JPH10213976A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10213976A
JPH10213976A JP9031125A JP3112597A JPH10213976A JP H10213976 A JPH10213976 A JP H10213976A JP 9031125 A JP9031125 A JP 9031125A JP 3112597 A JP3112597 A JP 3112597A JP H10213976 A JPH10213976 A JP H10213976A
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JP
Japan
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toner
transfer material
carrier
magnetic
image
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Application number
JP9031125A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Karashima
賢司 辛島
Kentaro Matsumoto
健太郎 松本
Kazuhiko Yuki
和彦 結城
Manabu Mochizuki
望月  学
Noriyuki Usui
則之 碓井
Asami Mae
亜佐美 前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像装置によって感光体上に形成したトナー
像を転写材搬送ベルト上に担持されて搬送される転写材
に転写する画像形成装置において、転写材搬送ベルト表
面に付着したトナーだけを現像装置へ戻して再使用し、
これにより形成されるトナー像の品質を高める。 【解決手段】 感光体1上のトナー像を構成するトナー
1として磁性トナーを用い、転写材搬送ベルト6上に
付着した磁性トナーだけを磁石20の磁力によってクリ
ーニングスリーブ19上に引き付けて回収し、そのトナ
ーT3を現像装置3へ搬送して再使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像装置によって
像担持体表面にトナー像を形成し、そのトナー像を転写
材に転写する形式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ、
又はこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機など
として構成される上記形式の画像形成装置は従来より周
知である。かかる画像形成装置においては、これを構成
する要素の表面に付着したトナーをその表面から除去し
て当該表面を清掃することが一般に行われている。例え
ば、像担持体表面のトナー像を転写材に転写した後、そ
の表面に残留付着するトナーをクリーニング装置により
除去して当該表面を清掃し、その像担持体表面に次に形
成されるトナー像の画質劣化を防止している。また、転
写材を、回転駆動される転写材担持体上に担持して搬送
し、その転写材の表面に、像担持体表面に形成されたト
ナー像を転写する形成の画像形成装置においては、当該
転写材担持体の表面に付着したトナーを除去してその表
面を清掃することが従来より広く行われている。
【0003】ところで、特に近年、資源の有効利用を図
るべく、像担持体表面から除去したトナーを現像装置へ
搬送し、そのトナーを現像装置において再使用すること
が行われている。例えば、像担持体の表面にクリーニン
グブレードを圧接し、これによってその表面に付着した
トナーを当該表面から掻き取り、その回収トナーを現像
装置へ搬送し、当該トナーをトナー像の形成のために再
度使用するのである。転写材担持体表面に付着したトナ
ーについても、これを除去した後、そのトナーを現像装
置に搬送し、ここでそのトナーを再使用することが望ま
しい。
【0004】ところが、ここで問題となるのは、像担持
体や転写材担持体表面から除去したトナーには、紙粉な
どの異物が多量に混入している点である。多量の異物が
混入したトナーをそのまま現像装置へ戻し、これを再使
用すると、その異物によってトナー像の画質が劣化して
しまうのである。
【0005】そこで、現像装置へ戻されるトナー中の異
物を除去する異物除去装置を設け、これによってトナー
に混入した異物を取り除き、そのトナーを現像装置へ戻
し、これを再使用する画像形成装置も提案されている。
ところが、このような異物除去装置を設けても、完全に
トナー中の異物を取り除くことは難しく、またかかる異
物除去装置を設けると、それだけ画像形成装置のコスト
が上昇し、しかも画像形成装置が大型化する欠点を免れ
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新
規な認識に基きなされたものであり、その目的とすると
ころは、簡単な構成によって、実質的に異物が混入して
おらず、或いはその異物の混入量が極めて少ないトナー
を現像装置へ戻し、これをその現像装置において再使用
できる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、像担持体表面にトナー像を形成する現像装
置と、回転駆動されつつ、表面に転写材を担持して搬送
する転写材担持体と、該転写材担持体に担持された転写
材の表面に、前記像担持体表面に形成されたトナー像を
転写する転写手段とを具備する画像形成装置において、
前記トナー像を構成するトナーとして磁性トナーを用い
ると共に、転写材担持体表面に付着した磁性トナーを磁
力によって当該転写材担持体表面から除去する転写材担
持体用の磁力クリーニング手段と、該磁力クリーニング
手段によって転写材担持体の表面から除去された磁性ト
ナーを、前記現像装置において再使用すべく、当該磁性
トナーを現像装置へ搬送するトナー搬送手段とを設けた
ことを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項
1)。
【0008】その際、上記請求項1に記載の画像形成装
置において、転写材担持体の回転方向に関し、前記磁力
クリーニング手段よりも下流側であって、像担持体表面
のトナー像を転写材に転写する転写部よりも上流側の位
置に、磁力クリーニング手段によって除去されずに、転
写材担持体の表面に付着している異物を除去する転写材
担持体用の異物クリーニング手段を設けると有利である
(請求項2)。
【0009】さらに、上記請求項2に記載の画像形成装
置において、転写材担持体用の異物クリーニング手段
が、転写材担持体の表面から異物を除去すべく、前記磁
性トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加され、かつ転
写材担持体表面から除去された異物を表面に担持しつつ
搬送する異物担持体を具備すると有利である(請求項
3)。
【0010】同じく、上記請求項2に記載の画像形成装
置において、転写材担持体用の異物クリーニング手段
が、転写材担持体表面に圧接して異物を掻き取るクリー
ニングブレードを具備すると有利である(請求項4)。
【0011】同様に、上記請求項1に記載の画像形成装
置において、転写材担持体用の磁力クリーニング手段
が、その磁力によって回収されずに転写材担持体表面に
付着している異物を静電的に回収するように、当該クリ
ーニング手段に、前記磁性トナーの帯電極性と逆極性の
電圧を印加する電圧印加手段を設け、該磁力クリーニン
グ手段がその磁力だけで転写材担持体表面から除去した
磁性トナーを前記トナー搬送手段により前記現像装置へ
搬送するように構成すると有利である(請求項5)。
【0012】また、上記請求項5に記載の画像形成装置
において、像担持体表面から転写材へトナー像を転写す
る転写動作時以外の時期に、前記電圧印加手段により磁
力クリーニング手段に電圧を印加するように構成すると
有利である(請求項6)。
【0013】また、上記請求項1乃至6のいずれかに記
載の画像形成装置において、転写材担持体用の磁力クリ
ーニング手段が、転写材担持体表面に付着した磁性トナ
ーを当該転写材担持体表面から除去すべく、その磁性ト
ナーに磁力を及ぼす磁石と、転写材担持体表面から除去
した磁性トナーを、前記磁石の磁力によって表面に担持
しつつ搬送するトナー担持体とを具備すると有利である
(請求項7)。
【0014】さらに、上記請求項7に記載の画像形成装
置において、トナー担持体が、転写材担持体表面から離
間していると有利である(請求項8)。
【0015】また、本発明は、前述の目的を達成するた
め、像担持体表面にトナー像を形成する現像装置と、そ
のトナー像を転写材に転写する転写手段と、トナー像転
写後の像担持体表面に残留付着しているトナーを当該像
担持体表面から除去するクリーニング装置とを具備する
画像形成装置において、前記トナー像を構成するトナー
として磁性トナーを用いると共に、前記クリーニング装
置が、像担持体表面に残留付着している磁性トナーを磁
力によって当該像担持体表面から除去する像担持体用の
磁力クリーニング手段と、該磁力クリーニング手段によ
って除去されずに像担持体表面に付着している異物を像
担持体表面から除去する像担持体用の異物クリーニング
手段とを具備し、前記磁力クリーニング手段によって像
担持体表面から除去した磁性トナーを、現像装置におい
て再使用すべく、当該磁性トナーを現像装置へ搬送する
トナー搬送手段を設けたことを特徴とする画像形成装置
を提案する(請求項9)。
【0016】その際、上記請求項9に記載の画像形成装
置において、像担持体用の磁力クリーニング手段が、像
担持体表面に付着した磁性トナーを当該像担持体表面か
ら除去すべく、その磁性トナーに磁力を及ぼす磁石と、
像担持体表面から除去した磁性トナーを、前記磁石の磁
力によって表面に担持しつつ搬送するトナー担持体とを
具備すると有利である(請求項10)。
【0017】また、上記請求項10に記載の画像形成装
置において、トナー担持体が、像担持体表面から離間し
ていると有利である(請求項11)。
【0018】また、上記請求項9乃至11のいずれかに
記載の画像形成装置において、像担持体用の異物クリー
ニング手段が、像担持体の表面から異物を除去すべく、
前記磁性トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加され、
かつ像担持体表面から除去された異物を表面に担持しつ
つ搬送する異物担持体を具備すると有利である(請求項
12)。
【0019】さらに、上記請求項9乃至11のいずれか
に記載の画像形成装置において、像担持体用の異物クリ
ーニング手段が、像担持体表面に圧接して異物を掻き取
るクリーニングブレードを具備すると有利である(請求
項13)。
【0020】また、上記請求項1乃至13のいずれかに
記載の画像形成装置において、現像装置において用いら
れる現像剤が、磁性トナーとキャリアを有する二成分系
現像剤であると有利である(請求項14)。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0022】図1は、電子複写機として構成された画像
形成装置の要部を示す部分断面概略図である。ここに示
した画像形成装置は、ドラム状の感光体1として構成さ
れた像担持体を有し、この感光体1は、図示していない
画像形成装置本体の機枠に回転自在に支持され、画像形
成動作の開始に伴って、当該感光体1は図1における時
計方向に回転駆動される。このとき、感光体1は、帯電
装置の一例である帯電チャージャ2のコロナ放電によっ
て、その表面を一様に所定の極性に帯電される。本例で
は、その帯電極性がマイナスであるとする。帯電装置と
して帯電ローラなどを用いることもできる。
【0023】上述の如く帯電された感光体表面には、露
光部13において、図示していない原稿からの光像を照
射される。かかる露光によって感光体表面には原稿画像
に対応した静電潜像が形成され、その静電潜像は、現像
装置3によってトナー像として可視像化される。
【0024】図に一例として示した現像装置3は、現像
剤Dの収容された現像ケーシング4と、その現像ケーシ
ング4に回転自在に支持された現像スリーブ5を有して
いる。現像剤Dとしては、トナーとキャリアを有する粉
体状の二成分系磁性現像剤が使用され、そのトナーとキ
ャリアは、これらの混合撹拌作用により互いに逆極性に
摩擦帯電する。本例ではトナーがプラス極性に摩擦帯電
されるものとする。キャリアを含まない一成分系現像剤
を用いることもでき、また現像スリーブ5の内部には図
示していない磁石が固定配置されている。
【0025】現像スリーブ5は図1における反時計方向
に回転駆動され、このとき、現像剤は上述の磁石の磁力
の作用により現像スリーブ5の表面に担持され、現像ス
リーブ5の回転方向に搬送されて感光体1と現像スリー
ブ5との間の現像領域に運ばれる。このとき、本例で
は、その現像剤のトナーが、感光体1に形成された静電
潜像と逆極性、すなわちプラス極性に摩擦帯電されてお
り、このトナーが感光体1に形成された静電潜像に静電
的に移行し、当該静電潜像がトナー像として可視像化さ
れる。図1における符号T1は、感光体1に付着してト
ナー像を構成するトナーを示している。
【0026】所定の極性に帯電した感光体1の表面に、
例えばレーザ装置より成る露光手段から出射した光変調
されたレーザビームを照射することにより静電潜像を形
成し、感光体1の帯電極性と同極性に帯電したトナー
を、レーザビームの照射された感光体表面部分に静電的
に付着させてトナー像を形成することもできる。
【0027】一方、感光体1の回転方向に関し、上述の
現像装置3よりも下流側の部位には、転写材担持体の一
例である無端状の転写材搬送ベルト6が対向配置されて
いる。この転写材搬送ベルト6は、互いに離間した複数
のローラ、図の例では駆動ローラ7と従動ローラ8とに
巻き掛けられ、駆動ローラ7の回転によって矢印A方向
に駆動される。すなわち、転写材搬送ベルト6は感光体
1との対向部において、その感光体1と同方向に移動す
る向きに回転駆動されるのである。
【0028】かかる転写材搬送ベルト6は、例えば図2
の(a)に拡大して模式的に示すように感光体1を向い
た表側の表面層6bと、裏側の内側層6aとから成り、
その電気抵抗率は、例えばDC100V印加時におい
て、表面層6bはそのベルト表面の表面抵抗率が1×1
9Ω〜1×1012Ω、内側層6aの表面抵抗率が1×
107Ω〜1×109Ωに設定され、内側層6aの体積固
有抵抗率は、例えば5×108Ω・cm〜5×1010Ω・c
mに設定されている。また転写材搬送ベルト6を、図2
の(b)に示すように、上述の内側層のみから成る単層
構造とすることもできる。
【0029】一方、図示していない転写材給送部から、
例えば転写紙より成るシート状の転写材9がレジストロ
ーラ対10に向けて給送され、このレジストローラ対1
0から、転写材9が、感光体1の表面に前述の如く形成
されたトナー像に合致する所定のタイミングで、感光体
1とこれに当接した転写材搬送ベルト6の間の転写部1
1に向けて給送される。このようにして給送された転写
材9は転写材搬送ベルト6の表面に担持されて矢印A方
向に搬送される。
【0030】また、転写部11の近傍の位置又はその転
写部11に対向した位置には、導体より成る転写ローラ
12として構成された転写手段が回転自在に設けられて
いる。この転写ローラ12は、転写材搬送ベルト6の裏
側面に当接し、その転写材搬送ベルト6の幅方向に延
び、転写材搬送ベルト6の走行によって従動回転される
か、又は図示していない駆動装置によって回転駆動され
る。
【0031】転写ローラ12には、電源14によって、
感光体1の表面に形成されたトナー像のトナーT1の帯
電極性と逆極性の電圧が印加される。これにより、転写
材搬送ベルト6の表面に担持されて搬送される転写材9
が上述の転写部11を通過するとき、感光体1上のトナ
ー像が転写材9の表面に転写される。転写電圧の印加さ
れた転写ローラ12によって、感光体1上のトナー像が
転写材9に転写される向きの電界が、転写材搬送ベルト
6と感光体1との間に形成されるのである。このよう
に、像担持体上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印
加される転写手段は、像担持体上のトナー像を転写材に
静電的に移行させる電界を像担持体と転写材担持体との
間に印加する用をなす。かかる転写手段として、転写材
担持体の裏面に接触してトナーの帯電極性と逆極性の電
圧を印加される転写ブラシ又は転写ブレード、或いは転
写材担持体から離間したコロナ放電器などを用いること
もできる。
【0032】感光体1からトナー像を転写された転写材
9は、転写材搬送ベルト6によって引き続き担持されて
矢印A方向に搬送され、次いでその転写材搬送ベルト6
から分離され、転写材搬送ベルト6よりも転写材搬送方
向下流側に配置された定着ローラ対15の間を通り、こ
こで転写材9上に転写されたトナー像が熱と圧力の作用
で転写材9上に定着される。次いで、その転写材9は、
完成したコピー紙として、図示していない転写材収容部
に排出される。
【0033】トナー像を転写材9上に転写した後の感光
体表面に残留付着するトナー(これを図1に符号T2
付して示す)は、後述する態様で、クリーニング装置1
6によって感光体表面から除去され、感光体表面が清掃
される。次いでその感光体表面は除電装置17によって
除電作用を受ける。
【0034】転写材搬送ベルト6を、常時、感光体1の
表面に当接させるように構成してもよいが、例えば、そ
の転写材搬送ベルト6を、これを巻き掛けたローラ7,
8などと共にユニットとして構成し、このユニットを図
示していない昇降装置によって、駆動ローラ7の軸線を
中心として微小ストローク上下に揺動できるように構成
することもできる。この場合には、感光体1上のトナー
像を転写材9に転写する転写動作の行われていないとき
は、転写材搬送ベルト6を感光体1からわずかな間隔を
あけて離間させておく。そして、前述のように、転写材
9がレジストローラ対10によって転写部11へ向けて
送り出され、その転写材9の先端が転写部11の近くま
で至ったとき、昇降装置によって転写材搬送ベルト6を
感光体1の表面に当接させ、これらの間に転写材9を進
入させ、感光体上のトナー像を転写材9上に転写させる
ようにする。転写材9の後端が転写部11を離れた後、
転写材搬送ベルト6を感光体1の表面から離間させる。
【0035】上述のように、図示した画像形成装置は、
感光体1より成る像担持体の表面にトナー像を形成する
現像装置3と、回転駆動されつつ、表面に転写材9を担
持して搬送する転写材搬送ベルト6として構成された転
写材担持体と、その転写材担持体に担持された転写材9
の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的
に転写する転写ローラ12として構成された転写手段を
具備している。
【0036】このような画像形成装置においては、前述
の画像形成動作を繰返し行う間に、転写材搬送ベルト6
の表面にトナーが付着し、これを放置したとすると、そ
の付着トナーが転写材9の裏面に付着し、転写材9をト
ナーで汚してしまうことになる。このような転写材9の
裏汚れを防止するため、従来より、転写材搬送ベルトに
付着したトナーを、クリーニングブレードによってその
表面から掻き取り除去する構成が採用されている。その
際、その除去トナーを全て廃棄したとすると、当該トナ
ーが無駄となる。このため、転写材搬送ベルトから回収
したトナーを現像装置へ戻し、これを現像装置にて再使
用することが望ましい。ところが、従来は、転写材搬送
ベルトからクリーニングブレードによって除去したトナ
ー中に、紙粉などの異物が多量に含まれていたため、こ
れを現像装置にそのまま搬送して再使用すると、これに
よって形成されるトナー像の画質が劣化するおそれがあ
った。
【0037】そこで、図示した画像形成装置において
は、上述した従来の欠点を次のようにして除去する。
【0038】先ず、前述のトナー像を構成するトナーT
1として磁性トナーが用いられている。現像装置3は、
二成分系現像剤(又は一成分系現像剤)によって感光体
表面にトナー像を形成するが、かかる現像剤のトナーと
して磁性トナーが用いられているのである。従って、転
写材搬送ベルト6の表面に付着するトナーも磁性トナー
である。
【0039】一方、図1に示した画像形成装置には、転
写材搬送ベルト6より成る転写材担持体の表面に付着し
た磁性トナーを、磁力によって、その転写材担持体表面
から除去する転写材担持体用の磁力クリーニング手段1
8が、その転写材担持体の表面に対向して設けられてい
る。図に一例として示した磁力クリーニング手段18
は、転写材搬送ベルト6の表面に対向し、かつその転写
材搬送ベルト6の全幅に亘って延びる非磁性体(例えば
アルミニウム)より成るクリーニングスリーブ19と、
これに内設された複数の磁石20とから成る。図1に示
したクリーニングスリーブ19は、転写材9が担持され
ている転写材搬送ベルト領域以外の転写材搬送ベルト表
面に当接し、その当接部において、転写材搬送ベルト6
の走行方向と同方向に移動する向きに回転駆動される。
磁石20はクリーニングスリーブ19の内部で不動に固
定されている。また、各磁石20は、互いに異なった極
性の磁極をクリーニングスリーブ19の内周面に向けて
そのクリーニングスリーブ19の周方向に配列されてい
る。
【0040】前述のように転写材9が分離された後の転
写材搬送ベルト部分が、クリーニングスリーブ19に至
ると、この転写材搬送ベルト部分に付着した磁性トナー
は、クリーニングスリーブ19の内部に配置された磁石
20の磁力によって、転写材搬送ベルト6の表面から除
去され、クリーニングスリーブ19の表面に磁力によっ
て担持される。このようにクリーニングスリーブ19上
に担持された磁性トナーは、クリーニングスリーブ19
の回転によってその回転方向に搬送される。次いで、こ
の磁性トナーは、クリーニングスリーブ19の表面に先
端を圧接させた非磁性体より成るスクレーパ21により
クリーニングスリーブ19の表面から掻き落され、クリ
ーニングケース22の底部に落下する。かかるトナー
を、図1には符号T3を付して示してある。
【0041】転写材搬送ベルト6上には、磁性トナーに
混ざった紙粉などの異物も付着するが、磁力クリーニン
グ手段18は、磁力によって転写材搬送ベルト6上の磁
性トナーをそのクリーニングスリーブ19の表面に吸着
させるので、実質的に磁性トナーだけが転写材搬送ベル
ト6の表面からクリーニングスリーブ19の表面に移行
する。仮に、異物がクリーニングスリーブ19の方へ移
行したとしても、その量は極く少量である。このように
して、実質的にトナーのみを転写材搬送ベルト6の表面
から除去することができる。また、転写材搬送ベルト6
の表面から磁力によって磁性トナーを除去するので、転
写材搬送ベルト6の表面特性に影響されることなく、高
い効率でトナーを転写材搬送ベルト6の表面から除去す
ることができる。
【0042】一方、図示した画像形成装置は、磁力クリ
ーニング手段18によって転写材搬送ベルト6より成る
転写材担持体の表面から除去された磁性トナーを、現像
装置3において再使用すべく、当該磁性トナーを現像装
置3へ搬送するトナー搬送手段23が設けられている。
【0043】図示したトナー搬送手段23は、現像ケー
シング4とクリーニングケース22に形成された各開口
に接続されたトナー搬送管24と、これに内設されたコ
イル又はスクリューなどから成るトナー送り部材25を
具備している。クリーニングケース22に回収された磁
性トナーは、トナー搬送スクリュー34より成るトナー
排出部材の作動によってトナー搬送管24へ送られ、こ
のとき、そのトナー送り部材25が図示していない駆動
装置によって回転駆動されることにより、トナー搬送管
24に送られた磁性トナーが、そのトナー搬送管24を
通して現像装置3の現像ケーシング4に搬送される。こ
のようにして現像装置3に戻された磁性トナーは、現像
ケーシング4内の現像剤に混ぜ合わされ、再び静電潜像
を可視像化するために使用される。
【0044】上述のように、転写材搬送ベルト6の表面
に付着したトナーをその表面から除去して回収し、その
回収したトナーを現像装置3に搬送し、そのトナーを現
像装置3において再使用されるのであるが、転写材搬送
ベルト6から除去されたトナーには、実質的に異物が混
入していないか、或いは、たとえ混入していたとしても
その量は極く少量である。従って、実質的にトナーのみ
を現像装置3へ搬送してこれを再使用することができ、
よって、かかるトナーにより形成されたトナー像の画質
が劣化する不具合を阻止できる。
【0045】従来は、転写材搬送ベルトに付着したトナ
ーをクリーニングブレードによって機械的に掻き取って
いたため、そのトナーに混入した紙粉などの異物もいっ
しょに掻き取られてしまい、かかるトナーをそのまま現
像装置へ搬送して使用すると、トナー像にスジ状の異常
が発生するおそれがあった。そこで、前述のように、そ
の回収トナーから異物を取り除く異物除去装置を設けて
いたのである。
【0046】これに対し、本例の画像形成装置において
は、トナーとして非磁性トナーを用い、転写材搬送ベル
ト6に付着した異物混入トナーのうち、実質的にトナー
のみを転写材搬送ベルト表面から除去し、これを現像装
置3に搬送して再使用するので、そのトナーの搬送路中
に異物除去装置を設けずとも、トナー像の画質劣化を防
止できる。これによって画像形成装置を小型化でき、し
かもそのコストを低減することができる。また異物除去
装置を設けたときは、トナー中に異物が混入していたと
しても、その量は極くわずかであるため、異物除去装置
によって効果的にその異物をトナーから除去することが
できる。
【0047】図1に示した例では、転写材搬送ベルト6
の表面から除去した磁性トナーを磁石20の磁力によっ
てクリーニングスリーブ19の表面に担持しつつ搬送
し、スクレーパ21より成る掻き取り部材によってクリ
ーニングスリーブ19の表面に付着した磁性トナーをそ
の表面から除去したが、かかるクリーニングスリーブ1
9より成るトナー担持体に代え、例えば非磁性体より成
る無端のクリーニングベルトなどから成るトナー担持体
を用いることもできる。
【0048】このように、本例の画像形成装置において
は、転写材担持体用の磁力クリーニング手段18が、転
写材搬送ベルト6より成る転写材担持体の表面に付着し
た磁性トナーを当該転写材担持体表面から除去すべく、
その磁性トナーに磁力を及ぼす磁石20と、転写材担持
体表面から除去した磁性トナーを、磁石20の磁力によ
って表面に担持しつつ搬送するクリーニングスリーブ1
9(又はクリーニングベルトなど)から成るトナー担持
体とを具備している。かかる構成により、転写材搬送ベ
ルト6の表面の磁性トナーを効率よく回収することがで
き、転写材搬送ベルト6に付着したトナーによって転写
材9に裏汚れが発生する不具合を効果的に抑えることが
できる。
【0049】その際、上述のトナー担持体を図1に示し
た例のように転写材搬送ベルト6の表面に当接させるほ
か、例えばそのトナー担持体を転写材搬送ベルト6より
成る転写材担持体の表面から離間させてもよい。図1の
例で説明すると、クリーニングスリーブ19を、転写材
搬送ベルト6の表面から例えば1mm程のわずかな間隙を
あけて配置するのである。このようにクリーニングスリ
ーブ19を転写材搬送ベルト6の表面から離しても、磁
石20の磁力を転写材搬送ベルト6の表面にまで及ぼす
ことができ、その表面に付着した磁性トナーを磁力によ
って支障なくクリーニングスリーブ19の方へ引き付
け、当該トナーを転写材搬送ベルト6の表面に転写する
ことができる。
【0050】このようにクリーニングスリーブ19を転
写材搬送ベルト6の表面から離間させると、転写材搬送
ベルト6の表面から除去される磁性トナーを、クリーニ
ングスリーブ19と転写材搬送ベルト6の間に挟み付け
てそのトナーに機械的な大きなストレスを与えることが
なくなり、トナー粒子がくだけてその特性が劣化するよ
うな不具合を防止できる。このようなトナーを現像装置
3へ搬送して再使用すれば、トナー像の画質をより一層
高品質なものにすることができる。
【0051】またクリーニングスリーブ19を転写材搬
送ベルト6の表面から離す構成を採用すると、クリーニ
ングスリーブ19を不動に固定し、その内部の磁石20
を回転させ、或いはその両者を回転させて転写材搬送ベ
ルト6の表面から除去したトナーをクリーニングスリー
ブ19上に担持させて搬送することもできる。トナー担
持体としてクリーニングベルトなどを用いたときも同様
である。
【0052】ところで、図1に示した磁力クリーニング
手段18は、転写材搬送ベルト6の表面から実質的に磁
性トナーのみを除去するものであるから、この磁力クリ
ーニング手段18を通過した後の転写材搬送ベルト6の
表面には、紙粉などの異物が依然として付着し、また極
く少量のトナーが付着しているのが普通である。ところ
が、通常はその異物やトナーの付着量は極くわずかであ
るため、かかる異物やトナーが転写材6の裏面を大きく
汚すことはなく、前述した構成だけであっても、通常は
不具合が発生することはない。
【0053】ところが、転写材搬送ベルト6の表面に付
着した異物や少量のトナーが経時的に蓄積し、その量が
漸次増大すると、これが転写材6の裏面に付着して、こ
れを汚すことも考えられる。そこで、図1に示した画像
形成装置においては、前述の磁力クリーニング手段18
のほかに、その磁力クリーニング手段18によって除去
されずに、転写材搬送ベルト6より成る転写材担持体の
表面に付着している異物を除去する転写材担持体用の異
物クリーニング手段26が設けられている。この異物ク
リーニング手段26は、転写材搬送ベルト6より成る転
写材担持体の回転方向に関し、前述の磁力クリーニング
手段18よりも下流側であって、感光体1より成る像担
持体の表面のトナー像を転写材9に転写する転写部11
よりも上流側の位置に、その転写材担持体に対向して設
けられている。
【0054】図1に示した異物クリーニング手段26
は、転写材搬送ベルト6の幅方向にその全幅に亘って延
びる導電性の異物担持ローラ27より成り、その異物担
持ローラには、電源28によって転写材搬送ベルト6上
に付着した磁性トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加
される。この異物担持ローラ27は適宜な方向、図1の
例では時計方向に回転駆動される。異物担持ローラ27
は転写材搬送ベルト6の表面に接触していても、或いは
微小間隙をあけて離間していてもよい。
【0055】異物担持ローラ27には、転写材搬送ベル
ト6が回転している間中、或いはその回転中の所定の時
間にだけ、電源28によって上述した極性の電圧が印加
される。このため、磁力クリーニング手段18によって
除去されずに転写材搬送ベルト6の表面に付着している
紙粉などの異物や、極く少量のトナーが、電圧の印加さ
れた異物担持ローラ27に対向すると、その異物担持ロ
ーラ27に静電的に移行し、当該異物担持ローラ27の
表面に静電的に付着する。そして、その異物と少量のト
ナーは、異物担持ローラ27の回転によって、その回転
方向に搬送され、当該異物担持ローラ27の表面に先端
を圧接したスクレーパ29によって、当該表面から掻き
取られ、異物収容ケース30に落下する。このように転
写材搬送ベルト6の表面から除去される異物につき、図
1では符号S1を付して示してある。
【0056】異物収容ケース30の底部に落下した異物
とトナーは、現像装置3へ搬送されて再使用されること
はなく、異物収容ケース30に溜められる。或いは図示
していない異物搬送部材によって、同じく図示していな
い異物容器に搬送される。いずれの場合も、そのトナー
と異物が或る量に達したとき廃棄される。異物担持ロー
ラ27は、転写材搬送ベルト6の表面から除去された異
物を表面に担持して搬送する異物担持体の一例を構成す
るものであり、かかる異物担持ローラ27に代えて、例
えば導電性の無端ベルトより成る異物担持体を用いるこ
ともできる。
【0057】上述のように、磁力クリーニング手段18
によって除去されなかった転写材搬送ベルト6上の異物
を異物クリーニング手段26によってその転写材搬送ベ
ルト6の表面から除去できるので、転写材9の裏汚れを
より一層確実に防止でき、しかもその転写材9の感光体
1からの分離不良を抑えることができる。
【0058】図1に示した画像形成装置においては、転
写材担持体用の異物クリーニング手段26が、転写材搬
送ベルト6より成る転写材担持体の表面から異物を除去
すべく、磁性トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加さ
れ、かつ磁力クリーニング手段表面から除去された異物
を表面に担持しつつ搬送する異物担持ローラ27より成
る異物担持体を具備しており、かかる異物クリーニング
手段26により回収された異物とトナーは、現像装置3
にて再使用されることなく廃棄される。この構成による
と、転写材搬送ベルト6上の異物を静電的に回収できる
ので、転写材搬送ベルト6の表面に大きな外力を及ぼす
ことがなく、転写材搬送ベルト6の劣化を抑えることが
できる。
【0059】なお、図1に符号31及び32で示したも
のは、クリーニングケース22内のトナーが外部に飛散
することを防止するためのブラシより成るシール部材で
ある。
【0060】一方、図3に示した実施形態例では、前述
の転写材担持体用の異物クリーニング手段26が、転写
材搬送ベルト6より成る転写材担持体の表面に圧接して
異物を掻き取るクリーニングブレード33を具備してい
る。図1に示した異物担持ローラ27、スクレーパ29
及び電源28の代りに、クリーニングブレード33が用
いられているのである。このクリーニングブレード33
は、例えばゴム又は軟質合成樹脂などの弾性材より成
り、その先端エッジ部が、転写材搬送ベルト6の表面
に、その全幅に亘って圧接し、当該表面に付着した異物
や少量のトナーを掻き取って転写材搬送ベルト6の表面
を清掃する。
【0061】図3における他の構成は、図1及び図2に
示したところと変りはなく、クリーニングブレード33
によって転写材搬送ベルト6の表面から除去された異物
とトナーは、現像装置3にて再使用されずに廃棄される
ことも、図1に示した画像形成装置と同じである。図1
及び図3における同一又は互いに対応する要素には同一
の符号を付してある。
【0062】図3に示したクリーニングブレード33よ
り成る異物クリーニング手段26を用いると、そのクリ
ーニングブレード33に電圧を印加しなくともよいた
め、その全体の構成を簡素化でき、コストの低減を達成
できる。
【0063】またクリーニングブレード33を用いた場
合、そのクリーニングブレード33と転写材搬送ベルト
6の表面との間の摩擦力が大きくなると、その摩擦力に
よってクリーニングブレード33がめくれるおそれがあ
るので、両者の摩擦力が小さくなるように、クリーニン
グブレード33と転写材搬送ベルト6の材質を選択する
ことが望ましい。転写材搬送ベルト6を、図2の(a)
に示したように2層構造の弾性体により構成すると、そ
の表面層6bとクリーニングブレード33との間の摩擦
係数を容易に下げることができる。また転写材搬送ベル
ト6を、複数のローラ7,8に、伸長状態で巻き掛ける
と、その転写材搬送ベルト6の幅方向全体に亘って圧接
したクリーニングブレード33が、その全体に亘って均
一な圧力で転写材搬送ベルト6の表面に圧接するので、
転写材搬送ベルト表面に付着した異物を円滑に除去する
ことが可能となる。
【0064】異物クリーニング手段としては、上述した
例のほか、例えばファーブラシや、クリーニング剤をそ
の担持体に担持して形成した磁気ブラシなど、それ自体
公知の他の手段を用いることもできる。
【0065】図1及び図3に示した例においては、磁力
クリーニング手段18と異物クリーニング手段26をそ
れぞれ設け、前者の磁力クリーニング手段18によっ
て、先ず、転写材搬送ベルト6の表面に付着した磁性ト
ナーを除去し、次いで、後者の異物クリーニング手段2
6によって異物を除去するように構成されているが、図
4及び図5に示した実施形態例では、磁力クリーニング
手段18だけで、転写材搬送ベルト6の表面に付着した
磁性トナーと、異物とを別々に除去できるように構成さ
れている。
【0066】すなわち、図4及び図5に示した実施形態
例においても、図1乃至図3の場合と全く同じく、転写
材担持体用の磁力クリーニング手段18が、転写材搬送
ベルト6より成る転写材担持体の表面に付着した磁性ト
ナーを当該転写材担持体表面から除去すべく、その磁性
トナーに磁力を及ぼす複数の磁石20と、転写材担持体
表面から除去した磁性トナーを、磁石20の磁力によっ
て表面に担持しつつ搬送するクリーニングスリーブ19
から構成されたトナー担持体とを具備している。クリー
ニングスリーブ19は非磁性体より成り、またトナー担
持体を非磁性体より成るクリーニングベルトから構成す
ることもでき、さらにはクリーニングスリーブ19又は
クリーニングベルトなどから成るトナー担持体を、転写
材搬送ベルト6より成る転写材担持体の表面に図4に示
す如く当接させ、或いは、その表面から離間させて配置
できることも図1乃至図3に示した例と変りはない。
【0067】かかる磁力クリーニング手段18によっ
て、先に示した例と全く同様に、転写材搬送ベルト6よ
り成る転写材担持体の表面に付着した磁性トナーを、磁
力によって、当該転写材担持体表面から除去することが
できる。磁力クリーニング手段18によって、転写材搬
送ベルト6より成る転写材担持体の表面から除去された
磁性トナーT3を、トナー搬送管24とこれに内設され
たトナー送り部材25を具備するトナー搬送手段23に
よって現像装置3へ搬送し、その磁性トナーを現像装置
3において再使用することも図1乃至図3の例と変りは
ない。図4及び図5に示した要素のうち、図1と同一又
は互いに対応する要素には同一の符号も付してある。
【0068】先の例と異なる第1の点は、図1及び図3
に示した如き専用の異物クリーニング手段が設けられて
おらず、図4及び図5に示した磁力クリーニング手段1
8が、転写材搬送ベルト表面に付着した異物をも除去す
るように構成され、当該磁力クリーニング手段18が、
磁性トナーと異物を別々に転写材搬送ベルト6の表面か
ら除去する点にある。また、転写材搬送ベルト6から除
去された磁性トナーを受けるクリーニングケース22
と、転写材搬送ベルト6から除去された異物を受ける異
物収容ケース30が隣接して配置され、両者を仕切る隔
壁35に形成された貫通孔(開口)には開閉体36が配
置され、その開閉体36は、その下部がヒンジ37によ
って隔壁35に回動可能に枢着されている。かかる開閉
体36は、例えば図示していないソレノイドなどから成
る駆動装置によって、図4に示した位置と図5に示した
位置との間を回動開閉される。
【0069】転写材搬送ベルト6が回転している際、そ
の表面に付着した磁性トナーを除去するときは、先に説
明した例と全く同じく、非磁性体より成るクリーニング
スリーブ19が図4における時計方向に回転駆動され、
転写材搬送ベルト6の表面に付着した磁性トナーが、ク
リーニングスリーブ19の表面に、磁石20の磁力によ
って引き付けられ、そのクリーニングスリーブ19の表
面に担持される。そして、そのクリーニングスリーブ1
9の表面に担持されたトナーは、クリーニングスリーブ
19の回転によって搬送され、当該クリーニングスリー
ブ19の表面に圧接した非磁性体より成るスクレーパ2
1によってクリーニングスリーブ19の表面から掻き取
られる。
【0070】このとき、開閉体36は図4に示すよう
に、クリーニングケース22の内部と異物収容ケース3
0の内部を仕切る閉位置を占め、従ってクリーニングス
リーブ19から掻き取られた磁性トナーT3は、クリー
ニングケース22内に落下し、このトナーは、トナー搬
送スクリュー34より成るトナー排出部材によってトナ
ー搬送管24に送られる。次いで、この磁性トナーは回
転するトナー送り部材25によって現像装置3の現像ケ
ーシング4内に搬送され、ここで再使用される。この場
合も、実質的に磁性トナーだけが現像装置3へ送られる
ので、このトナーにより形成されるトナー像の画質が劣
化することはない。
【0071】上述のように転写材搬送ベルト6の表面か
ら実質的に磁性トナーのみを除去するので、その表面に
は紙粉などの異物が残されて付着したままとなる。そこ
で、転写材搬送ベルト6が回転している適時に、転写材
搬送ベルト6の表面に付着した紙粉などの異物を、クリ
ーニングスリーブ19の方へ静電的に回収する。
【0072】すなわち、クリーニングスリーブ19は非
磁性体であると共に導体より成り、例えばアルミニウム
によって構成されており、かかるクリーニングスリーブ
19が異物を回収するときは、電源38によって、当該
クリーニングスリーブ19に対して、磁性トナーの帯電
極性と逆極性、本例ではマイナスの電圧を印加する。こ
れにより、転写材搬送ベルト6の表面に付着した紙粉な
どの異物とトナーが静電的にクリーニングスリーブ19
の表面に移行し、当該転写材搬送ベルト6の表面が清掃
される。このような異物除去モードに移行すると、前述
の開閉体36用の駆動装置の作動により、開閉体36
が、図5に示すように、クリーニングケース22の内部
と異物収容ケース30の内部の間の開口を開放する位置
へ回動する。開閉体36がスクレーパ21の下方の位置
を占めるのである。
【0073】一方、クリーニングスリーブ19の表面に
静電的に付着した異物とトナーは、そのクリーニングス
リーブ19の時計方向への回転によってその回転方向に
搬送され、スクレーパ21によってクリーニングスリー
ブ19の表面から掻き取られて下方に落下する。このよ
うに落下した異物は、開閉体36に案内されながら異物
収容ケース30の内部に送り込まれる。ここに収容され
た異物とトナーは、現像装置3へ搬送されて再使用され
ることなく、廃棄される。
【0074】上述のように、図4及び図5に示した実施
形態例の画像形成装置においては、転写材担持体用の磁
力クリーニング手段18が、その磁石20の磁力だけで
は回収されずに転写材搬送ベルト6より成る転写材担持
体の表面に付着している異物をクリーニングスリーブ1
9より成るトナー担持体に静電的に回収するように、当
該磁力クリーニング手段18のトナー担持体に、磁性ト
ナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する電源38より
成る電圧印加手段が設けられ、当該磁力クリーニング手
段18がその磁力だけで転写材担持体表面から除去した
磁性トナーをトナー搬送手段23によって現像装置3へ
搬送し、ここでそのトナーを再使用するように構成され
ている。磁力クリーニング手段18によって転写材搬送
ベルト6の表面から回収された異物とトナーは、現像装
置3にて再使用されることはない。他の構成は、図1乃
至図3に示した実施形態例と異なるところはない。
【0075】図4及び図5に示した実施形態例の構成に
よると、図1乃至図3に関連して先に説明した実施形態
例と同様の作用効果を奏することができるほか、専用の
異物クリーニング手段を省くことができ、これによって
画像形成装置のコストを低減できると共に、その構造を
簡素化することができる。
【0076】転写材搬送ベルト6の表面に付着した異物
を除去すべく、クリーニングスリーブ19に電圧を印加
するタイミングは適宜設定することができる。例えば、
画像形成動作が行われる毎に、その一部の時間帯だけ、
クリーニングスリーブ19に電圧を印加したり、何回か
の画像形成動作が行われる間に1回だけクリーニングス
リーブ19に電圧を印加するようにすることができる。
ところが、画像形成動作中の一部の時間帯だけクリーニ
ングスリーブ19に電圧を印加すると、特にクリーニン
グスリーブ19が転写材搬送ベルト6の表面に接触状態
で配置されている場合には、その印加電圧が、感光体表
面から転写材9へのトナー像の転写動作や、転写材9の
転写材搬送ベルト6からの分離動作に悪影響を与えるこ
とも考えられる。例えば、転写動作の実行中に、転写材
搬送ベルト6に接触したクリーニングスリーブ19に電
圧を印加すると、転写材搬送ベルト6は前述のように中
抵抗体より成るので、その印加電圧の影響により、転写
部11における転写電界の強さが適正値から外れてしま
い、トナー像の転写効率が低下することが考えられる。
【0077】上述の不具合を除去するには、感光体1よ
り成る像担持体の表面から転写材9へトナー像を転写す
る転写動作時以外の時期に、電源38より成る電圧印加
手段により、磁力クリーニング手段18のクリーニング
スリーブ19に電圧を印加するように構成することが望
ましい。このようにすれば、クリーニングスリーブ19
に印加された電圧が転写動作に悪影響を与えることはな
く、常に高い転写効率を維持することができる。
【0078】図6は、その一例を示すタイミングチャー
トであり、この図における転写電圧とは、転写ローラ1
2への電圧の印加を意味し、クリーニング電圧とは、ク
リーニングスリーブ19への電圧の印加を意味してい
る。また同図のオン,オフは、そのそれぞれの電圧の印
加と、その電圧印加の解除を示している。
【0079】画像形成動作の開始に伴って転写電圧がt
1の時点でオンされる。電源14によって転写ローラ1
2への転写電圧の印加が開始されるのである。これによ
り、感光体1上のトナー像が転写材9上に転写される。
このとき、クリーニングスリーブ19には電圧は印加さ
れず、磁力クリーニング手段18は、専らその磁石20
の磁力の作用で、転写材搬送ベルト6表面の磁性トナー
をクリーニングスリーブ19の表面に引き付けて転写材
搬送ベルト6の表面を清掃する。この磁性トナーは現像
装置3へ搬送されて再使用される。
【0080】転写動作が終了すると、t2の時点で転写
ローラ12への転写電圧の印加がオフされ、これと同時
又はその直後にクリーニングスリーブ19へのクリーニ
ング電圧の印加が開始される。これにより、転写材搬送
ベルト6の表面の異物とトナーが静電的にクリーニング
スリーブ19の表面に引かれ、転写材搬送ベルト6の表
面が清掃される。このようにして回収された異物は、前
述の如く、異物収容ケース30に収容され、最終的に廃
棄される。所定時間だけクリーニングスリーブ19へ電
圧を印加した後、t3の時点でその電圧の印加がオフさ
れる。
【0081】また、転写材9が転写材搬送ベルト6から
分離された後に、クリーニングスリーブ19へのクリー
ニング電圧の印加を開始するように構成すれば、その印
加電圧が、転写材搬送ベルト6から転写材9を分離する
機能に悪影響を与える不具合を阻止できる。転写材担持
体から転写材が離れた後に、電圧印加手段により、磁力
クリーニング手段に電圧を印加するのである。
【0082】以上説明した実施形態例においては、像担
持体が、感光体1よりなる潜像担持体として構成され、
その感光体1の表面に現像装置3によってトナー像を形
成し、そのトナー像を最終転写材上に転写するように構
成されているが、上述した各構成は、像担持体が中間転
写体であるときも支障なく適用することができる。すな
わち、例えば感光体より成る潜像担持体表面に現像装置
によってトナー像を形成し、そのトナー像を例えばベル
ト又はドラムより成る中間転写体に一次転写し、その中
間転写体上のトナー像を、例えば転写紙より成る最終転
写材に転写する形式の画像形成装置は従来より周知であ
るが、かかる中間転写体より成る像担持体の表面に形成
されたトナー像を、例えば転写材搬送ベルトより成る転
写材担持体に担持された転写材に転写する場合にも、前
述の構成をそのまま採用することができる。この場合に
は、現像装置は、中間転写体より成る像担持体の表面に
直接トナー像を形成するのではなく、潜像担持体を介し
て当該中間転写体の表面にトナー像を形成することにな
る。
【0083】また、前述の各実施形態例においては、回
転駆動されつつ、表面に転写材を担持して搬送する転写
材担持体として、転写材搬送ベルト6を示したが、転写
材担持体がかかる転写材搬送ベルト以外のものであると
きも、前述した各構成を支障なく適用できる。例えば、
感光体より成る潜像担持体にドラム状の転写材担持体を
対置させ、その転写材担持体の周面に、例えば転写紙よ
り成る転写材を巻き付けてクランプし、当該転写材担持
体を感光体に同期させて回転駆動し、その転写材担持体
に担持された転写材の表面に、感光体表面に形成された
トナー像を転写する形式の画像形成装置にも、前述の構
成を適用できるのである。
【0084】ところで、図1に示した画像形成装置は、
像担持体の一例である感光体1の表面にトナー像を形成
する現像装置3と、そのトナー像を転写材9に転写する
転写手段の一例である転写ローラ12と、トナー像転写
後の像担持体表面に残留付着しているトナーT2をその
像担持体表面から除去して当該表面を清掃するクリーニ
ング装置16とを具備しているが、そのクリーニング装
置16にも、前述した実施形態例の技術思想が採用され
ている。
【0085】感光体上の転写残トナーを従来のクリーニ
ング装置によって除去して回収した場合、その回収トナ
ー中に多量の紙粉が含まれているので、そのトナーをそ
のまま現像装置へ搬送し、ここでそのトナーを再使用す
ると、これにより形成されたトナー像の画質が劣化す
る。図1に示したクリーニング装置16によれば、次に
説明するようにかかる不具合を支障なく除去することが
できる。
【0086】図1に示した画像形成装置においては、先
にも説明したように、感光体1の表面に磁性トナーによ
ってトナー像が形成される。トナー像を構成するトナー
1として磁性トナーが用いられているのである。
【0087】しかも、感光体1より成る像担持体の回転
方向に関し、転写材9に対してトナー像を転写する転写
部11よりも下流側であって、帯電チャージャ2より成
る帯電装置よりも上流側に位置するクリーニング装置1
6が、感光体1より成る像担持体の表面に残留付着して
いる磁性トナーT2を磁力によって当該像担持体表面か
ら除去する像担持体用の磁力クリーニング手段118
と、その磁力クリーニング手段118によって除去され
ずに像担持体表面に付着している異物を像担持体表面か
ら除去する像担持体用の異物クリーニング手段126と
を具備している。
【0088】また、この画像形成装置には、磁力クリー
ニング手段118によって、感光体1より成る像担持体
の表面から除去した磁性トナーを、現像装置3において
再使用すべく、その磁性トナーを現像装置3へ搬送する
トナー搬送手段123が設けられている。
【0089】図1に示した像担持体用の磁力クリーニン
グ手段118は、前述の転写材担持体用の磁力クリーニ
ング手段18と同様に、感光体1より成る像担持体の表
面に付着した磁性トナーT2を当該像担持体表面から除
去すべく、その磁性トナーに磁力を及ぼす磁石120
と、像担持体表面から除去した磁性トナーを、磁石12
0の磁力によって表面に担持しつつ搬送するクリーニン
グスリーブ119として構成されたトナー担持体とを具
備している。クリーニングスリーブ119は、アルミニ
ウムなどの非磁性体により構成され、感光体1に対向し
てその感光体1の軸線方向の全長に亘って延び、図1に
おける反時計方向に回転駆動される。複数の磁石120
は、その互いに異なった極性の磁極をクリーニングスリ
ーブ119の内周面に向けて位置し、当該クリーニング
スリーブ119の周方向に沿って固定配置されている。
【0090】転写部11において転写材9に転写されず
に感光体1の表面に残留付着した磁性トナーT2がクリ
ーニングスリーブ119の設けられた位置に至ると、当
該トナーT2は、磁石120の磁力によって感光体1の
表面からクリーニングスリーブ119の表面に移行す
る。この場合も、実質的に磁性トナーのみがクリーニン
グスリーブ119へ引き付けられ、紙粉などの異物は感
光体1の表面に残される。このようにして転写材9に転
写されずに感光体1の表面に残った磁性トナーT2が、
磁力の作用で感光体1の表面から除去される。
【0091】クリーニングスリーブ119の表面に移行
し、磁石120の磁力によってそのクリーニングスリー
ブ119の表面に担持された磁性トナーは、クリーニン
グスリーブ119の回転によってその回転方向に搬送さ
れ、当該クリーニングスリーブ119の表面に先端部を
圧接した非磁性体より成るスクレーパ121によってク
リーニングスリーブ119の表面から掻き取られ、クリ
ーニングケース122の底部に落下する。このように落
下するトナーに対し、図1では符号T4を付して示して
ある。
【0092】一方、トナー搬送手段123は、先に説明
したトナー搬送手段23と同様に、クリーニングケース
122と現像ケーシング4に形成された各開口に各端部
が接続されたトナー搬送管124と、その内部に設けら
れて回転駆動されるトナー送り部材125を有してい
る。トナー送り部材125が、例えばコイル又はスクリ
ューなどから構成されることも、トナー送り部材25と
変りはない。
【0093】クリーニングスリーブ119から落下した
磁性トナーT4は、トナー搬送スクリュー134より成
るトナー排出部材によってトナー搬送管124内に送り
込まれ、次いでそのトナーはトナー送り部材125によ
って現像装置3の現像ケーシング4内に搬送される。そ
して、ここでその現像ケーシング4内の現像剤Dに混ぜ
合わされ、再び静電潜像の可視像化のために使用され
る。その際、現像装置3には、実質的に磁性トナーのみ
が搬送されるので、このトナーによって形成されるトナ
ー像の画質が低下する不具合を阻止でき、異物除去装置
を設けずとも、トナー像の品質劣化を防止できる。
【0094】クリーニングスリーブ119より成るトナ
ー担持体に代え、例えば非磁性体より成るクリーニング
ベルトを用いることもできる。またクリーニングスリー
ブ119やクリーニングベルトなどから成るトナー担持
体を感光体より成る像担持体の表面に接触させてもよい
が、当該トナー担持体を像担持体表面から例えば1mm程
離間させれば、回収されるトナーに対して過大なストレ
スを与えることを阻止でき、そのトナーによって形成さ
れるトナー像の品質をより一層高めることができる。ト
ナー担持体を感光体1から離間させたときは、そのトナ
ー担持体内の磁石120を回転させ、或いはその両者を
回転させてトナーを搬送することもできる。
【0095】一方、感光体1の表面に付着した紙粉など
の異物は磁力クリーニング手段118によっては感光体
表面から除去されず、かかる異物は、感光体1の回転方
向に関して磁力クリーニング手段118の下流側に設け
られた異物クリーニング手段126によって感光体1の
表面から除去される。
【0096】図1に示した像担持体用の異物クリーニン
グ手段126は、前述の転写材担持体用の異物クリーニ
ング手段26と同様に、感光体1より成る像担持体の表
面から異物を除去すべく、磁性トナーの帯電極性と逆極
性の電圧を印加され、かつ像担持体表面から除去された
異物を表面に担持しつつ搬送する異物担持ローラ127
として構成された異物担持体を有している。本例の異物
担持ローラ127は導体より成り、電源128によっ
て、現像装置3において使用される磁性トナーの帯電極
性と逆極性、本例ではマイナス極性の電圧が印加され
る。異物担持ローラ127は、感光体1の軸線方向に、
その全長に亘って延び、かつ感光体1の表面に当接し、
又は微小間隔をあけて対置され、反時計方向に回転駆動
される。
【0097】感光体1上に付着した異物が異物担持ロー
ラ127に対向した位置に至ると、その異物は、異物担
持ローラ127に印加された電圧によって感光体1と異
物担持ローラ127との間に形成された電界によって、
感光体1の表面から異物担持ローラ127の表面に静電
的に移行する。このとき、感光体1の表面にわずかなト
ナーが残されているときは、このトナーも異物担持ロー
ラ127の表面に静電的に移行する。このようにして異
物担持ローラ127の表面に担持された異物は、その異
物担持ローラ127の回転によって搬送され、当該異物
担持ローラ127の表面に先端部を圧接したスクレーパ
129によってその表面から掻き取られ、異物収容ケー
ス130に収容される。このときの異物に対し、図1に
は符号S2を付して示してある。異物収容ケース130
に収容された異物は現像装置3へ搬送されることなく廃
棄される。
【0098】上述のようにして、感光体1の表面には、
磁性トナーも異物も除去され、かかる感光体表面に再び
トナー像が形成されるので、その画質が劣化することは
ない。
【0099】図3に示すように、像担持体用の異物クリ
ーニング手段126として、先端エッジ部が感光体1よ
り成る像担持体の表面に圧接して異物を掻き取るクリー
ニングブレード133を用いることもできる。このクリ
ーニングブレード133も、先に説明したクリーニング
ブレード33と同じく、ゴム又は軟質合成樹脂などの弾
性材により構成されている。図3に示した像担持体用の
磁力クリーニング手段118と、異物クリーニング手段
126と、トナー搬送手段123に関する他の構成は、
図1に示したところと変りはない。
【0100】図1に示すように、異物クリーニング手段
126として、例えばクリーニングスリーブ119より
成るトナー担持体を用いると、そのクリーニングスリー
ブが感光体1の表面に与える外力を小さくできる利点が
得られ、図3に示すようにクリーニングブレード133
を用いると、異物の除去効果を高め、しかも電源を不要
とすることができ、コストの低減を達成できる。勿論、
異物クリーニング手段26に関連して先に説明したよう
に、異物クリーニング手段126として、ファーブラシ
や磁気ブラシなどを用いることもできる。
【0101】上述した各構成も、先に説明したように像
担持体が中間転写体であるときにも支障なく適用でき
る。すなわち、中間転写体に転写されたトナー像を例え
ば転写紙より成る最終転写材に転写した後、その中間転
写体表面には、転写されなかった磁性トナーが残留する
が、かかるトナーを、図1及び図3に示した磁力クリー
ニング手段118と異物クリーニング手段126と同様
な構成の手段によって除去し、その磁力クリーニング手
段によって除去した磁性トナーを現像装置に搬送してこ
れを再使用し、異物クリーニング手段によって除去した
異物については、これを廃棄するのである。この場合
も、現像装置は中間転写体より成る像担持体に直にトナ
ー像を形成するのではなく、感光体などの潜像担持体を
介して、トナー像を形成することになる。
【0102】ところで、以上説明した各実施形態例の現
像装置3において使用する現像剤Dは、前述のように、
磁性トナーとキャリアを有する粉体状の二成分系現像剤
であってもよいし、キャリアを含まない粉体状の一成分
系現像剤であってもよいが、その現像剤が、図示した例
のように二成分系現像剤であると特に有利である。その
理由は以下の通りである。
【0103】一成分又は二成分のいずれの現像剤にも、
トナーの流動性を高めたり、その帯電機能を制御するな
どの目的で、当該トナーに添加剤が外添されている。そ
の際、一成分系現像剤にはキャリアが含まれていないの
で、そのトナーの流動性を高めるべく、当該一成分系現
像剤には二成分系現像剤よりも多量の添加剤が含まれて
いる。
【0104】現像装置3において、このような一成分系
現像剤を用いた場合、そのトナーとこれに混合された添
加剤が、いっしょになって感光体1に静電的に付着し、
しかもいっしょに磁力クリーニング手段18,118に
よって転写材搬送ベルト6又は感光体1の表面から回収
され、これが現像装置3へ戻されるのであれば特に問題
は生じない。ところが、トナーが現像装置3から上述の
ように循環して再び現像装置3に戻される間に、添加剤
がトナー粒子から遊離し、これらが互いに異なった動き
をすることも少なくない。このような場合、現像装置3
へ戻されたトナーに外添された添加剤の含有率が、当初
の含有率から大きく変化する。かかるトナーを現像装置
3において再使用し、トナー像を形成すると、その画質
の劣化などの種々の問題を起こすおそれがある。
【0105】これに対し、二成分系現像剤では、そのキ
ャリアが流動性や帯電機能の制御をある程度助ける働き
をなすので、そのトナー中に外添される添加剤の量は元
々少ない。従って、現像装置3においてかかる二成分系
現像剤を用いれば、そのトナーが現像に使用され、これ
が再び現像装置3に戻されてきたときも、その添加剤の
含有量の変動を小さくすることができる。このように、
二成分系現像剤を用いると、一成分系現像剤を用いた際
の上記問題は生じにくく、常に高品質なトナー像を形成
することができる。このように、前述の各実施形態例の
現像装置3において用いられる現像剤が、磁性トナーと
キャリアを有する二成分系現像剤であることが望ましい
のである。
【0106】本発明は、電子複写機に限らず、プリン
タ、ファクシミリ、或いはこれらの複合機などの画像形
成装置にも広く適用できるものである。
【0107】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、転写材の裏汚れを抑制できると共に、転写材担持体
に付着したトナーを現像装置に戻し、これを再使用する
ので、トナーの有効利用を図ることができる。しかも、
異物が混入していないか、又はその混入量の極く少ない
トナーを現像装置へ戻して再使用でき、これにより形成
されるトナー像の品質を高めることができる。
【0108】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体表面の異物も除去するので、転写材の裏汚
れをより一層効果的に防止することができる。
【0109】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体用の異物クリーニング手段により転写材担
持体の表面を傷める不具合を効果的に防止することがで
き、転写材担持体の寿命を延ばすことができる。
【0110】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体用の異物クリーニング手段の構成を簡素化
でき、そのコストの低減を達成できる。
【0111】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体用の磁力クリーニング手段だけで、転写材
担持体表面に付着した磁性トナーのみならず、異物をも
除去でき、画像形成装置全体の構造を簡素化できる。し
かも、現像装置へ戻すトナー中には実質的に異物が混入
しておらず、そのトナーによって高品質なトナー像を形
成することができる。
【0112】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
磁力クリーニング手段への電圧印加によって、像担持体
から転写材へのトナー像の転写動作に悪影響が及ぼされ
るおそれをなくすことができる。
【0113】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体用の磁力クリーニング手段の構成を簡素化
でき、そのコストを低減することが可能である。
【0114】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
転写材担持体表面からトナーを回収するとき、そのトナ
ーに大きなストレスを与えることを阻止でき、当該トナ
ーを現像装置に搬送して再使用したとき、これにより形
成されるトナー像の画質低下を防止できる。
【0115】請求項9に記載の画像形成装置によれば、
トナー像転写後の像担持体表面に残留付着するトナーを
回収し、これを現像装置へ戻して再使用できるので、ト
ナーの有効利用を図ることができ、しかも異物が混入し
ていないか、又はその混入量の極く少ないトナーを現像
装置へ戻すことができるので、このトナーにより形成さ
れるトナー像の画質を高めることができる。
【0116】請求項10に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体用の磁力クリーニング手段の構成を簡素化
でき、そのコストを低減することが可能である。
【0117】請求項11に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体表面からトナーを回収するとき、そのトナ
ーに大きなストレスを与えることを阻止でき、当該トナ
ーを現像装置に搬送して再使用したとき、これにより形
成されるトナー像の画質低下を防止できる。
【0118】請求項12に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体用の異物クリーニング手段により像担持体
表面を傷める不具合を効果的に防止でき、像担持体の寿
命を延ばすことができる。
【0119】請求項13に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体用の異物クリーニング手段の構成を簡素化
でき、そのコストの低減を達成できる。
【0120】請求項14に記載の画像形成装置によれ
ば、現像装置へ戻されたトナーの添加剤の含有量変動を
小さく留めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す部分断面概略図であ
る。
【図2】転写材搬送ベルトの拡大断面図である。
【図3】画像形成装置の他の例を示す部分断面概略図で
ある。
【図4】画像形成装置のさらに他の例を示す部分断面概
略図である。
【図5】図4に示した開閉体が開いたときの様子を示
す、図4と同様な図である。
【図6】クリーニングスリーブへの電圧印加タイミング
の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 現像装置 9 転写材 16 クリーニング装置 18 磁力クリーニング手段 20 磁石 23 トナー搬送手段 26 異物クリーニング手段 33 クリーニングブレード 118 磁力クリーニング手段 120 磁石 123 トナー搬送手段 126 異物クリーニング手段 133 クリーニングブレード D 現像剤 S1 異物 S2 異物 T1 トナー T2 トナー T3 トナー T4 トナー
フロントページの続き (72)発明者 望月 学 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 碓井 則之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 前 亜佐美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体表面にトナー像を形成する現像
    装置と、回転駆動されつつ、表面に転写材を担持して搬
    送する転写材担持体と、該転写材担持体に担持された転
    写材の表面に、前記像担持体表面に形成されたトナー像
    を転写する転写手段とを具備する画像形成装置におい
    て、 前記トナー像を構成するトナーとして磁性トナーを用い
    ると共に、転写材担持体表面に付着した磁性トナーを磁
    力によって当該転写材担持体表面から除去する転写材担
    持体用の磁力クリーニング手段と、該磁力クリーニング
    手段によって転写材担持体の表面から除去された磁性ト
    ナーを、前記現像装置において再使用すべく、当該磁性
    トナーを現像装置へ搬送するトナー搬送手段とを設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写材担持体の回転方向に関し、前
    記磁力クリーニング手段よりも下流側であって、像担持
    体表面のトナー像を転写材に転写する転写部よりも上流
    側の位置に、磁力クリーニング手段によって除去されず
    に、転写材担持体の表面に付着している異物を除去する
    転写材担持体用の異物クリーニング手段を設けた請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写材担持体用の異物クリーニング
    手段が、転写材担持体の表面から異物を除去すべく、前
    記磁性トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加され、か
    つ転写材担持体表面から除去された異物を表面に担持し
    つつ搬送する異物担持体を具備する請求項2に記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写材担持体用の異物クリーニング
    手段が、転写材担持体表面に圧接して異物を掻き取るク
    リーニングブレードを具備する請求項2に記載の画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写材担持体用の磁力クリーニング
    手段が、その磁力によって回収されずに転写材担持体表
    面に付着している異物を静電的に回収するように、当該
    クリーニング手段に、前記磁性トナーの帯電極性と逆極
    性の電圧を印加する電圧印加手段を設け、該磁力クリー
    ニング手段がその磁力だけで転写材担持体表面から除去
    した磁性トナーを前記トナー搬送手段により前記現像装
    置へ搬送する請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記像担持体表面から転写材へトナー像
    を転写する転写動作時以外の時期に、前記電圧印加手段
    により磁力クリーニング手段に電圧を印加する請求項5
    に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写材担持体用の磁力クリーニング
    手段が、転写材担持体表面に付着した磁性トナーを当該
    転写材担持体表面から除去すべく、その磁性トナーに磁
    力を及ぼす磁石と、転写材担持体表面から除去した磁性
    トナーを、前記磁石の磁力によって表面に担持しつつ搬
    送するトナー担持体とを具備する請求項1乃至6のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記トナー担持体が、転写材担持体表面
    から離間している請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 像担持体表面にトナー像を形成する現像
    装置と、そのトナー像を転写材に転写する転写手段と、
    トナー像転写後の像担持体表面に残留付着しているトナ
    ーを当該像担持体表面から除去するクリーニング装置と
    を具備する画像形成装置において、 前記トナー像を構成するトナーとして磁性トナーを用い
    ると共に、前記クリーニング装置が、像担持体表面に残
    留付着している磁性トナーを磁力によって当該像担持体
    表面から除去する像担持体用の磁力クリーニング手段
    と、該磁力クリーニング手段によって除去されずに像担
    持体表面に付着している異物を像担持体表面から除去す
    る像担持体用の異物クリーニング手段とを具備し、前記
    磁力クリーニング手段によって像担持体表面から除去し
    た磁性トナーを、現像装置において再使用すべく、当該
    磁性トナーを現像装置へ搬送するトナー搬送手段を設け
    たことを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記像担持体用の磁力クリーニング手
    段が、像担持体表面に付着した磁性トナーを当該像担持
    体表面から除去すべく、その磁性トナーに磁力を及ぼす
    磁石と、像担持体表面から除去した磁性トナーを、前記
    磁石の磁力によって表面に担持しつつ搬送するトナー担
    持体とを具備する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記トナー担持体が、像担持体表面か
    ら離間している請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記像担持体用の異物クリーニング手
    段が、像担持体の表面から異物を除去すべく、前記磁性
    トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加され、かつ像担
    持体表面から除去された異物を表面に担持しつつ搬送す
    る異物担持体を具備する請求項9乃至11のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記像担持体用の異物クリーニング手
    段が、像担持体表面に圧接して異物を掻き取るクリーニ
    ングブレードを具備する請求項9乃至11のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記現像装置において用いられる現像
    剤が、磁性トナーとキャリアを有する二成分系現像剤で
    ある請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装
    置。
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