JPH10206144A - ロール径測定方法及びその装置 - Google Patents

ロール径測定方法及びその装置

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JPH10206144A
JPH10206144A JP865997A JP865997A JPH10206144A JP H10206144 A JPH10206144 A JP H10206144A JP 865997 A JP865997 A JP 865997A JP 865997 A JP865997 A JP 865997A JP H10206144 A JPH10206144 A JP H10206144A
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roll
measured
distance
measuring
measurement
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JP865997A
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English (en)
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Shigemi Nakamoto
茂実 中元
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえ測定対象ロールの軸と複数の測定点を
含む面が正確に直交していなかったとしても、常に測定
対象ロールの径を正確に求める。 【解決手段】 測定対象ロール11a,11bの外周面
に対向すると共に、測定対象ロールの軸18に対してほ
ぼ直交する方向の5ヶ所以上の各位置Q1 〜Q5から測
定対象ロールの外周面までの各距離L1 〜L5 を測定
し、各距離L1 〜L5 と各位置x1 〜x5 から測定対象
ロールの各測定点P1 〜P5 の二次元座標を算出し、こ
の5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円Aと見なし
て、5個以上の二次元座標から楕円Aの短軸長BS を測
定対象ロールの半径Rとして算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は既に各設備に組込ま
れているロールの径を測定するロール径測定方法及びロ
ール径測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば製鉄プラントにおける鋼帯の圧延
工程や搬送工程には多数のロールが組込まれている。例
えば圧延工程においては、図6に示すように、駆動ロー
ル1と押えロール2との間に鋼帯3が通過する。
【0003】そして、このようなロール1,2を長期間
に亘って稼働すると、ロール1,2の鋼帯3に接触する
部分が次第に磨耗して、ロール1,2の外径が変化す
る。ロール1,2の外径が変化すると鋼帯3の搬送速度
が変化したり、ロール1,2間隔が変化して圧延精度が
低下する問題がある。
【0004】したがって、定期的にロール1,2の外径
を測定して、測定された正しい外径で搬送速度制御した
り圧延制御を実施する必要がある。また、擦り傷防止の
上からも正しい外径測定は欠かすことができない。
【0005】従来、長期間に亘って、このロール1,2
の外径を測定する場合は、ノギス等を用いて作業員が手
作業で実施していた。このノギスにて精度よく測定する
ためには熟練した技術と、長い作業時間が必要であっ
た。
【0006】このような不都合を解消するために、円筒
状物体の胴径を自動測定する手法が提唱されている(特
開平8−86610号公報)。この手法においては、図
7(a)に示すように、測定対象ロール4の軸に対して
直交する方向に支持枠5を配設して、この支持枠5の測
定対象ロール4の対向面に3個の非接触型の距離センサ
6a,6b,6cを取付け、各距離センサ6a,6b,
6cから測定対象ロール4のそれぞれ対向する測定点ま
での各距離(x−y座標上におけるy軸方向の距離)を
測定する。
【0007】各距離センサ6a,6b,6c相互間の位
置関係(x−y座標上におけるx座標)は既知である。
したがって、測定対象ロール4の各測定点の各座標(x
1 ,y1 ),(x2 ,y2 ),(x3 ,y3 )は簡単に
求まる。
【0008】3点を通る円は一義的に求まるので、図7
(b)に示す簡単な幾何学的考察によって、円の半径、
すなわち測定対象ロール4の半径Rは図7(a)の演算
部7で簡単に求まる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
(a)に示すロール径測定方法においても、まだ解消す
べき次のような課題があった。すなわち、図7(b)に
示すように、3つの測定点で円を一義的に定義するに
は、3つの距離センサ6a,6b,6cの配列方向が測
定対象ロール4の軸に対して正確に直交している必要が
ある。特に、測定対象ロール4の1m近い外径の変化を
例えば1mm単位(0.1%)で測定する場合には、支
持枠5の取付け精度を格段に向上させる必要がある。
【0010】そのために、測定作業が繁雑になり、かつ
熟練技能と、多大の作業時間が必要であった。また、た
とえ測定対象ロール4の軸と支持枠5とが例えば上方か
ら見て正しく直交していたとしても、側方から見た場合
には直交していない場合がある。例えば、図6に示す一
対のロール1,2において、 (a) ロール軸に対する鋼帯3の走行方向のねじれ (b) 上下のロール1,2のロール間隔がロールの左右端
で異なる。 このような状態においては、図7(a)において、測定
対象ロール4の軸が紙面に対して直交せずに傾斜するの
で、3つの距離センサ6a,6b,6cが対向する測定
対象ロール4の外周面上の各測定点を含む面は測定対象
ロール4の軸に直交しない。
【0011】その結果、各測定点を含む面で測定対象ロ
ール4を切断した場合、測定対象ロール4の測定断面は
真円ではなくて楕円となる。この楕円を円とみなして半
径Rを算出すると、正しい半径より大きい半径となる。
【0012】このように、測定対象ロール4を施設に組
込んだままで、正しい半径を測定することは非常に困難
である。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
であり、最初から測定対象ロールの測定断面を真円では
なくて楕円と見なすことにより、たとえ測定対象ロール
の軸と複数の測定点を含む面が正確に直交していなかっ
たとしても、常に測定対象ロールの径を正確に求めるこ
とができ、高い測定精度を維持したままで、測定作業能
率を大幅に向上できるロール径測定方法及びロール径測
定装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明のロール径測定方法においては、測定対象ロー
ルの外周面に対向すると共に、測定対象ロールの軸に対
してほぼ直交する方向の5ヶ所以上の各位置から測定対
象ロールの外周面までの各距離を測定し、各距離と各位
置から測定対象ロールの各測定点の二次元座標を算出
し、この5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円と見な
して、5個以上の二次元座標から楕円の短軸長を測定対
象ロールの半径として算出している。
【0014】また、別の発明のロール径測定装置におい
ては、測定対象ロールの外周面に対向すると共に、測定
対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向に互い離間し
て配設され、測定対象ロールの外周面上のそれぞれ対向
する測定点までの距離を測定する5個以上の距離センサ
と、各距離センサからの距離と距離センサ相互間の距離
とから測定対象ロールの各測定点の二次元座標を算出す
る座標算出手段と、5個以上の二次元座標を通る曲線を
楕円と見なして、5個以上の二次元座標から楕円の短軸
長を、測定対象ロールの半径として算出する短軸長算出
手段とを備えている。
【0015】さらに、別の発明のロール径測定装置にお
いては、測定対象ロールの外周面に対向すると共に、測
定対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向に移動自在
に設けられた支持部材と、支持部材に取付けられ、測定
対象ロールの外周面上の対向する測定点までの距離を測
定する距離センサと、支持部材を測定対象ロールの軸に
対してほぼ直交する方向に移動させながら、測定対象ロ
ールの外周面上の5ヶ所以上の測定点までの各距離及び
距離センサの各移動距離を順次測定していく測定手段
と、測定手段で得られた距離センサからの各距離と該当
距離における測定センサの各移動距離とから測定対象ロ
ールの各測定点の二次元座標を算出する座標算出手段
と、5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円と見なし
て、5個以上の二次元座標から楕円の短軸長を、測定対
象ロールの半径として算出する短軸長算出手段とを備え
ている。
【0016】次に、このように校正されたロール径測定
方法及びその装置における測定動作原理を説明する。前
述したように、測定対象ロールの軸とこの測定対象ロー
ルの外周面上の複数の測定点を含む面が正確に直交して
いないと、各測定点を含む面で測定対象ロールを切断し
た場合、測定対象ロールの測定断面は真円ではなくて楕
円となる。
【0017】一般に、円柱を軸に対して傾斜する面で切
断した場合、円柱の切断面は楕円になり、円柱の半径
は、この楕円の短軸長となる。したがって、測定対象ロ
ールの各測定点を含む面で測定対象ロールを切断して得
られる測定断面における楕円の形状を特定して、この楕
円の短軸長を求めればよい。
【0018】図4に示すように、(x−y)の二次元座
標系で、長軸と短軸とがx軸,y軸に対して任意の方向
を向き、また、原点がxy座標の原点に対してx軸方向
にα、y軸方向にβだけずれている一般的な楕円Aは
a,b,cの係数を用いて下記の一般式で示される。
【0019】 a(x−α)2 +b(x−α)(y−β)+c(y−β)2 =1 …(1) この楕円Aを示す式には、a,b,c,α,βの合計5
個の未知数が含まれる。したがって、楕円A上の5つの
点(測定点)P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 における、
実際のx,y値(座標)を代入した5つの連立方程式を
作成して、この連立方程式を解けば、上述したa,b,
c,α,βの合計5個の未知数が求まり、楕円Aが一義
的に求まる。
【0020】楕円Aが特定されれば、公知の(2) 式で示
される短軸長BS (=半径R)が求まる。 BS =[4(a+b)-{ (a+c)2 +16(b2 -4ac)}1/21/2 ÷[2( 4ac-b2 ) ]1/2 …(2) 上述した楕円A上の5点P1 〜P5 の各座標(x,y)
を求める手法として、請求項に記載したように、図4に
おいて、測定対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向
の5ヶ所以上の各位置Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 ,Q5
ら測定対象ロールの外周面(楕円A)の各対向位置(測
定点)P1 〜P5 までの各距離(y軸方向距離)を測定
し、この各距離と各位置(x軸方向位置)から測定対象
ロールの各点(測定点)P1 〜P5 の各二次元座標
(x,y)を算出している。
【0021】説明を簡単にするために、図示するよう
に、中央の測定点P3 の座標(x,y)を原点(0,
0)とし、その他の各点(測定点)P1 ,P2 ,P4
5 の各座標を(x1 ,y1 ),(x2 ,y2 ),(x
4 ,y4 ),(x5 ,y5 )とすると、それぞれ各点
(測定点)P1 〜P5 に対応して下記に示す5つの式か
らなる連立方程式(3) が得られる。
【0022】 a(x1 −α)2 +b(x1 −α)(y1 −β)+c(y1 −β)2 =1 a(x2 −α)2 +b(x2 −α)(y2 −β)+c(y2 −β)2 =1 aα2 +bαβ+cβ2 =1 a(x4 −α)2 +b(x4 −α)(y4 −β)+c(y4 −β)2 =1 a(x5 −α)2 +b(x5 −α)(y5 −β)+c(y5 −β)2 =1 …(3) したがって、この連立方程式(3) を解き、(1) 式の楕円
Aを定め、(2) 式で楕円Aの短軸長BS (=半径R)を
算出すればよい。
【0023】このように測定対象ロールの測定断面を真
円ではなくて最初から楕円と見なして測定することによ
って、たとえ測定対象ロールの軸と複数の測定点を含む
面が正確に直交していなかったとしても、高い精度で測
定対象ロールの径を測定できる。
【0024】なお、測定対象ロールの軸に対してほぼ直
交する方向の5ヶ所以上の各位置から測定対象ロールの
外周面までの各距離を測定する手法として、上述した5
ヶ所の各位置に、測定対象ロールの外周面までの距離を
測定する距離センサを配設する手法と、一つの距離セン
サの位置を順次移動させて、各位置で測定対象ロールの
外周面までの距離を測定する手法がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面を用
いて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態のロール
径測定方法が採用されたロール径測定装置の要部を示す
斜視図である。
【0026】この第1実施形態においては、鉄鋼プラン
トにおける圧延設備に組込まれた2本の圧延ロールを測
定対象ロール11a,11bとしている。測定対象ロー
ル11a,11bを両側から軸支するフレーム12a,
12bの内面に、測定対象ロール11a,11bの軸と
直交する方向にガイド溝13a,13bが刻設されてい
る。
【0027】測定ヘッド14の両側に水平アーム15
a,15bが取付けられており、この水平アーム15
a,15bの先端に取付けられたガイドローラ15cが
前記各ガイド溝13a,13bに係止されている。
【0028】したがって、測定ヘッド14は各ガイド溝
13a,13bに沿って図中矢印15方向に自由に移動
可能である。測定ヘッド14内には複数の距離センサ1
6a〜16eと測定用コンピュータ17が組込まれてい
る。したがって、この測定ヘッド14は複数の距離セン
サ16a〜16eを支持する支持部材を構成する。
【0029】図2は測定ヘッド14の内部構成を示す透
視図である。測定ヘッド14の底面には、測定対象ロー
ル11a(11b)の軸18にほぼ直交する方向に5個
の距離センサ16a,16b,16c,16d,16e
が配設されている。各距離センサ16a〜16eは例え
ばレーザ距離計で構成されており、測定対象ロール11
a(11b)の外周面における自己が対向する点(測定
点)までの各垂直方向(y軸方向)の距離L1 ,L2
3 ,L4 ,L5 を測定する。
【0030】各距離センサ16a〜16eで測定された
各距離L1 ,L2 ,L3 ,L4 ,L5 は、前記測定用コ
ンピュータ17を構成するA/D変換器19でデジタル
値に変換されたのち制御部20へ入力される。制御部2
0へ入力された各距離L1 〜L5 をカードリーダライタ
21に挿入されたICカード22に書込む。なお、測定
ヘッド14内には、各電子部品に対して駆動電圧を供給
するバッテリ23が搭載されている。
【0031】各距離センサ16a〜16eで測定された
各距離L1 〜L5 が書込まれたICカード22は別位置
に配設された解析用コンピュータ24のカードリーダラ
イタ25へ挿入される。カードリーダライタ25で読取
られた各距離L1 〜L5 は次の座標算出部26へ入力さ
れる。
【0032】また、x座標メモリ27内には、測定ヘッ
ド14内に配設された5個の距離センサ16a,16
b,16c,16d,16eにおける測定対象ロール1
1a(11b)の軸18に直交する方向、すなわち図4
におけるx−y座標面におけるx軸方向の各位置x1
2 ,x3 ,x4 ,x5 が記憶されている。
【0033】なお、前述したように測定ヘッド14は矢
印15で示すx軸方向に移動自在であるので、上記各x
軸方向位置x1 〜x5 は一つの距離センサのx軸方向位
置を基準とした相対位置で記憶されている。すなわち、
x−y座標のx方向原点を基準とした距離センサのx座
標とすればよい。
【0034】各距離センサ16a〜16eで測定された
x−y座標系におけるy軸方向の各距離L1 〜L5 及び
各x座標が得られると、測定対象ロール11a(11
b)の各距離センサ16a〜16eが対向する図4に示
す各点(測定点)P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 の座標
は簡単な幾何学的考察によって得られる。
【0035】座標算出部26は各点(測定点)P1 ,P
2 ,P3 ,P4 ,P5 の座標(x1,y1 ),(x2
2 ),(x3 ,y3 ),(x4 ,y4 ),(x5 ,y
5 )を算出して次の連立方程式作成部28へ送出する。
【0036】連立方程式作成部28は下記(4) 式で示す
楕円Aの各未知数a,b,c,α,βを求めるための連
立方程式を作成して次の連立方程式算出部29へ送出す
る。 a(x1 −α)2 +b(x1 −α)(y1 −β)+c(y1 −β)2 =1 a(x2 −α)2 +b(x2 −α)(y2 −β)+c(y2 −β)2 =1 a(x3 −α)2 +b(x3 −α)(y3 −β)+c(y3 −β)2 =1 a(x4 −α)2 +b(x4 −α)(y4 −β)+c(y4 −β)2 =1 a(x5 −α)2 +b(x5 −α)(y5 −β)+c(y5 −β)2 =1 …(4) 連立方程式算出部29は入力した連立方程式(4) をコン
ピュータを用いて、例えばニュートンの方法で示す逐次
計算法方を用いて効率的に解くために、連立方程式(3)
の各式を変形して下記(5) 式に示す5個の関数fi を作
成する。
【0037】 fi (a,b,c,α,β) =a(xi −α)2 +b(xi −α)(yi −β)+c(yi −β)2 −1 =0 i= 1,2,3,4,5 …(5) 但し、インデックスiは各位置P1 〜P5 に対応する。
次に、各関数fi のk次の偏微分は(6) 式で示される。
【0038】
【数1】 ここで、ニュートンの方法の逐次近似式を用いて(7) 式
に示すように各未知数a,b,c,α,βの次数を低下
させる。
【0039】
【数2】 したがって、各未知数a,b,c,α,βは下記行列式
(8) を逐次計算することによって容易に得られる。
【0040】
【数3】
【0041】そして、得られた各未知数a,b,cを用
いて測定対象ロール11a(11b)の測定断面である
楕円Aの短軸長BS としての測定対象ロール11a(1
1b)の半径Rを(9) 式で求める。
【0042】 R=BS =[4(a+b)-{ (a+c)2 +16(b2 -4ac)}1/21/2 ÷[2( 4ac-b2 ) ]1/2 …(9) 連立方程式算出部29で算出した半径Rをプリンタ30
へ印字出力する。
【0043】以上で一つの測定対象ロール11a(11
b)の半径Rの測定処理が終了したので、操作員は測定
ヘッド14を他方の測定対象ロール11b(11a)の
上方位置へガイド溝13a,13bに沿って移動させ
る。そして、各距離センサ16a〜16eが測定対象ロ
ール11b(11a)の外周面に対向した状態で各距離
センサ16a〜16eを起動されて外周面の各点(測定
点)までの各距離L1 〜L5 の測定を行う。
【0044】このように構成されたロール径測定装置に
おいては、(a) 水平アーム15a,15bの先端のガ
イドローラ15cとガイド溝13a,13bとの間に存
在する隙間によって、測定ベッド14に組込まれている
5個の距離センサ16a〜16bの配設方向が測定対象
ロール11a,11bの軸18に正確に直交していない
場合、(b) 例えば図6に示す圧延設備等のように一対
のロール1,2のロール間隔(レベル差)がロールの左
右の両端で異なることに起因して、測定対象ロール11
a,11bが左右方向に傾斜した場合、(c) ロール軸
に対する鋼帯の走行方向のねじれ等の状態において発生
する測定対象ロール11a,11b上における各距離セ
ンサ16a〜16eの各測定点P1 〜P5 を含む面で、
この測定対象ロール11a(11b)を切断した場合の
測定断面が真円ではなくて楕円Aになったとしても、こ
の楕円Aの短軸長BS を求めることによって、測定対象
ロール11a,11bの半径Rを正確に測定できる。
【0045】したがって、測定作業員は各距離センサ1
6a〜16bの配列方向を測定対象ロール11a,11
bの軸18に対して目見当で直交させるのみでよいの
で、測定作業能率を大幅に向上できる。
【0046】さらに、測定ヘッド14やガイドローラ1
5cやガイド溝13a,13bにおいてさほど高い寸法
精度が要求されることはない。 (第2実施形態)図5は発明の第2実施形態のロール径
測定方法が採用されたロール径測定装置の要部を示す斜
視図である。図1に示す第2実施形態のロール径測定装
置と同一部分には同一符号が付してある。したがって、
重複する部分の詳細説明は省略されている。
【0047】この第2実施形態において、測定ヘッド1
4aには測定用コンピュータ17の他に1個の距離セン
サ16のみが取付けられている。さらに、別のフレーム
31が水平アーム32a,32b及びガイドローラ33
を介して、測定対象ロール11a,11bを両側から軸
支するフレーム12a,12bの内面に刻設されたガイ
ド溝13a,13bに係止されている。したがっい、こ
のフレーム31も、測定ヘッド14aと同様に、図中矢
印15方向(x軸方向)へ移動可能である。
【0048】フレーム31の測定ヘッド14aの対向面
には別の距離センサ34が取付けられている。この距離
センサ34は測定ヘッド14aまでの距離XL を測定す
る。そして、測定ヘッド14aの距離センサ16で得ら
れた測定対象ロール11a(11b)までの距離L及び
フレーム31の距離センサ34で得られた距離XLは解
析用コンピュータ24へ入力される。
【0049】このような構成のロール径測定装置におい
て、フレーム31の矢印15方向(x軸方向)の位置を
固定して、測定ヘッド14aを矢印15方向(x軸方
向)へ移動させながら、測定対象ロール11a(11
b)の外周面の5ヶ所の点(測定点)P1 ,P2 ,P
3 ,P4 ,P5 までの各距離L1 ,L2 ,L3 ,L4
5 を順番に測定していく。同時に、フレーム31の別
の距離センサ34で測定点P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P
5 におけるx軸方向の各距離XL1,XL2,XL3,XL4
L5を順番に測定していく。
【0050】解析用コンピュータ24の座標算出部26
は、y軸方向の各距離L1 ,L2 ,L3 ,L4 ,L5
びx軸方向の各距離XL1,XL2,XL3,XL4,XL5から
前記楕円Aの各点(測定点)P1 〜P5 の各座標(x
1 ,y1 )〜(x5 ,y5 )を算出する。
【0051】したがって、連立方程式作成部28及び連
立方程式算出部29は前述した計算手順で測定対象ロー
ル11a(11b)の半径Rを算出する。一つの測定対
象ロール11a(11b)の半径Rの測定処理が終了す
ると、操作員は測定ヘッド14a及びフレーム31を他
方の測定対象ロール11b(11a)の手前位置へ移動
させる。そして、フレーム31を固定した状態で測定ヘ
ッド14aのみを矢印15方向へ移動させながら、距離
センサ16で各測定点までの距離を順次測定していく。
【0052】このような構成のロール径測定装置におい
ても、測定対象ロール11a,11bの半径Rは楕円A
の短軸長BS を用い算出しているので、第1実施形態と
同様の効果を得ることができる。
【0053】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。各実施形態においては、各測定対
象ロール11a,11bの外周面の5ヶ所の測定点にお
ける座標を用いたが、例えば6ヶ所または7ヶ所以上の
測定点の座標を測定してもよい。
【0054】測定点が多くなると、楕円Aの各定数a,
b,c,α,βを、例えば最小二乗法を用いて算出する
ことによって、測定対象ロールの半径Rをより精度よく
求めることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明のロール径測
定方法及びロール径測定装置においては、最初から測定
対象ロールの測定断面を真円ではなくて楕円と見なし
て、測定対象ロールの外周面上の5ヶ所以上の測定点に
おける座標を求めている。そして、この座標から楕円を
求め、さらにこの楕円の短軸長を測定対象ロールの半径
として求めている。
【0056】したがって、たとえ測定対象ロールの軸と
複数の測定点を含む面が正確に直交していなかったとし
ても、常に測定対象ロールの径を正確に求めることがで
き、高い測定精度を維持したままで、測定作業能率を大
幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わるロール径測定
方法が適用されたロール径測定装置の要部を示す斜視図
【図2】 同ロール径測定装置における測定ヘッドの透
視図
【図3】 同ロール径測定装置の解析用コンピュータの
ブロック構成図
【図4】 同ロール径測定装置の測定原理を説明するた
めの図
【図5】 本発明の第2実施形態に係わるロール径測定
装置の要部を示す斜視図
【図6】 製鉄プラントにおける圧延工程を示す模式図
【図7】 従来のロール径測定装置及び測定原理を示す
【符号の説明】
11a,11b…測定対象ロール 13a,13b…ガイド溝 14…測定ヘッド 16,16a〜16e,34…距離センサ 17…測定用コンピュータ 18…軸 21,25…カードリーダライタ 22…ICカード 26…座標算出部 28…連立方程式作成部 29…連立方程式算出部 31…フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象ロールの外周面に対向すると共
    に、前記測定対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向
    の5ヶ所以上の各位置から前記測定対象ロールの外周面
    までの各距離を測定し、 この各距離と前記各位置から前記測定対象ロールの各測
    定点の二次元座標を算出し、 この5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円と見なし
    て、前記5個以上の二次元座標から前記楕円の短軸長を
    前記測定対象ロールの半径として算出するロール径測定
    方法。
  2. 【請求項2】 測定対象ロールの外周面に対向すると共
    に、前記測定対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向
    に互い離間して配設され、前記測定対象ロールの外周面
    上のそれぞれ対向する測定点までの距離を測定する5個
    以上の距離センサと、 この各距離センサからの距離と前記距離センサ相互間の
    距離とから前記測定対象ロールの各測定点の二次元座標
    を算出する座標算出手段と、 この5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円と見なし
    て、前記5個以上の二次元座標から前記楕円の短軸長
    を、前記測定対象ロールの半径として算出する短軸長算
    出手段とを備えたロール径測定装置。
  3. 【請求項3】 測定対象ロールの外周面に対向すると共
    に、前記測定対象ロールの軸に対してほぼ直交する方向
    に移動自在に設けられた支持部材と、 この支持部材に取付けられ、前記測定対象ロールの外周
    面上の対向する測定点までの距離を測定する距離センサ
    と、 前記支持部材を前記測定対象ロールの軸に対してほぼ直
    交する方向に移動させながら、前記測定対象ロールの外
    周面上の5ヶ所以上の測定点までの各距離及び前記距離
    センサの各移動距離を順次測定していく測定手段と、 この測定手段で得られた前記距離センサからの各距離と
    該当距離における前記測定センサの各移動距離とから前
    記測定対象ロールの各測定点の二次元座標を算出する座
    標算出手段と、 この5個以上の二次元座標を通る曲線を楕円と見なし
    て、前記5個以上の二次元座標から前記楕円の短軸長
    を、前記測定対象ロールの半径として算出する短軸長算
    出手段とを備えたロール径測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0974892A2 (en) 1998-07-22 2000-01-26 Seiko Epson Corporation Printing system, printer and print server
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WO2020070668A1 (en) * 2018-10-05 2020-04-09 Sica S.P.A. Method and device for measuring the dimensions of the transversal cross-section of pipes

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