JP2003130502A - 冷凍サイクル装置の気液分離器および凝縮器 - Google Patents

冷凍サイクル装置の気液分離器および凝縮器

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JP2003130502A
JP2003130502A JP2001319744A JP2001319744A JP2003130502A JP 2003130502 A JP2003130502 A JP 2003130502A JP 2001319744 A JP2001319744 A JP 2001319744A JP 2001319744 A JP2001319744 A JP 2001319744A JP 2003130502 A JP2003130502 A JP 2003130502A
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Teruyuki Hotta
照之 堀田
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    • F25B2339/0445Condensers with an integrated receiver with throttle portions

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液分離器内における混合室のシール性を、
ろう付けによらない手段にて確保する。 【解決手段】 圧縮機吐出冷媒の一部が分岐して流入す
る第1入口部33、凝縮器の第1熱交換部で凝縮した後
の冷媒が流入する第2入口部34、および第1、第2入
口部33、34が設けられたタンク本体部7aを有し、
タンク本体部7a内にスペーサ部材30を固定し、タン
ク本体部7aの内壁面とスペーサ部材30との間に、第
1入口部33からの吐出冷媒と第2入口部34からの冷
媒とを混合してタンク本体部7a内に流入させる混合室
31を形成し、スペーサ部材30の外周面に設けたシー
ル材39a、39bにより混合室31をシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両空調用等に好
適な冷凍サイクル装置の気液分離器および凝縮器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍サイクル装置の基本構成は、
蒸発器出口冷媒の過熱度(スーパーヒート)制御と凝縮
器出口冷媒の過冷却度(サブクール)制御との違いから
レシーバサイクルとアキュムレータサイクルとに大別さ
れる。
【0003】レシーバサイクルは凝縮器出口に設けたレ
シーバにより凝縮器出口冷媒の気液を分離して、レシー
バからの液冷媒を温度式膨張弁により減圧、膨張させ、
次に、この減圧後の低圧冷媒を蒸発器で吸熱して蒸発さ
せる。ここで、温度式膨張弁は蒸発器の出口冷媒の過熱
度SHをフィードバックして弁開度を自動調整し、それ
により、蒸発器出口冷媒の過熱度SHを所定範囲(例え
ば、3〜15℃)に維持している。
【0004】これに対し、アキュムレータサイクルは凝
縮器出口にキャピラリーチューブのような固定絞りを直
接接続し、凝縮器の出口冷媒を固定絞りで直接減圧、膨
張させる。そして、この減圧後の低圧冷媒を蒸発器で吸
熱して蒸発させ、この蒸発器を通過した冷媒をアキュム
レータに流入させ、このアキュムレータで蒸発器出口冷
媒の気液を分離し、アキュムレータ内のガス冷媒を圧縮
機に吸入させる。
【0005】アキュムレータサイクルによると、アキュ
ムレータ内に冷媒の気液界面を形成してアキュムレータ
内の冷媒をモリエル線図の飽和ガス線上に維持するの
で、圧縮機への吸入冷媒の過熱度SHは0℃に維持され
る。
【0006】一方、減圧手段として固定絞りを用いてい
るので、凝縮器出口冷媒の過冷却度SCは固定絞りの流
量特性とサイクル高圧圧力とサイクル冷媒流量とにより
成り行きで決定され、通常は、サイクル運転条件の変動
により過冷却度SCは0〜20℃程度の範囲で変動す
る。
【0007】ところで、前者のレシーバサイクルでは、
温度式膨張弁が蒸発器出口冷媒の過熱度SHをフィード
バックして弁開度を自動調整するものであるため、必然
的に複雑で精密な弁機構が必要となり、コスト高とな
る。
【0008】また、温度式膨張弁は蒸発器出口冷媒の過
熱度SHを感知するため、温度式膨張弁の設置場所を蒸
発器近傍、換言すると、室内側に設定する必要が生じ
る。その結果、温度式膨張弁の絞り通路部で発生する冷
媒通過音が室内の空調使用者(乗員)に伝播しやすくな
り、冷媒通過音の問題が顕在化する。
【0009】これに対して、アキュムレータサイクルで
は、減圧手段として固定絞りを用いているので、温度式
膨張弁に比してはるかに低コストで製造できる。また、
固定絞りは蒸発器近傍に設置する必要がなく、そのた
め、室外側(車両のエンジンルーム側)に固定絞りを設
置できるので、室内へ伝播される冷媒通過音を大幅に低
減できる利点がある。
【0010】しかし、アキュムレータは蒸発器の出口
側、すなわち低圧通路部に設けられ、比容積の大きい低
圧冷媒の気液分離を行うため、高圧側に設置されるレシ
ーバに比較してタンク容積を大きくする必要がある。そ
のため、車両エンジンルーム内のような狭隘なスペース
内に冷凍サイクル機器を搭載する際に、アキュムレータ
の搭載性がレシーバより大幅に悪化する。
【0011】また、車両空調用冷凍サイクル装置では、
車両エンジンにより圧縮機を駆動するので、車両エンジ
ンの回転数変動に伴って圧縮機回転数も大幅に変動す
る。そのため、減圧手段が固定絞りであると、圧縮機の
大幅な回転数変動に対して冷媒流量調整作用が十分対応
できず、凝縮器出口冷媒の過冷却度SCが大きく変動
し、その変動幅が過大となる。
【0012】例えば、圧縮機の高回転時には圧縮機吐出
能力の増大により高圧圧力が上昇して凝縮器出口冷媒の
過冷却度SCが大きくなりすぎる。この過大な過冷却度
SCの発生は、高圧圧力の上昇による圧縮機駆動動力の
増加を招き、サイクル効率を悪化させる。
【0013】そこで、本発明者らは、先に、特願200
1−117278号の特許出願にて、従来のレシーバサ
イクルおよびアキュムレータサイクルとは異なる新規な
方式により蒸発器出口冷媒の過熱度を調整する冷凍サイ
クル装置を提案している。
【0014】この先願のものは、具体的には、図1の冷
凍サイクル基本構成において、図2に示す凝縮器構成を
設定するものであり、凝縮器2の第1、第2熱交換部
5、6のチューブ15の端部が連通するヘッダタンク1
7、18を第1、第2熱交換部5、6の左右両側に配置
し、この両ヘッダタンク17、18のうち、いずれか一
方のヘッダタンク17に、圧縮機1の吐出冷媒が流入す
る入口ジョイント24を設けるとともに、この入口ジョ
イント24を設けたヘッダタンク17側に気液分離器7
を配置している。そして、入口ジョイント24から吐出
冷媒が流入するヘッダタンク17内の上部空間17a
と、気液分離器7内の混合室31とを連通する第1バイ
パス通路33を設け、この第1バイパス通路33により
入口ジョイント24からの吐出冷媒の一部を混合室31
内に直接導入するようにしている。
【0015】また、第1熱交換部5で凝縮した液冷媒の
一部をヘッダタンク17内の中間部空間17bから第2
バイパス通路34により気液分離器7内の混合室31に
導入している。
【0016】更に、気液分離器7内のガス冷媒および液
冷媒をヘッダタンク17内の下部空間17cに戻すガス
戻し用連通路35および液戻し用連通路36を設け、ヘ
ッダタンク17内の中間部空間17bと下部空間17c
とを仕切る仕切り板19bにに中間絞り8を設けてい
る。
【0017】この絞り8前後に発生する圧力差によっ
て、凝縮器冷媒流路途中(中間部空間17b)の液冷媒
を第2バイパス通路34から気液分離器7内に導入する
とともに、気液分離器7内のガス冷媒及び液冷媒を下部
空間17cに向けて導出するようにしている。
【0018】上記先願では、圧縮機1の吐出冷媒と第2
バイパス通路34からの液冷媒とを混合室31にて混合
して気液分離器7内に導入し、気液分離器7内で冷媒の
気液を分離して液冷媒を溜めるようにしている。これに
より、混合室31にて混合する冷媒の乾き度が圧縮機吐
出冷媒の過熱度に応じて変化して、気液分離器7内に溜
まる液冷媒量を圧縮機吐出冷媒の過熱度に応じて調整す
ることができる。そして、この液冷媒量の調整によりサ
イクル内循環冷媒流量を調整し、その結果、圧縮機の吐
出冷媒の過熱度、ひいては蒸発器出口冷媒の過熱度を調
整するようにしている。
【0019】従って、上記先願によると、サイクル高圧
側に設けた気液分離器7内の液冷媒量の調整により蒸発
器出口冷媒の過熱度を調整できるので、減圧手段として
固定絞り、あるいは高圧冷媒の状態に応動する可変絞り
等を使用でき、従来のレシーバサイクルにおける温度式
膨張弁を廃止できる。また、従来のアキュムレータサイ
クルに比較すると、気液分離器7をサイクル高圧側に設
けるから、気液分離器7を小型化できる。また、圧縮機
吐出冷媒の過熱度に直接応答してサイクル内循環冷媒流
量を調整できるから、従来のアキュムレータサイクルに
比較して、サイクル内循環冷媒流量を適正に制御でき、
サイクル効率を向上できる等の利点を有している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記先願の
ものでは、気液分離器7内に混合室31を形成するに際
して、気液分離器7とは別体のスペーサ部材30を気液
分離器7のタンク本体部7aの内壁面にろう付けしてい
るが、先願の構成を実際に試作評価してみると、スペー
サ部材30のろう付けの信頼性が不十分なため、スペー
サ部材30とタンク本体部7aの内壁面とのろう付け不
良が生じて、混合室31のシール性が低下しやすいこと
が判明した。
【0021】上記ろう付け不良が生じると、スペーサ部
材30と気液分離器7の内壁面との接合面に隙間が発生
して、圧縮機吐出冷媒が液冷媒と十分混合しないまま、
気液分離器7内に流入するという現象が生じる。特に、
圧縮機吐出冷媒が上記隙間から気液分離器7内上部を通
過してガス戻し用連通路35に直接抜け出てしまうこと
も発生する。
【0022】このような現象が生じると、圧縮機吐出冷
媒の過熱度変化が応答よく気液分離器7内の液冷媒量の
調整に反映されない。その結果、圧縮機吐出冷媒の過熱
度に基づいてサイクル内循環冷媒流量を的確に調整でき
ないという不具合を生じる。
【0023】本発明は上記点に鑑みて、気液分離器内に
おける混合室のシール性を、ろう付けによらない手段に
て確保することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出冷
媒の一部が分岐して流入する第1入口部(33)、凝縮
器(2)の第1熱交換部(5)で凝縮した後の冷媒が流
入する第2入口部(34)、および第1入口部(33)
および第2入口部(34)が設けられたタンク本体部
(7a)を有し、タンク本体部(7a)内部にて流入冷
媒の気液を分離して液冷媒を溜め、ガス冷媒を凝縮器
(2)のうち第1熱交換部(5)下流の第2熱交換部
(6)に向けて導出する冷凍サイクル装置の気液分離器
であって、タンク本体部(7a)内に、タンク本体部
(7a)の内壁面との間に区画された空間を形成するス
ペーサ部材(30)を固定し、スペーサ部材(30)と
タンク本体部(7a)の内壁面との間の空間により、第
1入口部(33)からの吐出冷媒と第2入口部(34)
からの冷媒とを混合してタンク本体部(7a)内に流入
させる混合室(31)を形成し、スペーサ部材(30)
とタンク本体部(7a)の内壁面との固定面に、混合室
(31)をシールするシール材(39a、39b)を介
在したことを特徴とする。
【0025】これにより、スペーサ部材(30)とタン
ク本体部(7a)の内壁面との固定面に介在するシール
材(39a、39b)によって、混合室(31)のシー
ルを確実に行うことができる。
【0026】その結果、圧縮機吐出冷媒が上記隙間から
気液分離器(7)内上部を通過してガス戻し用連通路
(35)側に直接抜け出てしまうことを確実に防止でき
る。このため、圧縮機吐出冷媒の過熱度変化に応じて気
液分離器7内の液冷媒量を応答よく調整でき、圧縮機吐
出冷媒の過熱度に基づいてサイクル内循環冷媒流量を的
確に調整できる。
【0027】請求項2に記載の発明のように、請求項1
において、スペーサ部材(30)は、円筒状の外周面の
一部に空間を形成する凹部(30a)を形成した形状で
あり、 シール材は、円筒状のスペーサ部材(30)の
外周面において、凹部(30a)の上下両側に装着され
るOリング(39a、39b)である。
【0028】これにより、Oリングを用いたシール機構
にて混合室(31)のシールを確実に行うことができ
る。
【0029】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、スペーサ部材(30)は、タンク本体部
(7a)の高さ方向の所定位置にタンク本体部(7a)
の内側へ突き出す突部(7b、7c)により位置決めし
て固定されることを特徴とする。
【0030】これにより、タンク本体部(7a)と一体
の内側突部(7b、7c)によりスペーサ部材(30)
を簡単確実に位置決め固定できる。
【0031】請求項4に記載の発明では、圧縮機(1)
の吐出冷媒の一部が分岐して流入する第1入口部(3
3)、凝縮器(2)の第1熱交換部(5)で凝縮した後
の冷媒が流入する第2入口部(34)、および第1入口
部(33)および第2入口部(34)が設けられたタン
ク本体部(7a)を有し、 タンク本体部(7a)内部
にて流入冷媒の気液を分離して液冷媒を溜め、ガス冷媒
を凝縮器(2)のうち第1熱交換部(5)下流の第2熱
交換部(6)に向けて導出する冷凍サイクル装置の気液
分離器であって、タンク本体部(7a)内に、タンク本
体部(7a)の内壁面との間に区画された空間を形成す
るスペーサ部材(30)を固定し、スペーサ部材(3
0)とタンク本体部(7a)の内壁面との間の空間によ
り、第1入口部(33)からの吐出冷媒と第2入口部
(34)からの冷媒とを混合してタンク本体部(7a)
内に流入させる混合室(31)を形成し、スペーサ部材
(30)を弾性を有する樹脂により成形するとともに、
スペーサ部材(30)にタンク本体部(7a)の内壁面
に圧入固定されるシール部(30d,30e)を一体成
形し、シール部(30d,30e)により混合室(3
1)をシールすることを特徴とする。
【0032】これによると、スペーサ部材(30)のシ
ール部(30d,30e)を樹脂材料の弾性変形により
タンク本体部(7a)の内壁面に圧入固定するから、こ
のシール部の圧入固定部がタンク本体部(7a)の内壁
面に圧着して混合室(31)のシール作用を発揮する。
そのため、請求項4によると、請求項1〜3に比較し
て、スペーサ部材(30)と一体のシール部(30d,
30e)を用いて、混合室(31)をシールすることが
でき、別部材からなる専用シール材(39a、39b)
を廃止できる。
【0033】請求項5に記載の発明のように、請求項4
において、スペーサ部材(30)は、円筒状の外周面の
一部に空間を形成する凹部(30a)を形成した形状で
あり、シール部(30d,30e)は、円筒状のスペー
サ部材(30)の外周面において凹部(30a)の上下
両側の部位にて径外方側へリング状に突き出す形状に形
成できる。
【0034】請求項6に記載の発明では、圧縮機(1)
の吐出冷媒の一部が分岐して流入する第1入口部(3
3)、凝縮器(2)の第1熱交換部(5)で凝縮した後
の冷媒が流入する第2入口部(34)、および第1入口
部(33)および第2入口部(34)が設けられたタン
ク本体部(7a)を有し、タンク本体部(7a)内部に
て流入冷媒の気液を分離して液冷媒を溜め、ガス冷媒を
凝縮器(2)のうち第1熱交換部(5)下流の第2熱交
換部(6)に向けて導出する冷凍サイクル装置の気液分
離器であって、タンク本体部(7a)内に、タンク本体
部(7a)の内壁面との間に区画された空間を形成する
スペーサ部材(30)を固定し、スペーサ部材(30)
とタンク本体部(7a)の内壁面との間の空間により、
第1入口部(33)からの吐出冷媒と第2入口部(3
4)からの冷媒とを混合してタンク本体部(7a)内に
流入させる混合室(31)を形成し、スペーサ部材(3
0)の上下両端部を、タンク本体部(7a)の上面部の
蓋部材(7d)とタンク本体部(7a)の底面部の蓋部
材(38)とにより挟み込み固定し、スペーサ部材(3
0)の上下両端部と両蓋部材(7d、38)との挟み込
み固定部により混合室(31)をシールすることを特徴
とする。
【0035】このように、スペーサ部材(30)の上下
両端部の挟み込み固定部をそのまま利用して混合室(3
1)をシールするから、請求項1〜3の別部材からなる
専用シール材(39a、39b)を廃止でき、より簡単
な構成にて、混合室(31)のシール作用を発揮でき
る。
【0036】請求項7に記載の発明のように、請求項6
において、スペーサ部材(30)は円筒状の形状に成形
され、円筒状のスペーサ部材(30)外周面とタンク本
体部(7a)の内壁面との間のリング状空間により混合
室(31)を形成するようにしてもよい。
【0037】請求項8に記載の発明では、第1熱交換部
(5)および第2熱交換部(6)の冷媒流路を構成する
チューブ(15)と、第1、第2熱交換部(5、6)の
左右両側に配置され、チューブ(15)の端部が連通す
るヘッダタンク(17、18)と、両ヘッダタンク(1
7、18)のうち、いずれか一方のヘッダタンク(1
7)に設けられ、圧縮機(1)の吐出冷媒が流入する冷
媒入口(24)と、冷媒入口(24)を設けた一方のヘ
ッダタンク(17)側に、請求項1ないし7のいずれか
1つに記載の気液分離器(7)を一体に設けた凝縮器を
特徴とする。
【0038】このように、請求項8は本発明による気液
分離器を一体化した凝縮器に関するものであり、これに
より、冷凍サイクル装置を車両等に搭載する際に、その
搭載スペース効率を向上でき、且つ、搭載作業も簡単化
できる。
【0039】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は第1実施
形態および先願による冷凍サイクル装置の基本構成図で
あり、車両空調用冷凍サイクルに適用した場合を示して
いる。図2は第1実施形態および先願による気液分離器
一体型の凝縮器を示している。
【0041】圧縮機1は電磁クラッチ1aを介して車両
エンジンEによりベルト駆動される。圧縮機1から吐出
された高圧のガス冷媒は凝縮器2に流入し、ここで、外
気と熱交換して冷却され、凝縮される。なお、凝縮器2
は車両走行による走行風を受けて冷却される部位、具体
的には車両エンジンルーム内の最前部等に配置され、走
行風および凝縮器用冷却ファン(図示せず)の送風空気
により冷却される。
【0042】減圧装置3は凝縮器2で通過した冷媒を低
圧の気液2相状態に減圧するためのものであり、本例で
はオリフィス、ノズル、キャピラリーチューブ等の固定
絞りで構成してある。
【0043】蒸発器4は減圧装置3を通過した低圧冷媒
を図示しない空調用送風機の送風空気から吸熱して蒸発
させるものである。蒸発器4は図示しない空調室内ユニ
ットのケース内に配置され、蒸発器4で冷却された冷風
は周知のごとく図示しないヒータコア部で温度調整され
た後に車室内へ吹き出す。蒸発器4で蒸発したガス冷媒
は圧縮機1に吸入される。
【0044】凝縮器2は、冷媒流れ方向の順に設けた第
1熱交換部5と第2熱交換部6とを有しており、そし
て、第1熱交換部5と第2熱交換部6との間に冷媒の気
液分離を行う気液分離器7および中間絞り8を一体に設
置する構成となっている。
【0045】次に、凝縮器2の具体的構成を図2により
説明すると、凝縮器2は水平方向に延びて冷媒流路を構
成する多数本の偏平チューブ15とこれに接合されるコ
ルゲートフィン16とから構成される熱交換部を有し、
この熱交換部の上側に第1熱交換部5を構成し、その下
側に第2熱交換部6を構成している。
【0046】この両熱交換部5、6の左右両側にヘッダ
タンク(サイドタンク)17、18を上下方向に配置
し、偏平チューブ15の左右両端部をヘッダタンク1
7、18に接合するとともに、偏平チューブ15の左右
の端部はそれぞれヘッダタンク17、18の内部に連通
する。
【0047】ここで、一方のヘッダタンク17の内部空
間は2枚の仕切り板19a、19bにより上中下3つの
空間17a、17b、17cに仕切られている。また、
他方のヘッダタンク18の内部空間は1枚の仕切り板2
0により上下2つの空間18a、18bに仕切られてい
る。
【0048】一方のヘッダタンク18の上部には冷媒入
口をなす入口ジョイント24が接合され、この入口ジョ
イント24からヘッダタンク17の上部空間17aに圧
縮機1の吐出冷媒が流入する。他方のヘッダタンク18
の下部に冷媒出口をなす出口ジョイント25が接合さ
れ、この出口ジョイント25からヘッダタンク18の下
部空間18b内の冷媒が凝縮器2の外部へ出て、減圧装
置3側へ向かう。
【0049】気液分離器7は上下方向に延びる細長の略
円筒状形状からなるタンク本体部7aを有し、このタン
ク本体部7aは、左右2つのヘッダタンク17、18の
うち、入口ジョイント24が設けられた一方のヘッダタ
ンク17に一体に接合されている。なお、第1、第2熱
交換部5、6、ヘッダタンク17、18、気液分離器7
のタンク本体部7a等はすべてアルミニュウムで構成さ
れ、ろう付けにより一体構造に組み付けられる。
【0050】次に、気液分離器7と、凝縮器2側冷媒流
路との結合関係を説明すると、気液分離器7のタンク本
体部7a内にスペーサ部材30により区画され上下方向
に延びる混合室31を形成し、この混合室31は出口穴
32により気液分離器7内の上部空間(ガス冷媒域)に
連通している。また、混合室31は第1バイパス通路3
3によりヘッダタンク17内の上部空間17aに連通
し、更に、混合室31は第2バイパス通路34によりヘ
ッダタンク17内の中間部空間17bに連通している。
【0051】これにより、入口ジョイント24からの圧
縮機吐出冷媒の一部がヘッダタンク17内の上部空間1
7aにおいて第1バイパス通路33に分岐され、この第
1バイパス通路33を通過して混合室31内へ直接導入
される。また、ヘッダタンク17内の中間部空間17b
に流入する凝縮後の液冷媒の一部が第2バイパス通路3
4に分岐され、この第2バイパス通路34を経て混合室
31内へ導入される。従って、この圧縮機吐出冷媒(過
熱ガス冷媒)と凝縮後の液冷媒が混合室31内で混合さ
れるようになっている。なお、第1バイパス通路33お
よび第2バイパス通路34は気液分離器7のタンク本体
部7aとヘッダタンク17の壁面を貫通する貫通穴にて
構成できる。第1バイパス通路33が本発明の第1入口
部を構成し、第2バイパス通路34が本発明の第2入口
部を構成する。
【0052】ヘッダタンク17内の中間部空間17bと
下部空間17cとを仕切る仕切り板19bには中間絞り
8を構成する絞り穴が設けてあるので、中間絞り8によ
る所定の圧力差を持って中間部空間17bが下部空間1
7cに連通する。
【0053】また、気液分離器7のタンク本体部7aの
上部には図2に示すようにガス戻し用の連通路35の一
端部を接続し、この連通路35の他端部をヘッダタンク
17内の下部空間17cに接続している。これにより、
気液分離器7内の上部のガス冷媒をヘッダタンク17内
の下部空間17cに常時戻すことができる。ガス戻し用
の連通路35は本例では気液分離器7の外部に設けたパ
イプ部材により構成している。
【0054】また、気液分離器7のタンク本体部7aの
下部には、タンク本体部7aとヘッダタンク17の壁面
を貫通する貫通穴からなる液戻し用の連通路36を形成
して、タンク本体部7a内の下部をヘッダタンク17内
の下部空間17cに連通させている。この液戻し用の連
通路36は中間絞り8およびガス戻し用連通路35に比
較して通路断面積が十分小さい(例えば、穴径:1mm
程度)ものであり、気液分離器7内の下部に溜まる液冷
媒をヘッダタンク17内の下部空間17cに常時少量ず
つ戻すことができる。
【0055】ここで、気液分離器7内に溜まる液冷媒に
は圧縮機1の潤滑オイルが溶け込んでいるので、この液
冷媒戻しにより圧縮機1へのオイル戻り性を良好に維持
できる。
【0056】なお、気液分離器7のタンク本体部7a内
には冷媒中の水分を吸着する乾燥剤37が配置される。
この乾燥剤37は、気液分離器7を含む凝縮器2を一体
ろう付けにより組み付けた後に、気液分離器7のタンク
本体部7aの底部開口部から気液分離器7内に挿入さ
れ、この底部開口部は蓋部材38によって密封される。
この蓋部材38はタンク本体部7aの下端部にねじ止め
等により弾性シール材(図示せず)を介在して気密に固
定される。
【0057】次に、第1実施形態による混合室31の具
体的構成を図3により説明する。スペーサ部材30は円
筒状に成形され、この円筒状の外周面の一部に凹部30
aを形成している。この凹部30aは、気液分離器7の
タンク本体部7aの円筒状内周面との間に混合室31の
ための空間を形成する。スペーサ部材30はアルミニュ
ウム等の金属又は樹脂のいずれで成形してもよいが、軽
量化のためには、スペーサ部材30を樹脂で成形した方
がよい。
【0058】スペーサ部材30の円筒状外周面において
凹部30aの上下両側にリング状の凹溝30b、30c
を形成し、この凹溝30b、30c内に弾性シール材を
なすゴム製のOリング39a、39bを装着している。
気液分離器7はその底部開口部の蓋部材38を取り外し
た状態にて凝縮器2に一体ろう付けされる。従って、こ
の凝縮器2の一体ろう付け後に、スペーサ部材30は、
気液分離器7のタンク本体部7a内にその底部開口部か
ら図3(a)の矢印Aのように挿入する。
【0059】スペーサ部材30の挿入位置は、タンク本
体部7aの内側へ突き出す上下の突部7b、7cにより
規定される。なお、下側の突部7cはスペーサ部材30
の挿入後にタンク本体部7aの円筒状外周面を部分的に
内側へ突出させる加工を行って形成する。気液分離器7
の底部の蓋部材38は、タンク本体部7a内へスペーサ
部材30および乾燥剤37を挿入した後に、タンク本体
部7aの下端部に固定される。
【0060】次に、上記構成において作動を説明する。
圧縮機1の吐出冷媒は入口ジョイント24からヘッダタ
ンク17の上部空間17aを経て第1熱交換部5の上半
部の偏平チューブ15を矢印aのように水平方向に通過
してヘッダタンク18の上部空間18aに流入して、こ
こで、Uターンする。そして、空間18aから第1熱交
換部5の下半部の偏平チューブ15を水平方向に通過し
てヘッダタンク17の中間部空間17b内に流入する。
【0061】通常のサイクル運転条件であれば、圧縮機
1の吐出冷媒は第1熱交換部5のUターン状の冷媒流路
を流れる間に外気中に放熱して凝縮され、液冷媒となっ
て中間部空間17b内に流入する。なお、サイクル運転
条件の変動により所定乾き度を持った気液2相冷媒が中
間部空間17b内に流入する場合がある。
【0062】そして、中間部空間17b内の液冷媒の主
流は、矢印bのように仕切り板19bに形成された中間
絞り8を通過して下部空間17c内に流入する。中間絞
り8の存在によりヘッダタンク17の中間部空間17b
と下部空間17c間に所定の圧力差が生じる。この圧力
差の発生によって、中間部空間17b内の液冷媒の一部
が矢印cのように第2バイパス通路34から混合室31
内へ導入される。
【0063】また、入口ジョイント24からの圧縮機吐
出冷媒がヘッダタンク17内の上部空間17aにおいて
分岐され、その分岐された一部の吐出冷媒が第1バイパ
ス通路33を経て矢印dのように混合室31内へ直接導
入される。そのため、混合室31内では圧縮機吐出冷媒
の一部と第1熱交換部5で凝縮した液冷媒の一部が混合
されて、混合室31の出口32から矢印eのように気液
分離器7内の上部に流入する。
【0064】ここで、圧縮機吐出冷媒と凝縮後の液冷媒
を別々に気液分離器7内に直接導入せずに、混合室31
内にて圧縮機吐出冷媒と凝縮後の液冷媒を混合した後に
気液分離器7内に導入するから、混合室31内にて圧縮
機吐出冷媒と凝縮後の液冷媒を良好に混合して、両冷媒
間の熱交換を十分行うことができる。
【0065】気液分離器7内で冷媒の気液が密度差によ
り分離され、気液分離器7内の下方側に液冷媒が溜ま
り、上方側にガス冷媒が集まる。気液分離器7内のガス
冷媒は、矢印fのようにガス戻し用連通路35を通過し
てヘッダタンク17の下部空間17c内に流入する。ま
た、気液分離器7内の下方の液冷媒は、矢印gのように
液戻し用連通路36を通過して冷媒流路36b下部空間
17c内に流入する。
【0066】従って、下部空間17cには、中間部空間
17bからの凝縮器主流路の冷媒と、気液分離器7内の
ガス冷媒と気液分離器7内の液冷媒の三者が流入する。
これらの冷媒は下部空間17cで混合され第2熱交換部
6の偏平チューブ15を矢印bのように通過してここで
再度大気中に放熱して過冷却状態になる。この過冷却液
冷媒はヘッダタンク18の下部空間18bに流入した
後、出口ジョイント25から凝縮器2の外部へ出て、減
圧装置3側へ向かう。
【0067】ところで、以上のような作動を行うため、
第1熱交換部5を通過して冷却され凝縮した液冷媒(ま
たは気液2相冷媒)の一部および入口ジョイント24か
らの吐出冷媒の一部が混合室31内で混合し、熱交換す
ることにより、混合室31の出口32から気液分離器7
内に流入する冷媒は、圧縮機吐出冷媒の過熱度に応じた
乾き度を持った気液2相状態となる。
【0068】この結果、気液分離器7内に溜まる液冷媒
量が圧縮機吐出冷媒の過熱度に応じた量となる。換言す
ると、圧縮機吐出冷媒の過熱度の変化に応答して気液分
離器7内に溜まる液冷媒量を調整でき、そして、この貯
留液冷媒量の調整により、サイクル循環冷媒流量を調整
して、圧縮機吐出冷媒の過熱度を調整できる。
【0069】より具体的に述べると、夏場のような冷房
高負荷時に蒸発器出口冷媒の過熱度が大きくなると、圧
縮機1吐出冷媒の過熱度も大きくなる。そのため、第1
バイパス通路33から混合室31内に過熱度の大きいガ
ス冷媒が流入する。
【0070】この過熱度の大きい高温ガス冷媒の流入に
より、混合室31内の液冷媒の蒸発が促進され、混合室
31から気液分離器7内に流入する冷媒の乾き度が大き
くなるので、気液分離器7内に溜まる液冷媒量を減少さ
せる。これにより、気液分離器7からガス戻し用連通路
35を経て凝縮器2へ戻されるガス冷媒量を増加させる
ので、サイクル内の循環冷媒流量を増加させることがで
き、蒸発器出口冷媒の過熱度を減少させることができ
る。
【0071】一方、冷房熱負荷が小さくて、蒸発器出口
冷媒の過熱度が0付近であったり、圧縮機1に液冷媒戻
りが生じるような条件下では、圧縮機1吐出冷媒の過熱
度も小さくなるので、バイパス吐出冷媒による液冷媒の
蒸発作用が低下し、混合室31から気液分離器7内に流
入する冷媒の乾き度が小さくなる。そのため、気液分離
器7では、逆に、液冷媒の貯留量が増加し、サイクル内
の循環冷媒流量を減少させる。
【0072】そして、気液分離器7内での液冷媒量の増
加により、再び、サイクル内循環冷媒流量が不足する事
態が発生すれば、圧縮機1吐出冷媒の過熱度増加が気液
分離器7内にフィードバックされ、気液分離器7内の液
冷媒量を減少させ、サイクル内の循環冷媒流量を増加さ
せる。
【0073】以上のように、バイパス吐出冷媒を気液分
離器7内に直接導入することにより、圧縮機吐出冷媒の
過熱度変化を気液分離器7内の液冷媒量の調整に応答良
くフィードバックすることができる。そして、この液冷
媒量の調整作用を通じてサイクル内の循環冷媒流量を調
整し、圧縮機1吐出冷媒の過熱度を制御していることに
なる。圧縮機1での圧縮過程は基本的に等エントロピ変
化であるから、圧縮機1吐出冷媒の過熱度を制御できれ
ば、蒸発器出口冷媒の過熱度を制御できることになる。
【0074】ところで、上記のような過熱度制御を行う
冷凍サイクルにおいて、気液分離器7内に混合室31を
形成するスペーサ部材30と、気液分離器7のタンク本
体部7aの内壁面との固定面に隙間が発生して、混合室
31のシール不良が発生すると、既述したように圧縮機
吐出冷媒と凝縮後の液冷媒が互いに十分混合しないま
ま、気液分離器7内に流入する。その結果、気液分離器
7内への流入冷媒の乾き度に圧縮機吐出冷媒の過熱度変
化が応答よく反映されず、サイクル内の循環冷媒流量を
的確に調整できないという事態が生じる。
【0075】しかし、本実施形態によると、スペーサ部
材30の円筒状外周面において、混合室31を形成する
凹部30aの上下両側にOリング39a、39bを装着
し、スペーサ部材30の円筒状外周面と気液分離器7の
タンク本体部7aの内壁面との固定面にOリング39
a、39bのシール機構を構成しているから、混合室3
1内に流入した冷媒がスペーサ部材30の円筒状外周面
と気液分離器7のタンク本体部7aの内壁面との間の隙
間を通過して気液分離器7内に流入することを確実に防
止できる。従って、混合室31内に流入した圧縮機吐出
冷媒および凝縮後の液冷媒はすべて混合室31内で十分
混合した後に、出口穴32から気液分離器7内に流入す
る。それ故、気液分離器7内に溜まる液冷媒量の調整に
よるサイクル内循環冷媒流量の調整作用を的確に行うこ
とができる。
【0076】(第2実施形態)図4は第2実施形態であ
り、スペーサ部材30を弾性を有する樹脂により円筒状
に成形するとともに、円筒状のスペーサ部材30の外周
面において凹部30aの上下両側の部位にて径外方側へ
リング状に突き出すシール部30d,30eを成形して
いる。
【0077】このシール部30d,30eの外径寸法を
気液分離器7のタンク本体部7aの内径寸法より若干量
大きく設定して、スペーサ部材30の樹脂材質の弾性変
形を利用してスペーサ部材30をシール部30d,30
eの部位にて気液分離器7のタンク本体部7aの内壁面
に圧入固定する。
【0078】第2実施形態によると、スペーサ部材30
に一体成形したリング状のシール部30d,30eが樹
脂材質の弾性変形によりタンク本体部7aの内壁面に圧
着するので、スペーサ部材30と一体のシール部30
d,30eにて混合室31を確実にシールすることがで
きる。従って、第1実施形態によるOリング39a、3
9bを用いたシール機構を廃止できる。
【0079】(第3実施形態)図5は第3実施形態であ
り、スペーサ部材30を樹脂により円筒状に成形すると
ともに、この円筒状の高さ寸法(軸方向寸法)を気液分
離器7内の内部空間の高さ寸法と同等に設定して、スペ
ーサ部材30を気液分離器7のタンク本体部7aの底部
開口部から気液分離器7内へ挿入し、スペーサ部材30
の円筒状の上端部をタンク本体部7aの上面部の蓋部材
7dに当接する。なお、蓋部材7dは凝縮器2の一体ろ
う付け時にタンク本体部7aにろう付けされるアルミニ
ュウム部材である。
【0080】そして、タンク本体部7aの底面開口部に
蓋部材38をねじ止め等により固定する際に、円筒状ス
ペーサ部材30の上下両端部を上面部の蓋部材7dと底
面部の蓋部材38とにより挟み込む。これにより、円筒
状スペーサ部材30をタンク本体部7aに固定する。
【0081】底面部の蓋部材38はアルミニュウム等の
金属またはスペーサ部材30の樹脂材よりも機械的強度
の高い樹脂にて形成する。そして、円筒状スペーサ部材
30の上下両端部と両蓋部材7d、38との当接部に圧
着力が作用して混合室31をシールすることができる。
従って、第3実施形態によると、円筒状スペーサ部材3
0の上下両端の当接部自身で混合室31のシール機構を
構成することができ、第1実施形態によるOリング39
a、39bを用いたシール機構を廃止できる。
【0082】なお、円筒状のスペーサ部材30の下部に
はスペーサ部材30内外の液冷媒(オイル)貯留部を連
通する連通穴30fが開けてあり、円筒状のスペーサ部
材30の上部にはスペーサ部材30内外のガス冷媒域を
連通する連通穴30gが開けてある。また、液戻し用連
通路36は、底面部の蓋部材38からタンク本体部7a
の下部にかけて、混合室31と分離した位置に形成して
ある。
【0083】ところで、第3実施形態によると、円筒状
のスペーサ部材30の外周面とタンク本体部7aの内壁
面との間に上下方向に延びるリング状の空間が形成さ
れ、このリング状の空間によって混合室31を形成する
ことになる。このような構成であっても、ガス戻し用の
連通路35の入口部がタンク本体部7a上部の円周方向
において、吐出冷媒流入用の第1バイパス通路33の開
口位置と略180°反対位置にあって、ガス戻し用の連
通路35の入口部と第1バイパス通路33の開口部との
間に円筒状のスペーサ部材30が介在しているから、第
1バイパス通路33からの吐出冷媒が直接ガス戻し用の
連通路35へ抜け出ることがない。
【0084】換言すると、第1バイパス通路33からの
吐出冷媒と第2バイパス通路34からの液冷媒とをリン
グ状の混合室31内で良好に混合できるので、吐出冷媒
の過熱度を気液分離器7内に溜まる液冷媒量の調整に応
答よく反映して、サイクル内循環冷媒流量の調整を的確
に行うことができる。
【0085】上述した各実施形態の説明から理解される
ように、本発明において、「混合室31をシールする」
とは、第1バイパス通路33からの吐出冷媒が直接ガス
戻し用の連通路35側へ抜け出ることを阻止する形態
(シール部)を持つように混合室31を構成することで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び先願発明による冷凍サイクルの基本
図である。
【図2】本発明及び先願発明による気液分離器一体型凝
縮器を示す模式的断面図である。
【図3】(a)は本発明の第1実施形態による気液分離
器の分解図、(b)は第1実施形態による気液分離器一
体型凝縮器の要部断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態による気液分離器のスペ
ーサ部材の正面図である。
【図5】本発明の第3実施形態による気液分離器の縦断
面図である。
【符号の説明】
5…第1熱交換部、6…第2熱交換部、7…気液分離
器、7a…タンク本体部、15…チューブ、17、18
…ヘッダタンク、24…入口ジョイント(冷媒入口)、
30…スペーサ部材、30a…凹部、30d、30e…
シール部、31…混合室、33…第1バイパス通路(第
1入口部)、34…第2バイパス通路(第2入口部)、
35…ガス戻し用連通路、36…液戻し用連通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 39/00 F25B 39/00 N 39/04 39/04 S

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)の吐出冷媒の一部が分岐し
    て流入する第1入口部(33)、凝縮器(2)の第1熱
    交換部(5)で凝縮した後の冷媒が流入する第2入口部
    (34)、および前記第1入口部(33)および前記第
    2入口部(34)が設けられたタンク本体部(7a)を
    有し、 前記タンク本体部(7a)内部にて流入冷媒の気液を分
    離して液冷媒を溜め、ガス冷媒を前記凝縮器(2)のう
    ち前記第1熱交換部(5)下流の第2熱交換部(6)に
    向けて導出する冷凍サイクル装置の気液分離器であっ
    て、 前記タンク本体部(7a)内に、前記タンク本体部(7
    a)の内壁面との間に区画された空間を形成するスペー
    サ部材(30)を固定し、 前記スペーサ部材(30)と前記タンク本体部(7a)
    の内壁面との間の空間により、前記第1入口部(33)
    からの前記吐出冷媒と前記第2入口部(34)からの前
    記冷媒とを混合して前記タンク本体部(7a)内に流入
    させる混合室(31)を形成し、 前記スペーサ部材(30)と前記タンク本体部(7a)
    の内壁面との固定面に、前記混合室(31)をシールす
    るシール材(39a、39b)を介在したことを特徴と
    する冷凍サイクル装置の気液分離器。
  2. 【請求項2】 前記スペーサ部材(30)は、円筒状の
    外周面の一部に前記空間を形成する凹部(30a)を形
    成した形状であり、 前記シール材は、前記円筒状のスペーサ部材(30)の
    外周面において、前記凹部(30a)の上下両側に装着
    されるOリング(39a、39b)であることを特徴と
    する請求項1に記載の冷凍サイクル装置の気液分離器。
  3. 【請求項3】 前記スペーサ部材(30)は、前記タン
    ク本体部(7a)の高さ方向の所定位置に前記タンク本
    体部(7a)の内側へ突き出す突部(7b、7c)によ
    り位置決めして固定されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の冷凍サイクル装置の気液分離器。
  4. 【請求項4】 圧縮機(1)の吐出冷媒の一部が分岐し
    て流入する第1入口部(33)、凝縮器(2)の第1熱
    交換部(5)で凝縮した後の冷媒が流入する第2入口部
    (34)、および前記第1入口部(33)および前記第
    2入口部(34)が設けられたタンク本体部(7a)を
    有し、 前記タンク本体部(7a)内部にて流入冷媒の気液を分
    離して液冷媒を溜め、ガス冷媒を前記凝縮器(2)のう
    ち前記第1熱交換部(5)下流の第2熱交換部(6)に
    向けて導出する冷凍サイクル装置の気液分離器であっ
    て、 前記タンク本体部(7a)内に、前記タンク本体部(7
    a)の内壁面との間に区画された空間を形成するスペー
    サ部材(30)を固定し、 前記スペーサ部材(30)と前記タンク本体部(7a)
    の内壁面との間の空間により、前記第1入口部(33)
    からの前記吐出冷媒と前記第2入口部(34)からの前
    記冷媒とを混合して前記タンク本体部(7a)内に流入
    させる混合室(31)を形成し、 前記スペーサ部材(30)を弾性を有する樹脂により成
    形するとともに、前記スペーサ部材(30)に前記タン
    ク本体部(7a)の内壁面に圧入固定されるシール部
    (30d,30e)を一体成形し、 前記シール部(30d,30e)により前記混合室(3
    1)をシールすることを特徴とする冷凍サイクル装置の
    気液分離器。
  5. 【請求項5】 前記スペーサ部材(30)は、円筒状の
    外周面の一部に前記空間を形成する凹部(30a)を形
    成した形状であり、 前記シール部(30d,30e)は、前記円筒状のスペ
    ーサ部材(30)の外周面において前記凹部(30a)
    の上下両側の部位にて径外方側へリング状に突き出す形
    状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の
    冷凍サイクル装置の凝縮器。
  6. 【請求項6】 圧縮機(1)の吐出冷媒の一部が分岐し
    て流入する第1入口部(33)、凝縮器(2)の第1熱
    交換部(5)で凝縮した後の冷媒が流入する第2入口部
    (34)、および前記第1入口部(33)および前記第
    2入口部(34)が設けられたタンク本体部(7a)を
    有し、 前記タンク本体部(7a)内部にて流入冷媒の気液を分
    離して液冷媒を溜め、ガス冷媒を前記凝縮器(2)のう
    ち前記第1熱交換部(5)下流の第2熱交換部(6)に
    向けて導出する冷凍サイクル装置の気液分離器であっ
    て、 前記タンク本体部(7a)内に、前記タンク本体部(7
    a)の内壁面との間に区画された空間を形成するスペー
    サ部材(30)を固定し、 前記スペーサ部材(30)と前記タンク本体部(7a)
    の内壁面との間の空間により、前記第1入口部(33)
    からの前記吐出冷媒と前記第2入口部(34)からの前
    記冷媒とを混合して前記タンク本体部(7a)内に流入
    させる混合室(31)を形成し、 前記スペーサ部材(30)の上下両端部を、前記タンク
    本体部(7a)の上面部の蓋部材(7d)と前記タンク
    本体部(7a)の底面部の蓋部材(38)とにより挟み
    込み固定し、 前記スペーサ部材(30)の上下両端部と前記両蓋部材
    (7d、38)との挟み込み固定部により前記混合室
    (31)をシールすることを特徴とする冷凍サイクル装
    置の気液分離器。
  7. 【請求項7】 前記スペーサ部材(30)は円筒状の形
    状に成形され、前記円筒状のスペーサ部材(30)外周
    面と前記タンク本体部(7a)の内壁面との間のリング
    状空間により前記混合室(31)を形成することを特徴
    とする請求項6に記載の冷凍サイクル装置の気液分離
    器。
  8. 【請求項8】 前記第1熱交換部(5)および前記第2
    熱交換部(6)の冷媒流路を構成するチューブ(15)
    と、 前記第1、第2熱交換部(5、6)の左右両側に配置さ
    れ、前記チューブ(15)の端部が連通するヘッダタン
    ク(17、18)と、 前記両ヘッダタンク(17、18)のうち、いずれか一
    方のヘッダタンク(17)に設けられ、前記圧縮機
    (1)の吐出冷媒が流入する冷媒入口(24)と、 前記冷媒入口(24)を設けた前記一方のヘッダタンク
    (17)側に、請求項1ないし7のいずれか1つに記載
    の気液分離器(7)を一体に設けたことを特徴とする冷
    凍サイクル装置の凝縮器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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