JPH10207287A - 定着装置及びそれを用いた画像形成装置及び定着装置の温度熱容量制御方法 - Google Patents

定着装置及びそれを用いた画像形成装置及び定着装置の温度熱容量制御方法

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JPH10207287A
JPH10207287A JP9007891A JP789197A JPH10207287A JP H10207287 A JPH10207287 A JP H10207287A JP 9007891 A JP9007891 A JP 9007891A JP 789197 A JP789197 A JP 789197A JP H10207287 A JPH10207287 A JP H10207287A
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fixing roller
temperature
fixing
heat capacity
roller
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JP9007891A
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English (en)
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Shuji Motomura
修二 本村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 待機時の設定温度を下げることによって消費
エネルギーを少なくするとともに、定着ローラの熱容量
不足に起因する定着不良及び定着ローラの過昇温をなく
すことができる定着装置を用いた画像形成装置及び定着
装置の温度熱容量制御方法を提供する。 【解決手段】 ヒータ3によって加熱されて定着ローラ
1と、加圧ローラ2の間にトナー支持体を送りこんで画
像形成を行なうに際し、定着ローラ1を従来より熱容量
の少ない薄肉ローラとし、定着ローラ1に接触・離脱で
きる熱容量補完体4を用意して、定着ローラ1のウォー
ムアップ時に定着ローラ1が定着可能温度に達したとき
を温度センサ5にて検知して少数枚の定着可能状態と
し、定着ローラに遅れて熱容量補完体4が定着可能温度
に達したときを温度センサ6にて検知し、熱容量補完体
4を定着ローラ1に接触させて多数枚の定着可能状態と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置を用いた
画像形成装置及び定着装置の温度熱容量制御方法、特
に、複写機、ファクシミリ、電子写真プリンタ等の電子
写真記録装置において、紙等の記録材面上に形成された
加熱溶融性のトナーからなる画像を、加熱・加圧して永
久固着画像として記録材面上に定着する加熱定着装置を
組み込んだ画像形成装置及び定着装置の温度熱容量制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、感光体から紙に静電転写されたトナーは簡単にはが
れ落ちるので、トナーを加熱あるいは加圧することによ
り紙に永久的に固着させることが必要となる。この工程
は定着プロセスと呼ばれている。定着には色々な方法が
あるが、そのうちで、熱ローラ定着方式が、熱効率が高
く安全である等の理由でもっとも広く使われている。こ
れは、2つのローラを圧接し、そのうちの少なくとも一
方のローラを加熱し、この2つのローラの圧接部分(ニ
ップ部)に未定着トナー像支持体(紙やOHPシートな
ど)を通過させることにより、未定着トナーを加熱し支
持体に定着させる方式である。
【0003】2つのローラのうちの一方を加熱する場
合、加熱する方のローラを定着ローラと呼び、他方のロ
ーラを加圧ローラと呼ぶ。定着ローラの内部の軸方向に
はハロゲンランプあるいは電気ヒータ等の熱源が内装さ
れている。また定着ローラの表面を発熱体で形成するな
どして、定着ローラ自身に発熱機能を持たせたものもあ
る。定着ローラの外側表面には温度センサが取り付けら
れており、ニップ部の温度が定着に適した温度に維持さ
れるように、熱源への電力供給量が制御される。
【0004】近年、定着装置の待機時の設定温度を下げ
ることによって省エネルギー化を図る試みがなされてい
る。待機時の設定温度を下げると、定着装置を定着可能
な温度にまで昇温させるのに要する時間(ウォームアッ
プ時間)が長くなり、その間使用者が待たなければなら
ないという問題が生じる。これを回避するために、定着
ローラの肉厚を薄くするなどの手段により定着ローラの
熱容量を小さくすることによって、ウォームアップ時間
を短縮することが提案されている。
【0005】しかし、定着ローラの熱容量を小さくする
と、トナー像の乗った支持体(以後、「用紙」と呼ぶ)
を定着するのに十分な熱量を定着ローラに貯えることが
できなくなるため、定着ローラの温度を一定範囲に制御
することが難しくなり、1枚の用紙に画像形成を行った
ときに、用紙に熱を奪われて用紙の後端部で定着不良が
発生したり、連続して多数枚の用紙に画像形成を行った
ときに、用紙に熱を奪われて定着ローラの温度が低下し
て定着不良が発生したり、また、用紙が通過しない部分
の温度が過度に上昇してホットオフセットや熱破損が発
生するという問題が生じる。
【0006】このうち、用紙に熱を奪われることによる
定着不良の防止に関しては、用紙の先端がニップ部に到
達したときの定着ローラの温度と用紙の後端がニップ部
を抜けたときの定着ローラの温度とを計測して、その温
度差だけ定着ローラの設定温度を高くする案が提案され
ている(特開平7−281875号公報)。また、通紙
枚数、紙サイズ、ローラや紙の温度等の情報に基づい
て、定着ローラの設定温度を変更する案が提案されてい
る(特開平5−273890号公報)。また、定着ロー
ラの内部に熱伝導ローラを設けてニップ部への熱供給量
を増やすことによりニップ部の温度落込みを防止しよう
という提案がなされている(特開平6−130843号
公報)。また、用紙の後半部を定着するときにヒータの
発熱量を増加させて定着ローラの温度落込みを防止しよ
うという提案がなされている(特開平6−75504号
公報)。
【0007】これらの方法で1枚の用紙の後端部の定着
不良はある程度防止できる。しかし、多数枚にわたって
定着ローラの温度を所定の範囲内に収めるのは、用紙の
種類、初期温度、含水分等多くの変動要因を考慮しなが
ら、1枚当りの温度変化をさらに小さな範囲に収めなけ
ればならず、上記従来提案の方法では薄肉ローラに適用
した場合、実質的に実現できないかあるいは実現できた
としても制御機能が複雑になりすぎてしまう。用紙に熱
を奪われることによる定着ローラの温度低下を引き起こ
す原因のうち最大のものは、定着ローラの熱容量不足で
あるから、多数枚にわたって定着ローラの温度を所定の
範囲内に収めるということだけを考えるなら、定着ロー
ラの熱容量を増やすのが最も合理的でかつ容易な解決法
である。しかしそうすると、前述のウォームアップ時間
が長くなってしまうという問題が復活してしまう。
【0008】次に、用紙が通過しない部分の過昇温の防
止に関しては、従来次のような各種の技術が提案されて
いる。 1.定着ローラの熱伝導率を高くすることにより、ある
いは、定着ローラに熱伝導率の高い物体を当接させるこ
とにより、軸方向の温度分布を均一にする。 2.定着ローラの軸方向の加熱幅あるいは加熱位置が異
なるヒータを複数個設けて、各ヒータを個別に制御する
ことにより、軸方向の温度分布を均一にする。あるい
は、1個のヒータの長手方向の発熱量を変化させること
により、軸方向の温度分布を均一にする。あるいは1個
のヒータの発熱部分の幅を切り替えられるようにするこ
とにより、軸方向の温度分布を均一にする。 3.ヒータに高温になるほど抵抗が下がる特性を持たせ
る。 4.被加熱材の幅に応じて制御温度を変える。 5.定着ローラの軸方向に沿って熱容量や熱伝導率を変
化させる。 6.ヒータに熱遮蔽部材を併設して、その遮蔽部材の位
置を制御することにより定着ローラの加熱位置を変え
て、軸方向の温度分布を均一にする。 7.過昇温している非通紙部領域を冷却することによ
り、軸方向の温度分布を均一にする。 8.小サイズ被加熱材の通過部位置を変化させることに
より、定着ローラの軸方向の特定の領域のみが熱を奪わ
れることを防ぐ。 9.定着ローラをカバーで覆うことにより、定着ローラ
からの放熱を制御する。 これらの技術により、用紙が通過しない部分の過昇温は
ある程度防止できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の用紙に
熱を奪われることによる定着不良の解決法と共通した解
決法ではないので、前述の用紙に熱を奪われることによ
る定着不良とは別個にこれらの対策を導入しなければな
らない。この用紙が通過しない部分の過昇温について
も、これを引き起こす原因のうちもっとも大きなもの
は、定着ローラの熱容量不足なのであるから、最も合理
的でかつ容易な解決法は、用紙に熱を奪われることによ
る定着不良の場合と同様に、定着ローラの熱容量を大き
くすることである。しかしこのような対策を講じると、
前述のウォームアップ時間が長くなってしまうという問
題が復活してしまう。用紙に熱を奪われることによる定
着不良および用紙が通過しない部分の過昇温を防止する
ために定着ローラに熱容量を確保し、かつ、ウォームア
ップ時間を短くするために定着ローラの熱容量を減ら
す、という矛盾した課題を解決することが求められてい
た。
【0010】本発明は、上述のような実情に鑑みてなさ
れたもので、待機時の設定温度を下げることによって消
費エネルギーを少なくするとともに、定着ローラの熱容
量不足に起因する定着不良及び定着ローラの過昇温をな
くすことができる定着装置及びそれを用いた画像形成装
置及び定着装置の温度熱容量制御方法を提供することを
その解決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、加熱
した1または複数の定着ローラと、該定着ローラに圧接
できるように設けられた加圧部材とで未定着トナー像が
形成されたトナー像支持体を挟み、該トナー像支持体に
熱と圧力を加えることにより前記未定着トナー像を前記
トナー像支持体に定着させて画像形成を行なう定着装置
において、少数枚の前記トナー像支持体を定着する少数
枚定着の際の前記定着ローラの熱容量が、多数枚の前記
トナー像支持体を連続的に定着する多数枚定着の際の前
記熱容量よりも少なくなるように前記熱容量を変更する
ようにしたことを特徴としたもので、もって、少数枚の
画像形成に対応できる状態になるのに必要なウォーミン
グアップ時間を待機時の定着ローラ温度を低く抑えたま
まで短くできるので、少数枚の画像形成要求に対するユ
ーザの待ち時間が少なくかつ消費エネルギーも少ない画
像形成装置が実現できるようにしたものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記定着ローラの加熱を行うために前記定着ローラ
に内蔵した定着ローラ用発熱体と、前記定着ローラの熱
容量を変更するために用意される熱容量補完体と、前記
熱容量補完体の加熱を行なうための熱容量補完体用発熱
体と、前記定着ローラの温度を測定する温度センサと、
前記定着ローラ及び前記熱容量補完体の温度を制御する
温度制御手段と、前記熱容量の変更を行なうために前記
熱容量補完体を前記定着ローラに対して接触または離脱
させる熱容量補完体移動手段とを備え、各前記発熱体に
より加熱される前記定着ローラ及び前記熱容量補完体の
うち、前記定着ローラが前記未定着トナー像の定着可能
温度に達したときを前記温度センサにより検知して前記
少数枚定着の定着可能状態とし、前記定着ローラ及び前
記熱容量補完体が共に前記定着可能温度に達したときを
前記温度センサにより検知して前記多数枚定着の定着可
能状態として離脱させておいた前記熱容量補完体を前記
定着ローラに接触させるように前記熱容量補完体移動手
段を作動させ、さらに予め設定した時間内に前記画像形
成を行なう要求がなされなければ前記温度制御手段によ
り前記定着ローラの温度を下げ、かつ前記熱容量補完体
を前記定着ローラから離脱させるように前記熱容量補完
体移動手段を作動させることを特徴としたもので、もっ
て、画像形成装置の電源オフ状態または待機状態からの
立ち上げ時に、定着ローラの熱容量を段階的に増加させ
たので、定着装置が、少数枚の画像形成需要に対しては
短時間で立ち上がり、一定時間経過後は連続した多数枚
の用紙への画像形成要求にも対応でき、かつ定着装置の
待機時の設定温度を低くできるので定着装置の消費エネ
ルギーを少なくすることができるようにしたものであ
る。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記熱容量補完体の温度を測定する温度センサを備
え、前記熱容量補完体を前記定着ローラと前記定着ロー
ラ用発熱体との間に設けられた空間に配置したことを特
徴としたもので、もって、定着ローラを加熱するための
ヒータで熱容量補完体も加熱でき、熱容量補完体を加熱
するためのヒータを別に設けなくてもよく、さらに、熱
容量補完体を定着ローラのニップ部直上で接触させるこ
とができるので、効率良くニップ部に熱を供給すること
ができるようにしたものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、前記熱容量補完体の温度を測定する温度センサを備
え、前記熱容量補完体を前記定着ローラの外部に配置し
たことを特徴としたもので、もって、熱容量補完体の大
きさを定着ローラの内部に収まる大きさに制限する必要
が無く、さらに、定着ローラのヒータの熱が定着ローラ
のみを加熱するのに使われるので、定着ローラのウォー
ムアップ時間が短くすることができるようにしたもので
ある。
【0015】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、画像形成装置が、画像形成を行なうべく所定の設定
温度まで前記定着ロールを昇温するときのウォームアッ
プモード、もしくは、前記昇温した前記定着ロールの設
定温度を下げて待機する待機モードにあるときには前記
熱容量補完体を前記定着ローラの真上に配するように前
記熱容量補完体移動手段を作動させることを特徴とした
もので、もって、定着ローラで加熱された空気で熱容量
補完体が暖められるという点で、廃熱が利用できエネル
ギー効率が高まるようにしたものである。
【0016】請求項6の発明は、請求項2ないし5いず
れか1の発明において、前記熱容量補完体移動手段とし
て、前記熱容量補完体に熱膨張特性を有する材料を用
い、前記熱容量補完体が前記定着可能温度に達した時点
で熱膨張により自動的に前記定着ローラに接触させるよ
うにするとともに、前記熱容量補完体の温度が降下した
際には収縮によって自動的に前記定着ローラから離脱す
るようにしたことを特徴としたもので、もって、熱容量
補完体を定着ローラに接触させたり離したりするための
メカニカルな機構を必要としないので、故障する確率を
減らすことができ、さらに、熱容量補完体の温度を測定
して熱容量補完体を定着ローラに接触させるタイミング
を決める機構が不要になり、製造コストを下げられるよ
うにしたものである。
【0017】請求項7の発明は、請求項2ないし6いず
れか1の発明において、前記熱容量補完体が液体である
ことを特徴としたもので、もって、熱容量補完体と定着
ローラとの間の熱抵抗が小さくなり、通紙による定着ロ
ーラの温度低下に際して、迅速に熱量を補うことができ
き、また、液体が定着ローラの回転により撹拌されるの
で、ニップ部から遠い位置にある液体の熱も遅滞なくニ
ップ部に供給され、ニップ部への熱供給効率が高く、さ
らに熱容量補完体との衝突や摩擦で定着ローラが傷つく
ことを防ぐことができるようにしたものである。
【0018】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記定着ローラは、薄肉定着ローラと、該薄肉定着
ローラより熱容量の大きい厚肉定着ローラの2本のロー
ラとからなり、各前記定着ローラを加熱するための発熱
体と、各前記定着ローラの温度を計測する温度センサ
と、各前記定着ローラの温度を制御する温度制御手段と
を備えるとともに、前記加圧部材は、1本の加圧ローラ
であり、該加圧ローラを前記薄肉定着ローラに圧接する
位置と前記厚肉定着ローラに圧接する位置とに移動させ
ることができる加圧ローラ移動手段を備え、前記発熱体
により加熱される各前記定着ローラのうち、前記薄肉定
着ローラが前記未定着トナー像の定着可能温度に達した
ときを前記温度センサにより検知して前記少数枚定着の
定着可能状態とし、前記厚肉定着ローラが前記定着可能
温度に達したときを前記温度センサにより検知して前記
多数枚定着の定着可能状態として前記薄肉定着ローラに
圧接させておいた前記加圧ローラが前記厚肉定着ローラ
に圧接するように前記加圧ローラ移動手段を作動させ
て、かつ前記温度制御手段により前記薄肉定着ローラの
温度を下げ、さらに予め設定した時間内に前記画像形成
を行なう要求がなされなければ前記温度制御手段により
前記厚肉定着ローラの温度を下げ、かつ前記加圧ローラ
を前記薄肉定着ローラに圧接させるように前記加圧ロー
ラ移動手段を作動させることを特徴としたもので、もっ
て、熱容量補完体を薄肉の定着ローラに接触させるので
なく、厚肉定着ローラを使用するので、熱容量補完体と
定着ローラとの間の熱抵抗に相当するものが存在せず、
増加させた熱容量の利用効率が高まるようにしたもので
ある。
【0019】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記定着ローラは、薄肉定着ローラと、該薄肉定着
ローラより熱容量の大きい厚肉定着ローラの2本のロー
ラからなり、各前記定着ローラを加熱するための発熱体
と、各前記定着ローラの温度を計測するための温度セン
サと、各前記定着ローラの温度を制御する温度制御手段
とを備え、前記加圧部材は、各前記定着ローラに対して
それぞれ圧接するようにした2本の加圧ローラからな
り、前記発熱体により加熱される各前記定着ローラのう
ち、前記薄肉定着ローラが前記未定着トナー像の定着可
能温度に達したときを前記温度センサにより検知して前
記少数枚定着の定着可能状態とし、前記厚肉定着ローラ
が前記定着可能温度に達したときを前記温度センサによ
り検知して前記多数枚定着の定着可能状態とし、前記温
度制御手段により前記薄肉定着ローラの温度を下げると
ともに、前記トナー像支持体を前記厚肉定着ローラと該
厚肉定着ローラに圧接する前記加圧ローラとの間に送り
込むように設定し、さらに予め設定した時間内に前記画
像形成を行なう要求がなされなければ前記温度制御手段
により前記厚肉定着ローラの温度を下げるとともに、前
記トナー像支持体を前記薄肉定着ローラと該薄肉定着ロ
ーラに圧接する前記加圧ローラとの間に送り込むように
設定することを特徴としたもので、もって、熱容量補完
体を薄肉の定着ローラに接触させるのでなく、厚肉定着
ローラを使用するので、熱容量補完体と定着ローラとの
間の熱抵抗に相当するものが存在せず、増やした熱容量
の利用効率が高まり、しかも定着ローラの熱容量を切り
替える機構としては製造が容易で故障の確率も減らすこ
とができ、さらに、多数枚連続画像形成の需要が多い時
には、厚肉定着ローラだけを使うことにより、従来の厚
肉ローラによる定着の画像形成装置としても使用するこ
とができるようにしたものである。
【0020】請求項10の発明は、請求項1ないし9い
ずれか1の発明において、表示手段を備え、該表示手段
により、前記少数枚定着ないし前記多数枚定着が実行可
能である旨を表示できるようにしたことを特徴としたも
ので、もって、ユーザが画像形成が可能になっていない
時点で画像形成装置に画像形成動作を行わせて定着不良
を起こしてしまうことと多数枚連続画像形成が可能にな
っていない時点で多数枚連続画像形成動作を行わせて定
着不良を起こしてしまうことを防止できるようにしたも
のである。
【0021】請求項11の発明は、請求項1ないし10
いずれか1に記載の定着装置を具備するものである。
【0022】請求項12の発明は、定着ローラと、該定
着ローラに圧接できるように設けられた加圧部材と、前
記定着ローラの熱容量を変更するために用意される熱容
量補完体と、前記定着ローラ及び前記熱容量補完体を加
熱するための発熱体とを有し、未定着トナー像が形成さ
れたトナー像支持体に熱と圧力を加えて前記未定着トナ
ー像を前記トナー像支持体に定着させて画像形成を行な
うための定着装置の温度熱容量制御方法であって、前記
発熱体により加熱される前記定着ローラ及び前記熱容量
補完体のうち、前記定着ローラの温度が前記熱容量補完
体に先立って予め設定した前記未定着トナー像の定着可
能温度に達した後、前記熱容量補完体の温度が前記定着
可能温度に達するまでは、前記定着ローラの温度を一定
に保持しながらさらに前記発熱体により前記熱容量補完
体を加熱し、前記熱容量補完体の温度が前記定着可能温
度に達した後、前記熱容量補完体を前記定着ローラに接
触させ、前記定着ローラと前記熱容量補完体の温度を一
定に保持し、さらに予め設定した時間内に前記画像形成
を行なう要求がなされなければ前記定着ローラの温度を
下げ、前記熱容量補完体を前記定着ローラから離脱させ
て、前記定着ローラを前記定着可能温度より低い所定の
温度である待機時温度に保持するようにしたことを特徴
としたもので、もって、画像形成装置の電源オフ状態ま
たは待機状態からの立ち上げ時に、定着ローラの熱容量
を段階的に増加させたので、定着装置が、少数枚の画像
形成需要に対しては短時間で立ち上がり、一定時間経過
後は連続した多数枚の用紙への画像形成要求にも対応で
き、かつ定着装置の待機時の設定温度を低くできるので
定着装置の消費エネルギーを少なくすることができ、さ
らに熱容量補完体を薄肉の定着ローラに接触させるので
なく、厚肉定着ローラを使用するので、熱容量補完体と
定着ローラとの間の熱抵抗に相当するものが存在せず、
増加させた熱容量の利用効率が高まるようにしたもので
ある。
【0023】請求項13の発明は、薄肉定着ローラと、
該薄肉定着ローラより熱容量の大きい厚肉定着ローラ
と、各前記定着ローラに圧接できるように設けられた加
圧部材と、各前記定着ローラを加熱するための発熱体と
を有し、未定着トナー像が形成されたトナー像支持体に
熱と圧力を加えて前記未定着トナー像を前記トナー像支
持体に定着させて画像形成を行なうための定着装置の温
度熱容量制御方法であって、前記発熱体により加熱され
る各前記定着ローラのうち、前記薄肉定着ローラの温度
が前記厚肉定着ローラに先立って予め設定した前記未定
着トナー像の定着可能温度に達した後、前記厚肉定着ロ
ーラの温度が前記定着可能温度に達するまでは、前記薄
肉定着ローラの温度を一定に維持しながらさらに前記厚
肉定着ローラを加熱し、前記厚肉定着ローラの温度が前
記定着可能温度に達した後は、前記厚肉定着ローラの温
度を一定に維持して前記厚肉定着ローラを前記画像形成
に使用するように設定し、かつ前記薄肉定着ローラの温
度を下げ、さらに予め設定した時間内に前記画像形成を
行なう要求がなされなければ前記厚肉定着ローラの温度
を下げて、前記薄肉定着ローラおよび前記厚肉定着ロー
ラを前記定着可能温度より低い所定の温度である待機時
温度に保持するようにしたことを特徴としたもので、も
って、画像形成装置の電源オフ状態または待機状態から
の立ち上げ時に、定着ローラの熱容量を段階的に増加さ
せたので、定着装置が、少数枚の画像形成需要に対して
は短時間で立ち上がり、一定時間経過後は連続した多数
枚の用紙への画像形成要求にも対応でき、かつ定着装置
の待機時の設定温度を低くできるので定着装置の消費エ
ネルギーを少なくすることができ、さらに熱容量補完体
を薄肉の定着ローラに接触させるのでなく、厚肉定着ロ
ーラを使用するので、熱容量補完体と定着ローラとの間
の熱抵抗に相当するものが存在せず、増やした熱容量の
利用効率が高まり、しかも定着ローラの熱容量を切り替
える機構としては製造が容易で故障の確率も減らすこと
ができ、さらに、多数枚連続画像形成の需要が多い時に
は、厚肉定着ローラだけを使うことにより、従来の厚肉
ローラによる画像形成装置としても使用することができ
るようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】電子写真方式の画像形成装置の用
途として、画像を形成する用紙の枚数が1枚だけあるい
は数枚だけという場合は多い。このような、単発的な少
数枚の画像形成の場合は、多数枚の用紙へ連続して画像
形成を行う場合よりも緩い温度制御条件下で定着が可能
である。それにもかかわらず、従来の画像形成装置は、
多数枚の用紙への連続画像形成が可能になる条件が満た
されたときにのみ、ユーザが画像形成を行うことができ
るようになっていた。
【0025】本発明は電源オフ状態または待機状態から
の立ち上げ時に定着ローラの熱容量を段階的に増加させ
ることにより、少数枚の画像形成需要に対しては短時間
で立ち上がり、一定時間経過後は連続した多数枚の用紙
への画像形成要求にも対応でき、かつ待機時の設定温度
を下げることによって消費エネルギーを少なくすること
ができる定着装置及びそれを用いた画像形成装置及び定
着装置の温度熱容量制御方法を提供しようとするもので
ある。
【0026】前述したように、連続した多数枚の用紙に
対して安定した画像形成を行うには、定着ローラの熱容
量を増やすのが望ましく、一方、省エネルギーでかつ立
ち上がりが早い画像形成装置を実現するためには、定着
ローラの熱容量を減らすのが望ましい。本発明は、薄肉
化して熱容量を減らした定着ローラを使うことにより省
エネルギーでかつ少数枚の画像形成需要に対して立ち上
がりが早い画像形成装置を実現し、かつ、薄肉化による
生じる問題を、画像形成時に定着ローラの熱容量を増や
すことにより解決するようにしたものである。定着ロー
ラの熱容量を増やす方法としては、熱容量の大きい物体
(以後、熱容量補完体と呼ぶ)を定着ローラに付加ある
いは接触させる方法、あるいは熱容量の異なる2つの定
着ローラを用意して画像形成に使用する定着ローラを熱
容量の小さい定着ローラから熱容量の大きい定着ローラ
に変更する方法を採る。
【0027】以下に、本発明の実施形態を添付された図
面を参照して具体的に説明する。なお、実施形態を説明
するための全図において同一の作用をする部分には、同
一の符号が付してあり、その繰り返しの説明は省略す
る。
【0028】(実施例1)図1は、本発明の一実施例を
説明するための要部概略構成図で、図中、1は定着ロー
ラ、2は加圧ローラ、3はヒータ、4は熱容量補完体、
5は定着ローラ1の温度を測る温度センサ、6は熱容量
補完体の温度を測る温度センサ、Rは定着ローラの回転
方向である。定着ローラ1は、アルミニウム,鉄等の熱
伝導率の高い円筒形の金属の外側にテフロンなどの材料
でできた離型層を設けたものである。加圧ローラ2は、
アルミニウム等の金属でできた芯金の外側にシリコンゴ
ム等の弾性体でできた弾性層を設けたものである。加圧
ローラ2の表面にもテフロンなどの材料でできた離型層
を設けてもよい。熱容量補完体4は、アルミニウム,
鉄,銅などの金属で円柱形状に形成し、両端から支える
ための心棒を突き出させておく。
【0029】熱容量補完体4を定着ローラ1に接触させ
たときに接触面積が増えて相互の熱伝導が容易になるよ
うに、熱容量補完体4の表面にはシリコンゴムなどの弾
性変形し易い材料からなる層を設けてもよい。また、熱
容量補完体4の材料は熱容量と熱伝導率が大きい物質で
あれば、金属である必要はない。また、熱容量補完体4
は固体でなくてもよい。例えば、液体を入れたチューブ
であってもよい。また、熱容量補完体4の形状は、円柱
形状でなくても構わない。例えば、断面が楕円形の棒状
体であってもよい。ヒータ3はハロゲンヒータであり、
定着ローラ1を内側から加熱する。定着ローラ用の温度
センサ5により測定した温度に基づいて、ヒータ3への
電力供給を、図示していない温度制御手段により制御す
る。温度センサ5の取付位置は、図示した位置である必
要はなく、定着ローラ1の温度を測ることのできる位置
であればどこでもよい。
【0030】画像形成装置の主電源が投入される前や主
電源が投入された後の待機時には、定着ローラ1は定着
可能温度より低い温度にあるので、ヒータ3により定着
ローラ1を加熱して、定着ローラ1を定着可能温度に到
達させる。この操作をウォームアップと呼ぶ。その際、
定着ローラ1を回転させることによって加圧ローラ2を
従動回転させ、定着ローラ1からの伝熱により加圧ロー
ラ2も加熱するのが普通である。定着ローラ1はウォー
ムアップに要する時間が短くなるように薄肉化して熱容
量を小さくしてある。待機時とウォームアップ時および
熱容量補完体4が所定の温度に達していない時は、図1
に示すように、熱容量補完体4を定着ローラ1に接触さ
せないでおく。ヒータ3に対して熱容量補完体4により
影になる定着ローラ1の部分はヒータ3からの熱が届か
ないので、熱容量補完体4は、図1のように、定着ロー
ラ1の回転方向Rに対してニップ部を通り過ぎた位置に
置くのが、ニップ部の加熱を妨げる影響がもっとも少な
くて良い。しかし、上記の位置でなければならないわけ
ではなく、どこに置いても本発明は成り立つ。
【0031】図2は、本発明に係る画像形成装置の動作
サイクルと主要部材の温度との関係を示した図である。
図3は、図1に示した実施例における熱容量補完体が定
着ローラに接触したときの要部概略構成図である。定着
ローラ1は、熱容量補完体4に比べて、定着ローラ用ヒ
ータ3からの熱輻射を受ける面積の体積に対する比率が
大きいので加熱され易く、図2に示したように、ウォー
ムアップを開始してある程度の時間が経過すると(図2
のt1時間経過後)、まず定着ローラ1が定着可能温度
に達する。この時間で、少数枚連続画像形成が可能にな
る。その後、さらに時間が経過すると(図2のt2時間
経過後)、熱容量補完体4が定着ローラ1とほぼ等しい
温度に達する。その時点で、図3に示したように、熱容
量補完体4を定着ローラ1のニップ部上部内面に接触さ
せる。この時点では多数枚連続画像形成が可能となる。
【0032】すなわち、多数枚連続画像形成を実行した
際、紙に奪われる熱量が熱容量補完体4から補給される
ようになるので、多数枚連続画像形成により発生する温
度低下を、不具合が生じない範囲に抑えることができ
る。熱容量補完体4が定着ローラ1に接しているときに
は、熱容量補完体4が定着ローラ1の回転に連れて従動
回転するようにしておくのが望ましいが、そのことは必
須ではない。
【0033】図4は、本発明における熱容量補完体の移
動機構の一実施例を説明するための要部概略構成図で、
図中、7は2ケ所に移動止めの付いた棒、Aは軸であ
る。図5は、図4に示した熱容量補完体と棒を示した斜
視図である。上述した熱容量補完体4の移動は、簡単な
機構で容易に実現できる。図4に示すごとく、2ケ所に
移動止めの付いた棒7は、点Aを軸として回転できるよ
うになっている。この棒7を二点鎖線で示した位置に置
けば熱容量補完体4が定着ローラ1のニップ部上部内面
に接触し、また熱容量補完体4の軸を棒7で持ち上げて
棒7を実線で示した位置に置けば、熱容量補完体4が定
着ローラ1から離れる。
【0034】上記の構成で、一定時間画像形成要求がな
ければ、ヒータ3への電力供給を減らし、次のウォーム
アップが開始されるまでの間、定着ローラ1を所定の低
い温度に保つ。すなわち、画像形成装置を待機状態に置
く。定着ローラ1は薄肉化して熱容量を小さくしてある
ので、この定着ローラ1の待機温度を厚肉定着ローラ1
よりも低い温度に設定していても、厚肉定着ローラ1並
みのウォームアップ時間で定着可能温度に到達させるこ
とができる。熱容量補完体4は、定着ローラ1に比べ
て、その体積に対してヒータ3からの熱輻射を受ける面
積の比率が小さいので、待機時には定着ローラ1よりも
低い温度にまで冷却されるが、本発明の場合、定着ロー
ラ1のみを所定の温度に保てばよい。熱容量補完体4が
定着ローラ1よりも低い温度にまで冷える以前に、熱容
量補完体4を定着ローラ1から離す。なお、ここでは薄
肉化していない従来の定着ローラ1を薄肉の定着ローラ
と区別するために厚肉定着ローラと称し、以後も同様と
する。すなわち、ここで厚肉定着ローラと呼んでいるも
のは、従来の定着ローラ1よりも厚肉であるのではな
く、従来どおりの肉厚を持つ定着ローラである。
【0035】本発明の定着装置の場合、図2に示したよ
うに、定着ローラ1の熱容量と熱容量補完体4の熱容量
を足し合わせた値と同じ熱容量を持つ厚肉定着ローラの
場合に比べて、待機時の温度を低くできるので、少ない
消費電力で稼動させることができる。定着ローラ1の熱
容量と熱容量補完体4の熱容量を足し合わせた値と同じ
熱容量を持つ厚肉定着ローラにおいては、そのウォーム
アップ時間を本発明の定着装置における少数枚画像形成
可能時期までのウォームアップ時間と同じに設定するた
めには、その待機時温度を図2に示した厚肉ローラの温
度に設定しなければならず、本発明の定着装置に比べて
消費するエネルギーが多い。
【0036】(実施例2)図6及び図7は、本発明の他
の実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、8
は熱容量補完体を加熱するためのヒータである。図8
は、図6に示した実施例において、熱容量補完体を定着
ローラに接触させたときの要部概略構成図である。この
実施例においても、定着ローラ1は薄肉化して熱容量を
小さくしてある。
【0037】この実施例では、実施例1の場合とは異な
り、熱容量補完体4を定着ローラ1の外側に置き、専用
のヒータ8で加熱するようにしている。熱容量補完体4
の材料は、実施例1の場合と同じである。また熱容量補
完体4の形状は、円柱形状ではなくても構わない。例え
ば、断面が楕円形の棒状体であってもよい。図6では、
熱容量補完体4を中空形状に形成し、その中空部分に配
設したヒータ8により熱容量補完体4を加熱するように
してあるが、ヒータ8は熱容量補完体4の内部に埋めこ
まれていてもよいし、熱容量補完体4のそれ自身あるい
は熱容量補完体4の一部に発熱機能を持たせてもよい。
また実施例1の場合と同じく、熱容量補完体4の表面に
シリコンゴムなどの弾性変形し易い材料からなる層を設
けてもよい。
【0038】待機時とウォームアップ時および熱容量補
完体4が所定の温度に達していない時には、図6に示す
ように、熱容量補完体4を定着ローラ1に接触させない
でおく。特に、熱容量補完体4の位置を図7に示すよう
に定着ローラ1の真上に設定すると、定着ローラ1で加
熱された空気により熱容量補完体4が暖められるので廃
熱が利用でき、エネルギー効率上最も望ましい。ただ
し、本発明は上記の位置に限るものではなく、待機時と
ウォームアップ時および熱容量補完体4が所定の温度に
達していない時は、熱容量補完体4はどこに置いても構
わない。
【0039】定着装置の待機時には、熱容量補完体4を
加熱するためのヒータ8はオフにしておくか、あるいは
熱容量補完体4を所定の低い温度に維持できる程度に電
流を流しておく。ウォームアップを開始した時、定着ロ
ーラ1とほぼ同時に熱容量補完体4の加熱も開始する。
定着ローラ1は熱容量補完体4に接していないので、通
常の薄肉の定着ローラと同じ時間で定着ローラ1が定着
可能温度に達する。この時点で、少数枚画像形成が可能
になる。その後熱容量補完体4が定着ローラ1とほぼ等
しい温度に達する。その時点で、図8に示したように、
熱容量補完体4を定着ローラ1の外面に接触させる。こ
の時点で多数枚画像形成が可能になる。ニップによる定
着ローラ1の温度落込みを最も効率良くカバーするため
には、熱容量補完体4が定着ローラ1に接触する位置
を、定着ローラ1の回転方向Rに対しニップ部を通り過
ぎた直後の位置にするのが望ましいが、それ以外の位置
であっても構わない。
【0040】図9は、図7ないし図8に示した実施例に
おける熱容量補完体の動作を実現するための離脱機構の
一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、9
は熱容量補完体の軸を案内するガイドレール、10は二
点鎖線で示した位置との間を移動可能になっている滑
車、11は糸、Bはガイドレールの変曲点、Cは熱容量
補完体と圧着ローラの接触位置、Dは熱容量補完体の待
機位置である。熱容量補完体4を定着ローラ1に接触さ
せたり離したりするのは、簡単なメカ機構で実現でき
る。図9に示すごとく、熱容量補完体4はガイドレール
9に添って、滑車10を経由した糸11で引かれ、ガイ
ドレール9の変曲点Bを経て自重で定着ローラ1と接触
する位置Cあるいは待機時の位置Dに移動する。
【0041】多数枚画像形成が可能になった後、一定時
間ユーザからの画像形成要求がなければ、定着ローラ1
を加熱するためのヒータ8への電力供給を減らし、次の
ウォームアップが開始されるまでの間、定着ローラ1を
所定の低い温度に保つ。このとき、熱容量補完体を加熱
するためのヒータ8への電力供給も減らし、次のウォー
ムアップが開始されるまでの間、熱容量補完体4を定着
ローラ1の待機時温度よりも低く設定した温度に保つ。
あるいは、熱容量補完体を加熱するためのヒータ8への
電力供給を無くし、熱容量補完体4を冷えるがままに放
っておく。熱容量補完体4が定着ローラ1よりも低い温
度にまで冷える以前に、熱容量補完体4を定着ローラ1
から離す。定着ローラ1は薄肉化して熱容量を小さくし
てあるので、定着ローラ1の待機時間温度を厚肉定着ロ
ーラよりも低い温度に設定していても、厚肉定着ローラ
1並みのウォームアップ時間で定着可能温度に到達させ
ることができる。
【0042】定着ローラ1の熱容量と熱容量補完体4の
熱容量を足し合わせた値と同じ熱容量を持つ厚肉定着ロ
ーラ1の場合に比べて、待機時の温度を低くできるの
で、少ない消費電力で稼動させることができる点は、実
施例1の場合と同じである。
【0043】(実施例3)図10は、本発明の更に他の
実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、12
は厚肉定着ローラ、13は厚肉定着ローラを加熱するた
めのヒータ、14は厚肉定着ローラの温度を測る温度セ
ンサである。待機時には、薄肉の定着ローラを所定の待
機時温度に保つようにヒータ3で加熱し、一方、厚肉定
着ローラ12を加熱するためのヒータ13は、オフにし
ておくか、あるいは厚肉定着ローラ12を所定の低い温
度に維持できる程度に電流を流しておく。
【0044】待機時およびウォームアップ時には加圧ロ
ーラ2は、図10に示したように、薄肉の定着ローラ1
に圧接しておく。ウォームアップを開始した後、まず薄
肉の定着ローラ1が定着可能温度に達する。ウォームア
ップ中に定着ローラ1の回転に従動させて加圧ローラ2
を回転させ、定着ローラ1からの伝熱により加圧ローラ
2を加熱しておく。薄肉の定着ローラ1が定着可能温度
に達した時点で、少数枚画像形成が可能になる。その
後、厚肉定着ローラ12が定着可能温度に達する。その
時点で、加圧ローラ2を厚肉定着ローラ12に圧接する
位置(二点鎖線で示す位置)に移し、以後待機モードに
入るまでの間、その位置に留める。また加圧ローラを厚
肉定着ローラに圧接させた時点で、薄肉の定着ローラ1
の温度が待機時温度に維持できるレベルにまで下がるよ
うに薄肉の定着ローラのヒータ3に供給する電力量を減
らす。
【0045】加圧ローラ2が二点鎖線に示す位置に移動
し、厚肉定着ローラ12に圧接している間は、多数枚連
続画像形成が可能である。加圧ローラ2が薄肉の定着ロ
ーラ1に圧接している間は、用紙は加圧ローラ2と薄肉
の定着ローラ1との間を通してニップし、加圧ローラ2
が厚肉定着ローラ12に圧接している間は、用紙は加圧
ローラ2と厚肉定着ローラ12との間を通してニップす
る。加圧ローラ2が厚肉定着ローラ12に圧接していた
状態で一定時間画像形成要求がなければ、加圧ローラ2
を薄肉の定着ローラ1に圧接する位置に移し、厚肉定着
ローラ12の温度が待機時温度に維持できるレベルにま
で下がるように厚肉定着ローラのヒータ13に供給する
電力量を減らす。あるいは、厚肉定着ローラ12の待機
時温度を室温に設定しているときは、厚肉定着ローラの
ヒータ13に供給する電力を絶つ。加圧ローラ2を二点
鎖線に示す位置から実線に示す位置に移動させる手段
は、簡単なメカ機構で容易に実現可能なのでここでの説
明は省略する。
【0046】(実施例4)図11は、本発明の更に他の
実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、15
は熱膨張体、16は熱膨張体を支えるための円筒、17
は熱容量補完体および熱膨張体を加熱するためのヒータ
である。定着ローラ1はその表層に埋め込んだヒータに
より加熱する表面発熱タイプのものであり、薄肉化して
熱容量を小さくしてある。熱膨張体15は、ポリイミド
等の耐熱性の高い材料からなるフィルムで作ったチュー
ブであり、定着温度より少し高い温度(200℃程度)
でチューブが膨満するだけの量の空気を封入してある。
ただし、熱膨張体15は空気を封入したチューブでなく
ても、熱膨張率の大きい耐熱性物体なら何でもよく、た
とえばシリコンゴムでもよい。
【0047】定着ローラ1の内面と熱容量補完体4とが
室温下では1mmないし1cm離れ、定着可能温度下で
は両者が密着するように、熱膨張体15の厚さおよび熱
膨張体を支えるための円筒16の半径を設定する。熱膨
張体15が収縮したときに熱容量補完体4と熱膨張体を
支えるための円筒16との距離を一定値以上に保つため
に、熱容量補完体4と熱膨張体15を支えるための円筒
16との間に熱容量補完体支持板を設けてもよいが必須
ではない。熱容量補完体4,熱膨張体15、および熱膨
張体を支えるための円筒16は、定着ローラ1と一緒に
回転させる。熱容量補完体および熱膨張体を加熱するた
めのヒータ17は、専用の温度センサを設けてその計測
温度にもとづいてオン・オフするのでなく、定着ローラ
を加熱するためのヒータと同期をとってオン・オフす
る。熱容量補完体および熱膨張体を加熱するためのヒー
タ17の抵抗値を、ウォームアップ時および少数枚画像
形成可能時には熱容量補完体の温度が上昇していき、待
機時には定着ローラよりも低い温度にまで熱容量補完体
の温度が低下していくように、あらかじめ整調してお
く。
【0048】ウォームアップを開始した後、まず定着ロ
ーラ1が定着可能温度に達する。この時点で、少数枚画
像形成が可能になる。熱容量補完体4は低い温度から加
熱され、かつ熱容量が大きいので、定着ローラ1より遅
れて定着可能温度に達する。熱容量補完体4が定着可能
温度に達したときに熱容量補完体4が定着ローラ1に密
着するので、その時点以降は多数枚連続画像形成が可能
になる。
【0049】(実施例5)図12は、本発明の更に他の
実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、4′
は液体の熱容量補完体、18は熱容量補完体を収容する
容器、19は熱容量補完体を加熱するためのヒータ、2
0は熱容量補完体の温度を測るための温度センサ、21
は容器と定着ローラとを結び熱容量補完体を容器と定着
ローラの内部との間で移動させるパイプ、22はパイプ
と定着ローラとの接続部分である。図13は、図12に
示した定着ローラの斜視図で、23は液体止め、24は
穴である。定着ローラ1はウォームアップに要する時間
が短くなるように薄肉化して熱容量を小さくしておく。
また、内部に入れた液体がこぼれないように、定着ロー
ラ1の両端には図13に示す液体止め23を設ける。
【0050】この液体止め23は、定着ローラ1の両端
に設けた蓋状の板であり、本実施例の場合は、中央にヒ
ータ8を通すための穴が開けてあるが、表面発熱方式の
定着ローラのように中央にヒータを置く必要が無い場合
は穴が無くてもよい。液体止め23には、上記の穴とは
別に穴24が設けてあり、これが図12に示すパイプと
定着ローラとの接続部分22に相当している。接続部分
22では、パイプ21は穴24に固着されずに、穴24
に対して相対的に回転できるようにして、定着ローラ1
の回転につれてパイプがよじれることがないようにして
ある。
【0051】待機時とウォームアップ時は、図12に示
すように、熱容量補完体4′は容器18の中に収容して
おく。定着ローラ1のウォームアップ開始と同時に熱容
量補完体4′のウォームアップも開始する。熱容量補完
体4′が定着ローラ1と同程度の温度に達した時点で、
熱容量補完体4′をパイプ21を通して定着ローラ1の
中に流し込む。また、装置が待機モードに入った時点
で、熱容量補完体4を定着ローラ1からのパイプ21を
通して容器18に流し込む。定着ローラ1と容器18と
の間で熱容量補完体4′を移動させるのは、定着ローラ
の穴24に対する容器18の相対的な高さを変えること
により、熱容量補完体4′が自重により移動するように
する。ただし、ポンプを使って強制的に移動させてもよ
い。容器18の相対的な高さを変えるのは、メカニカル
な機構で単に容器18を上下に移動させるだけである。
【0052】熱容量補完体4′を定着ローラ1からパイ
プ21を通して容器18に流し込む際には、定着ローラ
1を回転させて穴24を最も低い位置に移動させてお
く。待機時には容器18の中の熱容量補完体を加熱する
ためのヒータ19はオフにしておくかあるいは熱容量補
完体4′を所定の低い温度に維持できる程度に電流を流
しておく。熱容量補完体4′としては、定着ローラ1の
定着可能温度のもとで液体である物質を使用する。その
ような物質としては、ポリエチレングリコール、ポリエ
チレン・エチレン共重合体、高級パラフィン炭化水素類
の高分子材料、ビスマス系合金等の低融点合金があり、
これらを熱容量補完体4′として使用するが、これらに
限るものではなく、これら以外の定着ローラ1の定着可
能温度のもとで液体である物質を使用してもよい。
【0053】定着ローラ1に流し込む熱容量補完体4′
の量は、熱容量補完体4′の比熱を考慮して決める必要
があるが、一般的には、ニップ幅と同程度の幅の領域を
覆うことができる量以上で、定着ローラ1の容積におい
て半径の半分程度の深さになる量以下が、取り扱いやす
くかつ熱容量も十分補完できて好ましいが、その範囲外
であっても構わない。
【0054】(実施例6)図14は、本発明の更に他の
実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、25
は厚肉定着ローラ用加圧ローラ、26は用紙を薄肉の定
着ローラへ導くガイド板、27は用紙を厚肉定着ローラ
へ導くガイド板、28は用紙である。用紙28を厚肉定
着ローラ12へ導く場合は、ガイド板26は二点鎖線で
示した位置に移動させる。
【0055】待機時には、薄肉の定着ローラ1を所定の
待機時温度に保つようにヒータ3で加熱し、一方、厚肉
定着ローラを加熱するためのヒータ13をオフにしてお
くか、あるいは厚肉定着ローラ12を所定の低い温度に
維持できる程度に電流を流しておく。ウォームアップを
開始した後、まず薄肉の定着ローラ1が定着可能温度に
達する。このときガイド板26が薄肉の定着ローラ1と
それに接する加圧ローラ2との間に用紙を導く位置(実
線で示す位置)に設定されていなければ、そのように設
定する。この時点で、少数枚画像形成が可能になる。そ
の後、厚肉定着ローラ12が定着可能温度に達する。こ
の時点で、厚肉定着ローラ12とそれに接する加圧ロー
ラ25との間に用紙を導くようにガイド板26を二点鎖
線に示す位置に変える。
【0056】また、薄肉の定着ローラ1の温度を待機時
温度に維持できるレベルにまで薄肉の定着ローラのヒー
タ3に供給する電力量を減らす。この時点で多数枚連続
画像形成が可能になる。画像形成装置に画像形成要求が
出されないまま所定の時間が経過したときは、薄肉の定
着ローラ1とそれに接する加圧ローラ2との間に用紙を
導くようにガイド板26の設定を変え、厚肉定着ローラ
12の温度を待機時温度に維持できるレベルにまで下が
るように厚肉定着ローラのヒータ13に供給する電力量
を減らす。あるいは、厚肉定着ローラ12の待機時温度
を室温に設定しているときは、厚肉定着ローラのヒータ
13に供給する電力を絶つ。
【0057】(処理の流れ)以下に、本発明における処
理の流れを図15及び図16を参照して説明する。図1
5は、本発明において、定着ローラの温度制御および状
態表示に関わる機能遂行手段の一実施例を示す図で、図
中、29は温度制御手段、30は表示手段、31は表示
画面、32は熱容量補完体移動手段である。ここでは、
実施例1の構成を用いて説明するが、他の実施例の構成
でも骨子は変らない。図16は、本発明の処理の流れの
一実施例を示すフローチャートである。本発明の画像形
成装置では、定着ローラ1の温度制御および状態表示に
関わる処理を次のように進行させる。画像形成装置に電
源が投入された時(ステップS1−1)、あるいは画像
形成装置が待機モードにある場合に画像形成装置に画像
形成要求が出されたとき(ステップS1−2)、温度制
御手段29が定着ローラ1および熱容量補完体4(実施
例3と実施例6に相当する構成の場合は熱容量補完体4
でなく厚肉定着ローラ。以下同様)のウォームアップを
開始する(ステップS2)。すなわち、温度制御手段2
9が、定着ローラの温度センサ5および熱容量補完体の
温度センサ6により温度をモニタしながら、定着ローラ
の加熱用ヒータ3と熱容量補完体の加熱用ヒータに所定
の電力を投入し、定着ローラ1および熱容量補完体4を
加熱する。ただし、実施例1に相当する構成の場合は、
定着ローラの加熱用ヒータ3が熱容量補完体の加熱用ヒ
ータを兼ねている。
【0058】ウォームアップを開始したとき温度制御手
段29は表示手段30に対してウォームアップ開始信号
を出力し、表示手段30はその信号を受け取ったらウォ
ームアップ中である旨のメッセージを画像形成装置の表
示画面31に表示する(ステップS3)。定着ローラ用
の温度センサ5が定着ローラ1が所定の温度に達したこ
とを検知したら(ステップS4)、温度制御手段29が
表示手段30に対して少数枚画像形成可能信号を出力し
(ステップS5)、温度制御手段29が定着ローラ1の
加熱用ヒータ3への投入電力量を減らして定着ローラ1
のウォームアップを止めて定着ローラ1を所定の温度に
維持し(ステップS6)、熱容量補完体4のウォームア
ップのみを続ける(ステップS7)。
【0059】熱容量補完体の温度センサ6が熱容量補完
体4が所定の温度に達したことを検知したら(ステップ
S8)、熱容量補完体を定着ローラに接触させ(ステッ
プS9)、温度制御手段29が表示手段30に対して多
数枚連続画像形成可能信号を出力し(ステップS1
0)、温度制御手段29が熱容量補完体の加熱用ヒータ
への投入電力量を減らして熱容量補完体4のウォームア
ップを止めて熱容量補完体4を所定の温度に維持する
(ステップS11)。このとき、実施例1と実施例2に
相当する構成の場合は、温度制御手段29が熱容量補完
体移動手段32に信号を出し、熱容量補完体移動手段3
2はその信号を受けて熱容量補完体4を定着ローラ1に
接触させ、また、実施例3に相当する構成の場合は、温
度制御手段29が加圧ローラ移動手段に信号を出し、加
圧ローラ移動手段はその信号を受けて加圧ローラを厚肉
定着ローラに接触させ、また、実施例5に相当する構成
の場合は、温度制御手段29が熱容量補完体移動手段3
2に信号を出し、熱容量補完体移動手段32はその信号
を受けて熱容量補完体容器を高位置に移動させて液体の
熱容量補完体4′を定着ローラ1に流し込み、また、実
施例6に相当する構成の場合は、温度制御手段29がガ
イド板移動手段に信号を出し、ガイド板移動手段はその
信号を受けて用紙ガイド板を用紙を厚肉定着ローラに導
く位置に移動させる。また、実施例3と6に相当する構
成の場合は、温度制御手段29が薄肉の定着ローラ1の
温度を待機時温度に維持できるレベルにまで薄肉の定着
ローラのヒータ3に供給する電力量を減らす。
【0060】表示手段30は、温度制御手段29から少
数枚画像形成可能信号の入力を受けたら、画像形成装置
が少数枚画像形成が可能な状態にある旨のメッセージを
画像形成装置の表示画面31に表示し、温度制御手段2
9から多数枚連続画像形成可能信号の入力を受けたら、
画像形成装置が多数枚連続画像形成が可能な状態にある
旨のメッセージを画像形成装置の表示画面31に表示す
る。
【0061】画像形成装置に画像形成要求が出されない
まま所定の時間が経過したとき(ステップS12)、温
度制御手段29が、定着ローラ1が待機時温度に維持さ
れるのに必要なレベルにまで、定着ローラの加熱用ヒー
タ3への投入電力量を減らし、熱容量補完体4が待機時
温度に維持されるのに必要なレベルにまで、温度制御手
段29が熱容量補完体の加熱用ヒータへの投入電力量を
減らし、あるいは熱容量補完体の加熱用ヒータへの電力
投入を止め、表示手段30に対して待機モード開始信号
を出力する。表示手段30は、待機モード開始信号の入
力を受けたら、画像形成装置の表示画面31の表示内容
を待機モードのものに変える(ステップ13)。また、
実施例1と実施例2に相当する構成の場合は、温度制御
手段29が熱容量補完体移動手段32に信号を出し、熱
容量補完体移動手段32はその信号を受けて熱容量補完
体4を定着ローラ1から離し、また、実施例3に相当す
る構成の場合は、温度制御手段29が加圧ローラ移動手
段に信号を出し、加圧ローラ移動手段はその信号を受け
て加圧ローラ2を薄肉の定着ローラ1に接触させ、ま
た、実施例5に相当する構成の場合は、温度制御手段2
9が熱容量補完体移動手段32に信号を出し、熱容量補
完体移動手段32はその信号を受けて熱容量補完体容器
18を低位置に移動させて熱容量補完体4′を容器に収
容し、また、実施例6に相当する構成の場合は、温度制
御手段29がガイド板移動手段に信号を出し、ガイド板
移動手段はその信号を受けて用紙ガイド板を用紙を薄肉
の定着ローラ1に導く位置に移動させる(ステップS1
4)。そして、定着ローラ及び熱容量補完体は待期時温
度に保持する(ステプップS15)。
【0062】以上の処理の要点は、図16に示すフロー
チャートのようになるが、ただし、これは、実施例1,
2,5に相当する構成の場合に対応していて、実施例
3,4,6に相当する構成の場合は、図示するフローと
は多少異なる。しかしながら、いずれの実施例において
も本質的な部分は同じである。なお、図16では、定着
ローラの定着可能温度をTrと示している。
【0063】
【発明の効果】
請求項1の効果(全実施例に対応):少数枚の画像形成
に対応できる状態になるのに必要なウォーミングアップ
時間を待機時の定着ローラ温度を低く抑えたままで短く
できるので、少数枚の画像形成要求に対するユーザの待
ち時間が少なくかつ消費エネルギーも少ない画像形成装
置が実現できる。
【0064】請求項2の効果(実施例1,2,5に対
応):画像形成装置の電源オフ状態または待機状態から
の立ち上げ時に、定着ローラの熱容量を段階的に増加さ
せたので、定着装置が、少数枚の画像形成需要に対して
は短時間で立ち上がり、一定時間経過後は連続した多数
枚の用紙への画像形成要求にも対応でき、かつ定着装置
の待機時の設定温度を低くできるので定着装置の消費エ
ネルギーを少なくすることができる。
【0065】請求項3の効果(実施例1に対応):熱容
量補完体を定着ローラの内部に入れたので、定着ローラ
を加熱するためのヒータで熱容量補完体も加熱でき、熱
容量補完体を加熱するためのヒータを別に設けなくても
よく、さらに、熱容量補完体を定着ローラのニップ部直
上で接触させることができるので、効率良くニップ部に
熱を供給することができる。
【0066】請求項4の効果(実施例2に対応):熱容
量補完体を定着ローラの外部に置いたので、熱容量補完
体の大きさを定着ローラの内部に収まる大きさに制限す
る必要が無く、さらに、定着ローラのヒータの熱が定着
ローラのみを加熱するのに使われるので、定着ローラの
ウォームアップ時間が短くすることができる。
【0067】請求項5の効果(実施例2に対応):熱容
量補完体を定着ローラの真上に置いたので、定着ローラ
で加熱された空気で熱容量補完体が暖められるという点
で、廃熱が利用できエネルギー効率が高まる。
【0068】請求項6の効果(実施例4に対応):熱容
量補完体を定着ローラに接触させたり離したりするため
のメカニカルな機構を必要としないので、故障する確率
を減らすことができ、さらに、熱膨張により、熱容量補
完体が高温の時には自動的に定着ローラに接触し、低温
の時には自動的に定着ローラから離れるようにしたの
で、熱容量補完体の温度を測定して熱容量補完体を定着
ローラに接触させるタイミングを決める機構が不要にな
り、製造コストを下げられる。
【0069】請求項7の効果(実施例5に対応):熱容
量補完体を液体にしたので、熱容量補完体と定着ローラ
との間の熱抵抗が小さくなり、通紙による定着ローラの
温度低下に際して、迅速に熱量を補うことができき、ま
た、液体が定着ローラの回転により撹拌されるので、ニ
ップ部から遠い位置にある液体の熱も遅滞なくニップ部
に供給され、ニップ部への熱供給効率が高く、さらに熱
容量補完体との衝突や摩擦で定着ローラが傷つくことを
防ぐことができる。
【0070】請求項8の効果(実施例3に対応):熱容
量補完体を薄肉の定着ローラに接触させるのでなく、厚
肉定着ローラを使用するので、熱容量補完体と定着ロー
ラとの間の熱抵抗に相当するものが存在せず、増加させ
た熱容量の利用効率が高まる。
【0071】請求項9の効果(実施例6に対応):熱容
量補完体を薄肉の定着ローラに接触させるのでなく、厚
肉定着ローラを使用するので、熱容量補完体と定着ロー
ラとの間の熱抵抗に相当するものが存在せず、増やした
熱容量の利用効率が高まり、しかも定着ローラの熱容量
を切り替える機構としては用紙ガイド板に可動性を持た
せるだけですむから、熱容量補完体を移動させたりある
いは加圧ローラを移動させたりするメカニカルな機構に
比べて製造が容易で故障の確率も減らすことができ、さ
らに、多数枚連続画像形成の需要が多い時には、厚肉定
着ローラだけを使うことにより、従来の厚肉ローラによ
る画像形成装置としても使用することができる。
【0072】請求項10の効果:画像形成装置が少数枚
画像形成が可能な状態にある旨のメッセージおよび画像
形成装置が多数枚連続画像形成が可能な状態にある旨の
メッセージを表示画面に表示するようにしたので、ユー
ザが画像形成が可能になっていない時点で画像形成装置
に画像形成動作を行わせて定着不良を起こしてしまうこ
とと多数枚連続画像形成が可能になっていない時点で多
数枚連続画像形成動作を行わせて定着不良を起こしてし
まうことを防止できる。
【0073】請求項11の効果:画像形成装置に用いる
ことにより、上述した請求項1ないし10いずれか1の
効果を画像形成において具体化することができる。
【0074】請求項12の効果:画像形成装置の電源オ
フ状態または待機状態からの立ち上げ時に、定着ローラ
の熱容量を段階的に増加させたので、定着装置が、少数
枚の画像形成需要に対しては短時間で立ち上がり、一定
時間経過後は連続した多数枚の用紙への画像形成要求に
も対応でき、かつ定着装置の待機時の設定温度を低くで
きるので定着装置の消費エネルギーを少なくすることが
できる。また、熱容量補完体を薄肉の定着ローラに接触
させるのでなく、厚肉定着ローラを使用するので、熱容
量補完体と定着ローラとの間の熱抵抗に相当するものが
存在せず、増加させた熱容量の利用効率が高まる。
【0075】請求項13の効果:画像形成装置の電源オ
フ状態または待機状態からの立ち上げ時に、定着ローラ
の熱容量を段階的に増加させたので、定着装置が、少数
枚の画像形成需要に対しては短時間で立ち上がり、一定
時間経過後は連続した多数枚の用紙への画像形成要求に
も対応でき、かつ定着装置の待機時の設定温度を低くで
きるので定着装置の消費エネルギーを少なくすることが
できる。また、熱容量補完体を薄肉の定着ローラに接触
させるのでなく、厚肉定着ローラを使用するので、熱容
量補完体と定着ローラとの間の熱抵抗に相当するものが
存在せず、増やした熱容量の利用効率が高まり、しかも
定着ローラの熱容量を切り替える機構としては用紙ガイ
ド板に可動性を持たせるだけですむから、熱容量補完体
を移動させたりあるいは加圧ローラを移動させたりする
メカニカルな機構に比べて製造が容易で故障の確率も減
らすことができ、さらに、多数枚連続画像形成の需要が
多い時には、厚肉定着ローラだけを使うことにより、従
来の厚肉ローラによる定着の画像形成装置としても使用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明するための要部概略
構成図である。
【図2】 本発明に係る画像形成装置の動作サイクルと
主要部材の温度との関係を示した図である。
【図3】 図1に示した実施例における熱容量補完体が
定着ローラに接触したときの要部概略構成図である。
【図4】 本発明における熱容量補完体の移動機構の一
実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図5】 図4に示した熱容量補完体と棒を示した斜視
図である。
【図6】 本発明の他の実施例を説明するための要部概
略構成図である。
【図7】 本発明の他の実施例を説明するための要部概
略構成図である。
【図8】 図6に示した実施例において、熱容量補完体
を定着ローラに接触させたときの要部概略構成図であ
る。
【図9】 図7ないし図8に示した実施例における熱容
量補完体の動作を実現するための離脱機構の一実施例を
説明するための要部概略構成図である。
【図10】 本発明の更に他の実施例を説明するための
要部概略構成図である。
【図11】 本発明の更に他の実施例を説明するための
要部概略構成図である。
【図12】 本発明の更に他の実施例を説明するための
要部概略構成図である。
【図13】 図12に示した定着ローラの斜視図であ
る。
【図14】 本発明の更に他の実施例を説明するための
要部概略構成図である。
【図15】 本発明において定着ローラの温度制御およ
び状態表示に関わる機能遂行手段の一実施例を示す図で
ある。
【図16】 本発明の処理の流れの一実施例を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1…定着ローラ、2…加圧ローラ、3…ヒータ、4…熱
容量補完体、4′…液体の熱容量補完体、5…定着ロー
ラ1の温度を測る温度センサ、6…熱容量補完体の温度
を測る温度センサ、7…2ケ所に移動止めの付いた棒、
8…熱容量補完体を加熱するためのヒータ、9…熱容量
補完体の軸を案内するガイドレール、10…二点鎖線で
示した位置との間を移動可能になっている滑車、11…
糸、12…厚肉定着ローラ、13…厚肉定着ローラを加
熱するためのヒータ、14…厚肉定着ローラの温度を測
る温度センサ、15…熱膨張体、16…熱膨張体を支え
るための円筒、17…熱容量補完体および熱膨張体を加
熱するためのヒータ、18…熱容量補完体を収容する容
器、19…熱容量補完体を加熱するためのヒータ、20
…熱容量補完体の温度を測るための温度センサ、21…
容器と定着ローラとを結び熱容量補完体を容器と定着ロ
ーラの内部との間で移動させるパイプ、22…パイプと
定着ローラとの接続部分、23…液体止め、24…穴、
25…厚肉定着ローラ用加圧ローラ、26…用紙を薄肉
の定着ローラへ導くガイド板、27…用紙を厚肉定着ロ
ーラへ導くガイド板、28…用紙、29…温度制御手
段、30…表示手段、31…表示画面、32…熱容量補
完体移動手段、A…軸、B…ガイドレールの変曲点、C
…熱容量補完体と圧着ローラの接触位置、D…熱容量補
完体の待機位置、R…定着ローラの回転方向。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱した1または複数の定着ローラと、
    該定着ローラに圧接できるように設けられた加圧部材と
    で未定着トナー像が形成されたトナー像支持体を挟み、
    該トナー像支持体に熱と圧力を加えることにより前記未
    定着トナー像を前記トナー像支持体に定着させて画像形
    成を行なう定着装置において、少数枚の前記トナー像支
    持体を定着する少数枚定着の際の前記定着ローラの熱容
    量が、多数枚の前記トナー像支持体を連続的に定着する
    多数枚定着の際の前記熱容量よりも少なくなるように前
    記熱容量を変更するようにしたことを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】 前記定着ローラの加熱を行うために前記
    定着ローラに内蔵した定着ローラ用発熱体と、前記定着
    ローラの熱容量を変更するために用意される熱容量補完
    体と、前記熱容量補完体の加熱を行なうための熱容量補
    完体用発熱体と、前記定着ローラの温度を測定する温度
    センサと、前記定着ローラ及び前記熱容量補完体の温度
    を制御する温度制御手段と、前記熱容量の変更を行なう
    ために前記熱容量補完体を前記定着ローラに対して接触
    または離脱させる熱容量補完体移動手段とを備え、各前
    記発熱体により加熱される前記定着ローラ及び前記熱容
    量補完体のうち、前記定着ローラが前記未定着トナー像
    の定着可能温度に達したときを前記温度センサにより検
    知して前記少数枚定着の定着可能状態とし、前記定着ロ
    ーラ及び前記熱容量補完体が共に前記定着可能温度に達
    したときを前記温度センサにより検知して前記多数枚定
    着の定着可能状態として離脱させておいた前記熱容量補
    完体を前記定着ローラに接触させるように前記熱容量補
    完体移動手段を作動させ、さらに予め設定した時間内に
    前記画像形成を行なう要求がなされなければ前記温度制
    御手段により前記定着ローラの温度を下げ、かつ前記熱
    容量補完体を前記定着ローラから離脱させるように前記
    熱容量補完体移動手段を作動させることを特徴とする請
    求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記熱容量補完体の温度を測定する温度
    センサを備え、前記熱容量補完体を前記定着ローラと前
    記定着ローラ用発熱体との間に設けられた空間に配置し
    たことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記熱容量補完体の温度を測定する温度
    センサを備え、前記熱容量補完体を前記定着ローラの外
    部に配置したことを特徴とする請求項2に記載の定着装
    置。
  5. 【請求項5】 画像形成装置が、画像形成を行なうべく
    所定の設定温度まで前記定着ロールを昇温するときのウ
    ォームアップモード、もしくは、前記昇温した前記定着
    ロールの設定温度を下げて待機する待機モードにあると
    きには前記熱容量補完体を前記定着ローラの真上に配す
    るように前記熱容量補完体移動手段を作動させることを
    特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記熱容量補完体移動手段として、前記
    熱容量補完体に熱膨張特性を有する材料を用い、前記熱
    容量補完体が前記定着可能温度に達した時点で熱膨張に
    より自動的に前記定着ローラに接触させるようにすると
    ともに、前記熱容量補完体の温度が降下した際には収縮
    によって自動的に前記定着ローラから離脱するようにし
    たことを特徴とする請求項2ないし5いずれか1に記載
    の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記熱容量補完体が液体であることを特
    徴とする請求項2ないし6いずれか1に記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 前記定着ローラは、薄肉定着ローラと、
    該薄肉定着ローラより熱容量の大きい厚肉定着ローラの
    2本のローラとからなり、各前記定着ローラを加熱する
    ための発熱体と、各前記定着ローラの温度を計測する温
    度センサと、各前記定着ローラの温度を制御する温度制
    御手段とを備えるとともに、前記加圧部材は、1本の加
    圧ローラであり、該加圧ローラを前記薄肉定着ローラに
    圧接する位置と前記厚肉定着ローラに圧接する位置とに
    移動させることができる加圧ローラ移動手段を備え、前
    記発熱体により加熱される各前記定着ローラのうち、前
    記薄肉定着ローラが前記未定着トナー像の定着可能温度
    に達したときを前記温度センサにより検知して前記少数
    枚定着の定着可能状態とし、前記厚肉定着ローラが前記
    定着可能温度に達したときを前記温度センサにより検知
    して前記多数枚定着の定着可能状態として前記薄肉定着
    ローラに圧接させておいた前記加圧ローラが前記厚肉定
    着ローラに圧接するように前記加圧ローラ移動手段を作
    動させて、かつ前記温度制御手段により前記薄肉定着ロ
    ーラの温度を下げ、さらに予め設定した時間内に前記画
    像形成を行なう要求がなされなければ前記温度制御手段
    により前記厚肉定着ローラの温度を下げ、かつ前記加圧
    ローラを前記薄肉定着ローラに圧接させるように前記加
    圧ローラ移動手段を作動させることを特徴とする請求項
    1に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記定着ローラは、薄肉定着ローラと、
    該薄肉定着ローラより熱容量の大きい厚肉定着ローラの
    2本のローラからなり、各前記定着ローラを加熱するた
    めの発熱体と、各前記定着ローラの温度を計測するため
    の温度センサと、各前記定着ローラの温度を制御する温
    度制御手段とを備え、前記加圧部材は、各前記定着ロー
    ラに対してそれぞれ圧接するようにした2本の加圧ロー
    ラからなり、前記発熱体により加熱される各前記定着ロ
    ーラのうち、前記薄肉定着ローラが前記未定着トナー像
    の定着可能温度に達したときを前記温度センサにより検
    知して前記少数枚定着の定着可能状態とし、前記厚肉定
    着ローラが前記定着可能温度に達したときを前記温度セ
    ンサにより検知して前記多数枚定着の定着可能状態と
    し、前記温度制御手段により前記薄肉定着ローラの温度
    を下げるとともに、前記トナー像支持体を前記厚肉定着
    ローラと該厚肉定着ローラに圧接する前記加圧ローラと
    の間に送り込むように設定し、さらに予め設定した時間
    内に前記画像形成を行なう要求がなされなければ前記温
    度制御手段により前記厚肉定着ローラの温度を下げると
    ともに、前記トナー像支持体を前記薄肉定着ローラと該
    薄肉定着ローラに圧接する前記加圧ローラとの間に送り
    込むように設定することを特徴とする請求項1に記載の
    定着装置。
  10. 【請求項10】 表示手段を備え、該表示手段により、
    前記少数枚定着ないし前記多数枚定着が実行可能である
    旨を表示できるようにしたことを特徴とする請求項1な
    いし9いずれか1に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10いずれか1に記載
    の定着装置を具備する画像形成装置。
  12. 【請求項12】 定着ローラと、該定着ローラに圧接で
    きるように設けられた加圧部材と、前記定着ローラの熱
    容量を変更するために用意される熱容量補完体と、前記
    定着ローラ及び前記熱容量補完体を加熱するための発熱
    体とを有し、未定着トナー像が形成されたトナー像支持
    体に熱と圧力を加えて前記未定着トナー像を前記トナー
    像支持体に定着させて画像形成を行なうための定着装置
    の温度熱容量制御方法であって、前記発熱体により加熱
    される前記定着ローラ及び前記熱容量補完体のうち、前
    記定着ローラの温度が前記熱容量補完体に先立って予め
    設定した前記未定着トナー像の定着可能温度に達した
    後、前記熱容量補完体の温度が前記定着可能温度に達す
    るまでは、前記定着ローラの温度を一定に保持しながら
    さらに前記発熱体により前記熱容量補完体を加熱し、前
    記熱容量補完体の温度が前記定着可能温度に達した後、
    前記熱容量補完体を前記定着ローラに接触させ、前記定
    着ローラと前記熱容量補完体の温度を一定に保持し、さ
    らに予め設定した時間内に前記画像形成を行なう要求が
    なされなければ前記定着ローラの温度を下げ、前記熱容
    量補完体を前記定着ローラから離脱させて、前記定着ロ
    ーラを前記定着可能温度より低い所定の温度である待機
    時温度に保持するようにしたことを特徴とする定着装置
    の温度熱容量制御方法。
  13. 【請求項13】 薄肉定着ローラと、該薄肉定着ローラ
    より熱容量の大きい厚肉定着ローラと、各前記定着ロー
    ラに圧接できるように設けられた加圧部材と、各前記定
    着ローラを加熱するための発熱体とを有し、未定着トナ
    ー像が形成されたトナー像支持体に熱と圧力を加えて前
    記未定着トナー像を前記トナー像支持体に定着させて画
    像形成を行なうための定着装置の温度熱容量制御方法で
    あって、前記発熱体により加熱される各前記定着ローラ
    のうち、前記薄肉定着ローラの温度が前記厚肉定着ロー
    ラに先立って予め設定した前記未定着トナー像の定着可
    能温度に達した後、前記厚肉定着ローラの温度が前記定
    着可能温度に達するまでは、前記薄肉定着ローラの温度
    を一定に維持しながらさらに前記厚肉定着ローラを加熱
    し、前記厚肉定着ローラの温度が前記定着可能温度に達
    した後は、前記厚肉定着ローラの温度を一定に維持して
    前記厚肉定着ローラを前記画像形成に使用するように設
    定し、かつ前記薄肉定着ローラの温度を下げ、さらに予
    め設定した時間内に前記画像形成を行なう要求がなされ
    なければ前記厚肉定着ローラの温度を下げて、前記薄肉
    定着ローラおよび前記厚肉定着ローラを前記定着可能温
    度より低い所定の温度である待機時温度に保持するよう
    にしたことを特徴とする定着装置の温度熱容量制御方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7412182B2 (en) 2004-10-25 2008-08-12 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with setting of an operating condition of at least one image heating device
US7639962B2 (en) 2004-10-25 2009-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with manual setting of an operating condition of at least one image heating device

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