JPH10219488A - 苛性アルカリ製造用電解槽 - Google Patents
苛性アルカリ製造用電解槽Info
- Publication number
- JPH10219488A JPH10219488A JP9041632A JP4163297A JPH10219488A JP H10219488 A JPH10219488 A JP H10219488A JP 9041632 A JP9041632 A JP 9041632A JP 4163297 A JP4163297 A JP 4163297A JP H10219488 A JPH10219488 A JP H10219488A
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- JP
- Japan
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- oxygen
- cathode
- gas
- gas diffusion
- electrolytic cell
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- Pending
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- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガス拡散陰極表面への酸素含有ガスの供給を
均一に行ない、該ガス拡散陰極の性能を最大限に利用す
ることができる苛性アルカリ生成用電解槽を提供する。 【構成】 電解槽の陰極室フレーム8内に、ガス拡散陰
極表面に向かう複数の分散孔12を有する酸素含有ガス分
散管11を設置し、該分散孔から水分を含む酸素含有ガス
をガス拡散陰極に供給する。複数の分散孔がガス拡散陰
極の表面に向かってほぼ均一に分散しているため、酸素
含有ガスを前記ガス拡散陰極表面に均一に供給できる。
均一に行ない、該ガス拡散陰極の性能を最大限に利用す
ることができる苛性アルカリ生成用電解槽を提供する。 【構成】 電解槽の陰極室フレーム8内に、ガス拡散陰
極表面に向かう複数の分散孔12を有する酸素含有ガス分
散管11を設置し、該分散孔から水分を含む酸素含有ガス
をガス拡散陰極に供給する。複数の分散孔がガス拡散陰
極の表面に向かってほぼ均一に分散しているため、酸素
含有ガスを前記ガス拡散陰極表面に均一に供給できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ塩化物電解に
よる苛性アルカリ製造に使用するガス拡散陰極を有する
電解槽に関し、より詳細には酸素含有ガスを前記ガス拡
散陰極全面に均一に分配することを可能にする苛性アル
カリ製造用電解槽に関する。
よる苛性アルカリ製造に使用するガス拡散陰極を有する
電解槽に関し、より詳細には酸素含有ガスを前記ガス拡
散陰極全面に均一に分配することを可能にする苛性アル
カリ製造用電解槽に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】クロルアルカリ電解を代表と
する電解工業は素材産業として重要な役割を果たしてい
る。このような重要な役割を持つもののクロルアルカリ
電解に要する消費エネルギーが大きく、日本のようにエ
ネルギーコストが高い国ではその省エネルギー化が大き
な問題となる。例えばクロルアルカリ電解では環境問題
の解決とともに省エネルギー化を達成するために、水銀
法から隔膜法を経てイオン交換膜法へと転換され、約25
年で約40%の省エネルギー化を達成してきた。しかしこ
の省エネルギー化でも不十分で、エネルギーである電力
コストが全製造費の50%を占めているが、現行の方法を
使用する限りこれ以上の電力節約は不可能なところまで
来ている。より以上の省エネルギー化を達成するために
は電極反応を修正する等の抜本的な変化を行なわなけれ
ばならない。その例として燃料電池等で採用されている
ガス拡散電極の使用は現在考えられる中で最も可能性が
高く、電力節約が大きい手段である。
する電解工業は素材産業として重要な役割を果たしてい
る。このような重要な役割を持つもののクロルアルカリ
電解に要する消費エネルギーが大きく、日本のようにエ
ネルギーコストが高い国ではその省エネルギー化が大き
な問題となる。例えばクロルアルカリ電解では環境問題
の解決とともに省エネルギー化を達成するために、水銀
法から隔膜法を経てイオン交換膜法へと転換され、約25
年で約40%の省エネルギー化を達成してきた。しかしこ
の省エネルギー化でも不十分で、エネルギーである電力
コストが全製造費の50%を占めているが、現行の方法を
使用する限りこれ以上の電力節約は不可能なところまで
来ている。より以上の省エネルギー化を達成するために
は電極反応を修正する等の抜本的な変化を行なわなけれ
ばならない。その例として燃料電池等で採用されている
ガス拡散電極の使用は現在考えられる中で最も可能性が
高く、電力節約が大きい手段である。
【0003】従来の金属電極を使用する陽極反応が、
陽極としてガス拡散電極を使用すると陽極反応に変換
される。 2NaCl+2H2 0→Cl2 +2NaOH+H2
EO =2.21V 2NaCl+ 1/2O2 +H2 O→Cl2 +2NaO
H EO =0.96V つまり金属電極をガス拡散電極に変換することにより、
電位が2.21Vから0.96Vに減少し、理論的には約65%の
省エネルギー化が可能になる。従ってこのガス拡散電極
の使用によるクロルアルカリ電解の実用化に向けて種々
の検討が成されている。ガス拡散電極の構造は一般に半
疎水(撥水)型と言われるもので、表面に白金等の触媒
が担持された親水性の反応層と撥水性のガス拡散層を接
合した構造を有している。反応層及びガス拡散層ともバ
インダーとして撥水性のポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)樹脂を使用し、このPTFE樹脂の特性を
利用してガス拡散層ではその割合を多くし、反応層では
少なくして両層を構成している。
陽極としてガス拡散電極を使用すると陽極反応に変換
される。 2NaCl+2H2 0→Cl2 +2NaOH+H2
EO =2.21V 2NaCl+ 1/2O2 +H2 O→Cl2 +2NaO
H EO =0.96V つまり金属電極をガス拡散電極に変換することにより、
電位が2.21Vから0.96Vに減少し、理論的には約65%の
省エネルギー化が可能になる。従ってこのガス拡散電極
の使用によるクロルアルカリ電解の実用化に向けて種々
の検討が成されている。ガス拡散電極の構造は一般に半
疎水(撥水)型と言われるもので、表面に白金等の触媒
が担持された親水性の反応層と撥水性のガス拡散層を接
合した構造を有している。反応層及びガス拡散層ともバ
インダーとして撥水性のポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)樹脂を使用し、このPTFE樹脂の特性を
利用してガス拡散層ではその割合を多くし、反応層では
少なくして両層を構成している。
【0004】このようなガス拡散電極をクロルアルカリ
電解に使用すると幾つかの問題点が生じる。前記ガス拡
散電極がクロルアルカリ電解の陰極として適正に作動す
るためには十分な量の酸素含有ガスがガス拡散電極表面
に供給されなければならず、ガス供給が不十分であると
陰極における反応が水素発生反応となって、多量のエネ
ルギーが浪費されるとともに、場合によっては供給され
る酸素含有ガスとの間で爆発を起こす危険性もある。他
方適正な量の酸素含有ガスが陰極に供給されると、陰極
反応が水素イオンと酸素による水生成反応となって十分
な省エネルギー化が達成される。このようにガス拡散電
極は適切な条件で使用されると極めて高性能を発揮する
が、最も良好に性能を引き出す電解条件特に陰極表面へ
のガス供給に関しては殆ど検討されていない。例えば単
に十分な量の酸素含有ガスが陰極表面に供給されるだけ
でなく、前記酸素含有ガスがガス拡散陰極表面に均一に
供給されないと、ガス拡散陰極表面に適正に機能する陰
極部分と機能しない陰極部分が混在し、全体的にみると
前記ガス拡散陰極が十分に機能していないことになる。
このようなガス供給の不均一性は、電解槽部材の温度が
変化したり、加湿器と電解槽の温度が異なる等の理由に
より生じやすい。
電解に使用すると幾つかの問題点が生じる。前記ガス拡
散電極がクロルアルカリ電解の陰極として適正に作動す
るためには十分な量の酸素含有ガスがガス拡散電極表面
に供給されなければならず、ガス供給が不十分であると
陰極における反応が水素発生反応となって、多量のエネ
ルギーが浪費されるとともに、場合によっては供給され
る酸素含有ガスとの間で爆発を起こす危険性もある。他
方適正な量の酸素含有ガスが陰極に供給されると、陰極
反応が水素イオンと酸素による水生成反応となって十分
な省エネルギー化が達成される。このようにガス拡散電
極は適切な条件で使用されると極めて高性能を発揮する
が、最も良好に性能を引き出す電解条件特に陰極表面へ
のガス供給に関しては殆ど検討されていない。例えば単
に十分な量の酸素含有ガスが陰極表面に供給されるだけ
でなく、前記酸素含有ガスがガス拡散陰極表面に均一に
供給されないと、ガス拡散陰極表面に適正に機能する陰
極部分と機能しない陰極部分が混在し、全体的にみると
前記ガス拡散陰極が十分に機能していないことになる。
このようなガス供給の不均一性は、電解槽部材の温度が
変化したり、加湿器と電解槽の温度が異なる等の理由に
より生じやすい。
【0005】更にガス拡散陰極を使用する苛性アルカリ
生成用電解槽では、生成する苛性アルカリの濃度調整の
ために水分を前記酸素含有ガスに混合して、つまり湿潤
酸素含有ガスを供給することが多い。通常のイオン交換
膜法ソーダ電解における陰極液の最適濃度は、イオン交
換膜の種類によっても異なるが、苛性ソーダの場合30〜
35%といわれている。これに対しイオン交換膜を陽極室
から陰極室へ移行するナトリウムイオン1分子に同伴す
る水分子は約3.5 〜4.0 分子であり、この同伴水だけで
は陰極室で生成する苛性ソーダ濃度は約42%となる。苛
性ソーダ濃度が35%を越えるとイオン交換膜の電気抵抗
が大きくなり電圧が上昇するとともにイオン交換膜の寿
命が短くなる。不足水分は同伴水に換算するとナトリウ
ム1分子当たり1〜1.5 分子であり、この水分の分子数
は供給酸素ガスの分子数の2〜3倍である。
生成用電解槽では、生成する苛性アルカリの濃度調整の
ために水分を前記酸素含有ガスに混合して、つまり湿潤
酸素含有ガスを供給することが多い。通常のイオン交換
膜法ソーダ電解における陰極液の最適濃度は、イオン交
換膜の種類によっても異なるが、苛性ソーダの場合30〜
35%といわれている。これに対しイオン交換膜を陽極室
から陰極室へ移行するナトリウムイオン1分子に同伴す
る水分子は約3.5 〜4.0 分子であり、この同伴水だけで
は陰極室で生成する苛性ソーダ濃度は約42%となる。苛
性ソーダ濃度が35%を越えるとイオン交換膜の電気抵抗
が大きくなり電圧が上昇するとともにイオン交換膜の寿
命が短くなる。不足水分は同伴水に換算するとナトリウ
ム1分子当たり1〜1.5 分子であり、この水分の分子数
は供給酸素ガスの分子数の2〜3倍である。
【0006】陰極室内の生成苛性ソーダを最適濃度にす
るためには陰極室へ供給する酸素含有ガスを高温の飽和
水蒸気と混合しその温度を維持したまま陰極室へ供給す
る等の手段があるが、僅かな温度変化により結露が生じ
ることがある。又時として水分ミストでこの水分を補給
することもあるが、この際にも水分供給に勾配が生じて
ガス拡散陰極表面全体に均一に水分補給を行なうことが
困難である。これらの欠点は特に大型の電解槽で生じや
すく、ガス拡散陰極を使用する苛性アルカリ製造用電解
槽を工業的に使用する際の大きなネックとなっている。
るためには陰極室へ供給する酸素含有ガスを高温の飽和
水蒸気と混合しその温度を維持したまま陰極室へ供給す
る等の手段があるが、僅かな温度変化により結露が生じ
ることがある。又時として水分ミストでこの水分を補給
することもあるが、この際にも水分供給に勾配が生じて
ガス拡散陰極表面全体に均一に水分補給を行なうことが
困難である。これらの欠点は特に大型の電解槽で生じや
すく、ガス拡散陰極を使用する苛性アルカリ製造用電解
槽を工業的に使用する際の大きなネックとなっている。
【0007】
【発明の目的】本発明は、前述の従来技術の問題点、つ
まりガス拡散電極方式の苛性アルカリ製造用電解槽にお
いてガス拡散陰極表面への酸素含有ガスの供給を十分に
行ない得ないため前記ガス拡散陰極の性能を最大限に利
用できないという問題点を解決し、省エネルギー下で塩
化アルカリから苛性アルカリを製造できる苛性アルカリ
製造用電解槽を提供することを目的とする。
まりガス拡散電極方式の苛性アルカリ製造用電解槽にお
いてガス拡散陰極表面への酸素含有ガスの供給を十分に
行ない得ないため前記ガス拡散陰極の性能を最大限に利
用できないという問題点を解決し、省エネルギー下で塩
化アルカリから苛性アルカリを製造できる苛性アルカリ
製造用電解槽を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明に係わる苛性ア
ルカリ生成用電解槽は、イオン交換膜により陽極室と陰
極室に区画された該陰極室に前記イオン交換膜に密着さ
せてガス拡散陰極を配置し、陽極室に塩化アルカリを陰
極室に酸素含有ガスをそれぞれ供給しながら電解して、
陽極室で塩素を陰極室で苛性アルカリを得るための苛性
アルカリ製造用電解槽において、前記酸素含有ガスを陰
極室内に設置したガス分配機構により前記ガス拡散陰極
表面に供給することを特徴とする苛性アルカリ製造用電
解槽であり、前記ガス分配機構は分散孔を有する酸素含
有ガス分散管であることが望ましい。
ルカリ生成用電解槽は、イオン交換膜により陽極室と陰
極室に区画された該陰極室に前記イオン交換膜に密着さ
せてガス拡散陰極を配置し、陽極室に塩化アルカリを陰
極室に酸素含有ガスをそれぞれ供給しながら電解して、
陽極室で塩素を陰極室で苛性アルカリを得るための苛性
アルカリ製造用電解槽において、前記酸素含有ガスを陰
極室内に設置したガス分配機構により前記ガス拡散陰極
表面に供給することを特徴とする苛性アルカリ製造用電
解槽であり、前記ガス分配機構は分散孔を有する酸素含
有ガス分散管であることが望ましい。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。上述した酸
素含有ガスをガス拡散陰極表面全体への均一供給を達成
するために本発明では、陰極室内に設置したガス分配機
構を使用する。該ガス分配機構は、前記酸素含有ガスを
ガス拡散陰極表面全体に均一に分散して供給する機能を
有するもので、具体的には分散孔を有する酸素含有ガス
分散管である。この酸素含有ガス分散管は、電解槽の陰
極室の大きさ、より正確にはガス拡散陰極の表面積に応
じて複数本設置することが望ましいが、小型の電解槽の
場合には単一本でも良い。複数の酸素含有ガス分散管を
設置する場合には、陰極室に酸素含有ガスを導入する1
本の酸素含有ガス導入管を設置し、該導入管から分岐さ
せることが好ましいが、複数の酸素含有ガス分散管の各
々に直接電解槽外から酸素含有ガスを供給しても良い。
複数の分散管は格子状に配置しても良いが、作製の困難
性や大きな空間を必要とする等の理由から、ほぼ平行に
上下方向又は水平方向に配置することが望ましい。
素含有ガスをガス拡散陰極表面全体への均一供給を達成
するために本発明では、陰極室内に設置したガス分配機
構を使用する。該ガス分配機構は、前記酸素含有ガスを
ガス拡散陰極表面全体に均一に分散して供給する機能を
有するもので、具体的には分散孔を有する酸素含有ガス
分散管である。この酸素含有ガス分散管は、電解槽の陰
極室の大きさ、より正確にはガス拡散陰極の表面積に応
じて複数本設置することが望ましいが、小型の電解槽の
場合には単一本でも良い。複数の酸素含有ガス分散管を
設置する場合には、陰極室に酸素含有ガスを導入する1
本の酸素含有ガス導入管を設置し、該導入管から分岐さ
せることが好ましいが、複数の酸素含有ガス分散管の各
々に直接電解槽外から酸素含有ガスを供給しても良い。
複数の分散管は格子状に配置しても良いが、作製の困難
性や大きな空間を必要とする等の理由から、ほぼ平行に
上下方向又は水平方向に配置することが望ましい。
【0010】又前記分散管にはガス拡散陰極方向に向け
て複数の分散孔を穿設する。前述の酸素含有ガスはこの
分散孔からガス拡散陰極表面に向けて噴霧状態で供給さ
れる。この分散孔の分布状態がガス拡散陰極表面への酸
素含有ガスの均一供給の円滑性を決定する。この分散孔
相互の最適間隔(分散孔の数)は分散管の内径や分散孔
の孔径、電解槽の大きさ等に依存するが、電極面20×20
cm〜30×30cmについて1個程度が好ましく、50×50cmで
も条件によっては十分な分散効果が生ずる。通常は20×
20cmに1個の割合より多くする必要はないが、例えば複
極式及び単極式ともエンドプレート部又はその近傍では
温度が下がり気味になるので、これらの部分では前記分
散孔を密に分布させても良い。
て複数の分散孔を穿設する。前述の酸素含有ガスはこの
分散孔からガス拡散陰極表面に向けて噴霧状態で供給さ
れる。この分散孔の分布状態がガス拡散陰極表面への酸
素含有ガスの均一供給の円滑性を決定する。この分散孔
相互の最適間隔(分散孔の数)は分散管の内径や分散孔
の孔径、電解槽の大きさ等に依存するが、電極面20×20
cm〜30×30cmについて1個程度が好ましく、50×50cmで
も条件によっては十分な分散効果が生ずる。通常は20×
20cmに1個の割合より多くする必要はないが、例えば複
極式及び単極式ともエンドプレート部又はその近傍では
温度が下がり気味になるので、これらの部分では前記分
散孔を密に分布させても良い。
【0011】前記分散管の内径及び分散孔の孔径は特に
限定されないが、本発明による酸素含有ガス供給は圧力
を掛けずに行なえることが望ましく、従って圧損が少な
くなるよう前記内径及び孔径を設定することが好まし
い。電解槽の大きさ等に依存するが、具体的には前記分
散管の内径は10mm以上、分散孔の孔径は0.3 〜3mm程度
が好ましく、後者は1mm前後が最適である。下限を下回
ると圧損が無視できなくなり、分散孔の孔径の上限を上
回ると均一な分散が行ないにくくなる。前記酸素含有ガ
ス導入管内及び酸素含有ガス分散管内ではガス中の水分
が結露しないように内温を一定温度以上に保持すること
が好ましいが、電解槽内は通常80〜90℃に保持されてい
るため、結露が生ずることは殆どない。しかし該結露防
止効果を更に確実にするためには前記導入管及び分散管
の材質は可能な限り熱伝導が悪い方が良く、具体的には
樹脂製の導入管や分散管を使用することが望ましい。更
にこの樹脂は電解槽内の温度が通常80〜90℃、場合によ
っては100 ℃に達することを考慮すると耐熱性に優れた
ものであることが望ましく、特にそのような高温でも形
状や硬度とも変化の少ないPTFEに代表されるフッ素
樹脂の使用が最適である。
限定されないが、本発明による酸素含有ガス供給は圧力
を掛けずに行なえることが望ましく、従って圧損が少な
くなるよう前記内径及び孔径を設定することが好まし
い。電解槽の大きさ等に依存するが、具体的には前記分
散管の内径は10mm以上、分散孔の孔径は0.3 〜3mm程度
が好ましく、後者は1mm前後が最適である。下限を下回
ると圧損が無視できなくなり、分散孔の孔径の上限を上
回ると均一な分散が行ないにくくなる。前記酸素含有ガ
ス導入管内及び酸素含有ガス分散管内ではガス中の水分
が結露しないように内温を一定温度以上に保持すること
が好ましいが、電解槽内は通常80〜90℃に保持されてい
るため、結露が生ずることは殆どない。しかし該結露防
止効果を更に確実にするためには前記導入管及び分散管
の材質は可能な限り熱伝導が悪い方が良く、具体的には
樹脂製の導入管や分散管を使用することが望ましい。更
にこの樹脂は電解槽内の温度が通常80〜90℃、場合によ
っては100 ℃に達することを考慮すると耐熱性に優れた
ものであることが望ましく、特にそのような高温でも形
状や硬度とも変化の少ないPTFEに代表されるフッ素
樹脂の使用が最適である。
【0012】これまでガス分配機構として酸素含有ガス
分散管を主として説明してきたが、この他にガス拡散陰
極に通電する集電体内に酸素含有ガス供給通路を設置し
て、ガス分配機構としても良い。更に本発明では酸素含
有ガスは水分特に飽和水蒸気を含むものであることが好
ましいが、他の手段で水分供給を行なう場合等は乾燥し
た酸素含有ガスを前記ガス分配機構を通してガス拡散陰
極表面に供給するようにしても良い。本発明におけるガ
ス拡散陰極は、液透過型電極でも半疎水性電極でも良
い。又ガス拡散陰極は平面状の電極に限定されるもので
はなく、例えば生成する苛性アルカリを円滑に電極表面
から除去するために庇状のガイド(ルーバー)を電極表
面から下向きに設置したり、複数の狭幅板状体や棒状体
を平行に設置したりすることができる。
分散管を主として説明してきたが、この他にガス拡散陰
極に通電する集電体内に酸素含有ガス供給通路を設置し
て、ガス分配機構としても良い。更に本発明では酸素含
有ガスは水分特に飽和水蒸気を含むものであることが好
ましいが、他の手段で水分供給を行なう場合等は乾燥し
た酸素含有ガスを前記ガス分配機構を通してガス拡散陰
極表面に供給するようにしても良い。本発明におけるガ
ス拡散陰極は、液透過型電極でも半疎水性電極でも良
い。又ガス拡散陰極は平面状の電極に限定されるもので
はなく、例えば生成する苛性アルカリを円滑に電極表面
から除去するために庇状のガイド(ルーバー)を電極表
面から下向きに設置したり、複数の狭幅板状体や棒状体
を平行に設置したりすることができる。
【0013】図1は、本発明に係わる苛性アルカリ製造
用電解槽の一例を示す縦断面図、図2は、陰極及び集電
体を除去した状態の陰極室の斜視図である。電解槽本体
1は、イオン交換膜2により陽極室3と陰極室4に区画
され、前記イオン交換膜2の陽極室3側にはメッシュ状
の不溶性陽極5が密着し、該イオン交換膜2の陰極室4
側には液透過型ガス拡散陰極6が密着している。該ガス
拡散陰極6の表面にはメッシュ状の集電体7が接触し、
該集電体7を介して給電されるようになっている。前記
陰極室4は額縁状で側壁を有する陰極室フレーム8によ
り構成され、該フレーム8の前面(図2の右側の壁面)
上部には酸素含有ガス導入口9が形成され、該酸素含有
ガス導入口9には円筒形の酸素含有ガス導入管10が貫通
して前記陰極室4内の他端側壁面近傍に達している。該
酸素含有ガス導入管10の下面にはほぼ均一な間隔で3本
の酸素含有ガス分散管11が下向きに連設され、該酸素含
有ガス分散管11のガス拡散陰極6側にはほぼ均一な間隔
で各5個の分散孔12が穿設されている。なお13は陽極室
側壁に形成された陽極液取出口、14は陽極室天板に形成
された陽極ガス取出口、15は陰極室天板に形成された過
剰ガス取出口、16は陰極室側壁に形成された苛性ソーダ
取出口である。
用電解槽の一例を示す縦断面図、図2は、陰極及び集電
体を除去した状態の陰極室の斜視図である。電解槽本体
1は、イオン交換膜2により陽極室3と陰極室4に区画
され、前記イオン交換膜2の陽極室3側にはメッシュ状
の不溶性陽極5が密着し、該イオン交換膜2の陰極室4
側には液透過型ガス拡散陰極6が密着している。該ガス
拡散陰極6の表面にはメッシュ状の集電体7が接触し、
該集電体7を介して給電されるようになっている。前記
陰極室4は額縁状で側壁を有する陰極室フレーム8によ
り構成され、該フレーム8の前面(図2の右側の壁面)
上部には酸素含有ガス導入口9が形成され、該酸素含有
ガス導入口9には円筒形の酸素含有ガス導入管10が貫通
して前記陰極室4内の他端側壁面近傍に達している。該
酸素含有ガス導入管10の下面にはほぼ均一な間隔で3本
の酸素含有ガス分散管11が下向きに連設され、該酸素含
有ガス分散管11のガス拡散陰極6側にはほぼ均一な間隔
で各5個の分散孔12が穿設されている。なお13は陽極室
側壁に形成された陽極液取出口、14は陽極室天板に形成
された陽極ガス取出口、15は陰極室天板に形成された過
剰ガス取出口、16は陰極室側壁に形成された苛性ソーダ
取出口である。
【0014】この電解槽本体1の陽極室3に陽極液例え
ば食塩水を供給し、かつ陰極室4に酸素含有ガス導入管
10から酸素含有ガス分散管11の分散孔12を通して水分を
含む酸素含有ガスを供給しながら両電極5、6間に通電
すると、イオン交換膜2の陰極室4側表面で苛性ソーダ
が生成し、この苛性ソーダは同伴水とともに水溶液とし
てガス拡散陰極6を透過してその陰極側表面に達する。
そのガス拡散陰極6表面には、各分散孔12から均一に水
分を含む酸素含有ガスが供給される。従ってガス拡散陰
極6表面に浸透してくる苛性ソーダ水溶液に均一に水分
が与えられて濃度勾配のない苛性ソーダが生成する。更
にガス拡散陰極6表面全面に酸素含有ガスが供給される
ため、水素イオンを十分に酸化して水に変換するため水
素ガス発生がなくなり、余分なエネルギー消費もなくな
る。
ば食塩水を供給し、かつ陰極室4に酸素含有ガス導入管
10から酸素含有ガス分散管11の分散孔12を通して水分を
含む酸素含有ガスを供給しながら両電極5、6間に通電
すると、イオン交換膜2の陰極室4側表面で苛性ソーダ
が生成し、この苛性ソーダは同伴水とともに水溶液とし
てガス拡散陰極6を透過してその陰極側表面に達する。
そのガス拡散陰極6表面には、各分散孔12から均一に水
分を含む酸素含有ガスが供給される。従ってガス拡散陰
極6表面に浸透してくる苛性ソーダ水溶液に均一に水分
が与えられて濃度勾配のない苛性ソーダが生成する。更
にガス拡散陰極6表面全面に酸素含有ガスが供給される
ため、水素イオンを十分に酸化して水に変換するため水
素ガス発生がなくなり、余分なエネルギー消費もなくな
る。
【0015】
【実施例】次に本発明に係わる苛性アルカリ製造用電解
槽を使用する電解の実施例を記載するが、該実施例は本
発明を限定するものではない。
槽を使用する電解の実施例を記載するが、該実施例は本
発明を限定するものではない。
【0016】
【実施例1】プレスにより潰した幅50mmのニッケルフォ
ームを基材とし、その片面に平均粒径0.8 μmの銀の超
微粉を、反対面には平均粒径5μmのニッケル粒子をそ
れぞれフッ素樹脂をバインダーとして結着して液透過型
ガス拡散陰極とした。このガス拡散陰極を、ニッケルの
庇付き穴明板から成る集電体に水平に1mm間隔で張りつ
けた。電解槽としては、デノーラ社製の電解面積が高さ
1200mm×幅750 mmのイオン交換膜用汎用型2室法電解槽
であるDD88セルを使用し、デュポン製ナフィオン961
をイオン交換膜とし、前述のガス拡散陰極を該イオン交
換膜の陰極側に密着して設置した。陽極としては、酸化
ルテニウムを主成分とし少量の酸化イリジウムと酸化チ
タンを含む複合酸化物をエクスパンドメッシュ上に被覆
した不溶性陽極を前記イオン交換膜の反対面に密着させ
て使用した。
ームを基材とし、その片面に平均粒径0.8 μmの銀の超
微粉を、反対面には平均粒径5μmのニッケル粒子をそ
れぞれフッ素樹脂をバインダーとして結着して液透過型
ガス拡散陰極とした。このガス拡散陰極を、ニッケルの
庇付き穴明板から成る集電体に水平に1mm間隔で張りつ
けた。電解槽としては、デノーラ社製の電解面積が高さ
1200mm×幅750 mmのイオン交換膜用汎用型2室法電解槽
であるDD88セルを使用し、デュポン製ナフィオン961
をイオン交換膜とし、前述のガス拡散陰極を該イオン交
換膜の陰極側に密着して設置した。陽極としては、酸化
ルテニウムを主成分とし少量の酸化イリジウムと酸化チ
タンを含む複合酸化物をエクスパンドメッシュ上に被覆
した不溶性陽極を前記イオン交換膜の反対面に密着させ
て使用した。
【0017】この電解槽は気密構造とし、添付図面に示
す通り、酸素含有ガス導入管及び苛性ソーダ取出口を設
置した。又該酸素含有ガス導入管には図示の通り上下間
隔が100 mmである孔径3mmの分散孔を穿設した直径10mm
の計3本の酸素含有ガス分散管を下向きに連設し、均等
に3分割されたガス拡散陰極表面のそれぞれの分割面に
前記分散孔から酸素含有ガスが噴霧されるようにした。
なお陰極室には図示した酸素含有ガス除去用の過剰ガス
取出口は設置せず、生成する苛性ソーダを過剰酸素ガス
とともに取り出すようにした。この電解槽の陰極側に水
蒸気を飽和させた酸素ガスを理論量の酸素ガスに対して
10%増となるように供給し、陽極室に200 g/リットル
の食塩水を循環し、温度80℃、電流密度30A/dm2 の条件
で電解を行ない、陰極室で苛性ソーダを得た。電解当初
の槽電圧は2.15Vであり、10日間電解を継続しても変化
は生じなかった。又生成した苛性ソーダの濃度は32%
で、電流効率は94〜96%であった。
す通り、酸素含有ガス導入管及び苛性ソーダ取出口を設
置した。又該酸素含有ガス導入管には図示の通り上下間
隔が100 mmである孔径3mmの分散孔を穿設した直径10mm
の計3本の酸素含有ガス分散管を下向きに連設し、均等
に3分割されたガス拡散陰極表面のそれぞれの分割面に
前記分散孔から酸素含有ガスが噴霧されるようにした。
なお陰極室には図示した酸素含有ガス除去用の過剰ガス
取出口は設置せず、生成する苛性ソーダを過剰酸素ガス
とともに取り出すようにした。この電解槽の陰極側に水
蒸気を飽和させた酸素ガスを理論量の酸素ガスに対して
10%増となるように供給し、陽極室に200 g/リットル
の食塩水を循環し、温度80℃、電流密度30A/dm2 の条件
で電解を行ない、陰極室で苛性ソーダを得た。電解当初
の槽電圧は2.15Vであり、10日間電解を継続しても変化
は生じなかった。又生成した苛性ソーダの濃度は32%
で、電流効率は94〜96%であった。
【0018】
【比較例1】酸素含有ガス導入管を設けず、水蒸気で飽
和した酸素ガスを直接陰極室に供給したこと以外は実施
例1と同一条件で食塩電解による苛性ソーダの製造を行
なった。初期槽電圧は2.22Vで実施例1と大差なかった
が、槽電圧は直ちに上昇して2.4 V前後で安定した。又
生成した苛性ソーダの濃度は31.5%で、電流効率は92〜
94%であった。この苛性ソーダ濃度及び電流効率の低下
は、陰極室内に水分分布が生じて結果、部分的に水分不
足を来したこと、及びガス分布が均一でなかったため部
分的な水素発生が起こったためと推測できる。
和した酸素ガスを直接陰極室に供給したこと以外は実施
例1と同一条件で食塩電解による苛性ソーダの製造を行
なった。初期槽電圧は2.22Vで実施例1と大差なかった
が、槽電圧は直ちに上昇して2.4 V前後で安定した。又
生成した苛性ソーダの濃度は31.5%で、電流効率は92〜
94%であった。この苛性ソーダ濃度及び電流効率の低下
は、陰極室内に水分分布が生じて結果、部分的に水分不
足を来したこと、及びガス分布が均一でなかったため部
分的な水素発生が起こったためと推測できる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、イオン交換膜により陽極室と
陰極室に区画された該陰極室に前記イオン交換膜に密着
させてガス拡散陰極を配置し、陽極室に塩化アルカリを
陰極室に酸素含有ガスをそれぞれ供給しながら電解し
て、陽極室で塩素を陰極室で苛性アルカリを得るための
苛性アルカリ製造用電解槽において、前記酸素含有ガス
を陰極室内に設置したガス分配機構により前記ガス拡散
陰極表面に供給することを特徴とする苛性アルカリ製造
用電解槽である。従来のガス拡散陰極を使用する苛性ア
ルカリ製造用電解槽では、陰極室へ供給される酸素含有
ガスが陰極室内へ直接流入するため、供給ガスがガス拡
散陰極表面全体に均一に達することが殆どなく、ガス拡
散陰極表面に供給ガスの濃度勾配が生じていた。
陰極室に区画された該陰極室に前記イオン交換膜に密着
させてガス拡散陰極を配置し、陽極室に塩化アルカリを
陰極室に酸素含有ガスをそれぞれ供給しながら電解し
て、陽極室で塩素を陰極室で苛性アルカリを得るための
苛性アルカリ製造用電解槽において、前記酸素含有ガス
を陰極室内に設置したガス分配機構により前記ガス拡散
陰極表面に供給することを特徴とする苛性アルカリ製造
用電解槽である。従来のガス拡散陰極を使用する苛性ア
ルカリ製造用電解槽では、陰極室へ供給される酸素含有
ガスが陰極室内へ直接流入するため、供給ガスがガス拡
散陰極表面全体に均一に達することが殆どなく、ガス拡
散陰極表面に供給ガスの濃度勾配が生じていた。
【0020】しかし本発明ではガス分配機構を通して酸
素含有ガスがガス拡散陰極全体に均一に供給されるた
め、ガス拡散陰極表面全体でのガスの反応がほぼ均一速
度で進行して不要な水素発生等が生ずることがなく、省
エネルギー下での苛性アルカリの電解製造が可能にな
る。前記ガス分配機構としては、複数の分散孔を有する
1又は2以上の酸素含有ガス分散管を使用することが望
ましい。この分散管は耐熱性向上及び結露防止のためフ
ッ素樹脂等の樹脂製とすることが好ましい。ガス分配機
構としては該分散管を別途設置する他に、ガス拡散陰極
に通電する集電体内に酸素含有ガス通路を形成して、こ
れをガス分配機構として使用しても良く、特に小型の電
解槽で陰極室内に前記分散管を配置しにくい場合等に好
適である。
素含有ガスがガス拡散陰極全体に均一に供給されるた
め、ガス拡散陰極表面全体でのガスの反応がほぼ均一速
度で進行して不要な水素発生等が生ずることがなく、省
エネルギー下での苛性アルカリの電解製造が可能にな
る。前記ガス分配機構としては、複数の分散孔を有する
1又は2以上の酸素含有ガス分散管を使用することが望
ましい。この分散管は耐熱性向上及び結露防止のためフ
ッ素樹脂等の樹脂製とすることが好ましい。ガス分配機
構としては該分散管を別途設置する他に、ガス拡散陰極
に通電する集電体内に酸素含有ガス通路を形成して、こ
れをガス分配機構として使用しても良く、特に小型の電
解槽で陰極室内に前記分散管を配置しにくい場合等に好
適である。
【図1】本発明に係わる苛性アルカリ製造用電解槽を示
す縦断面図。
す縦断面図。
【図2】図1の陰極室の斜視図。
1・・・電解槽本体 2・・・イオン交換膜 3・・・
陽極室 4・・・陰極室 5・・・陽極 6・・・ガス
拡散陰極 7・・・集電体 8・・・陰極室フレーム
9・・・酸素含有ガス導入口 10・・・酸素含有ガス
導入管 11・・・酸素含有ガス分散管 12・・・分散孔
陽極室 4・・・陰極室 5・・・陽極 6・・・ガス
拡散陰極 7・・・集電体 8・・・陰極室フレーム
9・・・酸素含有ガス導入口 10・・・酸素含有ガス
導入管 11・・・酸素含有ガス分散管 12・・・分散孔
Claims (4)
- 【請求項1】 イオン交換膜により陽極室と陰極室に区
画された該陰極室に前記イオン交換膜に密着させてガス
拡散陰極を配置し、陽極室に塩化アルカリを陰極室に酸
素含有ガスをそれぞれ供給しながら電解して、陽極室で
塩素を陰極室で苛性アルカリを得るための苛性アルカリ
製造用電解槽において、前記酸素含有ガスを陰極室内に
設置したガス分配機構により前記ガス拡散陰極表面に供
給することを特徴とする苛性アルカリ製造用電解槽。 - 【請求項2】 ガス分配機構が分散孔を有する酸素含有
ガス分散管である請求項1に記載の苛性アルカリ製造用
電解槽。 - 【請求項3】 酸素含有ガス導入管が樹脂製である請求
項2に記載の苛性アルカリ製造用電解槽。 - 【請求項4】 ガス拡散陰極に集電体を通して通電し、
該集電体内に酸素含有ガス供給通路を設置した請求項1
に記載の苛性アルカリ製造用電解槽。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9041632A JPH10219488A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 苛性アルカリ製造用電解槽 |
US09/012,001 US6113757A (en) | 1997-01-22 | 1998-01-22 | Electrolytic cell for alkali hydroxide production |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9041632A JPH10219488A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 苛性アルカリ製造用電解槽 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10219488A true JPH10219488A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12613716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9041632A Pending JPH10219488A (ja) | 1997-01-22 | 1997-02-10 | 苛性アルカリ製造用電解槽 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10219488A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000060140A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-12 | Toagosei Co., Ltd. | Cellule electrolytique utilisant une electrode de diffusion de gaz et procede de repartition de la puissance pour la cellule electrolytique |
-
1997
- 1997-02-10 JP JP9041632A patent/JPH10219488A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000060140A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-12 | Toagosei Co., Ltd. | Cellule electrolytique utilisant une electrode de diffusion de gaz et procede de repartition de la puissance pour la cellule electrolytique |
US6383349B1 (en) | 1999-03-31 | 2002-05-07 | Toagosei Co., Ltd. | Electrolytic cell using gas diffusion electrode and power distribution method for the electrolytic cell |
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