回路内の冷媒がシリンダボ
ア側の吸入圧領域、ひいてはクランク室に流れ込むこと
を防止できる。
【0017】そして、例えば、請求項2の発明において
容量制御弁は、弁室と感圧室とがロッド挿通孔とロッド
との間のクリアランスを介して常時連通されている。し
かし、感圧室は、感圧通路を介して、遮断体による遮断
位置からシリンダボア側において吸入圧領域に対して接
続されている。従って、遮断体が閉位置に切り換え配置
されると、感圧室と外部冷媒回路との連通は遮断され、
同外部冷媒回路からの冷媒が、感圧通路、容量制御弁の
内部構造を介してクランク室に直接流れ込むことを防止
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、車両空調システ
ムに適用されるクラッチレスタイプの可変容量型圧縮機
に具体化した一実施形態について説明する。
【0019】図1に示すように、フロントハウジング1
1はシリンダブロック12の前端に接合されている。リ
ヤハウジング13は、シリンダブロック12の後端に弁
形成体14を介して接合固定されている。クランク室1
5は、フロントハウジング11とシリンダブロック12
とに囲まれて区画形成されている。駆動軸16は、同ク
ランク室15内を通るようにフロントハウジング11と
シリンダブロック12との間に回転可能に架設支持され
ている。プーリ17は、フロントハウジング11の外壁
面にアンギュラベアリング18を介して回転可能に支持
されている。同プーリ17は、駆動軸16のフロントハ
ウジング11からの突出端部に連結されており、その外
周部に巻き掛けられたベルト19を介して、外部駆動源
としての車両エンジン20に電磁クラッチ等のクラッチ
機構を介することなく直結されている。
【0020】リップシール21は、駆動軸16の前端側
とフロントハウジング11との間に介在され、同駆動軸
16を封止している。回転支持体22は、クランク室1
5内において駆動軸16に止着されている。カムプレー
トとしての斜板23は、駆動軸16に対して、同駆動軸
16の軸線L方向へスライド可能かつ傾動可能に支持さ
れている。支持アーム24は回転支持体22に突設され
ており、そのガイド孔24aを以て前記斜板23に設け
られたガイドピン25の球状部25aに係合されてい
る。そして、斜板23は、支持アーム24とガイドピン
25との連係により、駆動軸16の軸線L方向へ傾動可
能かつ同駆動軸16と一体的に回転可能となっている。
同斜板23の傾動は、ガイド孔24aと球状部25aと
の間のスライドガイド関係、駆動軸16のスライド支持
作用により案内される。斜板23の半径中心部がシリン
ダブロック12側に移動されると、同斜板23の傾角が
減少される。傾角減少バネ26はコイルスプリングより
なり、回転支持体22と斜板23との間において駆動軸
16に巻装されている。同傾角減少バネ26は、斜板2
3を傾角の減少方向に付勢する。傾角規制突部22aは
回転支持体22の後面に形成され、斜板23の最大傾角
を規制する。
【0021】図2に示すように、収容孔27は、シリン
ダブロック12の中心部において駆動軸16の軸線L方
向に貫設されている。遮断体28は筒状をなし、収容孔
27内にスライド可能に収容されている。吸入通路開放
バネ29は、収容孔27の端面と遮断体28との間に介
在され、同遮断体28を斜板23側へ付勢している。
【0022】前記駆動軸16は、その後端部を以て遮断
体28の内部に挿入されている。ラジアルベアリング3
0は、駆動軸16の後端部と遮断体28の内周面との間
に介在されている。同ラジアルベリング30は、サーク
リップ31によって遮断体28からの抜けが阻止されて
おり、同遮断体28とともに駆動軸16に対して軸線L
方向へスライド移動可能である。従って、駆動軸16の
後端部は、ラジアルベアリング30及び遮断体28を介
して収容孔27の内周面で回転可能に支持されている。
【0023】吸入圧領域を構成する吸入通路32は、リ
ヤハウジング13の中心部に形成されている。同吸入通
路32は収容孔27に連通されており、その弁形成体1
4に表れる収容孔27側の開口周囲には、位置決め面3
3が形成されている。遮断面34は遮断体28の先端面
に形成され、同遮断体28の移動により位置決め面33
に接離される。同遮断面34が位置決め面33に当接さ
れることにより、両者間33,34のシール作用で吸入
通路32と収容孔27の内空間との連通が遮断される。
【0024】スラストベアリング35は斜板23と遮断
体28との間に介在され、駆動軸16上にスライド移動
可能に支持されている。同スラストベアリング35は、
吸入通路開放バネ29に付勢されて、常には斜板23と
遮断体28との間で挟持されている。
【0025】そして、前記斜板23が遮断体28側へ傾
動するのに伴い、同斜板23の傾動がスラストベアリン
グ35を介して遮断体28に伝達される。従って、同遮
断体28が吸入通路開放バネ29の付勢力に抗して位置
決め面33側に移動され、同遮断体28は遮断面34を
以て位置決め面33に当接される。同遮断面34が位置
決め面33に当接された状態にて、斜板23のそれ以上
の傾動が規制され、この規制された状態にて同斜板23
は、0°よりも僅かに大きな最小傾角となる。斜板23
の回転は、スラストベアリング35の存在によって遮断
体28への伝達を阻止される。
【0026】シリンダボア12aは前記シリンダブロッ
ク12に貫設形成され、片頭型のピストン36は同シリ
ンダボア12a内に収容されている。前記斜板23はシ
ュー37を介してピストン36に係合されており、同斜
板23の回転運動がピストン36の前後往復運動に変換
される。
【0027】吸入圧領域を構成する吸入室38及び吐出
圧領域を構成する吐出室39は、リヤハウジング13内
にぞれぞれ区画形成されている。吸入ポート40、同吸
入ポート40を開閉する吸入弁41、吐出ポート42、
同吐出ポート42を開閉する吐出弁43は、それぞれ前
記弁形成体14に形成されている。そして、吸入室38
内の冷媒ガスは、ピストン36の復動動作により吸入ポ
ート40及び吸入弁41を介してシリンダボア12a内
に吸入される。同シリンダボア12a内に流入された冷
媒ガスは、ピストン36の往動動作により吐出ポート4
2及び吐出弁43を介して吐出室39に吐出される。
【0028】スラストベアリング44は、前記回転支持
体22とフロントハウジング11との間に介在されてい
る。同スラストベアリング44は、ピストン36を介し
て回転支持体22に作用される、冷媒圧縮時の圧縮反力
を受け止める。
【0029】前記吸入室38は、通口45を介して収容
孔27に連通されている。そして、前記遮断体28がそ
の遮断面34を以て位置決め面33に当接されると、通
口45は吸入通路32から遮断される。
【0030】通路46は駆動軸16内に形成され、その
入口46aは駆動軸16の前端側においてリップシール
21付近で、出口46bは遮断体28の内部でそれぞれ
開口されている。放圧通口47は遮断体28の周面に貫
設され、同放圧通口47を介して遮断体28の内部と収
容孔27とが連通されている。これら通路46、放圧通
口47及び収容孔27の内空間が抽気通路を構成する。
給気通路48は前記吐出室39とクランク室15とを接
続し、同通路48上には容量制御弁49が介在されてい
る。
【0031】前記容量制御弁49は、バルブハウジング
51とソレノイド部52とが中央付近において接合され
ている。弁室53は、バルブハウジング51とソレノイ
ド部52との間に区画形成されている。弁体54は同弁
室53内に収容されている。弁孔55は、弁室53にお
いてバルブハウジング51の軸線上に形成され、弁体5
4と対向するように開口されている。強制開放バネ56
は、弁体54と弁室53の内壁との間に介在され、弁孔
55を開放する方向に弁体54を付勢している。弁室5
3は、給気通路48を介して吐出室39に連通されてい
る。
【0032】感圧室58は、バルブハウジング51の上
部に区画形成されている。感圧部材としてのベローズ6
0は、感圧室58内に収容されている。ロッド挿通孔と
しての感圧ロッド挿通孔61は、感圧室58と弁室53
とを区画するバルブハウジング51の隔壁部57に貫設
され、両室58,53を接続する。同感圧ロッド挿通孔
61の弁体54側部分が、前記弁孔55を兼ねる。ロッ
ドとしての感圧ロッド62は、感圧ロッド挿通孔61内
に摺動可能に挿通されている。前記弁体54とベローズ
60は、感圧ロッド62によって作動連結されている。
また、同感圧ロッド62の弁体54側部分は、弁孔55
内の冷媒ガスの通路を確保するために小径となってい
る。
【0033】ポート63は、バルブハウジング51にお
いて弁室53と感圧室58との間に形成され、前記弁孔
55と直交されている。同ポート63は、給気通路48
を介してクランク室15に連通されている。つまり、弁
室53、弁孔55及びポート63は給気通路48の一部
を構成している。
【0034】固定鉄芯64は、前記ソレノイド部52の
収容室65の上方開口部に嵌合され、同固定鉄芯64に
よってソレノイド室66が区画形成されている。略有蓋
円筒状をなす可動鉄芯67は、同ソレノイド室66内に
往復動可能に収容されている。追従バネ68は、可動鉄
芯67と収容室65の底面との間に介装されている。な
お、同追従バネ68は、前記強制開放バネ56よりも弾
性係数が小さいものが使用されている。ソレノイドロッ
ド挿通孔69は前記固定鉄芯64に形成され、ソレノイ
ド室66と弁室53とを連通している。ソレノイドロッ
ド70は前記弁体54と一体形成されており、ソレノイ
ドロッド挿通孔69内に摺動可能に挿通されている。ソ
レノイドロッド70の可動鉄芯67側端は、前記強制開
放バネ56及び追従バネ68の付勢力によって可動鉄芯
67に当接される。可動鉄芯67と弁体54とは、ソレ
ノイドロッド70を介して作動連結されている。円筒状
をなすソレノイド74は、前記固定鉄芯64及び可動鉄
芯67の外側において、両鉄芯64,67を跨ぐように
して配置されている。
【0035】そして、本実施形態において感圧通路50
は、容量制御弁49の感圧室58と吸入室38とを接続
する。言い換えれば、同感圧通路50は吸入圧領域に対
して、遮断体28による遮断位置(位置決め面33と遮
断面34との当接部分)からシリンダボア12a側で接
続されている。
【0036】上記構成の圧縮機は、その吸入室38に冷
媒ガスを導入する通路となる吸入通路32と、吐出室3
9から冷媒ガスを排出する吐出フランジ75とが外部冷
媒回路76により接続されている。凝縮器77、膨張弁
78及び蒸発器79は、同外部冷媒回路76上に介在さ
れている。そして、図示しないが、前記圧縮機、凝縮器
77、膨張弁78及び蒸発器79は車両に搭載されて、
車両空調システムが構築されている。
【0037】蒸発器温度センサ81、車室温度センサ8
2、エアコンスイッチ83、車室温度設定器84及び前
記容量制御弁49のソレノイド74は、制御コンピュー
タ85に接続されている。同制御コンピュータ85は、
各センサ81,82による検出値、エアコンスイッチ8
3のオン・オフ信号、車室温度設定器84による設定温
度信号等に基づいて入力電流値を決定し、ソレノイド7
4へ出力する。
【0038】次に、前記構成の圧縮機の作用について説
明する。制御コンピュータ85は、エアコンスイッチ8
3がオン状態の下で、車室温度センサ82の検出値が車
室温度設定器84の設定温度以上である場合に、ソレノ
イド74の励磁を指令する。そして、ソレノイド74に
所定の電流が供給され、図2に示すように、両鉄芯6
4,67間に入力電流値に応じた吸引力が生じる。この
吸引力は、強制開放バネ56の付勢力に抗して、弁開度
が減少する方向の力としてソレノイドロッド70を介し
て弁体54に伝達される。一方、ベローズ60は、吸入
室38から感圧通路50を介して感圧室58に導入され
る吸入圧の変動に応じて変位する。そして、同ベローズ
60はソレノイド74の励磁状態において吸入圧に感応
し、その変位が感圧ロッド62を介して弁体54に伝達
される。容量制御弁49の弁開度は、ソレノイド部52
からの付勢力、ベローズ60からの付勢力及び強制開放
バネ56の付勢力のバランスにより決定される。
【0039】冷房負荷が大きい場合には、例えば車室温
度センサ82によって検出された車室温度と、車室温度
設定器84の設定温度との差が大きい。制御コンピュー
タ85は、車室温度と設定温度とに基づいて設定吸入圧
を変更するようにソレノイド74への入力電流値を制御
する。制御コンピュータ85は車室温度と設定温度との
差が大きいほど入力電流値を大きくする。従って、固定
鉄芯64と可動鉄芯67との間の吸引力が強くなり、弁
体54の弁開度が小さくなる方向の付勢力が増大する。
そして、より低い吸入圧にて、弁体54の開閉が行われ
る。従って、容量制御弁49は、入力電流値が増大され
ることにより、より低い吸入圧を保持するように作動さ
れる。
【0040】弁体54の弁開度が小さくなれば、吐出室
39から給気通路48を経由してクランク室15へ流入
する冷媒ガス量が少なくなる。この一方で、クランク室
15内の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を経由
して吸入室38へ流出している。このため、クランク室
15内の圧力が低下する。また、冷房負荷が大きい状態
では、シリンダボア12a内の吸入圧も高く、クランク
室15内の圧力とシリンダボア12a内の吸入圧との差
が小さくなる。従って、斜板23の傾角が大きくなる。
【0041】給気通路48における通過断面積が零、つ
まり容量制御弁49の弁体54が弁孔55を完全に閉止
した状態になると、吐出室39からクランク室15への
高圧冷媒ガスの供給は行われない。そして、クランク室
15内の圧力は、吸入室38内の圧力と略同一になり、
斜板23の傾角は最大となる。
【0042】逆に、冷房負荷が小さい場合には、例え
ば、車室温度と設定温度との差は小さい。制御コンピュ
ータ85は車室温度が低いほど入力電流値を小さくする
ように指令する。このため、固定鉄芯64と可動鉄芯6
7との間の吸引力は弱く、弁体54の弁開度が小さくな
る方向の付勢力が減少する。そして、より高い吸入圧に
て、弁体54の開閉が行われる。従って、容量制御弁4
9は、入力電流値が減少されることにより、より高い吸
入圧を保持するように作動する。
【0043】弁体54の弁開度が大きくなれば、吐出室
39からクランク室15へ流入する冷媒ガス量が多くな
り、クランク室15内の圧力が上昇する。また、この冷
房負荷が小さい状態では、シリンダボア12a内の吸入
圧が低く、クランク室15内の圧力とシリンダボア12
a内の吸入圧との差が大きくなる。従って、斜板23の
傾角が小さくなる。
【0044】冷房負荷がない状態に近づいてゆくと、蒸
発器79における温度がフロスト発生をもたらす温度に
近づいてゆく。同フロスト判定温度は、蒸発器79にお
いてフロストが発生しそうな状況を反映する。制御コン
ピュータ85は、蒸発器温度がフロスト判定温度以下に
なるとソレノイド74の消磁を指令する。また、同制御
コンピュータ85は、エアコンスイッチ87がオフとな
るとソレノイド74を消磁の消磁を指令する。
【0045】従って、ソレノイド74は電流供給の停止
により消磁され、固定鉄芯64と可動鉄芯67との吸引
力が消失する。このため、図3に示すように、弁体54
は、強制開放バネ56の付勢力により、可動鉄芯67及
びソレノイド74を介して作用する追従バネ68の付勢
力に抗して下方に移動される。そして、弁体54が弁孔
55を最大に開いた弁開度位置に移行する。このため、
吐出室39内の高圧冷媒ガスが多量に給気通路48を介
してクランク室15へ供給され、同クランク室15内の
圧力が高くなる。クランク室15内の圧力上昇により、
斜板23の傾角が最小傾角へ移行する。
【0046】このように、容量制御弁49の開閉動作
は、ソレノイド74に対する入力電流値の大小に応じて
変化される。入力電流値が大きくなると低い吸入圧にて
開閉が実行され、入力電流値が小さくなると高い吸入圧
にて開閉動作が行われる。圧縮機は設定された吸入圧を
維持すべく、斜板23の傾角を変更し、その吐出容量を
変更する。つまり、前記容量制御弁49は、入力電流値
を変えて設定吸入圧を変更する役割、及び、吸入圧に関
係なく最小容量運転を行う役割を担っている。このよう
な容量制御弁49を具備することにより、圧縮機は冷凍
回路の冷凍能力を変更する役割を担っている。
【0047】斜板23の傾角が最小となると、遮断体2
8はその遮断面34を以て位置決め面33に当接され、
吸入通路32と収容孔27との連通が遮断される。この
状態では、吸入通路32における通過断面積が零とな
り、外部冷媒回路76から吸入室38への冷媒ガスの流
入が阻止される。同斜板23の最小傾角は、0°よりも
僅かに大きくなるように設定されている。この最小傾角
状態は、遮断体28が吸入通路32と収容孔27(吸入
室38)とを遮断する閉位置に配置されたときにもたら
される。遮断体28は斜板23の傾動に連動して、閉位
置と同閉位置から離間されて吸入通路32と収容孔27
とを接続する開位置とに切り換え配置される。
【0048】斜板23の最小傾角は0°ではないため、
最小傾角状態においても、シリンダボア12aから吐出
室39への冷媒ガスの吐出は行われている。シリンダボ
ア12aから吐出室39へ吐出された冷媒ガスは、給気
通路48を通ってクランク室15へ流入される。クラン
ク室15内の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を
通って吸入室38へ流入される。吸入室38内の冷媒ガ
スは、シリンダボア12a内へ吸入されて、再度吐出室
39へ吐出される。すなわち、最小傾角状態では、吐出
圧領域である吐出室39、給気通路48、クランク室1
5、通路46、放圧通口47、収容孔27、吸入圧領域
である吸入室38、シリンダボア12aを経由する循環
通路が圧縮機内に形成されている。そして、吐出室3
9、クランク室15及び吸入室38の間では、圧力差が
生じている。従って、冷媒ガスが前記循環通路を循環
し、冷媒ガスとともに流動する潤滑油が圧縮機内の各摺
動部を循環する。
【0049】エアコンスイッチ83がオン状態にあっ
て、斜板23が最小傾角位置にある状態において、車室
温度が上昇して冷房負荷が増大すると、車室温度センサ
82によって検出された車室温度が車室温度設定器84
の設定温度を越える。制御コンピュータ85は、この車
室温度の変位に基づいてソレノイド74を励磁し、給気
通路48が閉じられる。従って、クランク室15の圧力
は通路45及び放圧通口47を介した放圧に基づいて減
圧される。この減圧により、吸入通路開放バネ29が図
3の縮小状態から伸長する。そして、遮断体28の移動
により遮断面34と位置決め面33とが離間され、斜板
23の傾角が図3の最小傾角状態から増大する。遮断体
28の離間に伴い、吸入通路32における通過断面積が
緩慢に増大していき、吸入通路32から吸入室38への
冷媒ガス流入量は徐々に増えていく。従って、吸入室3
8からシリンダボア12a内へ吸入される冷媒ガス量も
徐々に増大してゆき、吐出容量が徐々に増大してゆく。
そのため、吐出圧が徐々に増大してゆき、圧縮機におけ
る負荷トルクが短時間で大きく変動することはない。そ
の結果、最小吐出容量から最大吐出容量に至る間の圧縮
機における負荷トルクの変動が緩慢になり、負荷トルク
の変動による衝撃が緩和される。
【0050】車両エンジン20が停止すれば、圧縮機の
運転、つまり斜板23の回転も停止し、図示しない車両
電源等からの車両空調システムへの給電も停止される。
このため、容量制御弁49のソレノイド74が消磁され
て給気通路48が開放され、斜板23の傾角は最小とな
る。圧縮機の運転停止状態が続けば、圧縮機内の圧力が
均一化するが、斜板23の傾角は傾角減少バネ26の付
勢力によって最小傾角に保持される。従って、車両エン
ジン20の起動によって圧縮機の運転が開始されると、
斜板23は、負荷トルクの最も少ない最小傾角状態から
回転開始し、圧縮機の起動時のショックもほとんどな
い。つまり、本実施形態においては、容量制御弁49及
び傾角減少バネ26が停止時制御手段を構成する。
【0051】さて、従来技術において述べたように、車
両エンジン20が停止された状態において、例えば、昼
間等の高温雰囲気の下では、外部冷媒回路76内の冷媒
ガスが吸入通路32を介して圧縮機内部に流れ込もうと
する。しかし、遮断体28は、車両エンジン20の停止
時には閉位置にあり、外部冷媒回路76内の冷媒ガスが
吸入通路32を介して吸入室38、ひいてはクランク室
15に流れ込むことを防止できる。
【0052】ここで、容量制御弁49は、感圧室58と
弁室53とが感圧ロッド挿通孔61と感圧ロッド62と
の間のクリアランスを介して常時連通されている。しか
し、感圧室58は感圧通路50を介して吸入室39に接
続されており、遮断体28が閉位置に切り換え配置され
ると、吸入室28と吸入通路32との連通、つまり外部
冷媒回路76との連通は遮断される。従って、冷媒ガス
が、外部冷媒回路76から感圧通路50、容量制御弁4
9及び給気通路48を介してクランク室15に流れ込む
ことを防止できる。
【0053】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)車両エンジン20の停止時において、液冷媒がク
ランク室15内に殆ど停留しなくなる。従って、車両エ
ンジンの起動時にフォーミングが発生するおそれがなく
なり、圧縮機内部がオイルレス状態となることを回避で
きる。その結果、各摺動部分(例えば、ベアリング類3
0,35,44やピストン36とシュー37及びシュー
37と斜板23)の耐久性が向上され、ひいては圧縮機
の信頼性向上につながる。
【0054】(2)前記容量制御弁49は、感圧室58
と弁室53とが感圧ロッド挿通孔61と感圧ロッド62
とのクリアランスを介して常時連通される構造である。
つまり、従来から用いられている容量制御弁110にな
んら変更を加えなくとも、感圧通路50の取り廻しを変
更するのみで目的が達成されており、圧縮機のコスト上
昇は殆どない。
【0055】(3)駆動軸16は、電磁クラッチ等のク
ラッチ機構を介することなく車両エンジン20に作動連
結されている。高価かつ重量物である電磁クラッチを無
くすことにより、圧縮機全体の軽量化及び低コスト化を
図り得るし、同電磁クラッチのオン・オフショックによ
る体感フィーリングの悪さを解消できる。
【0056】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で
以下の態様でも実施できる。 (1)上記実施形態において、給気通路48上から容量
制御弁49を削除し、抽気通路46,47,45上に容
量制御弁を介在させること。この場合、同容量制御弁
は、前記容量制御弁49とは抽気通路46,47,45
の開度変更が逆に行われる構造となる。
【0057】(2)給気通路48及び抽気通路46,4
7,45の両方に容量制御弁を介在させること。このよ
うにすれば、クランク室15内の圧力調節、つまり、斜
板23の傾角制御を精度良く行い得る。この場合、少な
くとも一方の容量制御弁の感圧室が、吸入圧領域に対し
て遮断体28による遮断位置33,34からシリンダボ
ア12a側で感圧通路を介して接続される。
【0058】(3)クラッチ付きの可変容量型圧縮機に
おいて具体化すること。 (4)図1において二点鎖線で示すように、逆止弁等の
逆流防止手段を吐出フランジ75内或いは同吐出フラン
ジ75付近の外部冷媒回路76上に設けること。同逆流
防止手段は、吐出室39から吐出フランジ75を介して
外部冷媒回路76へ向かう吐出冷媒ガスの流動は許容
し、外部冷媒回路76から吐出フランジ75を介して吐
出室39に向かう冷媒の流動は阻止する。このようにす
れば、外部冷媒回路76内の冷媒が、吐出フランジ75
を介して、ひいてはクランク室15に流入されることを
も防止でき、前述した効果(1)がより有効に奏され
る。
【0059】(5)感圧通路50を、吸入室38と同じ
シリンダボア12a側の吸入圧領域である収容孔27或
いは通口45に接続すること。上記実施形態から把握で
きる技術的思想について記載する。
【0060】(1)前記遮断体28はカムプレート23
の最小傾角に連動して閉位置に切り換え移動される請求
項1〜3のいずれかに記載の可変容量型圧縮機。このよ
うにすれば、外部冷媒回路76上の冷媒循環阻止時にお
いて、動力損失を極力軽減することができる。また、圧
縮機の起動時のショックもほとんどなくなる。
【0061】(2)吐出圧領域75から外部冷媒回路7
6への冷媒の流動を許容し、その逆は阻止する逆流防止
手段を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量
型圧縮機。
【0062】このようにすれば、外部冷媒回路76内の
液冷媒が、吐出圧領域75を介してクランク室15に流
入されることをも防止でき、前述した効果(1)がより
有効に奏される。
【0063】
【発明の効果】上記構成の請求項1及び2の発明によれ
ば、運転停止時において、冷媒が外部冷媒回路から内部
に流入することを防止でき、次回の起動時にフォーミン
グが発生するおそれがなくなる。従って、内部がオイル
レス状態となることを回避でき、各摺動部分の耐久性が
向上され、ひいては圧縮機の信頼性向上につながる。
【0064】請求項3の発明によれば、高価かつ重量物
である電磁クラッチ等のクラッチ機構を無くすことによ
り、圧縮機全体の軽量化及び低コスト化を図り得るし、
同電磁クラッチのオン・オフショックによる体感フィー
リングの悪さを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クラッチレスタイプの可変容量型圧縮機の縦
断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 圧縮機の動作を説明する要部拡大図。
【図4】 従来の可変容量型圧縮機の要部拡大断面図。
【符号の説明】
11…ハウジングを構成するフロントハウジング、12
…同じくシリンダブロック、12a…シリンダボア、1
5…クランク室、16…駆動軸、23…カムプレートと
しての斜板、26…停止時制御手段を構成する傾角減少
バネ、28…遮断体、32…外部冷媒回路側の吸入圧領
域としての吸入通路、33…遮断面が当接されることで
遮断位置となる位置決め面、34…遮断面、36…ピス
トン、38…シリンダボア側の吸入圧領域としてのとし
ての吸入室、39…吐出圧領域としての吐出室、45…
抽気通路を構成する通口、46…同じく通路、47…同
じく放圧通口、48…給気通路、49…停止時制御手段
を構成する容量制御弁、50…感圧通路、76…外部冷
媒回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水藤 健 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにはシリンダボア及びクラン
    ク室が形成されるとともに、駆動軸が回転可能に保持さ
    れ、シリンダボア内にはピストンが往復運動可能に収容
    され、クランク室内には駆動軸の回転運動をピストンの
    往復直線運動に変換するカムプレートが傾動可能に収容
    され、吐出圧領域とクランク室とは給気通路により接続
    され、クランク室と吸入圧領域とは抽気通路により接続
    され、給気通路及び抽気通路の少なくとも一方には感圧
    弁である容量制御弁が介在され、容量制御弁と吸入圧領
    域とは感圧通路により接続され、同感圧通路を介して導
    入される吸入圧領域の圧力に感応して容量制御弁が給気
    通路及び抽気通路の少なくとも一方の開度を調節するこ
    とでクランク室の圧力が変更され、同クランク室の圧力
    とシリンダボア内の圧力とのピストンを介した差が変更
    されてカムプレートの傾角を調節する構成の可変容量型
    圧縮機において、 前記カムプレートの傾動に連動して、吸入圧領域の外部
    冷媒回路側とシリンダボア側との連通を遮断する閉位置
    と開放する開位置とに切り換え移動される遮断体と、駆
    動軸の回転が停止された場合には遮断体を閉位置に配置
    する停止時制御手段とを備え、前記感圧通路は遮断体に
    よる遮断位置からシリンダボア側において吸入圧領域に
    対して接続されている可変容量型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記容量制御弁は、給気通路又は抽気通
    路の一部を構成する弁孔を備えた弁室と、同弁室に収容
    され弁孔を開閉可能な弁体と、弁室に対して隔壁を介し
    て隣接されるとともに前記感圧通路が接続される感圧室
    と、同感圧室内に配置された感圧部材と、隔壁において
    感圧室と弁室との間で貫設されたロッド挿通孔と、同ロ
    ッド挿通孔に挿通され、感圧部材と弁体とを作動連結す
    るロッドとを備えた請求項1に記載の可変容量型圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記駆動軸は、外部駆動源に対してクラ
    ッチ機構を介することなく作動連結されている請求項1
    又は2に記載の可変容量型圧縮機。
JP9026568A 1997-02-10 1997-02-10 可変容量型圧縮機 Pending JPH10220350A (ja)

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