JPH10209748A - 折り返し型コーナリフレクタアンテナおよびダイバーシチアンテナ - Google Patents

折り返し型コーナリフレクタアンテナおよびダイバーシチアンテナ

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JPH10209748A
JPH10209748A JP1383697A JP1383697A JPH10209748A JP H10209748 A JPH10209748 A JP H10209748A JP 1383697 A JP1383697 A JP 1383697A JP 1383697 A JP1383697 A JP 1383697A JP H10209748 A JPH10209748 A JP H10209748A
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JP
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antenna
corner
folded
corner reflector
reflecting
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JP1383697A
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Inventor
Hideaki Omori
英明 大森
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーナリフレクタアンテナの長さを短くして
小形で指向特性に優れた折り返し型コーナリフレクタア
ンテナを提供する。また、それを複数用いることで小形
のダイバーシチアンテナを実現する。 【解決手段】 コーナリフレクタアンテナの励振素子3
を含むコーナ部6をアンテナ開口面4側へ折り返す。折
り返し部に電波を反射する反射板5を設ける。励振素子
3から放射された電波は反射板5で反射され開口面4か
ら放射される。2つのコーナ用反射板6a,6bのなす
頂角と2つの開口用反射板7a,7bのなす開口角度と
を異ならしめることで、指向特性を調整する。反射板5
による反射面を放物面等にして所望の指向特性を得る。
折り返し型コーナリフレクタアンテナ1を複数個組み合
わせてダイバーシチアンテナを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コーナリフレク
タアンテナのコーナ部分を折り返すことで小型化を図っ
た折り返し型コーナリフレクタアンテナ、ならびにそれ
を用いて構成したダイバーシチアンテナに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】遠藤,佐藤,永井著「アンテナ工学」日
刊工業新聞社(昭和44年9月30日)頁186〜18
7に、コーナリフレクタアンテナに関して以下の技術が
記載されている。図9は前述の「アンテナ工学」に記載
された従来のコーナリフレクタアンテナの構造図、図1
0は同コーナリフレクタアンテナの反射板の大きさおよ
び頂角と利得の関係を示すグラフ、図11は同コーナリ
フレクタアンテナのダイポールアンテナ状の励振用素子
の位置と頂角の関係示すグラフである。
【0003】図9に示すように、コーナリフレクタアン
テナ(corner reflector anten
na)101は、2枚の反射板102,102を角度α
で交叉させてコーナを作り、そのコーナの稜に平行でか
つ頂角αの2等分線上に励振用素子103を設けて構成
される。任意の指向性を得るためにアレイアンテナ等が
使用されることもある。なお、前述の「アンテナ工学」
に記載されていないが、励振用素子103への給電線1
04は、コーナに形成された貫通孔(図示しない)を介
して背面側へ引き出され、図示しない無線通信装置等へ
接続される。
【0004】このコーナアンテナ101は、反射板10
2の長さLおよび幅(高さ)Wによってアンテナパタ
ン,アンテナ利得が変化する。稜と励振用素子103と
の間隔Sによってアンテナパタン,アンテナ利得が変化
する。反射板102の長さLと幅Wとを一定にし、頂角
αおよび距離Sを変化させながら利得を測定すれば、2
次面上に利得の等高線が描ける。このような測定を多く
のLとWとの組み合わせについて行ない、あるLとWと
の組み合わせのときに最大利得となるαとSとの1組を
求め、それらをまとめると図10,図11に示すコーナ
リフレクタアンテナの設計に用いる図が得られる。
【0005】図10は反射板102の大きさおよびコー
ナの頂角と利得の関係を示している。利得を与えたとき
には、反射板102の長さL,幅(高さ)W,頂角αが
求められる。しかし、このための組み合わせは種々ある
が、反射板102の面積が一定なLとWとの組は右下り
の45度の線で表わされるから、この線と等利得線との
切点が面積最小の反射板102を表わすことになる。図
10によって頂角αが与えられるので、励振用素子(半
波長ダイポールアンテナ)と頂点(コーナの稜)との距
離Sが図11から与えられることになる。
【0006】図10は距離Sが一番小さい場合の最大利
得を示している。これをコーナリフレクタアンテナの第
1姿態と呼び、これより距離Sを大きくすると利得は低
下するが谷があってまた増大し再び最大値をとる。これ
を第2姿態という。ふつう第2姿態のほうがアンテナ利
得が大きい。もちろん反射板102のLとWとを第1姿
態よりも大きくしなければならない。
【0007】図12および図13はコーナリフレクタア
ンテナの放射パターンを示すグラフである。こられのグ
ラフは、A.C.Wilson,H.V.Cotton
y”Radiation Patternes of
Finite−Size Corner Reflec
tor Antennas”,IRE Transac
tion on Antennas and Prop
agation,pp144−157,Mar.,19
60 のFig.24,Fig.25に記載されている
ものである。
【0008】図12は、反射板の長さLが5λ(λ:波
長),幅Wが4λ,頂角αが45度,励振用素子(半波
長ダイポールアンテナ)と頂点(コーナの稜)との距離
Sが0.7λであるコーナリフレクタアンテナの放射特
性を示している。図13は、反射板の長さLが4λ
(λ:波長),幅Wが4λ,頂角αが45度,励振用素
子(半波長ダイポールアンテナ)と頂点(コーナの稜)
との距離Sが0.7λであるコーナリフレクタアンテナ
の放射特性を示している。なお、図12および図13に
おいて、実線で示した特性は電界強度、点線で示した特
性は磁界強度である。図12と図13を比較すると、反
射板の長さLが長い方が、半値幅(ピーク値に対して3
dB低下する2つの点の角度幅)が狭くなっている。す
なわち、反射板の長さLが長い方が、ビーム(アンテナ
の指向性)が鋭くなっている。
【0009】特開平7−263949号公報には、2枚
の反射板をノート状に開閉自在にするとともに、携帯無
線機を載置するための載置機構を備えた携帯無線機の送
受信利得向上装置および方法が記載されている。2枚の
反射板を開いた状態で載置機構に携帯無線機を載置し、
携帯無線機の励振空中線と2枚の反射板とでコーナリフ
レクタアンテナを形成することで、送受信利得の向上を
図るようにしている。
【0010】図10に示したように、コーナリフレクタ
アンテナの利得を大きくするには、一定の頂角αの元で
は反射板の幅Wまたは長さLを大きくする必要がある。
反射板の幅Wを一定にした場合は、長さLを大きくする
必要がある。しかしながら、反射板の長さLを大きくす
ることはアンテナを大きくすることになり望ましくな
い。また、反射板の長さだけで放射特性(放射パター
ン)を制御することには限界がある。
【0011】例えば無線LAN(ローカルエリアネット
ワーク)システムでは、小形で指向性の良いアンテナと
それを用いた小形なダイバーシチアンテナが要望されて
いる。無線LANでは、伝送すべきデータの速度が高速
になるにつれて使用周波数が高くなり、ISM(Ind
ustrial,Scientific and Me
dical use:工業用,科学用および医事用周波
数)バンド(例えば2.45GHz,5.8GHz,2
4.125GHz等)から準ミリ波帯さらにはミリ波帯
の利用が検討されている。データ速度が高速になるにつ
れて、多重波伝搬による波形歪みが大きくなる。この対
策の一つとしてデジタル信号処理による歪み補償の技術
が用いられている。また、歪みを補償する前に多重波の
成分をアンテナの指向性によって削減し、これによって
多重波の悪影響を低減することが望まれている。
【0012】この指向性アンテナとしてコーナリフレク
タアンテナが提案されているが、目的とする指向性を得
るためにはコーナリフレクタを長くしなければならず、
アンテナが大型となってしまう。個々のアンテナ(素子
アンテナ)が大きくなると、ダイバーシチアンテナはさ
らに大型となってしまい望ましくない。反射板に誘電体
等を組み合わせてアンテナの小型化を図ることも考えら
れるが、誘電体を用いる場合はアンテナ特性の調整なら
びに素子構成が複雑になる。
【0013】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、小形で指向特性の良い素子アンテナと
しての折り返し型コーナリフレクタアンテナ、ならび
に、素子アンテナとしての折り返し型コーナリフレクタ
アンテナを複数組み合わせて構成される小形のダイバー
シチアンテナを提供することを目的とする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記課題を解決するた
めこの発明に係る折り返し型コーナリフレクタアンテナ
は、コーナリフレクタアンテナの励振素子を含むコーナ
部をアンテナ開口面側へ折り返すとともに、その折り返
し部に電波を反射する反射面を形成して構成される。こ
れにより、アンテナの長さを短くしてアンテナの小型化
を図ることができる。例えば、反射板の長さLを長くし
てアンテナ利得と指向性を向上させたものを、そのアン
テナの途中で折り返して、折り返し部に反射面を形成す
ることで、アンテナ利得と指向性を向上させかつアンテ
ナを小型化できる。
【0015】なお、コーナリフレクタアンテナの励振素
子と開口面との間の適宜の位置に電波を反射する反射面
を形成するとともに、この反射面よりも励振素子側の励
振素子を含むコーナ部を反射面の法線に関して開口部に
対し対称に折り返した位置に配置するのが望ましい。
【0016】また、励振素子を含むコーナ部の角度と反
射面で反射された電波を放射する開口部の角度とを異な
らしめる構造としてもよい。これにより、放射特性設計
の自由度を増すことができる。
【0017】さらに、反射面を曲面にしてもよい。これ
により、任意の放射特性を得ることができる。例えば、
反射面を回転放物面にすればペンシルビーム状の放射特
性(指向特性)を得ることができる。また、一方の方向
面には平面、それと直交する方向の面に対して回転放物
面等のように、軸方向によって異なる曲面を組み合わせ
た反射面では、一方向には鋭いビームでそれと直交する
方向には通常の放射特性を有するアンテナが実現でき
る。さらには、異なる曲面を軸方向へ組み合わせること
で、3次元方向へ放射特性を任意に設定することができ
る。指向性ダイバーシチに好適である。
【0018】また、反射面は複数の反射面を組み合わせ
て構成してもよい。折り返しを1つの反射面で行なう
と、アンテナの寸法等によっては励振素子を含むコーナ
部と反射以降の開口部とで、所望しない電磁的な結合、
ならびに、励振素子を含むコーナ部の放射特性のサイド
ローブ等で所望しない干渉を生ずることがある。また、
1つの反射面で折り返す構造の場合、コーナ部,開口部
等が製造が容易でない形状となることがある。このよう
な場合には、例えば90度の反射面を例えば2つ組み合
わせることによって、所望しない結合や干渉を防止する
ことができ、放射特性を改善することができる。また、
コーナ部,開口部等の各構成部品を分離して設計でき、
製造し易い形状にすることができる。
【0019】さらに、励振素子を含むコーナ部の上部お
よび/または下部の少なくとも一部に遮蔽板を設けるよ
うにしてもよい。例えば金属板等からなる遮蔽板で設け
ることで、他からの電磁干渉や逆に他への電磁干渉を防
止して、アンテナ特性の向上を図ることができるととも
に、アンテナの機械的な強度を向上させることができ
る。
【0020】そして、励振素子を含むコーナ部とこのコ
ーナ部から放射された電波を反射する反射面とこの反射
面で反射された電波を放射する開口部とからなる折り返
し型コーナリフレクタアンテナを複数備えるとともに、
それぞれの折り返し型コーナリフレクタアンテナの指向
特性を異なる方向へ指向させて配置することで、小形で
任意の方向へ任意の放射特性を有するダイバーシチアン
テナを実現することができる。
【0021】例えば、室内で準ミリ波帯もしくはミリ波
帯の無線LANシステムを使用する場合、壁面,床,天
井等からの多様な反射波から所望の成分は捕獲して、波
形歪みの影響の少ない高品質のデータ伝送を行なう必要
がある。このため、ダイバーシチアンテナを構成するそ
れぞれの素子アンテナは、3次元方向に放射特性を任意
に設定できることが望ましく、この発明に係る折り返し
型コーナリフレクタアンテナを用いて構成されたダイバ
ーシチアンテナは、それらの要求を満足させることがで
きる。さらに、この発明に係るダイバーシチアンテナ
は、各素子アンテナが折り返し型の構造であるから、各
給電部を離すことができる。よって、各給電部間の電磁
的な結合を少なくしてダイバーシチ効果の向上を図るこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面に基づいて説明する。図14はこの発明に
係る折り返し型コーナリフレクタアンテナの折り返し部
を示す従来構造の説明図、図1はこの発明に係る折り返
し型コーナリフレクタアンテナの第1の実施の形態を示
す外観構造図、図2は図1に示した折り返し型コーナリ
フレクタアンテナの側面図である。
【0023】図14において、2は反射板、3は励振素
子、4は開口面、5Kは仮想の反射面、5Hは仮想反射
面5Kの中心部の法線である。仮想反射面5Kは、励振
素子3と開口面4との間に設定する。仮想反射面5Kを
開口面4に平行ではなく傾け、その仮想反射面5Kで従
来構造のコーナリフレクタアンテナを切断して、励振素
子3を含むコーナ部を開口面4側に折り返すことで、コ
ーナリフレクタアンテナの長さを短くすることができ
る。
【0024】図1に示す折り返し型コーナリフレクタア
ンテナ1は、図14に示した従来構造のコーナリフレク
タアンテナを仮想反射面5Kの法線5Hを含む水平面に
関して対称に折り返しを行なって形成したものである。
【0025】図1および図2に示すように、折り返し型
コーナリフレクタアンテナ1は、反射板5と、コーナ部
6と、開口部7とから構成される。反射板5は、電波を
反射する材料で構成している。コーナ部6は、コーナ用
反射板6a,6bと励振素子3とで構成される。開口部
7は、開口用反射板7a,7bで構成される。
【0026】図2に示すように、励振素子3から放射さ
れた電波は、反射板5で反射され開口部7の開口面4か
ら放射される。
【0027】図3はこの発明に係る折り返し型コーナリ
フレクタアンテナの第2の実施の形態を示す外観構造
図、図4は図3に示した折り返し型コーナリフレクタア
ンテナの平面図である。図3および図4に示す折り返し
型コーナリフレクタアンテナ11は、図14に示した従
来構造のコーナリフレクタアンテナを仮想反射面5Kの
法線5Hを含む垂直面に対して対称に折り返しを行なっ
て形成したものである。
【0028】折り返し型コーナリフレクタアンテナ11
は、励振素子3を備えたコーナ部16と、励振素子3か
ら放射された電波を反射する反射板15と、反射板15
で反射された電波を開口面4から放射する開口部17と
から構成される。16a,16bはコーナ用反射板、1
7a,17bは開口用反射板である。
【0029】図5はこの発明に係る折り返し型コーナリ
フレクタアンテナの第3の実施の形態を示す平面図であ
る。図5に示す折り返し型コーナリフレクタアンテナ2
1は、反射板25と、励振素子3を備えたコーナ部26
と、開口面4を備える開口部27とからなる。コーナ部
26の頂角(2枚のコーナ用反射板26a,26bのな
す角)は、仮想線で示す折り返し前のコーナリフレクタ
アンテナの頂角と等しい。開口部27を構成する2枚の
開口用反射板27a,27bのなす開口角度は、仮想線
で示す折り返し前のコーナリフレクタアンテナの頂角よ
りも小さく(狭く)している。言い換えれば、励振部で
あるコーナ部26の頂角よりも開口部27の開口角度を
狭くしている。このように、頂角と開口角度を異ならし
めることで、放射特性を調整することができる。
【0030】図6はこの発明に係る折り返し型コーナリ
フレクタアンテナの第4の実施の形態を示す外観構造図
である。図6に示す折り返し型コーナリフレクタアンテ
ナ31は、第1の反射板35Aと第2の反射板35Bと
からなる反射部35と、励振素子3を備えたコーナ部3
6と、開口面4を備えた開口部37とからなる。この折
り返し型コーナリフレクタアンテナ31は、励振素子3
から放射された電波を第1の反射板35Aで例えば90
度反射させ、第1の反射板35Aで反射された電波をさ
らに第2の反射板35Aで例えば90度反射させて、開
口面4から放射させるようにしている。
【0031】図6に示したように、コーナ部36と開口
部37とを平行(ほぼ平行でもよい)に配置し、コーナ
部36から放射された電波を反射部35で複数回反射さ
せて開口部37へ導く構成にすることで、励振部である
コーナ部36と電波を外部に放射する開口部37とを電
磁的に分離することができる。これにより、コーナ部と
開口部と間で、所望しない電磁的な結合、ならびに、励
振素子を含むコーナ部の放射特性のサイドローブ等で所
望しない干渉が生ずるのを防止することができ、アンテ
ナ特性を向上させることができる。また、機構的にもコ
ーナ部36、開口部37ならびに反射部35を分離して
設計が可能であり、各部35,36,37の製作が容易
になる。
【0032】さらに、開口部37の上面を覆うととも
に、コーナ部36の下面を形成する遮蔽板38を設ける
ことで、コーナ部36と開口部37との間の電磁的な干
渉をなくすことができ、アンテナ特性をさらに向上させ
ることができる。遮蔽板38は電磁遮蔽特性の優れた材
料で構成する。遮蔽板38を設けることで、折り返し型
コーナリフレクタアンテナ31の機械的な強度を向上さ
せることができる。
【0033】また、2枚のコーナ用反射板36a,36
bで構成されるコーナ部36の上面,下面を、コーナ用
遮蔽板36c及び遮蔽板38で覆うようにすれば、コー
ナ部36内に外部から不要な電磁波等が飛び込むことを
防止でき、他への電磁干渉を防止できる。さらに、コー
ナ部36ならびに折り返し型コーナリフレクタアンテナ
31の機械的な強度を向上させることができる。同様
に、2枚の開口用反射板37a,37bで構成される開
口部37の上下面を遮蔽板38及び開口用遮蔽板37c
で覆うようにすれば、開口部37内に外部から不要な電
磁波等が飛び込むことを防止でき、他への電磁干渉を防
止できる。さらに、開口部37ならびに折り返し型コー
ナリフレクタアンテナ31の機械的な強度を向上させる
ことができる。
【0034】図1〜図6に示した各折り返し型コーナリ
フレクタアンテナ1,11,21,31は、いずれも反
射板5,15,25,35A,35Bが平面のものであ
るが、反射面を曲面にしてもよい。例えば、反射面を回
転放物面にして、ペンシルビーム状の放射特性(指向特
性)を得るようにしてもよい。また、一方の方向面には
平面、それと直交する方向の面に対しては回転放物面等
のように、軸方向によって異なる面を組み合わせた曲面
では、一方向には鋭いビームでそれと直交する方向には
通常の放射特性を有するアンテナを実現できる。さらに
は、異なる曲面を軸方向へ組み合わせることで、3次元
方向へ放射特性を任意に設定することができる。
【0035】図7はこの発明に係るダイバーシチアンテ
ナの一具体例を示す平面図である。図7に示すダイバー
シチアンテナ41は、図1および図2に示した折り返し
型コーナリフレクタアンテナ1を素子アンテナとして、
その素子アンテナを複数個用いて、それぞれの開口面4
を外周側にして放射状に配設したものである。図6に示
した従来構造のコーナリフレクタアンテナを放射状に配
設した場合、励振素子3への給電箇所が中心点Oの近傍
に集中してしまうが、給電部間で電磁的な結合を生ずる
虞れがあるが、各素子アンテナに折り返し型コーナリフ
レクタアンテナ1を用いることで各給電部を離すことが
でき、また、電磁遮蔽体の取り付けも容易にできる。よ
って、各給電部間の電磁的な結合を少なくしてダイバー
シチ効果の向上を図ることができる。
【0036】なお、図7では折り返し型コーナリフレク
タアンテナ1を水平(コーナ部と開口部が上下の関係)
にした状態で放射状に配設した例を示したが、折り返し
型コーナリフレクタアンテナ1を垂直(コーナ部と開口
部が左右の関係)にした状態で放射状に配設してもよ
い。また、放射状に限らず、異なる指向方向へ向けて各
折り返し型コーナリフレクタアンテナ1を配設してもよ
い。
【0037】図8はこの発明に係るダイバーシチアンテ
ナの他の具体例を示す平面図および側面図である。図8
に示すダイバーシチアンテナ51は、図6に示した折り
返し型コーナリフレクタアンテナ31を素子アンテナと
し、その素子アンテナを上下に積層したものである。図
8では、2個の素子アンテナの指向方向が互いに逆方向
(180度異なる)に積層した例を示したが、積層段数
ならびに各素子アンテナの指向方向は適宜設定すること
ができる。例えば指向方向を90度ずつ異ならしめて素
子アンテナを4段積層してもよい。室内の隅等にアンテ
ナを設置する場合や無線通信を行なう範囲が限定されて
いる場合は、全方向をカバーする必要はなく、必要な範
囲を複数の素子アンテナでカバーできるように素子アン
テナの数量ならびに各素子アンテナの指向方向を設定す
ればよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る折り
返し型コーナリフレクタアンテナは、コーナリフレクタ
アンテナの励振素子を含むコーナ部をアンテナ開口面側
へ折り返すとともに、その折り返し部に電波を反射する
反射面を設けたので、アンテナの長さを短くしてアンテ
ナの小型化を図ることができる。
【0039】この発明に係るダイバーシチアンテナは、
励振素子を含むコーナ部とこのコーナ部から放射された
電波を反射する反射面とこの反射面で反射された電波を
放射する開口部とからなる折り返し型コーナリフレクタ
アンテナを複数備えるとともに、それぞれの折り返し型
コーナリフレクタアンテナの指向特性を異なる方向へ指
向させて配置する構造であるから、小形で任意の方向へ
任意の放射特性を有するダイバーシチアンテナを実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る折り返し型コーナリフレクタア
ンテナの第1の実施の形態(反射面の法線を含む水平面
に関して対称に折り返した構造)を示す外観構造図であ
る。
【図2】図1に示した折り返し型コーナリフレクタアン
テナの側面図である。
【図3】この発明に係る折り返し型コーナリフレクタア
ンテナの第2の実施の形態(反射面の法線を含む垂直面
に関して対称に折り返した構造)を示す外観構造図であ
る。
【図4】図3に示した折り返し型コーナリフレクタアン
テナの平面図である。
【図5】この発明に係る折り返し型コーナリフレクタア
ンテナの第3の実施の形態(コーナ部の頂角と開口部の
開口角度とを異ならしめた構造)を示す平面図である。
【図6】この発明に係る折り返し型コーナリフレクタア
ンテナの第4の実施の形態(2回反射構造ならびに遮蔽
構造)を示す外観構造図である。
【図7】この発明に係るダイバーシチアンテナの一具体
例を示す平面図である。
【図8】この発明に係るダイバーシチアンテナの他の具
体例を示す平面図および側面図である。
【図9】従来のコーナリフレクタアンテナの構造図であ
る。
【図10】従来のコーナリフレクタアンテナの反射板の
大きさおよび頂角と利得の関係を示すグラフである。
【図11】従来のコーナリフレクタアンテナのダイポー
ルアンテナの位置と頂角の関係示すグラフである。
【図12】従来のコーナリフレクタアンテナ(反射板の
長さが5λ,幅が4λ,頂角が45度,半波長ダイポー
ルアンテナと頂点(コーナの稜)との距離Sが0.7
λ)の放射パターンを示すグラフである。
【図13】従来のコーナリフレクタアンテナ(反射板の
長さが4λ,幅が4λ,頂角が45度,半波長ダイポー
ルアンテナと頂点(コーナの稜)との距離Sが0.7
λ)の放射パターンを示すグラフである。
【図14】この発明に係る折り返し型コーナリフレクタ
アンテナの折り返し部を示す従来構造の説明図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 反射型コーナリフレクタアンテ
ナ 3 励振素子 4 開口面 5,15,25,35A,35B 反射板 6,16,26,36 コーナ部 6a,6b,16a,16b,26a,26b,36
a,36b コーナ用反射板 7,17,27,37 開口部 7a,7b,17a,17b,27a,27b,37
a,37b 開口用反射板 35 反射部 36c コーナ用遮蔽板 37c 開口用遮蔽板 38 遮蔽板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーナリフレクタアンテナの励振素子を
    含むコーナ部をアンテナ開口面側へ折り返すとともに、
    その折り返し部に電波を反射する反射面を形成したこと
    を特徴とする折り返し型コーナリフレクタアンテナ。
  2. 【請求項2】 コーナリフレクタアンテナの励振素子と
    開口面との間の適宜の位置に電波を反射する反射面を形
    成するとともに、この反射面よりも励振素子側の励振素
    子を含むコーナ部を開口部と反射面の法線に対して対称
    に折り返した位置に配置してなることを特徴とする折り
    返し型コーナリフレクタアンテナ。
  3. 【請求項3】 励振素子を含むコーナ部と、このコーナ
    部から放射された電波を反射する反射面と、反射面で反
    射された電波を放射する開口部とからなる折り返し型コ
    ーナリフレクタアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記励振素子を含むコーナ部の角度と前
    記反射面で反射された電波を放射する開口部の角度とを
    異ならしめたことを特徴とする請求項3記載の折り返し
    型コーナリフレクタアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記反射面を曲面としたことを特徴とす
    る請求項3記載の折り返し型コーナリフレクタアンテ
    ナ。
  6. 【請求項6】 前記反射面を複数の反射面を組み合わせ
    て構成したことを特徴とする請求項3記載の折り返し型
    コーナリフレクタアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記励振素子を含むコーナ部の上部およ
    び/または下部の少なくとも一部に遮蔽板を設けたこと
    を特徴とする請求項3記載の折り返し型コーナリフレク
    タアンテナ。
  8. 【請求項8】 励振素子を含むコーナ部とこのコーナ部
    から放射された電波を反射する反射面とこの反射面で反
    射された電波を放射する開口部とからなる折り返し型コ
    ーナリフレクタアンテナを複数備えたことを特徴とする
    ダイバーシチアンテナ。
JP1383697A 1997-01-28 1997-01-28 折り返し型コーナリフレクタアンテナおよびダイバーシチアンテナ Pending JPH10209748A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101728654A (zh) * 2008-10-20 2010-06-09 古野电气株式会社 天线以及雷达装置

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