JPH10214413A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH10214413A JPH10214413A JP2078798A JP2078798A JPH10214413A JP H10214413 A JPH10214413 A JP H10214413A JP 2078798 A JP2078798 A JP 2078798A JP 2078798 A JP2078798 A JP 2078798A JP H10214413 A JPH10214413 A JP H10214413A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 20MHz 以上の高周波記録に対しても優れた出
力特性を示す蒸着型磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 支持体1の一方の面に蒸着により形成さ
れた厚さ1000〜1400Åの磁性層2と、該磁性層上に形成
されたダイヤモンドライクカーボン層3と、該ダイヤモ
ンドライクカーボン層上に形成された潤滑層4と、支持
体1の磁性層と反対の面に形成されたバックコート層5
と、支持体と磁性層の間に形成された中間層6とを有
し、支持体の磁性層側の面に形成された各層の厚さの合
計が2500Å以下である磁気記録媒体。
力特性を示す蒸着型磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 支持体1の一方の面に蒸着により形成さ
れた厚さ1000〜1400Åの磁性層2と、該磁性層上に形成
されたダイヤモンドライクカーボン層3と、該ダイヤモ
ンドライクカーボン層上に形成された潤滑層4と、支持
体1の磁性層と反対の面に形成されたバックコート層5
と、支持体と磁性層の間に形成された中間層6とを有
し、支持体の磁性層側の面に形成された各層の厚さの合
計が2500Å以下である磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属蒸着型の磁気
記録媒体、特に高周波記録に適した金属蒸着型の磁気記
録媒体に関する。
記録媒体、特に高周波記録に適した金属蒸着型の磁気記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体、例えば磁気テープには、
支持体であるフィルム上に磁性粉をバインダーに分散さ
せた磁性塗料を塗布してなる塗布型テープと、フィルム
上に真空中で金属を蒸着してなるバインダーを全く含ま
ない蒸着型テープとがある。
支持体であるフィルム上に磁性粉をバインダーに分散さ
せた磁性塗料を塗布してなる塗布型テープと、フィルム
上に真空中で金属を蒸着してなるバインダーを全く含ま
ない蒸着型テープとがある。
【0003】現在発売又は開発されている蒸着型テープ
は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミ
ド、アラミド等の支持体上に、真空蒸着法を用いて金属
を蒸着させた磁性層を有する。更に、磁性層を保護し、
また記録・再生用ヘッドとの接触をスムーズにするため
の潤滑剤としての働きを持たせるためにトップコート層
が形成されたり、或いは、磁性層の反対側の面にカーボ
ンブラック (粒径10〜100nm)をバインダー(塩ビ系、ウ
レタン系、硝化綿系などを単独又は混合して用いる)中
に分散させ、グラビア法、リバース法又はダイ塗工方式
で、乾燥後の厚さが 0.4〜1.0 μm になるように塗布し
てバックコート層を形成することが一般に行われてき
た。
は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミ
ド、アラミド等の支持体上に、真空蒸着法を用いて金属
を蒸着させた磁性層を有する。更に、磁性層を保護し、
また記録・再生用ヘッドとの接触をスムーズにするため
の潤滑剤としての働きを持たせるためにトップコート層
が形成されたり、或いは、磁性層の反対側の面にカーボ
ンブラック (粒径10〜100nm)をバインダー(塩ビ系、ウ
レタン系、硝化綿系などを単独又は混合して用いる)中
に分散させ、グラビア法、リバース法又はダイ塗工方式
で、乾燥後の厚さが 0.4〜1.0 μm になるように塗布し
てバックコート層を形成することが一般に行われてき
た。
【0004】今日研究が進められている高精度テレビジ
ョン方式(いわゆるハイビジョン方式)は、従来の方式
に比べて非常に高画質であり、これを鮮明に記録するた
めには更なる高密度化が要求される。
ョン方式(いわゆるハイビジョン方式)は、従来の方式
に比べて非常に高画質であり、これを鮮明に記録するた
めには更なる高密度化が要求される。
【0005】上記のような蒸着型の磁気記録媒体は、磁
性層にバインダーを含まないことから磁性材料の密度を
高められるため、ハイビジョン方式に対応する高密度記
録に有望であるとされている。
性層にバインダーを含まないことから磁性材料の密度を
高められるため、ハイビジョン方式に対応する高密度記
録に有望であるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高密度記録を達成する
ためには、高周波、例えば20MHz 以上の周波数を用い、
高いC/N を達成することが必要であり、従来の蒸着型の
磁気記録媒体では磁性層を多層にしてこれに対処してい
た。しかしながら、このような方法では高価な磁性金属
の消費量が増え、歩留りが低下するという問題がある。
ためには、高周波、例えば20MHz 以上の周波数を用い、
高いC/N を達成することが必要であり、従来の蒸着型の
磁気記録媒体では磁性層を多層にしてこれに対処してい
た。しかしながら、このような方法では高価な磁性金属
の消費量が増え、歩留りが低下するという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、特定構造を有する
蒸着型の磁気記録媒体において、磁性層の厚さと磁性層
側の各層の合計の厚さを特定範囲とすることにより、高
周波記録に充分対応できる磁気記録媒体が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意研究した結果、特定構造を有する
蒸着型の磁気記録媒体において、磁性層の厚さと磁性層
側の各層の合計の厚さを特定範囲とすることにより、高
周波記録に充分対応できる磁気記録媒体が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち本発明は、支持体の一方の面に形成さ
れた少なくとも一層の磁性層と、当該磁性層上に形成さ
れたダイヤモンドライクカーボン層と、当該ダイヤモン
ドライクカーボン層上に形成された潤滑層と、当該支持
体の他方の面に形成されたバックコート層と、前記支持
体と前記磁性層の間に形成された中間層とを有し、且つ
前記磁性層の厚さが1000〜1400Åであり、前記支持体の
前記磁性層が形成された側の面に形成された各層の厚さ
の合計が2500Å以下である高周波記録用磁気記録媒体を
提供するものである。以下、各層について説明する。
れた少なくとも一層の磁性層と、当該磁性層上に形成さ
れたダイヤモンドライクカーボン層と、当該ダイヤモン
ドライクカーボン層上に形成された潤滑層と、当該支持
体の他方の面に形成されたバックコート層と、前記支持
体と前記磁性層の間に形成された中間層とを有し、且つ
前記磁性層の厚さが1000〜1400Åであり、前記支持体の
前記磁性層が形成された側の面に形成された各層の厚さ
の合計が2500Å以下である高周波記録用磁気記録媒体を
提供するものである。以下、各層について説明する。
【0009】本発明の磁気記録媒体は、図1に示す如
く、支持体1上に蒸着等の方法により形成された少なく
とも一層の金属薄膜からなる厚さ1000〜1400Åの磁性層
2と、該磁性層2と支持体1との間に形成された中間層
6と、前記磁性層2上に形成されたダイヤモンドライク
カーボン層3と、該ダイヤモンドライクカーボン層3上
に形成された潤滑層4と、支持体1の磁性層2が形成さ
れている面と反対の面に形成されたバックコート層5と
からなる。以下、各層について説明する。
く、支持体1上に蒸着等の方法により形成された少なく
とも一層の金属薄膜からなる厚さ1000〜1400Åの磁性層
2と、該磁性層2と支持体1との間に形成された中間層
6と、前記磁性層2上に形成されたダイヤモンドライク
カーボン層3と、該ダイヤモンドライクカーボン層3上
に形成された潤滑層4と、支持体1の磁性層2が形成さ
れている面と反対の面に形成されたバックコート層5と
からなる。以下、各層について説明する。
【0010】
〔磁性層〕磁性層を形成する磁性材料としては、通常の
金属薄膜型の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金
属材料が挙げられ、例えばCo, Ni, Fe等の強磁性金属、
また、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co−Ni、Fe−Fh、
Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y 、Co−La、Co−Pr、Co
−Gd、Co−Sm、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−Sb、Mn−
Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr
等の強磁性合金が挙げられる。磁性層としては鉄の薄膜
或いは鉄を主体とする強磁性合金の薄膜が好ましく、特
に、鉄、コバルト、ニッケルを主体とする強磁性合金及
びこれらの窒化物もしくは炭化物から選ばれる少なくと
も1種が好ましい。
金属薄膜型の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金
属材料が挙げられ、例えばCo, Ni, Fe等の強磁性金属、
また、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co−Ni、Fe−Fh、
Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y 、Co−La、Co−Pr、Co
−Gd、Co−Sm、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−Sb、Mn−
Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr
等の強磁性合金が挙げられる。磁性層としては鉄の薄膜
或いは鉄を主体とする強磁性合金の薄膜が好ましく、特
に、鉄、コバルト、ニッケルを主体とする強磁性合金及
びこれらの窒化物もしくは炭化物から選ばれる少なくと
も1種が好ましい。
【0011】高密度記録のためには磁気記録媒体の磁性
層は、斜め蒸着により基材上に形成することが好まし
い。斜め蒸着の方法は特に限定されず、従来公知の方法
に準ずる。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7Torr程度であ
る。蒸着による磁性層は単層構造でも多層構造の何れで
も良く、特に、酸化性ガスを導入して磁性層表面に酸化
物を形成することにより、耐久性の向上を図ることがで
きる。
層は、斜め蒸着により基材上に形成することが好まし
い。斜め蒸着の方法は特に限定されず、従来公知の方法
に準ずる。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7Torr程度であ
る。蒸着による磁性層は単層構造でも多層構造の何れで
も良く、特に、酸化性ガスを導入して磁性層表面に酸化
物を形成することにより、耐久性の向上を図ることがで
きる。
【0012】本発明において、磁性層の厚さは1000〜14
00Åである必要があり、この範囲を外れると高周波記録
への対応が困難となる。
00Åである必要があり、この範囲を外れると高周波記録
への対応が困難となる。
【0013】〔ダイヤモンドライクカーボン層〕本発明
の磁気記録媒体は、磁性層上に形成されたダイヤモンド
ライクカーボン層を有するが、ダイヤモンドライクカー
ボン層はCVD 法により形成され、その中でも ECRプラズ
マCVD 法により形成されるのが好ましい。
の磁気記録媒体は、磁性層上に形成されたダイヤモンド
ライクカーボン層を有するが、ダイヤモンドライクカー
ボン層はCVD 法により形成され、その中でも ECRプラズ
マCVD 法により形成されるのが好ましい。
【0014】ECRプラズマCVD 法は、高真空中で炭素源
となるガスにマイクロ波を印加してガスをプラズマ化
し、炭素薄膜を形成する方法である。本発明では支持体
の磁性層間にダイヤモンドライクカーボン薄膜からなる
層が形成される。ダイヤモンドライクカーボン薄膜は非
晶質炭素膜であり、グラファイト結合とダイヤモンド結
合が混在する構造と考えられている。
となるガスにマイクロ波を印加してガスをプラズマ化
し、炭素薄膜を形成する方法である。本発明では支持体
の磁性層間にダイヤモンドライクカーボン薄膜からなる
層が形成される。ダイヤモンドライクカーボン薄膜は非
晶質炭素膜であり、グラファイト結合とダイヤモンド結
合が混在する構造と考えられている。
【0015】ECR プラズマCVD によりダイヤモンドライ
クカーボンを形成する場合、炭素源としてはメタン、エ
タン、プロパン、ブタン等の低級炭化水素のガスの単
独、或いはこれらとアルゴンガス或いは水素ガスを混合
した混合ガスを用いることもできる。
クカーボンを形成する場合、炭素源としてはメタン、エ
タン、プロパン、ブタン等の低級炭化水素のガスの単
独、或いはこれらとアルゴンガス或いは水素ガスを混合
した混合ガスを用いることもできる。
【0016】ECR プラズマCVD 法は炭素薄膜を形成する
公知の方法に準じて行えばよく、通常マイクロ波の波長
は2.45GHz 、出力は500W程度であり、真空度が10-1〜10
-4Torrになるように炭素源となるガスの流量を決めれば
よい。
公知の方法に準じて行えばよく、通常マイクロ波の波長
は2.45GHz 、出力は500W程度であり、真空度が10-1〜10
-4Torrになるように炭素源となるガスの流量を決めれば
よい。
【0017】ダイヤモンドライクカーボン層の厚さは限
定されないが、20〜200 Åが好ましい。
定されないが、20〜200 Åが好ましい。
【0018】〔潤滑層〕本発明の磁気記録媒体には、ダ
イヤモンドライクカーボン層の上に潤滑剤からなる潤滑
層が形成される。
イヤモンドライクカーボン層の上に潤滑剤からなる潤滑
層が形成される。
【0019】潤滑層は常法により適当な潤滑剤を溶剤に
溶かして大気中で塗布しても良いし、真空中で潤滑剤を
噴霧してもよい。
溶かして大気中で塗布しても良いし、真空中で潤滑剤を
噴霧してもよい。
【0020】真空中で潤滑剤を噴霧する方法では潤滑剤
は、超音波発振器を備えた噴霧器(以下、超音波噴霧器
という)により支持体上に形成された磁性層上に噴霧す
るのが好ましい。より詳細には、超音波噴霧器は、潤滑
剤の供給手段と、該供給手段から供給された潤滑剤に超
音波を印加して霧化する手段(超音波発振器)と、霧化
された潤滑剤を噴霧するノズルとからなる。また、ノズ
ルタイプの噴霧装置を用いてもよい。ノズルタイプの噴
霧装置は一般に一流体ノズルと呼ばれる装置が使用でき
る。
は、超音波発振器を備えた噴霧器(以下、超音波噴霧器
という)により支持体上に形成された磁性層上に噴霧す
るのが好ましい。より詳細には、超音波噴霧器は、潤滑
剤の供給手段と、該供給手段から供給された潤滑剤に超
音波を印加して霧化する手段(超音波発振器)と、霧化
された潤滑剤を噴霧するノズルとからなる。また、ノズ
ルタイプの噴霧装置を用いてもよい。ノズルタイプの噴
霧装置は一般に一流体ノズルと呼ばれる装置が使用でき
る。
【0021】超音波噴霧器を使用して潤滑剤を微細な粒
子として噴霧することにより、高温(200 ℃以上)に弱
く蒸気圧が低いため、従来空気中での塗布による潤滑層
の形成に用いられていたパーフルオロポリエーテル等の
弗素系潤滑剤の真空中での噴霧が可能となる。
子として噴霧することにより、高温(200 ℃以上)に弱
く蒸気圧が低いため、従来空気中での塗布による潤滑層
の形成に用いられていたパーフルオロポリエーテル等の
弗素系潤滑剤の真空中での噴霧が可能となる。
【0022】パーフルオロポリエーテルとしては、分子
量2000〜5000のものが好適であり、例えば「FOMBLIN Z
DIAC」〔カルボキシル基変性、モンテカチーニ (株)
製〕、「FOMBLIN Z DOL 」〔アルコール変性、モンテカ
チーニ (株) 製〕の商品名で市販されているものが使用
できる。これらは末端に水酸基或いはカルボキシル基を
有するため、潤滑剤と磁性層との結着を高め得るので、
本発明に特に好適に用いられる。
量2000〜5000のものが好適であり、例えば「FOMBLIN Z
DIAC」〔カルボキシル基変性、モンテカチーニ (株)
製〕、「FOMBLIN Z DOL 」〔アルコール変性、モンテカ
チーニ (株) 製〕の商品名で市販されているものが使用
できる。これらは末端に水酸基或いはカルボキシル基を
有するため、潤滑剤と磁性層との結着を高め得るので、
本発明に特に好適に用いられる。
【0023】尚、これら以外にも、ベンゼン環、二重結
合、分岐鎖等を含むフッ素系の潤滑剤、脂肪酸系の潤滑
剤、その他の潤滑剤を使用することも使用できる。しか
しながら、フッ素系潤滑剤は、脂肪酸系潤滑剤と比べ耐
久性だけでなく耐蝕性も向上させるため、本発明に特に
好適に用いられる。
合、分岐鎖等を含むフッ素系の潤滑剤、脂肪酸系の潤滑
剤、その他の潤滑剤を使用することも使用できる。しか
しながら、フッ素系潤滑剤は、脂肪酸系潤滑剤と比べ耐
久性だけでなく耐蝕性も向上させるため、本発明に特に
好適に用いられる。
【0024】また、潤滑剤の噴霧にあたっては、潤滑剤
をフッ素系不活性溶媒(例えば住友スリーエム (株) 製
「フロリナート」等のパーフルオロカーボン、モンテカ
チーニ (株) 製「ガルデン」等のパーフルオロポリエー
テル)、アルコール系溶媒等の適当な溶媒に溶解させた
0.001〜10重量%程度、特に0.02〜2.0 重量%の溶液と
して用いるのが好ましい。潤滑剤としてパーフルオロポ
リエーテルを用いる場合、溶媒としてはパーフルオロカ
ーボンが使用でき、その場合の濃度は 0.001〜1.0 重量
%程度、特に0.05〜0.2 重量%が好ましい。
をフッ素系不活性溶媒(例えば住友スリーエム (株) 製
「フロリナート」等のパーフルオロカーボン、モンテカ
チーニ (株) 製「ガルデン」等のパーフルオロポリエー
テル)、アルコール系溶媒等の適当な溶媒に溶解させた
0.001〜10重量%程度、特に0.02〜2.0 重量%の溶液と
して用いるのが好ましい。潤滑剤としてパーフルオロポ
リエーテルを用いる場合、溶媒としてはパーフルオロカ
ーボンが使用でき、その場合の濃度は 0.001〜1.0 重量
%程度、特に0.05〜0.2 重量%が好ましい。
【0025】噴霧する潤滑剤(潤滑剤溶液)の微粒子は
出来るだけ微細であることが望ましく、潤滑剤の種類や
粘度によって適用する超音波の周波数が決定されるが、
一般的には 10kHz〜5MHz の範囲から選択される。
出来るだけ微細であることが望ましく、潤滑剤の種類や
粘度によって適用する超音波の周波数が決定されるが、
一般的には 10kHz〜5MHz の範囲から選択される。
【0026】また、潤滑剤の噴霧量或いは塗布量は、磁
気記録媒体の用途や潤滑剤の種類等を考慮して適宜決定
すればよいが、形成された潤滑層の厚さは10〜200 Å程
度となるように調節するのが好ましい。潤滑剤を噴霧す
る際の真空度は5×10-4〜5×10Torr程度、好ましくは
5×10-1〜5×10-2 Torr である。
気記録媒体の用途や潤滑剤の種類等を考慮して適宜決定
すればよいが、形成された潤滑層の厚さは10〜200 Å程
度となるように調節するのが好ましい。潤滑剤を噴霧す
る際の真空度は5×10-4〜5×10Torr程度、好ましくは
5×10-1〜5×10-2 Torr である。
【0027】〔バックコート層〕本発明の磁気記録媒体
は、支持体の磁性層が形成される面と反対の面に形成さ
れたバックコート層を有する。
は、支持体の磁性層が形成される面と反対の面に形成さ
れたバックコート層を有する。
【0028】バックコート層は、カーボンブラック等を
適当な溶剤に分散させた液を塗布してもよいし、金属又
は半金属を物理的蒸着法(PVD) 、特に熱蒸発法、スパッ
タリング法により蒸着させて形成させてもよい。
適当な溶剤に分散させた液を塗布してもよいし、金属又
は半金属を物理的蒸着法(PVD) 、特に熱蒸発法、スパッ
タリング法により蒸着させて形成させてもよい。
【0029】バックコート層を塗布により形成する場合
は、粒径10〜100nm のカーボンブラックを、塩ビ系、ウ
レタン系、硝化綿系等のバインダー中に分散させ、グラ
ビア法、リバース法又はダイ塗工方式等で、乾燥後の厚
さが 0.2〜1.0 μm になるように塗布する。
は、粒径10〜100nm のカーボンブラックを、塩ビ系、ウ
レタン系、硝化綿系等のバインダー中に分散させ、グラ
ビア法、リバース法又はダイ塗工方式等で、乾燥後の厚
さが 0.2〜1.0 μm になるように塗布する。
【0030】蒸着によりバックコート層を形成する場
合、金属又は半金属材料としては、アルミニウム、シリ
コンが好ましく、厚さは0.05〜1.0 μm 程度である。
合、金属又は半金属材料としては、アルミニウム、シリ
コンが好ましく、厚さは0.05〜1.0 μm 程度である。
【0031】〔中間層〕本発明の磁気記録媒体には、支
持体と磁性層の間に中間層が形成される。中間層は非磁
性粒子、例えばカーボンブラック、α−アルミナ等を適
当な結合剤に分散させた塗料を塗布して形成してもよい
し、アルミニウム等の非磁性金属を蒸着させて形成して
もよい。中間層の厚さは限定しない。
持体と磁性層の間に中間層が形成される。中間層は非磁
性粒子、例えばカーボンブラック、α−アルミナ等を適
当な結合剤に分散させた塗料を塗布して形成してもよい
し、アルミニウム等の非磁性金属を蒸着させて形成して
もよい。中間層の厚さは限定しない。
【0032】〔支持体〕本発明の磁気記録媒体を構成す
る支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートのようなポリエステル;ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン; セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート等のセルロー
ス誘導体;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイ
ミド;芳香族ポリアミド等のプラスチック等が使用され
る。これらの支持体の厚さは3〜50μm 程度である。
る支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートのようなポリエステル;ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン; セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート等のセルロー
ス誘導体;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイ
ミド;芳香族ポリアミド等のプラスチック等が使用され
る。これらの支持体の厚さは3〜50μm 程度である。
【0033】本発明の磁気記録媒体においては、支持体
の磁性層が形成される側の面に形成される各層の厚さの
合計が2500Å以下、好ましくは1000〜2000Å、特に好ま
しくは1200〜2000Åであり、この範囲となるように各層
の厚さを調整する。この面に形成された各層の厚さの合
計が2500Åを越えるとヘッドとの接触が悪くなり、エン
ベロープの形がこわれる。
の磁性層が形成される側の面に形成される各層の厚さの
合計が2500Å以下、好ましくは1000〜2000Å、特に好ま
しくは1200〜2000Åであり、この範囲となるように各層
の厚さを調整する。この面に形成された各層の厚さの合
計が2500Åを越えるとヘッドとの接触が悪くなり、エン
ベロープの形がこわれる。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。しかしな
がら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
がら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0035】実施例1 (i) 磁気テープの製造 PET フィルム(厚さ6μm )に蒸着法によりAl−O から
なる厚さ0.5 μmのバックコート層を形成した。次いで
PET フィルムのバックコート層が形成されている面と反
対の面に、蒸着により厚さ1000Åのアルミニウムからな
る中間層を形成し、該中間層の上に蒸着によりコバルト
からなる厚さ1400Åの磁性層を形成し、次いで ECRプラ
ズマCVD 装置により磁性層上に厚さ50Åのダイヤモンド
ライクカーボン層を形成した。更に、別のチャンバ内
で、ダイヤモンドライクカーボン層上にパーフルオロポ
リエーテル「FOMBLIN Z DOL 」〔アルコール変性、モン
テカチーニ (株) 製〕の0.05重量%溶液〔溶媒はフッ素
系の不活性液体「FC-77 」(住友スリーエム社)〕を、
乾燥後の厚さが20Åとなるように塗布し、次いで100 ℃
で乾燥し磁気フィルムを得た。
なる厚さ0.5 μmのバックコート層を形成した。次いで
PET フィルムのバックコート層が形成されている面と反
対の面に、蒸着により厚さ1000Åのアルミニウムからな
る中間層を形成し、該中間層の上に蒸着によりコバルト
からなる厚さ1400Åの磁性層を形成し、次いで ECRプラ
ズマCVD 装置により磁性層上に厚さ50Åのダイヤモンド
ライクカーボン層を形成した。更に、別のチャンバ内
で、ダイヤモンドライクカーボン層上にパーフルオロポ
リエーテル「FOMBLIN Z DOL 」〔アルコール変性、モン
テカチーニ (株) 製〕の0.05重量%溶液〔溶媒はフッ素
系の不活性液体「FC-77 」(住友スリーエム社)〕を、
乾燥後の厚さが20Åとなるように塗布し、次いで100 ℃
で乾燥し磁気フィルムを得た。
【0036】その後、磁気フィルムを大気中に取出し、
1/2インチ(約1.27cm)幅にスリッタ(裁断)し、8
mmのカセットに挿入し、Hi−8用のビデオカセットを作
製した。
1/2インチ(約1.27cm)幅にスリッタ(裁断)し、8
mmのカセットに挿入し、Hi−8用のビデオカセットを作
製した。
【0037】(ii)性能評価 上記により得たビデオカセットの保磁力(Hc)、飽和磁
束密度(Bs)を測定した。また、ED−β−VTR 装置を改
造したアンプを用い、5、10、20、25MHz での出力を評
価し、更にヘッドとテープの接触状態を調べるために出
力エンベロープを測定した。表1にはエンベロープの最
大値と最小値の比(エンベロープ比)を示した。これら
の結果を表1に示す。
束密度(Bs)を測定した。また、ED−β−VTR 装置を改
造したアンプを用い、5、10、20、25MHz での出力を評
価し、更にヘッドとテープの接触状態を調べるために出
力エンベロープを測定した。表1にはエンベロープの最
大値と最小値の比(エンベロープ比)を示した。これら
の結果を表1に示す。
【0038】比較例1 実施例1において、アルミニウム層の厚さを1500Åと
し、それ以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
し、それ以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高周波記録においても良好な出力特性を示す金属蒸着型
の磁気記録媒体が得られる。
高周波記録においても良好な出力特性を示す金属蒸着型
の磁気記録媒体が得られる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面略示図
【符号の説明】 1 :支持体 2 :磁性層 3 :ダイヤモンドライクカーボン層 4 :潤滑層 5 :バックコート層 6 :中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 克己 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 松尾 祐三 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 若林 繁美 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体の一方の面に形成された少なくと
も一層の磁性層と、当該磁性層上に形成されたダイヤモ
ンドライクカーボン層と、当該ダイヤモンドライクカー
ボン層上に形成された潤滑層と、当該支持体の他方の面
に形成されたバックコート層と、前記支持体と前記磁性
層の間に形成された中間層とを有し、且つ前記磁性層の
厚さが1000〜1400Åであり、前記支持体の前記磁性層が
形成された側の面に形成された各層の厚さの合計が2500
Å以下である高周波記録用磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078798A JPH10214413A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078798A JPH10214413A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 磁気記録媒体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29692194A Division JPH08161726A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10214413A true JPH10214413A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=12036822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2078798A Pending JPH10214413A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10214413A (ja) |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP2078798A patent/JPH10214413A/ja active Pending
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