JPH10209870A - A/dコンバート方法 - Google Patents

A/dコンバート方法

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JPH10209870A
JPH10209870A JP2099897A JP2099897A JPH10209870A JP H10209870 A JPH10209870 A JP H10209870A JP 2099897 A JP2099897 A JP 2099897A JP 2099897 A JP2099897 A JP 2099897A JP H10209870 A JPH10209870 A JP H10209870A
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Kana Yamazaki
佳奈 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間に正確なデジタル電圧データを得られ
るA/Dコンバート方法を提供する。 【解決手段】入力アナログ電圧Ainを、設定された複
数の比較電圧と比較し、比較結果からディジタル値を得
る。比較結果に基づく比較電圧の設定し直しと、比較と
を繰り返し行い、入力アナログ電圧Λinをディジタル
電圧データに変換する。dビットのディジタル値を求め
る場合、少なくとも2−1−2個をディジタル値の算
出用に用い、残りを比較結果が正常であるか否かの判断
用に用いる。比較電圧を設定する度に、比較電圧間の電
圧差を2分の1にする。比較ミスを修正できる範囲が
比較開始当初は広く、最後の方では細かくなるので、徐
々に変動が小さくなる入力アナログ電圧Ainに対し、
比較ミスを確実に検出でき、比較のやり直しを行わなく
ても正確なディジタル電圧データを得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ電圧をデ
ィジタル電圧データに変換するA/Dコンバート方法に
かかり、特に、逐次比較型のA/Dコンバート方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】マイクロプロセッサやメモリIC等のデ
ィジタル信号処理を行う半導体技術の進歩により、近年
では、種々の電子装置がディジタル化している。しか
し、自然界の物理量はアナログ量であり、アナログ信号
をディジタル信号に変換する必要があるため、従来よ
り、A/Dコンバータが広く用いられている。
【0003】一般に、A/Dコンバータの種類には、逐
次比較型、積分型、オーバーサンプリング型等の種々の
方式のものがあるが、精度・速度・コストのバランスが
良いことから、汎用品には、逐次比較型のA/Dコンバ
ータが採用されている。
【0004】従来技術の逐次比較型のA/Dコンバータ
を説明すると、図12のブロック図に示すように、コン
パレータと、逐次比較レジスタと、制御回路と、D/A
変換回路とを有しており、D/A変換回路は逐次比較レ
ジスタの値を参照し、基準電圧Vrefから比較電圧DA
を生成し、コンパレータに出力するように接続されてお
り、コンパレータは変換対象である入力電圧Ainを入力
された比較電圧DAと比較し、その比較結果を逐次比較
レジスタに出力するように構成されている。
【0005】逐次比較レジスタの値は、入力されるコン
パレータの比較結果に応じて変更され、D/A変換回路
は、変更後の逐次比較レジスタの値によって比較電圧D
Aを設定し、コンパレータが、入力電圧Ainと設定され
た比較電圧DAとの比較を行うように構成されており、
このような、コンパレータの比較と、D/A変換回路の
設定とが繰り返し行われると、入力電圧Ainを所望精度
のディジタル電圧データに変換することが可能となる。
【0006】上述のような構成のA/Dコンバータを用
い、1個のコンパレータで入力電圧AinをMビットのデ
ィジタル電圧データに変換する方法を説明する。先ず、
制御回路はSTART信号によって動作を開始し、以下
の各処理が行われる。
【0007】(1) 逐次レジスタを初期化する(以下、
「逐次比較レジスタ」を「レジスタ」と略す)。 (2) レジスタの最上位ビットBmに“1”を格納す
る。 (3) レジスタの値に基いて、1個の比較電圧DAを設
定する。このときのレジスタの値は、最上位ビットBm
だけが“1”であるので、比較電圧DAは1/2Vref
に設定される。 (4) 入力電圧Ainを比較電圧DAと比較し、比較結果
を求める。 (5) 比較結果が1、即ち、入力電圧Ainが比較電圧D
A以上である場合には、レジスタの値の最上位ビットB
mは1のままとする。比較結果が0、即ち、入力電圧A
inが比較電圧DAよりも小さい場合には、レジスタの値
の最上位ビットBmを0とする。 (6) レジスタの2番目のビットBm-1に“1”を格納
する。その結果、レジスタの値は、“1100……0”
又は“0100……0”となる。 (7) そのレジスタの内容に基いて2回目の比較電圧D
Aを設定する。レジスタの値が“1100……0”の場
合、比較電圧DAは3/4Vrefに設定され、“010
0……0”の場合、比較電圧DAは1/4Vrefに設定
される。 (8) 入力電圧Ainを設定された比較電圧DAと比較
し、比較結果を求める。 (9) その比較結果に基づき、上記(5)の処理の如く、
2番目のビットBm-1を決定する。 (10) レジスタの3番目のビットBm-2に“1”を格
納し、(7)以降の処理と同様の処理を繰り返し行う。
【0008】このような処理を繰り返すことにより、入
力電圧Ainのディジタル電圧データを示すレジスタの値
は、1ビットずつ精度が高くなる。最後のビットB1
処理が終了し、Mビットのレジスタ値が決定されると制
御回路はEND信号を出力し、そのレジスタの値が、M
ビット精度のディジタル電圧データとして取り出され、
A/Dコンバート処理は終了する。従って、逐次比較型
A/Dコンバータでは、コンパレータや比較電圧設定回
路は少数でも、高精度のディジタル電圧データを得るこ
とが可能となっている。
【0009】ところで、逐次比較型のA/Dコンバータ
では、ディジタル電圧データの精度分だけ比較動作を繰
り返し行う必要がある。上述の例では、コンパレータが
1個でMビットのディジタル電圧データを求めているの
で、M回の比較動作が必要となっている。
【0010】この場合、比較電圧DAの設定回数もM回
行われるが、比較電圧DAは、比較結果に基づいて設定
されるため、比較結果が1回でも誤っていた場合には、
それ以後設定される比較電圧は全て誤まったものとなっ
てしまう。従って、比較ミスがあった場合のディジタル
電圧データは、入力電圧の値を正しく現していないもの
となってしまう。
【0011】そのような比較ミスのうちには、比較電圧
DAに含まれる誤差電圧やコンパレータの誤動作に起因
するものがあるが、それらによるものばかりでなく、比
較動作を繰り返し行っている間に、入力電圧Ainの電圧
値が変動してしまうことに起因する場合もある。
【0012】入力電圧Ainは、A/Dコンバータの前段
に設けられたサンプルホールド回路から供給されるのが
普通であるが、そのサンプルホールド回路の動作状態に
よっては、図13の符号A'inで示すグラフのような振
動が観察されることが知られている。
【0013】そこで従来技術では、入力電圧Ainのサン
プルホールドが行われた後、振動が充分減衰する時刻T
0までA/Dコンバータを待機させ、入力電圧Ainが安
定してから比較動作を開始するようにしていた。
【0014】しかし、コンパレータ内には寄生容量が存
在するため、コンパレータの2つの入力端子は、その寄
生容量によって接続されてしまっている。そのようなコ
ンパレータの一方の入力端子に入力される比較電圧DA
は、比較動作を行う度に電圧値が変更させられるため、
その比較電圧DAの変化が、他方の入力端子に影響を与
えると、振動が充分減衰した後でも比較電圧DAの設定
の影響を受け、他方の入力端子に接続されている入力電
圧Ainが変動し、比較ミスが生じてしまう場合がある。
【0015】ところで、比較電圧DAの電圧値は、比較
動作の開始直後では大きく変動するため(例えば、1回
目と2回目の比較電圧の変化量は1/4Vrefの大きさ
である。)、その影響を受ける入力電圧Ainも、比較動
作開始直後の変動量が大きくなる。上述のように、入力
電圧Ainの振動が減衰した後であっても、比較動作を開
始した直後には比較ミスが発生しやすくなる。
【0016】そこで従来技術でも対策が採られており、
比較電圧DAを設定する際、その比較電圧DAに対して
所定電圧値を加算した上限電圧と、減算した下限電圧と
を設定し、入力電圧Ainと比較電圧DAとの比較結果を
求めた後、入力電圧Ainを上限電圧及び下限電圧と順次
比較し、各電圧の比較結果の間に矛盾がないかどうか検
証するようにしていた。
【0017】しかしながら比較電圧DAの変化は設定さ
れる度に小さくなり、M回の比較動作の終了近くでは、
比較電圧DAの変化は微小なものとなっている(例え
ば、9回目と10回目の比較電圧の変化量は1/102
4Vrefである)。
【0018】従って、入力電圧Ainの振動も徐々に小さ
くなるため、上限電圧と下限電圧とを、比較動作開始初
期の入力電圧Ainの大きな変動に対応できるように設定
すると、比較電圧DAの微小な変動による比較ミスは検
出できなくなり、得られたディジタル電圧データに、微
小誤差が含まれる場合が発生し、問題視されている。
【0019】また、このような従来技術では、余分な待
機時間を必要としたり、比較ミスを検出した場合には比
較をやり直す等、いずれも変換時間が長くなり、近年の
高速動作を要求されるA/Dコンバータには不適当であ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の不都合を解決するために創作されたものであり、そ
の目的は、入力電圧Ainを正確にディジタル電圧データ
に変換できる技術を提供することにある。また、短い変
換時間で正しいディジタル電圧データを得られる技術を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、入力アナログ電圧を比較電
圧と逐次比較してディジタルデータをdビットずつ順次
に決定するA/Dコンバート方法であって、決定ビット
であるdビットを含めたディジタルデータを所定値に設
定する第1の段階と、ディジタルデータに基づいて夫々
値の異なる2d+1個以上の比較電圧を生成する第2の
段階と、入力アナログ電圧と上記比較電圧を比較する第
3の段階と、上記比較結果が正常の場合には上記比較電
圧のうち2d−1個の比較結果に基づいて決定ビットで
あるdビットの値を決定する第4の段階と、上記比較結
果が異常の場合には、上記比較結果に基づいて前回の決
定ビットの値を修正すると共に今回の決定ビットである
dビットの値を決定する第5の段階と、ディジタルデー
タの全てのビットが決定されたか否かを判定する第6の
段階と、ディジタルデータの全てのビットが決定されて
いる場合にはその決定されたディジタルデータを出力す
る第7の段階と、ディジタルデータの全てのビットが決
定されていない場合には決定ビットをdビット下位ビッ
ト側にシフトする第8の段階と、決定ビットであるdビ
ットの値を所定値に設定する第9の段階とを有し、ディ
ジタルデータの全てのビットの値が決定されるまで上記
第2の段階以降の処理を繰り返すことを特徴とする。
【0022】この請求項1に記載のA/Dコンバート方
法では、請求項2に記載の発明のように、上記第2の段
階において生成される2d+1個以上の各比較電圧間の
電圧差が、処理が繰り返される毎に小さくすることがで
きる。
【0023】また、請求項1又は2に記載のA/Dコン
バート方法では、請求項3に記載の発明のように、上記
第2の段階において生成される2d+1個以上の各比較
電圧間の電圧差が、処理が繰り返される毎に2d分の1
にすることができる。
【0024】更に、請求項1、2又は3に記載のA/D
コンバート方法では、請求項4に記載の発明のように、
上記第2の段階において生成される2d+1個以上の各
比較電圧間の電圧差が、夫々等しくすることができる。
【0025】上述の本発明の構成によれば、A/D変換
の対象である入力アナログ電圧を、コンパレータを用い
て、予め設定された複数の比較電圧と比較し、その比較
結果からディジタル値を求めるので、その比較結果に基
いて、比較電圧の電圧値の設定と比較とを繰り返し行う
と、入力電圧をディジタル値からディジタル電圧データ
に変換することができる。
【0026】そのディジタル値がdビット(dは正数)の
場合、複数の比較電圧のうちの2d−1個の比較電圧の
中の2d−3個をディジタル値を求める際の算出用の比
較電圧として用い、残りの2個の比較電圧を、比較結果
が正常であるか異常であるかを判断するための判断用の
比較電圧として用いることができる。
【0027】判断用の比較電圧は、算出用の比較電圧が
設けられている範囲の上下に少なくとも2個以上必要で
あり、普通は偶数個である。
【0028】入力アナログ電圧を、そのような比較電圧
と比較した比較結果が異常である場合は、算出用の比較
電圧から求めたディジタル値の修正を行い、正しいディ
ジタル電圧データが得られるようにした。従って、入力
アナログ電圧の振動がある場合でも、待機時間を設ける
必要がなくなる。
【0029】このようなA/D変換について、比較電圧
を設定しなおす際に複数の比較電圧間の電圧差を小さく
するようにしたので、比較電圧を設定しなおす度にその
電圧差が小さくなる。従って、電圧差は、比較開始の初
期には大きく、比較終了の頃には小さくなるので、判断
用の比較電圧が、最初は大きく、後では小さくなる入力
アナログ電圧の変動に追随できるようになる。
【0030】そのように比較電圧を設定する際、各比較
電圧のうち隣り合う比較電圧間の電圧差を同じにするよ
うにしておくと、比較結果の評価が容易になるばかりで
なく、比較結果が異常であった場合の、正常な状態への
回復が容易になる。
【0031】ディジタル値がdビットである場合、比較
電圧間の電圧差は、電圧値を設定される度に2d分の1
にされるので、比較結果の評価が一層容易になり、ま
た、異常があった場合に、比較をやり直さなくても、異
常な比較がなかった場合と同じ状態に復帰させ易い。
【0032】比較結果が異常であった場合の復帰方法に
ついては、判断用の比較電圧の比較結果から真の入力ア
ナログ電圧の値を推定して行う。
【0033】このような算出用の比較電圧と、判断用の
比較電圧との関係は、判断用の比較電圧が設定される電
圧値は、算出用の比較電圧が設定されている範囲の上下
に位置させればよく、d=2で、算出用の比較電圧が1
個、判断用の比較電圧が2個の場合について図11(a)
を用いて説明する。
【0034】図11(a)の符号DA2は、その算出用の
比較電圧を表しており、符号Wで比較電圧間の電圧差を
表すものとすると、2個の判断用の比較電圧DA1、D
3(DA1<DA2、DA2<DA3)が、算出用の比較電
圧DA2を中心として、±Wの電圧のところに設定され
た場合を示している。
【0035】この例では、判断用の比較電圧DA1、D
3の最初の電圧値は、入力アナログ電圧がとり得る最
小電圧値(=0)と最大電圧値(=Vref)に設定してお
く。最初の電圧差Wは1/2Vrefである。
【0036】比較動作を行う度に電圧差Wを1/2に
し、また、算出用の比較電圧DA2を設定し直す度に、
電圧差Wの中央の電圧であって、入力アナログ電圧Ain
に近づく方向に設定するようにすると、入力アナログ電
圧Ainに変動がなく、比較ミスがない場合は、入力アナ
ログ電圧Ainは、算出用の比較電圧DA2を中心とした
±Wの範囲(2Wの範囲)内に必ず納まる。従って、判断
用の比較電圧DA1、DA3を用いない場合であっても、
入力アナログ電圧がその範囲内にある限り、正確なディ
ジタル電圧データに変換することが可能となる。
【0037】しかし、入力アナログ電圧Ainが算出用の
比較電圧DA2±Wの範囲にあるかないかは、判断用の
比較電圧DA1、DA3の比較結果がないと判断できな
い。
【0038】入力アナログ電圧Ainが、DA2±Wの範
囲にないことを示していた場合には、比較ミスが生じた
ことが分かる。
【0039】この場合、入力アナログ電圧Ainの変動は
徐々に小さくなることが分かっているため、比較ミスが
あった場合でも、入力アナログ電圧Ainの真の値は、比
較ミスがあった際の入力アナログ電圧Ainの電圧値から
電圧差W以上は離れていないと推定できる。従って、比
較ミスがあった場合でも、 DA1−W < Ain < DA1 又は、 DA3 < Ain < DA3+W のいずれかである。この、各々の電圧範囲を許容誤差範
囲とすると、次回の算出用の比較電圧DA2は、いずれ
か適切な方の筺誤差範囲の中心に位置するように設定す
れば、いずれは比較結果は正常なものになる。
【0040】同図(b)は、算出用の比較電圧を複数設定
し、判断用の比較電圧を上下に2個ずつ設定した場合で
あるが、算出用の比較電圧の個数をm個とすると、入力
アナログ電圧Ainを各比較電圧と比較したときに、比較
結果が正常になり、修正を行わなくても正しいディジタ
ル電圧データが得られるのは、各算出用の比較電圧が作
る幅(m+1)×Wの範囲に入力アナログ電圧Ainが位置
しているときである。
【0041】その範囲外に入力アナログ電圧Ainが位置
していた場合には、比較結果は異常となるが、その場合
でも、ディジタル値と各比較電圧の電圧値を修正できる
許容誤差範囲は、幅(m+1)×Wの範囲の上下の合計4
×Wの範囲である(判断用の比較電圧が上下2個の場
合)。
【0042】比較結果が異常であった場合、次回の中心
となる算出用の比較電圧を、許容誤差範囲の4×各Wの
範囲内の、適切ないずれか1つ範囲の中心に位置させれ
ば、比較ミスを修正することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明のA/Dコンバート方法を
以下に説明する。図1の符号2は、本発明の一実施形態
のA/Dコンバータを示すブロック図である。このA/
Dコンバータ2は、START信号の入力で動作を開始
するコントローラ1と、複数の単位コンパレータを内蔵
したコンパレータ3と、レジスタ(逐次比較レジスタ)内
蔵の演算回路であるエラーコレクタ5と、そのレジスタ
の値を保持する出力ラッチ6と、比較電圧設定回路であ
るD/A変換回路8とを有している。
【0044】コンパレータ3には入力端子4が設けられ
ており、前段の図示しないサンプルホールド回路がアナ
ログ電圧をサンプリングし、入力電圧Ainとして、その
入力端子4に出力するように構成されている。他方、出
力ラッチ6には端子71〜7nが並列に設けられており、
入力電圧AinのA/Dコンバート結果であるレジスタの
値は、出力ラッチ6を介して各端子71〜7nから1ビッ
トずつ並列に出力されるように構成されている。
【0045】D/A変換回路8には2つの基準電圧
B、VT(VB < VT)が入力されており、その基準電圧
B、VTは、D/A変換回路8内に設けられた図示しな
い抵抗ラダー間に印加され、分圧されるように構成され
ている。抵抗ラダーには、図示しないスイッチ素子が接
続されており、D/A変換回路8はそのスイッチ素子を
制御し、基準電圧VB、VT間の差電圧を分圧して作られ
た電圧のうち、エラーコレクタ5からの信号に従った値
の電圧を取り出して、3個の比較電圧DA1〜DA3(D
1<DA2<DA3)として個別に出力できるように構成
されている。
【0046】各比較電圧DA1〜DA3は、コンパレータ
3内に設けられた単位コンパレータ3a〜3cにそれぞれ
入力されており、各単位コンパレータ3a〜3cは、入力
端子4から入力された入力電圧Ainを、各比較電圧DA
1〜DA3とそれぞれ比較し、その結果を、比較結果A、
B、Cとして、エラーコレクタ5に出力するように構成
されている。
【0047】この例では、比較電圧DA1〜DA3のう
ち、中心の比較電圧DA2が算出用の比較電圧として用
いられ、ディジタル値が算出される。両端の比較電圧D
1、DA3が判断用の比較電圧として用いられ、これら
の比較結果DA1、DA3を用いて比較結果が正常である
かが異常であるか判断される。エラーコレクタ5内のレ
ジスタは、後記するように、比較結果が正常であれば、
所定位置の1ビットが順次ディジタル値として決定さ
れ、全ビットが決定されると、出力ラッチ6を介して、
レジスタの値が、入力電圧Ainのディジタル電圧データ
への変換結果として出力される。
【0048】なお、コントローラ1には、クロックジェ
ネレーターや制御回路が内蔵されており、クロック信号
CLKや各種のコントロール信号CONを他の回路に出
力するように構成されており、各回路はクロック信号C
LKに従ったタイミングで動作している。
【0049】このA/Dコンバータ2の動作を図2のフ
ローチャートに示す。算出用の比較電圧DA2と、判断
用の比較電圧DA1、DA3を用い、入力電圧Ainを4ビ
ットのディジタル電圧データに変換する場合について説
明する。
【0050】いま、基準電圧Vrefを、 Vref = VT−VB と定めるものとし、簡単にするために、VBはゼロVで
あるものとする(Vref =VT)。
【0051】ステップS1では、コントローラ1がエラ
ーコレクタ5の他、A/Dコンバータ2内の回路に対し
て初期化信号を出力し、各部を初期化する。エラーコレ
クタ5内の4ビットのレジスタは“0000”にセット
される。
【0052】このA/Dコンバータ2では、各比較電圧
DA1〜DA3間の電圧差は等しくなるように設定されて
おり、その電圧差を「比較電圧差」と呼ぶものとする
と、ステップS1では、比較電圧差は最初に1/2Vref
に設定される。
【0053】エラーコレクタ5内のレジスタの値のう
ち、比較結果から算出されたディジタル値に決定すべき
ビットの位置を、「決定ビット位置」と称するものと
し、また、決定ビット位置はレジスタ内の最上位のビッ
ト位置から最下位のビット位置に向けて1ビットずつ決
定されるものとする。ステップS2において、決定ビッ
ト位置を最上位ビットにセットする。
【0054】ステップS3では、レジスタの決定ビット
位置(ここでは最上位ビット)の値を“1”にする。
【0055】ステップS4では、レジスタの値に基い
て、算出用の比較電圧DA2が設定される。
【0056】このA/Dコンバータ2では、4ビットの
レジスタの値、 “0001”、“0010”、“0011”、……“1
111” に対し、電圧値が、予め、 1/16Vref、2/16Vref、3/16Vref、…
…、15/16Vref と、一対一に対応させられており、ここではレジスタの
内容が、“1000”であるから、算出用の比較電圧D
2は、D/A変換回路8内で、その電圧値に対応する
8/16Vref(=1/2Vref)に設定される。即ち、 DA2 = 1/2Vref となる。
【0057】次いで、ステップS5にて、判断用の比較
電圧DA1、DA3の電圧値が、中心となる算出用の比較
電圧DA2に対して比較電圧差(=1/2Vref)分だけ増
減した電圧値に設定される。結局、各比較電圧DA1
DA3は、 DA3 = 2/2Vref DA2 = 1/2Vref DA1 = 0/2Vref に設定され、その電圧値がD/A変換回路8から出力さ
れ、各単位コンパレータ3a〜3cに入力される。
【0058】図3に、算出用の比較電圧DA2を○のプ
ロットで、判断用の比較電圧DA1、DA3を□のプロッ
トで示す。今回の比較電圧DA1〜DA3の設定は、最初
であり、図3の1stの位置である。尚、本例では比較
電圧DA2と比較電圧DA1、DA3とを夫々別のステッ
プ(S4,S5)にて設定しているが、同一のステップで設
定してもよい。
【0059】ステップS6では、各単位コンパレータ3a
〜3cが入力電圧Ainを各比較電圧DA1〜DA3と比較
し、その結果を、最初の比較結果A1、B1、C1として
エラーコレクタ5に出力する。
【0060】この例では、各比較結果A1、B1、C
1は、入力電圧Ainが各比較電圧DA1〜DA3よりも大
きい場合に、それぞれ“1”とされ、小さい場合に
“0”とされるものとする。
【0061】ステップS7では、今回の算出用の比較電
圧DA2の出力結果B2の値を、決定ビット位置(ここで
は最上位ビット)の値として仮に決定する。
【0062】次に、ステップS8では、比較結果が正常
であるか異常であるか判断される。判断結果が正常であ
れば、ステップS8からステップS9に移行する。他方、
異常と判断された場合には、ステップS20に移行する。
入力電圧Ainは必ずVBとVTの間の電位にあるものと
し、最初の比較では比較ミスは生じないものとすると、
最初の比較結果は必ず正常となり、必ずステップS9
移行する。
【0063】ステップS9では、仮に決定した決定ビッ
ト位置の値をそのまま正式に決定し、レジスタの値を確
定させる。尚、上述したステップS7の処理は必ずしも
必要ではなく、このステップS9の処理のみでも良い。
【0064】次に、ステップS10では、レジスタの値が
全て決定されたか否か判断し、決定されていないビット
がある場合はステップS11に移行し、全部決定されてい
る場合はステップS15に移行する。ここでは最上位ビッ
トしか決定されていないので、ステップS15には移行せ
ず、ステップS11に移行する。
【0065】ステップS11では、決定ビット位置を下位
ビット側にシフトさせる。このA/Dコンバータ2は、
レジスタの値を1ビットずつ決定するのであるから、決
定ビット位置は最上位ビットから下位ビット側に1ビッ
トシフトし、2ビット目の位置にされる。
【0066】次いで、ステップS12にて、今回の比較電
圧差を2d分の1にして次回の比較電圧差を設定する。
この実施例では、dは1であり、比較電圧差は1/2に
されるので、次回の比較電圧差は1/4Vrefになる。
【0067】次いで、処理はステップS3に戻される。
このステップS3では、決定ビット位置(最上位から2ビ
ット目)のレジスタの値が“1”にされる。
【0068】ステップS4では、レジスタの値に基づい
て算出用の比較電圧DA2の値を設定する。
【0069】先ず、最上位ビットの値が“1”である場
合を説明すると、ステップS3で2ビット目の値は
“1”にされるので、レジスタの値は“1100”とな
る。“1100”に対応する電圧値は3/4Vrefであ
り、ステップS4で、算出用の比較電圧DA2は、 DA2 = 3/4Vref に設定される。
【0070】他方、比較電圧差Wは1/4Vrefであ
り、ステップS5で、判断用の比較電圧DA1、DA
3が、 DA3 = 4/4Vref DA1 = 2/4Vref に設定される。それら比較電圧DA1〜DA3を図3の2
ndの位置に示した。
【0071】次に、最上位ビットが“0”である場合を
説明すると、この場合も2ビット目の値は“1”にされ
ているので、レジスタの値は“0100”となる。“0
100”に対応する電圧値は、1/4Vref、比較電圧
差は1/4Vrefであり、各比較電圧DA1〜DA3は、 DA3 = 2/4Vref DA2 = 1/4Vref DA1 = 0/4Vref に設定される。
【0072】いずれにしろ、次のステップS6では、単
位コンパレータ3a〜3cが、入力電圧Ainを各比較電圧
DA1〜DA3とそれぞれ比較し、その結果を、2回目の
比較結果A2、B2、C2として出力する。
【0073】ステップS7では、比較結果B2の値が決定
ビット位置(最上位から2番目の位置)の値として仮に決
定される。
【0074】次のステップS8では、比較結果の正常性
を判断する。入力電圧Ainが、今回の比較電圧DA1
DA3の範囲内にあれば正常であると判断し、ステップ
9に移行する。
【0075】他方、今回(2回目)の比較結果A2
“0”、又は比較結果C2が“1”となっていた場合に
は、入力電圧Ainは今回の比較電圧DA1〜DA3の範囲
内になく、比較結果は異常と判断し、ステップS20の修
正ルーチンに移行する。
【0076】ここでは、比較結果は正常であり、ステッ
プS8からステップS9に移行したものとする。ステップ
9で、決定ビット位置(2番目のビット位置)の値をそ
のまま正式に決定する。
【0077】次いで、ステップS10に移行し、終了か否
かを判断する。ここでは終了ではないのでステップS11
に移行する。ステップS11で決定ビット位置を1ビット
だけ下位側にシフトさせ、3ビット目の位置にする。比
較電圧差を半分にし(1/8Vref)、処理をステップS3
に戻す。
【0078】ステップS3では、レジスタの決定ビット
位置(3ビット目)の値を“1”にする。上位2ビットの
値が“11”の場合、レジスタの値は“1110”とな
り、ステップS4で、算出用の比較電圧DA2が、そのレ
ジスタの値に対応する電圧7/8Vrefに設定される。
即ち、 DA2 = 7/8Vref となる。
【0079】次いで、ステップS5で、判断用の比較電
圧DA1、DA3は、算出用の比較電圧DA2の値に対
し、比較電圧差(=1/8Vref)が増減された電圧値に
設定される。結局、各比較電圧DA1〜DA3は、 DA3 = 8/8Vref DA2 = 7/8Vref DA1 = 6/8Vref に設定される。
【0080】他方、上位2ビットの値が“10”の場
合、3ビット目の値を“1”にすると、レジスタの値は
“1010”となり、各比較電圧DA1〜DA3は、 DA3 = 6/8Vref DA2 = 5/8Vref DA1 = 4/8Vref と設定される。
【0081】上位2ビットの値が“01”の場合や“0
0”の場合も同様であり、レジスタの値はそれぞれ“0
110”、“0010”となる。“0110”の場合
は、 DA3 = 4/8Vref DA2 = 3/8Vref DA1 = 2/8Vref と設定される。“0010”の場合は、 DA3 = 2/8Vref DA2 = 1/8Vref DA1 = 0/8Vref と設定される。
【0082】各比較電圧DA1〜DA3がいずれの値に設
定されるにしろ、次のステップS5にて、単位コンパレ
ータ3a〜3cは入力電圧Ainを、設定された比較電圧D
1〜DA3と比較し、3回目の比較結果A3、B3、C3
を出力する。それらのうち、比較結果B3をレジスタの
決定ビット位置(3ビット目)の値として決定する。
【0083】このように、比較結果Bを用いてレジスタ
の値は1ビットずつ決定され、最下位ビット(4ビット
目)の値が正式に決定されるとステップS10からステッ
プS15に移行する。コントローラがEND信号を外部に
出力したところで、そのレジスタの内容が出力ラッチ6
を介してディジタル電圧データとして取り出され、変換
処理は終了する。
【0084】以上は比較結果が正常と判断された場合に
ついて説明したが、今度は、ステップS8において、比
較結果が異常と判断され、ステップS20の修正ルーチン
に移行する場合の処理について説明する。
【0085】この修正ルーチンは、最上位ビット以外の
位置のビットを修正するために用いられるものであり、
この修正ルーチンに移行したときは、入力電圧Ainが比
較電圧DA3〜DA1の範囲を逸脱していた場合であるか
ら、
【0086】Ain < DA1 又は DA3 < Ain となっていた場合であり、比較結果Aが“0”(この場
合は、比較結果A〜Cが全て“0”となる)であるか、
比較結果Cが“1”(この場合は、比較結果A〜Cが全
て“1”となる)である場合である。
【0087】比較結果Aが“0”の場合、入力電圧Ain
の真の値は、 DA1−W < Ain < DA1 の範囲にあるものと推定し、次回の比較電圧DA1〜D
3の範囲を、上記DA1−W〜DA1の範囲に設定し、
処理を行う。
【0088】他方、比較結果Cが“1”の場合、入力電
圧Ainの真の値は、 DA3 < Ain < DA3+W の範囲にあるものと推定し、次回の比較電圧DA1〜D
3の範囲を、上記DA3〜DA3+Wの範囲に設定し、
処理を行う。
【0089】次回の比較電圧DA1〜DA3の範囲を上述
したように設定するためには、比較結果Aが“0”の場
合、ステップS20において、前回正式に決定したビット
位置の値から“1”を減算し、ステップS21において今
回の決定ビット位置の値を“1”にすることでレジスタ
の値を修正する。他方、比較結果Cが“1”の場合、ス
テップS20において、前回正式に決定したビット位置の
値に“1”を加算し、ステップS21において今回の決定
ビット位置の値を“0”にすることでレジスタの値を修
正する。
【0090】具体例を示して説明すると、図3の実線で
示すように、入力電圧Ainの真の値が、 12/16Vref < Ain <13/16Vref であるのに、2回目の比較のとき(図3の2nd)、 Ain <12/16Vref となったものとすると、2回目の比較のときに、 DA2 < Ain とすべきところを、 Ain < DA2 としてしまったことになる。
【0091】3回目の比較(図3の3st)では、比較電
圧DA1〜DA3は、 DA3 = 6/8Vref DA2 = 5/8Vref DA1 = 4/8Vref として設定されており、入力電圧Ainとの比較を行う
と、 DA1 < DA2 < DA3 < Ain となるので、3回目の比較結果A3、B3、C3は全て
“1”となってしまう。
【0092】比較結果C3が“1”であれば、ステップ
8で比較結果は異常と判断されるので、ステップS20
に移行する。このとき、レジスタの値は“1010”と
なっているが、このステップS20で、前回(2nd)正式
に決定されたビット位置の値に“1”を加算するので、
レジスタの値は“1110”になる。
【0093】次いで、ステップS21で、今回(3st)の
決定ビット位置の値を“0”にすると、レジスタの値は
“1100”に修正され、次いで、処理はステップS10
に戻る。
【0094】ステップS11、S12で、決定ビット位置が
シフトされ、また比較電圧差がVref/16にされ、処
理がステップS3に戻ると、決定ビット位置の4ビット
目が1にされ、レジスタの値は“1101”になる。ス
テップS4では、そのレジスタの値に基いて、中心とな
る比較電圧DA2が、 DA2 = 13/16Vref と設定され、次いで、ステップS5で、 DA3 = 14/16Vref DA1 = 12/16Vref と設定されると、 DA1 < Ain < DA2 < DA3 となる。以上の処理によって、入力電圧Ainの真の値
が、比較電圧DA1〜DA3の範囲内に納められる。
【0095】次に、他の比較ミスの処理工程を具体的に
説明する。図3の破線で示すように、入力電圧Ainが、 8/16Vref < Ain < 9/16Vref であるのに、2回目の比較のとき(図3の2nd)、 Ain < 8/16Vref となり、2回目の比較のときに、 DA1 < Ain とすべきところを、 Ain < DA1 としてしまったものとする。
【0096】ステップS8で比較結果は異常であると判
断され、ステップS20に移行すると、2回目(2nd)の
比較の際に“1100”となっていたレジスタの値は、
ステップS20、S21において“0100”と修正される
(桁上がりによるオーバーフローがある)。その後、ステ
ップS10、S11、S12を経て、処理がステップS3に戻
ったところでレジスタの値は“0110”にされ、その
後、ステップS12、S3、S4、S5で、3回目の比較電
圧DA1〜DA3が、 DA3 = 8/16Vref DA2 = 6/16Vref DA1 = 4/16Vref に設定される。
【0097】しかしながら、入力電圧Ainは、設定され
たいずれの比較電圧DA1、DA2、DA3よりも高いの
で、3回目(3st)の比較を行ったとき、比較結果
3、B3、C3は全て“1”となり、この3回目の比較
も比較ミスとなる。従って、ステップS8で比較結果は
異常であると判断され、ステップS20に移行する。この
ときのレジスタの値は“0110”であるが、ステップ
20、S21を経て、“1000”に修正される。
【0098】その後、ステップS10、S11、S12、S3
〜S5で、4回目の比較電圧DA1〜DA3が、 DA3 = 10/16Vref DA2 = 9/16Vref DA1 = 8/16Vref と設定されると、入力電圧Ainは、4回目に設定された
比較電圧DA1〜DA3の範囲内に納められる。
【0099】以上説明したように、この実施例では、算
出用の比較電圧DA2の比較結果(1又は0)をレジスタ
決定ビット位置の値として用い、1回の比較で入力電圧
inが1ビットずつ決定され、ディジタル電圧データの
精度が1ビットずつ向上することになるが、途中で比較
ミスがあった場合でも、比較回数を増やすことなく正し
いディジタル電圧データを求めることができる。
【0100】次に、本発明の他の実施形態のA/Dコン
バータを説明する。前述のA/Dコンバータ2はディジ
タル電圧データを1ビットずつ決定することで、その精
度を1ビットずつ高めるものであったが、図4の符号1
2に示したA/Dコンバータは、2ビットずつ決定する
ものである。
【0101】このA/Dコンバータ12は、前述のA/
Dコンバータ2と同様の構成であり、コンパレータ13
に接続された入力端子14には、図示しない前段のサン
プルホールド回路が接続されており、そのサンプルホー
ルド回路はアナログ電圧をサンプリングし、入力電圧A
inとして、入力端子14に出力するように構成されてい
る。他方、出力ラッチ16には、端子171〜17nが並
列に設けられており、入力電圧AinをA/D変換した結
果であるディジタル電圧データは、エラーコレクタ15
内のレジスタの値として、各端子171〜17nから、出
力ラッチ16を介して1ビットずつ並列に出力されるよ
うに構成されている。
【0102】D/A変換回路18に入力された基準電圧
T、VB(VT>VB)は、D/A変換回路18内に設けら
れた抵抗ラダーによって分圧されており、このA/Dコ
ンバータ12でも、所望電圧値の比較電圧が得られるよ
うに構成されている。
【0103】コンパレータ13内には、5個の単位コン
パレータ13a〜13eが設けられており、各単位コンパ
レータ13a〜13eに対し、D/A変換回路18から、
5個の比較電圧DA1〜DA5(DA1 < DA2 < DA3
< DA4 < DA5)が個別に出力されるように構成さ
れている。
【0104】各単位コンパレータ13a〜13eには、入
力端子14からの入力電圧Ainも入力されており、各単
位コンパレータ13a〜13eは、その入力電圧Ainを各
比較電圧DA1〜DA5とそれぞれ比較し、その結果を比
較結果A、B、C、D、Eとしてエラーコレクタ15に
出力するように構成されている。
【0105】エラーコレクタ15内にはレジスタが設け
られており、後記するように、入力された比較結果A〜
Eのうち、比較結果B、C、Dに基いて、下記表、
【0106】
【表1】
【0107】のディジタル値を生成し、そのディジタル
値によってレジスタ内の値を順次2ビットずつ決定す
る。全ビットが決定されると、そのレジスタの値が、デ
ィジタル電圧データとして出力ラッチ16を介して、端
子171〜17nから出力される。
【0108】このADコンバーター12の動作を説明す
る。最大と最小の比較電圧DA1、DA5を判断用の比較
電圧として用い、3個の比較電圧DA2〜DA4を算出用
の比較電圧として用い、1回の比較動作で2ビットの変
換を行い、入力電圧Ainを8ビットのディジタル電圧デ
ータに変換する場合について説明する。
【0109】この例でも、基準電圧Vrefを、 Vref = VT−VB と定めるものとし、ここでもVBはゼロVであるものと
する(Vref=VT)。また、レジスタ内の値は、最上位の
ビット位置から順次下位ビットに向けて2ビットずつ決
定するものとする。
【0110】処理手順は図2に示したフローチャートと
同様であり、ステップS1では、コントローラ11がエ
ラーコレクタ15の他、他の回路に対して初期化信号を
出力し、各部を初期化する。このとき、エラーコレクタ
15内の8ビットのレジスタは“00000000”に
セットされ、最初の比較電圧差Wは1/4Vrefにセッ
トされる。
【0111】ステップS2において、決定ビット位置は
最上位のビットと2番目のビットの合計2ビットにセッ
トされる。
【0112】ステップS3では、レジスタの決定ビット
位置の値を“10”にする(レジスタの値は“1000
0000”になる)。
【0113】このA/Dコンバータ12でも、レジスタ
の値によって、電圧値が1個定まるように構成されてお
り、レジスタの値、“00000001”、“0000
0010”、“00000011”、……“11111
111”のそれぞれに対して、電圧値は、1/256V
ref、2/256Vref、3/256Vref、……、25
5/256Vref となるようにされている。
【0114】ステップS4では、レジスタの内容と比較
電圧差Wとから、算出用の比較電圧DA2〜DA4の電圧
値を設定する。
【0115】いま、レジスタの内容が、“100000
00”であり、中心となる算出用の比較電圧DA3は、
そのレジスタの値に対応する128/256Vref(=1
/2Vref)に設定される。比較電圧差は1/4Vref
あり、算出用の比較電圧DA2、DA4は、レジスタの値
に対応する電圧値に対し、比較電圧幅分だけ増減した電
圧値に設定される。結局、各比較電圧DA2〜DA4は、 DA4 = 3/4Vref DA3 = 2/4Vref DA2 = 1/4Vref と設定される。
【0116】次いで、ステップS5にて、レジスタの値
と比較電圧差とから、判断用の比較電圧DA1、DA
5が、それぞれ比較電圧DA1〜DA3の範囲の比較電圧
幅分だけ外
【0117】DA5 = 4/4Vref DA1 = 0/4Vref と設定される。結局、各比較電圧DA1〜DA5は、 DA5 = 4/4Vref DA4 = 3/4Vref DA3 = 2/4Vref DA2 = 1/4Vref DA1 = 0/4Vref と設定される。
【0118】ステップS6では、各単位コンパレータ1
3a〜13eが入力電圧Ainを各比較電圧DA1〜DA5
それぞれ比較し、1回目の比較結果A1、B1、C1
1、E1を求める。
【0119】この実施の形態においても、各比較結果
A、B、C、D、Eは、入力電圧Ainが大きい場合に
“1”に、小さい場合に“0”にされるものとする。
【0120】ステップS7では、算出用の比較電圧DA2
〜DA4の比較結果B、C、Dの値と上述した表1に示
したテーブルを用いて2ビットのディジタル値を生成
し、これを決定ビット位置(ここでは最上位の2ビット)
の値として仮に決定する。
【0121】次に、ステップS8では、比較結果A〜E
が正常であるか異常であるかを判断する。正常な場合に
は、ステップS8からステップS9に移行する。他方、異
常であると判断した場合にはステップS20に移行する。
【0122】入力電圧Ainは必ずVBとVTの間の電位に
あるものとし、最初の比較結果は正常であり、ステップ
9に移行するものとする。
【0123】ステップS9では、仮に決定した決定ビッ
ト位置の値を正式に決定する。ステップS20の修正ルー
チンを経ていないので、ステップS7で仮に決定された
値がそのまま正式に決定される。
【0124】次に、ステップS10では、レジスタの値が
全て決定されたか否か判断する。ここでは、最上位の2
ビットしか決定されていないのでステップS11に移行
し、決定ビット位置を2ビットだけ下位側にシフトさ
せ、決定ビット位置を3ビット目と4ビット目の2ビッ
トにする。
【0125】次いで、ステップS12にて、比較電圧差を
d分の1にする。この実施例では、ディジタル電圧デ
ータが2ビットずつ決定されるので、dは2である。従
って、比較電圧差は、ステップS12を経る毎に1/4に
される。今回、比較電圧差Wは、1/16Vrefにな
る。
【0126】次いで、処理はステップS3に戻される。
このステップS3では、決定ビット位置(最上位から3及
び4ビット目)のレジスタの値を“10”にする。
【0127】ステップS4、S5では、レジスタの値と比
較電圧差Wとから、各比較電圧DA1〜DA5を設定す
る。
【0128】いま、レジスタの最上位の2ビットが“1
0”であるものとすると、ステップS3で3ビット目及
び4ビット目の値が“10”にされると、レジスタの値
は“10100000”になる。中心の算出用の比較電
圧DA3は、その値に対応する電圧値(DA3 = 160
/256Vref = 10/16Vref)に設定され、他の
比較電圧DA1、DA2、DA4、DA5は、レジスタの値
と比較電圧差(=1/16Vref)とから設定され、結
局、各比較電圧DA1〜DA5は、 DA5 = 12/16Vref DA4 = 11/16Vref DA3 = 10/16Vref DA2 = 9/16Vref DA1 = 8/16Vref に設定される。
【0129】他方、最上位の2ビットが“01”である
場合には、レジスタの値は“01100000”(対応
する電圧値は6/16Vref)となり、各比較電圧DA1
〜DA5は、 DA5 = 8/16Vref DA4 = 7/16Vref DA3 = 6/16Vref DA2 = 5/16Vref DA1 = 4/16Vref と設定される。
【0130】各比較電圧DA1〜DA5がいずれの電圧値
に設定されるにしろ、次のステップS6では、単位コン
パレータ13a〜13eは、入力電圧Ainを設定された比
較電圧DA1〜DA5とそれぞれ比較し、その結果を2回
目の比較結果A2、B2、C2、D2、E2として出力す
る。そして、ステップS7で、比較結果B2、C2、D2
表1とから2ビットのディジタル値を求め、これをレジ
スタの決定ビット位置(3番目と4番目の2ビット)の値
として仮に決定する。
【0131】次のステップS8では、比較結果の正常性
を判断し、入力電圧Ainが、今回の比較電圧DA1〜D
5の範囲内にあり、比較結果が正常である場合にはス
テップS9に移行し、異常である場合にはステップ20
移行する。
【0132】異常と判断される場合は、比較結果A〜E
のうち、判断用の比較電圧DA1の比較結果Aが“0”
(この場合、A〜Eは全て“0”)であるか、又は判断用
の比較電圧DA5の比較結果Eが“1”(この場合、A〜
Eは全て“1”)のときである。
【0133】ここでは、比較結果が正常であり、ステッ
プS8からステップS9に移行したものとする。
【0134】このステップS9において、決定ビット位
置の値を正式に決定し、次いで、ステップS10に移行
し、終了か否かを判断する。今回は終了ではないのでス
テップS11に移行する。このステップS11で決定ビット
位置を下位ビット側にシフトさせ、5ビット目と6ビッ
ト目にする。また、比較電圧差を前回の1/4の1/6
4Vrefにし、処理をステップS3に戻す。
【0135】ステップS3では、エラーコレクタ15内
の決定ビット位置の2ビットの値を“10”にする。
【0136】例えば、最上位ビットと2ビット目の2ビ
ットの値が“10”、3ビット目と4ビット目の2ビッ
トの値が“11”である場合、レジスタの値は、“10
111000”となる。ステップS4、S5では、中心と
なる算出用の比較電圧DA3が、その“1011100
0”に対応する電圧値(=46/64Vref)に設定さ
れ、そのレジスタの値と比較電圧差から、結局、各比較
電圧DA1〜DA5は、 DA5 = 48/64Vref DA4 = 47/64Vref DA3 = 46/64Vref DA2 = 45/64Vref DA1 = 44/64Vref と設定される。
【0137】他方、最上位ビットと2ビット目の2ビッ
トの値が“10”であり、3ビット目と4ビット目の値
が“10”であれば、レジスタの値は“1010100
0”になり、その値に対応する電圧値は、43/64V
refであるから、結局、各比較電圧DA1〜DA5は、 DA5 = 45/64Vref DA4 = 44/64Vref DA 3 = 43/64Vref DA2 = 42/64Vref DA1 = 41/64Vref と設定される。
【0138】最上位ビットと2ビット目の2ビットの値
が“01”の場合も同様に、ステップS5でレジスタの
値と比較電圧差Wから、各比較電圧DA1〜DA5が設定
される。このように各比較電圧DA1〜DA5が設定され
ると、次のステップS6において、単位コンパレータ1
3a〜13eによって、入力電圧Ainが設定された比較電
圧DA1〜DA5と比較され、3回目の比較結果A3
3、C3、D3、E3が求められ、比較結果B3、C3、D
3と表1によりディジタル値が生成され、レジスタの決
定ビット位置の2ビットの値がそのディジタル値に仮に
決定される。
【0139】以上説明したように、3つの算出用の比較
電圧DA2〜DA4を用い、レジスタの値は2ビットずつ
決定される。最下位の2ビット(7ビット目及び8ビッ
ト目のビット)が正式に決定されるとステップS10で終
了と判断され、処理はステップS15に移行し、そのレジ
スタの内容は出力ラッチ16を介してディジタル電圧デ
ータとして出力され、変換処理は終了する。
【0140】次に、ステップS8において比較結果が異
常である判断され、ステップS20に移行した場合の処理
について説明する。
【0141】このステップ20の修正ルーチンは最上位の
2ビット以外の位置のビットを修正する際に用いられる
ものであり、比較結果が異常な場合、今回の比較電圧D
1、DA5と今回の比較電圧幅Wとから、真の入力電圧
inは下記範囲、 DA1−W < Ain < DA1 (比較結果Aが“0”の場
合) DA5 < Ain < DA5+W (比較結果Cが“1”の場
合) にあるものと推定し、次回の比較電圧DA1〜DA5の範
囲を、上記DA1−W〜DA1、又はDA5〜DA5+Wの
範囲に設定する。
【0142】この修正方法を、図5、及び図5の部分拡
大図である図6〜図9を用い、入力電圧の比較ミスを、
in1〜Ain4の4つの入力電圧の場合に分けて具体的に
説明する。
【0143】入力電圧Ain1〜Ain4は、それぞれ1回目
の比較(1st)のときはDA3〜DA4の範囲内にあり、
正常な比較結果が得られたが、2回目の比較のときに各
入力電圧Ain1〜Ain4が真の値よりも小さくなり、2回
目の比較電圧DA1〜DA4に対し、正常である場合に
は、 DA4 < Ain4 < DA5 DA3 < Ain3 < DA4 DA2 < Ain2 < DA3 DA1 < Ain1 < DA2 であるのに対し、 のような比較結果が得られてしまったものとする。
【0144】上記入力電圧Ain1〜Ain4のうち、入力電
圧Ain2〜Ain4については、2回目の比較のときには比
較結果は正常であるので、その比較結果に基づいて設定
された3回目の比較電圧DA1〜DA5は、図5中の〜
の位置にある。
【0145】他方、入力電圧Ain1については、2回目
の比較のとき比較結果Aが“0”(A〜Eは全て“0”)
となり、比較結果が異常と判断され、3回目に設定され
る比較電圧は、図5中のの位置になる(3回目の比較
電圧のうち、最大の比較電圧DA5が2回目の最小の比
較電圧DA1と一致する)。各入力電圧Ain1〜Ain4につ
いて、3、4回目の比較電圧DA1〜DA5の推移を図6
〜図9に拡大して示す。
【0146】3回目の比較の際には入力電圧Ain1〜A
in4は、真の電圧値に復帰しているので、3回目の比較
電圧DA1〜DA5と比較した場合、各入力電圧Ain1
in4の比較結果は、全てについて比較結果Eが“1”
になり、3回目の比較結果は異常と判断される(入力電
圧Ain1については、2回連続して比較結果が異常と判
断される)。
【0147】比較結果Eが“1”なので、4回目に設定
される比較電圧DA1〜DA5は、それらのうちの最小の
比較電圧DA1が、3回目の比較電圧のうちの最大の比
較電圧DA5と一致するように設定される。すると、各
入力電圧Ain1〜Ain4について、4回目の比較結果は正
常なものとなり、かくて全ての入力電圧Ain1〜Ain4
ついて、2回目(2nd)に生じた比較ミスの修正が完了
する。
【0148】以上説明したように、この実施の形態では
中心の3つの算出用の比較電圧DA2〜DA4によって比
較電圧差Wの領域を4つ作り、ディジタル電圧データを
2ビットずつ決定している。
【0149】その2ビットの決定の際には、外側の2つ
の比較電圧DA1、DA5は用いられず、冗長なものとな
っているが、判断用の比較電圧DA1、DA5は、比較結
果が正常であるか異常であるかの判断に用いられ、入力
電圧Ainの振動等による比較結果が異常であると判断さ
れた場合には、上述したように、比較結果のミスにより
決定されたレジスタの値を修正できるようにされてい
る。
【0150】なお、上述の修正を行うためには、具体的
には、ステップ、S20、S21にて次のような処理を行
う。
【0151】比較結果Aが“0”(Ain < DA1)であ
った場合、ステップS20では、前回の決定ビット位置の
2ビットの値から“01”を減算し(桁下がりする場合
がある)、ステップS21で、今回の決定ビット位置の2
ビットの値を“11”にする。
【0152】他方、比較結果Aが“0”(DA5
in)であった場合、ステップS20では、前回の決定ビ
ット位置の2ビットの値に“01”を加算し(桁上がる
する場合がある)、ステップS21で、今回の決定ビット
位置の2ビットの値を“00”にする。
【0153】このように、レジスタの値が修正されると
その後の比較電圧DA1〜DA5の設定は正しく行われ、
正確なディジタル電圧データが得られる。
【0154】なお、図5は、入力電圧Ainが2回目の比
較の際に一時的に低下してしまった場合であるが、一時
的に増加した場合も、同様に正しいディジタル電圧デー
タが得られる。その場合の各比較電圧DA1〜DA5の推
移を図10に示しておく。
【0155】以上説明した実施の形態では、算出用の比
較電圧によってディジタル電圧データを求める際、判断
用の比較電圧を2個設定して比較ミスを修正するように
したが、判断用の比較電圧を4個以上設定してもよいこ
とは言うまでもない。但し、算出用と判断用の比較電圧
を複数配置する場合でも、算出用の比較電圧は奇数個、
判断用の比較電圧は偶数個とし、算出用の比較電圧の範
囲の上下に同数ずつ配置するのが便利である。また、本
例ではディジタル電圧データを2ビットずつ決定してい
るが、これを2以上の複数個、例えば4ビットずつ決定
する構成としてもよい。
【0156】なお、以上説明した入力電圧と比較電圧と
の大小関係に於いて、 入力電圧Ain < 比較電圧DA の場合であるか、 比較電圧DA < 入力電圧Ain の場合であるかしか記載せず、 比較電圧DA = 入力電圧Ain の場合分については言及しなかったが、比較電圧DAと
入力電圧Ainとの大小関係は、A/Dコンバータの実用
上、必ず成立するものとして説明した。
【0157】
【発明の効果】所定制度のディジタル電圧データを求め
る際、2d−1個の算出用の比較電圧を用い、その比較
結果からdビットのディジタル値を求めて入力電圧のデ
ィジタル化を行うので、A/D変換が早く終了する。そ
の場合、D/A変換回路やコンパレータを高速化した
り、回路規模を大きくする必要がない。
【0158】比較ミスがあった場合でも、容易に正しい
値に修正することができる。その際、比較をやり直さな
くて済むので、速度が低下することはない。
【0159】一般に、コンパレータの精度やD/A変換
回路の精度を高めるのは容易であるので、回路規模を大
きくしなくても比較回数を増やすだけで正確な多ビット
のディジタル電圧データを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1例のA/Dコンバータのブ
ロック図
【図2】 そのA/Dコンバータの動作を説明するため
のフローチャート
【図3】 そのA/Dコンバータの比較電圧の推移を説
明するための図
【図4】 本発明に係る第2例のA/Dコンバータのブ
ロック図
【図5】 そのA/Dコンバータの比較電圧の推移の一
例を説明するための図
【図6】 図6の入力電圧Ain1の推移を説明するため
の拡大図
【図7】 図6の入力電圧Ain2の推移を説明するため
の拡大図
【図8】 図6の入力電圧Ain3の推移を説明するため
の拡大図
【図9】 図6の入力電圧Ain4の推移を説明するため
の拡大図
【図10】 本発明に係る第2例のA/Dコンバータの
比較電圧の推移の他の例を説明するための図
【図11】(a)、(b):比較範囲とディジタル電圧デー
タを求める範囲と許容誤差範囲とを説明するための図
【図12】 従来技術のA/Dコンバータを説明するた
めのブロック図
【図13】 入力電圧の変動を説明するためのグラフ
【符号の説明】
2、12……A/Dコンバータ 3、13……コン
パレータ 5、15……演算回路(エラーコレクタ)
8、18……比較電圧設定回路(D/A変換回路)
in……入力電圧 DA1〜DA5……比較電
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】この例では、比較電圧DA〜DAのう
ち、中心の比較電圧DAが算出用の比較電圧として用
いられ、ディジタル値が算出される。両端の比較電圧D
、DAが判断用の比較電圧として用いられ、これ
らの比較結果DA、DAを用いて比較結果が正常で
あるか異常であるか判断される。エラーコレクタ5内
のレジスタは、後記するように、比較結果が正常であれ
ば、所定位置の1ビットが順次ディジタル値として決定
され、全ビットが決定されると、出力ラッチ6を介し
て、レジスタの値が、入力電圧Ainのディジタル電圧
データへの変換結果として出力される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
フロントページの続き (72)発明者 樋爪 幸二 東京都港区北青山3丁目6番12号 青山富 士ビル 日本テキサス・インスツルメンツ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力アナログ電圧を比較電圧と逐次比較
    してディジタルデータをdビットずつ順次に決定するA
    /Dコンバート方法であって、 決定ビットであるdビットを含めたディジタルデータを
    所定値に設定する第1の段階と、 ディジタルデータに基づいて夫々値の異なる2d+1個
    以上の比較電圧を生成する第2の段階と、 入力アナログ電圧と上記比較電圧を比較する第3の段階
    と、 上記比較結果が正常の場合には上記比較電圧のうち2d
    −1個の比較結果に基づいて決定ビットであるdビット
    の値を決定する第4の段階と、 上記比較結果が異常の場合には、上記比較結果に基づい
    て前回の決定ビットの値を修正すると共に今回の決定ビ
    ットであるdビットの値を決定する第5の段階と、 ディジタルデータの全てのビットが決定されたか否かを
    判定する第6の段階と、 ディジタルデータの全てのビットが決定されている場合
    にはその決定されたディジタルデータを出力する第7の
    段階と、 ディジタルデータの全てのビットが決定されていない場
    合には決定ビットをdビット下位ビット側にシフトする
    第8の段階と、 決定ビットであるdビットの値を所定値に設定する第9
    の段階とを有し、ディジタルデータの全てのビットの値
    が決定されるまで上記第2の段階以降の処理を繰り返す
    A/Dコンバート方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の段階において生成される2d
    +1個以上の各比較電圧間の電圧差が、処理が繰り返さ
    れる毎に小さくなる請求項1に記載のA/Dコンバート
    方法。
  3. 【請求項3】 上記第2の段階において生成される2d
    +1個以上の各比較電圧間の電圧差が、処理が繰り返さ
    れる毎に2d分の1になる請求項1又は請求項2のいず
    れか1項記載のA/Dコンバート方法。
  4. 【請求項4】 上記第2の段階において生成される2d
    +1個以上の各比較電圧間の電圧差が、夫々等しい請求
    項1乃至請求項3のいずれか1項記載のA/Dコンバー
    ト方法。
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