JPH10210746A - 電源回路 - Google Patents

電源回路

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JPH10210746A
JPH10210746A JP2453497A JP2453497A JPH10210746A JP H10210746 A JPH10210746 A JP H10210746A JP 2453497 A JP2453497 A JP 2453497A JP 2453497 A JP2453497 A JP 2453497A JP H10210746 A JPH10210746 A JP H10210746A
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JP
Japan
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voltage
switching
rectifying
power supply
smoothing
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JP2453497A
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English (en)
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リップル電圧成分の低減を図ることで、回路
の設計変更を不要とすると共に、下限のレギュレ−ショ
ン範囲の保証、及び高力率の設定を容易とする。 【解決手段】 電圧共振形コンバータのスイッチング動
作によって得られるコンバータトランスCVTの二次巻
線N2 の交番電圧を直流電圧V2 に整流平滑化して、平
滑コンデンサCiの両端電圧に対して直流電圧V2 を重
畳して得られる電圧を整流平滑電圧Eiとして、スイッ
チング電源部2に供給するように構成して、整流平滑電
圧Eiのリップルのレベルが力率改善回路1が省略され
た電源回路と同等となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスイッチン
グ電源回路の力率を改善するための部分整流型の力率改
善回路を備えた電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波の比較的大きい電流及び電
圧に耐えることができるスイッチング素子の開発によっ
て、商用電源を整流して所望の直流電圧を得る電源装置
としては、大部分がスイッチング方式の電源装置になっ
ている。スイッチング電源はスイッチング周波数を高く
することによりトランスその他のデバイスを小型にする
と共に、大電力のDC−DCコンバータとして各種の電
子機器の電源として使用される。
【0003】ところで、一般に商用電源を整流すると平
滑回路に流れる電流は歪み波形になるため、電源の利用
効率を示す力率が損なわれるという問題が生じる。ま
た、歪み電流波形となることによって発生する高調波を
抑圧するための対策が必要とされている。
【0004】そこで先に本出願人により、スイッチング
電源回路の力率改善を図るための力率改善回路として、
電圧共振形コンバータを利用した部分整流平滑回路を設
けることが提案されている。
【0005】図4は、先に本出願人により提案された発
明に基づいて構成することのできる、部分整流型の力率
改善回路を備えた電源回路の一例を示す回路図である。
この電源回路は、例えばAC100V系とAC200V
系の商用交流電源(交流入力電圧)に対応して動作可能
な、いわゆるワイドレンジ対応電源として構成されてい
る。そして、この電源回路に備えられる力率改善回路
(力率改善整流回路10)は、後述するようにして交流
入力電圧の変化に対応して電圧共振形コンバータのスイ
ッチング周波数を可変することによって、AC100V
系とAC200V系とで同等の力率が得られるように構
成されている。
【0006】この図に示す電源回路においては、商用交
流電源ACに対してコモンモードのノイズを除去するノ
イズフィルタとしてコモンモードチョークコイルCMC
とアクロスコンデンサCL が設けられている。商用交流
電源ACはブリッジ整流回路Diにより全波整流され
る。この場合、ブリッジ整流回路Diの全波整流出力
は、後段の力率改善整流回路10に供給される。この力
率改善整流回路10では、後述するようにして、ブリッ
ジ整流回路Diの全波整流出力を整流平滑化することに
よって整流平滑電圧Eiを生成すると共に、整流出力電
流についてスイッチングを行うことによって交流入力電
流の導通角を拡大させて力率改善を図るように動作す
る。
【0007】スイッチング電源部2は、上記力率改善整
流回路10から出力される整流平滑電圧Eiを入力して
スイッチング動作を行い、二次側より直流出力電圧EO
を出力するDC−DCコンバータとされ、例えばこの場
合には、PWM方式により定電圧制御を行うスイッチン
グコンバータが備えられているものとされるが、その方
式及び構成等は特に限定されるものではない。
【0008】この図に示す力率改善整流回路10におい
ては、ブリッジ整流回路Diの正極出力端子と一次側ア
ース間に対して平滑コンデンサCi−コンデンサCN
直列に接続されており、この場合、コンデンサCN は平
滑コンデンサCiの負極端子と一次側アース間に挿入さ
れるようにして設けられている。ブリッジ整流回路Di
の整流出力電流は平滑コンデンサCiに充電されたの
ち、次に説明する電圧共振形コンバータに供給されてス
イッチングされることになる。
【0009】この力率改善整流回路10においては、交
流入力電圧VACが整流平滑電圧Eiよりも高いとされる
τ期間において、平滑コンデンサCiに流れる充電電流
を断続するようにスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが設けられる。電圧共振形コンバータは、スイ
ッチング素子Q10とこれを駆動するための駆動回路系よ
り形成される。スイッチング素子Q10のベースと一次側
アース間には、共振コンデンサCB −駆動巻線NB −抵
抗RB の直列接続回路が挿入される。抵抗RB はスイッ
チング素子Q1 のベースに流すべきバイアス電流レベル
を設定する。また、共振コンデンサCB と駆動巻線NB
の直列接続により、スイッチング素子Q1 を自励式によ
り発振駆動するための自励発振駆動回路を形成する。ま
た、スイッチング素子Q 10のベースと一次側アース間に
は、クランプダイオードDB が挿入されている。このク
ランプダイオードDB は、交流入力電圧VACの絶対値が
整流平滑電圧Eiより低くなるτ期間以外の期間におい
て、スイッチング素子Q10がスイッチング動作をしない
状態時の、平滑コンデンサCiのための放電用ダイオー
ドの機能も兼用している。つまり、スイッチング電源部
2に対する駆動電流の経路を形成する。更にスイッチン
グ素子Q10のコレクタ−エミッタ間に対しては、並列共
振コンデンサCrが並列に接続されている。この並列共
振コンデンサCrは、次に説明するコンバータトランス
CVTの一次巻線N1 のインダクタンスと共に共振回路
を形成し、スイッチング素子Q10がオフの期間におい
て、その両端に共振電圧VCPを発生させる。
【0010】制御トランスPRTは、スイッチング素子
10を駆動すると共に交流入力電圧VACのレベルに応じ
てスイッチング周波数を可変するために設けられる。こ
の制御トランスPRTは、駆動巻線NB と共振電流検出
巻線ND 、及び制御巻線NC が巻装されているが、制御
巻線NC は、駆動巻線NB と共振電流検出巻線ND の巻
装方向に対してその巻回方向が直交するようにして巻装
されている。そして、後述するようにして制御巻線NC
に対して交流入力電圧レベルに応じた直流電流(制御電
流)を流すことにより、駆動巻線NB のインダクタンス
を可変制御する、直交型の可飽和リアクトルとして構成
される。共振電流検出巻線ND は、一次巻線N1 とスイ
ッチング素子Q10のコレクタ間に対して挿入するように
して接続されている。制御巻線NC はトランジスタQ3
による増幅動作によって、整流平滑電圧Eiに応じて可
変されたレベルの制御電流が供給されるように接続され
ているが、これについては後述する。
【0011】コンバータトランスCVTには、一次巻線
1 と、この一次巻線を巻き上げるようにして形成され
る二次巻線N2 と、三次巻線N3 が巻装されている。一
次巻線N1 の一端は平滑コンデンサCiとコンデンサC
N の接続点と接続されており、他端は二次巻線N2 の一
端と接続されている。二次巻線N2 の他端(一次巻線N
1 と接続されない側の端部)は、ダイオードD2 を介し
て平滑コンデンサCiの正極端子と接続される。この場
合ダイオードD2 は、カソードが平滑コンデンサCiの
正極端子と接続される方向となるようにして挿入されて
いる。また、一次巻線N1 及び二次巻線N2 の接続点
は、制御トランスPRTの共振電流検出巻線ND の一端
と接続されている。そして共振電流検出巻線ND の他端
は、スイッチング素子Q10のコレクタと接続されると共
に、起動抵抗RS を介してスイッチング素子Q10のベー
スに対して接続されている。スイッチング素子Q10の起
動時の動作としては、例えば後述するτ期間の開始時に
おいて、平滑コンデンサCiに流れる充電電流が、一次
巻線N1 から起動抵抗RS を介してスイッチング素子Q
10のベースに起動電流として流れることになる。これに
より、スイッチング素子Q10はオン状態となって起動を
開始し、以降、共振コンデンサCB −駆動巻線NB から
なる自励発振回路により決定される発振周波数によりス
イッチング動作を行うことになる。
【0012】三次巻線N3 の一端は一次側アースに接続
され、他端にはダイオードD1 及びコンデンサC3 から
なる半波整流回路が接続される。コンデンサC3 の正極
端子は制御巻線NC を介してトランジスタQ3 のコレク
タと接続される。整流平滑電圧Eiの正極ラインと一次
側アース間には抵抗R1 及び抵抗R2 の直列接続回路が
設けられており、トランジスタQ3 のベースは、抵抗R
1 と抵抗R2 の接続点と接続されている。トランジスタ
3 のエミッタは抵抗R3 を介して一次側アースに接続
される。上記構成によると、スイッチングコンバータの
動作時において、三次巻線N3に発生するスイッチング
周期の交番電圧が、ダイオードD1 及びコンデンサC3
により整流平滑化され、この直流電圧がトランジスタQ
3 の動作電源として制御巻線NC を介してトランジスタ
3 のコレクタに供給されるようになっている。トラン
ジスタQ3 のベースには整流平滑電圧Eiのレベルに応
じたレベルのベース電流が供給されているが、この整流
平滑電圧Eiのレベルは交流入力電圧レベルに対応して
変化するため、トランジスタQ3 のベースに流れるベー
ス電流レベルは交流入力電圧レベルに対応して変化する
ものとみることができる。このため、トランジスタQ3
のコレクタに接続された制御巻線NC には、交流入力電
圧レベルに対応してそのレベルが変化する直流電流が制
御電流として流れることになる。
【0013】例えば、交流入力電圧レベルが高くなる
と、制御巻線NC に流れる制御電流量もこれに応じて増
加することになる。そして、制御電流の増加に応じて、
制御トランスPRTでは駆動巻線NB のインダクタンス
が低下する方向に変化し、その結果、駆動巻線NB と共
振コンデンサCB の共振回路により設定されるスイッチ
ング周波数を高くするように制御する。
【0014】このような構成による力率改善整流回路1
0の動作について、図6の波形図を参照して説明する。
図6は商用電源周期での要部の動作を示している。例え
ば、図6(a)に示すようにしてAC=100V(AC
100V系)の交流入力電圧VAC(50Hz)が供給さ
れているとすると、交流入力電圧VACの値が整流平滑電
圧Eiよりも高いとされるτ期間において、前述のよう
にスイッチング素子Q10がスイッチング動作を行う。こ
のスイッチング動作により、平滑コンデンサCiから一
次巻線N1 −共振電流検出巻線ND を介して入力される
整流電流について断続することになる。また、スイッチ
ング動作が行われるτ期間においては、コンデンサCN
の両端に電圧V1 が発生する。上記スイッチング動作期
間(τ期間)では、スイッチング素子Q10がオフの期間
において前述した並列共振電圧VCPが発生し、また、ス
イッチング素子Q10がオンの期間には、実際にはコレク
タ電流ICPが鋸歯状波形により流れる動作となる。ま
た、このτ期間においては、共振電圧VCPを二次巻線N
2 により昇圧するようにしており、この二次巻線N2
発生した電磁エネルギーがダイオードD2 を介して平滑
コンデンサCiへ帰還される動作が行われる。従って、
τ期間における平滑コンデンサCiへの充電動作は、ス
イッチング素子Q10のオン期間においてはコレクタ電流
CPによる充電が行われ、スイッチング素子Q10のオフ
期間においては、二次巻線N2 により昇圧された共振電
圧VCPによって充電が行われるようにされている。
【0015】次に、上記τ期間以外においては、スイッ
チング素子Q10はスイッチング動作を停止する。そし
て、この期間においてはクランプダイオードDB →スイ
ッチング素子Q10のベース→スイッチング素子Q10のコ
レクタ→共振電流検出巻線ND→一次巻線N1 →平滑コ
ンデンサCiを介してスイッチング電源部2に対する負
荷電流を放電する。なお、上記スイッチング素子Q10
ベース→スイッチング素子Q10のコレクタの電流経路
は、ベースとコレクタ間のPN接合を介することにより
形成される。
【0016】そして、AC100V系の交流入力電圧が
入力されている場合、図6(c)に示す整流平滑電圧E
iとしてはピーク値が約133V、下限値が約101V
とされ、τ期間においては約32Vのリップル電圧成分
ΔEが重畳している。また、スイッチング素子Q10が、
制御トランスPRTにより制御される所要のスイッチン
グ周波数でスイッチング動作を行って整流電流を断続す
ることにより、平滑コンデンサCiの充電経路に挿入さ
れる一次巻線N1 のインダクタンスが見掛け上増加し、
図6(b)に示す交流入力電流IACは導通角が拡大して
力率が改善されることになる。具体的には、当該力率改
善整流回路を省略して平滑コンデンサCiの両端電圧を
スイッチング電源部2の動作電源とした構成と比較した
場合には、交流入力電力が150Wの条件で、力率は
0.64から0.8程度に向上する。また、このときの
交流入力電流IACは3.8Ap−p(peak to
peak)となる。
【0017】また、図6(d)に示すようにしてAC=
230V(AC200V系)の交流入力電圧VAC(50
Hz)が供給されている場合には、スイッチングコンバ
ータは、AC100系の交流入力電圧VAC入力時と同様
の動作原理によりスイッチング動作を行うが、交流入力
電圧VACのレベルが高くなるのに応じて、図6(f)に
示すように整流平滑電圧Eiは、ピーク値が約301
V、下限値が約251VとなってAC100V時よりも
上昇し、τ期間においては約50Vのリップル電圧成分
ΔEが重畳することになる。
【0018】ところで、力率改善整流回路10において
制御トランスPRTによる制御が行われないとした場
合、交流入力電圧が高くなるのに応じて改善されるべき
力率は低下していく(導通角が狭くなる)ことが分かっ
ている。そこで、力率改善整流回路10では、前述した
制御トランスPRTの制御動作によって交流入力電圧が
高くなるのに応じてスイッチング周波数を高くするよう
にしている。これにより、単位時間あたりの平滑コンデ
ンサCiへの充電電流の断続回数が増加することになる
が、結果的にAC100V系時における交流入力電流I
ACの導通角と、AC200V系時における交流入力電流
ACの導通角に差が無いように制御して、交流入力電圧
のレベルに関わらず力率を一定に保つようにしている。
図6(e)に示す交流入力電流IACは、上記した制御ト
ランスPRTの制御により、AC100V系時と同等の
0.8程度の力率が得られるようにその導通角が拡大さ
れている状態が示されている。このときの交流入力電流
ACのレベルは1.65Ap−pとなっている。
【0019】図5は、先に本出願人により提案された発
明に基づいて構成することのできる、部分整流型の力率
改善回路を備えた電源回路の他の例を示す回路図であ
り、この場合には、自励式の電流共振形コンバータを部
分整流平滑回路として設けた例が示されている。自励式
による電流共振形コンバータに関する発明は本出願人に
より、先に各種提案されている。なお、図4と同一部分
については同一符号を付して説明を省略する。
【0020】この力率改善整流回路10においては、交
流入力電圧VACが整流平滑電圧Eiよりも高いとされる
τ期間において、平滑コンデンサCiの充電電流を入力
してスイッチング動作を行う自励式の電流共振形コンバ
ータが設けられる。この電流共振形コンバータは、図の
ようにハーフブリッジ結合された2つのスイッチング素
子Q1 ,Q2 が備えられている。ここでは、スイッチン
グ素子Q1,Q2 は共にバイポーラトランジスタとされ
ており、スイッチング素子Q1 にはNPNトランジスタ
が用いられ、スイッチング素子Q2 にはPNPトランジ
スタが用いられている。スイッチング素子Q1 のコレク
タは、コンデンサCN と平滑コンデンサCi(負極)の
接続点に接続され、エミッタはスイッチング素子Q2
エミッタと接続されている。スイッチング素子Q2 のコ
レクタは一次側アースに接続される。これらスイッチン
グ素子Q1 ,Q2 の各エミッタ−ベース間には、それぞ
れ起動抵抗RS1、RS2が挿入される。また、スイッチン
グ素子Q1 ,Q2 の各ベースには共振用コンデンサ
B1、CB2の一端が接続されており、共振用コンデンサ
B1、CB2の他端は、共に抵抗RB を介して制御トラン
スPRTの駆動巻線NB の一端と接続されている。この
場合には、抵抗RB と駆動巻線NB をスイッチング素子
1 ,Q2 に対して共通に設けるようにしている。つま
り、抵抗RB は、スイッチング素子Q1 ,Q2 の両者の
ベース電流を設定する。また、共振用コンデンサCB1
駆動巻線NB によりスイッチング素子Q1 を駆動するた
めの自励発振用の直列共振回路を形成し、共振用コンデ
ンサCB2と駆動巻線NB によりスイッチング素子Q2
駆動するための自励発振用の直列共振回路を形成するよ
うにしている。また、スイッチング素子Q1 ,Q2 の各
ベース−エミッタ間にはそれぞれダンパーダイオードD
B1,DB2が挿入される。
【0021】制御トランスPRTは、スイッチング素子
1 ,Q2 をスイッチング駆動すると共に、交流入力電
圧レベルに応じてスイッチング周波数を可変制御するこ
とによって、交流入力電圧レベルの変化に対して改善さ
れるべき力率をほぼ一定値に保つために設けられる。こ
の制御トランスPRTにおいては、駆動巻線NB 、共振
電流検出巻線ND 及び制御巻線NC が巻装されている。
この場合にも、制御トランスPRTは直交型の可飽和リ
アクトルとされて、駆動巻線NB (及び共振電流検出巻
線ND )の巻回方向に対して駆動巻線NB が直交する方
向に巻回されている。駆動巻線NB の一端は、抵抗RB1
を介して共振用コンデンサCB1、CB2の端部と接続さ
れ、他端はスイッチング素子Q1 ,Q2 のエミッタ−エ
ミッタの接続点と接続されている。また、共振電流検出
巻線ND は、スイッチング素子Q1 ,Q2 のエミッタ−
エミッタの接続点(スイッチング出力点)と、後述する
コンバータトランスCVTの一次巻線N1 間に挿入する
ようにして接続されている。なお、制御巻線NC に制御
電流を供給するための増幅回路の構成は図4の場合と同
様であるため説明を省略する。ただし、三次巻線N3
次に述べるコンバータトランスCVTに対して巻装され
ている。この場合にも、図4と同様に交流入力電圧が高
くなったときには、これに応じて制御電流のレベルを増
加するようにして駆動巻線NB のインダクタンスを低下
させることでスイッチング周波数を高くするようにして
いる。
【0022】コンバータトランスCVTには、一次巻線
1 、二次巻線N2 、及び三次巻線N3 を巻装して構成
される。一次巻線N1 の一端は、共振電流検出巻線ND
を介するようにしてスイッチング素子Q1 ,Q2 のエミ
ッタ−コレクタの接続点(スイッチング出力点)と接続
され、その他端は直列共振コンデンサC1 を介して一次
側アースに接地されており、これにより一次巻線N1
スイッチング出力が供給される。この場合、コンバータ
トランスCVTの一次巻線N1 と直列共振コンデンサC
1 は直列に接続されているが、一次巻線N1 のインダク
タンス成分と直列共振コンデンサC1 のキャパシタンス
とによって、このスイッチングコンバータを電流共振形
の動作とするための直列共振回路を形成するようにして
いる。また、コンバータトランスCVTの二次二次巻線
2 には、センタータップが設けている。そして、その
センタータップの出力端部をコンデンサCN を介して一
次側アースに接続し、更に整流ダイオードD2A,D2B
図のように接続することで、両波整流回路を形成するよ
うにしている。この両波整流回路の整流出力端子(整流
ダイオードD2A,D2Bのカソード)は平滑コンデンサC
iの正極に対して接続されている。
【0023】上記のような構成による電流共振形コンバ
ータのスイッチング動作としては、τ期間の開始時にお
いて、平滑コンデンサCiに流れる充電電流が、例えば
起動抵抗RS1、RS2を介してスイッチング素子Q1 ,Q
2 のベースに起動電流として供給されることになるが、
例えばこの起動電流によって、NPNトランジスタであ
るスイッチング素子Q1 が先にオンとなったとすれば、
PNPトランジスタであるスイッチング素子Q2 はオフ
となるように制御される。そしてスイッチング素子Q1
の出力として、スイッチング素子Q1 のコレクタ→エミ
ッタ→共振電流検出巻線ND →一次巻線N1 →直列共振
コンデンサC1 →一次側アースの経路で共振電流が流れ
るが、この共振電流が0となる近傍でスイッチング素子
2 がオン、スイッチング素子Q1 がオフとなるように
制御される。そして、スイッチング素子Q2 のオン時に
は、直列共振コンデンサC1 →一次巻線N1 →共振電流
検出巻線ND →スイッチング素子Q2 のエミッタ→コレ
クタ→一次側アースの経路で共振電流が流れる。そして
以降、τ期間においてスイッチング素子Q1 ,Q2が交
互にオン/オフとなる自励式のスイッチング動作が行わ
れる。また、このときには、そのスイッチング動作に応
じて、コンデンサCN の両端に正弦波状の電圧V1 が発
生する。
【0024】そして、このようにスイッチング素子Q
1 ,Q2 が交互にオン/オフを繰り返すことによって、
スイッチング出力点に接続された直列共振回路を形成す
るコンバータトランスCVTの一次側巻線N1 に共振電
流の波形に近いドライブ電流を供給する。
【0025】このようにして構成される力率改善整流回
路11では、τ期間においてスイッチング素子Q1 ,Q
2 が上述の如きスイッチング動作を行うことによって、
平滑コンデンサCiへの充電電流を断続する結果、交流
入力電流IACの導通角が拡大されて力率改善が図られる
ことになる。また、この力率改善整流回路11において
も、制御トランスPRTにおける制御動作によって、交
流入力電圧が高くなるのに応じてスイッチング周波数も
高くなるようにしていることで、例えば交流入力電圧A
C10V系とAC200V系とで同等の力率が得られる
ようにしている。なお、交流入力電圧レベルに対する、
交流入力電流IAC、整流平滑電圧Eiの動作波形は、先
に示した図6とほぼ同様となる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ただし、図4及び図5
に示したような構成の力率改善整流回路10あるいは力
率改善整流回路11を備えて力率改善を図った場合、整
流平滑電圧Eiのリップル成分ΔEiは、AC100V
系時には力率改善整流回路を備えない場合が10Vであ
るのに対して、その約3倍の32V程度にまで増加す
る。また、AC200V系時には50V程度にまでリッ
プル成分ΔEiが増加する。リップル成分ΔEiの増加
は、スイッチング電源部2の直流出力電圧EO のリップ
ルの増加を招くことから、例えばスイッチング電源部2
における定電圧制御用の誤差増幅器のゲインを向上させ
るなどの設計変更を行う必要が生じる。また、上記リッ
プル成分ΔEiの増加により、交流入力電圧VACの下限
に対するレギュレーション範囲を保証することが困難に
なるため、これによってもスイッチング電源回路の再設
計が必要となる。更に、上述したような問題を考慮した
場合、図5に示したような構成の力率改善整流回路によ
り向上可能な力率の値としては0.8程度が限度とな
り、これ以上の高力率を得ることが比較的困難となる。
【0027】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、商用交流電源を整流する整流手段と、
この整流手段の整流電流により充電されることにより整
流平滑電圧を生成して後段の負荷に供給する平滑手段と
を備えた電源回路に対して、整流電流の導通期間におい
て、インダクタンスを介するようにして平滑手段を形成
する平滑コンデンサに流れる充電電流を断続するスイッ
チング動作を行う電圧共振形のスイッチング手段と、交
流入力電圧レベルの変化に応じてスイッチング手段にお
けるスイッチング周波数を可変するスイッチング周波数
可変手段と、上記インダクタンスに蓄積された電磁エネ
ルギーを整流して直流電圧を得て、この直流電圧を上記
平滑コンデンサにより生成される整流平滑電圧に重畳し
て負荷に供給するように構成した電圧供給手段とを設け
て構成することとした。
【0028】また、商用交流電源を整流する整流手段
と、この整流手段の整流電流を平滑コンデンに充電する
ことにより発生する両端電圧を整流平滑電圧として後段
の負荷に供給する平滑手段とを備えた電源回路に対し
て、整流電流の導通期間において、平滑手段を形成する
平滑コンデンサに流れる充電電流を断続するスイッチン
グ動作を行う電流共振形のスイッチング手段と、交流入
力電圧の変化に応じてスイッチング手段におけるスイッ
チング周波数を可変するスイッチング周波数可変手段
と、このスイッチング手段のスイッチング出力に基づい
て得られる交番電圧を直流電圧に変換し、この直流電圧
を平滑コンデンサの両端に発生する整流平滑電圧に重畳
して負荷に供給するように構成した電圧供給手段とを設
けて構成することとした。
【0029】上記構成によれば、電圧共振形コンバータ
あるいは電流共振形コンバータにより、整流経路の電流
についてスイッチングを行うことにより力率改善を図る
ように構成された力率改善回路として、商用交流電源電
圧の絶対値が整流平滑電圧よりも高いとされる期間にお
いてのみスイッチング出力により発生する電圧を整流平
滑電圧に帰還するのではなく、所定レベルの直流電圧を
定常的に整流平滑電圧に対して重畳することが可能とな
る。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態とし
てのスイッチング電源回路の一構成例を示す回路図であ
り、図4と同一部分については同一符号を付して説明を
省略する。この図に示す、本実施の形態の力率改善整流
回路1においては、ブリッジ整流回路Diの正極出力端
子と平滑コンデンサCiの正極端子間に対して、コンデ
ンサCN が挿入されている。従って、スイッチング素子
10及びその周辺部品素子等により形成される自励式の
電圧共振形コンバータは、平滑コンデンサCiを介して
一次側アースに接地されることになる。従って、この場
合にはブリッジ整流回路Diの正極出力を介して流れる
整流出力電流を電圧共振形コンバータにより断続した後
に、平滑コンデンサに対して充電を行うことになる。
【0031】本実施の形態のコンバータトランスCVT
においては、一次巻線N1 及び二次巻線N2 は互いに独
立して巻装されている。そして、二次巻線N2 に対して
は、整流ダイオードD2 と平滑コンデンサC2 よりなる
半波整流回路が接続されており、平滑コンデンサC2
正極端子がスイッチング電源部2の正極入力端子と接続
されている。この場合、平滑コンデンサC2 の負極端子
は平滑コンデンサCiの正極端子と接続される。従っ
て、スイッチング電源部2には、平滑コンデンサCiの
両端電圧Viに対して平滑コンデンサC2 の両端電圧V
2 を重畳した直流電圧が整流平滑電圧Eiとして入力さ
れることになる。
【0032】このようにして構成される力率改善整流回
路1を備えた電源回路では、図4の場合と同様の動作原
理によって、交流入力電圧VACの絶対値が整流平滑電圧
Eiよりも高いとされるτ期間において、スイッチング
素子Q10がスイッチング動作を行うことになる。この場
合には、スイッチング素子Q10のスイッチング動作によ
り、ブリッジ整流回路の正極出力端子から一次巻線N1
を介して平滑コンデンサCiを充電する電流について断
続を行うことになる。これにより、図4の場合と同様に
交流入力電流IACの導通角が拡大されて力率が向上する
ことになる。また、図4で説明したと同様にして制御ト
ランスPRTによるスイッチング周波数制御が行われる
ことによって、交流入力電圧の変化に関わらず力率をほ
ぼ一定に保つようにされる。
【0033】このスイッチング動作期間(τ期間)で
は、スイッチング素子Q1 がオフの期間において共振電
圧VCPが、図3(a)に示すようにして発生するが、本
実施の形態ではこれに応じて、二次巻線N2 の両端にス
イッチング周期の交番電圧が二次巻線N2 の両端に発生
する。なお、この場合には、τ期間以外の期間におい
て、図5の力率改善整流回路10のように負荷に対する
放電電流は流れないことから、スイッチング素子Q10
コレクタ電流は、τ期間以外の期間では定常的に0レベ
ルとなる。
【0034】τ期間において二次巻線N2 に発生する交
番電圧は、整流ダイオードD2 と平滑コンデンサC2
りなる半波整流回路によって整流され、これにより平滑
コンデンサC2 の両端には低圧の直流電圧V2 が発生す
ることになる。そして、上記電圧V2 と平滑コンデンサ
Ciの両端電圧Viを重畳して得られる整流平滑電圧E
iとしては、電圧V2 が直流成分であることにより、整
流平滑電圧Eiに現れるリップル成分ΔEiのレベルと
しては、平滑コンデンサCiの両端電圧Viに現れるリ
ップル電圧成分と同レベルとなる。従って、例えば二次
巻線N2 について、力率改善整流回路を設けない場合の
整流平滑電圧Eiのレベルと同等となるように選定する
ことにより、結果的に、整流平滑電圧Eiに現れるリッ
プル電圧成分ΔEiは、力率改善整流回路を省略した電
源回路の場合と同等のレベルが得られる程度にまで抑制
されることになる。
【0035】本実施の形態の電源回路において得られる
整流平滑電圧Eiを図2に示す。この図から分かるよう
に、交流入力電圧AC100V時には、ピーク値が13
5V、下限値が125Vとされて、リップル電圧成分Δ
Eiは10V程度に減少している。また、交流入力電圧
AC230V時には、ピーク値が310V、下限値が2
90Vとされて、リップル電圧成分ΔEiは20V程度
にまで減少している。
【0036】また、図1に示す力率改善整流回路1にお
いて、一次巻線N1 の巻数を図5に示した構成における
一次巻線N1 よりも増加して、そのインダクタンスを所
要値にまで大きくすると共に、これに対応する所要値に
まで並列共振コンデンサCrの静電容量を減少させ、ス
イッチング素子Q1 オフ時の電圧共振パルス幅(5μ
s)を一定となるようにすれば、交流入力電圧がAC2
00V系時とAC100V系時の何れの条件下において
も、リップル電圧成分ΔEiの上昇率を20%程度とし
た上で、力率は0.90程度にまで向上させることが可
能となる。つまり、リップル電圧成分ΔEiの上昇率を
充分に抑制したうえで、高力率を設定するとが可能とな
る。
【0037】図3は、本発明の他の実施の形態としての
電源回路の一構成例を示す回路図であり、図5と同一部
分については同一符号を付して説明を省略する。この図
において、本実施の形態の力率改善回路は力率改善整流
回路1Aとして示されている。この力率改善整流回路1
Aにおいても、図1の場合と同様に、ブリッジ整流回路
Diの正極出力端子と平滑コンデンサCiの正極端子間
に対して、コンデンサCN が挿入されている。従って、
スイッチング素子Q1 ,Q2 及び駆動回路を形成する各
種部品素子等により形成される自励式の電流共振形コン
バータは、平滑コンデンサCiを介して一次側アースに
接地されることになる。このため、本実施の形態でもブ
リッジ整流回路Diの正極出力を介して流れる整流出力
電流(充電電流)を電流共振形コンバータにより断続し
た後に、平滑コンデンサCiに対して充電を行うことに
なる。
【0038】この場合、コンバータトランスCVTの二
次巻線N2 は、センタータップの端部が平滑コンデンサ
Ciを介して一次側アースと接地されるようになってい
る。そして、二次巻線N2 に接続された両波整流回路の
整流出力端子(整流ダイオードD2A,D2Bのカソード)
は、平滑コンデンサC2 の正極端子と整流平滑電圧Ei
の正極ラインとの接続点に対して接続される。この場
合、平滑コンデンサC2 の負極端子は平滑コンデンサC
iの正極端子と接続される。従って、スイッチング電源
部2には、平滑コンデンサCiの両端電圧Viに対して
平滑コンデンサC2 の両端電圧V2 を重畳した直流電圧
が整流平滑電圧Eiとして入力されることになる。
【0039】このようにして構成される力率改善整流回
路1Aを備えた電源回路では、図5の電流共振形とコン
バータと場合と同様の動作原理によって、商用電源周期
におけるτ期間において、スイッチング素子Q1 ,Q2
がスイッチング動作を行うことになる。この場合には、
スイッチング素子Q1 ,Q2 のスイッチング動作によ
り、ブリッジ整流回路の正極出力端子から一次巻線N1
を介して平滑コンデンサCiを充電する電流について断
続を行うことになる。これにより、図5の電源回路の場
合と同様に、交流入力電流IACの導通角が拡大され力率
が向上することになる。また、図5で説明したと同様に
して制御トランスPRTによるスイッチング周波数制御
が行われることによって、交流入力電圧の変化に関わら
ず力率をほぼ一定に保つようにされる。
【0040】このスイッチング動作期間(τ期間)で
は、スイッチング素子Q1 ,Q2 のスイッチング出力が
直列共振回路を形成する一次巻線N1 に供給される。そ
して、一次巻線N1 に得られるスイッチング周期の交番
電圧により、コンバータトランスCVTにおいては、二
次巻線N2 の両端にスイッチング周期の交番電圧が励起
される。なお、本実施の形態の場合には、τ期間以外の
期間において、図5の力率改善整流回路10のように負
荷に対する放電電流は流れないことから、スイッチング
素子Q1 ,Q2 のコレクタ電流は、τ期間以外の期間で
は定常的に0レベルとなる。
【0041】τ期間において二次巻線N2 に発生する交
番電圧は、整流ダイオードD2 と平滑コンデンサC2
りなる半波整流回路によって整流され、これにより平滑
コンデンサC2 の両端には低圧の直流電圧V2 が発生す
ることになる。そしてこの場合も、整流平滑電圧Eiは
平滑コンデンサCiの両端電圧Viに対して上記電圧V
2 を重畳して得られるものであることから、整流平滑電
圧Eiに現れるリップル成分ΔEiのレベルとしては、
平滑コンデンサCiの両端電圧Viに現れるリップル電
圧成分と同等レベルとされることになる。
【0042】従って、先の実施の形態と同様に、例えば
二次巻線N2 について力率改善整流回路を設けない場合
の整流平滑電圧Eiのレベルと同等となるように選定す
ることにより、結果的に、整流平滑電圧Eiに現れるリ
ップル電圧成分ΔEiは、力率改善整流回路を省略した
電源回路の場合と同等のレベルが得られる程度にまで抑
制されることになる。なお、本実施の形態の電源回路に
おいて得られる整流平滑電圧Eiの特性は、先に示した
図2とほぼ同様となる。
【0043】そして、本実施の形態の力率改善整流回路
1Aにおいても、一次巻線N1 の巻数を図5に示した構
成における一次巻線N1 よりも増加してそのインダクタ
ンスを所要値にまで増加させると共に、これに応じた所
要値にまで直列共振コンデンサC1 の静電容量を減少さ
せれば、AC200V系時とAC100V系時の何れの
条件下においても、リップル電圧成分ΔEiの上昇率を
20%程度にまで抑制した上で、力率を0.90程度に
まで向上させることが可能となる。
【0044】なお、具体例としての図示は省略するが、
図1及び図3に示した本実施の形態の力率改善整流回路
1若しくは力率改善整流回路1Aとして、スイッチング
コンバータを平滑コンデンサCiの負極端子とブリッジ
整流回路Diの負極出力端子側との間に挿入するように
して設けるようにしてもよい。このような構成とした場
合には、平滑コンデンサCiの負極端子からブリッジ整
流回路Diの負極出力端子に流れる整流電流(充電電
流)をスイッチングコンバータによりスイッチングする
ことになる。
【0045】また、本発明としての力率改善整流回路及
び電源回路全体の構成は、上記各実施の形態に示した回
路構成に限定されるものではなく、実際の使用条件等に
応じて各種変更が可能である。例えば、先に本出願人に
より他の回路構成による電圧共振形コンバータ及び電流
共振形コンバータが各種提案されているが、これら電圧
共振形コンバータや電流共振形コンバータを本発明の力
率改善整流回路として適用することは当然考えられるも
のである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電圧共振
形コンバータ又は電流共振形コンバータのスイッチング
動作により、コンバータトランスの二次巻線に得られる
高周波電圧を直流化して整流平滑電圧に重畳するように
していることで、力率改善を図ったうえで整流平滑電圧
に現れるリップル成分のレベルは、力率改善回路を省略
した電源回路と同等とすることが可能となる。これによ
り、例えば後段のDC−DCコンバータについて、定電
圧制御回路のゲインの向上を図る必要はなくなる。ま
た、交流入力電圧が低い条件での下限のレギュレ−ショ
ン範囲の保証特性も、力率改善回路を省略した電源回路
と同等となるため、レギュレ−ション範囲保証のための
設計変更の必要も無くなる。そして、上記のような定電
圧制御回路のゲインやレギュレ−ション範囲の保証特性
について特に考慮することなく、これまでよりも高い力
率を設定することが容易に可能になるという効果を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての電源回路の構成を
示す回路図である。
【図2】図1に示す電源回路により得られる整流平滑電
圧を示す波形図である。
【図3】本発明の他の実施の形態としての電源回路の構
成を示す回路図である。
【図4】先行技術としての電源回路の構成例を示す回路
図である。
【図5】先行技術としての電源回路の構成例を示す回路
図である。
【図6】図4又は図5に示す電源回路により得られる整
流平滑電圧及び交流入力電流の状態を交流入力電圧と共
に示す波形図である。
【符号の説明】
1,1A 力率改善整流回路、2 スイッチング電源
部、Q1 ,Q2 ,Q10スイッチング素子、N1 一次巻
線、N2 二次巻線、NB 駆動巻線、Ci平滑コンデ
ンサ、CN コンデンサ、C1 直列共振コンデンサ、
2 コンデンサ、RS 起動抵抗、CB 共振コンデ
ンサ、RB 抵抗、D2A,D2B 整流ダイオード、CV
T コンバータトランス、PRT 制御トランス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用交流電源を整流する整流手段と、こ
    の整流手段の整流電流を平滑コンデンサに充電すること
    により発生する両端電圧を整流平滑電圧として後段の負
    荷に供給する平滑手段とを備えた電源回路に設けられる
    と共に、 上記整流電流の導通期間において、インダクタンスを介
    して上記平滑コンデンサに流れる充電電流を断続するス
    イッチング動作を行う電圧共振形のスイッチング手段
    と、 交流入力電圧レベルの変化に応じて上記スイッチング手
    段におけるスイッチング周波数を可変するスイッチング
    周波数可変手段と、 上記インダクタンスに蓄積された電磁エネルギーを整流
    した直流電圧を上記平滑コンデンサの両端電圧に対して
    直列に重畳して、整流平滑電圧として負荷に供給するよ
    うに構成した電圧供給手段と、 を備えていることを特徴とする電源回路。
  2. 【請求項2】 上記電圧供給手段は、上記インダクタン
    スに発生する交番電圧を二次側に伝送するコンバータト
    ランスと、このコンバータトランスの二次側に励起され
    た交番電圧を整流平滑化して直流電圧に変換する整流平
    滑手段を備えると共に、この整流平滑手段を形成する平
    滑用のコンデンサを、上記平滑手段を形成する平滑コン
    デンサに対して直列に接続したことを特徴とする請求項
    1に記載の電源回路。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング手段は、前記整流手段
    の正極端子と上記平滑コンデンサの正極間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源回路。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング手段は、自励式の電圧
    共振形コンバータとされていることを特徴とする請求項
    1に記載の電源回路。
  5. 【請求項5】 商用交流電源を整流する整流手段と、こ
    の整流手段の整流電流を平滑コンデンサに充電すること
    により発生する両端電圧を整流平滑電圧として後段の負
    荷に供給する平滑手段とを備えた電源回路に設けられる
    と共に、 上記整流電流の導通期間において、インダクタンスを介
    して上記平滑コンデンサに流れる充電電流を断続するス
    イッチング動作を行う電流共振形のスイッチング手段
    と、 交流入力電圧の変化に応じて上記スイッチング手段にお
    けるスイッチング周波数を可変するスイッチング周波数
    可変手段と、 上記スイッチング手段のスイッチング出力に基づいて得
    られる交番電圧を直流電圧に変換し、この直流電圧を上
    記平滑コンデンサの両端電圧に対して直列に重畳して、
    整流平滑電圧として負荷に供給するように構成した電圧
    供給手段と、 を備えていることを特徴とする電源回路。
  6. 【請求項6】 前記スイッチング手段は、前記整流手段
    の正極端子と上記平滑コンデンサの正極間に設けられる
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源回路。
  7. 【請求項7】 上記電圧供給手段は、上記スイッチング
    手段を電流共振形とするための直列共振回路を形成する
    インダクタンスに供給されたスイッチング出力を二次側
    に伝送するコンバータトランスと、このコンバータトラ
    ンスの二次側に励起された交番電圧を整流平滑化して直
    流電圧に変換する整流平滑手段を備えると共に、この整
    流平滑手段を形成する平滑用のコンデンサを、上記平滑
    手段を形成する平滑コンデンサに対して直列に接続した
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源回路。
  8. 【請求項8】 前記スイッチング手段は、自励式の電流
    共振形コンバータとされていることを特徴とする請求項
    5に記載の電源回路。
JP2453497A 1997-01-24 1997-01-24 電源回路 Withdrawn JPH10210746A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1096654A1 (en) * 1999-10-29 2001-05-02 Sony Corporation Switching power supply circuit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1096654A1 (en) * 1999-10-29 2001-05-02 Sony Corporation Switching power supply circuit
US6262897B1 (en) 1999-10-29 2001-07-17 Sony Corporation Switching power circuit with secondary side parallel and series resonance

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