JPH10214473A - 磁気テープカートリッジ - Google Patents

磁気テープカートリッジ

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JPH10214473A
JPH10214473A JP1673997A JP1673997A JPH10214473A JP H10214473 A JPH10214473 A JP H10214473A JP 1673997 A JP1673997 A JP 1673997A JP 1673997 A JP1673997 A JP 1673997A JP H10214473 A JPH10214473 A JP H10214473A
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JP
Japan
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tape
magnetic tape
reel
guide
cartridge
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Application number
JP1673997A
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English (en)
Inventor
Yoichi Hayashi
洋一 林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対のテープリールを同軸に2段重ねに配置
した形式の磁気テープカートリッジにおいて、磁気テー
プのテンションロスを低減しながら、走行位置の安定性
を高める。 【解決手段】 カートリッジケース2内で同軸上に2段
重ねて収容され、磁気テープ5を巻装された一対のテー
プリール3,4 と、一方のテープリール3(4)から他方のテ
ープリール4(3)に磁気テープ5を走行させる為に一方の
テープリール3(4)から引き出した磁気テープ5を他方の
テープリール4(3)に向けて斜めに誘導するテープガイド
11,12,13,14 とを備えた磁気テープカートリッジであっ
て、前記テープガイド11,12,13,14 が、非回転型テープ
ガイドで構成されると共に、該テープガイド11,12,13,1
4 のガイド面が、円よりも鋭角的な曲率である外周輪郭
を有する曲面で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば大型汎用コ
ンピュータの外部記録媒体としての使用に好適な磁気テ
ープカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大型汎用コンピュータの外部記
録媒体としては、磁気テープカートリッジが使用されて
いる。この場合の磁気テープは、単一のテープリールに
巻回された状態で、略正方形の箱形のカートリッジケー
ス内に収められ、容易に取り扱えるようになっている。
そして、コンピュータ等のハード装置(記録再生装置)
に磁気テープカートリッジを装填した後、該カートリッ
ジから磁気テープの一端側を引き出し、記録ヘッドや再
生ヘッドを備えたハード装置側のテープ搬送路に沿って
磁気テープをローディングする。
【0003】しかし、この場合は、ハード装置側に巻き
取りのためのリールを設ける等の必要があるため、ハー
ド装置側の構成が複雑化するという問題がある。そのた
め、一対のテープリールをカートリッジケース内に収納
する磁気テープカートリッジが提案されている。例えば
VHSビデオカセットのように、カートリッジケース内
に2つのテープリールを左右に並べて配設し、各テープ
リールを平行な2軸回りに回転させる構成である。しか
し、この様な構成の場合、従来の磁気テープカートリッ
ジよりもカートリッジケースの幅が大きくなって、全体
寸法の拡大を招いてしまい、好ましくない。
【0004】そこで、2つのリールを同軸に2段重ねに
配設して、これをリール径より僅かに大きい略正方形の
カートリッジケース内に収容した構造の磁気テープカー
トリッジが考えられる。このようなリール2段重ね式の
磁気テープカートリッジの場合、カートリッジケースの
厚み方向の寸法は若干増えるものの、カートリッジケー
スの幅は従来のものと同一寸法にすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に一対のテープリールを2段重ねにして磁気テープを両
リール間で走行させるようにした場合、一方のテープリ
ールから他方のテープリールに移行する区間で、磁気テ
ープをテープガイドにより強制的に角度を付けながら相
手リール方向に斜めに、しかも精度良く誘導しなければ
ならない。また、テープガイドに対する磁気テープのラ
ップ角(巻付き角)の総計が400度以上にもなるこ
と、及び、斜め走行ゆえにテープにねじり等の不自然な
負荷が加わっていること等のため、走行抵抗つまりテン
ションロスが非常に大きくなりやすく、これを小さく抑
える必要もある。
【0006】走行抵抗を下げるには、一般的には、回転
型ローラガイドを使用することが考えられる。しかし、
回転型ローラガイドを使用した場合、ステアリング現象
(テープがローラガイドの周面に斜めに進入することに
よって、テープがローラガイドの軸線方向にローラガイ
ドの回転に伴って移動する現象)によって、磁気テープ
の幅方向の位置は変化する。従って、非常に高精度に回
転型ローラガイドを設置し、更にローラガイドの軸線方
向両端にフランジを設け、ステアリング現象によるテー
プの移動をフランジによって強制的に抑える必要があ
る。しかし、高精度に回転型ローラガイドを設置するの
はコストの上昇となるし、フランジで強制的に磁気テー
プの移動を規制するのは、磁気テープのエッジダメージ
の原因となるし、結果的にテンションロスの増大とな
る。
【0007】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、一対のテープリールを同軸に2段重ねに
配置した形式の磁気テープカートリッジにおいて、磁気
テープのテンションロスを低減しながら、走行位置の安
定性を高めることができ、しかも、磁気テープのエッジ
ダメージの問題を解消し、且つ、それらを低コストに実
現し得る磁気テープカートリッジを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、カ
ートリッジケースと、該カートリッジケース内で同軸上
に2段重ねて収容され、磁気テープを巻装された一対の
テープリールと、一方のテープリールから他方のテープ
リールに磁気テープを走行させる為に一方のテープリー
ルから引き出した磁気テープを他方のテープリールに向
けて斜めに誘導するテープガイドとを備えた磁気テープ
カートリッジであって、前記テープガイドの少なくとも
一つが、非回転型テープガイドで構成されると共に、該
テープガイドのガイド面が、円よりも鋭角的な曲率であ
る外周輪郭を有する曲面で構成され、前記ガイド面を磁
気テープが滑ることにより案内されることを特徴とする
磁気テープカートリッジにより達成される。
【0009】尚、好ましくは前記ガイド面の外周輪郭を
楕円の長軸上に位置する曲線とした場合、短軸/長軸の
比が0.8以下となるように前記ガイド面を構成する。
更に好ましくは、前記ガイド面の外周輪郭の先端部の曲
率半径が、略3〜20mmに設定される。又、好ましく
は前記テープガイドのうち、テープリールに出入りする
位置に配したテープガイドのガイド面の基礎となる楕円
の長軸方向が、テープリール内の磁気テープの最大巻径
時と最小巻径時の各テープパス方向の中間方向と、テー
プリールとは反対方向に延びる磁気テープのテープパス
方向とによる挟み角の1/2より小さくされると共に、
最小巻径時のテープパス方向と、テープリールとは反対
方向に延びる磁気テープのテープパス方向とによる挟み
角の1/3より大きくなるように設定される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気テープカ
ートリッジの一実施形態を添付図面に基づいて詳細に説
明する。図1は本発明の一実施形態に係る磁気テープカ
ートリッジの分解斜視図、図2は組立品の上面外観図及
び下面外観図である。
【0011】この磁気テープカートリッジ1は、合成樹
脂等で形成された正方形箱型のカートリッジケース2を
有する。該カートリッジケース2は、ロアカートリッジ
2Aとアッパカートリッジ2Bとからなり、ケース前部
には収容した磁気テープ5に対してハード装置側の磁気
ヘッド(図示せず)を接触させるためのシャッタ7付き
の開口6を有し、ケース下面にはハード装置側の駆動部
材と連結するための開口部8を有している。
【0012】前記カートリッジケース2内には、各々合
成樹脂等で形成されたアッパテープリール3とロアテー
プリール4が同軸上に2段重ねて収容配置されている。
図3(a),(b)は組立状態における磁気テープカー
トリッジ1の内部構造を示している。
【0013】図3に示すように、ロアテープリール4
は、外周面に磁気テープ5を巻回する中心孔41a付き
のハブ部41と、ハブ部41の軸線方向両端(上端およ
び下端)に設けられた各々円盤状の上フランジ42及び
下フランジ43とからなる。上フランジ42と下フラン
ジ43は、磁気テープ5の幅よりも僅かに大きな間隔を
おいて互いに平行に対向している。ここで、下フランジ
43はハブ部41と一体に成形され、上フランジ42は
ハブ部41と別体に成形された上でハブ部41の上端面
に固着されている。
【0014】また、アッパテープリール3は、外周面に
磁気テープ5を巻回するリング状のハブ部31と、該ハ
ブ部31の軸線方向両端(上端および下端)に設けられ
た各々円盤状の上フランジ32および下フランジ33と
からなる。上フランジ32と下フランジ33は、前記ロ
アテープリール4の場合と同じ間隔をおいて互いに平行
に対向している。ここでは、下フランジ33はハブ部3
1と一体に成形され、上フランジ32は、ハブ部31と
別体に成形された上でハブ部31の上端面に固着されて
いる。
【0015】また、アッパテープリール3とロアテープ
リール4が2段に重ねられた状態では、アッパテープリ
ール3のハブ部31の下端に設けた円筒状のボス部34
がロアテープリール4の中心孔41aに挿通され、ロア
テープリール4のハブ部41の下端がロアカートリッジ
2Aの底壁に形成した開口部8に遊嵌される。これによ
り、両リール3,4が同軸に回転可能に支持されると共
に上下方向に相対変位可能に支持されている。アッパテ
ープリール3のボス部34の下端面には、ハード装置内
の駆動部材(図示せず)によりアッパテープリール3を
回転駆動させるための駆動用係合歯部35が円環状に形
成されており、その内周側にはハード装置内のマグネッ
トチャック(図示せず)に吸引される金属リング36が
固着されている。
【0016】ロアテープリール4のハブ部41の内周側
の下端面には、ハード装置内の駆動部材(図示せず)に
よりロアテープリール4を回転駆動させるための駆動用
係合歯部45が円環状に形成されており、その外周側に
はハード装置内のマグネットチャック(図示せず)に吸
引される金属リング46が固着されている。そして、カ
ートリッジケース2に前記テープリール3,4が組み込
まれた状態では、図2(b)に示すように、アッパテー
プリール3の金属リング36及び駆動用係合歯部35
と、ロアテープリール4の金属リング46及び駆動用係
合歯部45とが、カートリッジケース2の下面の開口部
8から同心状態で露呈し、ハード装置側の回転駆動部材
とそれぞれに連結できるようになっている。
【0017】また、図3に示すように、カートリッジケ
ース2の中心には、アッパカートリッジ2Bの上壁内面
から下方に垂設された円筒部21が設けられており、該
円筒部21の下端には、円筒部21内に収容されたリー
ル付勢手段であるコイルバネ23により下方に付勢され
たキャップ22が被せられている。そして、このキャッ
プ22が、アッパテープリール3の上端中心部に固定し
た受部材24を下方へ押し付けることにより、アッパテ
ープリール3が下向きに付勢され、同時にアッパテープ
リール3によってロアテープリール4が下向きに付勢さ
れている。
【0018】さらに、カートリッジケース2のロアカー
トリッジ2Aの底壁内面には、ロアテープリール4のハ
ブ部41の下面に形成したリング状係合歯48と係合す
るリング状係合歯28が形成され、ロアテープリール4
のハブ部41の上面には、アッパテープリール3のハブ
部31の下面に形成したリング状係合歯37と係合する
リング状係合歯47が形成されている。これらは、前記
テープリール3,4の回転止め手段を構成している。
【0019】従って、図3(a)に示すように、磁気テ
ープカートリッジ1がハード装置から取り出されている
場合(非使用時)は、コイルバネ23の付勢力により、
アッパテープリール3がロアテープリール4に押し付け
られると共にロアテープリール4がカートリッジケース
2の底壁に押し付けられ、それによって、対向するリン
グ状係合歯37と47、リング状係合歯48と28同士
が係合し、アッパテープリール3とロアテープリール4
の回転が阻止されてブレーキがかかった状態となる。こ
のときの前記テープリール3,4の位置が非使用時の定
位置である。
【0020】一方、磁気テープカートリッジ1がハード
装置に装填されると(使用時)、ハード装置内の機構に
よって、図3(b)に示すように、ロアテープリール4
が寸法H2だけ持ち上げられると共に、それ以上にアッ
パテープリール3が寸法H1だけ持ち上げられるので、
対向するリング状係合歯37と47、リング状係合歯4
8と28の噛み合いが解除され、両テープリール3,4
は回転自在な状態となる。このときの各テープリール
3,4の位置が使用時の定位置である。なお、コイルバ
ネ23は、磁気テープカートリッジ1がハード装置内に
装填された際に、アッパテープリール3を適正な姿勢で
安定保持する機能も果たす。
【0021】また、上記磁気テープカートリッジ1は、
図1に示すように、両テープリール3,4が1本の磁気
テープ5の一端側および他端側を巻き取り、前記両テー
プリール3,4間で磁気テープ5を走行させるものであ
るから、2段に重ねた一方のテープリール3(4)から
他方のテープリール4(3)に磁気テープ5を走行させ
る為に、一方のテープリール3(4)から引き出された
磁気テープ5を他方のテープリール4(3)に向けて斜
めに案内するテープガイド11,12,13,14が設
けられている。
【0022】図4はテープガイド11,12,13,1
4を備えたロアカートリッジ2Aの拡大図、図5は、テ
ープリール3,4間で走行する磁気テープ5とテープガ
イド11,12,13,14との関係を示す図である。
磁気テープ5は、カートリッジケース2の後端側(シャ
ッタ7付き開口6のある方と反対側)でテープリール
3,4に対して出入りするようになっており、カートリ
ッジケース2の内部をできるだけ大きく迂回して略一周
(360度周回)することにより、上下のテープリール
3,4に対する高さの位置変更を行うようになってい
る。従って、一方のテープリール3(4)から他方のリ
ール4(3)までの移行区間が長く稼げる分、高さの位
置変更のための磁気テープ5の走行方向の傾斜角度が緩
く設定されている。磁気テープ5は、このように前記テ
ープリール3,4間を移動する区間で、シャッタ7付き
の開口部6を斜めに通過し、この部分で、ハード装置側
の磁気ヘッド100(図5参照)と接触するようになっ
ている。
【0023】磁気テープ5を上述のように周回させるこ
とから、テープガイド11,12,13,14は、それ
ぞれカートリッジケース2の前端側に2個、後端側に2
個配設され、それぞれが略正方形状のカートリッジケー
ス2の四隅に位置している。更に、これらテープガイド
11,12,13,14は全て非回転型、つまり略円筒
面状のガイド面11a,12a,13a,14aによる
滑りによって磁気テープ5を案内する固定型のテープガ
イドとして構成されており、特に磁気テープ5の幅方向
位置を規制するフランジを持たない。
【0024】ここで、テープガイド11,12,13,
14のガイド面11a,12a,13a,14aの詳細
について述べる。ガイド面11a,12a,13a,1
4aは、円よりも鋭角的に尖った外周輪郭を有する滑ら
かな曲面で構成されている。本実施形態では、ガイド面
11a,12a,13a,14aの外周輪郭が、短軸/
長軸の比を0.8以下(好ましくは0.3〜0.7、更
に好ましくは0.4〜0.6)とした楕円の長軸上に位
置する曲線で構成されており、外周輪郭の先端部の曲率
半径が、略3〜20mm(好ましくは5〜20mm、更
に好ましくは10〜15mm)に設定されている。
【0025】このように、全てのテープガイド11,1
2,13,14を、非回転型テープガイドとすること
で、回転型テープガイドを用いた際に走行する磁気テー
プ5の幅方向の安定性が悪化するステアリング現象を無
くすことができる。また、ガイド面11a,12a,1
3a,14aが、円よりも鋭角的に尖った外周輪郭を有
する滑らかな曲面で構成されるので、走行中の磁気テー
プ5とテープガイド11,12,13,14との間に同
伴エアを滑らかに導入することができる。そこで、磁気
テープ5の浮上が容易になり、テンションロスの大幅な
低減が図れる。
【0026】更に、楕円状の外周輪郭を有するテープガ
イド11,12,13,14を用いたことにより、磁気
テープ5のテープガイド11,12,13,14に対す
る接触点間の距離が、円状の外周輪郭を有するテープガ
イドの場合よりも僅か長くとれるようになるので、テー
プのねじり率を小さくできる。また、テープガイド1
1,12,13,14の先端部の曲率を3〜20mmと
限定したので、単位面積当たりの磁気テープ5にかかる
荷重を少なくでき、摩擦によるダメージを減らせるばか
りでなく、同伴エアの導入が容易になり、浮上走行が可
能となって、テンションロスを軽減できる。
【0027】また、前記テープガイド11,12,1
3,14のうち、テープリール3,4に出入りする位置
に配した後側のテープガイド11,14については、特
に次のように設定されている。即ち、図5に示すよう
に、各テープガイド11,14のガイド面11a,14
aの基礎となる楕円の長軸方向Xの角度θ(ただし、θ
はテープリール3とは反対方向に延びる磁気テープ5の
テープパス方向Dに対する角度)が、テープリール3内
の磁気テープ5の最大巻径時と最小巻径時の各磁気テー
プ5のテープパス方向A,Bの中間方向Cと、テープリ
ール3とは反対方向に延びる磁気テープ5のテープパス
方向Dとによる挟み角αの1/2より小さくされると共
に、最小巻径時のテープパス方向Bと、テープリール3
とは反対方向に延びる磁気テープ5のテープパス方向D
とによる挟み角βの1/3より大きくなるように設定さ
れている。このようにテープガイド11,14の方向性
が定められていることにより、平均テンションロスが小
さくなる。
【0028】なお、望ましくは前記テープガイド11,
14の長軸方向Xの角度θが、最小巻径時の磁気テープ
5のテープパス方向Bと、テープリール3とは反対方向
に延びる磁気テープ5のテープパス方向Dとによる挟み
角βの1/2近くに設定されることにより、最もテンシ
ョンロスが大きくなる巻心の小さいテープリールを用い
た場合でも、テンションロスを最小化できる。
【0029】その他に、ガイド面11a,12a,13
a,14aの表面あらさは、「JIS B 0601」
で規定されるRz0.3μm以下、望ましくはRz0.
2μm以下、さらに望ましくはRz0.1μm以下と
し、それにより、磁気テープ5の接触摩擦による傷の発
生を防止し、また、磁気テープ5の走行に伴う同伴エア
によって磁気テープ5に浮上力が作用するようにする。
なお、摩擦係数は小さい方がよいのは当然であるが、静
摩擦係数で0.3以下、望ましくは0.2以下となるよ
うにする。
【0030】また、テープガイド11,12,13,1
4自体を導電性物質で構成することにより、ガイド面1
1a,12a,13a,14aに導電性を持たせる。ガ
イド面11a,12a,13a,14aに導電性を持た
せるのは、静電気の発生を減少し、ノイズの発生や、静
電気で磁気テープ5が吸引されることによるテンション
ロスを減少するためである。この場合、テープガイド1
1,12,13,14は金属で構成するのが最もよい
が、カーボンの繊維や粒子を混合することで導電性を付
与したプラスチックで構成してもよい。また、プラスチ
ックの成形体の表面にハードクロムメッキ等の金属メッ
キを施して、ガイド面11a,12a,13a,14a
に導電性を持たせてもよい。その場合、導電性を付与さ
れたガイド面11a,12a,13a,14aの抵抗率
は、106 Ωcm以下、望ましくは104 Ωcm以下、
更に望ましくは102 Ωcm以下とする。また、望まし
くはテープガイド11,12,13,14を取り付ける
ベースまたはカートリッジ2をも導電性材質で構成し、
ハード装置側との導通性を確保するとよい。その場合の
抵抗率も前記の数値と同じ程度に設定する。
【0031】また、テープガイド11,12,13,1
4は、次のことを考慮して配置されている。即ち、磁気
テープ5を斜めに走行させる場合、ねじりが加わること
で、磁気テープ5が面内のテンション差により変形し、
走行位置が不安定になったり、ワカメ状に伸びる等のダ
メージを受けたりしやすくなる。そこで、特に前後のテ
ープガイド11,12間、テープガイド13,14間で
のねじり角をできるだけ小さく、また、各テープガイド
11,12,13,14に対するラップ角もできるだけ
小さくなるように設定している。ねじり角は多くとも8
度以下、望ましくは6度以下、更に望ましくは5度以下
とする。また、ラップ角は最大140度以下、望ましく
は120度以下とする。また、テープガイドの個数は、
本実施形態では4個としているが、前側のテープガイド
12,13のみの最低2個としてもよいし、上記の4個
の他に1個あるいは2個以上を追加してもよい。また、
磁気テープ5の走行スピードは、0.5m/s以上とす
ることが望ましい。
【0032】そこで、図5に示すように、磁気テープ5
をロアテープリール4からアッパテープリール3に送る
場合、ロアテープリール4→左後側のテープガイド11
→左前側のテープガイド12→(磁気ヘッド100)→
右前側のテープガイド13→右後側のテープガイド14
→アッパテープリール3の順に磁気テープ5が走行す
る。
【0033】反対に、磁気テープ5をアッパテープリー
ル3からロアテープリール3に送る場合、アッパテープ
リール3→右後側のテープガイド14→右前側のテープ
ガイド13→(磁気ヘッド100)→左前側のテープガ
イド12→左後側のテープガイド11→ロアテープリー
ル4の順に磁気テープ5が走行する。この間、テープガ
イド11,12,13,14は、回転型ローラガイドが
自身の回転によって磁気テープを案内するのと違って、
ガイド面11a,12a,13a,14aの滑りによっ
て磁気テープ5を案内する。従って、回転型ローラガイ
ドのようにステアリング現象を生じることがなく、小さ
な走行抵抗で、安定して磁気テープ5を誘導することが
できる。
【0034】なお、上記実施形態では、テープガイド1
1,12,13,14のガイド面11a,12a,13
a,14aの外周輪郭が楕円の場合を述べたが、楕円の
代わりに、放物線等の類似カーブを用いることもでき
る。又、上記実施形態においては、テープガイド11,
12,13,14を全て、非回転型のテープガイドとし
たが、少なくとも一つのテープガイドを非回転型テープ
ガイドで構成すると共に、該テープガイドのガイド面を
円よりも鋭角的な曲率である外周輪郭を有する曲面で構
成すれば、磁気テープのテンションロスを低減しなが
ら、走行位置の安定性を高められることが実験により確
認された。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気
テープカートリッジでは、少なくとも一つのテープガイ
ドを非回転型テープガイドで構成し、滑りで磁気テープ
をガイドするようにしたので、磁気テープの安定走行を
実現でき、テープ位置規制用のフランジによる磁気テー
プのエッジダメージが発生しない。また、ローラガイド
が併用される場合にも、高精度に製作・組み付けする必
要がないので、低コスト化が図れる。また、テープガイ
ドのガイド面を円よりも鋭角的に尖った外周輪郭を有す
る滑らかな曲面で構成したので、走行中の磁気テープと
テープガイドとの間に同伴エアを滑らかに導入すること
ができ、それにより磁気テープの浮上が容易になり、テ
ンションロスの大幅な低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に基づく磁気テープカート
リッジの分解斜視図である。
【図2】図1に示した磁気テープカートリッジの組立品
の外観を示し、(a)は上面側の斜視図、(b)は裏返
して見た下面側の斜視図である。
【図3】図2(a)のIII−III矢視断面図であ
り、(a)はハード装置へ装填していない不使用時の状
態を示し、(b)はハード装置へ装填した使用時の状態
を示す。
【図4】前記磁気テープカートリッジのロアカートリッ
ジの拡大図である。
【図5】前記磁気テープカートリッジにおけるテープガ
イドと磁気テープの関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1 磁気テープカートリッジ 2 カートリッジケース 3 アッパテープリール 4 ロアテープリール 5 磁気テープ 11 テープガイド 11a ガイド面 12 テープガイド 12a ガイド面 13 テープガイド 13a ガイド面 14 テープガイド 14a ガイド面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジケースと、該カートリッジ
    ケース内で同軸上に2段重ねて収容され、磁気テープを
    巻装された一対のテープリールと、一方のテープリール
    から他方のテープリールに磁気テープを走行させる為に
    一方のテープリールから引き出した磁気テープを他方の
    テープリールに向けて斜めに誘導するテープガイドとを
    備えた磁気テープカートリッジであって、 前記テープガイドの少なくとも一つが、非回転型テープ
    ガイドで構成されると共に、該テープガイドのガイド面
    が、円よりも鋭角的な曲率である外周輪郭を有する曲面
    で構成されたことを特徴とする磁気テープカートリッ
    ジ。
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