JPH10205528A - 動圧軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

動圧軸受装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10205528A
JPH10205528A JP33118597A JP33118597A JPH10205528A JP H10205528 A JPH10205528 A JP H10205528A JP 33118597 A JP33118597 A JP 33118597A JP 33118597 A JP33118597 A JP 33118597A JP H10205528 A JPH10205528 A JP H10205528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynamic pressure
bearing
bearing device
thin
sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33118597A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoki Usui
本基 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP33118597A priority Critical patent/JPH10205528A/ja
Publication of JPH10205528A publication Critical patent/JPH10205528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動圧発生用溝等の動圧面に施す所定の加工の
加工精度を向上すると共に、加工時間を短縮し、さらに
該所定の加工を行う工具の寿命を向上し、しかも環境温
度変化に伴うモータ特性の悪化を招くことを防止する。 【解決手段】 厚みのある軸受リング5aに嵌合固定さ
れたスリーブ5bを、軸受リング5aよりも薄肉且つ均
等圧縮変形可能として、軸受リング5aに対して真円度
を確保しながら良好に圧入し得ると共に、該スリーブ5
bを、軸受リング5aよりも軟質として、加工性を良化
し得るように構成し、さらにスリーブ5bを保持する軸
受リング5aを、スリーブ5bより硬質で厚肉として、
環境温度変化による熱膨張の影響を受け難いように構成
してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受流体の動圧に
よってシャフト(軸)と軸受部材とを相対的に回転可能
に支承するように構成した動圧軸受装置及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、軸受流体の動圧によってシャ
フト(軸)と軸受部材とを相対的に回転可能に支承する
ように構成した動圧軸受装置が知られている。このよう
な動圧軸受装置では、軸受部材を、比較的柔らかい材料
として、例えば銅合金等より構成して製造する上での加
工を容易にしようとすると、この銅合金等により構成し
た軸受装置を高速回転用のモータに適用した場合、高速
回転による環境温度変化に伴い軸受隙間が高温時には広
がり低温時には狭まって、動圧を発生させるための軸受
流体の粘性変化が生じ、動圧軸受特性、即ちモータ特性
が悪化するため、軸受部材を銅合金のような比較的柔ら
かい材料により構成することはできなかった。このた
め、当該軸受部材を、例えばステンレス鋼または鉄系材
質またはNi合金等の低膨張性を有する金属材料より構
成し、銅合金等に比較して環境温度変化による熱膨張の
影響を受け難くし、もって所望のモータ特性を得るよう
にしている。
【0003】そして、当該軸受部材は、先ず無垢材から
軸受ブランクを製作し、次いで内周面に、中心孔のため
の荒加工、荒仕上げ加工、軸受部間に油溜り部加工、軸
受部に動圧発生用溝加工、最後に仕上げ加工等の軸受加
工を施すことにより、得られるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記動
圧軸受装置及びその製造方法においては、以下の問題点
があった。すなわち、軸受部材が、上述のように、例え
ばステンレス鋼または鉄系材質またはNi合金等の低膨
張性を有する金属材料より構成されており、これら材料
は一般的に硬質で、切削性や転造性等の加工性が悪いた
め、動圧発生用溝等の加工による精度(加工後の精度)
が悪く、しかも加工に長時間を要し、さらに例えばダイ
ヤモンド工具等の高寿命の工具を使えずに工具寿命が短
くなるといった問題があった。
【0005】そこで本発明は、動圧発生用溝等の動圧面
に施す所定の加工の加工精度を向上できると共に加工時
間を短縮でき、さらに当該所定の加工を行う工具の寿命
を向上でき、しかも環境温度変化に伴うモータ特性の悪
化を招くことがない動圧軸受装置及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる動圧軸受装置では、軸受部材とシャ
フトとが相対回転可能に挿嵌され、これら軸受部材又は
シャフトの軸受面を構成する少なくとも一方側の表面に
動圧発生用溝が設けられ、上記動圧発生用溝が形成され
た軸受面と他方側の軸受面とを対向させて上記軸受部材
とシャフトとを相対回転させるようにしてなる動圧軸受
装置において、前記軸受部材又は上記シャフトの上記動
圧発生用溝が形成される軸受面を有する側を、所定の肉
厚を有する本体部材と、この本体部材に固定されて当該
本体部材よりも軟質で薄肉且つ均等圧縮変形可能な薄肉
スリーブとにより構成し、上記薄肉スリーブ表面に、動
圧発生用溝を形成している。
【0007】また、本発明の動圧軸受装置においては、
本体部材は、軸受部材を構成する内周面が円形状であっ
て厚みのある軸受体であり、該軸受体の内周面に薄肉ス
リーブを嵌合固定し、上記薄肉スリーブの内周面に動圧
発生用溝を形成すればよく、上記軸受体は、ステンレス
鋼、鉄系材質、Ni合金等の低膨張性を有する硬質材に
より構成される一方、薄肉スリーブは、上記軸受体より
軟質な材質である。例えば、リン青銅、黄銅、銅、白
銅、洋白の何れかを採用することができる。
【0008】また、軸受部材の軸受体は円筒形状をして
おり、該軸受体の外周が、固定フレームに形成された軸
受ホルダーの内周に取り付けられ、薄肉スリーブの内周
面に形成された動圧発生用溝により発生する動圧作用に
よりシャフトを回転可能に支持するように構成すること
ができ他、上記軸受体の外周が回転体に形成された軸受
ホルダーの内周に取り付けられ、薄肉スリーブの内周面
に形成された動圧発生用溝により発生する動圧作用によ
り上記軸受部材は固定フレームに固定されたシャフトに
回転可能に支持されるように構成することができ、さら
にまた、軸受部材の軸受体の外周部には、ディスクを保
持する回転体が一体に形成されて一つの部品として構成
されてなり、上記薄肉スリーブの内周面に形成された動
圧発生用溝により発生する動圧作用により、固定フレー
ムに固定された上記シャフトに回転可能に支持させても
よい。
【0009】さらにまた、本発明の本体部材は、シャフ
トを構成する外周面が円形状であって厚みのある中心軸
であり、該中心軸の外周面に薄肉スリーブを嵌合固定す
るようにしてもよい。
【0010】また、本発明では、軸受部材とシャフトと
を相対回転可能に挿嵌し、上記軸受部材又はシャフトの
軸受面を構成する少なくとも一方側の表面に動圧発生用
溝を設け、上記動圧発生用溝が形成された軸受面と他方
側の軸受面とを対向させて上記軸受部材とシャフトとを
相対回転させるようにしてなる動圧軸受装置を製造する
方法であって、前記軸受部材又は上記シャフトの上記動
圧発生用溝が形成される軸受面を有する側を、厚みのあ
る本体部材と、この本体部材に嵌合固定され該本体部材
よりも軟質で薄肉且つ均等圧縮変形可能な薄肉スリーブ
とよにより構成するにあたって、上記薄肉スリーブを上
記本体部材に嵌合固定したのちに、上記薄肉スリーブの
周面に、動圧発生用溝を形成するようにしている。
【0011】このような本発明における動圧軸受装置及
びその製造方法によれば、真円度を確保しながら良好な
嵌合固定が行われると共に、動圧発生用溝等、施す所定
の加工の加工精度が向上され、加工時間が短縮され、さ
らに当該所定の加工を行う工具の寿命が向上されるよう
になっている。
【0012】また、本発明によれば、薄肉スリーブの厚
みはできるだけ薄くする一方、この薄肉スリーブを保持
する軸受体又は中心軸は上記薄肉スリーブより硬質で厚
肉とすることによって、環境温度変化に伴うモータ特性
の悪化が殆ど生じないようになっている。
【0013】このとき、薄肉スリーブが、リン青銅、黄
銅、銅、白銅、洋白等の何れかからなる場合には、加工
の加工精度が向上される。
【0014】また、薄肉スリーブの肉厚を0.1mm〜
0.6mmにしておけば、当該スリーブが真円度を確保
しながら良好に嵌合固定される。
【0015】さらに、薄肉スリーブの外径又は内径を軸
受体の内径又は外径よりも0.002mm〜0.08m
m大きく形成しておけば、当該スリーブが真円度を確保
しながら良好に嵌合固定される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明を適用した軸回
転型のHDD(ハードディスク駆動用)スピンドルモー
タを表した半横断面図である。この図1に示されるモー
タは、軸受装置を本体ドライブ装置に固定するための固
定フレーム1側に組み付けられたステータ組と、このス
テータ組に対して軸方向に組み付けられたロータ組とか
ら構成されている。
【0017】上記固定フレーム1には、円筒状の軸受ホ
ルダー2が立設されている。この円筒状の軸受ホルダー
2の外周側には、巻線3が巻回されたステータコア4が
装着されており、一方当該軸受ホルダー2の内周側に
は、ラジアル軸受部材5が装着されている。
【0018】この軸受部材5は、軸受部材の本体部材で
あり軸受ホルダー2の内周面に装着される軸受体として
の円筒状の軸受リング5aと、この軸受リング5aに圧
入された薄肉スリーブ5bとからなる。この薄肉スリー
ブ5bの内周面(シャフト対向面)には、その軸線方向
略中央にシャフト(回転軸)6との隙間を軸受隙間より
拡大してなる油溜り部5dが環状に形成されていると共
に、この油溜り部5dを挟む軸線方向両側に例えば公知
のヘリングボーン形状等をなす動圧発生用溝5c,5c
(図2(e)参照)が環状に並列するように凹設されて
いる。この油溜り部5dは、薄肉スリーブ5bのみを用
いて形成してもよいし、当該薄肉スリーブ5bだけでな
く軸受リング5aの内周面をも若干削るようにして形成
してもよい。
【0019】上記軸受リング5aは、例えばステンレス
鋼または鉄系材質またはNi合金等の低膨張性を有する
硬質材により構成されている。
【0020】また、上記薄肉スリーブ5bは、上記軸受
リング5aに比して極めて薄肉であり、上記軸受リング
5aより軟質な例えばリン青銅等の材質により構成され
ている。なお、当該薄肉スリーブ5bの材質としては、
上記リン青銅に限られるものではなく、上記軸受リング
5aより軟質な材質であれば良く、例えば黄銅、銅、白
銅、洋白等の何れかから構成するようにしても良い。
【0021】上記ラジアル軸受部材5の薄肉スリーブ5
b内には、シャフトとしての回転軸6が挿入配置されて
おり、上記動圧発生用溝5c,5cが形成された軸受面
と回転軸6との周対向する部分により、一対の動圧軸受
部7,7が軸方向に並列形成されている。また、これら
両動圧軸受部7,7を含む円筒状空間内(油溜り部5d
を含む)には、軸受流体としての磁性流体8が連続して
充填されている。そして、上記動圧発生用溝5c,5c
のポンピング作用によって発生される磁性流体8の動圧
力により、ラジアル軸受部材5に対して回転軸6が回転
自在に支承されるように構成されている。尚、軸受流体
として磁性流体を用いる場合はシャフトとして磁性材を
用いるが、必ずしも軸受流体は磁性流体である必要はな
く、その場合、シャフトは磁性材でなくてもよい。ま
た、軸受流体の充填のしかたも連続充填に限らず任意で
ある。
【0022】上記回転軸6の図示上端部分には、ハブ9
が固着されている。このハブ9は、磁気ディスク等のメ
ディアを外周部に装着する中空円筒状の胴部9aを有し
ていると共に、この胴部9aの内周壁面に環状のバック
ヨーク11を介してモータを構成する環状の駆動マグネ
ット12が装着されている。そして、この駆動マグネッ
ト12は、前述したステータコア4の外周面に環状に対
向するように配置されている。
【0023】上記フレーム1の上記回転軸6に対向する
部分は、スラスト板18によって閉塞されている。この
スラスト板18と回転軸6との間には、上述した動圧軸
受部7内の磁性流体8が連続して一連に充填されてお
り、スラスト板18の図示上面及び回転軸6の図示下端
面の少なくとも一方に、動圧発生用溝が形成されてい
る。そして、該動圧発生用溝のポンピング作用によって
発生される磁性流体8の動圧力により、スラスト板18
に対して回転軸6が浮上支持されるように構成されてい
る。
【0024】上記軸受部材5における図示上端の開口部
(外部開放側)には、上記磁性流体8の外部漏出を防止
する中空円筒状のシール用磁石13が配置されている。
このシール用磁石13の外周壁面は、上記軸受ホルダー
2の内周壁面に装着されたリング状の磁性ヨーク19に
固着されており、内周壁面13aは、回転軸6の外周壁
面に対する半径方向の距離が外部開放側(図示上方)に
向かって連続的に拡大するテーパ状の傾斜壁面に形成さ
れて、当該シール用磁石13の傾斜壁面13aの軸方向
の所定位置まで、上述した動圧軸受部7内の磁性流体8
が連続して一連に充填されている。
【0025】すなわち、このシール用磁石13からの磁
束は、磁性材からなる回転軸6、軸受部材5、磁性ヨー
ク19を通る磁気回路を形成して、回転軸6とシール用
磁石13との間の磁性流体8に対して作用すると共に、
外方へ向かって拡大する傾斜壁面13aによる隙間距離
の変化に従って、回転軸6とシール用磁石13との間に
形成される磁束の密度が、外部開放側に向かって徐々に
粗となり、その結果、磁性流体8が回転軸6とシール用
磁石13との間に磁気的に良好に保持されて外部開放側
への漏出が防止されるように構成されている。
【0026】次に、この軸受部材5の製造方法を、図2
を参照しながら以下説明する。薄肉スリーブ5bは、先
ず引抜き工法によって、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋
白等の何れかからなる棒材から、肉厚0.2mm〜0.
4mmであって、軸受リング5aに対する圧入代が片側
0.001mm〜0.04mmとなるパイプ材20を製
作し(図2(a)参照)、次いでこのパイプ材20の両
端部を切断加工して、図2(b)に示される薄肉スリー
ブ5bを得る。
【0027】一方、軸受体としての軸受リング5aは、
ステンレス鋼または鉄系材質またはNi合金等からなる
無垢材から円筒状の軸受ブランクを製作し、次いで必要
箇所(特に内周面)にレース加工を施して、図2(c)
に示される軸受リング5aを得る。
【0028】このようにして軸受リング5a及び薄肉ス
リーブ5bが得られたら、図2(d)に示されるよう
に、軸受リング5aに対して薄肉スリーブ5bを圧入す
る。この時、薄肉スリーブ5bが、上述したように、軸
受リング5aよりも薄肉で肉厚であって、動圧溝形成に
必要な厚さであり、且つ圧入可能な肉厚0.2mm〜
0.4mmにされているため、均等圧縮変形されて軸受
リング5aに対して真円度が確保されながら良好に圧入
される。この時、軸受リング5aに対する薄肉スリーブ
5bの圧入を確実にするため、圧入した薄肉スリーブ5
bの内周面をボール又はピン等により拡大変形させ、薄
肉スリーブ5bの軸受リング5aへの固定をより確実な
ものとしてよい。
【0029】しかる後、上記薄肉スリーブ5bの内周面
に対して、孔荒加工、荒仕上げ加工、油溜り部5dを形
成する加工、動圧発生用溝5cを形成する加工、仕上げ
加工等の軸受加工を施し、図1及び図2(e)に示され
る軸受部材5が得られることになる。なお、動圧発生用
溝5cを切削加工ではなく、例えば転造加工等により形
成するようにしても良い。
【0030】このように、本実施形態においては、薄肉
スリーブ5bを、軸受リング5aよりも薄肉且つ均等圧
縮変形可能としているため、軸受リング5aに対して真
円度を確保しながら良好に圧入し得ると共に、当該薄肉
スリーブ5bを、軸受リング5aよりも軟質としている
ため、加工性を良くすることができるようになり、もっ
て動圧発生用溝5c等のシャフト対向面に対して施す所
定の加工の加工精度を向上させることができ、また加工
時間を短縮でき、さらに該所定の加工を行う工具の寿命
を向上できるようになっている。
【0031】また、薄肉スリーブ5bを保持する軸受リ
ング5aを、薄肉スリーブ5bより硬質で厚肉としてい
るため、環境温度変化による熱膨張の影響を受け難く、
環境温度変化に伴うモータ特性の悪化を防止することが
可能となっている。
【0032】因に、上述した製造方法によって得られた
軸受部材5の加工面の面粗度は0.4S以下となり、加
工面のうねりは従来の1/3となり、加工面の寸法精度
は従来の1/2となり、加工精度を従来に比して大幅に
向上させることができるようになった。また、加工時間
は従来の1/2となり、加工時間を従来に比して大幅に
短縮できるようになった。さらに、工具寿命は、ダイヤ
モンド工具等が使用可能となり、従来用いていた工具寿
命の約50倍以上となって、工具寿命を従来に比して大
幅に向上させることができるようになった。
【0033】尚、上記実施形態においては、薄肉スリー
ブ5bは、軸受リング5aに対する圧入代が片側0.0
01mm〜0.04mmとなるパルプ材20を製作し、
軸受リング5aに対して薄肉スリーブ5bを圧入するよ
うにしたが、薄肉スリーブ5bの外径を軸受リング5a
の内径とほぼ同じか若干小さく形成して薄肉スリーブ5
bを軸受リング5aの内部に挿入嵌合させた後、薄肉ス
リーブ5bの内周面をボール又はピン等により拡大変形
させることにより薄肉スリーブ5bを軸受リングの内部
に固定するようにしてもよい。
【0034】次に、上記軸受部材5の他の製造方法を、
図3を参照しながら以下説明する。薄肉スリーブ5b
は、先ず絞り工法によって、図3(a)に示すリン青
銅、黄銅、銅、白銅、洋白等からなる平板の薄板材21
から、肉厚及び軸受リング5aに対する圧入代が先の実
施形態と同様となる円柱状の突出部であるスリーブブラ
ンク22を製作し(図3(b)参照)、次いでこのスリ
ーブブランク22の円柱状の突出部両端を切断加工し
て、図3(c)に示される薄肉スリーブ5bを得る。一
方、軸受体としての軸受リング5aは、先の実施形態と
同様な材料を同様に用いて、図3(d)に示される軸受
リング5aを得る。
【0035】このようにして軸受リング5a及び薄肉ス
リーブ5bが得られたら、以降の図3(e)、(f)の
工程は、先の実施形態で説明した図2(d)、(e)の
工程と同様であり、これら工程を行うことにより、図3
(f)に示される軸受部材5が得られることになる。
【0036】次に、上記軸受部材5のさらに他の製造方
法を、図4を参照しながら以下説明する。薄肉スリーブ
5bは、図3で説明した実施形態と同様にして、図4
(b)に示される円柱状の突出部であるスリーブブラン
ク22を得る。また、軸受体としての軸受リング5a
は、先の実施形態と同様にして、図4(c)に示される
軸受リング5aを得る。
【0037】このようにして軸受リング5a及びスリー
ブブランク22が得られたら、図4(d)に示されるよ
うに、このスリーブブランク22の円柱状の突出部先端
22aをガイドにしながら、軸受リング5aに対してス
リーブブランク22を圧入する。
【0038】その後、このスリーブブランク22の両端
部を端面レース加工により取り除いて、図4(e)に示
される軸受リング5a及びこの軸受リング5aに圧入さ
れた薄肉スリーブ5bを得、以降の図4(f)の工程
は、先の実施形態で説明した図3(f)の工程と全く同
様であり、この工程を行うことにより、図4(f)に示
される軸受部材5が得られることになる。
【0039】このような実施形態であっても、先の実施
形態と同様な効果を得ることができるというのはいうま
でもなく、加えて軸受リング5aに対してスリーブブラ
ンク22を圧入する際に、スリーブブランク22の突出
部先端22aがガイドとなるため、圧入しやすくなって
いる。
【0040】以上本発明の実施形態を具体的に説明した
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるという
のはいうまでもない。例えば、上記実施形態においてさ
らに、薄肉スリーブ5bを軸受リング5aに圧入した
後、当該薄肉スリーブ5bに例えばサイジングバー等を
挿入し当該薄肉スリーブ5bの内径を軸受リング5aの
内周面に倣うように拡大変形させるようにすれば、軸受
リング5aに圧入した薄肉スリーブ5bの真円度をより
良好に確保することができると共に、軸受リング5aに
対する密着性(接合性)をより向上できるようになる。
【0041】また、上記実施形態においては、薄肉スリ
ーブ5bの肉厚を、特に好ましい範囲として0.2mm
〜0.4mmとしているが、0.1mm〜0.6mmの
範囲内にあれば、当該薄肉スリーブ5bを、軸受リング
5aに対して真円度を確保しながら良好に圧入又は挿入
することができる。
【0042】また、図1に示す動圧軸受装置では、軸受
装置及びモータを本体装置に固定するための固定フレー
ム1に上記軸受ホルダー2を立設し、この軸受ホルダー
2に円筒形状の軸受リング5aを固定するようにした
が、軸受ホルダー2を含む固定フレーム1と上記軸受リ
ング5aとを一つの部品からなる一体部品として構成
し、固定フレーム1と一体部品に形成された上記軸受リ
ング5aに対応する部分の内周面に薄肉スリーブ5bを
圧入するようにしてもよい。この場合、軸受体は、単な
る円筒形状ではなくなるが、例えば、円筒リングの外周
部にフレーム部となる円形又は四角形状の鍔部が一体形
成された部品となるだけであり、薄肉スリーブ5bの圧
入は前述の実施例と同様に行うことができる。
【0043】また、上記実施形態の動圧軸受装置を、デ
ィスク以外の例えばポリゴンミラー等の各種回転板を駆
動するためのモータ、軸受流体として磁性流体以外の例
えばオイル等を用いたモータ、空気等を用いたモータ、
軸を固定として軸受側が回転する所謂軸固定型のモー
タ、さらにはモータ以外の動圧軸受装置に対しても同様
に適用することができる。
【0044】上記軸固定型のモータの場合には、図1に
示す実施形態とは異なり、固定フレーム1にシャフト6
が固定される一方、回転する回転体であるハブ9に軸受
ホルダー2が一体形成され、この軸受ホルダー2に円筒
形状の軸受リング5aが固定されることになるが、この
場合も、軸受リング5aは、軸受ホルダー2とは別個に
単なる円筒形状として形成してもよいし、軸受ホルダー
2を含め上記ディスクを保持する回転体である上記ハブ
9と軸受リング5aとを一つの部品からなる一体部品と
した軸受体を構成し、その軸受体における軸受リング5
aに対応する箇所の内周面に薄肉スリーブ5bを圧入す
るようにしてもよい。
【0045】さらに、上記実施形態では、軸受部材に動
圧発生用溝が設けられた動圧軸受装置について説明した
が、シャフト側に動圧発生用溝が設けられた動圧軸受装
置に対しても固定軸として又は回転軸として同様に適用
することができる。この場合、シャフトは、シャフトの
本体部材となる外周面が円形状の厚みのある中心軸と、
この中心軸よりも軟質で薄肉且つ均等拡張変形可能で前
記中心軸の上記外周面に圧入された薄肉スリーブとから
構成されることになり、この薄肉スリーブ外周面に公知
の方法で動圧発生用溝を形成すればよい。この場合、中
心軸を図2(a)に示すパイプ材20に圧入して中心軸
の外周面に薄肉スリーブを圧入したシャフトとしてもよ
いが、以下に説明する製造方法であってもよい。
【0046】図5は、薄肉スリーブをシャフト側に形成
するときの他のシャフト6の製造方法を示すもので、先
ず薄肉スリーブを成形するにあたっては、図5(a)に
示す平板の薄板材21に絞り工法を施し、シャフトの中
心軸6aに対する圧入代が先の実施形態と同様となる円
柱状の突出部であるスリーブブランク22を製作する
(図5(b)参照)。次いで、その薄肉スリーブのスリ
ーブブランク22における円柱状の突出部内にシャフト
の中心軸6aを圧入し、図5(c)に示す薄肉スリーブ
のスリーブブランク22が嵌合固定された中心軸6aを
得る。この後、切断加工等によって形成した薄肉スリー
ブ5bの外周面にラジアル動圧発生用溝6bを公知の方
法により形成し、図5(d)に示すシャフト6を製造す
る。
【0047】尚、図5(c)に示す薄肉スリーブのスリ
ーブブランク22内に中心軸6aを嵌合固定した状態
で、薄肉スリーブのスリーブブランク22における円柱
状の突出部先端側をパンチ等により平坦化し、その平坦
面を、図5(e)に示すようにスラスト用の軸受面6c
として構成した後に、当該軸受面6cに対してスラスト
用の動圧発生用溝6dを形成するようにしてもよい。
【0048】また、上記のように円柱状の突出部である
薄肉スリーブのスリーブブランク22を製作した後に
(図5(b)参照)、その薄肉スリーブのスリーブブラ
ンク22における円柱状の突出部内に中心軸6aを圧入
するのではなく、円柱状の突出部である薄肉スリーブの
スリーブブランク22を製作するときに、中心軸6aを
用いて平板の薄板材21を同時に押し出し形成すること
により、図5(c)に示す薄肉スリーブのスリーブブラ
ンク22が嵌合固定された中心軸6aを円柱状の突出部
の形成と同時に得るようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の動圧軸受装
置及びその製造方法は、薄肉スリーブを、軸受体又はシ
ャフトとなる中心軸よりも薄肉且つ均等変形可能とした
ため、真円度を確保しながら良好に圧入し得ると共に、
当該薄肉スリーブを、軸受体又は中心軸よりも軟質と
し、加工性を良くしたものであるから、動圧発生用溝
等、施す所定の加工の加工精度を向上できると共に加工
時間を短縮でき、さらに当該所定の加工を行う工具の寿
命を向上できる。また、薄肉スリーブの厚みはできるだ
け薄くする一方、この薄肉スリーブを保持する軸受体又
は中心軸は上記薄肉スリーブより硬質で厚肉とし、環境
温度変化による熱膨張の影響を受け難いように構成した
ものであるから、環境温度変化に伴うモータ特性の悪化
を防止することが可能となる。
【0050】このように本発明の動圧軸受装置及びその
製造方法によれば、加工精度を向上できるため、その結
果、動圧軸受装置の品質及び信頼性を向上することが可
能となる。また、加工時間を短縮できると共に工具の寿
命を向上できるため、その結果、生産設備の稼動率及び
生産性を向上できると共に生産設備の投資を低減でき、
しかも製造コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した軸回転型のHDDスピンドル
モータを表した半横断面図である。
【図2】図1に示した動圧軸受装置を得るにあたっての
一製造方法を表した工程説明図である。
【図3】同上動圧軸受装置を得るにあたっての他の製造
方法を表した工程説明図である。
【図4】同上動圧軸受装置を得るにあたってのさらに他
の製造方法を表した工程説明図である。
【図5】同上動圧軸受装置を得るにあたってのさらに他
の製造方法を表した工程説明図である。
【符号の説明】
5 軸受部材 5a 軸受リング 5b 薄肉スリーブ 5c 動圧発生用溝 6 シャフト 6a 中心軸

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受部材とシャフトとが相対回転可能に
    挿嵌され、これら軸受部材又はシャフトの軸受面を構成
    する少なくとも一方側の表面に動圧発生用溝が設けら
    れ、上記動圧発生用溝が形成された軸受面と他方側の軸
    受面とを対向させて上記軸受部材とシャフトとを相対回
    転させるようにしてなる動圧軸受装置において、 前記軸受部材又は上記シャフトの上記動圧発生用溝が形
    成される軸受面を有する側を、所定の肉厚を有する本体
    部材と、この本体部材に固定されて当該本体部材よりも
    軟質で薄肉且つ均等圧縮変形可能な薄肉スリーブとによ
    り構成し、 上記薄肉スリーブ表面に、動圧発生用溝を形成したこと
    を特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動圧軸受装置において、
    本体部材は、軸受部材を構成する内周面が円形状であっ
    て厚みのある軸受体であり、該軸受体の内周面に薄肉ス
    リーブを嵌合固定し、上記薄肉スリーブの内周面に動圧
    発生用溝を形成してなることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の動圧軸受装置において、
    薄肉スリーブは軸受体の内周面に圧入固定してなること
    を特徴とする動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の動圧軸受装置において、
    軸受体は、ステンレス鋼、鉄系材質、Ni合金等の低膨
    張性を有する硬質材により構成される一方、薄肉スリー
    ブは、上記軸受体より軟質な材質からなることを特徴と
    する動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の動圧軸受装置において、
    薄肉スリーブの肉厚は、動圧発生用溝の溝深さより大き
    い厚さであると共に、軸受体の内周に圧入可能な厚さを
    有するものであることを特徴とする動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の動圧軸受装置において、
    薄肉スリーブは、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白の何
    れかからなることを特徴とする動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の動圧軸受装置において、
    薄肉スリーブの肉厚は、0.1mm〜0.6mmである
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の動圧軸受装置において、
    軸受部材の軸受体は円筒形状をしており、該軸受体の外
    周が、固定フレームに形成された軸受ホルダーの内周に
    取り付けられ、薄肉スリーブの内周面に形成された動圧
    発生用溝により発生する動圧作用によりシャフトを回転
    可能に支持するものであることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載の動圧軸受装置において、
    軸受部材の軸受体の外周部には、固定フレームが一体に
    形成されて一つの部品として構成されてなることを特徴
    とする動圧軸受装置。
  10. 【請求項10】 請求項4記載の動圧軸受装置におい
    て、軸受部材の軸受体は円筒形状をしていると共に、上
    記軸受体の外周が回転体に形成された軸受ホルダーの内
    周に取り付けられ、薄肉スリーブの内周面に形成された
    動圧発生用溝により発生する動圧作用により上記軸受部
    材は固定フレームに固定されたシャフトに回転可能に支
    持されたものであることを特徴とする動圧軸受装置。
  11. 【請求項11】 請求項4記載の動圧軸受装置におい
    て、軸受部材の軸受体の外周部には、ディスクを保持す
    る回転体が一体に形成されて一つの部品として構成され
    てなり、上記薄肉スリーブの内周面に形成された動圧発
    生用溝により発生する動圧作用により、固定フレームに
    固定された上記シャフトに回転可能に支持されたことを
    特徴とする動圧軸受装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の動圧軸受装置におい
    て、本体部材は、シャフトを構成する外周面が円形状で
    あって厚みのある中心軸であり、該中心軸の外周面に薄
    肉スリーブを嵌合固定してなることを特徴とする動圧軸
    受装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブの外周面に、動圧発生用溝を形成して
    なることを特徴とする動圧軸受装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブは、中心軸の外周面に圧入固定してな
    ることを特徴とする動圧軸受装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の動圧軸受装置におい
    て、中心軸は、ステンレス鋼、鉄系材質、Ni合金等の
    低膨張性を有する硬質材により構成される一方、薄肉ス
    リーブは、当該中心軸より軟質な材質であることを特徴
    とする動圧軸受装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブの肉厚は、動圧発生用溝の溝深さより
    大きい厚さであると共に、中心軸の外周に圧入可能な厚
    さを有するものであることを特徴とする動圧軸受装置。
  17. 【請求項17】 請求項12記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブは、中心軸の一方側先端を覆うように
    形成され、該薄肉スリーブの上記一方側先端面に動圧発
    生用溝を形成してなることを特徴とする動圧軸受装置。
  18. 【請求項18】 請求項13記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブは、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白
    の何れかからなることを特徴とする動圧軸受装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブの肉厚は、0.1mm〜0.6mmで
    あることを特徴とする動圧軸受装置。
  20. 【請求項20】 請求項15記載の動圧軸受装置におい
    て、中心軸は、固定フレーム部と一体部品となった一つ
    の部品により構成されてなることを特徴とする動圧軸受
    装置。
  21. 【請求項21】 請求項15記載の動圧軸受装置におい
    て、中心軸の外周部には、ディスクを保持する回転体が
    一体に形成されて一つの部品として構成され、薄肉スリ
    ーブの外周面に形成された動圧発生用溝により発生する
    動圧作用により、固定フレームに固定された軸受部材に
    回転可能に支持されていることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  22. 【請求項22】 軸受部材とシャフトとを相対回転可能
    に挿嵌し、上記軸受部材又はシャフトの軸受面を構成す
    る少なくとも一方側の表面に動圧発生用溝を設け、上記
    動圧発生用溝が形成された軸受面と他方側の軸受面とを
    対向させて上記軸受部材とシャフトとを相対回転させる
    ようにしてなる動圧軸受装置を製造する方法であって、 前記軸受部材又は上記シャフトの上記動圧発生用溝が形
    成される軸受面を有する側を、厚みのある本体部材と、
    この本体部材に嵌合固定され該本体部材よりも軟質で薄
    肉且つ均等圧縮変形可能な薄肉スリーブとよにより構成
    するにあたって、 上記薄肉スリーブを上記本体部材に嵌合固定したのち
    に、上記薄肉スリーブの周面に、動圧発生用溝を形成す
    るようにしたことを特徴とする動圧軸受装置の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の動圧軸受装置の製造
    方法において、本体部材は、軸受部材を構成する内周面
    が円形状であって厚みのある軸受体であり、該軸受体の
    内周面に薄肉スリーブを嵌合固定した後、該薄肉スリー
    ブの内周面に動圧発生用溝を形成することを特徴とする
    動圧軸受装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブの外径を、軸受体の内径よりも0.0
    02mm〜0.08mm大きく形成することを特徴とす
    る動圧軸受装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の動圧軸受装置におい
    て、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白等のいずれかから
    なる棒材から、引き抜き工程によって肉厚が0.1mm
    〜0.6mmのパイプ材を製作し、次いでこのパイプ材
    の両端部を切断加工して薄肉スリーブを得るようにした
    ことを特徴とする動圧軸受装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項22記載の動圧軸受装置におい
    て、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白等のいずれかから
    なる平板の薄板材から、絞り工法によって肉厚が0.1
    mm〜0.6mmの円柱状の突出部を製作し、次いでこ
    の円柱状の突出部を切断加工して薄肉スリーブを得るよ
    うにしたことを特徴とする動圧軸受装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項23記載の動圧軸受装置におい
    て、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白等のいずれかから
    なる平板の薄板材から、絞り工法によって肉厚が0.1
    mm〜0.6mmの円柱状の突出部を製作し、該円柱状
    の突出部先端をガイドにしながら軸受体の内周に上記突
    出部を圧入し、その後、上記円柱状の突出部の両端を端
    面レース加工により取り除いて上記軸受部材を構成する
    ことを特徴とする動圧軸受装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項22記載の動圧軸受装置におい
    て、本体部材は、シャフトを構成する外周面が円形状で
    あって厚みのある中心軸であり、該中心軸の外周面に薄
    肉スリーブを嵌合固定した後、上記薄肉スリーブの外周
    面に動圧発生用溝を形成することを特徴とする動圧軸受
    装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の動圧軸受装置におい
    て、薄肉スリーブの内径を、中心軸の外径よりも0.0
    02mm〜0.08mm小さく形成することを特徴とす
    る動圧軸受装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項28記載の動圧軸受装置におい
    て、リン青銅、黄銅、銅、白銅、洋白等のいずれかから
    なる平板の薄板材から絞り工法によって、内部に中心軸
    を保持した状態で円柱状の突出部を製作しシャフトを構
    成することを特徴とする動圧軸受装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項30記載の動圧軸受装置におい
    て、円柱状突出部の先端部に軸受面を形成した後、該先
    端部の軸受面に動圧発生用溝を形成することを特徴とす
    る動圧軸受装置の製造方法。
JP33118597A 1996-11-19 1997-11-15 動圧軸受装置及びその製造方法 Pending JPH10205528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33118597A JPH10205528A (ja) 1996-11-19 1997-11-15 動圧軸受装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-323432 1996-11-19
JP32343296 1996-11-19
JP33118597A JPH10205528A (ja) 1996-11-19 1997-11-15 動圧軸受装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10205528A true JPH10205528A (ja) 1998-08-04

Family

ID=26571187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33118597A Pending JPH10205528A (ja) 1996-11-19 1997-11-15 動圧軸受装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10205528A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008140075A1 (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Nidec Corporation 流体動圧軸受およびモータ
JP2011522148A (ja) * 2008-05-30 2011-07-28 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング オーバハングタイプのスタータ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008140075A1 (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Nidec Corporation 流体動圧軸受およびモータ
JP2011522148A (ja) * 2008-05-30 2011-07-28 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング オーバハングタイプのスタータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100951630B1 (ko) 동압 베어링 장치
US5769544A (en) Dynamic pressure pneumatic bearing device and manufacturing method thereof
US6831812B2 (en) Method of manufacturing a thrust plate, method of manufacturing a shaft for a hydrodynamic bearing, hydrodynamic bearing, spindle moto
WO2006085426A1 (ja) 流体軸受装置用ハウジングと動圧軸受装置用ハウジング、およびその製造方法
JP2006183734A (ja) スピンドルモータ
JP2007092799A (ja) 流体軸受装置
US5924798A (en) Hydrodynamic bearing apparatus and method for manufacturing thereof
JPH10205528A (ja) 動圧軸受装置及びその製造方法
US20070292059A1 (en) Fluid Dynamic Bearing Apparatus
JP4219903B2 (ja) 動圧軸受装置
JP4661014B2 (ja) 動圧軸受装置および当該動圧軸受装置を備えたスピンドルモータ
JP2007064278A (ja) 流体軸受装置、それを用いたスピンドルモータおよび流体軸受装置の製造方法
JP2005337342A (ja) 動圧軸受装置及びこれを用いたモータ
JP2009030780A (ja) 軸受部および流体動圧軸受機構の製造方法、並びに、流体動圧軸受機構およびモータ
JP2006207787A (ja) 動圧軸受装置用ハウジングおよびその製造方法
US9595290B2 (en) Method of manufacturing fluid bearing apparatus and spindle motor including press working a cylindrical inner surface provided with a plating layer
JPH11218123A (ja) 動圧型軸受及び情報機器のスピンドルモータ
JP4382958B2 (ja) スラスト動圧軸受装置の製造方法、スラスト動圧軸受装置、およびスラスト動圧軸受装置を備えたスピンドルモータ
JP4554324B2 (ja) 動圧軸受装置
JP4738831B2 (ja) 流体軸受装置
JP2005121078A (ja) 円錐型動圧軸受装置およびその製造方法、ならびにディスク駆動装置
JP4832736B2 (ja) 動圧型軸受ユニット
JP2001116047A (ja) 流体軸受装置とその製造方法
JPH10311330A (ja) 動圧軸受及びこれを用いたモータ
JP2000050568A (ja) ディスク駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040830

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02