JPH10206623A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびその製造方法

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JPH10206623A
JPH10206623A JP540897A JP540897A JPH10206623A JP H10206623 A JPH10206623 A JP H10206623A JP 540897 A JP540897 A JP 540897A JP 540897 A JP540897 A JP 540897A JP H10206623 A JPH10206623 A JP H10206623A
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photosensitive
pattern
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color
colored
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JP540897A
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Makoto Sakakawa
誠 坂川
Shinji Ito
慎次 伊藤
Toru Sugimura
徹 杉村
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学濃度が高く、反射率が低く、かつ着色パタ
ーンとのオーバーラップの小さい樹脂遮光層を用いるこ
とにより、表示品位の高いカラーフィルタを得ることを
可能とするカラーフィルタおよび簡便で且つ環境問題の
ない製造方法を提供することにある。 【解決手段】透明基板10上に、感光性樹脂組成物で形
成された着色パターン40A、40B、40Cおよび該
着色パターンの間隙部に遮光層を設けてなるカラーフィ
ルタにおいて、前記遮光層が透明基板10上の凹パター
ン12部に埋め込まれており、かつ着色パターンを形成
している前記各感光性着色樹脂組成物が積層されて成る
カラーフィルタおよびその製造方法としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等に用いる色分解用カラーフィルタおよびその製造方
法に関するものであり、特に表示コントラスト向上のた
めに着色パターンの間隙部に遮光層を設けたカラーフィ
ルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー液晶表示装置等に用い
るカラーフィルタ用の遮光層(ブラックマトリックス、
以下BMと略す)としては金属クロム膜をフォトリソ法
を用いてエッチングして製造されるのが一般的であっ
た。しかし、この方式は、BMの低反射化、低コスト
化、環境問題などの点から金属クロム代替材料が検討さ
れてきた。
【0003】そこで、金属クロム代替材料方式のうち実
用化されている方式として、カーボンブラックを分散し
た黒色樹脂を用いてBM(以下樹脂BMと略す)を製造
する方法がある。この樹脂BMは金属クロムに比べて反
射率が低くカラー液晶表示装置の表示コントラストを向
上することが可能であり、低コスト化も可能であるが、
このカーボンブラックを用いた樹脂BMの問題点として
は、金属クロムに比べて光学濃度が低いことが挙げられ
る。十分な光学濃度を得るには膜厚を大きく設定する必
要があり、それによって樹脂BMと着色パターンのオー
バーラップ段差も大きくなり、段差の部分でラビング不
良による液晶の配向不良や対向電極(ITO)の断線と
いった問題が生ずる恐れがある。また、樹脂BMの光学
濃度を上げるためにカーボンブラックの含有率を上げる
と反射率も増加する傾向にあり、樹脂BMの利点が損な
われることとなる。
【0004】また、カーボンブラックの代わりに数種の
有機顔料を混合して樹脂BMを製造する方法も提案され
ているが、有機顔料の混合はカーボンブラックと比べ
て、含有率を上げても反射率の増加が無いが、カーボン
ブラックと比べて光学濃度が低いため、前述した着色パ
ターンとのオーバーラップ段差による問題がさらに顕在
化する。
【0005】さらにまた、簡便な方法として、各着色パ
ターンをオーバーラップさせて黒色化し、BMとする方
法も提案されているが、この場合はオーバーラップ段差
が前記従来技術と比較してもさらに大きくなるため、前
記技術と同様の問題点が生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものであり、その課題と
するところは、光学濃度が高く、反射率が低く、かつ着
色パターンとのオーバーラップの小さい樹脂BMを用い
ることにより、表示品位の高いカラーフィルタを得るこ
とを可能とするカラーフィルタおよび簡便で環境問題の
ない製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、透明基板
上に、感光性樹脂組成物で形成された着色パターンおよ
び該着色パターンの間隙部に遮光層を設けてなるカラー
フィルタにおいて、前記遮光層が透明基板上の凹パター
ン部に埋め込まれており、かつ着色パターンを形成して
いる前記感光性着色樹脂組成物が積層されて成ることを
特徴とするカラーフィルタとしたものである。
【0008】また、請求項2の発明では、透明基板上
に、所望の着色パターン及び該着色パターンの間隙部に
遮光層を設けてなるカラーフィルタの製造方法におい
て、 (1)透明基板上に、所望の形状のフォトレジストパタ
ーンを設ける工程。 (2)前記フォトレジストパターンをマスクとして透明
基板をエッチングし、透明基板に凹パターンを設ける工
程。 (3)透明基板上のフォトレジストを除去する工程 (4)所望する色の感光性着色樹脂組成物を透明基板上
に塗布する工程 (5)感光性着色樹脂組成物層をフォトマスクを介して
露光する工程 (6)感光性着色樹脂組成物層を現像する工程 (7)前記透明基板を加熱焼成する工程 (8)(4)〜(7)の工程を必要な色数繰り返す工程 からなることを特徴とするカラーフィルタの製造方法と
したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
よって詳細に説明する。本発明のカラーフィルタは、図
1(a)に示すように、まず、透明基板(10)上にフ
ォトレジスト層(20)をスピンコートやロールコート
法などを用いて形成する。ここで、透明基板(10)と
してはカラー液晶表示装置に用いられるものであり、ノ
ンアルカリガラス、ソーダガラスなどのガラス材料及び
ポリカーボネートなどのフィルム材料も用いることが可
能である。また、フォトレジスト層(20)は透明基板
(10)のエッチングの際のマスクとなるものであり、
ネガ型、ポジ型いずれでもよく、透明基板のエッチング
液に対する耐性などを考慮して選ばれる。
【0010】次に、図1(b)に示すように、このフォ
トレジスト層(20)を所望の遮光層(BMと略す)パ
ターンのBM用フォトマスク(30)を介して紫外線
(UV)などで露光することによって、フォトレジスト
層(20)が光分解される。フォトレジスト層(20)
がネガ型の場合は、光重合、光架橋反応等となり、BM
用フォトマスク(30)もネガとなる。
【0011】次に、図1(c)に示すように、アルカリ
水溶液等の現像剤によりフォトレジスト層(20)の光
分解された部分が溶解され、フォトレジストパターン
(22)が透明基板(10)上に形成される。
【0012】続いて、図1(d)に示すように、前記フ
ォトレジストパターン(22)をマスクとしてわずかに
エッチングし、凹パターン(12)を設ける。この時、
凹パターン(12)の深さは設けようとする着色パター
ンの膜厚の5倍以上とするのが好ましいが、透明基板
(10)自体の強度を考慮して、凹部の深さは透明基板
(10)の厚みの1/100以下とするのが好ましい。
現実的には、着色パターンの膜厚を1μmとし、透明基
板(10)の厚みを0.7mmとした場合、凹パターン
(12)の深さは5μm程度が好ましい。
【0013】ここで、エッチング方法としては、NH4
F、HF、緩衝フッ酸などの薬液を用いるウェットプロ
セス、又はCHF3 、C2 6 などのフッ素系ガスを用
いるプラズマエッチングなどのドライプロセスのどちら
でも用いることが可能であり、用いる透明基板(1
0)、フォトレジスト層(20)の材料の組成によって
決定される。例えば、カラー液晶表示装置用として一般
に用いられるノンアルカリガラス基板に対しては、ノボ
ラック系のポジ型レジストをフォトレジストとして用
い、エッチングは緩衝フッ酸を用いたウェットプロセス
で行うのが適している。また、エッチングの深さ方向の
制御はエッチングプロセスの処理時間によって制御され
る。
【0014】エッチングが終了した後、図1(e)に示
すように、フォトレジストパターン(22)を剥離液で
剥離し、凹パターン(12)の設けられた透明基板(1
0)となる。このとき剥離液としては、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ
類や、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフランなど
の有機溶剤が用いられる。
【0015】続いて、図2(a)に示すように、凹パタ
ーン(12)の設けられた透明基板(10)上に、必要
とする色の感光性A色樹脂層(40A)をスピンコート
法、ロールコート法等を用いて塗布する。この時、透明
基板(10)の凹パターン(12)部に形成される感光
性A色樹脂組成物の膜厚は、感光性A色樹脂組成物の表
面張力他の特性によって決まり、透明基板(10)の表
面に形成される膜厚に対して大きな膜厚を得ることが出
来る。具体的には、感光性A色樹脂組成物の表面張力を
30dyn/cm2 、凹パターン(12)部の幅を10
μm、深さを5μmとし、1μmの塗布膜を得る条件で
塗布した場合、透明基板(10)表面での膜厚が1μm
で有るのに対し、凹パターン(12)部には約4μmの
塗膜が形成される。
【0016】続いて、図2(b)に示すように、紫外線
(UV)等により感光性A色樹脂用フォトマスク(3
2)を介して、感光性A色樹脂層(40A)上に露光
し、図2(c)に示すように、現像液により感光性A色
樹脂層(40A)を溶解現像し、凹パターン(12)の
設けられた透明基板(10)上の所望の箇所に感光性A
色樹脂層(40A)パターンを得る。この時凹パターン
(12)部には大きな膜厚が形成されているため、この
部分にも感光性A色樹脂層(40A)が残留する。その
残留する膜厚については、現像の条件で制御することが
可能である。さらにこれらを加熱焼成することにより感
光性A色樹脂層(40A)パターンおよび凹パターン
(12)部に残留したA色樹脂を熱硬化させる。
【0017】続いて、必要とする色数の感光性着色樹脂
層を前記A色と同様の工程で繰り返す。具体的には図2
(d)および(e)に示すように、感光性B色樹脂層
(40B)、感光性C色樹脂層(40C)について前記
工程を繰り返すことにより、凹パターン(12)部には
形成された着色パターンの色数分だけ積層された着色樹
脂組成物が形成され、透過光に対して黒色となりBMと
なる。このとき、2色目、3色目以降の工程の場合は、
凹パターン部に前色の着色樹脂が残留しており深さが小
さくなるため、凹パターン(12)部は予め十分大きな
深さをもつ必要があり、その深さは着色パターンの厚み
の5倍以上であることが望ましい。
【0018】本発明に用いられる感光性着色樹脂組成物
は以下の材料によって製造される。すなわち樹脂として
は、モノマーの一般式
【0019】
【化1】
【0020】からなる(a)(b)(c)を少なくとも
1種ずつ含み、(a)10〜25重量部、(b)10〜
30重量部、(c)40〜80重量部の共重合体である
アクリル樹脂が用いられる。また、耐熱性、耐薬品性、
密着性その他の特性を考慮して、エポキシ系樹脂、スチ
レン系樹脂、メラミン系樹脂その他と混合して使用する
ことも可能である。
【0021】顔料としては、Redとして、C.I.N
o.9、97、122、123、149 168、18
0、192、215など、GreenとしてはC.I.
Pig.7、36、BlueとしてはC.I.No.1
5、22、60、64など、YellowとしてはC.
I.No.20、24、86、93、109、110、
117、139、153など、バイオレットとしては、
C.I.No.19、23、29、30、40、50な
ど、ブラックとしてはC.I.No.7などが一般的に
用いられる。
【0022】感光性を付与するための光重合性モノマー
としては、2官能、3官能、多官能モノマーがあり、2
官能モノマーとして、1,6 −ヘキサンジオールジアク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート等があり、3官能モノマーとして、
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート等があり、多官能モノマー
として、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等があ
り、これらのモノマーは、昭和高分子(株)、東亜合成
化学工業(株)、日本化薬(株)などの市販品がある。
光重合性モノマーの添加量は、特に限定されるものでは
ないが、アクリル樹脂の20〜150重量部程度が好適
である。
【0023】光重合開始剤としては、(1)2,4,6
−トリス( トリクロロメチル)−S−トリアジン、
(2)2−(p−メトキシスチリル)4,6−ビス( ト
リクロロメチル)−S−トリアジン、(3)2−フェニ
ル−4,6−ビス( トリクロロメチル)−S−トリアジ
ン、(4)2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、(5)2−
(p−クロロフェニル)4,6−ビス( トリクロロメチ
ル)−S−トリアジン、(6)2−(4’−メトキシ−
1’−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−S−トリアジン等のトリアジン系化合物、ベンゾフェ
ノン系化合物、チオキサントン系化合物、等が単独で、
もしくはこれらの化合物が2種以上混合して使用され
る。
【0024】また、分散剤としては、界面活性剤、顔料
の中間体、染料の中間体、ソルスパースなどの広範囲の
ものが使用される。好ましくは、有機色素の誘導体であ
り、母体となる有機色素としてはアゾ系、フタロシアニ
ン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ベリレン
系、チオインジコ系、ジオキサン系、金属錯塩系であ
る。これらの有機色素に置換基を有し、色素の分散に有
効な誘導体が用いられる。
【0025】また、その置換基としては、水酸基、カル
ボキシル基、スルホン基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基、あるいは下記の一般式で示されるいずれかの
置換基である。これらの置換基から選ばれる少なくとも
1種の置換基を有する誘導体が用いられる。
【0026】更に分散時の作業性を上げるために希釈溶
剤として、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテ
ート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテー
ト、エチルカルビトール、エチルカルビトールアセテー
ト、ジグライム、シクロヘキサノン、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネー
ト、イソプロピルセロソルブ、酢酸イソアミル、2−ヘ
プタノン、メチル−n−アミルケトン、乳酸エステル
類、等の有機溶剤を用いる。このとき、希釈溶剤として
は比較的表面張力の高いものが好ましく、シクロヘキサ
ノン、エチルセロソルブアセテートなどを用いると特に
良好な特性となる。これらを3本ロール、2本ロール、
ボールミル、サンドミルなどで十分混練して感光性着色
樹脂組成物とする。
【0027】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。 <実施例1>図1(e)に示すような透明基板(10)
上に凹パターン(12)を設けるために、まず、コーニ
ング社製ノンアルカリガラス7059基板上に、ヘキス
ト社製ポジレジストAZ1350を1000rpmで1
0秒間スピンコートし、クリーンオーブンを用いて90
℃で30分間加熱乾燥させた。この後、線幅10μm、
ピッチ100μmのストライプパターン用のフォトマス
クを透明基板のポジレジスト側に密着させ、超高圧水銀
灯を用いて30mJ/cm2 で露光し、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシドの1%水溶液に60秒間浸せき
して現像し、透明基板上のポジレジストパターンを得
た。続いてこの透明基板を、液温40℃に制御した楠本
化成製の緩衝フッ酸LAL800に20分間浸せきして
透明基板をエッチングし、水洗した後にジメチルスルホ
キシドに30秒間浸せきしてポジレジストを剥膜し凹パ
ターン(12)の設けられた透明基板(10)を得た。
このとき得られた凹パターン(12)の深さは5μmで
あった。
【0028】ここで、予め以下の組成と製造法により必
要な3種類の感光性着色組成物として作製し、次工程の
準備とした。すなわち、メタクリル酸ブチル(BMA)
50部、メタクリル酸メチル(MMA)30部、メタク
リル酸(MAA)20部からなるアクリル樹脂の30%
エチルセロソルブ溶液100gに、赤色顔料10g、黄
色顔料 2g、分散剤としてソルスパース#5000
(ゼネカ社製)を1g加えて3本ロールで十分混練して
作った赤色樹脂組成物100gに対して、光重合性モノ
マーとして、東洋合成社製のアロニクスM310を15
g、光重合開始剤としてチバガイギー社製のイルガキュ
ア907を5g加えて、エチルセロソルブで固形分20
%になるように希釈して感光性赤色樹脂組成物とした。
同様に、緑色顔料10g、黄色顔料2gを用いて顔料以
外は前記赤色樹脂組成物を製造したのと同様に感光性緑
色樹脂組成物とした。また、青色顔料 11g、紫色顔
料 1gを用いて同様に感光性青色樹脂組成物とした。
【0029】次に、前工程で得られた凹パターン(1
2)部を設けた透明基板(10)上に、前記の如く予め
作製した感光性赤色樹脂組成物を、1000rpmで1
0秒間スピンコートし、クリーンオーブンを用いて70
℃で20分間加熱乾燥させた。このとき赤色樹脂層の膜
厚は、透明基板表面で1μm、凹パターン部では4μm
であった。続いてフォトマスクを介して超高圧水銀灯を
用いて100mJ/cm 2 で露光し、23℃の1%炭酸
ナトリウム水溶液に90秒間浸漬して現像した。このと
き赤色樹脂層の未露光部は約2.5μm現像され、露光
された着色パターン部に1μm、凹パターン部に1.5
μmの赤色樹脂層が形成された。
【0030】続いて、前工程で得られた赤色樹脂層パタ
ーン等の上に、前記感光性緑色樹脂組成物を1000r
pmで10秒間スピンコートし、クリーンオーブンを用
いて70℃で20分間加熱乾燥させた。このとき緑色樹
脂層の膜厚は、透明基板表面で1μm、凹パターン部で
は3.5μmであった。続いてフォトマスクを介して超
高圧水銀灯を用いて100mJ/cm2 で露光し、23
℃の1%炭酸ナトリウム水溶液に80秒間浸漬して現像
した。このとき緑色樹脂層の未露光部は約2μm現像さ
れ、露光された着色パターン部に1μm、凹パターン部
に1.5μmの緑色樹脂層が形成された。
【0031】さらに同様に、前記感光性青色樹脂組成物
を1000rpmで10秒間スピンコートし、クリーン
オーブンを用いて70℃で20分間加熱乾燥させた。こ
のとき青色樹脂層の膜厚は、透明基板表面で1μm、凹
パターン部では3μmであった。続いてフォトマスクを
介して超高圧水銀灯を用いて100mJ/cm2 で露光
し、23℃の1%炭酸ナトリウム水溶液に70秒間浸漬
して現像した。このとき青色樹脂層の未露光部は約1.
5μm現像され、露光された着色パターン部に1μm、
凹パターン部に1.5μmの青色樹脂層が形成された。
【0032】この結果、凹パターン部は赤色、緑色、青
色の着色樹脂がそれぞれ1.5μmずつ積層され黒色と
なり、遮光層を形成した、このとき、遮光層の透過率は
0.1%以下であった。また、遮光層と着色パターンの
オーバーラップはなく、着色パターン上は平滑であっ
た。カラー液晶表示装置化した場合にも配向不良他の表
示不良は見られなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、透明基板を、エッチングす
ることによって凹パターンを形成し、この凹パターン中
に着色パターンを形成する着色樹脂組成物を積層して遮
光層を形成する方法であるから、遮光層の形成された透
明基板は平滑であり、従来技術で形成された樹脂遮光層
のごとく、着色パターンとのオーバーラップによる段差
が発生せず、配向不良などの問題を生じない。
【0034】また、着色パターンの形成と、遮光層の形
成を同一の工程で行うことが出来るため、簡便な方法で
カラーフィルタを製造することが可能となる。
【0035】さらにまた、遮光層の形成に金属クロムを
使用していないので環境問題に配慮されたカラーフィル
タであり、その製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す工程を側断面で表
した説明図であり、(a)は、透明基板上にフォトレジ
ストを設ける工程。(b)は、BM用フォトマスクを介
しての露光工程。(c)は、フォトレジスト現像工程。
(d)は、凹パターン形成工程。(e)は、フォトレジ
スト剥離工程。
【図2】本発明の一実施の形態を示す他の工程を側断面
で表した説明図であり、(a)は、感光性着色樹脂塗布
工程。(b)は、着色樹脂用フォトマスクを介しての露
光工程。(c)は、着色樹脂現像工程。(d)は、他の
着色樹脂パターン形成工程。(e)は、さらに他の着色
樹脂パターン形成工程および本発明の一実施例の側断面
図である。
【符号の説明】
10‥‥透明基板 12‥‥凹パターン 20‥‥フォトレジスト層 22‥‥フォトレジストパターン 30‥‥BM用フォトマスク 32‥‥着色樹脂用フォトマスク 40A‥‥感光性A色樹脂層 40B‥‥感光性B色樹脂層 40C‥‥感光性C色樹脂層 UV‥‥紫外線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、感光性樹脂組成物で形成さ
    れた着色パターンおよび該着色パターンの間隙部に遮光
    層を設けてなるカラーフィルタにおいて、前記遮光層が
    透明基板上の凹部に埋め込まれており、かつ着色パター
    ンを形成している前記感光性着色樹脂組成物が積層され
    て成ることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】透明基板上に、所望の着色パターン及び該
    着色パターンの間隙部に遮光層を設けてなるカラーフィ
    ルタの製造方法において、 (1)透明基板上に、所望の形状のフォトレジストパタ
    ーンを設ける工程。 (2)前記フォトレジストパターンをマスクとして透明
    基板をエッチングし、透明基板に凹パターンを設ける工
    程。 (3)透明基板上のフォトレジストを除去する工程
    (4)所望する色の感光性着色樹脂組成物を透明基板上
    に塗布する工程 (5)感光性着色樹脂組成物層をフォトマスクを介して
    露光する工程 (6)感光性着色樹脂組成物層を現像する工程 (7)前記透明基板を加熱焼成する工程 (8)(4)〜(7)の工程を必要な色数繰り返す工程 から成ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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