JPH10219497A - 電着塗装装置および電着塗装方法 - Google Patents
電着塗装装置および電着塗装方法Info
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- JPH10219497A JPH10219497A JP2930197A JP2930197A JPH10219497A JP H10219497 A JPH10219497 A JP H10219497A JP 2930197 A JP2930197 A JP 2930197A JP 2930197 A JP2930197 A JP 2930197A JP H10219497 A JPH10219497 A JP H10219497A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バイポーラ現象を生じさせることなく、かつ
エネルギーを浪費することなく、被塗装物の種類に応じ
て電着塗膜の厚さを制御することのできる電着塗装装置
および電着塗装方法の提供。 【解決手段】 連続的に搬送される被塗装物3を保持す
るハンガー4と、被塗装物3にハンガーを介して通電す
る、被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバー8と、
塗料2が収容され被塗装物3に対向された電極板9が複
数設けられた電着槽1と、を有する電着塗装装置におい
て、バスバー8の少なくとも1つは、被塗装物搬送方向
における配設長さが前記ハンガー4の配列ピッチより小
さくされ、配列ピッチが小さくされたバスバー8aおよ
びそのバスバー8aに対向する電極板9aへの通電を、
搬送されてくる被塗装物3の種類に応じて同時に遮断ま
たは接続する通電制御器20A、20Cを備えた電着塗
装装置。
エネルギーを浪費することなく、被塗装物の種類に応じ
て電着塗膜の厚さを制御することのできる電着塗装装置
および電着塗装方法の提供。 【解決手段】 連続的に搬送される被塗装物3を保持す
るハンガー4と、被塗装物3にハンガーを介して通電す
る、被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバー8と、
塗料2が収容され被塗装物3に対向された電極板9が複
数設けられた電着槽1と、を有する電着塗装装置におい
て、バスバー8の少なくとも1つは、被塗装物搬送方向
における配設長さが前記ハンガー4の配列ピッチより小
さくされ、配列ピッチが小さくされたバスバー8aおよ
びそのバスバー8aに対向する電極板9aへの通電を、
搬送されてくる被塗装物3の種類に応じて同時に遮断ま
たは接続する通電制御器20A、20Cを備えた電着塗
装装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗装物の塗装膜
厚を制御することのできる電着塗装装置および電着塗装
方法に関する。
厚を制御することのできる電着塗装装置および電着塗装
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装は、図8に示すように、複数の
電極板85とバスバー86、87間に整流器84によっ
て電圧が印加され、バスバー86、87に電気的に接続
される各被塗装物82、83と電極板85の間で行われ
る。たとえば、一つの電着槽81内に、種類が異なる等
の理由により塗膜の付きやすさおよび要求膜厚が異なる
被塗装物82と83が混在して連続して搬送されてくる
場合、被塗装物82と被塗装物83に同じ時間、電圧を
印加し続けると、塗膜の付きやすい方の、たとえば被塗
装物82の膜厚が被塗装物83の膜厚に対して厚くな
る。被塗装物82と被塗装物83の膜厚を等しくするた
めに、電極板への通電は維持した状態で被塗装物82へ
の通電をスイッチ88により停止し、被塗装物82への
塗膜の析出を防止する区間を電着槽中に設ける方法が知
られているが(たとえば、特公平7−68639号)、
被塗装物82は後端部が中間電位、すなわち陽極側とな
るため、後続の被塗装物83との間に電流が流れ、被塗
装物82にすでに析出していた電着塗膜が電着槽内に溶
出するというバイポーラ現象が発生し、外観不良(肌荒
れ、ピンホール等)を招くおそれがある。そこで、特開
昭64−11997号では、塗膜がつきやすく、塗膜が
厚くなりすぎる被塗装物に対しては通電を停止するので
はなく、通電経路内に抵抗器を配置することで、電着塗
装を進行させないだけの低電圧をバスバーに印加させる
ことによりバイポーラ現象を発生させないようにしてい
る。
電極板85とバスバー86、87間に整流器84によっ
て電圧が印加され、バスバー86、87に電気的に接続
される各被塗装物82、83と電極板85の間で行われ
る。たとえば、一つの電着槽81内に、種類が異なる等
の理由により塗膜の付きやすさおよび要求膜厚が異なる
被塗装物82と83が混在して連続して搬送されてくる
場合、被塗装物82と被塗装物83に同じ時間、電圧を
印加し続けると、塗膜の付きやすい方の、たとえば被塗
装物82の膜厚が被塗装物83の膜厚に対して厚くな
る。被塗装物82と被塗装物83の膜厚を等しくするた
めに、電極板への通電は維持した状態で被塗装物82へ
の通電をスイッチ88により停止し、被塗装物82への
塗膜の析出を防止する区間を電着槽中に設ける方法が知
られているが(たとえば、特公平7−68639号)、
被塗装物82は後端部が中間電位、すなわち陽極側とな
るため、後続の被塗装物83との間に電流が流れ、被塗
装物82にすでに析出していた電着塗膜が電着槽内に溶
出するというバイポーラ現象が発生し、外観不良(肌荒
れ、ピンホール等)を招くおそれがある。そこで、特開
昭64−11997号では、塗膜がつきやすく、塗膜が
厚くなりすぎる被塗装物に対しては通電を停止するので
はなく、通電経路内に抵抗器を配置することで、電着塗
装を進行させないだけの低電圧をバスバーに印加させる
ことによりバイポーラ現象を発生させないようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】常に被塗装物と電極に
は電圧が印加されていることからバイポーラ現象の発生
は抑制されるが、低電圧にするために抵抗器を配置して
いることから、電力(電気使用量)が熱となって浪費さ
れる問題がある。本発明は、バイポーラ現象を抑制し、
かつエネルギーの浪費をすることなく任意の膜厚の電着
塗膜を形成することのできる電着塗装装置および電着塗
装方法を提供するものである。
は電圧が印加されていることからバイポーラ現象の発生
は抑制されるが、低電圧にするために抵抗器を配置して
いることから、電力(電気使用量)が熱となって浪費さ
れる問題がある。本発明は、バイポーラ現象を抑制し、
かつエネルギーの浪費をすることなく任意の膜厚の電着
塗膜を形成することのできる電着塗装装置および電着塗
装方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 連続的に搬送される被塗装物を保持するハンガ
ーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電する、
被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、塗料が
収容され被塗装物に対向された電極板(棒)が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置において、前記
バスバーの少なくとも1つは、被塗装物搬送方向におけ
る配設長さが前記ハンガーの配列ピッチより小さくさ
れ、該配列ピッチが小さくされたバスバーおよび該バス
バーに対向する電極板への通電を、搬送されてくる被塗
装物の種類に応じて同時に遮断または接続する通電制御
器を備えた電着塗装装置。 (2) 連続的に搬送される被塗装物を保持するハンガ
ーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電する、
被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、塗料が
収容され被塗装物に対向された電極板(棒)が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置を用いて電着塗
装を行う電着塗装方法において、前記バスバーの少なく
とも1つは、被塗装物搬送方向における配設長さが前記
ハンガーの配列ピッチより小さくされ、該配列ピッチが
小さくされたバスバーおよび該バスバーに対向する電極
板への通電を、搬送されてくる被塗装物の種類に応じて
同時に遮断または接続する電着塗装方法。
明はつぎの通りである。 (1) 連続的に搬送される被塗装物を保持するハンガ
ーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電する、
被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、塗料が
収容され被塗装物に対向された電極板(棒)が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置において、前記
バスバーの少なくとも1つは、被塗装物搬送方向におけ
る配設長さが前記ハンガーの配列ピッチより小さくさ
れ、該配列ピッチが小さくされたバスバーおよび該バス
バーに対向する電極板への通電を、搬送されてくる被塗
装物の種類に応じて同時に遮断または接続する通電制御
器を備えた電着塗装装置。 (2) 連続的に搬送される被塗装物を保持するハンガ
ーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電する、
被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、塗料が
収容され被塗装物に対向された電極板(棒)が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置を用いて電着塗
装を行う電着塗装方法において、前記バスバーの少なく
とも1つは、被塗装物搬送方向における配設長さが前記
ハンガーの配列ピッチより小さくされ、該配列ピッチが
小さくされたバスバーおよび該バスバーに対向する電極
板への通電を、搬送されてくる被塗装物の種類に応じて
同時に遮断または接続する電着塗装方法。
【0005】上記(1)の電着塗装装置においては、被
塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーの少なくとも
1つの、配設長さがハンガーの配列ピッチより小さくさ
れたバスバーとそのバスバーに対向する電極板への通電
を、搬送されてくる被塗装物の種類に応じて同時に遮断
または接続する通電制御器が備えられているため、被塗
装物の種類に応じて通電時間を変えることにより、被塗
装物に任意の厚さの電着塗膜を形成することができる。
通電制御器に通電時間が制御されるバスバーとそのバス
バーと対向した位置にある電極板は同時に通電が遮断ま
たは接続されるため、エネルギーを浪費することなく、
また、被塗装物と電極板の間には電圧差は発生せず、バ
イポーラ現象の発生を抑制することができる。また、通
電制御器により通電時間が制御されるバスバーは、配設
長さがハンガーの配列ピッチより小さいため、一つの被
塗装物を乗せるのみであり、後続して搬送されてくる被
塗装物および先行する被塗装物に影響を与えることな
く、対向して配置される電極板とともに、一つの被塗装
物に対して電着塗装を行うことができる。上記(2)の
電着塗装方法においては、被塗装物搬送方向に複数配設
されたバスバーの少なくとも1つの、配設長さがハンガ
ーの配列ピッチより小さくされバスバーとそのバスバー
に対向する電極板への通電が、搬送されてくる被塗装物
の種類に応じて同時に遮断または接続されるため、被塗
装物の種類に応じて通電時間が変えられ、被塗装物に任
意の厚さの電着塗膜が形成される。通電時間が被塗装物
の種類に応じて制御されるバスバーとそのバスバーと対
向した位置にある電極板は同時に通電が遮断または接続
されるため、エネルギーを浪費することなく、また、被
塗装物と電極板の間には電圧差は発生せず、バイポーラ
現象の発生を抑制することができる。また、通電時間が
制御されるバスバーは、配設長さがハンガーの配列ピッ
チより小さいため、一つの被塗装物を乗せるのみであ
り、後続して搬送されてくる被塗装物および先行する被
塗装物に影響を与えることなく、対向して配置される電
極板とともに、一つの被塗装物に対して電着塗装を行う
ことができる。
塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーの少なくとも
1つの、配設長さがハンガーの配列ピッチより小さくさ
れたバスバーとそのバスバーに対向する電極板への通電
を、搬送されてくる被塗装物の種類に応じて同時に遮断
または接続する通電制御器が備えられているため、被塗
装物の種類に応じて通電時間を変えることにより、被塗
装物に任意の厚さの電着塗膜を形成することができる。
通電制御器に通電時間が制御されるバスバーとそのバス
バーと対向した位置にある電極板は同時に通電が遮断ま
たは接続されるため、エネルギーを浪費することなく、
また、被塗装物と電極板の間には電圧差は発生せず、バ
イポーラ現象の発生を抑制することができる。また、通
電制御器により通電時間が制御されるバスバーは、配設
長さがハンガーの配列ピッチより小さいため、一つの被
塗装物を乗せるのみであり、後続して搬送されてくる被
塗装物および先行する被塗装物に影響を与えることな
く、対向して配置される電極板とともに、一つの被塗装
物に対して電着塗装を行うことができる。上記(2)の
電着塗装方法においては、被塗装物搬送方向に複数配設
されたバスバーの少なくとも1つの、配設長さがハンガ
ーの配列ピッチより小さくされバスバーとそのバスバー
に対向する電極板への通電が、搬送されてくる被塗装物
の種類に応じて同時に遮断または接続されるため、被塗
装物の種類に応じて通電時間が変えられ、被塗装物に任
意の厚さの電着塗膜が形成される。通電時間が被塗装物
の種類に応じて制御されるバスバーとそのバスバーと対
向した位置にある電極板は同時に通電が遮断または接続
されるため、エネルギーを浪費することなく、また、被
塗装物と電極板の間には電圧差は発生せず、バイポーラ
現象の発生を抑制することができる。また、通電時間が
制御されるバスバーは、配設長さがハンガーの配列ピッ
チより小さいため、一つの被塗装物を乗せるのみであ
り、後続して搬送されてくる被塗装物および先行する被
塗装物に影響を与えることなく、対向して配置される電
極板とともに、一つの被塗装物に対して電着塗装を行う
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の望ましい実施例の電着塗
装装置を、図1〜図7を参照して説明する。そのうち図
1、図2は本発明の第1実施例にかかわり、図3、図4
は本発明の第2実施例にかかわり、図5、図6は本発明
の第3実施例にかかわり、図7は本発明のすべての実施
例に共通に適用される。本発明の全実施例に共通な部分
には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してあ
る。
装装置を、図1〜図7を参照して説明する。そのうち図
1、図2は本発明の第1実施例にかかわり、図3、図4
は本発明の第2実施例にかかわり、図5、図6は本発明
の第3実施例にかかわり、図7は本発明のすべての実施
例に共通に適用される。本発明の全実施例に共通な部分
には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してあ
る。
【0007】まず、本発明の全実施例に共通な部分の構
成を、たとえば図1、図2、図7を参照して説明す
る。。図1において本発明の電着塗装装置は、電着塗装
用の塗料液2を充満した電着槽1と、上端部に給電端子
(集電子)7を有し、電気絶縁部5を介して搬送コンベ
ア6に等間隔に連結された、被塗装物3を懸架するハン
ガー4と、給電端子7に接触する位置で、被塗装物3の
搬送方向に複数配設されたバスバー8と、被塗装物3に
対向する位置(電着槽1の両側面側と底面側)に複数配
置された電極板(陽極板)9と、配設長さがハンガー4
の配列ピッチより小さい少なくとも1つのバスバー8a
とバスバー8aに対向する位置にある電極板9aへの通
電を同時に遮断または接続し、被塗装物3の種類に応じ
て通電時間を異ならせる通電制御器20A、20Cと、
からなる。通電制御器20A、20Cにより通電時間が
制御されるバスバー8aの長さは、ハンガー4の配列ピ
ッチより短く、バスバー8aに乗るのは、1つのハンガ
ー4(被塗装物3)だけであるため、バスバー8aが配
設された区間A内ではその区間A内にある1つの被塗装
物3に対してのみの通電が行われる。電着槽1は、被塗
装物3が電着槽1に入り始めてから塗料液2中に全没す
るまでの入槽区間Iと、被塗装物3が塗料液2中に全没
している全没区間IIと、被塗装物3が塗料液2中に全没
した状態から電着槽1から外へ出される出槽区間IIIに
分けることができる。また、電着槽1は、バスバー8a
と電極板9aを含む区間A、バスバー8cと電極板9c
を含む区間Cに分けることもできる。
成を、たとえば図1、図2、図7を参照して説明す
る。。図1において本発明の電着塗装装置は、電着塗装
用の塗料液2を充満した電着槽1と、上端部に給電端子
(集電子)7を有し、電気絶縁部5を介して搬送コンベ
ア6に等間隔に連結された、被塗装物3を懸架するハン
ガー4と、給電端子7に接触する位置で、被塗装物3の
搬送方向に複数配設されたバスバー8と、被塗装物3に
対向する位置(電着槽1の両側面側と底面側)に複数配
置された電極板(陽極板)9と、配設長さがハンガー4
の配列ピッチより小さい少なくとも1つのバスバー8a
とバスバー8aに対向する位置にある電極板9aへの通
電を同時に遮断または接続し、被塗装物3の種類に応じ
て通電時間を異ならせる通電制御器20A、20Cと、
からなる。通電制御器20A、20Cにより通電時間が
制御されるバスバー8aの長さは、ハンガー4の配列ピ
ッチより短く、バスバー8aに乗るのは、1つのハンガ
ー4(被塗装物3)だけであるため、バスバー8aが配
設された区間A内ではその区間A内にある1つの被塗装
物3に対してのみの通電が行われる。電着槽1は、被塗
装物3が電着槽1に入り始めてから塗料液2中に全没す
るまでの入槽区間Iと、被塗装物3が塗料液2中に全没
している全没区間IIと、被塗装物3が塗料液2中に全没
した状態から電着槽1から外へ出される出槽区間IIIに
分けることができる。また、電着槽1は、バスバー8a
と電極板9aを含む区間A、バスバー8cと電極板9c
を含む区間Cに分けることもできる。
【0008】通電制御器により通電時間が制御されるバ
スバー8aおよびバスバー8aに対向する電極板9a
は、電着槽1内の前部、中央部、後部のいずれの位置に
配置されてもよいが、装置の複雑化を避けるためには、
最後部に配置することが望ましい。電着槽1中に配置さ
れるバスバーは、2段、3段、4段、あるいは5段以上
の複数段としてもよい。被塗装物3の形状もしくは種類
等は、被塗装物3が電着槽1に入る前に光電管での遮光
の状況により判別され、あるいは、ハンガー4に被塗装
物3の情報を記憶する記憶器が付けられて判別される。
そして判別された被塗装物情報に基づき通電時間が設定
され、通電制御器20A、20Cの作動の制御が行なわ
れる。また、通電制御器20A、20Cを遮断するタイ
ミングは、被塗装物3の搬送路にリミットスイッチなど
の被塗装物の搬送位置を検出する検出器を設け、リミッ
トスイッチを設けた位置に被塗装物が到達してから所定
時間搬送された時点とするか、リミットスイッチ等の検
出器を複数設け、任意の位置のリミットスイッチ等の検
出器まで被塗装物3が搬送されたことが検出された時点
とすることができる。バスバー8および電極板9へは、
たとえば整流器10によって通電される。区間A(区間
B)と区間Cへ整流器10Bによって通電される場合、
区間Cへの通電を維持しつつ、区間A(区間B)の通電
時間のみを制御するために、通電制御器20A、20C
には、リミットスイッチ等の検出器からの信号に基づい
て作動する接続器を用いることができる。しかし、区間
A(区間B)のみの通電を行うことができる区間Aへの
通電専用の整流器が設けられる場合、リミットスイッチ
等の検出器からの信号を区間A(区間B)専用の整流器
に直接送るようにし、リミットスイッチ等からの検出器
からの信号を受けて作動する整流器自体を通電制御器と
してもよい。バスバー8のおのおのの端面が斜面であれ
ば、被塗装物3の給電端子7はバスバー8から少しずつ
離れると同時につぎのバスバー8へ少しづつ乗り移るこ
とができ、スパークの発生を防止する効果を高めること
ができる。また、本発明は、すべての実施例ではカチオ
ン電着塗装に適用した例を示しているが、他の電着塗
装、たとえばアニオン電着塗装にも適用できる。また、
被塗装物は自動車ボデーに限らず、自動車部品にも適用
可能であり、さらに他の部品についても適用可能であ
る。
スバー8aおよびバスバー8aに対向する電極板9a
は、電着槽1内の前部、中央部、後部のいずれの位置に
配置されてもよいが、装置の複雑化を避けるためには、
最後部に配置することが望ましい。電着槽1中に配置さ
れるバスバーは、2段、3段、4段、あるいは5段以上
の複数段としてもよい。被塗装物3の形状もしくは種類
等は、被塗装物3が電着槽1に入る前に光電管での遮光
の状況により判別され、あるいは、ハンガー4に被塗装
物3の情報を記憶する記憶器が付けられて判別される。
そして判別された被塗装物情報に基づき通電時間が設定
され、通電制御器20A、20Cの作動の制御が行なわ
れる。また、通電制御器20A、20Cを遮断するタイ
ミングは、被塗装物3の搬送路にリミットスイッチなど
の被塗装物の搬送位置を検出する検出器を設け、リミッ
トスイッチを設けた位置に被塗装物が到達してから所定
時間搬送された時点とするか、リミットスイッチ等の検
出器を複数設け、任意の位置のリミットスイッチ等の検
出器まで被塗装物3が搬送されたことが検出された時点
とすることができる。バスバー8および電極板9へは、
たとえば整流器10によって通電される。区間A(区間
B)と区間Cへ整流器10Bによって通電される場合、
区間Cへの通電を維持しつつ、区間A(区間B)の通電
時間のみを制御するために、通電制御器20A、20C
には、リミットスイッチ等の検出器からの信号に基づい
て作動する接続器を用いることができる。しかし、区間
A(区間B)のみの通電を行うことができる区間Aへの
通電専用の整流器が設けられる場合、リミットスイッチ
等の検出器からの信号を区間A(区間B)専用の整流器
に直接送るようにし、リミットスイッチ等からの検出器
からの信号を受けて作動する整流器自体を通電制御器と
してもよい。バスバー8のおのおのの端面が斜面であれ
ば、被塗装物3の給電端子7はバスバー8から少しずつ
離れると同時につぎのバスバー8へ少しづつ乗り移るこ
とができ、スパークの発生を防止する効果を高めること
ができる。また、本発明は、すべての実施例ではカチオ
ン電着塗装に適用した例を示しているが、他の電着塗
装、たとえばアニオン電着塗装にも適用できる。また、
被塗装物は自動車ボデーに限らず、自動車部品にも適用
可能であり、さらに他の部品についても適用可能であ
る。
【0009】つぎに本発明の全実施例に共通な電着塗装
方法(上記共通構成の作用でもある)を説明する。被塗
装物3はハンガー4に懸架され搬送コンベア6により搬
送され、電着槽1へ入槽する。被塗装物3はバスバー8
cにより、給電端子7を介して、給電を受ける。電着槽
の両側面側と底面側に配置された電極板9cも通電され
るため、区間Cでは、複数の被塗装物3への電着塗装が
連続的に行われる。被塗装物3が区間Cの後端部に到達
すると、通電制御器によってバスバー8aへの給電が行
われ始めると同時に、電極板9aへの通電が行われる。
この状態で、給電端子7(被塗装物3)は、バスバー8
cから離れると同時にバスバー8aと接触してバスバー
8aへの乗り移りが行われる。バスバー8cとバスバー
8aは同電位とされているため、給電端子7(被塗装物
3)がバスバー8cからバスバー8aへ乗り移るときに
は、スパークは発生しない。
方法(上記共通構成の作用でもある)を説明する。被塗
装物3はハンガー4に懸架され搬送コンベア6により搬
送され、電着槽1へ入槽する。被塗装物3はバスバー8
cにより、給電端子7を介して、給電を受ける。電着槽
の両側面側と底面側に配置された電極板9cも通電され
るため、区間Cでは、複数の被塗装物3への電着塗装が
連続的に行われる。被塗装物3が区間Cの後端部に到達
すると、通電制御器によってバスバー8aへの給電が行
われ始めると同時に、電極板9aへの通電が行われる。
この状態で、給電端子7(被塗装物3)は、バスバー8
cから離れると同時にバスバー8aと接触してバスバー
8aへの乗り移りが行われる。バスバー8cとバスバー
8aは同電位とされているため、給電端子7(被塗装物
3)がバスバー8cからバスバー8aへ乗り移るときに
は、スパークは発生しない。
【0010】被塗装物3が区間Aに搬送されると、被塗
装物3の種類等に応じて、各々の被塗装物3に対してあ
らかじめ設定された通電時間が経過した時点で、通電制
御器によってバスバー8aと電極板9aへの通電が同時
に遮断される。区間Aでは被塗装物と電極板の間には電
圧差が発生しないため、バイポーラ現象の発生は抑制さ
れている。たとえば、いずれの被塗装物3にも同じ塗装
膜厚が要求される場合、複雑な形状をしている等の理由
により塗膜が付きにくく、通電時間を長くする必要のあ
る被塗装物3に対しては、区間Aの通電時間が長くなる
ように通電制御器を制御し、また、単純な形状をしてい
る等の理由により塗膜が付きやすく通電時間を短くする
必要のある被塗装物3に対しては、区間Aの通電時間が
短くなるように(0秒の場合もある)通電制御器20
A、20Cを制御する。区間Aのバスバー8aは、ハン
ガー4のピッチよりも小くされているため、必ず、先行
する被塗装物3が区間Aから出た後に、後続の被塗装物
3が区間Aに入るため、後続の被塗装物3は先行する被
塗装物3に対して行われる通電の影響を受けない。ま
た、先行する被塗装物3は、区間Aで後続の被塗装物3
に対して行われる通電の影響を受けない。
装物3の種類等に応じて、各々の被塗装物3に対してあ
らかじめ設定された通電時間が経過した時点で、通電制
御器によってバスバー8aと電極板9aへの通電が同時
に遮断される。区間Aでは被塗装物と電極板の間には電
圧差が発生しないため、バイポーラ現象の発生は抑制さ
れている。たとえば、いずれの被塗装物3にも同じ塗装
膜厚が要求される場合、複雑な形状をしている等の理由
により塗膜が付きにくく、通電時間を長くする必要のあ
る被塗装物3に対しては、区間Aの通電時間が長くなる
ように通電制御器を制御し、また、単純な形状をしてい
る等の理由により塗膜が付きやすく通電時間を短くする
必要のある被塗装物3に対しては、区間Aの通電時間が
短くなるように(0秒の場合もある)通電制御器20
A、20Cを制御する。区間Aのバスバー8aは、ハン
ガー4のピッチよりも小くされているため、必ず、先行
する被塗装物3が区間Aから出た後に、後続の被塗装物
3が区間Aに入るため、後続の被塗装物3は先行する被
塗装物3に対して行われる通電の影響を受けない。ま
た、先行する被塗装物3は、区間Aで後続の被塗装物3
に対して行われる通電の影響を受けない。
【0011】本発明の全実施例に共通する被塗装物3と
電極板との間の電流の状態を図7を参照して説明する。
図7は、区間Cの被塗装物3と電極板が通電状態で、区
間Aの被塗装物3と電極板の通電が遮断された状態での
電着槽内の電流の流れを示している。区間Aでは、被塗
装物3と電極板の両者の通電が遮断されているため、図
8に示す従来のような被塗装物への通電が遮断され、電
極板が通電される場合に発生する図8に示す迷走電流8
9は発生していない。したがって、バイポーラ現象によ
る品質不良が生じない。
電極板との間の電流の状態を図7を参照して説明する。
図7は、区間Cの被塗装物3と電極板が通電状態で、区
間Aの被塗装物3と電極板の通電が遮断された状態での
電着槽内の電流の流れを示している。区間Aでは、被塗
装物3と電極板の両者の通電が遮断されているため、図
8に示す従来のような被塗装物への通電が遮断され、電
極板が通電される場合に発生する図8に示す迷走電流8
9は発生していない。したがって、バイポーラ現象によ
る品質不良が生じない。
【0012】被塗装物3が電着槽1の塗料液2に全没し
たときに印加される電圧印加のパターンは、図2に示す
ように、被塗装物3が電着槽1に入槽する前から常に所
定の電圧P1を印加するパターン、図4あるいは図6の
区間Dに示すように、被塗装物3が電着槽へ入槽した直
後から一定の速度で0から所定の電圧P1まで直線状に
昇圧させるパターンのほかに、図6に示すように、一定
の小電圧aを区間D全域に加えるパターン、あるいは図
示していないが曲線状に昇圧させるパターン等がある。
被塗装物3の外観を良好にしたい場合には、直線状に昇
圧させる電圧印加のパターンを選択することにより、電
着塗膜は被塗装物3上に徐々に形成されていくため品質
のよい膜を得ることができる。
たときに印加される電圧印加のパターンは、図2に示す
ように、被塗装物3が電着槽1に入槽する前から常に所
定の電圧P1を印加するパターン、図4あるいは図6の
区間Dに示すように、被塗装物3が電着槽へ入槽した直
後から一定の速度で0から所定の電圧P1まで直線状に
昇圧させるパターンのほかに、図6に示すように、一定
の小電圧aを区間D全域に加えるパターン、あるいは図
示していないが曲線状に昇圧させるパターン等がある。
被塗装物3の外観を良好にしたい場合には、直線状に昇
圧させる電圧印加のパターンを選択することにより、電
着塗膜は被塗装物3上に徐々に形成されていくため品質
のよい膜を得ることができる。
【0013】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分の
構成を説明する。まず、本発明の第1実施例の電着塗装
装置を図1、図2を参照して説明する。本発明の第1実
施例では、バスバー8および電極板9への通電のために
1つの整流器10Bが設けられ、バスバー8aと電極板
9aへの通電を同時に遮断あるいは接続し、被塗装物の
種類等に応じて所定時間の通電を行うように制御する通
電制御器として、リミットスイッチからの信号に基づい
て通電を同時に遮断、接続する接続器20A、20Cが
設けられている。整流器10Bから陰極側のバスバー8
へ延びるケーブルは、途中で分岐されてバスバー8a、
バスバー8cに接続されている。整流器10Bから陽極
側の電極板へ延びるケーブルも途中で分岐され、区間C
に配置された電極板9cと区間Aに配置された電極板9
aに接続されている。陰極側の分岐されたケーブルのう
ちバスバー8aへ接続されるケーブルの途中には、電磁
マグネットスイッチ(接続器)20Cが配置され、陽極
側の分岐されたケーブルのうち電極板9aへ接続される
ケーブルの途中には、電磁マグネットスイッチ(接続
器)20Aが配置されている。区間Cの前端部と後端
部、区間Aの前端部には、被塗装物3の搬送位置を検出
するリミットスイッチLS1、4、7が設けられてい
る。接続器20A、20Cは、リミットスイッチLS
4、7からの信号に基づき、同時に遮断あるいは継続さ
れ、陰極側のバスバー8aへの通電と、陽極側の電極板
9aへの通電を同時に遮断あるいは継続する。したがっ
て、1つの整流器10Bによって区間Cへの通電を行っ
たまま、区間Aでの通電時間を任意にすることができ
る。バスバー8aと電極板9aへの通電を同時に遮断す
るタイミングは、リミットスイッチLS7が被塗装物3
が通過したことを検出してから所定時間(被塗装物の種
類に応じた時間)経過後としている。本発明の第1実施
例の装置では、整流器は1つであり、区間もAとCの2
区間であるため、装置が単純で低コストである。
構成を説明する。まず、本発明の第1実施例の電着塗装
装置を図1、図2を参照して説明する。本発明の第1実
施例では、バスバー8および電極板9への通電のために
1つの整流器10Bが設けられ、バスバー8aと電極板
9aへの通電を同時に遮断あるいは接続し、被塗装物の
種類等に応じて所定時間の通電を行うように制御する通
電制御器として、リミットスイッチからの信号に基づい
て通電を同時に遮断、接続する接続器20A、20Cが
設けられている。整流器10Bから陰極側のバスバー8
へ延びるケーブルは、途中で分岐されてバスバー8a、
バスバー8cに接続されている。整流器10Bから陽極
側の電極板へ延びるケーブルも途中で分岐され、区間C
に配置された電極板9cと区間Aに配置された電極板9
aに接続されている。陰極側の分岐されたケーブルのう
ちバスバー8aへ接続されるケーブルの途中には、電磁
マグネットスイッチ(接続器)20Cが配置され、陽極
側の分岐されたケーブルのうち電極板9aへ接続される
ケーブルの途中には、電磁マグネットスイッチ(接続
器)20Aが配置されている。区間Cの前端部と後端
部、区間Aの前端部には、被塗装物3の搬送位置を検出
するリミットスイッチLS1、4、7が設けられてい
る。接続器20A、20Cは、リミットスイッチLS
4、7からの信号に基づき、同時に遮断あるいは継続さ
れ、陰極側のバスバー8aへの通電と、陽極側の電極板
9aへの通電を同時に遮断あるいは継続する。したがっ
て、1つの整流器10Bによって区間Cへの通電を行っ
たまま、区間Aでの通電時間を任意にすることができ
る。バスバー8aと電極板9aへの通電を同時に遮断す
るタイミングは、リミットスイッチLS7が被塗装物3
が通過したことを検出してから所定時間(被塗装物の種
類に応じた時間)経過後としている。本発明の第1実施
例の装置では、整流器は1つであり、区間もAとCの2
区間であるため、装置が単純で低コストである。
【0014】つぎに本発明の第1実施例の電着塗装装置
を用いて行う電着塗装方法(上記第1実施例の作用でも
ある)を説明する。被塗装物3はハンガー4に懸架され
搬送コンベア6により搬送され、電着槽1へ入槽する。
被塗装物3は、入槽と同時に区間Cのバスバー8cによ
り、給電端子7を介して、整流器10Bの陰極側からの
給電を受ける。接続器20Cは遮断されているため、バ
スバー8aは給電されていない。整流器10Bの陽極側
は、ケーブルを介して電着槽の両側面側と底面側に配置
された電極板9cに接続されている。接続器20Aは遮
断されているため、電極板9aは通電されていない。区
間Cでは、バスバー8cと電極板9cとの間には図2に
示すように、被塗装物3が入槽する前から常に一定電圧
が印加され、複数の被塗装物に対して連続的に電着塗装
が行われる。被塗装物3が区間Cの後端部に到達すると
リミットスイッチLS4により検出され、リミットスイ
ッチLS4からの信号に基づいて接続器20Cが接続さ
れ整流器10Bからバスバー8aへの給電が行われる。
同時に接続器20Aが接続され、整流器10Bから電極
板9aへの通電が行われる。この状態で、給電端子7
(被塗装物3)のバスバー8cから8aへの乗り移りが
行われる。
を用いて行う電着塗装方法(上記第1実施例の作用でも
ある)を説明する。被塗装物3はハンガー4に懸架され
搬送コンベア6により搬送され、電着槽1へ入槽する。
被塗装物3は、入槽と同時に区間Cのバスバー8cによ
り、給電端子7を介して、整流器10Bの陰極側からの
給電を受ける。接続器20Cは遮断されているため、バ
スバー8aは給電されていない。整流器10Bの陽極側
は、ケーブルを介して電着槽の両側面側と底面側に配置
された電極板9cに接続されている。接続器20Aは遮
断されているため、電極板9aは通電されていない。区
間Cでは、バスバー8cと電極板9cとの間には図2に
示すように、被塗装物3が入槽する前から常に一定電圧
が印加され、複数の被塗装物に対して連続的に電着塗装
が行われる。被塗装物3が区間Cの後端部に到達すると
リミットスイッチLS4により検出され、リミットスイ
ッチLS4からの信号に基づいて接続器20Cが接続さ
れ整流器10Bからバスバー8aへの給電が行われる。
同時に接続器20Aが接続され、整流器10Bから電極
板9aへの通電が行われる。この状態で、給電端子7
(被塗装物3)のバスバー8cから8aへの乗り移りが
行われる。
【0015】被塗装物3が区間Aに搬送されたことがリ
ミットスイッチLS7で検出されると、同時にタイマー
が作動し、被塗装物3の種類等に応じて、各被塗装物3
に対してあらかじめ設定された時間が経過した時点で、
接続器20Aおよび20Cが同時に遮断される。たとえ
ば、通電時間を長くする必要のある被塗装物3に対して
は、接続器20A、20Cを遮断するまでの時間を長く
する。また、単純な形状をしている等の通電時間を短く
する必要のある被塗装物3に対しては、接続器20A、
20Cを遮断するまでの時間を短くする(0秒の場合も
ある)。
ミットスイッチLS7で検出されると、同時にタイマー
が作動し、被塗装物3の種類等に応じて、各被塗装物3
に対してあらかじめ設定された時間が経過した時点で、
接続器20Aおよび20Cが同時に遮断される。たとえ
ば、通電時間を長くする必要のある被塗装物3に対して
は、接続器20A、20Cを遮断するまでの時間を長く
する。また、単純な形状をしている等の通電時間を短く
する必要のある被塗装物3に対しては、接続器20A、
20Cを遮断するまでの時間を短くする(0秒の場合も
ある)。
【0016】つぎに、本発明の第2実施例の電着塗装装
置を図3、図4を参照して説明する。区間Cおよび区間
Aでの構成、塗装方法は実施例1と同じであるため、説
明を省略する。本発明の第2実施例では、図3に示すよ
うに、バスバー8が8a、8c、8dの3段に分かれ、
整流器10が2つ(10A、10B)配置されているこ
とが第1実施例とは異なる。バスバー8dと電極板9d
を含む区間Dのバスバー8dの配設長さは、ハンガー4
の配列ピッチより短くされているため、バスバー8dに
は1つのハンガー4が搬送されるのみである。したがっ
て区間Dでは、1つの被塗装物3に対してのみ通電が行
われる。整流器10Aから陰極側へ延びるケーブルは途
中で分岐されてバスバー8dと接続器20Eを介してバ
スバー8cに接続され、陽極側へ延びるケーブルも途中
で分岐され、電着槽の両側面側と底面側の電極板9dに
接続されている。区間D、Cの前端部と後端部、区間A
の前端部には、被塗装物の搬送位置を検出するリミット
スイッチLS1、2、3、4、7が設けられている。
置を図3、図4を参照して説明する。区間Cおよび区間
Aでの構成、塗装方法は実施例1と同じであるため、説
明を省略する。本発明の第2実施例では、図3に示すよ
うに、バスバー8が8a、8c、8dの3段に分かれ、
整流器10が2つ(10A、10B)配置されているこ
とが第1実施例とは異なる。バスバー8dと電極板9d
を含む区間Dのバスバー8dの配設長さは、ハンガー4
の配列ピッチより短くされているため、バスバー8dに
は1つのハンガー4が搬送されるのみである。したがっ
て区間Dでは、1つの被塗装物3に対してのみ通電が行
われる。整流器10Aから陰極側へ延びるケーブルは途
中で分岐されてバスバー8dと接続器20Eを介してバ
スバー8cに接続され、陽極側へ延びるケーブルも途中
で分岐され、電着槽の両側面側と底面側の電極板9dに
接続されている。区間D、Cの前端部と後端部、区間A
の前端部には、被塗装物の搬送位置を検出するリミット
スイッチLS1、2、3、4、7が設けられている。
【0017】つぎに、本発明の第2実施例の電着塗装装
置を用いて行う電着塗装方法(上記第2実施例の作用で
もある)を説明する。被塗装物3はハンガー4に懸架さ
れ塗装コンベア6により搬送され、電着槽1へ入槽す
る。被塗装物3が全没区間IIに到達すると、その位置が
リミットスイッチLS1によって検出され、その検出信
号に基づいて整流器10Aが始動し電圧印加が開始され
る。被塗装物3はバスバー8dを通じ、給電端子7を介
して、第1整流器10Aの陰極側からの給電を受ける。
接続器20Eは遮断されているため、バスバー8cへの
給電は行われていない。第1整流器10Aの陽極側は、
ケーブルを介して電着槽1の両側面側と底面側に配置さ
れた電極板9dへの通電を開始する。
置を用いて行う電着塗装方法(上記第2実施例の作用で
もある)を説明する。被塗装物3はハンガー4に懸架さ
れ塗装コンベア6により搬送され、電着槽1へ入槽す
る。被塗装物3が全没区間IIに到達すると、その位置が
リミットスイッチLS1によって検出され、その検出信
号に基づいて整流器10Aが始動し電圧印加が開始され
る。被塗装物3はバスバー8dを通じ、給電端子7を介
して、第1整流器10Aの陰極側からの給電を受ける。
接続器20Eは遮断されているため、バスバー8cへの
給電は行われていない。第1整流器10Aの陽極側は、
ケーブルを介して電着槽1の両側面側と底面側に配置さ
れた電極板9dへの通電を開始する。
【0018】区間A1において電圧は、図4に示すよう
に、一定の速度で0から所定の電圧(P1)まで昇圧す
るように制御されている。電圧は、被塗装物3が区間D
の後端部に到達した時点でP1に達するように昇圧され
る。したがって、被塗装物へ塗膜が少しずつ形成される
ため、品質の良い膜となる。
に、一定の速度で0から所定の電圧(P1)まで昇圧す
るように制御されている。電圧は、被塗装物3が区間D
の後端部に到達した時点でP1に達するように昇圧され
る。したがって、被塗装物へ塗膜が少しずつ形成される
ため、品質の良い膜となる。
【0019】被塗装物3が区間Dの後端部に到達すると
リミットスイッチLS2により検出され、リミットスイ
ッチLS2からの信号に基づいて接続器20Eが接続さ
れ整流器10Aからバスバー8cへの給電が行われ、バ
スバー8dとバスバー8cが同電位とされる。したがっ
て、給電端子7(被塗装物3)がバスバー8dから次の
バスバー8cへ乗り移るときには、スパークは発生しな
い。
リミットスイッチLS2により検出され、リミットスイ
ッチLS2からの信号に基づいて接続器20Eが接続さ
れ整流器10Aからバスバー8cへの給電が行われ、バ
スバー8dとバスバー8cが同電位とされる。したがっ
て、給電端子7(被塗装物3)がバスバー8dから次の
バスバー8cへ乗り移るときには、スパークは発生しな
い。
【0020】給電端子7がバスバー8cに乗り移ると、
その位置がリミットスイッチLS3により検出され、検
出信号に基づいて接続器20Eによる第1整流器10A
からバスバー8cへの接続が遮断され、バスバー8cは
第2整流器10Bにより給電される。同時に整流器10
Aは作動が停止され、次に搬送されてくる被塗装物3を
待機する。
その位置がリミットスイッチLS3により検出され、検
出信号に基づいて接続器20Eによる第1整流器10A
からバスバー8cへの接続が遮断され、バスバー8cは
第2整流器10Bにより給電される。同時に整流器10
Aは作動が停止され、次に搬送されてくる被塗装物3を
待機する。
【0021】第1整流器10Aから給電を受ける区間D
のバスバー8dの配設長さは、ハンガー4の配列ピッチ
(給電端子7のピッチ)よりも小さく設定されているた
め、必ず、先行する被塗装物3が区間Aを出た後に、後
続の被塗装物3が区間Aに入り、後続の被塗装物3は先
行する被塗装物3に対して行われたと同様のパターンに
て電圧が印加される。区間Aに存在する被塗装物3は常
に1つであり、区間Aでは後続の被塗装物3は先行する
被塗装物3の区間Aでの給電の影響を全く受けず、ま
た、先行する被塗装物3は後続の被塗装物3の区間Aで
の給電の影響を全く受けない。
のバスバー8dの配設長さは、ハンガー4の配列ピッチ
(給電端子7のピッチ)よりも小さく設定されているた
め、必ず、先行する被塗装物3が区間Aを出た後に、後
続の被塗装物3が区間Aに入り、後続の被塗装物3は先
行する被塗装物3に対して行われたと同様のパターンに
て電圧が印加される。区間Aに存在する被塗装物3は常
に1つであり、区間Aでは後続の被塗装物3は先行する
被塗装物3の区間Aでの給電の影響を全く受けず、ま
た、先行する被塗装物3は後続の被塗装物3の区間Aで
の給電の影響を全く受けない。
【0022】以下に本発明の第2実施例の電着塗装装置
を用いて電着塗装を行った、より具体的な例を示す。電
着槽1として、両側面の壁間の距離が3000mm、搬
送方向長さが30000mmのものを用い、ハンガー4
のピッチを5500mmとし、被塗装物3として2ドア
小型乗用車、4ドア中型車と大型のワンボックス車
の3種類の自動車ボデーを用いた。被塗装物3をハン
ガー4に各々1台づつ懸架し搬送させ、入出槽時のコン
ベアの角度を水平に対して20度とした。電極板は、両
側面側のものには隔膜電極を、底面側のものにはフェラ
イト製裸電極を用いた。電着槽1における塗装条件は表
1に示すとおりである。
を用いて電着塗装を行った、より具体的な例を示す。電
着槽1として、両側面の壁間の距離が3000mm、搬
送方向長さが30000mmのものを用い、ハンガー4
のピッチを5500mmとし、被塗装物3として2ドア
小型乗用車、4ドア中型車と大型のワンボックス車
の3種類の自動車ボデーを用いた。被塗装物3をハン
ガー4に各々1台づつ懸架し搬送させ、入出槽時のコン
ベアの角度を水平に対して20度とした。電極板は、両
側面側のものには隔膜電極を、底面側のものにはフェラ
イト製裸電極を用いた。電着槽1における塗装条件は表
1に示すとおりである。
【0023】
【表1】
【0024】表1の塗装条件で電着塗装された各被塗装
物の外板の電着塗装膜厚は18〜22μm、内板の電着
塗装膜厚は15〜18μmであり、望ましい外側膜厚が
得られ、また内板へのつき廻りも良好であった。塗装面
は平滑でピンホールは無かった。電着塗装途中の通電状
態には異常がなく、スパーク等の発生も皆無であった。
物の外板の電着塗装膜厚は18〜22μm、内板の電着
塗装膜厚は15〜18μmであり、望ましい外側膜厚が
得られ、また内板へのつき廻りも良好であった。塗装面
は平滑でピンホールは無かった。電着塗装途中の通電状
態には異常がなく、スパーク等の発生も皆無であった。
【0025】つぎに、本発明の第3実施例の電着塗装装
置を、図5、図6を参照して説明する。区間D、区間C
での構成、塗装方法は実施例2と同じであるため、説明
を省略する。以下には区間A、区間Bの構成を示す。第
3実施例においては、図5に示すように、バスバー8
が、4段、8a、8b、8c、8dで構成されているこ
とが第1実施例、第2実施例と異なる。区間Bと区間A
の前端部と後端部には、被塗装物3の搬送位置を検出す
るリミットスイッチLS5、6、7、8が設けられてい
る。バスバー8a、8bのそれぞれの対向する位置には
電極板9a、9bが配置されている。整流器10Bから
陰極側へ延びるケーブルは途中で分岐されてバスバー8
cと、接続器20Dを介してバスバー8bと、接続器2
0Cを介してバスバー8aに接続されている。整流器1
0Bから陽極側へ延びるケーブルは途中で分岐されて、
電極板9cと、整流器20Bを介して電極板9bと、整
流器20Aを介して電極板9aに接続されている。バス
バー8a、8bはいずれも配設長さが、ハンガーの配列
ピッチより短くされているため、必ず、先行する被塗装
物3が区間Bから出た後に後続の被塗装物3が区間Bに
入り、先行する被塗装物が区間Aから出た後に後続の被
塗装物3が区間Aに入る。したがって、第3実施例の装
置では、区間BとAの2つの区間で通電時間を制御する
ことができ、被塗装物3に対して効率よく任意の厚さの
電着膜を形成することができる。
置を、図5、図6を参照して説明する。区間D、区間C
での構成、塗装方法は実施例2と同じであるため、説明
を省略する。以下には区間A、区間Bの構成を示す。第
3実施例においては、図5に示すように、バスバー8
が、4段、8a、8b、8c、8dで構成されているこ
とが第1実施例、第2実施例と異なる。区間Bと区間A
の前端部と後端部には、被塗装物3の搬送位置を検出す
るリミットスイッチLS5、6、7、8が設けられてい
る。バスバー8a、8bのそれぞれの対向する位置には
電極板9a、9bが配置されている。整流器10Bから
陰極側へ延びるケーブルは途中で分岐されてバスバー8
cと、接続器20Dを介してバスバー8bと、接続器2
0Cを介してバスバー8aに接続されている。整流器1
0Bから陽極側へ延びるケーブルは途中で分岐されて、
電極板9cと、整流器20Bを介して電極板9bと、整
流器20Aを介して電極板9aに接続されている。バス
バー8a、8bはいずれも配設長さが、ハンガーの配列
ピッチより短くされているため、必ず、先行する被塗装
物3が区間Bから出た後に後続の被塗装物3が区間Bに
入り、先行する被塗装物が区間Aから出た後に後続の被
塗装物3が区間Aに入る。したがって、第3実施例の装
置では、区間BとAの2つの区間で通電時間を制御する
ことができ、被塗装物3に対して効率よく任意の厚さの
電着膜を形成することができる。
【0026】つぎに、本発明の第3実施例の電着塗装装
置を用いて行う電着塗装方法(上記第3実施例の作用で
もある)を示す。第3実施例の電着塗装装置では、たと
えば図6に示す電圧印加パターンがとられる。区間Bお
よびAでは、被塗装物3の種類によって、通電を継続あ
るいは遮断することにより通電時間を制御し、任意の膜
厚にすることができる。
置を用いて行う電着塗装方法(上記第3実施例の作用で
もある)を示す。第3実施例の電着塗装装置では、たと
えば図6に示す電圧印加パターンがとられる。区間Bお
よびAでは、被塗装物3の種類によって、通電を継続あ
るいは遮断することにより通電時間を制御し、任意の膜
厚にすることができる。
【0027】以下には被塗装物3の電圧印加時間を長く
することが要求される場合の例を示す。被塗装物3が区
間Cの後端部に到達すると、その位置がリミットスイッ
チLS4によって検出され、検出信号に基づいて接続器
20Dが接続されバスバー8bにも第2整流器10Bか
ら給電される。同時に電極板9bには第2整流器10B
の陽極側の接続器20Bが接続される。この状態で給電
端子7のバスバー8cからバスバー8bへの乗り移りが
行われ、リミットスイッチLS5によって被塗装物はバ
スバー8bに移ったことが検出される。被塗装物3は区
間Bの後端部に至ると、その位置がリミットスイッチL
S6によって検出される。リミットスイッチLS6から
の検出信号に基づいて接続器20Cが接続され、バスバ
ー8aにも第2整流器10Bから給電される。同時に接
続器20Aが接続されるため、電極板9aへの通電が行
われる。この状態で給電端子7のバスバー8bからバス
バー8aへの乗り移りが行われ、リミットスイッチLS
7によって被塗装物3はバスバー8aに移ったことが検
出され、接続器20Dの接続が遮断され、バスバー8b
への通電が遮断され、区間Bへ次の被塗装物3が搬送さ
れてくるのを待機する。被塗装物3が搬送され区間Aの
後端部に至ると、その位置がリミットスイッチLS8に
よって検出され、接続器20A、20Bが遮断され、バ
スバー8aとバスバー8aに対応する電極板9aへの通
電が遮断される。
することが要求される場合の例を示す。被塗装物3が区
間Cの後端部に到達すると、その位置がリミットスイッ
チLS4によって検出され、検出信号に基づいて接続器
20Dが接続されバスバー8bにも第2整流器10Bか
ら給電される。同時に電極板9bには第2整流器10B
の陽極側の接続器20Bが接続される。この状態で給電
端子7のバスバー8cからバスバー8bへの乗り移りが
行われ、リミットスイッチLS5によって被塗装物はバ
スバー8bに移ったことが検出される。被塗装物3は区
間Bの後端部に至ると、その位置がリミットスイッチL
S6によって検出される。リミットスイッチLS6から
の検出信号に基づいて接続器20Cが接続され、バスバ
ー8aにも第2整流器10Bから給電される。同時に接
続器20Aが接続されるため、電極板9aへの通電が行
われる。この状態で給電端子7のバスバー8bからバス
バー8aへの乗り移りが行われ、リミットスイッチLS
7によって被塗装物3はバスバー8aに移ったことが検
出され、接続器20Dの接続が遮断され、バスバー8b
への通電が遮断され、区間Bへ次の被塗装物3が搬送さ
れてくるのを待機する。被塗装物3が搬送され区間Aの
後端部に至ると、その位置がリミットスイッチLS8に
よって検出され、接続器20A、20Bが遮断され、バ
スバー8aとバスバー8aに対応する電極板9aへの通
電が遮断される。
【0028】つぎに、被塗装物3の電圧印加時間を短く
することが要求される場合の例を示す。たとえば、区間
B内で電圧印加時間を制御する場合は、被塗装物3がバ
スバー8bに乗り移ったことがリミットスイッチLS5
によって検出され、検出信号に基づきタイマーが作動
し、あらかじめ設定されていた時間が経過したときに接
続器20Bと20Dが同時に遮断され、バスバー8bと
電極板9bへの通電が遮断され、その結果通電時間が短
くされる。また、区間B内では電圧印加を継続し、区間
A内で電圧印加時間を制御する場合は、被塗装物3がバ
スバー8aに乗り移ったことがリミットスイッチLS7
によって検出され、検出信号にもとづきタイマーが作動
し、あらかじめ設定されていた時間が経過したときに接
続器20Aと20Cが同時に遮断され、バスバー8aと
電極板9aへの通電が遮断され、その結果通電時間が短
くされる。
することが要求される場合の例を示す。たとえば、区間
B内で電圧印加時間を制御する場合は、被塗装物3がバ
スバー8bに乗り移ったことがリミットスイッチLS5
によって検出され、検出信号に基づきタイマーが作動
し、あらかじめ設定されていた時間が経過したときに接
続器20Bと20Dが同時に遮断され、バスバー8bと
電極板9bへの通電が遮断され、その結果通電時間が短
くされる。また、区間B内では電圧印加を継続し、区間
A内で電圧印加時間を制御する場合は、被塗装物3がバ
スバー8aに乗り移ったことがリミットスイッチLS7
によって検出され、検出信号にもとづきタイマーが作動
し、あらかじめ設定されていた時間が経過したときに接
続器20Aと20Cが同時に遮断され、バスバー8aと
電極板9aへの通電が遮断され、その結果通電時間が短
くされる。
【0029】区間A(バスバー8a)、区間B(バスバ
ー8b)は、それぞれハンガー4の配列ピッチよりも小
くされているため、必ず、先行する被塗装物3が区間B
から出た後に、後続の被塗装物3が区間Bに入り、先行
する被塗装物3が区間Aから出た後に、後続の被塗装物
3が区間Aに入るため、後続の被塗装物3は先行する被
塗装物3に対して行われる給電の影響を受けない。ま
た、先行する被塗装物3は、後続の被塗装物に対して行
われる給電の影響を受けない。第1実施例および第2実
施例では、区間Aでしか、膜厚を制御することができな
いが、第3実施例では、区間A、Bの2つの区間におい
て2つの被塗装物に対して膜厚を制御することができ
る。たとえば、先行する被塗装物には長い時間の通電時
間が、後続する被塗装物には短い通電時間が必要である
場合、第1実施例と第2実施例の電着塗装装置および電
着塗装方法では、先行する被塗装物の通電時間を区間A
で制御している間は、後続の被塗装物への通電時間の制
御を行うことができないが、本発明の第3実施例のよう
に、2つの区間での通電時間の制御が可能であれば、先
行する被塗装物は区間Bに続きAでも通電され、後続す
る被塗装物は先行する被塗装物が区間Aで通電されてい
る間に、区間Bで所定時間だけ通電させることができる
ため、効率的に通電時間の異なる被塗装物の電着塗装を
行うことができる。
ー8b)は、それぞれハンガー4の配列ピッチよりも小
くされているため、必ず、先行する被塗装物3が区間B
から出た後に、後続の被塗装物3が区間Bに入り、先行
する被塗装物3が区間Aから出た後に、後続の被塗装物
3が区間Aに入るため、後続の被塗装物3は先行する被
塗装物3に対して行われる給電の影響を受けない。ま
た、先行する被塗装物3は、後続の被塗装物に対して行
われる給電の影響を受けない。第1実施例および第2実
施例では、区間Aでしか、膜厚を制御することができな
いが、第3実施例では、区間A、Bの2つの区間におい
て2つの被塗装物に対して膜厚を制御することができ
る。たとえば、先行する被塗装物には長い時間の通電時
間が、後続する被塗装物には短い通電時間が必要である
場合、第1実施例と第2実施例の電着塗装装置および電
着塗装方法では、先行する被塗装物の通電時間を区間A
で制御している間は、後続の被塗装物への通電時間の制
御を行うことができないが、本発明の第3実施例のよう
に、2つの区間での通電時間の制御が可能であれば、先
行する被塗装物は区間Bに続きAでも通電され、後続す
る被塗装物は先行する被塗装物が区間Aで通電されてい
る間に、区間Bで所定時間だけ通電させることができる
ため、効率的に通電時間の異なる被塗装物の電着塗装を
行うことができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の電着塗装装置によれば、被塗装
物搬送方向に複数配設されたバスバーのうち、少なくと
も1つのバスバーの配設長さがハンガーの配列ピッチよ
りも小さくされ、バスバーとバスバーに対向する電極の
両方が、通電制御器によって同時に通電または遮断され
るため、バイポーラ現象の発生が防止され、また、被塗
装物の種類に応じて全通電時間を長短任意に実行でき、
任意の膜厚を確保することができ、さらに塗装欠陥のな
い良好な塗装品質を得ることができる。本発明の電着塗
装方法によれば、被塗装物搬送方向に複数配設されたバ
スバーのうち、少なくとも1つのバスバーの配設長さが
ハンガーの配列ピッチよりも小さくされ、バスバーとバ
スバーに対向する電極の両方が同時に通電または遮断さ
れるため、バイポーラ現象の発生が防止され、また、被
塗装物の種類に応じて全通電時間を長短任意に実行で
き、任意の膜厚を確保することができ、さらに塗装欠陥
のない良好な塗装品質を得ることができる。
物搬送方向に複数配設されたバスバーのうち、少なくと
も1つのバスバーの配設長さがハンガーの配列ピッチよ
りも小さくされ、バスバーとバスバーに対向する電極の
両方が、通電制御器によって同時に通電または遮断され
るため、バイポーラ現象の発生が防止され、また、被塗
装物の種類に応じて全通電時間を長短任意に実行でき、
任意の膜厚を確保することができ、さらに塗装欠陥のな
い良好な塗装品質を得ることができる。本発明の電着塗
装方法によれば、被塗装物搬送方向に複数配設されたバ
スバーのうち、少なくとも1つのバスバーの配設長さが
ハンガーの配列ピッチよりも小さくされ、バスバーとバ
スバーに対向する電極の両方が同時に通電または遮断さ
れるため、バイポーラ現象の発生が防止され、また、被
塗装物の種類に応じて全通電時間を長短任意に実行で
き、任意の膜厚を確保することができ、さらに塗装欠陥
のない良好な塗装品質を得ることができる。
【図1】本発明の第1実施例にかかわる電着塗装装置の
概略側面図である。
概略側面図である。
【図2】図1の装置における搬送位置と直流印加電圧と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例にかかわる電着塗装装置の
概略側面図である。
概略側面図である。
【図4】図3の装置における搬送位置と直流印加電圧と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例にかかわる電着塗装装置の
概略側面図である。
概略側面図である。
【図6】図5の装置における搬送位置と直流印加電圧と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図7】図1、図3、図5の装置における共通の電流の
流れ方を説明する図である。
流れ方を説明する図である。
【図8】従来の電着塗装装置においてバイポーラ現象が
発生する要因を説明する図である。
発生する要因を説明する図である。
1 電着槽 2 塗料 3 被塗装物 4 ハンガー 6 コンベア 8、8a、8b、8c、8d バスバー 9、9a、9b、9c、9d 電極板 10、10A、10B 整流器 20A、20B、20C、20D、20E 接続器(一
部が通電制御器となる)
部が通電制御器となる)
Claims (2)
- 【請求項1】 連続的に搬送される被塗装物を保持する
ハンガーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電
する、被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、
塗料が収容され被塗装物に対向された電極板が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置において、前記
バスバーの少なくとも1つは、被塗装物搬送方向におけ
る配設長さが前記ハンガーの配列ピッチより小さくさ
れ、該配列ピッチが小さくされたバスバーおよび該バス
バーに対向する電極板への通電を、搬送されてくる被塗
装物の種類に応じて同時に遮断または接続する通電制御
器を備えた電着塗装装置。 - 【請求項2】 連続的に搬送される被塗装物を保持する
ハンガーと、前記被塗装物に前記ハンガーを介して通電
する、被塗装物搬送方向に複数配設されたバスバーと、
塗料が収容され被塗装物に対向された電極板が複数設け
られた電着槽と、を有する電着塗装装置を用いて電着塗
装を行う電着塗装方法において、前記バスバーの少なく
とも1つは、被塗装物搬送方向における配設長さが前記
ハンガーの配列ピッチより小さくされ、該配列ピッチが
小さくされたバスバーおよび該バスバーに対向する電極
板への通電を、搬送されてくる被塗装物の種類に応じて
同時に遮断または接続する電着塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2930197A JPH10219497A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 電着塗装装置および電着塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2930197A JPH10219497A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 電着塗装装置および電着塗装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10219497A true JPH10219497A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12272414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2930197A Pending JPH10219497A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 電着塗装装置および電着塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10219497A (ja) |
-
1997
- 1997-02-13 JP JP2930197A patent/JPH10219497A/ja active Pending
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