JPH10216892A - 段状回転体の製造方法 - Google Patents

段状回転体の製造方法

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JPH10216892A
JPH10216892A JP9025111A JP2511197A JPH10216892A JP H10216892 A JPH10216892 A JP H10216892A JP 9025111 A JP9025111 A JP 9025111A JP 2511197 A JP2511197 A JP 2511197A JP H10216892 A JPH10216892 A JP H10216892A
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Nariaki Yamanaka
成昭 山中
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Forging (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工歪がなく、精度がよく、高強度で加工工
程が少なくコストを低減できるようにする。 【解決手段】 大径部と小径部とを同心状に有し、大径
部の外周に歯形を、また小径部の外周あるいは内周の一
方に歯形を有する段状回転体の製造方法において、板状
の素材の中央部に深絞りプレス加工にて小径部を突設
し、ついで、この小径部を保持し、この小径部のフラン
ジ部分にてスピニング加工により大径部を成形して段状
回転体の素材ブランクを成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状の小径部と、
これの小径部と一体で、かつこの小径部より大径にした
筒状の大径部とからなる段状回転体の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上記した段状回転体の一例として、図1
(a),(b)に示す第1,第2のタイプのクラッチハ
ブA1 ,A2 がある。これらは自動車用オートマチック
トランスミッションのクラッチ装置の部品として用いら
れるもので、それぞれの大径部101a,101bの外
周面にクラッチ板が係合するスプライン溝102a,1
02bが設けてある。大径部101a,101bには油
孔が半径方向に貫通して設けてある。
【0003】そして第1のタイプのクラッチハブA1
筒状の小径部103aの内周面に駆動軸と係合する内歯
セレーション104aが設けてあり、第2のタイプのク
ラッチハブA2 の筒状の小径部103bの外周面に駆動
軸と係合する外歯セレーション104が設けてある。
【0004】従来のこのクラッチハブA1 ,A2 は軽量
化と、削り出し素材の小径化を図るために、例えば図2
に示すように、上記第2のタイプのクラッチハブA
2 は、高強度を必要とするため焼入れ性のよい素材より
フランジ部105及び外歯セレーション104b、さら
に穴部を加工してなる小径部材106と、板材にて軸心
部に穴107aを有するフランジ部107と大径部10
8とを一体状にプレス成形すると共に、大径部108の
外周面にスプライン溝102bをプレス成形してなる大
径部材109とをそれぞれ別々に加工し、ついで、小径
部材106の熱処理した後のフランジ部105と大径部
材109の穴107aとを嵌合、芯出してこれらを電子
ビーム等の溶接にて一体化していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のクラッチハ
ブA1 ,A2 は別々に加工した小径部材106と大径部
材109とを芯出しした状態で溶接結合しているため、
溶接時の歪等により、両者の芯合わせが難しく、ボス部
に設けた外歯あるいは内歯のセレシーションと筒状部に
設けたスプライン溝との芯出し精度に問題があった。し
かも高強度とするため重量化してしまい、また0.35
%以上の高炭素鋼での一体成形では割れが発生し塑性加
工は困難であった。
【0005】また、この両者の結合精度を高めるには、
精度の高い治具で固定して溶接しなければならず、コス
ト高となっていた。
【0006】また小径部材106は鍛造素材を切削加工
しているため、材料歩留りが悪く、加工工程も長くかか
り、生産性が悪いという問題があった。
【0007】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、段状回転体がクラッチハブの場合、大幅に生産性
が向上し、また、従来2部品からなっていたクラッチハ
ブが一部品で成立するようになり、しかも溶接や熱間鍛
造が不要となり、熱変形歪をなくして高強度と精度向上
を図ることができるようにした段状回転体の製造方法を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る段状回転体の製造方法は、それぞれ中
空にした大径部と小径部とを同心状に有し、大径部の外
周に歯形を、また小径部の外周あるいは内周の一方に歯
形を有する段状回転体の製造方法において、板状の素材
の中央部に深絞りプレス加工にて小径部を突設し、つい
で、この小径部を保持し、この小径部のフランジ部分に
てスピニング加工により大径部を成形して段状回転体の
素材ブランクを成形する。
【0009】そして上記段状回転体の素材ブランクの大
径部をスピニング工具にてしごいて薄肉化し、小径部を
軸方向に圧縮して軸直角方向に膨出変形すると共に、こ
の部分を外側からスピニング工具にて押圧して増肉して
段状回転体のブランクとし、このブランクの大径部外周
と、小径部の外周と内周のいずれか一方に歯形を塑性加
工により成形する。
【0010】さらに、上記段状回転体の素材ブランクの
小径部の外周または内周の歯形を成形する方に、高強度
と耐摩耗性を有する材料にて構成したパイプ状中空部材
を圧入し、このパイプ状中空部材の周面に歯形を温間塑
性加工により成形する。
【0011】
【作 用】段状回転体の素材ブランクは板状の素材を
用いて、プレス加工とスピニング加工とを複合した工法
にて成形される。そしてこの素材ブランクの大径部は薄
肉化されると共に、小径部は増肉され、上記薄肉化され
た大径部外周と、小径部の内・外周の一方に歯形が成形
される。このとき、大径部は薄肉となっているので、こ
の部分の歯形は大径部の肉厚部を円周方向に折り曲げる
ようにして塑性成形される。また小径部は増肉されてい
るので、ボス部として十分な強度が付与される。
【0012】また、小径部の歯形を形成する部分に高強
度と耐摩耗性を有する焼入れ性のよいパイプ状中空部材
を圧入し、この小径部に成形される歯形はさらに熱処理
により強度が向上される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図3以下に
基づいて説明する。図3から図7は、鋼製のパイプ1の
肉厚を部分的に厚くする工程を示す。図中2はスピニン
グ加工機であり、このスピニング加工機2は、軸方向に
固定された第1クランプ部材3と、この第1クランプ部
材3と同一状にして対向し、かつ第1クランプ部材3側
へ加圧移動するようにした第2クランプ部材4と、両ク
ランプ部材3,4間に位置されるスピニング工具5a,
5bとからなっており、上記両クランプ部材3,4は同
一回転数で一体状に回転するようになっている。6は両
クランプ部材3,4間に架橋支持される芯金である。
【0014】構成において、図4に示すように、両クラ
ンプ3,4に芯金6に挿通したパイプ1を挾持し、図5
に示すように、これを回転しながら第2クランプ部材4
を第1クランプ部材3側へ近づく方向に加圧移動する
と、パイプ1の中間部の拘束を受けていない部分、すな
わち、非クランプ部が膨径される。この状態で、この膨
径部1aを外側から図5あるいは図6に示すように、回
転するローラ状のスピニング工具5a,5bにて押圧す
る。これによって、図7に示すように、この膨径された
部分の肉厚が他の部分より厚くなり、増肉される。上記
図5にて示したスピニング工具5aは断面形状が円板形
であり図6にて示したスピニング工具5bは断面形状が
ヘラ形である。
【0015】図8は上記パイプ1の肉厚を減肉する場合
を示す。この減肉加工は、スピニング加工機2の第1ク
ランプ部材に芯金6aと共にパイプ1の一端を把持す
る。この芯金6aはパイプ1より長くなっていて、その
他端部が第2クランプ部材4にてクランプされている。
この状態でパイプ1を回転しながら断面形状がヘラ形に
したスピニング工具5bを押し付けてパイプ1の開放端
側へしごくことにより減肉される。
【0016】次に上記した基本加工動作を利用して、段
状回転体であるクラッチハブの製造方法の実施例を説明
する。図9はこのクラッチハブのブランク7を示すもの
で、このブランク7は大径部7aと小径部7bとからな
り、かつ小径部7bの肉厚は厚く、大径部7aは薄くな
っている。
【0017】このブランク7は円板状の鋼板からプレス
加工法にて、あるいはスピニング加工法、及びこの両加
工法を組合わせた加工法にて図10に示すような、大径
部7a′と小径部7b′が共に同厚にした素材ブランク
7′を成形し、ついでこれをスピニング加工にて大径部
7aを薄肉化し、小径部7bを厚肉化して図9に示すよ
うにブランク7とする。
【0018】図11の(a),(b),(c)は上記増
・減肉する前の素材のブランク7′をスピニング加工法
にて成形する場合の工程を示すもので、円板状の素材8
を、素材ブランク7′の内面形状に形成された第1クラ
ンプ部材9aと、これに対向する第2クランプ部材9b
にて挾着し(図11(a))、これを回転してスピニン
グ工具5bにて素材8を第1クランプ部材9aへ押し曲
げていって大径部7a′と小径部7b′を成形し、(図
11(b),(c))、その後小径部7b′の先端を切
除することにより図10に示した素材ブランク7′が得
られる。
【0019】図12(a),(b),(c)は上記素材
ブランク7′をプレス加工法にて成形する場合の工程を
示すもので、円板状の素材8を、深絞りの上型11aと
下型11bで小径部7b′を成形し(図12(b))、
ついで素材ブランク7′の内面形状に形成された図示し
ない上型と、外面形状に形成された図示しない下型にて
仕上げ成形して大径部7a′と小径部7b′を成形し
(図12(c))、その後小径部7b′の先端部を切除
して素材ブランク7′が得られる。
【0020】図13,図14は上記素材ブランク7′を
プレス加工法と、スピニング加工法とを組合わせて加工
する場合を示す。図13(a),(b)に示すように、
小径部7b′の成形までを上型11aと下型11bにて
プレス加工し、ついで、小径部7b′の先端を切除して
から図14(a),(b)に示すように、大径部7a′
を素材ブランク7′の小径部7b′と大径部7a′の円
板部分内面形状に形成された第1クランプ部材12a
と、小径部7b′と円板部の外面を押さえる第2クラン
プ部材12bで挾着して(図14(a))、あるいは円
板部において隙間があくようにして支持し(図14
(b))、この状態でスピニング工具5bにて大径部7
a′を成形する。このとき、スピニング加工の際のブラ
ンクの小径部の先端は、あらかじめ切除した例を示した
が、これは切除しないでスピニング加工を行いその後こ
の先端部を切除するようにしてもよい。
【0021】上記のようにして成形された素材ブランク
7′は図10に示すように、大径部7a′と小径部7
b′とが同じ肉厚に成形される。そしてこの素材ブラン
ク7′は上述し、かつ図3から図8に示したスピニング
加工法にて、これの大径部7aを薄肉化し、また小径部
7bを厚肉化し、図9に示したブランク7を得る。この
成形法によれば、プレス加工法ではラフに成形され、ス
ピニング加工法にて精密仕上げが行われる。
【0022】図15(a),(b)にて上記素材ブラン
ク7′の大径部7a′の薄肉化と、小径部7b′の増肉
化をスピニング加工法にて同時に行う例を示す。図10
に示すように、大径部7a′と小径部7b′のそれぞれ
が同じ肉厚で成形されると共に小径部7b′の先端を開
放させた素材ブランク7′を、これの内面形状に形成さ
れ、かつ大径部7a′の幅より広い大径部13aと、小
径部7b′より長い小径13bとを有する小径部13b
とからなっている第1クランプ13に嵌合する。このと
き、大径部7a′の先端と小径部7b′の先端がこの第
1クランプ13に対して開放されている。そしてこの小
径部7b′の先端に第2クランプ14を対接する。この
第2クランプ14は上記第1クランプ13の小径部13
bに摺動自在に嵌合されている。
【0023】この状態で、第1クランプ13、第2クラ
ンプ14を高速回転しながら、これのいずれか一方、あ
るいは双方を移動して両クランプ13,14が互いに近
づく方向に移動する。これにより、素材クランプ7′の
小径部7b′は第2クランプ14の先端にて軸方向に押
圧され、図15(b)に示すように軸直角方向外側へ膨
出変形される。この部分を断面円板形のスピニング工具
5aにて押圧することにより、この部分は、軸方向に短
くなった分だけ増肉される。
【0024】一方これと同時に、素材ブランク7′の大
径部7a′の外周面を断面ヘラ形のスピニング工具5b
にてしごくことにより、この部分が薄肉化される。
【0025】上記のようにして成形されたクラッチハブ
のブランク7は、図1(a)にて示す第1のタイプのク
ラッチハブA1 のブランクであり、次の工程で、このブ
ランク7の大径部7aの外周にスプライン溝2を、小径
部7bの内周に内歯セレーション104aを塑性加工に
て加工する。
【0026】図16は上記塑性加工によるスプライン溝
と内歯セレーションの加工法を示すもので、ブランク7
を歯形成形ダイ15に嵌合し、押さえダイ16にてその
先端を押圧挾持する。歯形成形ダイ15の大径部外周に
は上記ブランク7の外径部7aの外周に設けるスプライ
ン溝102aの内側歯形を成形する第1歯形15aと、
小径部外周にはブランク7の小径部7bの内周に設ける
内歯セレーション104aを成形する第2歯形15bが
設けてある。
【0027】この状態で、両ダイ15,16と共にブラ
ンク7を回転し、ブランク7の大径部7aの外周面にス
プライン歯形ローラ17を押し付ける。またこれと同時
に、小径部7bの外周面にスピニング工具5bを押圧す
る。これにより、図17に示すように、大径部7aで
は、第1歯形15aとスプライン用の歯形ローラ17に
てスプライン溝102aが円周方向に折り曲げ成形され
る。また小径部7bでは第2歯形15bに沿う形状に変
形されてこれの外周面にセレーション104aが成形さ
れる。このとき、外周部7aは減肉化されて薄くなって
いるので、スプライン溝102の折り曲げ成形が容易に
行われる。また小径部7bは増肉されて厚くなっている
ので、ボス部材として十分な強度が得られる。また、こ
のときの小径部7bは、外周側からスピニング工具5b
に押されてこれの内径部が第2歯形15b内に入り込む
ことにより、この小径部7bの外径は縮径される。
【0028】図18は図1(b)にて示す第2のタイプ
のクラッチハブA2 のブランク18を用いてこれの大径
部外周にスプライン溝102bを、また、小径部外周に
外歯セレーション104bをスピニング成形する場合を
示す。この場合のブランク18も第1のタイプのブラン
ク7と同様に、大径部は減肉化されており、小径部は増
肉化されている。
【0029】この場合も図16で示した場合と同様に、
ブランク18を歯形成形ダイ15′に嵌合し、押えダイ
16にてその先端を押圧挾持する。そして大径部には上
記の場合と同様に歯形成形ダイ15′の第1歯形15
a′と歯形ローラ17にてスプライン溝102bを成形
し、また小径部の外周面に外歯セレーション用の歯形ロ
ーラ19を押し付けて、この小径部の外周面に外歯セレ
ーション104bを成形する。
【0030】上記両ブランク7,18を構成する材料
は、ボロン(B)を含有した材料を用いる。C≦0.6
(重量%、以下同様)、Si≦0.1、Mn≦0.5の
鉄鋼材料は基地のフェライトが、軟質で塑性加工性が良
好であるが、クラッチハブには動力伝達時に大きな負荷
がかかり、高強度、耐摩耗性が要求され、歯形部分に高
周波焼き入れ等の熱処理を施す必要がある。このときの
焼入れ性を向上するために、上記材料にB(ボロン)や
バナジュウムを0.002%程度添加する。またこの両
ブランク7,18はアルミニウム、あるいはアルミニウ
ム合金等の非鉄金属を用いてもよい。
【0031】図19(a)は小径部を異種材料で2重構
成とした例を示す。ブランク7はSPC材等の低炭素鋼
で成形し、強度を必要とする歯形を設ける小径部7bの
外周に高炭素鋼からなるパイプ材20を圧入によりキャ
ッピングしておく。
【0032】この状態で、先に述べた温間転造により、
このキャッピングした小径部7bの外周に塑性加工を施
し、この小径部7bの外周に外歯セレーション104b
を成形する。これによりパイプ材20は図19(b)に
示すように、ブランク7の小径部に変形して食い込み、
異種材料が一体結合される。ついで、この小径部7bを
高周波焼き入れ等の熱処理を施すことにより、キャッピ
ング部材からなる外歯セレーション104b部には十分
な硬度が得られ、高強度と耐摩耗性が付与される。ま
た、このときに、キャッピング材料にBを0.002%
程度添加することにより、この部分の焼き入れ性がよく
なると共に、伸びがよくなる。なお、この実施の形態で
は、パイプ材20を小径部7bの外周側へキャッピング
した例を示したが、小径部7bの内径面に内側セレーシ
ョン104aを設ける場合に、パイプ材20を小径部7
bの内径側にキャッピングする。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1記載の製造方
法によれば、小径部と、この小径部と一体でかつこの小
径部より大径にした筒状の大径部とからなる段状回転体
を、上記小径部と大径部とを同心状にした段状回転体の
素材ブランクの成形の生産性を向上できる。そしてこれ
の成形をプレス加工とスピニング加工を組合わせて行
い、特にスピニング加工を後で行うようにしたことによ
り、プレス加工にてラフに成形された部分を含めて、ス
ピニング加工にて素材ブランクの精密仕上げ加工を行う
ことができる。また、この素材ブランクの成形に溶接が
不要となると共に、熱間鍛造工程が不要となることによ
り、成形能率がよいと共に、熱歪のない精度のより素材
ブランクを得ることができる。
【0034】また、請求項2記載の製造方法によれば、
素材ブランクの大径部を薄肉化し、小径部を増肉化した
段状回転体のブランクを、それぞれの部分の加工をスピ
ニング加工にて行うことにより、機械加工に比べて能率
よく、しかも上記素材ブランクに板材が利用できてブラ
ンクを安価に得ることができる。そしてこの薄肉化及び
増肉化した部に温間塑性加工により歯形を成形すること
により、能率よく歯形加工を行うことができる。特に大
径部は薄肉化してあるので、歯形は折り曲げ成形されて
容易に成形できる。
【0035】さらに、請求項3記載の製造方法によれ
ば、歯形を高強度と耐摩耗性を有する材料にて構成した
パイプ部材に成形できることにより、この歯形の強度を
段状回転体の構成材料に関係なく向上することができ
る。
【0036】そしてこのような本発明によれば、段状回
転体がクラッチハブの場合、大幅に生産性が向上し、約
20%の原価低減を達成できた。また、従来2部品から
なっていたクラッチハブが一部品で成立するようにな
り、しかも溶接や熱間鍛造が不要となり、熱変形歪をな
くして精度向上を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は従来のクラッチハブを示す斜
視図である。
【図2】従来の製造方法を示す分解斜視図である。
【図3】スピニング加工の素材となるパイプの断面図で
ある。
【図4】パイプのクランプ状態を示す断面図である。
【図5】断面形状がドラム状になったスピニング工具を
用いた増肉化工程を示す断面図である。
【図6】断面形状がヘラ状になったスピニング工具を用
いた増肉化工程を示す断面図である。
【図7】増肉された状態を示す断面図である。
【図8】薄肉化工程を示す断面図である。
【図9】クラッチハブのブランクを示す断面図である。
【図10】クラッチハブの素材ブランクを示す断面図で
ある。
【図11】(a),(b),(c)は素材ブランクをス
ピニング加工にて成形する工程図である。
【図12】(a),(b),(c)は素材ブランクをプ
レス加工にて成形する工程図である。
【図13】(a),(b)は素材ブランクの小径部をプ
レス加工にて成形する工程図である。
【図14】(a),(b)は素材ブランクの大径部をス
ピニング加工にて成形する工程図である。
【図15】(a),(b)は素材ブランクの大径部の薄
肉化と小径部の増肉化を同時に行う工程図である。
【図16】ブランクの大径部と、小径部の内面に温間塑
性加工にて歯形を成形する状態を示す説明図である。
【図17】大径部の歯形成形状態を示す断面図である。
【図18】ブランクの大径部と、小径部の外面に温間塑
性加工にて歯形を成形する状態を示す説明図である。
【図19】(a)はブランクの小径部にパイプ材をキャ
ッピングする例を示す説明図、(b)はパイプ材に外歯
セレーションが成形された状態を示す断面図である。歯
形成形部にパイプ部材をキャッピングする場合の説明図
である。
【符号の説明】
1…パイプ、1a…膨径部、2…スピニング加工機、
3,9a,12a,13…第1クランプ部材、4,9
a,12b,14…第2クランプ部材、5a,5b…ス
ピニング工具、6,6a…芯金、7,18…ブランク、
7′…素材ブランク、7a,7a′…大径部、7b,7
b′…小径部、8…素材、11a…上型、11a…下
型、15a,15a′…歯形、15,15′,16…ダ
イ、17,19…歯形ローラ、20…パイプ材、102
a,102b…スプライン溝、104a,104b…セ
レーション、A1 ,A2 …クラッチハブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16D 13/60 F16D 13/60 T

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ中空にした大径部と小径部とを
    同心状に有し、大径部の外周に歯形を、また小径部の外
    周あるいは内周の一方に歯形を有する段状回転体の製造
    方法において、板状の素材の中央部に深絞りプレス加工
    にて小径部を突設し、ついで、この小径部を保持し、こ
    の小径部のフランジ部分にてスピニング加工により大径
    部を成形して段状回転体の素材ブランクを成形すること
    を特徴とする段状回転体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の段状回転体の素材ブラン
    クの大径部をスピニング工具にてしごいて薄肉化し、小
    径部を軸方向に圧縮して軸直角方向に膨出変形すると共
    に、この部分を外側からスピニング工具にて押圧して増
    肉して段状回転体のブランクとし、このブランクの大径
    部外周と、小径部の外周と内周のいずれか一方に歯形を
    塑性加工により成形することを特徴とする段状回転体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の段状回転体の素材ブラン
    クの小径部の外周または内周の歯形を成形する方に、高
    強度と耐摩耗性を有する材料にて構成したパイプ状中空
    部材を圧入し、このパイプ状中空部材の周面に歯形を塑
    性加工により成形することを特徴とする段状回転体の製
    造方法。
JP9025111A 1997-02-07 1997-02-07 段状回転体の製造方法 Expired - Fee Related JP2920515B2 (ja)

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JP2001032854A (ja) * 1999-07-19 2001-02-06 Exedy Corp 多板クラッチ及び多板クラッチのコアプレートの製造方法
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WO2022194980A1 (de) * 2021-03-18 2022-09-22 Winkelmann Powertrain Components Gmbh & Co. Kg Verfahren zur herstellung einer hohlwelle

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