JPH10211915A - ダンボール箱の切断装置 - Google Patents

ダンボール箱の切断装置

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JPH10211915A
JPH10211915A JP2449397A JP2449397A JPH10211915A JP H10211915 A JPH10211915 A JP H10211915A JP 2449397 A JP2449397 A JP 2449397A JP 2449397 A JP2449397 A JP 2449397A JP H10211915 A JPH10211915 A JP H10211915A
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JP
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cutting
cardboard box
rotating body
blade
cutting blade
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JP2449397A
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English (en)
Inventor
Takeo Shiga
威夫 志賀
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Seibu Electric and Machinery Co Ltd
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Seibu Electric and Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、二つの切断刃によって粉塵の発生
量を押さえつつ確実にダンボール箱を切断する切断装置
を提供する。 【解決手段】 長孔70に係合して連続回転するクラン
クピンのクランク作用によって、回転刃53は揺動回転
をする。回転刃53を構成する第一切断刃としての鋸刃
56がダンボール箱に切込みを形成する。その後に回動
してくる第二切断刃としてのナイフエッジ57は鋸刃5
6の切込み量よりも深い切込み量を有するので、切込み
跡に沿って更にダンボール箱を切り進む。上記動作を繰
り返してダンボール箱の切断が進行する。鋸刃56の役
割は、切込みの形成のみであり、ダンボール箱のダンボ
ール紙から大量の粉塵を発生させることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダンボール箱の
内に収納されている物品を取り出すピッキング作業のた
め、ダンボール箱の一部を切断する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工場等の生産現場で生産された
物品、特に商品は、小売店で陳列し販売される荷姿であ
る缶、瓶、ボトル、箱、又はカートン単位で数10ケ単
位がダンボール箱に箱詰めされて、生産者から、大卸
商、中小卸商と順次に流通する。流通段階におけるそれ
ぞれの部署が流通在庫をもつことで、物品の流れのバッ
ファとなっており、最終消費又は使用段階で品切れ無く
入手することができる。商品等の物品は、物流部門にお
ける物流センターあるいは配送センター等を通じて、小
売店等に配送される。これらのセンターでは、ケース
(ダンボール箱)単位のまま小売店等に配送することは
まれであり、通常は、センターにてダンボール箱を開梱
し、箱詰めされた物品を個々の単位で分配、仕分けして
小売店等に配送される。このような物流センターあるい
は配送センターにおける前記の物品のダンボール箱から
の取出し作業は、個別ピッキング作業とよばれている。
【0003】上記のような物流センターあるいは配送セ
ンターでは、小売店等の最終流通段階からの配送要求に
対して、人手作業によってピッキング作業を行ってい
た。すなわち作業者は、ナイフ等を用いてダンボール箱
のフラップを開梱し、箱詰めされていた商品を個別に取
り出していた。その後、自動化されたピッキングシステ
ムが開発されるに至り、ダンボール箱の開梱作業は、コ
ンベヤ上を流れて来るダンボール箱を回転するカッター
によって自動的に切断する切断装置を用いることによっ
て行われている。
【0004】回転するカッターによって自動的にダンボ
ール箱を切断する切断装置としては、特許第25533
81号公報又は特許第2553382号公報に開示され
たものがある。上記各特許公報に開示されているダンボ
ール箱の切断装置は、箱体の上縁部を切断し箱体の天面
を開封するのに好適であり、箱体保持装置をダンボール
箱の側面に当接させ、ダンボール箱の天面の縁部に一対
の押さえローラを押し当てて、ダンボール箱を位置決め
保持し、一対の押さえローラ間においてカッターフレー
ムを昇降させてカッターフレームに設けた回転刃によっ
てダンボール箱の縁部を切断するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各特許公報に開示
されているようなダンボール箱の切断装置によれば、人
手によってナイフで開梱するのに比べ開梱時間も短く、
ダンボール箱を切断位置にセッティングした後は、無人
で且つ確実な切断作業を行うことができ、しかも収納さ
れている商品を傷つける事なく開梱作業を行えることが
できる等、大きな利点があるが、次のような問題点が残
されている。
【0006】上記ダンボール箱の切断装置における回転
刃は、高速回転すると共に鋸刃状の刃先を有している。
そのため、切断装置の切断の確実性は高いものの、ダン
ボール箱を切断する時に発生する紙くずが粉塵となって
室内に飛散し、作業環境の悪化を招いている。更に、飛
散した粉塵が切断装置やピッキング装置の周辺に堆積
し、光学式センサーの誤動作を招く虞があり、またメン
テナンス時には、堆積した粉塵の取除き作業をしなけれ
ばならないという煩わしさがあるいう問題点がある。上
記の解決策の一つとして、回転刃の刃先を鋭利に形成す
ることが考えられる。この解決策では粉塵の発生を減少
させることができるが、回転刃の刃先の鈍化が早く現れ
るという新たな問題点が現れる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
の課題を解決することであり、ダンボール箱に対して、
最初に第一の切断刃で切込みを付け、その切込みの跡に
続いて第二の切断刃によって大きく切断するという切断
作業を繰り返すことによって、ダンボール箱からの粉塵
の発生を抑制しつつ、確実に切断するダンボール箱の切
断装置を提供することである。
【0008】この発明は、上記目的を達成するため、次
のように構成されている。即ち、この発明は、フレーム
に回転自在に支持された回転体、前記回転体を回転させ
る駆動機構、及び前記回転体に対して相対移動するダン
ボール箱を切断するため前記回転体に形成される回転刃
を具備し、前記回転刃は、前記ダンボール箱に切込みを
形成する第一切断刃と、前記第一切断刃が形成した前記
切込みに続けて前記ダンボール箱を切断するため、前記
第一切断刃から前記回転体の周方向に隔置して形成され
且つ前記第一切断刃による切込み量よりも深い切込み量
を有する第二切断刃とを有していることから成るダンボ
ール箱の切断装置に関する。
【0009】このダンボール箱の切断装置によれば、ダ
ンボール箱の一部を回転体に形成された第一切断刃によ
って切込みを形成し、その後に、第一切断刃から前記回
転体の周方向に隔置して形成された第二切断刃によっ
て、第一切断刃が形成した切込みに続けてダンボール箱
を切断する。第二切断刃は、第一切断刃による切込み量
よりも深い切込み量を有するので、切込みに続けてダン
ボール箱を大きく切り進むことになる。ダンボール箱と
回転刃との相対移動中に、第一切断刃と第二切断刃とに
よる上記の交互の切断動作を繰り返して、必要な長さに
渡ってダンボール箱を切断し、開梱する。
【0010】前記切断装置は回転刃とダンボール箱とが
相対移動すればダンボール箱の切断を行うことができる
が、前記ダンボール箱を水平方向に搬送し、前記フレー
ムをダンボール箱の高さや切断深さ等に応じて昇降可能
とするのが、切断作業効率上好ましい。ダンボール箱の
回転体に対する相対移動方向は、ダンボール箱が第一切
断刃側から回転体に接近する方向である。ダンボール箱
は、回転体に対して第一切断刃側から接近する。したが
って、まず、ダンボール箱には第一切断刃で切断されて
切込みが形成され、その後、ダンボール箱は第二切断刃
によって切込みに続いて大きく切り進められることにな
る。
【0011】前記駆動機構による前記回転体の回転は、
連続回転であってもよく、揺動回転であってもよい。即
ち、回転体の径が比較的小いような場合、回転体を連続
回転させて、第一切断刃が第二切断刃より先にダンボー
ル箱に切り込むように、回転体の回転方向とダンボール
箱の相対移動方向とを定めればよい。回転体の径が比較
的大きい場合には、切断効率と同じ切込深さに対して大
きな切断範囲が得られることを考慮して、回転体を揺動
回転させることができる。
【0012】前記回転体を揺動回転させる場合、前記駆
動機構は、連続回転する駆動軸、駆動軸に一体的に設け
られており且つ回転体が摺接する駆動板、及び駆動板に
駆動軸の軸線から偏心して設けられたクランクピンを備
え、回転体には実質的に径方向に延び且つクランクピン
が嵌入する長孔が形成されており、且つ駆動軸の回転に
伴ってクランクピンが長孔内を往復動することにより駆
動軸の連続回転が回転体の揺動回転に変換される。この
ような駆動機構によれば、クランク機構を利用して、揺
動回転を容易に得ることができる。
【0013】前記回転体を冷却するため、回転体が摺接
する駆動板の摺接面に噴気口が開口する溝を形成し、噴
気口から冷却空気が噴出される。回転体と駆動板とは互
いに摺接しており、駆動板は回転体に対する案内作用も
ある。切断装置の運転に伴い回転板は摩擦熱を発生する
が、上記の冷却空気を供給する構造を採用すれば、回転
体の変形が防止される。また、駆動軸には通気穴が形成
され、且つ駆動板には通気穴に連通する通気路が形成さ
れており、冷却空気は通気穴及び通気路を通じて噴気口
に供給される。
【0014】前記回転体には、回転体の反りを吸収する
ためのスリットが形成されている。回転体をスリットを
形成しない連続板から構成すると、回転体は、生じた摩
擦熱によって熱変形を生じる。熱変形は、回転体の反り
として現れる。回転体の反りが駆動板側により接近する
方向に生じると、回転体と駆動板とは当接状態となり、
更に発熱が促進されることになる。スリットは、このよ
うな回転体の反りを吸収するので、装置を正しく運転し
続けることが可能となる。
【0015】ダンボール箱に切込みを形成する第一切断
刃は鋸刃、波打ち刃又はナイフエッジであり、第二切断
刃はナイフエッジである。第一切断刃のダンボール箱に
対する作用は切込みだけであるので、第一切断刃を鋸刃
又は波打ち刃としても、ダンボール紙の粉塵を多量に発
生させることはなく、切込が確実に形成される。更に、
第二切断刃はナイフエッジであるが、既に第一切断刃が
ダンボール箱に切込みを成形した後であるので、鋸刃で
なくても、ダンボール箱を切込みに続いて大きく切り進
み、且つダンボール紙の粉塵を発生させることもない。
【0016】第一切断刃の刃先は、回転体の回転中心か
らの距離が一定に、又は第二切断刃に接近するにしたが
って回転体の回転中心からの距離が緩やかに増加するよ
うに形成されている。第一切断刃の機能は、ダンボール
箱に切込みを形成することであるので、昇降フレームの
下降位置調節により、第一切断刃の刃先は、回転体の回
転中心と同心線上にあっても、ダンボール箱に切込みを
形成することができる。第二切断刃に接近するにしたが
って回転体の回転中心からの距離が緩やかに増加するよ
うに形成すると、ダンボール箱との相対移動中に次第に
深い切込みが形成される。
【0017】前記第二切断刃は、第一切断刃から離れる
にしたがって回転体の回転中心からの距離が増加するエ
ッジを有している。第二切断刃のエッジは、第一切断刃
がダンボール箱に形成した切込みの跡に沿って侵入する
ので、第二切断刃は切込みに正確に沿って更にダンボー
ル箱を切断することになる。
【0018】前記回転刃は、一対の第一切断刃と第二切
断刃、又は周方向に隔置した複数対の第一切断刃と第二
切断刃から成る。複数対の第一切断刃と第二切断刃を形
成する場合には、各対の第一切断刃は同じ構造の切断刃
としてもよいが、ダンボール箱の紙質に応じて異なる構
造の切断刃としてもよい。第二切断刃についても、同様
である。
【0019】切断装置によって長時間にわたってダンボ
ール箱の切断を続けると、回転刃が摩耗して切れ味が低
下してくる。これに対処するため、第一切断刃と第二切
断刃とに、熱処理、チタンコーティング又は超硬溶射等
の硬化処理を施しておくと、切断刃としての寿命を長期
化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
によるダンボール箱の切断装置の実施例を説明する。図
1はこの発明によるダンボール箱の切断装置の一実施例
を示す正面図、図2は図1に示したダンボール箱の切断
装置の側面図、図3は図1に示したダンボール箱の切断
装置の断面図、図4は図1に示されたダンボール箱の切
断装置の実施例に用いられる回転刃を示す正面図、そし
て、図5は図4に示した回転刃の刃先の断面図である。
なお、図1〜図3においては、回転刃を取り除いた状態
で図示されており、回転刃はその輪郭のみを想像線で示
している。
【0021】図に示す実施例では、ダンボール箱の切断
装置1は、図示しない固定フレームに対して上下位置が
調節可能な切断ユニットとして構成されている。切断装
置1は、図2に示すように全体として逆L字状の形状を
有している可動フレーム2に、後述する各種の機構を搭
載している。可動フレーム2の縦方向に延びる本体3の
両側面には、固定フレームとの間に直動ローラウェイ5
が配設されている。切断装置1は、直動ローラウェイ5
によって、固定フレームに設けられているレール(図示
せず)に対して縦方向に直線移動可能、即ち、昇降可能
となるように摺動案内されている。直動ローラウェイ5
は可動フレーム2の左右上下に合計4個設けられてお
り、可動フレーム2の昇降を安定させている。後述する
回転刃を駆動するための駆動モータ6が、可動フレーム
2の本体3から横方向に延びるモータ支持部4に取付け
られている。なお、可動フレーム2を縦方向に移動させ
るため、フレームにはアクチュエータが設けられている
が、図示を省略している。
【0022】可動フレーム2の本体3の下方には、駆動
軸7と回動軸8とが回転自在に支持されている。可動フ
レーム2の本体3の下方には、貫通孔9,10が上下方
向に隔置して並行に形成されている。上方の貫通孔9
は、スペーサ11によって軸方向に隔置して配置された
一対の軸受12を介して駆動軸7を回転自在に支持して
いる。また、下方の貫通孔10は、スペーサ13によっ
て軸方向に隔置して配置された一対の軸受14を介して
回動軸8を回転自在に支持している。したがって、駆動
軸7と回動軸8とは平行に配置されていることになる。
【0023】駆動軸7の前端部15には、駆動板16が
駆動軸7と一体構造に形成されている。図1では、駆動
軸7及び駆動板16については、断面で示されていな
い。駆動板16の外側端面には、駆動軸の軸線A−Aか
ら偏心した位置において、クランクピン68が駆動板1
6に対して回転自在に軸支されている。即ち、クランク
ピン軸69の一端は、駆動板16に没入状態にあって片
持ち支持されており、クランクピン68は駆動板16か
ら突出したクランクピン軸69に対して回転自在に支持
されている。クランクピン68の回転部分は駆動板16
とは接触しないよう、最小限の隙間が形成されている。
なお、駆動軸7の雄ねじ部27にナット28を螺合し
て、軸受12,12(特に、その内輪)とスペーサ11
を締め付けることにより、駆動軸7の可動フレーム2に
対する軸方向移動が規制される。また、駆動軸7の雄ね
じ部27とナット28の外周面に形成された歯28aと
の間に係合する弛み止め29によって、ナット28と駆
動軸7との間のねじの弛みが防止されている。
【0024】可動フレーム2のモータ支持部4に支持さ
れた駆動モータ6の出力軸には駆動プーリ17が固着さ
れており、駆動プーリ17と駆動軸7に固着された従動
プーリ18との間に伝動ベルト19が巻き掛けられてい
る。したがって、駆動モータ6を運転すると、駆動プー
リ17、伝動ベルト19、従動プーリ18を経て、駆動
軸7が回転し、駆動軸7の回転と一体に駆動板16が回
転する。なお、駆動モータ6はモータ支持部4に天井吊
の状態に取付けられているが、駆動モータ6の可動フレ
ーム2への取付け状態はこれに限るものではない。駆動
モータ6を、モータ支持部4の上に載置した状態にする
ことができる。このようにした場合には、可動フレーム
2の一部に形成した切欠部に伝動ベルト19を通して、
伝動ベルト19が可動フレーム2と接触しないように配
置される。
【0025】駆動軸7には、駆動板16及び駆動板16
と摺接する回転体50を冷却するための冷却空気供給構
造が設けられている。即ち、駆動軸7の一端には、図示
しない外部冷却空気供給源から冷却空気が送り込まれる
回転接手20が設けられている。駆動軸7の軸内には通
気穴21が形成されており、通気穴21は駆動板16の
径方向に延びる通気路22と連通している。駆動板16
の外側面には、駆動軸7と同心状に複数の溝23,2
4,25が形成されており、溝23,24,25の底部
には通気路22につながる噴気口26が穿設されてい
る。実施例では、噴気口26は、各溝23〜25にそれ
ぞれ2個直径方向で対称位置に穿設されている。外部冷
却空気供給源から回転接手20に送り込まれた冷却空気
は、通気穴21、通気路22、及び噴気口26を通じ
て、溝23,24,25内及び駆動板16と回転体50
との隙間に噴き出される。
【0026】回動軸8は、軸受14に対して直接に支持
され且つ中空孔31を有する中空軸30と、中空孔31
に挿通されて、後述する回転体50を回動軸8に固定す
る取付けボルト40とから成っている。中空軸30は、
中央部寄りに形成されている肩部32と、他側の周面に
形成された雄ねじ部33に螺合されるナット34とで軸
受14,14(特に、その内輪)及びスペーサ13を挟
み付けることによって、可動フレーム2に対して軸方向
の位置を規制されつつ回転自在(この実施例の場合、回
転範囲は限られており、回動できればよい)に支持され
ている。中空軸30の一側先端には、後述する回転体5
0が嵌合可能な段部37が形成されている。なお、雄ね
じ部33とナット34の外周面に形成された歯35とに
係合する弛み止め36は、中空軸30とナット34との
ねじ係合の弛みを防止している。
【0027】中空軸30に挿通される取付けボルト40
は、ボルト頭部41と他側周面に形成した雄ねじ部42
を備えている。雄ねじ部42にナット43を螺合して締
め付けていくと、ナット43はワッシャ45を介して中
空軸30の他側端面に当接し、その反作用によって、ボ
ルト頭部41は押さえ板44を中空軸30の端面38に
押し付ける。円板状の回転体50は、中空軸30の端面
38と押さえ板44との間で挟持されて、回動軸8と一
体化される。
【0028】次に、回転体50の構造について説明す
る。図4には、円板状の回転体50の正面図が示されて
いる。回転体50は、金属薄板からなる本体51と、本
体51の周辺部に形成された回転刃とから成っている。
回転体50は、説明上、領域X,領域Y,及び領域Zに
それぞれ形成された3種類の回転刃53,54,55を
備えたものとして示されている。また、各回転刃は一対
の切断刃を有している。本体51の中央には、回動軸8
の中空軸30の段部37が嵌合する係合孔52が穿設さ
れている。なお、段部37と係合孔52との嵌合形状を
多角形状として、回転体50と回動軸8との相対回転を
防止することもできる。更に、回転刃53,54,55
に対応して長孔70,71,72が形成されている。ま
た、回転体50の反りを防止するために、スリット7
3,74が形成されている。長孔70,71,72及び
スリット73,74の詳細は、後述する。
【0029】領域Xに形成された回転刃53は、一対の
切断刃、即ち、周方向の反時計方向側に位置する第一切
断刃としての鋸刃56と、周方向の時計方向側に位置す
る第二切断刃としてのナイフエッジ57とから成る。鋸
刃56の刃先は、本体51の回転中心Oから図で左側に
オフセットした位置O1 を中心とする半径R1 の円弧上
に位置している。また、鋸刃56の刃先が尖り始める半
径は、位置O1 を中心とする半径R2 (<R1 )の円弧
上に形成されている。したがって、鋸刃56は、全体と
してナイフエッジ57の刃先径Rよりも回転中心Oから
の距離が短くなっているが、ナイフエッジ57に接近す
る部分ほど回転中心Oからの刃先の距離が緩やかに増加
している切断刃である。なお、回転中心Oからの鋸刃5
6の刃先が距離が緩やかに増加する形状とすることは、
円弧の中心をオフセットさせることで得ていたが、この
ような手段は最も簡便なものであって、これにかぎら
ず、任意の手段で形成してよい。
【0030】第二切断刃としてのナイフエッジ57は、
鋸刃ではないので、ダンボール箱の切断の際に鋸引き作
用を働かせることはなく、従って粉塵を発生させない。
ナイフエッジ57は、鋸刃56から遠ざかるに従って、
刃先が緩やかではあるが鋸刃56よりも急に径方向距離
が大きくなるエッジ58を有する切断刃である。立ち上
がった後のナイフエッジ57の刃先は、本体51の回転
中心Oを中心とする半径Rの円弧上にある。鋸刃56と
ナイフエッジ57との間には、切刃が形成されていない
欠刃部59となっている。エッジ58は、鋸刃56が形
成した切込みに沿って次第に侵入し、回転中心Oからの
距離が増加した後のナイフエッジ57が上記切込みに続
いてダンボール箱を切断する。図5には、第一切断刃と
しての鋸刃56(図1のC−Cについての断面)と、第
二切断刃としてのナイフエッジ57(図1のD−Dにつ
いての断面)との刃先の断面形状の例が示されている。
ナイフエッジ57の刃先の断面形状は、回転刃54,5
5におけるナイフエッジによる切断刃の断面形状にも適
用することができる。なお、図示の刃形は一例に過ぎ
ず、他の形状であってもよい。
【0031】領域Yに形成された回転刃54は、一対の
切断刃、即ち、周方向の反時計方向側に位置する第一切
断刃としてのナイフエッジ60と、周方向の時計方向側
に位置する第二切断刃としてのナイフエッジ61とから
成る。ナイフエッジ60の刃先は、本体51の回転中心
Oを中心とする半径R3 の円弧上にある。ナイフエッジ
61は、ナイフエッジ60から遠ざかるに従って、回転
中心Oからの距離が増加するエッジ62を有する切断刃
である。エッジ62以外のナイフエッジ60の刃先は、
回転中心Oを中心とする半径Rの円弧上にある。ダンボ
ール箱に切込みを入れるナイフエッジ60の半径R
3 は、後でダンボール箱を切断するナイフエッジ61の
半径Rよりも小さく設定されている。ナイフエッジ60
とナイフエッジ61との間には、切刃が形成されていな
い欠刃部63となっている。
【0032】領域Zに形成された回転刃55は、一対の
切断刃、即ち、周方向の反時計方向側に位置する第一切
断刃としてのナイフエッジ64と、周方向の時計方向側
に位置する第二切断刃としてのナイフエッジ65とから
成る。ナイフエッジ64の刃先は、本体51の回転中心
Oから図で右上側にオフセットした位置O2 を中心とす
る半径R4 の円弧上に位置している。したがって、ナイ
フエッジ64の刃先は、ナイフエッジ65に接近する部
分ほど、回転中心Oからの距離が緩やかに増加する形状
となっている。また、ナイフエッジ65は、ナイフエッ
ジ60から遠ざかるに従って、回転中心Oからの距離が
増加するエッジ66を有する切断刃である。回転中心O
からの距離が増加した後のナイフエッジ65の刃先は、
本体51の回転中心Oを中心とする半径Rの円弧上にあ
る。ナイフエッジ64の刃先が回転中心Oから有する距
離は、ナイフエッジ65の半径Rよりも小さく設定され
ている。ナイフエッジ64とナイフエッジ65との間に
は、切刃が形成されていない欠刃部67となっている。
【0033】以上、切断刃について三つの実施例を説明
したが、これに限るものではない。例えば、第一切断刃
であるナイフエッジ60,64を鋸刃状に変更したり、
刃先を鋭いナイフエッジではあるが、パン切り包丁のよ
うにゆるやかな波を打たせた波打ち刃としてもよい。ま
た、刃先は熱処理、チタンコーティング又は超硬熔射等
の硬化処理を施して耐摩耗性を増すことが望ましい。
【0034】更に、図4には、回転体50を、それぞれ
刃先形状の異なる三つの例としてまとめて記載したが、
1個の円板状の回転体50には、各回転刃53〜55の
いずれか一組(一対の第一切断刃と第二切断刃)のみの
回転刃を形成した回転板として構成することができる。
また、1個の円板状の回転体50には、各回転刃53〜
55のいずれか一種類のみの回転刃を複数組(複数対の
第一切断刃と第二切断刃)形成することもできる。この
ように構成すると、例えば、刃先形状が摩耗して交換す
る必要が生じたときには、回転体50の取付け位置を変
更して摩耗した回転刃に代えて未摩耗の回転刃を使用す
ることができ、回転刃の交換作業も迅速且つ容易に行う
ことができる。また、回転体に設ける回転刃の数は、図
示のものでは3組の回転刃を周方向に等間隔に隔置して
設けているが、これに限らず、回転体の大きさにも依る
が、2組又は4組の回転刃を形成することも可能であ
る。
【0035】更に、図示されたとおりに、1個の回転体
50に種類の異なる3組の回転刃を周方向に隔置して配
置することも可能である。このように回転体50を構成
すると、ダンボール箱を形成するダンボール紙の紙質
(硬さ、厚さ、成分等)に応じて、刃先形状が異なる回
転刃に変更することができる。なお、回転体として円板
形状を有する回転体の例を示したが、これに限らず、長
孔と切断刃とを対に設けたものであればよいので、扇形
の周辺部に切断刃を形成してもよい。
【0036】回転体50の本体51には、回転刃53,
54,55にそれぞれ対応して、回転中心Oを挟んだ位
置に径方向に延びる長孔70,71,72が形成されて
いる。以下、切断刃53とそれに対応する長孔70につ
いてのみ説明する。即ち、長孔70の長手方向中心線
は、回転体50の回転中心Oから放射状に延びる線上に
位置している。また、長孔70の長手方向中心線の延長
上には、鋸刃56とナイフエッジ57の間の欠刃部59
が位置している。長孔70の長手方向中心線が、回転体
50の回転中心Oを通る鉛直線と一致している状態で
は、長孔70の長さLの長手方向中心には、駆動軸7が
対応している。
【0037】長孔70の長さLはクランクピン68の回
転直径L1 よりも大きく設定され、且つ長孔70の幅W
はクランクピン68の直径d1 よりも僅かに大きく設定
されている。したがって、クランクピン68は長孔70
内に遊嵌されていることになり、クランクピン68は、
長孔70の中をその長手方向には移動する自由が与えら
れるが、左右方向、即ち、周方向には相対的な自由が殆
ど拘束されている。駆動軸7の回転に伴って、クランク
ピン68は長孔70内をその長手方向に滑らかに往復動
することは許容されるが、回転体50を左右に往復動す
ることになる。また、上記したように、クランクピン6
8自体も、クランクピン軸69に対して回転自在に支持
されているので、クランクピン68は、長孔70内を転
がりながら、移動可能である。
【0038】回転体50の、長孔70,71,72と干
渉しない領域には、スリット73,74が貫通形成され
ている。スリット73は周方向に延び、スリット74は
スリット73と交差して径方向に延びているものとして
描かれているが、スリットのパターンはこの例に限らな
い。スリット73,74は、回転体50の熱の影響によ
る反りを防止するためのものである。即ち、回転体50
は、取付けボルト40にナット43を締め付けて、回動
軸8の端面38とボルト頭部41を介した押さえ板44
との間に回転体50の中央部を圧接することによって、
回動軸8と一体化される。一方、回転体50の長孔70
の近傍は駆動板16の外端面に摺接状態になる。駆動板
16からは冷却空気が吐出しているが、駆動軸7による
駆動に伴って駆動板16と回転体との摺接によって発生
する摺接熱は、回転体50に熱変形を与えようとする。
【0039】回転体50が全体的につながっていると、
熱変形は回転体50の反りとなって現れる。回転体50
の反り方向が駆動板16側に働けば、当初は摺接状態に
取付けられた回転体50であっても、当接状態に変わ
り、更に発熱が促される。スリット73,74は、回転
体50の熱変形を吸収するので、回転体50の反りを防
止することができる。なお、スリット73,74の形成
にはワイヤ放電加工機を用いることができる。
【0040】可動フレーム2の最下端部にはサポート8
0が固定されている。サポート80には背面保護板81
が回転体50の径方向の位置を調整可能に取付けられ
る。背面保護板81は、底部82がダンボール箱の上面
を押さえる役目を果たし、側部83は回転体50の側面
に沿って配置されてダンボール箱の切断位置において異
物等の干渉を防止している。即ち、背面保護板81は、
ボルトと蝶ナットとから成る締付け具84によってサポ
ート80に取り付けられる。サポート80には、締付け
具84のボルトの軸部が挿通可能な孔が穿設されてい
る。背面保護板81にはボルトの軸部が挿通可能な調節
用長孔が穿孔されているので、この調節用長孔の範囲内
で背面保護板81は上下方向の位置が調整可能である。
【0041】次に、この発明によるダンボール箱の切断
装置1の実施例の作動を説明する。まず、この切断装置
1の組立について説明すると、回動軸8の中空軸30か
ら取付けボルト40を取り外した状態で、回転体50の
係合孔52を中空軸30の段部37に嵌合させること
で、回転体50を回動軸8に仮止める。取付けボルト4
0に押さえ板44を挿通した状態で、取付けボルト40
を中空軸30に挿入して、先端の雄ねじ部42にナット
43をねじ込むことにより、回転体50の中央部分を押
さえ板44と端面38との間に挟み付けて、回転体50
を回動軸8に固定する。回転体50については、回動軸
8に対して回転運動以外の動きが規制されている。回転
体50を長孔70が真上位置にある状態に保持して、長
孔70にクランクピン68を挿入する。駆動板16の端
面は回転体50に対して摺接状態に置かれる。回転体5
0の交換やメンテナンス等を行う場合には、上記の操作
と逆の操作で回転体50を回動軸8や駆動板16から取
り外すことができる。
【0042】切断装置1は、切断されるダンボール箱の
高さと使用されているダンボール紙の厚さに対応した位
置にまで下降してきて停止する。切断装置1の停止位置
は予め設定しておく。図1において、符号a,b,c,
dは、駆動軸7が時計方向に回転した順に、クランクピ
ン68が占める位置を90°毎に示したものである。図
1の実線で描かれたクランクピン68の位置aを上死点
としている。ダンボール箱47(図1及び図3に想像線
で示す)は、図1で矢印で示すように、右側、即ち、第
一切断刃(回転刃53の場合には、鋸刃56)側から搬
送されてくるものとする。切断装置1の駆動モータ6か
ら伝動ベルト19を介して、駆動軸7に回転運動が与え
られる。駆動軸7の回転方向については説明を簡単にす
るため、図1で右回転、即ち、時計方向に回転するもの
とする。
【0043】駆動軸7の回転と同時に回転接手20を通
じて冷却空気が供給される。冷却空気は、駆動軸7内を
貫通している通気穴21を経て、駆動板16の通気路2
2に流れ、駆動板16の表側にリング状に形成された溝
23,24,25に開口する噴気口26から噴き出し、
摺接状態にある駆動板16と回転体50とを冷却する。
クランクピン68は、駆動板16に対して駆動軸7の中
心軸線A−Aから偏心した位置に回転自在に軸支されて
いる。駆動板16とクランクピン68とは、連続回転運
動を揺動回転に変換するクランク機構を構成している。
該クランクピン68は、回転体50に形成した長孔70
に対して遊挿状態に置かれている。
【0044】駆動軸7に時計方向の回転が与えられる
と、クランクピン68も時計方向に移動する。位置aの
上死点を0°とすれば駆動軸7が180°回転したとこ
ろで、クランクピン68は上死点aから位置bを経て下
死点cに至る。長孔70にはクランクピン68が遊挿さ
れており、この間、駆動板16の回転に伴ってクランク
ピン68が長孔70内を回転中心Oに向かって移動しな
がら長孔70の右縁部を押し、回転体50を回転中心O
の回りに回転させる。クランクピン68が位置bと下死
点cとの間に位置しているときに、長孔70とクランク
ピン68との幾何学的位置関係によって回転体50は最
も時計方向に振れ、その後、長孔70の左縁部を押し反
時計方向に回転させることになる。クランクピン68の
移動に対応して、回転体50の外周に形成された回転刃
53も揺動回転して、当初は時計方向に揺動回転し、途
中から反転して反時計方向に揺動回転をする。回転刃5
3に対してに近づくダンボール箱47に対して、鋸刃5
6が切込みを形成する。なお、鋸刃56の刃先の回転体
50の回転中心Oからの距離は、図4に示すように、ナ
イフエッジ57に近づくほど緩やかに増加しており、ダ
ンボール箱47への切込みの形成を容易にしている。
【0045】クランクピン68が下死点cから更に時計
方向に回転すると、クランクピン68は、長孔70の左
縁部を押して回転体50を引き続き反時計方向へ回転さ
せる。回転体50は、下死点cから位置dに至る途中
で、長孔70とクランクピン68との幾何学的位置関係
によって最も反時計方向に振れ、その後反転して時計方
向に揺動回転する。これに対応して、回転体50の外周
に形成された回転刃53が反時計方向とその後の時計方
向に揺動回転し、ナイフエッジ57は、鋸刃56が形成
した切込みに続いてダンボール箱47を大きく切断す
る。駆動板16が1回転してクランクピン68が上死点
aに至ると、回転刃53を含む装置全体が当初の状態に
戻る。
【0046】このように、回転体50は、駆動軸7の回
転に伴い、回転軸線B−Bを基準にして時計方向と反時
計方向に交互に揺動回転をして、回転体50の外周に設
けた二種類の切断刃である鋸刃56とナイフエッジ57
とがあたかも振り子運動のように揺動回転を行ってダン
ボール箱47を切断する。回転体50は、ダンボール箱
の切断範囲に応じて、一回又は複数回、上記の揺動運動
を実行する。
【0047】以上の説明では、駆動板16は上死点aか
ら時計方向へ回転するとしたが、これは説明を統一する
ためである。クランクピン68が上死点a以外のどの位
置から回転を開始しても、また駆動板16が反時計方向
に回転しても、切断刃は揺動回転を繰り返してダンボー
ル箱47を切断するので、回転開始位置と回転方向は、
適宜選択することができる。
【0048】上記のダンボール箱の切断装置1は、例え
ば、ダンボール箱47を搬送するコンベヤ等の搬送手段
に沿って設置することができる。即ち、この切断装置1
を一対対向して配置した切断ステーション(図示せず)
をダンボール箱47の搬送手段に沿って2個所設置し、
2つの切断ステーションの間にはダンボール箱の搬送姿
勢の変換ステーション(図示せず)を設ける。各切断ス
テーションでは、回転刃の回転面をダンボール箱47の
搬送方向に沿うように、即ち、回転刃の回転軸を搬送方
向と直交する面内に置くように配置する。各回転刃の間
隔は、ダンボール箱の幅に対応させて設定される。搬送
手段によって搬送されるダンボール箱47は、最初の切
断ステーションにおいて、ダンボール箱47の天板の搬
送方向に沿う2辺が切断される。その後、姿勢転換ステ
ーションにおいてダンボール箱47の姿勢を垂直線回り
に90°回転し、更に同じ搬送方向に搬送する。後の切
断ステーションにて、ダンボール箱47の天板のまだ切
断されていない対向する2辺が切断される。このように
して、ダンボール箱47の天板が完全にダンボール箱4
7の本体から切り離されるので、開梱作業の効率が格段
に向上する。
【0049】また、図示の切断装置1の可動フレーム2
については、垂直方向に上下動するものとして説明した
が、この発明のダンボール箱の切断装置1では、可動フ
レーム2を斜めに可動に設置してもよい。即ち、従来の
技術で説明した公報に開示されているように、一対の切
断装置の各回転刃の回転面を向かい合う内側に倒すよう
に設置して、ダンボール箱47のコーナーのみを三角状
に切断し、回転刃によってダンボール箱内の物品を破損
させることがないようにすることができる。この場合、
切断装置1は直動ローラウェイ5ごと斜めに倒されて設
置される。また、これに合わせて、切断装置1の最下端
部に設けられたサポート80に取付けられる背面保護板
81は、ダンボール箱の上面を押さえて位置決めをする
ために底部82を斜めに形成したものと交換される。
【0050】
【発明の効果】この発明によるダンボール箱の切断装置
は、上記に説明した構成を有しているので、次のような
効果を奏する。即ち、この発明によるダンボール箱の切
断装置は、回転体に形成された第一切断刃によってダン
ボール箱の一部に切込みを形成し、第一切断刃から前記
回転体の周方向に隔置して形成された第二切断刃によっ
て、第一切断刃が形成した切込みに続けてダンボール箱
を切断する。第二切断刃は、第一切断刃による切込み量
よりも深い切込み量を有するので、第一切断刃が形成し
た切込みに続けてダンボール箱を大きく切り進むことに
なる。このような、第一切断刃と第二切断刃とによる交
互の切断動作を一回又は複数回実行して、必要な範囲に
亘ってダンボール箱を切断し、開梱する。したがって、
従来のダンボール箱の切断装置ではダンボール紙の粉塵
が多量に発生していたが、この粉塵の発生を抑えつつ、
且つダンボール箱を確実に切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるダンボール箱の切断装置の一実
施例を示す正面図である。
【図2】図1に示したダンボール箱の切断装置の側面図
である。
【図3】図1に示したダンボール箱の切断装置の断面図
である。
【図4】図1に示されたダンボール箱の切断装置に用い
られる回転刃の一例を示す正面
【図5】図4に示した回転刃の第一切断刃と第二切断刃
との刃先を、それぞれ線C−C及びD−Dで切断した断
面図である。
【符号の説明】
1 切断装置 2 可動フレーム 7 駆動軸 8 回動軸 16 駆動板 21 通気穴 22 通気路 23,24,25 溝 26 噴気口 47 ダンボール箱 50 回転体 53,54,55 回転刃 56 鋸刃(第一切断刃) 60,64 ナイフエッジ(第一切断刃) 57,61,65 ナイフエッジ(第二切断刃) 58,62,66 エッジ 68 クランクピン 70,71,72 長孔 73,74 スリット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに回転自在に支持された回転
    体、前記回転体を回転させる駆動機構、及び前記回転体
    に対して相対移動するダンボール箱を切断するため前記
    回転体に形成される回転刃を具備し、前記回転刃は、前
    記ダンボール箱に切込みを形成する第一切断刃と、前記
    第一切断刃が形成した前記切込みに続けて前記ダンボー
    ル箱を切断するため、前記第一切断刃から前記回転体の
    周方向に隔置して形成され且つ前記第一切断刃による切
    込み量よりも深い切込み量を有する第二切断刃とを有し
    ていることから成るダンボール箱の切断装置。
  2. 【請求項2】 前記ダンボール箱は水平方向に搬送さ
    れ、且つ前記フレームは昇降可能に設けられている請求
    項1に記載のダンボール箱の切断装置。
  3. 【請求項3】 前記ダンボール箱の前記回転体に対する
    相対移動方向は、前記ダンボール箱が前記第一切断刃側
    から前記回転体に接近する方向である請求項1又は2に
    記載のダンボール箱の切断装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動機構による前記回転体の回転
    は、連続回転又は揺動回転である請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のダンボール箱の切断装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動機構は、連続回転する駆動軸、
    前記駆動軸に一体的に設けられており且つ前記回転体が
    摺接する駆動板、及び前記駆動板に前記駆動軸の軸線か
    ら偏心して設けられたクランクピンを備え、前記回転体
    には実質的に径方向に延び且つ前記クランクピンが嵌入
    する長孔が形成されており、且つ前記駆動軸の回転に伴
    って前記クランクピンが前記長孔内を往復動することに
    より前記駆動軸の連続回転を前記回転体の揺動回転に変
    換することから成る請求項4に記載のダンボール箱の切
    断装置。
  6. 【請求項6】 前記回転体が摺接する前記駆動板の摺接
    面には噴気口が開口する溝が形成されており、前記回転
    体を冷却するための冷却空気が前記噴気口から噴出され
    る請求項5に記載のダンボール箱の切断装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動軸には通気穴が形成され、且つ
    前記駆動板には前記通気穴に連通する通気路が形成され
    ており、前記噴気口には、前記通気穴及び前記通気路を
    通じて前記冷却空気が供給される請求項6に記載のダン
    ボール箱の切断装置。
  8. 【請求項8】 前記回転体には、前記回転体の反りを吸
    収するためのスリットが形成されている請求項1〜7の
    いずれか1項に記載のダンボール箱の切断装置。
  9. 【請求項9】 前記第一切断刃は鋸刃、波打ち刃又はナ
    イフエッジであり、前記第二切断刃はナイフエッジであ
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載のダンボール箱の
    切断装置。
  10. 【請求項10】 前記第一切断刃の刃先は、前記回転体
    の回転中心からの距離が一定に、又は前記第二切断刃に
    接近するにしたがって前記回転体の回転中心からの距離
    が緩やかに増加するように形成されている請求項1〜9
    のいずれか1項に記載のダンボール箱の切断装置。
  11. 【請求項11】 前記第二切断刃は、前記第一切断刃か
    ら離れるにしたがって前記回転体の回転中心からの距離
    が増加するエッジを有している請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載のダンボール箱の切断装置。
  12. 【請求項12】 前記回転刃は、一対の前記第一切断刃
    と前記第二切断刃、又は周方向に隔置した複数対の前記
    第一切断刃と前記第二切断刃から成る請求項1〜11の
    いずれか1項に記載のダンボール箱の切断装置。
  13. 【請求項13】 前記回転刃には、熱処理、チタンコー
    ティング又は超硬溶射等の硬化処理が施されている請求
    項1〜12のいずれか1項に記載のダンボール箱の切断
    装置。
JP2449397A 1997-01-24 1997-01-24 ダンボール箱の切断装置 Pending JPH10211915A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6232517B1 (ja) * 2017-07-07 2017-11-15 三島光産株式会社 薬剤シートなどの除包に適した除包装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6232517B1 (ja) * 2017-07-07 2017-11-15 三島光産株式会社 薬剤シートなどの除包に適した除包装置

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