JPH10219680A - 場所打ちコンクリート杭の施工方法 - Google Patents

場所打ちコンクリート杭の施工方法

Info

Publication number
JPH10219680A
JPH10219680A JP2694497A JP2694497A JPH10219680A JP H10219680 A JPH10219680 A JP H10219680A JP 2694497 A JP2694497 A JP 2694497A JP 2694497 A JP2694497 A JP 2694497A JP H10219680 A JPH10219680 A JP H10219680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
pile
cast
waterproof sheet
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2694497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3045481B2 (ja
Inventor
Shichiro Arisaka
七郎 有坂
Kazuo Nakamura
和夫 中村
Koichi Iino
康一 飯野
Hiroshige Kashino
裕茂 樫野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishimatsu Construction Co Ltd filed Critical Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority to JP9026944A priority Critical patent/JP3045481B2/ja
Publication of JPH10219680A publication Critical patent/JPH10219680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3045481B2 publication Critical patent/JP3045481B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、打設したコンクリートを地
中に漏出させずに、この打設したコンクリートの品質を
確実に確保する場所打ちコンクリート杭の施工方法を提
供することである。 【解決手段】ケーシング1によって孔壁30aを保護し
つつ帯水層Bを有する地盤を掘削して杭孔30を形成
し、防水シート3を予め外周に巻装してなる鉄筋篭2を
前記杭孔30に建て込んだ後、コンクリートを打設して
コンクリート杭を造成する場所打ちコンクリート杭の施
工方法とし、前記コンクリート打設の際、前記防水シー
ト3が巻装されている部分におけて、前記鉄筋篭2を内
側と外側とを仕切り、その内側のコンクリートを前記防
水シート3によって遮断し、例えば、コンクリート打設
後に、前記ケーシング1を引き抜いた際に、打設したコ
ンクリートの初期硬化が完了していなくても、前記鉄筋
篭2の内側からコンクリート成分が地中へ漏出すること
はなく、土壌の汚染を防ぎ、未硬化のコンクリートを保
護して打設したコンクリート杭の品質を確実に確保する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、杭基礎工のひとつ
である場所打ちコンクリート杭の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、場所打ちコンクリート杭
は、予め工場等で製作された杭を地盤中に設置して基礎
とする既製杭に対し、機械或いは人力により地盤を掘削
した孔内に鉄筋を挿入し、その孔内にコンクリートを打
設して築造する現場造成杭のことである。ところで、砂
層や砂礫層等の帯水層付近の現場、例えば、図5に示す
ように、帯水層Bを挟んで上下に不透水層A,Cが形成
されている地盤において、前述したような場所打ちコン
クリート杭を造成する場合は、コンクリートを打設する
杭孔30の孔壁保護のために、地盤にケーシング1を建
て込んでから前記杭孔30を掘削した後、鉄筋40,4
0,40,…を建て込み、コンクリートを打設して杭の
造成を行ったりしていた。また、掘削した孔30にベン
トナイト水溶液もしくは清水をたたえて孔壁保護を図り
ながらコンクリートを打設して杭の造成を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような砂層や砂礫層等の帯水層B付近の現場における
従来の場所打ちコンクリート杭の施工方法にあっては、
ケーシング1を使用して杭を造成した場合、コンクリー
トの打設を終えて、前記孔壁30aの保護に使用したケ
ーシング1を引き抜いた後、以下のような問題が生じ
る。すなわち、打設したコンクリートの初期硬化が完了
していない場合に、前記ケーシングの引き抜きを行って
しまうと、前記帯水層Bに打設したコンクリート成分が
漏出し、前記帯水層B中の水分と混合してしまい、土壌
を汚染するばかりか、杭基礎となる打設したコンクリー
トの品質が完全に確保されないという問題点があった。
また、上記と同様な現場において、前記孔壁の保護にベ
ントナイト水溶液を使用して行った場合は、当該ベント
ナイト水溶液が地中に混入した時点で土壌汚染と見られ
てしまう恐れがある。
【0004】本発明の課題は、打設したコンクリートを
地中に漏出させずに、この打設したコンクリートの品質
を確実に確保する場所打ちコンクリート杭の施工方法を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべ
く、本発明の請求項1の場所打ちコンクリート杭の施工
方法は、地盤を掘削して杭用の杭孔を形成し、この杭孔
に鉄筋篭を建て込んだ後、コンクリートを打設してコン
クリート杭を造成する場所打ちコンクリート杭の施工方
法であって、前記鉄筋篭の外周の少なくとも一部に予め
防水シートを巻装しておき、この防水シートを外周に巻
装してなる鉄筋篭を前記杭孔に建て込んで前記コンクリ
ートを打設することを特徴としている。
【0006】地盤を掘削して杭孔を形成する場合、当該
杭孔の掘削孔壁は、その孔壁の崩壊を防止するために、
ケーシングを建て込むことによって保護されているもの
である。そして、このケーシングは、掘削した杭孔にコ
ンクリートを打設した後、引き抜かれる。なお、前記孔
杭の掘削に用いられる方法や掘削機械の種類、排土の方
法等は、オールケーシング(ベノト)工法、アースドリ
ル工法、リバースサーキュレーション工法等といったよ
うな場所打ち杭工法の様々な種類に応じて対応する掘削
方法の、どのような方法で行われてもよい。
【0007】前記防水シートは、非透水性のものである
ならば、ビニール等、どのようなもので構成されていて
もよく、例えば、ゴム製のシート等が好適である。ま
た、この防水シートは、前記鉄筋篭の外周を巻装した状
態であるならば、どのように取り付けられてもよい。例
えば、前記鉄筋篭を所定の長さ、幅の防水シートで巻装
し、前記防水シートの下端および上端において、前記鉄
筋篭に番線で結束する等の構成が挙げられる。この場合
の防水シートの鉄筋篭への取付は、鉄筋篭で常時、用い
られているスペーサー等の他の部材を介して取り付けら
れてもよい。
【0008】なお、前記防水シートがゴムシートの場
合、コンクリートを打設した際、打設したコンクリート
の内圧で当該ゴムシートが孔壁側に伸びるので、前記鉄
筋篭と前記防水シートの結束部分はできるだけ少なくす
る。このように前記ゴムシートが孔壁側に伸びることに
よって、造成するコンクリート杭の品質は向上し、より
安定した支持力を有する基礎となる。
【0009】また、鉄筋篭の外周に予め巻装される防水
シートは、当該鉄筋篭の外周の全体、またはその一部分
など、鉄筋篭の外周をどのように巻装してもよく、その
巻装箇所は任意である。例えば、掘削して杭孔を形成す
る地盤が、帯水層の上下に不透水層を有する地盤である
場合には、前記防水シートは、鉄筋篭をその地盤に建て
込んだ際の前記帯水層の部分に対応する位置に配置され
るように、前記鉄筋篭に巻装することが好適である。こ
れは、上下の不透水層にかかるように前記防水シートを
前記鉄筋篭に巻装するようにすることである。また、前
記コンクリートは、通常、トレミー管を前記杭孔に挿入
し、このトレミー管を通じて、掘削した杭孔の下方より
打設される。
【0010】請求項1記載の発明によれば、地盤を掘削
して形成した杭用の杭孔に、外周に予め防水シートを巻
装した鉄筋篭を建て込んだ後、コンクリートを打設して
コンクリート杭を造成するので、前記防水シートを予め
巻装した鉄筋篭を建て込んだ前記杭孔に前記コンクリー
トを打設しても、外周に前記防水シートが巻装されてい
る部分において鉄筋篭の内側と外側とを仕切ることにな
り、その内側のコンクリートは、前記防水シートによっ
て遮断され、外側である地中に漏出することがない。
【0011】したがって、コンクリートを打設した後
で、前記杭孔の孔壁を保護しているケーシングを引き抜
いた際、打設したコンクリートの初期硬化が完了してい
なくても、前記鉄筋篭の内側からコンクリート成分が地
中へ漏出することはなく、土壌の汚染を防ぐと共に、未
硬化のコンクリートを保護して打設したコンクリート杭
の品質を確実に確保することができる。
【0012】特に、帯水層を有する地盤に場所打ちコン
クリート杭による杭基礎を造成する場合、鉄筋篭を建て
込んだ杭孔へのコンクリートの打設を終えて、前記孔壁
の保護に使用したケーシングを引き抜いた後、打設した
コンクリートの初期硬化が完了していない場合でも、地
中に打設したコンクリート成分が当該鉄筋篭の外側に漏
出し、地中(特に帯水層)に含まれた水分と混合するこ
とがないので、漏出する前記コンクリート成分によって
土壌を汚染することがないとともに、杭基礎となる打設
したコンクリートの品質が完全に確保される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明に係る場所打ちコンクリート杭の施工方法の実施の形
態を詳細に説明する。ここでは、帯水層が含まれている
地層に場所打ちコンクリート杭が打設される場合につい
て説明する。
【0014】図1〜図4は、本発明を適用した場所打ち
コンクリート杭の施工方法の一実施の形態を示す図であ
る。
【0015】まず、構成を説明する。1はケーシング、
2は鉄筋篭、3は防水シートであるゴムシート、20、
21は、前記鉄筋篭2が有する主筋及び帯筋、22はス
ペーサ、23はガイドアングル、30は杭用の杭孔、3
0aは前記杭孔30の孔壁である。
【0016】図1は、本発明の場所打ちコンクリート杭
の施工方法の一実施の形態を説明する縦断面図であり、
この図における場所打ち杭を施工する地盤は、不透水層
である地層A及びCと、前記不透水層A及びCに挟まれ
た地層である帯水層Bからなる。図2は、本発明の場所
打ちコンクリート杭の施工方法の一実施の形態に使用す
る、図1の鉄筋篭の平面図、図3は、図2のX部分の拡
大図、図4は、図3のD−D線断面図である。
【0017】図1に示すように、この地盤には、当該地
盤を鉛直方向に掘削して形成された杭孔30が形成され
ており、前記杭孔30には、防水シート3を予め外周に
巻装してなる鉄筋篭2が建て込まれている。前記杭孔3
0の孔壁30aは、掘削時に崩壊しないように当該地盤
に建て込まれたケーシング1によって保護されている。
【0018】また、このケーシング1は、不透水層Aか
らCに跨って建て込まれており、前記不透水層A及びC
に挟まれた帯水層Bに多く含まれている水分が、前記杭
孔30内側に侵入することを防ぎ、コンクリート杭の打
設作業を容易にしたものとなっている。
【0019】なお、図示していないが、この杭孔30
は、下方へ所定の深度まで掘削されているものであり、
前記杭孔30に建て込まれた鉄筋篭2は、掘削された所
定の深度まで前記鉄筋篭2の先端部が到達するように、
建て込まれていることは勿論である。
【0020】前記鉄筋篭2は、杭孔30方向(縦方向)
に配筋された複数の主筋20、20,…,20に、帯筋
21,21,…,21を所定の間隔で前記主筋20,2
0,…,20と直交方向(横方向)に結束または溶接に
よって取り付け(図示省略。)、組み立て略篭状に形成
されたものであり、その外周にスペーサ22,22,2
2,22が複数配設されている。なお、これらのスペー
サ22,22,22,…は、コンクリートを打設した際
のコンクリートの被り厚さを確保するために用いられる
ものであり、建て込まれる鉄筋篭の外周から突出した状
態で設けられているものであり、前述したような作用を
及ぼす形状であるならば、それらの形状はどの様な形状
でも良い。
【0021】この実施の形態における、これら複数のス
ペーサ22,22,…の配置は、外周に等間隔に4箇所
設けられ、かつ、その4箇所設けられているスペーサ2
2,22,22,22から、縦方向(主筋20の延在方
向)にそれぞれ外周上に列となるように所定の間隔に位
置するものである。このように、主筋20、20…の延
在方向に所定の間隔で4列に配設されたスペーサ22,
22,22,22のうちの1列(図2に示すX部分)
に、縦方向にL型形状のガイドアングル23が、溶接に
よって取り付けられている。
【0022】このガイドアングル23は、図4に示すよ
うに、前記鉄筋篭2を構成する前記主筋20のうちのひ
とつである前記主筋20aに一端部22aを溶接され、
かつ、前記主筋20aに直交して設けられている前記帯
筋21,21の間から外方に他端部22bが突出するよ
うに設けられた前記スペーサ22,22,22の前記他
端部22bにおいて、両者の面同士が当接した状態で結
合している。ここで、スペーサ22,22,22,22
は、前記主筋20,20aに溶接されているものとした
がこれに限らず、所定の位置の帯筋21,21…に溶接
して取り付けても良い。また、前記スペーサ22の前記
鉄筋篭2に対する取付は溶接としたが、固着させるもの
であるなら、これに限らず、結束やボルトなどによって
取り付けられても良い。このガイドアングル23を介し
て、その鉄筋篭2の杭頭部の外周には、図2から図4に
示すように、防水シート3が巻装された状態になってい
る。
【0023】前記防水シート3は、この実施の形態で
は、ゴム製のシートが用いられており、図3に示すよう
に、前記ガイドアングル23のL型を形成している一面
の表面部23aにおいて、前記防水シート3の主筋方向
の一端部31が接着されており、前記防水シート3を前
記鉄筋篭2の外周に沿って覆うように巻いた状態にし
て、当該防水シート3の他端部32を重ねるように接着
している。
【0024】また、この巻装された防水シート3の上端
部3aは、当該防水シート3が下方にずり落ちないよう
に前記主筋の上部、つまり、杭頭に相当する部分の主筋
20,20,…から番線にて吊り下げられており、ま
た、当該記防水シート3の下端部3bは、当該防水シー
ト3の下端部3bに位置する4箇所のスペーサ22,2
2,22,22に番線結束されている。(図示省略。)
これは、前記防水シート3を有する前記鉄筋篭2を前記
杭孔30に挿入した際に、その挿入時の摩擦等によっ
て、当該防水シート3の下端部3bが、まくり上がらな
いようにするためである。
【0025】つまり、この実施の形態における前記防水
シート3と前記鉄筋篭2とは、番線によって吊設された
状態となっている上端部3aと番線結束された下端部3
b及び前記ガイドアングル23との接着部分23aとで
しか支持されていないものとなっている。
【0026】このように、前記鉄筋篭2と前記防水シー
ト3の結束部分はできるだけ少なく構成されているの
は、本実施の形態において、前記防水シート3がゴム製
のシートであり、この防水シート3を有する鉄筋篭2を
建て込んだ後にコンクリートを打設した際、打設したコ
ンクリートの内圧でゴム製の防水シート3が孔壁30a
側に伸びて、造成するコンクリート杭の品質の向上に繋
がり、より安定した支持力を有するコンクリート杭基礎
となるからである。
【0027】次に、この防水シート3を有する鉄筋篭2
の組立について説明する。
【0028】まず、前述したような複数の主筋20,2
0,20,…及び帯筋21,21,21,…を縦横に取
り付けて略篭状に形成される前記鉄筋篭2の組立時に、
スペーサ22,22,…を前記杭頭部の帯筋21,2
1,21,21から取付始め、後に前記防水シート3が
卷かれる部分の下端部3bの位置にもスペーサ22,2
2,22,22を取り付ける。このように前記鉄筋篭2
の外周に等間隔に取り付けられた前記スペーサ22,2
2,22,22のうちの前記主筋20の延在方向に延在
する一列に、前記主筋20の延在方向に伸びる断面L型
形状のガイドアングル23を溶接によって取り付けてか
ら、前記ガイドアングル23が設けられた箇所(杭頭部
に相当する鉄筋篭2の一部)での鉄筋篭2の外周に前記
防水シート3を巻き付ける。
【0029】次に、巻き付けた防水シート3の一端部3
1を、図3に示すように、このガイドアングル23のL
型を形成している一面である表面部23aで接着し、前
記鉄筋篭2を巻いた他端部32を接着された前記防水シ
ート3の一端部31のうえから重ねるように接着する。
そして、この巻装された防水シート3の上端部3aを、
当該防水シート3が下方にずり落ちないように前記主筋
20の上部から番線にて吊り下げるとともに、前記防水
シート3の下端部3bを、当該防水シート3の下端部3
bに位置するスペーサ22,22,22,22に番線で
結束して組み立てるものである。
【0030】なお、この防水シート3は、前記鉄筋篭2
の外周を巻装した状態であるならば、どのように取り付
けられてもよく、上記実施の形態では、前記鉄筋篭2を
所定の長さ、幅の防水シート3で巻装し、前記防水シー
ト3の下端部3bおよび上端部3aにおいて、前記鉄筋
篭2に番線で結束する構成とし、前記防水シート3の鉄
筋篭2への取付は、鉄筋篭2で常時、用いられているス
ペーサー22を介して取り付けられてもいるものとした
が、スペーサ22を介さずに取り付けるようにしてもよ
い。
【0031】次に、上述したような前記防水シート3を
有する鉄筋篭2を用いた本発明の実施の形態の場所打ち
コンクリート杭の施工方法についてを説明する。
【0032】まず、前記帯水層Bを有する地盤をアース
ドリル機等の掘削用の機械によって、先行堀りを行い、
掘削した孔壁30aの崩壊を保護するためにケーシング
1を鉛直に建て込んでから、杭用の杭孔30を形成す
る。この杭用の杭孔30の掘削方法は、どの様に掘削さ
れても良い。そして、掘削した杭孔30に、上述したよ
うに形成された前記防水シート3を有する鉄筋篭2を前
記アースドリル機といったクレーン機能を有する機械等
によってつり上げて、建て込む。この際、前記鉄筋篭2
の建て込みは、建て込まれる前記鉄筋篭2の鉛直性に注
意しながら建て込む。なお、予め前記防水シート3は、
鉄筋篭2において任意の位置に巻装されているものであ
り、ここでは、杭頭に相当する位置の前記鉄筋篭2の外
周に設けられているものである。このように前記鉄筋篭
2を建て込むと、前記ケーシング1の内側空間におい
て、帯水層Bと対応する位置に、建て込んだ前記防水シ
ート2を外周に巻装してなる前記鉄筋篭2の杭頭が、配
置する状態となる。
【0033】そして、内部に前記鉄筋篭2が建て込まれ
た前記杭孔30に、トレミー管を挿入して、当該杭孔3
0の下方からコンクリートの打設を行う。このようにコ
ンクリートの打設を行うと、前記鉄筋篭2の外周を巻装
しているゴム製の防水シート3は、打設したコンクリー
トの内圧により、孔壁30a側に伸びる。この防水シー
ト3の孔壁側への伸びによって、掘削した杭孔30内に
おいて一層コンクリートが充填されることになり、造成
するコンクリート杭の品質の向上し、より安定した支持
力を有するコンクリート杭基礎となる。上述したコンク
リートの打設が終了した後、前記孔壁30a保護に使用
したケーシング1を当該杭孔30から引き抜いて、場所
打ちコンクリート杭を造成する。
【0034】このような本発明に係る場所打ちコンクリ
ート杭の施工方法の実施の形態によれば、地盤を掘削し
て形成した杭用の杭孔30に、外周に予め防水シート3
を巻装した鉄筋篭2を建て込んだ後、コンクリートを打
設してコンクリート杭を造成するので、前記防水シート
3を予め巻装した鉄筋篭2を建て込んだ前記杭孔30に
前記コンクリートを打設しても、外周に前記防水シート
3が巻装されている部分において鉄筋篭2の内側と外側
とを仕切ることになり、その内側のコンクリートは、前
記防水シート3によって遮断され、外側である地中に漏
出することがない。
【0035】したがって、帯水層Bを有する地盤に場所
打ちコンクリート杭による杭基礎を造成する場合、鉄筋
篭2を建て込んだ杭孔30へのコンクリートの打設を終
えて、前記孔壁30aを保護しているケーシング1を引
き抜いた後、打設したコンクリートの初期硬化が完了し
ていない場合でも、前記鉄筋篭2の内側からコンクリー
ト成分が地中へ漏出することはなく、地中に打設したコ
ンクリート成分が当該鉄筋篭2の外側に漏出し、地中、
特に帯水層Bに、含まれた水分と混合することがない。
その結果、漏出する前記コンクリート成分によって土壌
を汚染することがないとともに、未硬化のコンクリート
を保護して、杭基礎となる打設したコンクリート杭の品
質を確実に確保することができる。
【0036】なお、鉄筋篭2の外周に予め巻装される防
水シート3は、本実施の形態では、杭頭部の巻装される
ものとしたが、これに限らず、当該鉄筋篭2の外周の全
体、またはその他の一部分など、鉄筋篭2の外周をどの
ように巻装してもよく、また、その巻装箇所は任意であ
る。その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更
可能であることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る場所打ちコンクリート杭の施工方法によれば、外周に
前記防水シートを巻装してなる鉄筋篭を杭孔に建て込
み、コンクリートを打設した後に、前記杭孔の孔壁を保
護しているケーシングを引き抜いた際、打設したコンク
リートの初期硬化が完了していなくても、前記鉄筋篭の
内側からコンクリート成分が地中へ漏出するのを防止し
て、土壌の汚染を防ぐと共に、未硬化のコンクリートを
保護して打設したコンクリート杭の品質を確実に確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の
一実施の形態を説明する縦断面図である。
【図2】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の
一実施の形態に使用する、図1の鉄筋篭の平面図であ
る。
【図3】図2のX部分の拡大図である。
【図4】図3のD−D線断面図である。
【図5】帯水層Bが形成されている地盤において、従来
の場所打ちコンクリート杭の施工方法を説明する縦断面
図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 鉄筋篭 3 防水シート 30 杭孔 30a 孔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樫野 裕茂 東京都墨田区緑1−6−11−202 株式会 社裕建内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤を掘削して杭用の杭孔を形成し、 この杭孔に鉄筋篭を建て込んだ後、 コンクリートを打設してコンクリート杭を造成する場所
    打ちコンクリート杭の施工方法であって、 前記鉄筋篭の外周の少なくとも一部に予め防水シートを
    巻装しておき、 この防水シートを外周に巻装してなる鉄筋篭を前記杭孔
    に建て込んで前記コンクリートを打設することを特徴と
    する場所打ちコンクリート杭の施工方法。
JP9026944A 1997-02-10 1997-02-10 場所打ちコンクリート杭の施工方法 Expired - Fee Related JP3045481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9026944A JP3045481B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 場所打ちコンクリート杭の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9026944A JP3045481B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 場所打ちコンクリート杭の施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10219680A true JPH10219680A (ja) 1998-08-18
JP3045481B2 JP3045481B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=12207273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9026944A Expired - Fee Related JP3045481B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 場所打ちコンクリート杭の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3045481B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106948606A (zh) * 2017-03-30 2017-07-14 中建四局第五建筑工程有限公司 覆盖式人工挖孔桩孔口防护方法及其装置
CN112144515A (zh) * 2020-09-30 2020-12-29 河北昊锐基础工程有限公司 一种旋挖桩防塌孔施工方法
JP2021042551A (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 株式会社E・C・S 場所打ち杭工法において用いられる遮断材、これを備えた芯材、及び場所打ち杭の施工方法
CN113445488A (zh) * 2021-07-16 2021-09-28 中铁六局集团有限公司 一种针对地下管线或者溶洞处理方法
CN115506338A (zh) * 2022-09-07 2022-12-23 苏州交通工程集团有限公司 一种桥梁水中钻孔灌注桩的施工工艺

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102119244B1 (ko) * 2018-06-28 2020-06-05 바리아크주식회사 발열장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106948606A (zh) * 2017-03-30 2017-07-14 中建四局第五建筑工程有限公司 覆盖式人工挖孔桩孔口防护方法及其装置
JP2021042551A (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 株式会社E・C・S 場所打ち杭工法において用いられる遮断材、これを備えた芯材、及び場所打ち杭の施工方法
CN112144515A (zh) * 2020-09-30 2020-12-29 河北昊锐基础工程有限公司 一种旋挖桩防塌孔施工方法
CN113445488A (zh) * 2021-07-16 2021-09-28 中铁六局集团有限公司 一种针对地下管线或者溶洞处理方法
CN115506338A (zh) * 2022-09-07 2022-12-23 苏州交通工程集团有限公司 一种桥梁水中钻孔灌注桩的施工工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP3045481B2 (ja) 2000-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102009077B1 (ko) 차수형 주열식 현장타설 말뚝을 이용한 흙막이 벽체의 시공방법
KR100923078B1 (ko) 시트파일과 띠장을 이용한 가물막이의 시공방법 및 이를 이용한 수중 구조물 시공방법
KR101972381B1 (ko) 지오튜브와 매트를 이용한 일체형 블럭보강 현장타설 말뚝 구조 및 그 시공방법
JP2837128B2 (ja) 場所打ちコンクリート杭の構築方法
KR20090007826A (ko) 무지보형의 차수벽 흙막이공법
KR102147823B1 (ko) 지중 차수벽 시공방법
JP3045481B2 (ja) 場所打ちコンクリート杭の施工方法
JP5480744B2 (ja) 構造物用基礎およびその構築方法
KR101021913B1 (ko) 흙막이 공사용 차수 가시설 시공방법
JP2005002671A (ja) アンダーピニング方法および高架橋
JP2000129696A (ja) 杭基礎工法及びこの工法で構築された杭基礎
JPS5847823A (ja) 場所打コンクリ−ト杭の築造方法
JPS5936058B2 (ja) 地下連続壁を利用した構造物の構築方法
JP3091859B2 (ja) 上部に開口部を有する立坑の山留工法
JPS601451B2 (ja) ベノト杭掘削機による止水山止壁工法
JPS6018769B2 (ja) 地下構造物の構築法
JP3700121B2 (ja) カルバート下部の止水壁およびその施工方法
JP5480745B2 (ja) 構造物用既設基礎の補強方法
KR20010007973A (ko) 연약지반의 망포자루형 시멘트콘크리트 말뚝 시공법 및망포자루형 시멘트콘크리트말뚝
KR101219450B1 (ko) 지중 차수벽을 이용한 건축 구조물 및 그 시공방법
JP2855156B2 (ja) 地中構造物の構築方法
JPH0726569A (ja) 偏土圧を受ける構造物の杭基礎構築法
JPH11172708A (ja) 既設地下構造物を貫通する杭の形成方法
JP2000045272A (ja) 鉄筋コンクリート杭及びその打設方法
JP4248716B2 (ja) ケーソン上端部の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080317

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees