JPH10216838A - 鋭角曲げ型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［課題］ プレス加工において、一工程で、長い平面の
ワークでも先端或は両端を夫々９０゜以上即ち鋭角を含
む任意の角度に曲げ加工ができる金型を得る。 ［解決手段］ カムスライダー１１をパンチプレート１
に軸止めし、カムドライブ１２をストリッパー２或はダ
イホルダー３に取り付けている。そして曲げ駒１３をダ
イホルダー３に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の属する技術分野］本発明は、金属
プレ加工において、長尺の加工材や、同時に複数箇所の
加工を可能にする鋭角曲げ型に関する。

【０００２】［従来の技術］従来、鋭角に曲げるにはＶ
曲げ型などによるか或は、二工程以上の手数をかけて加
工していた。

【０００３】［発明が解決しようとする課題］従来の加
工にあっては、Ｖ曲げ型では長尺のワークには適さな
い。また端曲げ型、箱曲げ型，Ｕ曲げ型では鋭角に曲げ
ることはできないという問題点があった。

【０００４】本発明は、長尺の端曲げ、Ｕ曲げ或は箱曲
げなどにおいて鋭角に曲げることができる金型を、また
は、しごき曲げによる傷をつけない曲げ金型を得ること
を目的としている。

【０００５】［課題を解決するための手段］本発明は、
上記の目的を達成するために、ストリッパーがスプリン
グ等を介してパンチプレートに締結された金型におい
て、カムカライダーをパンチプレートに搖動自在に軸止
めして曲げパンチとしている。また、ストリッパーにカ
ムドライブを取り付けるとともに、ダイホルダーに曲げ
駒を取り付けている。

【０００６】カムドライブを取り付ける場所は、ダイホ
ルダー上に曲げ駒と対向する位置でもよい。

【０００７】カムスライダーは断面が屈折した形のもの
や断面形状が矩形のものがある。前者は、カムドライブ
をストリッパーに取り付けたものに、また後者は、カム
ドライブをダイホルダーに取り付けたものに適する。

【０００８】上記のように構成された鋭角曲げ型が、プ
レス機にセットされた場合について、その作動は、プレ
ス機のラムが移動してストリッパーがワークを押えて曲
げ駒に接すると、スブリングを押圧しながら、パンチプ
レートが更に移動して、カムスライダーがカムドライブ
の斜面に沿って移動しながら、横方向へ作用するのでワ
ークは、カムスライダーの先端で押されながら、該カム
スライダーの側面でプレスして所定の角度に曲げ成形さ
れる。

【０００９】カムスライダー，カムドライブ及び曲げ駒
は本発明における主要部分であり、曲げ角度の調整，変
更に便利なようにねじ止めになっている。

【００１０】［発明の実施の形態］発明の実施の形態を
実施例にもとづき図面を参照して説明する。図１におい
て、ストリッパー２がスプリング４等を介してパンチプ
レート１に締結された金型において、パンチプレート１
に屈折形のカムスライダー１１を軸ねじ５で揺動自在に
軸止めし、ストリッパー２にカムドライブ１２を取り付
けたものであって鋭角曲げ型ユニットＡを形成いる。ま
た、ダイホルダー３には曲げ駒１３を取り付けている。

【００１１】図２に示す実施例では、パンチプレート１
に断面形状が矩形のカムスライダー２１を軸ねじ５で搖
動自在に軸止めし、ダイホルダー３にカムドライブ２２
を曲げ駒２３とともに取り付けたものであって鋭角曲げ
型ユニットＢを形成している。

【００１２】図３に示す実施例では、パンチプレート１
に屈折形のカムスライダー３１と屈折形のカムスライダ
ー４を近い間隔で夫々軸ねじ５で軸止めし、ストッパー
２にカムドライブ３２，４２及び成形駒３４を取り付け
ている。また、ダイホルダー３に曲げ駒３３を取り付け
る。

【００１３】図３は金型ユニットＣが移動して成形駒３
４はスプリング４に抗してワークＷを押圧している。図
４は該金型ユニットＣがボトムまで移動した状態であっ
てカムスライダー３１，４１が夫々横方向にプレスした
態様を示している。ここで鋭角の曲げ角ａとカムスライ
ダーの屈折角ｂ及びカムドライブによる駆動角ｃの間に
は、ａ＝ｂ＋ｃの関係がある。

【００１４】［発明の効果］本発明は、以上説明したよ
うに構成されているので、以下記載されているような効
果を奏する。

【００１５】パンチプレートにカムスライダーを軸止め
して、ストリッパーにカムドライブを取り付けるという
簡単な構造であり、次のような幾多の長所があげられ
る。鋭角の曲げ型が簡単に得られる。一工程で鋭角
曲げができる。曲げ角度の設定が容易であり、該角度
の微調整はストロークの加減が簡単にできる。

【００１６】上記のように簡単な構造であるから標準
化，ユニット化された鋭角曲げ型を製造することができ
る。

【００１７】小形の鋭角曲げユニットは、連設すること
ができるから一つのワークの複数箇所を同時に加工する
ことができる。また、一般のプレス金型の打ち抜き型や
穴明け型に混設して他の加工と同時に鋭角曲げもでき
る。

【００１８】長尺のワークの片端を鋭角に曲げること
も、該ワークの両端を夫々鋭角にまげることも出来る
し、勿論鋭角のＵ曲げできる。

【００１９】本発明による曲げ加工では、カムスライダ
ーの先端で押して折りながら、横からのプレスで曲げ成
形するものであるから、曲げによるしごき傷をつけるこ
とはない。

【００２０】上記のように鋭角曲げが簡便自在に出来る
のでばね鋼板やステンレス鋼板などの複雑な曲げ形状の
ものでも容易にスプリングバック対策ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】カムドライブをストリッパーに取り付けた実施
例を示す縦断面図である。

【図２】カムドライブをダイホルダーに取り付けた実施
例を示す縦断面図である。

【図３】カムスライダーを対向して取り付けた実施例を
示す縦断面図である。

【図４】図３の実施例において移動部のボトム状態を示
す縦断面図である。

【符号の説明】

１ パンチプレート ２ ストリッパー ３ ダイホルダー １１，２１，３１，４１ カムスライダー １２，２２，３２，４２ カムドライブ １３，２３，３３，４３ 曲げ駒 ３４， 成形駒

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ストリッパーがスプリング等を介してパ
   ンチプレートに締結された金型のパンチプレートに、断
   面が屈折形のカムスライダーを揺動自在に軸止めし、ス
   トリッパーにカムドライブを取り付けて、曲げ駒をダイ
   ホルダーに取り付けた鋭角曲げ型。
2. 【請求項２】 パンチプレートに断面形状が矩形のカム
   スライダーを揺動自在に軸止めし、ダイホルダーにカム
   ドライブを曲げ駒とともに取り付けた請求項１記載の鋭
   角曲げ型。