JPH10217654A - 重ね合わせ用葉書シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】配達証と葉書本体との組み合わせが容易に行
え、配達証を必要時に分離できる葉書を得る。 【解決手段】重ね合わせ時に対向する表紙シート３と葉
書本体シート４と配達証シート６との対向面の内、配達
証シート６を除く表紙シート３と葉書本体シート４の対
向面に、重ね合わせで隠蔽される隠蔽情報記載部を設
け、重ね合わせ時に表出する配達証シート６の片面に、
配達情報記載部１２と受領印部１３を設け、重ね合わせ
時に表出する控シート７の片面に、配達情報記載部１４
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、重ね合わせによっ
て葉書を形成できる重ね合わせ用葉書シートに関するも
のである。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】金融機関やデパートな
どの大規模小売店業者が顧客に対して各種情報の通知を
行う場合、従来からその通知方法の一つとして通知情報
を記載した葉書を郵送することが行われており、封筒に
よる書面の送付に対して比較的情報量が少ない場合にこ
の葉書を用いることで通知に係る郵送コストの低減を図
るようにしている。ところで、従来の葉書による通知を
行う方法においては、葉書自体が受取人側からの受領確
認が行える形態とはなっていないことから、通知の確認
を得ようとした場合には差出人側から別途に葉書送付先
（受取人）へ直接問い合わせるなどしなければならず、
他に確認手段がなかった。しかし、受取人へ別途に問い
合わせをするには多大な手間を要するとともに、受取人
に対して礼を失するという問題が生じてくる。そのた
め、葉書を用いてその通知を行い、その通知の受け取り
の有無を確認できるように配達証をその葉書個々に対応
付けたいと要望されるようになってきた。また、一方、
昨今の葉書にあっては、三シートを剥離可能に貼り合わ
せて隠蔽部分をより多く有する葉書が得られるようにし
た重ね合わせ用葉書シートが提案されている。これは、
葉書本体シートと、この葉書本体シートの表裏面に折り
重ねできるように連接された二枚の貼着シートとからな
り、そして、折りによる重ね合わせをしたときの対向面
となる面それぞれに弱接着力の接着剤が塗布されてい
て、この貼着シートを葉書本体シートに重ね合わせて所
要以上の圧力で全体をプレスすることにより貼着シート
が葉書本体シートに剥離可能にして貼着する構造となっ
ている。このように重ね合わせることで対向する面が隠
蔽情報の記載面として利用できるものとなっている。な
お、前記接着剤としては、通常の状態では接着力を生じ
ず所定の接着条件（前述した加圧するなどのものを条件
とする。）を付与することにより剥離可能に接着するも
のが使用されている。そこで、本発明は上記した事情に
鑑み、葉書をシートの重ね合わせにより得られるように
した葉書シートを利用して上記配達証と葉書本体との対
応が容易に行えるようにすることを課題とし、配達証を
必要時に分離できる葉書を得ることを目的とする。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなれたもので、一方の片面にはがき表示を有する葉
書本体シートと、該葉書本体シートの前記一方の片面に
剥離可能に貼り合わされる表紙シートと、前記葉書本体
シートの他方の片面に剥離可能に貼り合わされる配達証
シートと、前記配達証シートと面一にして前記葉書本体
シートの他方の片面に剥離可能に貼り合わされる控シー
トとからなり、前記表紙シートは、葉書本体シートに重
ね合わせたときに外方に面する片面に宛名情報記載部を
有するとともに、はがき表示を外方に表出させる表出部
を有し、前記配達証シートは、葉書本体シートに重ね合
わせたときに外方に面する片面に郵便物引受番号などの
配達情報を記載する配達情報記載部と受領印を受ける受
領印部とを有し、前記控シートは、葉書本体シートに重
ね合わせたときに外方に面する片面に、前記配達情報と
同一の配達情報を記載する配達情報記載部を有し、重ね
合わせたときに対向する表紙シートと葉書本体シートと
配達証シートとの対向面の内、配達証シートにおける対
向面を除いた他の三面の少なくとも一つの対向面に、重
ね合わせで隠蔽される隠蔽情報記載部が設けられている
ことを特徴とする重ね合わせ用葉書シートを提供して、
上記課題を解消するものである。

【０００４】

【発明の実施の形態】つぎに本発明を図１から図６に示
す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図中１は本発
明に係る重ね合わせ用葉書シートで、この葉書シート１
は以下のシートが繋がってＺ状に折り重ねることができ
るように連接されているものである。まず、折り部２を
介して表紙シート３と葉書本体シート４とが連接されて
いる。前記葉書本体シート４の他方の側縁側にはミシン
目を穿設してなる折り兼切取り部５を介して上半部側に
配達証シート６とが連接され、同じく前記折り兼切取り
部５を介して下半部側に控シート７が連接されている。
前記配達証シート６と前記控シート７とは後述するよう
に葉書本体シート４側に折り畳んだときにその葉書本体
シートの片面を面一に覆うもので、配達証シート６と控
シート７との二つが上下に並ぶことにで葉書本体シート
と同寸としている。配達証シート６と控シート７とはミ
シン目やスリットからなる切取り部８を介して連接され
ている。配達証シート６と控シート７とが上下に連接さ
れた状態となることで、葉書本体シート４と同寸として
いるが、表紙シート３は後述するように横幅が小さいも
のとされている。図示された例においては、三シート
３、４、６、７が連接した状態で一単位となり、複数単
位の葉書シートが連接した状態となっている。また、葉
書シート１の両側にはプリンタなどへ連続的に送り出す
ためのマージナルパンチ９が設けられている。このマー
ジナルパンチの除去については特に詳説しないが後述す
る折り合わせた後の工程など、葉書を得る行程のいずれ
かの段階でスリッターなどにより切り取られるものであ
る。

【０００５】この重ね合わせ用葉書シート１は葉書本体
シートが中央となるようにＺ状に折り合わされるもので
あり、その内、中央となる葉書本体シート４において、
Ｚ折りによる重ね合わせで上記表紙シート３が重なるこ
とになる一方の片面４ａに「郵便はがき」の文字による
はがき表示１０を有しており、そのはがき表示８は上記
折り兼切取り部５に沿って配置されている。表紙シート
３にあってはＺ折りで重ね合わせたときに外方に面する
ことになる片面３ａに宛名情報記載部１１を有し、ま
た、配達証シート６にあってはＺ折りで重ね合わせたと
きに外方に面することになる片面６ａに、郵便物引受番
号などの配達管理情報に対応する配達情報を、例えば、
機械読取りできるバ−コードの形式として設ける配達情
報記載部１２を有しているとともに、受取人による捺印
を受けるための受領印部１３を有している。

【０００６】また、上記配達証シート６と並ぶ控シート
７は、葉書の配達が行われる前にその配達局において管
理するものとして用意されており、後述するように葉書
本体シート４から分離したこの控シート７から配達管理
情報が得られるようにしている。即ち、上記配達証シー
ト６と同じように葉書シート１を折り合わせて葉書とし
て得られたときに外方に表出する片面７ａに、上記配達
情報と同じ配達情報が記載される配達情報記載部１４を
備えている。なお、この配達情報記載部１４の配達情報
も上記配達情報記載部１２の配達情報と同時に印字、印
刷にて形成されるものである。

【０００７】さらに、上記表紙シート３においては、Ｚ
折りによる重ね合わせをしたときに葉書本体シート４の
上記はがき表示１０が隠れることなく外方に表出するよ
うに側縁を折り部２側に後退させてなる表出部１５が設
けられている。即ち、この表出部１５は上述のように表
紙シート３の横幅を小さくすることで形成されているも
のである。なお、この表紙シートの横幅を小さい幅とす
ることにより前記表出部を形成する手法としては、表紙
シートの幅を予め小さいものとする代わりに、上記葉書
本体シートと同じ幅のシートにスリットを入れて必要時
に余剰分を除去することで小幅の表紙シートを得るよう
にしてもよい。

【０００８】葉書シート１をＺ折りしたときに対向する
四シートの対向面、つまり、表紙シート３の対向面３
ｂ、葉書本体シート４の対向面４ｂ、４ｃ、配達証シー
ト６の対向面６ｂ、控シート７の対向面７ｂそれぞれに
は、通常では接着することなく所定の接着条件を付与す
ることにより剥離可能に接着する接着剤１６が塗付され
ており、葉書シート１を折り合わせてから接着条件とし
て所要のプレス圧力を加えることで、この接着剤を介し
て前記表紙シートと葉書本体シート、葉書本体シートと
配達証シート及び控シートとが剥離可能に貼り合わされ
るように設けられている。なお、前記接着剤はその接着
剤塗布面が相互に面して接着条件を付与することに所要
の接着力（剥離できる接着力）を発揮するようにしたも
ので、接着剤塗布面が単独で外方に面した場合には何ら
接着力を生じることがない。このため、この葉書シート
１の表裏全面に前記接着剤を塗布するようにしてもよ
い。図面上での説明を容易にするため、接着剤の塗布状
態は簡略化した状態で図示した。

【０００９】上記表紙シート３と葉書本体シート４との
間での対向面３ｂ，４ｂ、そして、配達証シート６によ
って覆われる葉書本体シート４の対向面４ｃにあって
は、これらの面が情報の隠蔽箇所として使用されるもの
で、受取人に対して通知する個人情報を記載する隠蔽情
報記載部１７が設けられており、上記宛名情報記載部と
この隠蔽情報記載部とに情報を印字した後にＺ折りし、
マージナルパンチを切取り、所要のプレス圧力を加える
ことで、図４に示すように前記隠蔽情報記載部を隠蔽し
た葉書１８が得られる。上記隠蔽情報記載部への情報印
字は、予め塗布されている接着剤の上から行われるが、
接着剤を通して葉書本体シートの基材に対し十分に定着
するようにインキ、印圧、接着剤の種類などの条件が選
択されているものである。

【００１０】このようにして作製された葉書が送付され
ると、配達局側において、上記控シート７を剥ぎ取って
葉書１８から分離させ、その配達局側での管理用の控、
即ち、配達局控とする。そして、この控シートの配達情
報を機械読取りなどによって管理情報として入力する。
また、葉書を受け取った受取人にあっては、上記配達証
シート６の受領印部１３に捺印した後に配達証シート６
を剥ぎ取り、折り兼切取り部５から配達証シート６を分
断して配達員に手渡すようにすればよい。そして、受取
人は配達証シートを剥ぎ取った時点で、上記葉書本体シ
ートの一方の対向面にある隠蔽情報記載部の情報を見る
ことができるとともに、表紙シートと葉書本体シートと
を引き剥ぐことで互いの対向面にある隠蔽情報記載部も
見ることができる。一方、配達証シートを受け取った配
達員にあってはこれを持ち帰り、配達情報を機械入力な
どすることになり、予め配達局側で管理情報として保有
している配達情報や控シートから入力した配達情報との
照合、配達完了の情報入力など所要の手続を行うことに
なる。上記控シート、配達証シートそれぞれには葉書か
らの分離が容易に行えるようにそれぞれのシートの一隅
にコーナーカットを設けている。また、表紙シートと葉
書本体シートとの分離を容易にするために、一隅に未接
着部を設けるなどをしてもよい。

【００１１】上記の例にあっては重ね合わせで隠蔽され
る対向面の内、配達証シートの対向面と控シートの対向
面、そして、葉書本体シートにおける控シート対応部分
を除いて三面の対向面それぞれに隠蔽情報記載部を有し
ているが、いずれか一つの対向面に隠蔽情報記載部を有
するようにしてもよい。また、葉書本体シートの控シー
ト対応部分に、第三者に開示してもよい事項を設けるこ
とも可能である。

【００１２】上記実施の例において、表紙シートの表出
部ははがき表示の位置に対応するように、その表紙シー
トの横幅を小さくして形成しているが、本発明はこれに
限定されない。図５ははがき表示に対応する表出部を有
する他の例を示していて、（イ）に示すようにはがき表
示８の文字それぞれが表出するように開けられた複数の
透孔からこの表出部１５を設けたり、（ロ）に示すよう
に、葉書本体シートの上縁側にあるはがき表示８に対し
て切り欠きからなる表出部１５を設けるようにしてもよ
い。本発明の葉書シートは複数単位が連接した状態であ
るものに限定されず、一単位として独立したものであっ
てもよい。さらに、三シートは連接状態である必要はな
く、複数の表紙シートが連続しているものと、複数の葉
書本体シートが連続しているものと、配達証シート控シ
ートとを組み合わせてこれが複数連続しているものとを
対応させて重ね合わせ、上述した接着剤などの剥離可能
とする貼り合わせ手段を用いて一体化させるようにして
もよい。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一方の片面にはがき表示を有する葉書本体シートと、該
葉書本体シートの前記一方の片面に剥離可能に貼り合わ
される表紙シートと、前記葉書本体シートの他方の片面
に剥離可能に貼り合わされる配達証シートと、前記配達
証シートと面一にして前記葉書本体シートの他方の片面
に剥離可能に貼り合わされる控シートとからなり、前記
表紙シートは、葉書本体シートに重ね合わせたときに外
方に面する片面に宛名情報記載部を有するとともに、は
がき表示を外方に表出させる表出部を有し、前記配達証
シートは、葉書本体シートに重ね合わせたときに外方に
面する片面に郵便物引受番号などの配達情報を記載する
配達情報記載部と受領印を受ける受領印部とを有し、前
記控シートは、葉書本体シートに重ね合わせたときに外
方に面する片面に、前記配達情報と同一の配達情報を記
載する配達情報記載部を有し、重ね合わせたときに対向
する表紙シートと葉書本体シートと配達証シートとの対
向面の内、配達証シートにおける対向面を除いた他の三
面の少なくとも一つの対向面に、重ね合わせで隠蔽され
る隠蔽情報記載部が設けられていることを特徴とするも
のであることから、葉書本体シートに対して配達証シー
ト及び控シートを重ね合わせて一体化するという簡単な
手法で、葉書配達手順での特定段階、例えば、配達局で
の控えの作成を不要にし、また、受け取り確認を行うた
めの配達証を備えた葉書が得られるようになる。よっ
て、少ない情報量でありながら受取人側への情報通知確
認を得たいような場合の最適な通知手段である葉書をこ
の葉書シートから得られ、情報の通知に係るコストを低
く抑えることができるなど、実用性に優れた効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る重ね合わせ用葉書シートの一例を
示す説明図である。

【図２】同じく一例の他方の面を示す説明図である。

【図３】一例を断面で示す説明図である。

【図４】一例の葉書シートから作製された葉書を示す説
明図である。

【図５】配達証シートの剥ぎ取りを示す説明図である。

【図６】他の実施の例を示す説明図である。

【符号の説明】

１…重ね合わせ用葉書シート ３…表紙シート ４…葉
書本体シート ６…配達証シート ７…控シート １０…はがき表示 １１…宛名情報記載部 １２，１４…配達情報記載部 １３…受領印部 １６…接着剤 １７…隠蔽情報記載部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一方の片面にはがき表示を有する葉書本体
   シートと、該葉書本体シートの前記一方の片面に剥離可
   能に貼り合わされる表紙シートと、前記葉書本体シート
   の他方の片面に剥離可能に貼り合わされる配達証シート
   と、前記配達証シートと面一にして前記葉書本体シート
   の他方の片面に剥離可能に貼り合わされる控シートとか
   らなり、 前記表紙シートは、葉書本体シートに重ね合わせたとき
   に外方に面する片面に宛名情報記載部を有するととも
   に、はがき表示を外方に表出させる表出部を有し、 前記配達証シートは、葉書本体シートに重ね合わせたと
   きに外方に面する片面に郵便物引受番号などの配達情報
   を記載する配達情報記載部と受領印を受ける受領印部と
   を有し、 前記控シートは、葉書本体シートに重ね合わせたときに
   外方に面する片面に、前記配達情報と同一の配達情報を
   記載する配達情報記載部を有し、 重ね合わせたときに対向する表紙シートと葉書本体シー
   トと配達証シートとの対向面の内、配達証シートにおけ
   る対向面を除いた他の三面の少なくとも一つの対向面
   に、重ね合わせで隠蔽される隠蔽情報記載部が設けられ
   ていることを特徴とする重ね合わせ用葉書シート。