JP6216267B2 - アンテナ用ユニット - Google Patents
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Description
共振素子は、例えば薄膜パターンからなる場合であっても、厚さを有している。そこで、共振素子の前記中心位置を導波管の中心線上に位置させ、しかも、この中心位置を誘電体基板に接している面における中心位置とすることで、より一層効率の良いアンテナ用ユニットが得られる。
この場合、アンテナ用ユニットの小型軽量化に貢献することができる。
〔アンテナ装置について〕
図1は、本発明のアンテナ用ユニット2を備えているアンテナ装置1の正面図である。図2は、図1に示すアンテナ装置1のA−A矢視の断面図である。このアンテナ装置1は、ミリ波レーダを用いた車両用のセンシング装置に適用することができるものであり、アンテナ部6、このアンテナ部6が取り付けられている導波管ブロック7、及び回路基板5を備えている。アンテナ部6は、電波を送信する送信用アンテナ部10、及びこの送信用アンテナ部10が送信した電波の反射波を受信する受信用アンテナ部20を有している。なお、アンテナ用ユニット2は、前記アンテナ装置1のうちの導波管ブロック7と、アンテナ部6が有し表裏に各種の薄膜パターンが形成されている後述の誘電体基板(15a〜15d)とからなる。このアンテナ用ユニット2の詳細については、後に説明する。
このアンテナ装置1を、例えば車両の車体に設置した状態では、図1に示すように、各アンテナの給電線路(11a,21a)の線路延伸方向が上下方向となる。そして、受信アンテナ21,22,23,24が並んで設けられている方向が、その線路延伸方向に直交する横方向となり、この横方向は水平方向となる。線路延伸方向と横方向との双方とに直交する方向が前後方向となる。送信及び受信アンテナが設けられている導波管ブロック7の一面8側は、電波が放射される及び反射波が到来する前側の面となる。
そして、受信アンテナ21,22,23,24は、鉛直面となる前記平面17に沿って配置されており、相互が平行である。これら受信アンテナ21,22,23,24が受信した信号(反射波)に基づいて、位相モノパルス方式により反射波の方位を測定することが可能となる。
導波管7の一面8側では、導波管31,32,33,34は凸面18において開口しており、導波管35,36,37,38は平面17において開口している。これら導波管31〜38それぞれは、直線状に形成された貫通孔からなり、管軸方向(管長方向)が直線状となる。つまり、導波管31〜38それぞれの管軸方向は、前後方向と一致する。なお、本実施形態の導波管31〜38それぞれは、導波管ブロック7を板厚方向に貫通して形成した角孔(隅部がアール形状を有する角孔)によるものである。
また、受信アンテナ21,22,23,24用の導波管35,36,37,38の管軸方向も全て同じ方向(前後方向)に向いている。
そして、この他面9側に、回路基板5が設けられている。回路基板5は、図示しないが、送信アンテナ11,12,13,14、及び受信アンテナ21,22,23,24を制御する制御回路、及びこの制御回路から延びて各導波管と電磁的に結合される伝送線路を有している。
また、この回路基板5には、複数の導波管(31〜34,35〜38)それぞれを電磁的に結合する変換器も設けられるが、これら変換器を、平面である一領域に集約して配置(一列に並べて配置)することができ、回路構成を簡略化することが可能となる。
つまり、図4に示すように、単一基板4(の右側半分の領域)には、四つの送信アンテナ11,12,13,14となるアンテナパターン、及び変換器16a,16b,16c,16dが形成されている。そこで、この単一基板4を、一つの送信アンテナ及び一つの変換器を含む範囲毎に切断する。なお、図4では、切断線を二点鎖線で示している。
つまり、図4に示す前記単一基板4を、導波管ブロック7の凸面18の形状に合わせて、折り曲げて構成してもよい。具体的に説明すると、送信アンテナ11,12,13,14が形成されている誘電体基板15a,15b,15c,15dは、これら送信アンテナ11,12,13,14となるアンテナパターンが形成された共通の単一基板4を、凸面18の形状に合わせて、折り曲げて得た基板からなるように構成してもよい。この場合、単一基板4に四つのアンテナパターンを形成し、この単一基板4を、凸面18の形状に合わせて折り曲げ、この折り曲げた単一基板4を導波管ブロック7に取り付けることでアンテナ装置1を構成することができる。単一基板4を「切断」する場合、誘電体基板はそれぞれ独立した基板となるが、単一基板4を「折り曲げる」場合、誘電体基板は一体である基板からなる。
そして、送信用アンテナ部10は、誘電体基板44,45,46、及びこれら誘電体基板44,45,46上に設けられている複数(図例では3つ)の送信アンテナ(コムラインアンテナ)47,48,49を有している。
凹面19は、それぞれ異なる方向に面している平面19a,19b,19cを有しており、これら平面19a,19b,19cに誘電体基板44,45,46を介して送信アンテナ47,48,49が設けられている。そして、送信アンテナ47,48,49は、導波管41,42,43と(変換器を介して)電磁的に結合される。
このため、隣り合う導波管(41と42、42と43)は平行となり、重ならない。したがって、これら導波管41,42,43を整列して設けることができ、導波管ブロック7の小型化が可能となり、アンテナ装置1を小型化することができる。
なお、受信用アンテナ部20の構成は、図1及び図2に示す実施形態と同じであり、ここでは説明を省略する。
また、一つの送信アンテナ(11)に含まれるこれら放射素子(11a)の数は、複数の送信アンテナ11,12,13,14(41,42,43)による水平方向に並ぶ放射素子の数(本実施形態の場合四つ)よりも多くなる。
アンテナ用ユニット2は、前後方向となる管軸方向に電波を伝搬する導波管と、この導波管の前側の開口を閉鎖する誘電体基板とを備えて成るものであり、図1に示す実施形態では、アンテナ用ユニット2は、導波管31〜38が形成されている導波管ブロック7と、送信アンテナ用の誘電体基板15a〜15dと、受信アンテナ用の誘電体基板25とを備えて成る。
誘電体基板15bの後面53を法線方向Kに沿って見ると、共振素子51の輪郭形状は台形からなる。なお、この台形は、前側に位置する第1の底辺B1が長く、後側に位置する第2の底辺B2が短い台形からなる。第1の底辺B1の長さY1は、第2の底辺B2の長さY2よりも長い(Y1>Y2)。底辺B1,B2それぞれの長さ方向は、平面線路55の長手方向と平行となる方向である。つまり、本実施形態では上下方向となる。
底辺B1と底辺B2とは平行となる一組の辺(対辺)である。なお、台形の他の一組の対辺である脚辺B3,B4は線対称の関係にある。
そして本実施形態のアンテナ用ユニット2によれば、誘電体基板15bの後面53(前面54)に直交する法線方向Kに対して、導波管32の管軸方向Jが交差するが、この誘電体基板15bの後面53に設けられている共振素子51を台形とすることで、インピーダンス整合が図られ、(共振素子を正方形とする場合に比べて、)導波管32と平面線路55(図6、図7参照)との間で行われる伝送電力の変換効率の低下を抑制することが可能となる。
この図から明らかなように、共振素子を正方形とする従来例では、基板傾斜角度が大きくなると、それに応じて変換効率が大きく低下するが、共振素子を台形とする実施例では、変換効率の低下を抑制することができる。
「長さY1」:法線方向Kと管軸方向Jとが交差するアンテナ用ユニット(図10(B))における導波管32の開口縁eから底辺B1までの横方向の距離をL1とした場合、横方向の距離をL1とした仮想の導波管32−1(図10(A)参照)内の波長の1/2と略同じ長さ
「長さY2」:法線方向Kと管軸方向Jとが交差するアンテナ用ユニット(図10(B))における導波管32の開口縁eから底辺B2までの横方向の距離をL2とした場合、横方向の距離をL2とした仮想の導波管32−2(図10(C)参照)内の波長の1/2と略同じ長さ
給電線路86は分岐(三分岐)しており、それぞれが送信アンテナ81,82,83に繋がっている。また、このアンテナ装置(従来例)では、前記実施形態のアンテナ装置(例えば図1参照)と同様に、送信アンテナ81,82,83が導波管ブロック7の凸面18に沿って並んで設けられている。このため、給電線路86は、その途中部86a,86bにおいて凸面18により屈曲しており、また、送信アンテナ81,83のために別の途中部86c,86dにおいて90度の角度で折れ曲がっている。このため、これら途中部86a,86b,86c,86dにおいて不要な放射が行われ、給電線路86の電力損失が大きくなる。
なお、この図11に示す実施形態では、図4を参考にして説明した実施形態と同様に、送信アンテナ11,12,13が形成されている誘電体基板15a,15b,15cは、これら送信アンテナ11,12,13となるアンテナパターンが形成された共通の単一基板4を、導波管ブロック7の凸面18の形状に合わせて、折り曲げて得た基板からなる。
31,32,33,34:送信アンテナ用の導波管 32a:開口
51:共振素子 52:接地板 53:後面
54:前面 55:平面線路 56:短絡板
B1:第1の底辺 B2:第2の底辺 C1:中心線
F1:誘電体基板に接している面 J:管軸方向 K:法線方向
P:中心位置
Claims (3)
- 前後方向となる管軸方向に電波を伝搬する導波管と、この導波管の前側の開口を閉鎖する誘電体基板と、を備え、前記導波管の管軸方向と前記誘電体基板の面に直交する法線方向とが交差するアンテナ用ユニットであって、
前記誘電体基板の前記導波管側となる後面に共振素子が設けられ当該誘電体基板の前面に平面線路が設けられ、
前記共振素子は、前記法線方向に沿って見て、前側に位置する第1の底辺が長く後側に位置する第2の底辺が短い台形からなることを特徴とするアンテナ用ユニット。 - 台形である前記共振素子の前記第1と第2の底辺間の中心位置は、前記導波管の中心線上に位置しており、
前記中心位置は、前記誘電体基板に接している面における中心位置である請求項1に記載のアンテナ用ユニット。 - 前記誘電体基板の後面に接地板が設けられ、当該誘電体基板の前面に短絡板が設けられ、前記共振素子、前記接地板、前記平面線路、及び前記短絡板は、導電性金属の薄膜パターンからなる請求項1又は2に記載のアンテナ用ユニット。
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