JPH10213356A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JPH10213356A
JPH10213356A JP1696197A JP1696197A JPH10213356A JP H10213356 A JPH10213356 A JP H10213356A JP 1696197 A JP1696197 A JP 1696197A JP 1696197 A JP1696197 A JP 1696197A JP H10213356 A JPH10213356 A JP H10213356A
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refrigerant
pressure
compressor
gas
intermediate pressure
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JP1696197A
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English (en)
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Yoshitaka Tomatsu
義貴 戸松
Hiroshi Kinoshita
宏 木下
Yoshiaki Takano
義昭 高野
Yasushi Yamanaka
康司 山中
Takeshi Sakai
猛 酒井
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2341/00Details of ejectors not being used as compression device; Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/06Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/068Expansion valves combined with a sensor
    • F25B2341/0683Expansion valves combined with a sensor the sensor is disposed in the suction line and influenced by the temperature or the pressure of the suction gas
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/02Centrifugal separation of gas, liquid or oil
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスインジェクション式の冷凍サイクル装置
において、レシーバの小型化を図る。 【解決手段】 凝縮器2の出口側にレシーバ3を設け、
このレシーバ3で分離された液冷媒を第1減圧手段をな
す温度式膨張弁4により中間圧に減圧し、この膨張弁4
で減圧された中間圧冷媒の気液を遠心式分離器5により
分離し、この分離器5で分離された液冷媒を第2減圧手
段をなす固定絞り6により低圧に減圧した後、蒸発器7
にて蒸発させる。蒸発器7で蒸発したガス冷媒を圧縮機
1の主吸入口1bに吸入させる。また、分離器5で分離
されたガス冷媒は中間圧流路8に流入させ、中間圧流路
8からのガス冷媒を圧縮機1の副吸入口1cに吸入させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスインジェクショ
ン式(2段圧縮式)のサイクルを用いて、高効率化を図
るとともに、レシーバの体格の小型化を図った冷凍サイ
クル装置に関するもので、例えば、自動車用空調装置に
用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来のガスインジェクション式冷凍サイ
クル装置は、一般に図9に示す構成であり、圧縮機11
にて圧縮されて吐出された高圧(図10のモリエル線図
のPhで示される圧縮機吐出側圧力)のガス冷媒を凝縮
器12にて凝縮した後に、この凝縮後の冷媒を固定絞り
からなる第1減圧装置13にて中間圧(図10のPm)
まで減圧し、中間圧のレシーバ(気液分離器)14内に
流入させる。このレシーバ14において、冷媒の気液を
分離して、飽和ガス冷媒をガスインジェクション用の中
間圧流路18を経て圧縮機11の副吸入口11cに導入
する。
【0003】一方、レシーバ14において分離された液
冷媒は温度式膨張弁からなる第2減圧装置15にて再度
減圧されて、低圧(図10のPl)の気液2相状態とな
る。そして、この気液2相冷媒は蒸発器16にて蒸発し
てガス冷媒となって、圧縮機11の主吸入口11bに吸
入される。このようなサイクル作動を行うことにより、
冷却作用に寄与しない中間圧のガス冷媒をレシーバ14
で分離して圧縮機11の副吸入口11cに直接導入し
て、圧縮機1の平均吸入圧を高めて、圧縮機動力を低減
できので、サイクルの高効率化を実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、本発明者らの実験検討により、次の理由から大
容量のレシーバ14が必要となることが分かった。すな
わち、凝縮器12の下流側に第1減圧装置13、レシー
バ14の順に配置しているので、冷房負荷変動や圧縮機
1の回転数変動に伴って高圧Phが変化すると、凝縮器
12の出口における冷媒の過冷却度SCが図10のC→
C′に示すように大きく変動する。この冷媒の過冷却度
SCの変動により、凝縮器12内での過熱ガス冷媒領域
と気液2相の飽和冷媒(凝縮)領域と過冷却液冷媒領域
との割合が大きく変動し、そのため、凝縮器2内での冷
媒量が大きく変動する。
【0005】その結果として、冷房負荷変動や圧縮機1
の回転数変動に伴ってレシーバ14内の液面が大きく変
動するので、大容量のレシーバ14が必要となることが
分かった。本発明は上記点に鑑みてなされたもので、中
間圧のガス冷媒を圧縮機の副吸入口に直接導入するガス
インジェクション式の冷凍サイクル装置において、レシ
ーバの体格の小型化を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜5記載の発明では、凝縮器(2)の出口
側にレシーバ(3)を設け、このレシーバ(3)で分離
された液冷媒を第1減圧手段をなす温度式膨張弁(4)
により中間圧に減圧し、この温度式膨張弁(4)で減圧
された中間圧冷媒の気液を遠心式分離器(5)により分
離し、この遠心式分離器(5)で分離された液冷媒を第
2減圧手段をなす固定絞り(6)により低圧に減圧した
後、蒸発器(7)にて蒸発させる。この蒸発器(7)に
て蒸発したガス冷媒を圧縮機(1)に備えた主吸入口
(1b)に吸入させ、また、遠心式分離器(5)で分離
されたガス冷媒は中間圧流路(8)を通して、圧縮機
(1)に備えた副吸入口(1c)に吸入させることを特
徴としている。
【0007】これによると、凝縮器(2)の出口側にレ
シーバ(3)を設けているので、レシーバ(3)内に形
成される冷媒の気液界面により常に凝縮器(2)の出口
部で冷媒の凝縮が丁度完了するように、レシーバ(3)
内の冷媒液面が調整される。そのため、従来技術のよう
に、冷房負荷変動や圧縮機回転数変動に伴って高圧が変
化したとき、凝縮器出口における冷媒の過冷却度が大き
く変動して凝縮器内での冷媒量が大きく変動するという
ことが発生せず、従って、ガスインジェションサイクル
においても、レシーバ(3)内に蓄積する冷媒量の変動
を通常のサイクルと同程度の量に抑制することができ、
レシーバ(3)の体格を従来のガスインジェションサイ
クルのレシーバ(14)に比して大幅に小型化できる。
【0008】しかも、遠心式分離器(5)は冷媒の旋回
流による遠心力を利用して冷媒の気液を分離するもので
あって、レシーバのように容器内に冷媒の液面を形成し
て冷媒の気液を分離するものではないから、遠心式分離
器(5)はレシーバのような容器方式に比して極めて小
さなものですむ。従って、レシーバ(3)と遠心式分離
器(5)の2つの気液分離手段を設置しても、従来の大
型のレシーバ(14)を必要とするものに比して、冷凍
サイクル装置の全体形状を十分小型化できる。
【0009】しかも、遠心式分離器(5)上流の第1減
圧手段として温度式膨張弁(4)を用い、遠心式分離器
(5)下流の第2減圧手段として固定絞り(6)を用い
ることにより、以下の作用効果を発揮できる。いま、仮
に、本発明の構成とは逆に、第1減圧手段として固定絞
りを用い、第2減圧手段として温度式膨張弁を用いた場
合について考えてみると、この場合は、圧縮機回転数が
低いときにも、ガスインジェクションの性能発揮にとっ
て必要な中間圧が得られるように、第1減圧手段として
の固定絞りの径を小さめに設定すると、圧縮機回転数が
上昇したときには径が小さめの固定絞りによる減圧量が
大きくなって、中間圧と低圧との差が小さくなって、第
2減圧手段としての温度式膨張弁が最大開度となって
も、蒸発器(7)側への冷媒流量が不足する事態が発生
して、冷房能力の低下を来す。
【0010】しかるに、本発明によると、第1減圧手段
として温度式膨張弁(4)を用いており、この温度式膨
張弁(4)の開度は、蒸発器(7)の出口の冷媒過熱度
を所定値に維持するように調整され、圧縮機回転数や冷
房負荷に対応して変化するから、上記のごとき不具合は
発生しない。また、固定絞り(6)は周知のごとく流入
する冷媒が乾き度を持つと流路抵抗が急激に大きくなる
流量特性を有しているから、遠心式分離器(5)におけ
る冷媒の気液分離性が低下して、固定絞り(6)側へガ
ス冷媒が混入しようとすると、遠心式分離器(5)下流
の固定絞り(6)の流量特性にて、上記ガス冷媒の混入
を抑制でき、冷凍効率の低下を防止できる。
【0011】しかも、温度式膨張弁(4)の上流にレシ
ーバ(3)を配置しているから、温度式膨張弁(4)に
は、レシーバ(3)で分離された液冷媒を常に流入させ
ることができ、そのため、温度式膨張弁(4)への乾き
度を持った冷媒流入に起因する作動不良も発生しない。
特に、請求項2記載の発明では、レシーバ(3)で分離
された液冷媒を過冷却する過冷却部(22)を備え、こ
の過冷却部(22)で過冷却された液冷媒を温度式膨張
弁(4)に流入させることを特徴としている。
【0012】このように、過冷却された液冷媒を温度式
膨張弁(4)にて中間圧に減圧することにより、蒸発器
入口での冷媒の乾き度を小さくして、冷凍効率のより一
層の向上を図ることができる。また、請求項3記載の発
明では、中間圧流路(8)に第1弁手段(73)を設
け、サイクル高圧(圧縮機吐出側圧力)もしくは中間圧
が低下したときに、第1弁手段(73)により中間圧流
路(8)の開度を小さくすることを特徴としている。
【0013】冷房負荷の低下あるいは、圧縮機回転数の
低下等により、サイクル高圧(あるいは中間圧)が低下
すると、遠心式分離器(5)において冷媒の気液分離性
が低下して、中間圧流路(8)に液冷媒が混入しようと
するが、請求項3記載の発明によると、このような場合
に第1弁手段(73)を閉弁状態あるいは小開度の絞り
状態とすることにより、中間圧流路(8)への液冷媒の
混入を防止できる。
【0014】また、請求項4記載の発明では、中間圧流
路(8)において第1弁手段(73)の下流側部位と、
圧縮機(1)の主吸入口(1b)の吸入側とを直接結合
するバイパス通路(74)を設けるとともに、このバイ
パス通路(74)に第2弁手段(75)を設け、サイク
ル高圧もしくは中間圧が低下したときに、第1弁手段
(73)により中間圧流路(8)の開度を小さくすると
ともに、第2弁手段(75)を開いてバイパス通路(7
4)を開通させることを特徴としている。
【0015】サイクル高圧が低下すると、ガスインジェ
クションの冷媒量が減少して、圧縮機(1)の無駄な動
力増加および空運転による耐久性悪化といった不具合を
発生する場合があるが、請求項4記載の発明によると、
サイクル高圧(あるいは中間圧)の低下に伴って、圧縮
機(1)の主、副の2つの吸入口(1b、1c)にとも
に蒸発器出口冷媒を吸入させて、中間圧流路(8)によ
るガス冷媒の導入、すなわち、ガスインジェクションを
停止することができるので、上記不具合を回避できる。
【0016】さらに、請求項5記載の発明では、遠心式
分離器(5)は、温度式膨張弁(4)の本体ケース(4
1)内に内蔵したことを特徴としており、これにより、
温度式膨張弁4と遠心式分離器5の両者を簡潔な一体構
造にまとめることができ、小型で安価に製造できるとと
もに、配管接続箇所を大幅に減少できるという利点があ
る。
【0017】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1は自動車空調用冷凍サイクル装置
のサイクル図で、第1実施形態を示す。1は圧縮機で、
電磁クラッチ(運転断続手段)1aを介して図示しない
自動車エンジン(駆動源)により駆動されるようになっ
ている。本例の圧縮機1は低圧冷媒を吸入する主吸入口
1bの他に、中間圧のガス冷媒を吸入する副吸入口1c
を有している。
【0019】そして、主吸入口1bから吸入した低圧冷
媒を圧縮し吐出する主圧縮部1dと、副吸入口1cから
吸入した中間圧冷媒を圧縮し吐出する副圧縮部1eとが
独立に設けられ、低圧冷媒の吸入、圧縮と中間圧冷媒の
吸入、圧縮とがそれぞれ独立に行われる。ここで、主圧
縮部1dと副圧縮部1eは具体的には、1つの圧縮機内
において、冷媒の圧縮を行うシリンダの冷媒流路を独立
させることにより構成することができ、また、もちろん
2つの大小の独立の圧縮機を組み合わせ使用して構成し
てもよい。主圧縮部1dと副圧縮部1eでそれぞれ独立
に圧縮された冷媒は、主圧縮部1dの吐出側で合流す
る。
【0020】2は凝縮器で、圧縮機1から吐出された高
温高圧のガス冷媒を図示しない冷却ファンにより送風さ
れる冷却空気によって冷却し、凝縮するものである。3
はレシーバ(受液器)で、凝縮器4の冷媒出口に接続さ
れて、凝縮器4の冷媒出口からの凝縮冷媒を受け入れて
蓄える。このレシーバ3内で冷媒の気液が分離され、そ
の内部に冷媒の気液界面を形成することにより凝縮器4
の冷媒出口で丁度冷媒の凝縮が完了するように、レシー
バ3内に蓄えられる液冷媒量が調整される。そして、レ
シーバ3内の底部付近から液冷媒のみをレシーバ出口側
に導出するようになっている。
【0021】4はレシーバ3からの冷媒を中間圧まで減
圧する第1減圧手段をなす温度式膨張弁で、蒸発器7の
出口冷媒の過熱度が予め設定した所定値となるように弁
開度を自動調整して冷媒流量を調整する。4aは温度式
膨張弁4の感温手段をなす感温筒であり、この感温筒4
aは後述の蒸発器7の出口冷媒温度を感知するように、
蒸発器7の出口冷媒配管に設置されている。
【0022】温度式膨張弁4においては、周知のよう
に、感温筒4aにより感知された蒸発器出口冷媒温度に
対応した冷媒圧力がダイヤフラム4bの一方の室に加わ
るようになっており、このダイヤフラム4bの他方の室
には蒸発器7の冷媒圧力(低圧)が加わるようになって
いる。そして、上記両室の冷媒圧力差と、図示しないス
プリングのばね力との釣り合いにより温度式膨張弁4の
弁開度が調整される。
【0023】5は温度式膨張弁4にて中間圧に減圧され
た気液2相状態の冷媒の気液を分離する気液分離手段を
なす遠心式分離器で、膨張弁4の下流側に膨張弁4とは
独立に配置されている。この遠心式分離器5は円筒状内
部空間5aを有しており、この空間5aに対して、膨張
弁4からの流入冷媒を円筒形状の中心からずらして、接
線方向に流入させることにより冷媒の流れに旋回流を形
成して、この旋回流により発生する遠心力により冷媒の
気液を分離する。すなわち、分離器5の円筒状内部空間
5aで旋回流による遠心力により、比重の大きい液冷媒
を外周側に、また比重の小さいガス冷媒を中心部に移行
させることにより、冷媒の気液を分離する。
【0024】6はこの遠心式分離器5で分離された中間
圧の飽和液冷媒を低圧まで減圧する第2減圧手段をなす
固定絞りであり、ノズル、オリフィス、またはキャピラ
リチューブ等により構成される。この固定絞り6は、流
入する冷媒が乾き度を持つと流路抵抗が急激に大きくな
る流量特性を有している。7は自動車空調用の蒸発器
で、固定絞り6により低圧まで減圧された気液2相冷媒
を蒸発させて、車室内に送風される空調空気を冷却、除
湿するものである。この蒸発器6は周知の構成でよく、
アルミニュウム等の熱伝導の良好な金属からなる偏平チ
ューブとコルゲートフィンとを一体ろう付けしたもので
ある。蒸発器7で蒸発した過熱ガス冷媒は圧縮機1の主
吸入口1bに吸入される。
【0025】一方、8はガスインジェクション用の中間
圧流路で、遠心式分離器5で分離された中間圧の飽和ガ
ス冷媒を圧縮機1の副吸入口1cに導入し、吸入させる
ものである。次に、上記構成において本実施形態の作動
を図2のモリエル線図に基づいて説明する。蒸発器7に
おいて蒸発して冷凍仕事を終えた過熱ガス冷媒はモリエ
ル線図のA点の状態のもとで圧縮機1の主吸入口1bに
吸入され、主圧縮部1dにて圧縮されるため、B点で示
される圧力Phの状態となる。次に、凝縮器2に流入
し、ここで冷却されて冷媒は凝縮する。
【0026】凝縮器2の出口にはレシーバ3が設置さ
れ、このレシーバ3内には冷媒の気液界面が形成されて
いるため、凝縮器2の出口の冷媒はC点の飽和液の状態
となる。このC点の飽和液冷媒は圧縮機吐出冷媒とほぼ
同じ圧力Phを保っている。次に、レシーバ3内の飽和
液冷媒は第1減圧手段をなす温度式膨張弁4に流入し、
中間圧Pmの状態(D点)まで減圧される。ここで、温
度式膨張弁4の弁開度は前述したように、蒸発器7の出
口冷媒の過熱度を所定値に維持するように調整される。
【0027】そして、温度式膨張弁4で減圧されたD点
の中間圧冷媒は次に遠心式分離器5において遠心力によ
り理想的には気相成分と液相成分とに分離され、液相成
分はE′点に移行し、気相成分はG点に移行する。ここ
で、冷媒の気液分離性は圧縮機1の回転数や冷房負荷お
よび固定絞り6の流量特性のマッチングによって決定さ
れるが、実際には、固定絞り6側に流入する液相成分の
冷媒中に若干の気相成分が混入するので、固定絞り6側
への冷媒は若干の乾き度を持ったE点の状態となる。
【0028】しかし、冷凍サイクルの効率向上のために
は、できるだけ、E′点に近い状態の液相冷媒を固定絞
り6側へ流入させる必要があり、このためには、本発明
者らの実験検討によると、固定絞り6として、具体的に
は、直径2〜3mm程度のオリフィス、ノズル等を用い
て構成することが好ましい。次いで、上記したE点の状
態の中間圧の液相冷媒は固定絞り6で低圧Plの状態
(F点)まで減圧され、蒸発器7の入口に至る。そし
て、蒸発器7において空調空気から吸熱して冷媒が蒸発
することにより、蒸発器7の出口で冷媒は所定の過熱度
を持ったA点の状態となる。
【0029】一方、遠心式分離器5において気液分離さ
れたG点の飽和ガス冷媒は、中間圧流路8を通過して圧
縮機1の副吸入口1cに直接導入され副圧縮部1eにて
圧縮されて、H点の状態となり、主圧縮部1dの吐出側
で主圧縮部1dの圧縮冷媒(B点の状態の冷媒)と合流
する。なお、ガスインジェションサイクル(2段圧縮冷
凍サイクル)を備えない通常の冷凍サイクルにおいて
は、図2の破線で示すA→B→C→I→Aの状態変化を
冷媒が辿る。ガスインジェションサイクルにおいては、
通常の冷凍サイクルに比して、蒸発器7の冷媒入口・出
口間のエンタルピ差Δiを(i8−i7)分だけ増大で
きるとともに、中間圧のガス冷媒を直接、副吸入口1c
に導入して圧縮することにより、圧縮機動力を低減でき
るので、サイクルの冷凍効率を向上できる。
【0030】しかも、本実施形態では、凝縮器2の出口
にレシーバ3を設置しているので、レシーバ3内の冷媒
の気液界面により常に凝縮器2の出口で丁度冷媒の凝縮
が完了するようになる。そのため、図9の従来のガスイ
ンジェションサイクルのように、冷房負荷変動、圧縮機
1の回転数変動等の要因により凝縮器出口の冷媒の過冷
却度が大きく変化して、凝縮器2内の冷媒量が大きく変
動するという現象が発生しない。
【0031】その結果、ガスインジェションサイクルに
おいても、レシーバ3内に蓄積する冷媒量の変動を通常
のサイクルと同程度の量に抑制することができ、レシー
バ3の体格を図9の従来のガスインジェションサイクル
のレシーバ14に比して大幅に小型化できる。また、遠
心式分離器5は冷媒の旋回流による遠心力を利用して冷
媒の気液を分離するものであって、レシーバのように容
器内に冷媒の液面を形成して冷媒の気液を分離するもの
ではないから、遠心式分離器5はレシーバのような容器
方式に比して極めて小さなものですむ。
【0032】従って、レシーバ3と遠心式分離器5の2
つの気液分離手段を設置しても、従来の大型のレシーバ
14を必要とするものに比して、冷凍サイクル装置全体
形状の小型化を十分達成できる。なお、上記した第1実
施形態によると、図2と図10のモリエル線図の比較か
ら分かるように、第1実施形態のエンタルピ差Δi=
(i2−i7)と、従来例のエンタルピ差Δi=(i2
−i7′)との差の分だけ、冷凍効率が低下する。そこ
で、以下説明する第2実施形態はこの冷凍効率の低下を
解消するものである。
【0033】(第2実施形態)図3、4は第2実施形態
を示すもので、上記冷凍効率の低下を解消するために、
凝縮器2として、凝縮部21、レシーバ3、およびこの
レシーバ3から流出した液冷媒を過冷却する過冷却部2
2を一体化したものを用いている。すなわち、第2実施
形態の凝縮器2は図4に例示するように、所定間隔を開
けて配置された一対のヘッダタンク、すなわち、第1、
第2ヘッダタンク23、24を有し、この第1、第2ヘ
ッダタンク23、24は上下方向に略円筒状に延びる形
状になっている。この第1、第2ヘッダタンク23、2
4の間に熱交換用のコア部を形成している。
【0034】本例の冷媒凝縮器2は、一般にマルチフロ
ータイプと称されているものであって、コア部は第1、
第2ヘッダタンク23、24の間で、水平方向に冷媒を
流す偏平チューブ25を多数並列配置し、この多数の偏
平チューブ25の間にコルゲートフィン26を介在して
接合している。偏平チューブ24の端部はそれぞれ第1
ヘッダタンク23および第2ヘッダタンク22の内部に
連通している。
【0035】そして、一方の(第1)ヘッダタンク23
の上端側に冷媒の入口側配管ジョイント(冷媒入口部)
27を配置し接合している。また、他方の(第2)ヘッ
ダタンク24の下端側に冷媒の出口側配管ジョイント
(冷媒出口部)28を配置し接合している。さらに、本
例においては、第1ヘッダタンク23内に第1、第2の
2枚のセパレータ29、30を配置するとともに、第2
ヘッダタンク24内に1枚の第3セパレータ31を配置
することにより、第1、第2ヘッダタンク23、24の
内部をそれぞれ上下方向に複数の空間23a、23b、
23c、24a、24bに仕切っている。これにより、
入口側配管ジョイント27からの冷媒を第1、第2ヘッ
ダタンク23、24と偏平チューブ25とを通してUタ
ーンさせながら蛇行状に流通させる。
【0036】ここで、第1ヘッダタンク23内の下方側
の第2セパレータ30と第2ヘッダタンク24内の第3
セパレータ31は同一高さに配置してある。また、第1
ヘッダタンク23において、入口側配管ジョイント27
より下方側の部位には、レシーバ3が一体に構成してあ
る。このレシーバ3も略円筒形状であり、第1ヘッダタ
ンク23の外面側方に配置され、第1ヘッダタンク23
の外面に一体にろう付けされている。なお、本例では、
冷媒凝縮器2の各部はアルミニュウム材で成形され、一
体ろう付けにて組付けられている。
【0037】このレシーバ3内部の空間と第1ヘッダタ
ンク23の中間部空間23bは、第2セパレータ30よ
り若干量上方側に隣接して設けられた第1の連通穴32
にて連通するとともに、レシーバ3内部の空間と第1ヘ
ッダタンク23の最下部空間23cは、セパレータ29
より若干量下方側に隣接して設けられた第2の連通穴3
3にて連通している。
【0038】コア部において、第2、第3セパレータ3
0、31より上方側の部位は、圧縮機1の吐出ガス冷媒
をクーリングファン(図示せず)等により送られてくる
室外空気と熱交換させて冷媒を冷却、凝縮させる凝縮部
21を構成している。また、コア部において、第2、第
3セパレータ30、31より下方側の部位は、レシーバ
3内部において気液分離された飽和液冷媒を室外空気と
熱交換させて過冷却する過冷却部22を構成している。
【0039】従って、本例の凝縮器2は、冷媒流れの上
流側から順次、凝縮部21、レシーバ3、および過冷却
部22を構成するとともに、これらを一体に設けた構成
となっている。なお、レシーバ3内における冷媒の気液
界面は、冷媒封入量の正常時には、第1の連通穴32と
レシーバ3の上端面との中間高さに位置するようになっ
ている。
【0040】このように、第2実施形態によると、レシ
ーバ3内部において気液分離された飽和液冷媒を過冷却
部22において冷却することにより、過冷却部22の出
口、すなわち、温度式膨張弁4の入口部では、常に冷媒
が安定的に過冷却度を持つことができる。従って、モリ
エル線図上では、図10のC′点の状態にて冷媒が温度
式膨張弁4に流入するようになるので、温度式膨張弁4
の出口では、冷媒が図10のD′点の状態となる。その
結果、第2実施形態では図9の従来例と同等のレベルま
で冷凍効率を向上できる。
【0041】なお、第2実施形態では1つの凝縮器2
に、凝縮部21、過冷却部22およびレシーバ3の三者
を一体に構成する例について説明したが、この三者(2
1、22、3)をそれぞれ別体で形成して、適宜の配管
により接続する構成としても、サイクル機能的には同様
の作用効果を発揮できることはもちろんである。 (第3実施形態)図5、6は第3実施形態を示すもの
で、上記した温度式膨張弁4の本体ケース内に遠心式分
離器5を一体に内蔵するようにしたものである。
【0042】図5において、41は膨張弁4の本体ケー
スで、アルミニュウム等の金属で成形されており、図5
の上下方向は実際の使用状態の上下方向と一致してお
り、この本体ケース41の下方部左側にはレシーバ3か
らの液冷媒が流入する冷媒入口42が開口している。こ
の冷媒入口42は本体ケース41の下方中央部に形成さ
れた弁体収容室43に連通しており、この室43内に
は、膨張弁4の弁体44及び弁バネ45が収容されてい
る。このバネ45の取付荷重は、本体ケース41にネジ
止め固定された取り付け板45aによって調整可能にな
っている。
【0043】46は弁体収容室43に連通するように設
けられた絞り通路で、液冷媒を減圧するためのものであ
り、この絞り通路46の開度を弁体44により調整する
ようになっている。本例では、この絞り通路19の直後
に遠心式分離器5を設置しており、本体ケース41の上
下方向の略中央部にこの分離器5を設置してある。そし
て、絞り通路46から噴出する減圧後の気液2相冷媒の
流れ方向が、分離器5の円筒状内部空間5aに対して円
筒中心よりずらしてあるので、この気液2相冷媒は円筒
状内部空間5aにおいて旋回流を生ずるようになってい
る。
【0044】47は分離器5の円筒状内部空間5aの中
心位置に突出するように配置されたガス冷媒導出パイプ
で、ガス冷媒流出口48を介して中間圧流路8に接続さ
れている。上記遠心式分離器5においては、上記旋回流
に伴う遠心力により液冷媒は円筒状内部空間5aの外周
側に集まり、一方、ガス冷媒は円筒状内部空間5aの中
心部に集まって、ガス冷媒導出パイプ47内に流入す
る。円筒状内部空間5aの外周側に集まった液冷媒は円
筒状内部空間5aの開口端5bの下方側に重力にて移行
する。
【0045】本体ケース41の上方部には、蒸発器出口
通路49が左右方向に円筒状に貫通するように形成され
ており、この通路49の左端部に形成された出口端49
aは圧縮機1の主吸入口1bに接続され、右端部に形成
された入口端49bは蒸発器7の出口に接続される。膨
張弁4の感温部材4a′は図1の感温筒4aに相当する
ものであり、蒸発器7で蒸発して、蒸発器出口通路49
を通過する過熱ガス冷媒の温度を感知する感温手段をな
すものである。この感温部材4a′は、蒸発器7出口の
過熱ガス冷媒の温度を的確に検出するため、円筒状の蒸
発器出口通路49を貫通して配置されている。
【0046】次に、膨張弁4の弁体44の作動機構につ
いて説明すると、弁体44は作動棒50に当接してお
り、この作動棒50の上端は感温部材4a′に当接して
いる。この感温部材4a′は本例ではアルミニュウム等
の熱伝導の良好な金属で成形された円柱体から構成され
ている。そして、この感温部材4a′の上端は、本体ケ
ース41の最上部の外面側に配置されたダイヤフラム4
b(図1のダイヤフラム4bに相当)に当接しているの
で、このダイヤフラム4bの上下方向の変位に応じて円
柱状感温部材4a′、作動棒50を介して弁体44も変
位するようになっている。
【0047】ダイヤフラム4bの下方側の室51は感温
部材4a′の周囲の連通路52を介して、蒸発器出口通
路49に連通しているので、室51内の圧力は通路49
と同じ圧力となる。一方、ダイヤフラム4bの上方側の
室53は密封されており、かつその内部には冷凍サイク
ルの循環冷媒と同種の冷媒ガスが封入されており、この
封入ガスは感温部材4a′の感知した蒸発器出口の過熱
ガス冷媒温度が金属製ダイヤフラム4bを介して伝導さ
れ、この過熱ガス冷媒温度に応じた圧力変化を示す。ダ
イヤフラム4bは弾性に富み、かつ熱伝導が良好で、強
靱な材質で形成することが好ましく、例えばステンレス
等の金属からなる。
【0048】膨張弁4の弁体44の作動機構が上記のご
とく構成されているので、弁体44は、ダイヤフラム4
bを下方へ押圧する過熱ガス冷媒温度に応じた圧力と、
ダイヤフラム4bを上方に押圧する、通路49の冷媒圧
力及びバネ45の取り付け荷重とのバランスで変位する
ことにより、蒸発器出口のガス冷媒の過熱度を所定値に
維持するように、絞り通路46の開度を制御する。
【0049】図6において、54は通路接続手段をなす
継手部材で、アルミニュウム等の金属にて第1、第2の
パイプ部55、56と連結板57とを一体に形成した形
状に成形されている。第1のパイプ部55には図1の固
定絞り6が形成されている。この固定絞り6は図6の例
ではオリフィス形状となっている。この継手部材54の
第1のパイプ部55は、図5の本体ケース41のうち、
遠心式分離器5の開口端5bに接続されて、この開口端
5bから液冷媒が固定絞り6に流入するようになってい
る。また、第2のパイプ部56は蒸発器出口通路49の
入口端49bに接続される。
【0050】上記説明から理解されるように、第3実施
形態によると、温度式膨張弁4の本体ケース41内に遠
心式分離器5を一体に内蔵することができるので、この
両者を簡潔な一体構造にまとめることができ、小型で、
安価に製造できるとともに、固定絞り6も継手部材54
に一体に形成でき、配管接続箇所を大幅に減少できると
いう利点がある。
【0051】なお、冷凍サイクル全体としての作動は第
1、第2実施形態と同じであるので、説明は省略する。
また、固定絞り6を、膨張弁4の本体ケース41に対す
る継手部材54に一体に形成しているが、固定絞り6を
蒸発器7の入口部に対する継手部材(図示せず)に設置
したり、あるいは、遠心式分離器5の液冷媒の出口部
(開口端5b)と、蒸発器7の入口部との間を接続する
冷媒配管の途中に設置してもよいことはもちろんであ
る。
【0052】(第4実施形態)図7は第4実施例を示す
もので、圧縮機1の吐出ガス冷媒が流れる吐出配管71
の途中に、高圧Phを感知する圧力センサ72を配置
し、一方、中間圧流路8の途中には電磁弁(第1弁手
段)73を配置する。圧力センサ72の検出信号が入力
される制御回路74によって、高圧Phが予め定めた設
定値以下に低下すると、電磁弁73を閉弁状態あるいは
小開度の絞り状態に操作するものである。
【0053】すなわち、冷房負荷の低下あるいは、圧縮
機回転数の低下等により、高圧Ph(あるいは中間圧P
m)が低下したときに、遠心式分離器5において冷媒の
気液分離性が低下して、中間圧流路8に液冷媒が混入し
ようとするが、第4実施例によると、このような場合に
電磁弁73を閉弁状態あるいは小開度の絞り状態とする
ことにより、中間圧流路8への液冷媒の混入を防止でき
る。
【0054】なお、圧力センサ72の設置場所として
は、上記以外に、凝縮器2の下流側や、レシーバ3の下
流側でもよい。また、電磁弁73を完全な閉弁状態とせ
ずに、小開度の絞り状態に操作する場合には、圧力セン
サ72を中間圧流路8の電磁弁73の上流側や、固定絞
り6の上流側に設置して、中間圧Pmを感知して、電磁
弁73の開閉を制御してもよい。
【0055】また、圧力センサ72の代わりに、高圧冷
媒や中間圧冷媒の温度を感知する温度センサを設置し
て、冷媒温度が設定値以下に低下すると、電磁弁73を
閉弁状態あるいは小開度の絞り状態に操作してもよい。 (第5実施形態)図8は第5実施形態を示すもので、圧
縮機1の無駄な動力増加を抑制する例であり、圧縮機1
の主吸入口1bに接続される吸入配管76と、中間圧流
路8の電磁弁73の下流側部位とを接続するバイパス通
路74を設け、このバイパス通路74に電磁弁(第2弁
手段)75を設置したものである。
【0056】高圧Phが設定値以下に低下すると、ガス
インジェクションの冷媒量が減少して、中間圧圧冷媒を
圧縮する副圧縮部1eにおいて空運転に近似した状態が
起こり、圧縮機1の無駄な動力増加および空運転による
耐久性悪化を発生する場合がある。しかし、第5実施形
態によると、圧力センサ72により感知される高圧Ph
が設定値以下に低下すると、制御回路74(図7参照)
により電磁弁73を閉弁するとともに、電磁弁75を開
弁させる。
【0057】これにより、圧縮機1の主、副の2つの吸
入口1b、1cにともに吸入配管76からの蒸発器出口
冷媒を吸入させて、中間圧流路8によるガス冷媒の導
入、すなわち、ガスインジェクションを停止する。この
ように、高圧Ph(あるいは中間圧Pm)の低下に対応
して、上記2つの電磁弁73、75を開閉制御すること
により上記不具合を回避できる。
【0058】(他の実施形態)なお、上記した各実施形
態では、圧縮機1として、蒸発器7の出口からの低圧冷
媒の吸入、圧縮と、中間圧冷媒の吸入、圧縮とをそれぞ
れ独立に行う、主圧縮部1dと副圧縮部1eとを備える
ものについて説明したが、圧縮部として1つの共通の圧
縮部を設けるとともに、この圧縮部の吸入口として、蒸
発器7の出口からの低圧冷媒を吸入する主吸入口1b、
および圧縮部の圧縮過程の途中に、中間圧流路8からの
ガス冷媒を導入する副吸入口1cを設ける周知のタイプ
のものにおいても本発明を同様に実施できることはもち
ろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の冷凍サイクル図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態のモリエル線図である。
【図3】本発明の第2実施形態の冷凍サイクル図であ
る。
【図4】第2実施形態で用いる凝縮器の正面図である。
【図5】本発明の第3実施形態における、遠心式分離器
を内蔵した温度式膨張弁の縦断面図である。
【図6】第3実施形態で用いる継手部材の断面図であ
る。
【図7】本発明の第4実施形態の冷凍サイクル図であ
る。
【図8】本発明の第5実施形態の冷凍サイクル図であ
る。
【図9】従来技術の冷凍サイクル図である。
【図10】従来技術のモリエル線図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、1b…主吸入口、1c…副吸入口、2…凝
縮器、3…レシーバ、4…温度式膨張弁、5…遠心式分
離器、6…固定絞り、7…蒸発器、8…中間圧流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 康司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 酒井 猛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(1)
    と、 この圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を凝縮する凝
    縮器(2)と、 この凝縮器(2)で凝縮された冷媒を受入れ、冷媒の気
    液を分離して冷媒の気液界面を形成するレシーバ(3)
    と、 このレシーバ(3)で分離された液冷媒を中間圧に減圧
    する第1減圧手段(4)と、 この第1減圧手段(4)で減圧された中間圧冷媒の気液
    を遠心力により分離する遠心式分離器(5)と、 この遠心式分離器(5)で分離された液冷媒を低圧に減
    圧する第2減圧手段(6)と、 前記遠心式分離器(5)で分離されたガス冷媒が流れる
    中間圧流路(8)と、前記第2減圧手段(6)で減圧さ
    れた低圧冷媒を蒸発させる蒸発器(7)とを備え、 前記圧縮機(1)は、前記蒸発器(7)にて蒸発したガ
    ス冷媒を吸入する主吸入口(1b)と、前記中間圧流路
    (8)からのガス冷媒を吸入する副吸入口(1c)とを
    有しており、 さらに、前記第1減圧手段は、前記蒸発器(7)の出口
    の冷媒過熱度を所定値に維持するように弁開度が調整さ
    れる温度式膨張弁(4)からなり、 前記第2減圧手段は固定絞り(6)からなることを特徴
    とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 前記レシーバ(3)で分離された液冷媒
    を過冷却する過冷却部(22)を備え、 この過冷却部(22)で過冷却された液冷媒を前記温度
    式膨張弁(4)に流入させることを特徴とする請求項1
    に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記中間圧流路(8)に第1弁手段(7
    3)を設け、前記圧縮機(1)の吐出側圧力もしくは前
    記中間圧が低下したときに、前記第1弁手段(73)に
    より前記中間圧流路(8)の開度を小さくすることを特
    徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記中間圧流路(8)において前記第1
    弁手段(73)の下流側部位と、前記主吸入口(1b)
    の吸入側とを直接結合するバイパス通路(74)を設け
    るとともに、 このバイパス通路(74)に第2弁手段(75)を設
    け、 前記圧縮機(1)の吐出側圧力もしくは前記中間圧が低
    下したときに、前記第1弁手段(73)により前記中間
    圧流路(8)の開度を小さくするとともに、前記第2弁
    手段(75)を開いて前記バイパス通路(74)を開通
    させることを特徴とする請求項3に記載の冷凍サイクル
    装置。
  5. 【請求項5】 前記遠心式分離器(5)は、前記温度式
    膨張弁(4)の本体ケース(41)内に内蔵したことを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷
    凍サイクル装置。
JP1696197A 1997-01-30 1997-01-30 冷凍サイクル装置 Pending JPH10213356A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7347062B2 (en) 2003-06-18 2008-03-25 Denso Corporation Ejector cycle
JP2012093051A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Fuji Koki Corp ヒートポンプ用気液分離器及びインジェクション式ヒートポンプシステム
JP2015132441A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 株式会社デンソー ヒートポンプサイクル
CN111174453A (zh) * 2018-11-12 2020-05-19 开利公司 制冷系统

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