JPH10205413A - 筒内直接燃料噴射エンジン - Google Patents

筒内直接燃料噴射エンジン

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JPH10205413A
JPH10205413A JP9011350A JP1135097A JPH10205413A JP H10205413 A JPH10205413 A JP H10205413A JP 9011350 A JP9011350 A JP 9011350A JP 1135097 A JP1135097 A JP 1135097A JP H10205413 A JPH10205413 A JP H10205413A
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JP
Japan
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fuel
fuel spray
fuel injection
cavity
combustion chamber
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JP9011350A
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Inventor
Mamoru Fujieda
藤枝  護
Takeshi Atago
武士 阿田子
Yoshiya Takano
喜也 高野
Toshiji Nogi
利治 野木
Yoko Nakayama
容子 中山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B23/00Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
    • F02B23/08Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
    • F02B23/10Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder
    • F02B23/104Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder the injector being placed on a side position of the cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、気化を充分に行えることによ
り、すすの発生の殆どない筒内直接燃料噴射エンジンを
提供することにある。 【解決手段】ピストン10の冠面には、キャビティ20
が形成されている。燃料噴射弁100は、旋回性を有す
る燃料噴霧をキャビティ20に向けて噴射する。スワー
ルコントロールバルブ80によって、燃焼室40内に
は、スワール流90が形成される。ここで、燃料噴射弁
100からの燃料噴霧110の噴射方向を、燃焼室40
の中央方向よりも吸気の燃焼室40内への流入側に偏心
させるとともに、吸気のスワール流90の回転方向と、
燃料噴霧110の旋回方向を同一方向としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内直接燃料噴射
エンジンに係り、特に、筒内直接燃料噴射にスワール燃
料噴射弁を用いる火花点火式エンジンに用いる好適な筒
内直接燃料噴射エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】燃費向上を図るエンジンとして、筒内直
接燃料噴射エンジンが注目されている。従来の筒内直接
燃料噴射エンジンとしては、例えば、自動車技術会学術
講演会前刷集965の9638022「筒内噴射ガソリ
ンエンジンの燃焼特性」に記載されているように、筒内
噴射式による成層燃焼を行うための基本構成として、深
いキャビティを持つピストンを採用している。ピストン
キャビティを深くすることにより、燃料噴射弁からの噴
霧の拡散を防止して、点火プラグの近傍に搬送して、可
燃混合気に点火するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピスト
ンに深いキャビティを形成するためには、ピストンの長
さを長くする必要がある。その結果として、ピストンが
首振り動作を行うため高回転のエンジンに適用するには
不向きなものであった。
【0004】この点を解決するには、キャビティを浅く
すればよいものである。しかしながら、浅いキャビティ
を用いると、燃料を蒸発させるためにキャビティ内を搬
送する際に、スワール流の影響を受けるため、燃料噴霧
が拡散し、成層化が崩れ易いものである。成層化が崩さ
ないようにするには、燃料噴霧の搬送距離を短くする必
要がある。噴霧の搬送距離を短くすると、気化が不十分
となるため、特に、噴霧される燃料量が多くなると、す
す(スモーク)の発生が増大するという問題がある。一
般のガソリンエンジンにおいては、すすの発生は殆どな
いのが現状であるため、すすが発生するということはガ
ソリンエンジンにとって特に大きな問題となる。
【0005】本発明の目的は、気化を充分に行えること
により、すすの発生の殆どない筒内直接燃料噴射エンジ
ンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シリンダ内を上下動するとともにその冠
面にキャビティの形成されたピストンと、このピストン
と上記シリンダの内壁の間に形成される燃焼室内に旋回
性を有する燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼
室内に導入される吸気によりスワール流を形成するスワ
ール制御手段と、上記燃焼室の中央上部に取り付けられ
た点火プラグとを有し、上記燃料噴霧を旋回して微粒化
するとともに、上記吸気のスワール流により混合気を形
成する筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、上記燃料噴
射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記燃焼室の中
央方向よりも上記吸気の上記燃焼室内への流入側に偏心
させるとともに、上記吸気のスワール流の回転方向と、
上記燃料噴霧の旋回方向を同一方向としたものであり、
かかる構成により、燃料噴霧の搬送距離を長くしても、
燃料噴霧の拡散を防止することができ、効率の良い燃焼
を行うことができるため、すすの発生を防止し得るもの
となる。
【0007】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記キャビティの中心位置を、上記燃焼室
の中央方向よりも上記吸気の上記燃焼室内への流入側に
偏心させるようにしたものである。
【0008】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記キャビティは、楕円形状としたもので
あり、かかる構成により、キャビティを大きくして、成
層燃焼の回転領域を広げ得るものとなる。
【0009】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記キャビティと上記ピストンの側壁外周
部との間であって、上記吸気の上記燃焼室内への流入側
に形成され、上記吸気のスワール流の上記キャビティ内
への流入を促進する流入口を設けるようにしたものであ
り、かかる構成により、積極的にスワール流をキャビテ
ィ内に導入することができ、液膜の蒸発を促進し得るも
のとなる。
【0010】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記流入口は、少なくとも2個形成され、
それぞれの流入口は、それぞれの流入口から流入した上
記スワール流が、上記キャビティの内部において、同一
方向の渦巻状の流れを形成する位置に形成するようにし
たものであり、かかる構成により、積極的にスワール流
をキャビティ内に導入することができ、液膜の蒸発をさ
らに促進し得るものとなる。
【0011】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記ピストンは、その冠面に吸気弁用のリ
セスを備え、このリセスは、上記ピストンの側壁外周部
の一部を切り欠く外径寸法を有することにより、上記吸
気のスワール流の上記キャビティ内への流入を促進し得
るものとなる。
【0012】上記筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、
好ましくは、上記キャビティは、キャビティの側壁に対
して、その頂部がキャビティの内周側に飛び出した形状
のオーバーハング部を備えるようにしたものであり、か
かる構成により、燃料噴霧のキャビティからの飛び出し
を防止し得るものとなる。
【0013】上記目的を達成するために、本発明は、シ
リンダ内を上下動するとともにその冠面にキャビティの
形成されたピストンと、このピストンと上記シリンダの
内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性を有する燃料噴
霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室内に導入される
吸気によりスワール流を形成するスワール制御手段と、
上記燃焼室の中央上部に取り付けられた点火プラグとを
有し、上記燃料噴霧を旋回して微粒化するとともに、上
記吸気のスワール流により混合気を形成する筒内直接燃
料噴射エンジンにおいて、上記燃料噴射弁からの上記燃
料噴霧の噴射方向を、上記燃焼室の中央方向とするとと
もに、上記吸気のスワール流の回転方向と上記燃料噴霧
の旋回方向を反対方向としたものであり、かかる構成に
より、燃料噴霧の搬送距離が短い場合でも、燃料噴霧の
拡散を促進することができ、効率の良い燃焼を行うこと
ができるため、すすの発生を防止し得るものとなる。
【0014】上記目的を達成するために、本発明は、シ
リンダ内を上下動するとともにその冠面にキャビティの
形成されたピストンと、このピストンと上記シリンダの
内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性を有する燃料噴
霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室の中央上部に取
り付けられた点火プラグとを有し、上記燃料噴霧を旋回
して微粒化する筒内直接燃料噴射エンジンにおいて、上
記燃料噴射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記燃
焼室の中央方向とするとともに、上記ピストンの冠面の
屋根の頂部付近の外周側に形成された2個のスキッシュ
通路を備え、上記2個のスキッシュ通路によって発生す
る2つのスキッシュ流を合流させた上で、上記燃料噴霧
を上記点火プラグ方向に押すようにしたものであり、か
かる構成により、燃料噴霧の拡散を促進することがで
き、効率の良い燃焼を行うことができるため、すすの発
生を防止し得るものとなる。
【0015】上記目的を達成するために、本発明は、シ
リンダ内を上下動するとともにその冠面にキャビティの
形成されたピストンと、このピストンと上記シリンダの
内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性を有する燃料噴
霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室内に導入される
吸気によりスワール流を形成するスワール制御手段と、
上記燃焼室の中央上部に取り付けられた点火プラグとを
有し、上記燃料噴霧を旋回して微粒化するとともに、上
記吸気のスワール流により混合気を形成する筒内直接燃
料噴射エンジンにおいて、上記燃料噴射弁からの上記燃
料噴霧の噴射方向を、上記燃焼室の中央方向とするとと
もに、上記吸気のスワール流の回転方向と上記燃料噴霧
の旋回方向を反対方向とし、さらに、上記ピストンの冠
面の屋根の頂部付近であって、上記燃料噴射弁から噴射
される燃料噴霧の噴射方向の延長線上に形成された中央
スキッシュ通路を備え、上記中央スキッシュ通路によっ
て発生する対向キッシュ流を上記燃料噴霧に衝突させる
ようにしたものであり、かかる構成により、燃料噴霧の
搬送距離が短い場合でも、燃料噴霧の拡散を促進するこ
とができ、効率の良い燃焼を行うことができるため、す
すの発生を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の第1の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの
構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンの要部断面図であ
り、図2は、本発明の第1の実施形態による筒内直接燃
料噴射エンジンのピストン冠面の上面図であり、図3
は、本発明の第1の実施形態による筒内直接燃料噴射エ
ンジンにおける燃料噴霧の挙動の説明図である。
【0017】図1に示すように、ピストン10は、シリ
ンダ20内に配置されており、シリンダ20の内部で上
下動可能である。ピストン10の冠面には、キャビティ
30が形成されている。キャビティ30の深さは、浅い
ものである。シリンダ20の上部内壁面は、屋根形に形
成されており、この屋根形の内壁面とピストン10の冠
面との間に、燃焼室40が形成される。点火プラグ50
は、燃焼室40のほぼ中央に取付配置されている。
【0018】シリンダ20の上面には、吸気管60が取
り付けられており、吸気弁70を開くことにより、燃焼
室40内に吸気が流通する。なお、図示は省略している
が、吸気管60は、2股に分岐しており、1つの燃焼室
40に対して2つの吸気弁70を介して吸気が導入され
る。また、図示は省略しているが、1つの対して2つの
排気弁を介して2つの排気管が接続されており、1シリ
ンダ当たり4バルブの構成となっている。
【0019】吸気管60の内部であって、分岐した吸気
管が合流する位置には、スワールコントロールバルブ
(SCV)80が取り付けられている。SCV80は、
2つの吸気管60の一方を閉じるように作動することに
より、吸気行程において、燃焼室40内に、矢印で示す
ようなスワール流90を発生させる。
【0020】シリンダ20の上部には、燃料噴射弁10
0が取り付けられており、燃料噴射弁100の先端は、
燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁100の取付
位置は、2つに分岐した吸気管60の間の位置である。
燃料噴射弁100から燃焼室40内に噴射された燃料噴
霧110は、キャビティ30の方向に向けて噴射され
る。燃料噴射弁100は、その先端部にスワール溝を有
しており、噴射される燃料噴霧110に対して旋回力を
与えて微粒化する旋回型の燃料噴射弁である。燃料噴霧
110は、矢印で示す旋回方向120を有している。こ
こで、本実施形態において特徴的なことは、スワール流
90の回転方向と、燃料噴霧110の旋回方向120が
同一方向となっている。なお、この点については、図2
を用いて後述する。
【0021】図2は、本実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンのピストン冠面を上面から見た状態を示して
いる。なお、図1と同一符号は、同一部分を示してい
る。
【0022】図1に示した吸気管60は2股に分岐して
おり、2つの吸気口60A,60Bにおいて、燃焼室4
0に対して開口している。吸気口60A,60Bを通っ
て、吸気が燃焼室40内に導入される。ここで、図1に
示したSVC80を作動させて、吸気口60Bに対する
吸気の導入を遮断し、吸気口60Aからのみ吸気を導入
するようにすることにより、吸気行程において矢印で示
す反時計回りのスワール流90を燃焼室40内に形成す
ることができる。
【0023】ピストン10の冠面には、キャビティ30
が形成されている。キャビティ30は、燃料噴射弁10
0から見て右側に偏心して形成されている。即ち、吸気
口60Bから吸気が流入する場合において、キャビティ
30は、吸気の流入側に偏心して形成されている。燃焼
室40のほぼ中央に取り付けられた点火プラグ50の真
下に、キャビティ30の側壁30Aの一部が位置してい
る。
【0024】燃料噴射弁100は、吸気口60A,60
Bの間の位置に取り付けられており、燃料噴射弁100
の先端は、燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁1
00から燃焼室40内に噴射された燃料噴霧110は、
キャビティ30の方向に向けて噴射される。燃料噴射弁
100から噴射される燃料噴霧110は、矢印で示す反
時計回りの旋回方向120を有している。
【0025】ここで、本実施形態において特徴的なこと
は、スワール流90の回転方向と、燃料噴霧110の旋
回方向120が同一方向となっている。スワール流90
の回転方向及び燃料噴霧110の旋回方向120は、い
づれも、3次元の旋回流である。しかしながら、ピスト
ン10の冠面側から2次元的に見た場合には、図2に示
すように、スワール流90の回転方向と、燃料噴霧11
0の旋回方向120は、いずれも、反時計回りの回転方
向を示しており、両者は、同一方向を有するようにして
いる。
【0026】次に、図3を用いて、燃料噴射弁100か
ら噴射された燃料噴霧110の挙動について説明する。
なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0027】燃料噴霧110は、キャビテイ30の底面
に当たり、噴射方向に底面を滑ってキャビティ30の側
壁30Aに当たる。一方、図1に示したように、ピスト
ン10の冠面は、燃料噴射弁100側が低く、中心近く
が高くなっている。従って、キャビティ30の内部に
は、スワール流90が流入し、側壁30Aに沿った反時
計回りの流れを形成する。燃料噴霧110は、それ自身
の貫通力があるが、スワール流90によって形成される
キャビティ30内の反時計回りの流れによって、側壁3
0Aに沿って、点火プラグ50の方向に流れる。
【0028】燃料噴霧110は、キャビティ30の側壁
30Aに沿って移動する最中に、キャビティ30の底面
や側壁30Aから熱を受けて蒸発し、可燃混合気を形成
する。点火プラグ50に達した可燃混合気は、点火さ
れ、燃焼する。
【0029】燃料噴霧110は点火プラグ50で点火さ
れるまでに蒸発し、空気と混合した可燃混合気になる必
要がある。蒸発不足の場合は、燃料の液膜よりすすや未
燃燃料(HC)を発生させることになる。従って、蒸発
を促進するためには、燃料の気化時間を稼ぐ必要があ
り、そのためには、燃料噴霧110のキャビティ30内
の搬送距離は長い方が良いものである。燃料噴霧110
の搬送距離を長くするために、本実施形態においては、
キャビティ30は、吸気の流入側に偏心して形成すると
ともに、燃料噴霧110は、キャビティ30の方向に向
けて噴射される。そして、燃料噴霧110は、スワール
流90のキャビティ30内の流れを利用して、点火プラ
グ50の方向に搬送することにより、搬送距離を長くし
ている。
【0030】しかし、搬送距離が長くなると、燃料噴霧
110は拡散も進み、点火プラグ位置に到達したときに
着火,燃焼できる混合気濃度を有しなくなる。そこで、
本実施形態においては、燃料噴霧110の旋回方向とス
ワール流の回転方向を同じにすることにより、燃料噴霧
110の拡散を防止するようにしている。即ち、スワー
ル式の燃料噴射弁は、燃料に旋回力を作用させ微粒化す
る物であり、燃料噴霧自体に旋回力を有している。特
に、燃料噴霧の旋回力は、壁等がある空間で維持され
る。スワール流の回転方向と燃料噴霧の旋回方向を同一
とし、燃料噴霧の搬送時に、燃料噴霧を巻き込む様にス
ワール流が働くため、燃料噴霧の旋回力が保持され、燃
料噴霧の拡散を防止することができる。
【0031】以上のようにして、燃料噴霧の搬送距離を
長くして、燃料の気化時間を稼ぎ、蒸発を促進するとと
もに、燃料噴霧の拡散を防止することにより、未蒸発成
分を低減して、燃焼できる混合気濃度を有する可燃混合
気に点火して、効率の良い燃焼を行うことができる。従
って、すすの発生を防止することができる。
【0032】なお、燃料噴霧110の旋回方向とスワー
ル流の回転方向を逆にすると、燃料噴霧とスワール流が
ぶつかり、燃料噴霧を外側より剥離させるため、燃料噴
霧を拡散する作用が強く、拡散しやすくなり、燃焼でき
る混合気濃度が得られなくなる。
【0033】なお、以上の説明では、スワール流の回転
方向と燃料噴霧の旋回方向を共に、反時計回りとしてい
るが、これらを共に、時計回りとすることもできる。ス
ワール流を時計回りとするためには、図2に示した状態
において、SVCを制御して、吸気口60Aからの吸気
の導入を遮断して、吸気口60Bのみから吸気を燃焼室
20内に導入するようにすればよいものである。また、
燃料噴霧の旋回方向を時計回りにするためには、燃料噴
射弁の先端に設けられている旋回性を与えるためのスワ
ール溝の方向を調整して、時計回りの旋回性を与えるよ
うにすればよいものである。また、このようにして、ス
ワール流の回転方向と燃料噴霧の旋回方向を共に時計回
りとした場合には、キャビティ30は、吸気の流入側で
ある吸気口60B側に偏心させるとともに、燃料噴射弁
から噴射する燃料噴霧の方向を、キャビティの中心方向
に向ける必要がある。
【0034】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一にすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0035】次に、図4及び図5を用いて、本発明の第
2の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構成に
ついて説明する。図4は、本発明の第2の実施形態によ
る筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上面図で
あり、図5は、図4のA−A’断面図である。
【0036】本実施形態における筒内直接燃料噴射エン
ジンの要部断面構造は、図1において説明したものと同
様である。そして、図1若しくは図2と同一符号は、同
一部分を示している。
【0037】本実施形態においても、スワール流90の
回転方向と燃料噴霧110の旋回方向を共に同一方向で
あり、反時計回りとしている。また、キャビティ30
は、吸気の流入側である吸気口60A側に偏心させると
ともに、燃料噴射弁100から噴射する燃料噴霧110
の噴射方向を、キャビティ30の中心方向に向けるよう
にしている。
【0038】さらに、本実施形態においては、図4に示
すように、ピストン10Aの冠面であって、キャビティ
30とピストン10Aの側壁外周部の間に、流入口13
0を形成している。流入口130の断面形状は、図5に
示すようになっており、キャビティ30の底面部に近い
位置まで、流入口130の底面を下げるようにしてい
る。
【0039】図1に示したように、ピストン10Aの冠
面は、外周側が低く、中心近くが高い屋根形をしてお
り、スワール流90は、キャビティ30内に流れこみ易
い構造となっている。本実施形態においては、流入口1
30を設けることにより、さらに、キャビティ30内へ
のスワール流90Aが流入し易くなっている。スワール
流90の流速は、ピストン10Aの外周側が強く、内周
側にいくほど弱くなる。従って、ピストン10Aの外周
側に流入口130を設けることにより、強いスワール流
90Aをキャビティ30内に導入することができる。
【0040】燃料噴射弁100から噴出した燃料噴霧1
10は、キャビティ30の底面部等に液膜を形成するこ
ともあるが、このような液膜に対して強いスワール流9
0Aを導入することにより、液膜を蒸発し易くすること
ができる。
【0041】流入口130を設ける位置としては、流入
口130の下流側の側壁130Aが、円形のキャビティ
30の側壁30Aの接線方向とすることが、スワール流
90Aの導入量を増大させるために好ましいものであ
る。
【0042】また、流入口130を設ける位置として
は、燃料噴霧110との関係では、燃料噴霧110の噴
射方向に設けることは好ましくない。燃料噴霧方向にお
けるキャビティ30の側壁30Aは、燃料噴霧を受け
て、燃料噴霧を外部に流失し内作用があるため、かかる
位置に流入口を設けることは好ましくないものである。
【0043】なお、流入口130の底面は、低い方が流
入口の断面積を大きくでき、スワール流が流れ込み易い
ため、好ましいものであるが、図5に示すように、その
底面の位置は、ピストン10Aの頭部に取り付けるピス
トンリング12で制限されるものである。
【0044】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一とすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0045】また、流入口を設けることにより、積極的
にスワール流をキャビティ内に導入することができ、液
膜の蒸発を促進することができる。
【0046】次に、図6及び図7を用いて、本発明の第
3の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構成に
ついて説明する。図6は、本発明の第3の実施形態によ
る筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上面図で
あり、図7は、図6のB−B’断面図である。
【0047】本実施形態における筒内直接燃料噴射エン
ジンの要部断面構造は、図1において説明したものと同
様である。そして、図1若しくは図2と同一符号は、同
一部分を示している。
【0048】本実施形態においても、スワール流90の
回転方向と燃料噴霧110の旋回方向を共に同一方向で
あり、反時計回りとしている。また、キャビティ30
は、吸気の流入側である吸気口60A側に偏心させると
ともに、燃料噴射弁100から噴射する燃料噴霧110
の噴射方向を、キャビティ30の中心方向に向けるよう
にしている。
【0049】さらに、本実施形態においては、図6に示
すように、ピストン10Bの冠面にリセス140A,1
40Bが設けられている。リセスは、本来は、吸気弁が
開いた状態のとき、吸気弁とピストン10Bに干渉しな
いように、ピストン10Bの冠面に設けられるものであ
る。本実施形態においては、図7に示すように、リセス
140Aの外径部の一部は、ピストン10Bの外径部よ
りもはみ出す寸法とすることにより、ピストン10Bの
上部の外周部の一部が切り欠かれる構造となっている。
また、リセス140Aの底面の位置を、リセス140B
の底面の位置よりも低く形成することによって、リセス
140Aが、図4の実施形態に示した流入口130Aと
同様の機能を有することになる。リセスの深さは、吸気
弁のストロークで決まるものであり、リセス140Bの
深さが、本来の吸気弁のストロークに応じた深さとなっ
ている。なお、リセス140Aは、リセス140Bに比
べて深くなっているが、深い分には、吸気弁の動作上何
等問題がないものである。リセス140Aの外径がピス
トン10Bの外径よりはみ出すように形成することによ
って、ピストン10Bの側面側に流入口を形成すること
ができる。
【0050】本実施形態のように、リセスを用いて流入
口を形成するため、その流入口の製作性が向上する。な
お、リセス140Aの底面は、吸気弁の弁軸に直交する
ように設けるため、キャビティ30の底面に対しては傾
斜して配置されることになる。
【0051】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一とすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0052】また、リセスによる流入口を設けることに
より、積極的にスワール流をキャビティ内に導入するこ
とができ、液膜の蒸発を促進することができる。
【0053】さらに、リセスを流入口とするため、流入
口の製作性が向上するものである。
【0054】次に、図8及び図9を用いて、本発明の第
4の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構成に
ついて説明する。図8は、本発明の第4の実施形態によ
る筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上面図で
あり、図9は、図8のC−C’断面図である。
【0055】本実施形態における筒内直接燃料噴射エン
ジンの要部断面構造は、図1において説明したものと同
様である。そして、図1若しくは図2と同一符号は、同
一部分を示している。
【0056】本実施形態においても、スワール流90の
回転方向と燃料噴霧110の旋回方向を共に同一方向で
あり、反時計回りとしている。
【0057】なお、本実施形態においては、キャビティ
150は、楕円形状としており、燃料噴射弁100と点
火プラグ50を結ぶ直線に対して対称となるように、ピ
ストン10Cの冠面に形成されている。また、燃料噴射
弁100から噴射する燃料噴霧110の噴射方向は、流
入する吸気の側(吸気口60Aの側)に向けるようにし
ている。
【0058】図5に示すように、キャビティ150を楕
円形状とすることにより、キャビティ150の面積を、
図2に示した円形状の場合に比べて大きくすることが可
能となる。キャビティ150の面積を大きくすることに
より、成層燃焼を行えるエンジンの回転領域を広げるこ
とが可能となり、高出力・低燃費のエンジン特性を得る
ことができる。
【0059】このような形状のキャビティ150に対し
ても、スワール流90の回転方向と燃料噴霧110の旋
回方向とを同一とすることにより、燃料噴霧の搬送距離
を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止することができ、
効率の良い燃焼を行うことができるため、すすの発生を
防止することができる。
【0060】また、図4に示した実施形態と同様にし
て、流入口160を設けることにより、積極的にスワー
ル流90Aをキャビティ150内に導入することがで
き、液膜の蒸発を促進することができる。このようにキ
ャビティ150が広い場合は、特に流入口160の効果
が大きいものである。
【0061】なお、図8に示す例では、キャビティ15
0は、ほぼ中心に設置されているが、燃料噴霧110の
噴射方向にキャビティ150の中心をずらすようにして
もよいものである。
【0062】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一とすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0063】また、流入口を設けることにより、積極的
にスワール流をキャビティ内に導入することができ、液
膜の蒸発を促進することができる。
【0064】さらに、キャビティを楕円形として大きく
することができるため、成層燃焼の回転領域を広げるこ
とができる。
【0065】次に、図10及び図11を用いて、本発明
の第5の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構
成について説明する。図10は、本発明の第5の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上
面図であり、図11は、図10のD−D’断面図であ
る。
【0066】本実施形態における筒内直接燃料噴射エン
ジンの要部断面構造は、図1において説明したものと同
様である。そして、図1若しくは図2若しくは図8と同
一符号は、同一部分を示している。
【0067】本実施形態においても、スワール流90の
回転方向と燃料噴霧110の旋回方向を共に同一方向で
あり、反時計回りとしている。
【0068】なお、本実施形態においては、図8に示し
た実施形態と同様にして、キャビティ170は、楕円形
状としており、燃料噴射弁100と点火プラグ50を結
ぶ直線に対して対称となるように、ピストン10Dの冠
面に形成されている。また、燃料噴射弁100から噴射
する燃料噴霧110の噴射方向は、流入する吸気の側
(吸気口60Aの側)に向けるようにしている。
【0069】さらに、キャビティ170は、図11に示
すように、キャビティ170の側壁170Aに対して、
頂部が内周側に飛び出した形状のオーバーハング部17
0Bを有している。このように、オーバーハング部17
0Bを形成することにより、キャビティ170内に噴射
された燃料噴霧110のキャビティ170からの飛び出
しを防止することができる。オーバーハング部170B
が形成される位置は、燃料噴霧110の噴射方向のキャ
ビティ170の側壁170Aの位置としている。オーバ
ーハング部170Bにスワール流90が流入する様に流
入口180を設置することにより、このオーバーハング
部170への燃料液膜の滞留を防止でき、すすやHCの
排出を防止できる。即ち、流入口180を設ける位置と
しては、流入口180の下流側の側壁180Aが、キャ
ビティ170の側壁170Aの接線方向とすることが、
スワール流90Cの導入量を増大させるために好ましい
ものである。
【0070】なお、本実施形態では、キャビティ170
は楕円形状しているが、図2に示したように円形状のキ
ャビティに対しても、燃料噴霧110の噴射方向の側壁
にオーバーハング部を付けるのは有効である。スワール
流の性質上外側は強いが中心近くは弱いので、これによ
り中心近くも強くでき、このスワール流により燃料噴霧
を点火プラグに導き易くなり点火が確実になる。
【0071】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一とすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0072】また、流入口を設けることにより、積極的
にスワール流をキャビティ内に導入することができ、液
膜の蒸発を促進することができる。
【0073】さらに、キャビティを楕円形として大きく
することができるため、成層燃焼の回転領域を広げるこ
とができる。
【0074】また、さらに、オーバーハング部を設ける
ことにより、燃料噴霧の飛び出しを防止することが可能
となる。
【0075】次に、図12及び図13を用いて、本発明
の第6の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構
成について説明する。図12は、本発明の第6の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上
面図であり、図13は、図12のE−E’断面図であ
る。
【0076】本実施形態における筒内直接燃料噴射エン
ジンの要部断面構造は、図1において説明したものと同
様である。そして、図1若しくは図2若しくは図8と同
一符号は、同一部分を示している。
【0077】本実施形態においても、スワール流90の
回転方向と燃料噴霧110の旋回方向を共に同一方向で
あり、反時計回りとしている。
【0078】なお、本実施形態においては、図8に示し
た実施形態と同様にして、キャビティ170は、楕円形
状としており、燃料噴射弁100と点火プラグ50を結
ぶ直線に対して対称となるように、ピストン10Eの冠
面に形成されている。また、燃料噴射弁100から噴射
する燃料噴霧110の噴射方向は、流入する吸気の側
(吸気口60Aの側)に向けるようにしている。
【0079】さらに、本実施形態においては、スワール
流90がキャビティ150内に流入するための2個の流
入口160A,160Bを設けるようにしている。この
場合キャビティ150に流入するスワール流90A,9
0Dの流入方向をずらし、スワール流90Aとスワール
流90Dが正面からぶつからないようにすることによ
り、スワール流90Aとスワール流90Dは、キャビテ
ィ150の中心位置Pを中心として、反時計回りの流れ
となり、キャビティ150に流入するスワール流90
A,90Dでより強い渦を発生させられる。従って、液
膜の蒸発をさらに促進することができる。
【0080】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを同一とすることにより、燃
料噴霧の搬送距離を長くしても、燃料噴霧の拡散を防止
することができ、効率の良い燃焼を行うことができるた
め、すすの発生を防止することができる。
【0081】また、2個の流入口を設けることにより、
積極的にスワール流をキャビティ内に導入することがで
き、液膜の蒸発をさらに促進することができる。
【0082】さらに、キャビティを楕円形として大きく
することができるため、成層燃焼の回転領域を広げるこ
とができる。
【0083】次に、図14及び図15を用いて、本発明
の第7の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構
成について説明する。図14は、本発明の第7の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンの要部断面図であ
り、図15は、本発明の第7の実施形態による筒内直接
燃料噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。本実
施形態においては、第1〜第6の実施形態に示すものと
は異なり、スワール流の回転方向と燃料噴霧の旋回方向
を反対方向にしているものである。
【0084】図14に示すように、ピストン10Fは、
シリンダ20内に配置されており、シリンダ20の内部
で上下動可能である。ピストン10Fの冠面には、キャ
ビティ190が形成されている。キャビティ190の深
さは、浅いものである。シリンダ20の上部内壁面は、
屋根形に形成されており、この屋根形の内壁面とピスト
ン10Fの冠面との間に、燃焼室40が形成される。点
火プラグ50は、燃焼室40のほぼ中央に取付配置され
ている。
【0085】シリンダ20の上面には、吸気管60が取
り付けられており、吸気弁70を開くことにより、燃焼
室40内に吸気が流通する。なお、図示は省略している
が、吸気管60は、2股に分岐しており、1つの燃焼室
40に対して2つの吸気弁70を介して吸気が導入され
る。また、図示は省略しているが、1つの対して2つの
排気弁を介して2つの排気管が接続されており、1シリ
ンダ当たり4バルブの構成となっている。
【0086】吸気管60の内部であって、分岐した吸気
管が合流する位置には、スワールコントロールバルブ
(SCV)80が取り付けられている。SCV80は、
2つの吸気管60の一方を閉じるように作動することに
より、吸気行程において、燃焼室40内に、矢印で示す
ようなスワール流90を発生させる。
【0087】シリンダ20の上部には、燃料噴射弁30
0が取り付けられており、燃料噴射弁300の先端は、
燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁300の取付
位置は、2つに分岐した吸気管60の間の位置である。
燃料噴射弁300から燃焼室40内に噴射された燃料噴
霧310は、キャビティ190の方向に向けて噴射され
る。燃料噴射弁300は、その先端部にスワール溝を有
しており、噴射される燃料噴霧310に対して旋回力を
与えて微粒化する旋回型の燃料噴射弁である。燃料噴霧
310は、矢印で示す旋回方向200を有している。こ
こで、本実施形態において特徴的なことは、スワール流
90の回転方向と、燃料噴霧310の旋回方向200が
反対方向となっている。なお、この点については、図1
5を用いて後述する。
【0088】図15は、本実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面を上面から見た状態を示し
ている。なお、図14と同一符号は、同一部分を示して
いる。
【0089】図14に示した吸気管60は2股に分岐し
ており、2つの吸気口60A,60Bにおいて、燃焼室
40に対して開口している。吸気口60A,60Bを通
って、吸気が燃焼室40内に導入される。ここで、図1
に示したSVC80を作動させて、吸気口60Bに対す
る吸気の導入を遮断し、吸気口60Aからのみ吸気を導
入するようにすることにより、吸気行程において矢印で
示す反時計回りのスワール流90を燃焼室40内に形成
することができる。
【0090】ピストン10Fの冠面には、キャビティ1
90が形成されている。キャビティ190は、円形状で
あり、燃料噴射弁300と点火プラグ50を結ぶ直線に
対して対称となるように形成されている。燃焼室40の
ほぼ中央に取り付けられた点火プラグ50の真下に、キ
ャビティ190の側壁190Aの一部が位置している。
【0091】燃料噴射弁300は、吸気口60A,60
Bの間の位置に取り付けられており、燃料噴射弁300
の先端は、燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁3
00から燃焼室40内に噴射された燃料噴霧310は、
点火プラグ50の方向であって、かつ、キャビティ19
0の中心方向に向けて噴射される。燃料噴射弁300か
ら噴射される燃料噴霧310は、矢印で示す時計回りの
旋回方向200を有している。
【0092】ここで、本実施形態において特徴的なこと
は、スワール流90の回転方向と、燃料噴霧310の旋
回方向200が反対方向となっている。スワール流90
の回転方向及び燃料噴霧310の旋回方向200は、い
づれも、3次元の旋回流である。しかしながら、ピスト
ン10Fの冠面側から2次元的に見た場合には、図2に
示すように、スワール流90の回転方向は、反時計回り
の回転方向を示しており、燃料噴霧310の旋回方向2
00は、時計回りの回転方向を示しており、両者は、反
対方向を有するようにしている。
【0093】燃料噴霧310は、キャビテイ190の底
面に当たり、噴射方向に底面を滑ってキャビティ190
の側壁190Aに当たる。一方、図1に示したように、
ピストン10Fの冠面は、燃料噴射弁300側が低く、
中心近くが高くなっている。従って、キャビティ190
の内部には、スワール流90が流入する。本実施形態に
おいては、燃料噴霧310をキャビティ190の中心に
向けて噴射し、キャビティ190の底を移動し、キャビ
ティ190の側壁190Aを登って点火プラグ50の方
向に燃料噴霧310を導くものである。この場合は、燃
料噴霧310が比較的早く点火プラグ150に到達する
ため気化を早める必要がある。そのためには、燃料噴霧
310の拡散を早くするのが有効である。そこで、スワ
ール流90と燃料噴霧310の旋回方向200を反対方
向とすることによって、燃料噴霧310をスワール流9
0が剥すように作用するので、燃料噴霧の拡散が早くな
る。従って、空気との混合が早くなり、可燃混合気が早
く生成できる。
【0094】以上のようにして、燃料噴霧の搬送距離が
短い場合には、燃料噴霧の拡散を促進することにより、
未蒸発成分を低減して、燃焼できる混合気濃度を有する
可燃混合気に点火して、効率の良い燃焼を行うことがで
きる。従って、すすの発生を防止することができる。
【0095】なお、スワール流90の方向が変われば、
燃料噴射弁の燃料噴霧310の旋回方向も変える必要が
ある。
【0096】なお、本実施形態においても、図4に示し
た流入口130や、図6に示したリセス140Aや、図
12に示した流入口160A,160Bを設けることに
より、スワール流90がキャビティ190内に流入しや
すくなるため有効である。
【0097】本実施形態によれば、スワール流の回転方
向と燃料噴霧の旋回方向とを反対方向にすることによ
り、燃料噴霧の搬送距離が短い場合でも、燃料噴霧の拡
散を促進することができ、効率の良い燃焼を行うことが
できるため、すすの発生を防止することができる。
【0098】次に、図16及び図17を用いて、本発明
の第8の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構
成について説明する。図16は、本発明の第8の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンのピストン冠面の上
面図であり、図17は、図16のF−F’断面図であ
る。本実施形態における筒内直接燃料噴射エンジンの要
部断面構造は、図14において説明したものと同様であ
る。そして、図14と同一符号は、同一部分を示してい
る。
【0099】本実施形態においては、第1〜第7の実施
形態に示すものとは異なり、燃料噴霧の旋回方向は、時
計回り若しくは反時計回りのいづれでもよいものであ
る。本実施形態においては、スキッシュ通路によって圧
縮行程において発生するスキッシュ流を用いて、燃料噴
霧の拡散を促進するものである。
【0100】ピストン10Gの冠面には、キャビティ1
90が形成されている。キャビティ190は、円形状で
あり、燃料噴射弁300と点火プラグ50を結ぶ直線に
対して対称となるように形成されている。燃焼室40の
ほぼ中央に取り付けられた点火プラグ50の真下に、キ
ャビティ190の側壁190Aの一部が位置している。
【0101】燃料噴射弁300は、点火プラグ50に対
向するように取り付けられており、燃料噴射弁300の
先端は、燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁30
0から燃焼室内に噴射された燃料噴霧310は、点火プ
ラグ50の方向であって、かつ、キャビティ190の中
心方向に向けて噴射される。燃料噴射弁300から噴射
される燃料噴霧310は、矢印で示す時計回りの旋回方
向200を有している。
【0102】さらに、屋根形形状のピストン10Gの冠
面の屋根の頂部付近の外周側には、2つのスキッシュ通
路210A,210Bが形成されている。従って、圧縮
行程において、図示するように矢印で示されるスキッシ
ュ流220A,220Bが発生する。スキッシュ流22
0A,220Bは、合流した上で、燃料噴霧310の背
後に回り込む。
【0103】燃料噴霧310は、キャビテイ190の底
面に当たり、噴射方向に底面を滑ってキャビティ190
の側壁190Aに当たる。一方、図14に示したよう
に、ピストン10Gの冠面は、燃料噴射弁300側が低
く、中心近くが高くなっている。そして、図16に示し
たように、2個のスキッシュ通路210A,210Bを
形成することにより、スキッシュ流220A,220B
が発生する。
【0104】本実施形態においては、燃料噴霧310を
キャビティ190の中心に向けて噴射し、キャビティ1
90の底を移動し、キャビティ190の側壁190Aを
登って点火プラグ50の方向に燃料噴霧310を導くも
のである。この場合は、燃料噴霧310が比較的早く点
火プラグ150に到達するため気化を早める必要があ
る。そのためには、燃料噴霧310の拡散を早くするの
が有効である。そこで、2つのスキッシュ流220A,
220Bを合流させた上、燃料噴霧310の背後から燃
料噴霧310を押すことによって、燃料噴霧の拡散が早
くなる。従って、空気との混合が早くなり、可燃混合気
が早く生成できる。以上の方法によって拡散を促進する
本実施形態においては、燃料噴霧310の旋回方向は、
時計回り若しくは反時計回りのいづれでもよいものであ
る。
【0105】スキッシュ流の流速は、圧縮行程の最後の
方で早くなるものであるため、エンジンの運転領域が高
出力の領域でも効果的に燃料噴霧の拡散を促進すること
ができるため、高出力領域にも適用可能なものである。
【0106】以上のようにして、燃料噴霧の搬送距離が
短い場合には、燃料噴霧の拡散を促進することにより、
未蒸発成分を低減して、燃焼できる混合気濃度を有する
可燃混合気に点火して、効率の良い燃焼を行うことがで
きる。従って、すすの発生を防止することができる。
【0107】なお、本実施形態によるスキッシュ流を用
いる方法は、図14及び図15に示した実施形態と組み
合わせて用いることができる。その際には、図15にお
いて説明したように、燃料噴霧310の旋回方向200
は、スワール流90の回転方向とは反対方向としておく
必要がある。
【0108】本実施形態によれば、スキッシュ流を用い
て、燃料噴霧を点火プラグ方向に押すことにより、燃料
噴霧の拡散を促進することができ、効率の良い燃焼を行
うことができるため、すすの発生を防止することができ
る。
【0109】次に、図18及び図19を用いて、本発明
の第9の実施形態による筒内直接燃料噴射エンジンの構
成について説明する。図18は、本発明の第9の実施形
態による筒内直接燃料噴射エンジンの要部断面図であ
り、図19は、本発明の第8の実施形態による筒内直接
燃料噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。本実
施形態においては、第7の実施形態に示すものと同様に
して、スワール流の回転方向と燃料噴霧の旋回方向を反
対方向にしているものであり、図14及び図15と同一
符号は、同一部分を示している。
【0110】図18に示すように、ピストン10Hは、
シリンダ20内に配置されており、シリンダ20の内部
で上下動可能である。ピストン10Hの冠面には、キャ
ビティ190が形成されている。キャビティ190の深
さは、浅いものである。シリンダ20の上部内壁面は、
屋根形に形成されており、この屋根形の内壁面とピスト
ン10Hの冠面との間に、燃焼室40が形成される。点
火プラグ50は、燃焼室40のほぼ中央に取付配置され
ている。
【0111】さらに、ピストン10Hの冠面には、中央
スキッシュ通路230が形成されている。中央スキッシ
ュ通路230は、点火プラグ50を中心として、燃料噴
射弁300が取り付けられる側とは反対側のピストン1
0Hの冠面であって、屋根形ピストン10Hの頂部の近
傍に形成されている。圧縮行程においては、中央スキッ
シュ通路230に沿って、対向スキッシュ流240が発
生する。
【0112】シリンダ20の上面には、吸気管60が取
り付けられており、吸気弁70を開くことにより、燃焼
室40内に吸気が流通する。なお、図示は省略している
が、吸気管60は、2股に分岐しており、1つの燃焼室
40に対して2つの吸気弁70を介して吸気が導入され
る。また、図示は省略しているが、1つの対して2つの
排気弁を介して2つの排気管が接続されており、1シリ
ンダ当たり4バルブの構成となっている。
【0113】吸気管60の内部であって、分岐した吸気
管が合流する位置には、スワールコントロールバルブ
(SCV)80が取り付けられている。SCV80は、
2つの吸気管60の一方を閉じるように作動することに
より、吸気行程において、燃焼室40内に、矢印で示す
ようなスワール流90を発生させる。
【0114】シリンダ20の上部には、燃料噴射弁30
0が取り付けられており、燃料噴射弁300の先端は、
燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁300の取付
位置は、2つに分岐した吸気管60の間の位置である。
燃料噴射弁300から燃焼室40内に噴射された燃料噴
霧310は、キャビティ190の方向に向けて噴射され
る。燃料噴射弁300は、その先端部にスワール溝を有
しており、噴射される燃料噴霧310に対して旋回力を
与えて微粒化する旋回型の燃料噴射弁である。燃料噴霧
310は、矢印で示す旋回方向200を有している。こ
こで、スワール流90の回転方向と、燃料噴霧310の
旋回方向200が反対方向となっている。
【0115】図19は、本実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面を上面から見た状態を示し
ている。なお、図18と同一符号は、同一部分を示して
いる。
【0116】図18に示した吸気管60は2股に分岐し
ており、2つの吸気口60A,60Bにおいて、燃焼室
40に対して開口している。吸気口60A,60Bを通
って、吸気が燃焼室40内に導入される。ここで、図1
に示したSVC80を作動させて、吸気口60Bに対す
る吸気の導入を遮断し、吸気口60Aからのみ吸気を導
入するようにすることにより、吸気行程において矢印で
示す反時計回りのスワール流90を燃焼室40内に形成
することができる。
【0117】ピストン10Hの冠面には、キャビティ1
90が形成されている。キャビティ190は、円形状で
あり、燃料噴射弁300と点火プラグ50を結ぶ直線に
対して対称となるように形成されている。燃焼室40の
ほぼ中央に取り付けられた点火プラグ50の真下に、キ
ャビティ190の側壁190Aの一部が位置している。
【0118】燃料噴射弁300は、吸気口60A,60
Bの間の位置に取り付けられており、燃料噴射弁300
の先端は、燃焼室40内に開口している。燃料噴射弁3
00から燃焼室40内に噴射された燃料噴霧310は、
点火プラグ50の方向であって、かつ、キャビティ19
0の中心方向に向けて噴射される。燃料噴射弁300か
ら噴射される燃料噴霧310は、矢印で示す時計回りの
旋回方向200を有している。
【0119】ここで、スワール流90の回転方向と、燃
料噴霧310の旋回方向200が反対方向となってい
る。スワール流90の回転方向及び燃料噴霧310の旋
回方向200は、いづれも、3次元の旋回流である。し
かしながら、ピストン10Hの冠面側から2次元的に見
た場合には、図2に示すように、スワール流90の回転
方向は、反時計回りの回転方向を示しており、燃料噴霧
310の旋回方向200は、時計回りの回転方向を示し
ており、両者は、反対方向を有するようにしている。
【0120】燃料噴霧310は、キャビテイ190の底
面に当たり、噴射方向に底面を滑ってキャビティ190
の側壁190Aに当たる。一方、図18に示したよう
に、ピストン10Hの冠面は、燃料噴射弁300側が低
く、中心近くが高くなっている。従って、キャビティ1
90の内部には、スワール流90が流入する。本実施形
態においては、燃料噴霧310をキャビティ190の中
心に向けて噴射し、キャビティ190の底を移動し、キ
ャビティ190の側壁190Aを登って点火プラグ50
の方向に燃料噴霧310を導くものである。この場合
は、燃料噴霧310が比較的早く点火プラグ150に到
達するため気化を早める必要がある。そのためには、燃
料噴霧310の拡散を早くするのが有効である。そこ
で、スワール流90と燃料噴霧310の旋回方向200
を反対方向とすることによって、燃料噴霧310をスワ
ール流90が剥すように作用するので、燃料噴霧の拡散
が早くなる。
【0121】さらに、中央スキッシュ通路230は、燃
料噴射弁300から噴射された燃料噴霧310の噴射方
向の延長線上に形成されており、燃料噴霧310の噴射
方向と対向する方向から対向スキッシュ流240が衝突
する構成となっている。従って、対向スキッシュ流24
0が、燃料噴霧310と衝突することにより、さらに、
燃料噴霧の拡散を促進することになる。従って、空気と
の混合が早くなり、可燃混合気が早く生成できる。
【0122】以上のようにして、燃料噴霧の搬送距離が
短い場合には、燃料噴霧の拡散を促進することにより、
未蒸発成分を低減して、燃焼できる混合気濃度を有する
可燃混合気に点火して、効率の良い燃焼を行うことがで
きる。従って、すすの発生を防止することができる。
【0123】なお、スワール流90の方向が変われば、
燃料噴射弁の燃料噴霧310の旋回方向も変える必要が
ある。
【0124】なお、本実施形態においても、図4に示し
た流入口130や、図6に示したリセス140Aや、図
12に示した流入口160A,160Bを設けることに
より、スワール流90がキャビティ190内に流入しや
すくなるため有効である。
【0125】本実施形態によれば、スワール流と燃料噴
霧の旋回方向とを反対方向にし、さらに、対向スキッシ
ュ流を燃料噴霧に衝突させることにより、燃料噴霧の搬
送距離が短い場合でも、燃料噴霧の拡散を促進すること
ができ、効率の良い燃焼を行うことができるため、すす
の発生を防止することができる。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、筒内直接燃料噴射エン
ジンにおける燃料噴霧の気化を充分に行え、すすの発生
の殆どなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンの要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンにおける燃料噴霧の挙動の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図5】図4のA−A’断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図7】図6のB−B’断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態による筒内直接燃料噴
射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図9】図8のC−C’断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図11】図10のD−D’断面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図13】図12のE−E’断面図である。
【図14】本発明の第7の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンの要部断面図である。
【図15】本発明の第7の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図16】本発明の第8の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【図17】図16のF−F’断面図である。
【図18】本発明の第9の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンの要部断面図である。
【図19】本発明の第8の実施形態による筒内直接燃料
噴射エンジンのピストン冠面の上面図である。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C,10D,10E,10
F,10G,10H…ピストン 20…シリンダ 30,150,170,190…キャビティ 40…燃焼室 50…点火プラグ 60…吸気管 70…吸気弁 80…SVC 90,90A,90B…スワール流 100,300…燃料噴射弁 110,310…燃料噴霧 120,200…燃料噴霧の旋回方向 130,160,180…流入口 140A,140B…吸気弁リセス 170A…オーバーハング部 210A,210B…スキッシュ通路 220A,220B…スキッシュ流 230…中央スキッシュ通路 240…対抗スキッシュ流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02F 3/26 F02F 3/26 B C Z 3/28 3/28 A F02M 61/14 310 F02M 61/14 310A 69/04 69/04 P (72)発明者 野木 利治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中山 容子 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内を上下動するとともにその冠面
    にキャビティの形成されたピストンと、このピストンと
    上記シリンダの内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性
    を有する燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室
    内に導入される吸気によりスワール流を形成するスワー
    ル制御手段と、上記燃焼室の中央上部に取り付けられた
    点火プラグとを有し、 上記燃料噴霧を旋回して微粒化するとともに、上記吸気
    のスワール流により混合気を形成する筒内直接燃料噴射
    エンジンにおいて、 上記燃料噴射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記
    燃焼室の中央方向よりも上記吸気の上記燃焼室内への流
    入側に偏心させるとともに、 上記吸気のスワール流の回転方向と、上記燃料噴霧の旋
    回方向を同一方向としたことを特徴とする筒内直接燃料
    噴射エンジン。
  2. 【請求項2】請求項1記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記キャビティの中心位置を、上記燃焼室の中央方向よ
    りも上記吸気の上記燃焼室内への流入側に偏心させたこ
    とを特徴とする筒内直接燃料噴射エンジン。
  3. 【請求項3】請求項1記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記キャビティは、楕円形状であることを特徴とする筒
    内直接燃料噴射エンジン。
  4. 【請求項4】請求項1記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記キャビティと上記ピストンの側壁外周部との間であ
    って、上記吸気の上記燃焼室内への流入側に形成され、
    上記吸気のスワール流の上記キャビティ内への流入を促
    進する流入口を設けたことを特徴とする筒内直接燃料噴
    射エンジン。
  5. 【請求項5】請求項4記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記流入口は、少なくとも2個形成され、 それぞれの流入口は、それぞれの流入口から流入した上
    記スワール流が、上記キャビティの内部において、同一
    方向の渦巻状の流れを形成する位置に形成されているこ
    とを特徴とする筒内直接燃料噴射エンジン。
  6. 【請求項6】請求項1記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記ピストンは、その冠面に吸気弁用のリセスを備え、 このリセスは、上記ピストンの側壁外周部の一部を切り
    欠く外径寸法を有し、上記吸気のスワール流の上記キャ
    ビティ内への流入を促進することを特徴とする筒内直接
    燃料噴射エンジン。
  7. 【請求項7】請求項1記載の筒内直接燃料噴射エンジン
    において、 上記キャビティは、キャビティの側壁に対して、その頂
    部がキャビティの内周側に飛び出した形状のオーバーハ
    ング部を備えたことを特徴とする筒内直接燃料噴射エン
    ジン。
  8. 【請求項8】シリンダ内を上下動するとともにその冠面
    にキャビティの形成されたピストンと、このピストンと
    上記シリンダの内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性
    を有する燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室
    内に導入される吸気によりスワール流を形成するスワー
    ル制御手段と、上記燃焼室の中央上部に取り付けられた
    点火プラグとを有し、 上記燃料噴霧を旋回して微粒化するとともに、上記吸気
    のスワール流により混合気を形成する筒内直接燃料噴射
    エンジンにおいて、 上記燃料噴射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記
    燃焼室の中央方向とするとともに、 上記吸気のスワール流の回転方向と上記燃料噴霧の旋回
    方向を反対方向としたことを特徴とする筒内直接燃料噴
    射エンジン。
  9. 【請求項9】シリンダ内を上下動するとともにその冠面
    にキャビティの形成されたピストンと、このピストンと
    上記シリンダの内壁の間に形成される燃焼室内に旋回性
    を有する燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼室
    の中央上部に取り付けられた点火プラグとを有し、 上記燃料噴霧を旋回して微粒化する筒内直接燃料噴射エ
    ンジンにおいて、 上記燃料噴射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記
    燃焼室の中央方向とするとともに、 上記ピストンの冠面の屋根の頂部付近の外周側に形成さ
    れた2個のスキッシュ通路を備え、 上記2個のスキッシュ通路によって発生する2つのスキ
    ッシュ流を合流させた上で、上記燃料噴霧を上記点火プ
    ラグ方向に押すことを特徴とする筒内直接燃料噴射エン
    ジン。
  10. 【請求項10】シリンダ内を上下動するとともにその冠
    面にキャビティの形成されたピストンと、このピストン
    と上記シリンダの内壁の間に形成される燃焼室内に旋回
    性を有する燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁と、上記燃焼
    室内に導入される吸気によりスワール流を形成するスワ
    ール制御手段と、上記燃焼室の中央上部に取り付けられ
    た点火プラグとを有し、 上記燃料噴霧を旋回して微粒化するとともに、上記吸気
    のスワール流により混合気を形成する筒内直接燃料噴射
    エンジンにおいて、 上記燃料噴射弁からの上記燃料噴霧の噴射方向を、上記
    燃焼室の中央方向とするとともに、 上記吸気のスワール流の回転方向と上記燃料噴霧の旋回
    方向を反対方向とし、 さらに、上記ピストンの冠面の屋根の頂部付近であっ
    て、上記燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の噴射方向
    の延長線上に形成された中央スキッシュ通路を備え、 上記中央スキッシュ通路によって発生する対向キッシュ
    流を上記燃料噴霧に衝突させることを特徴とする筒内直
    接燃料噴射エンジン。
JP9011350A 1997-01-24 1997-01-24 筒内直接燃料噴射エンジン Pending JPH10205413A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11132043A (ja) * 1997-10-24 1999-05-18 Nissan Motor Co Ltd 筒内噴射式内燃機関のピストン
JP2000248944A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Toyota Motor Corp 筒内噴射式火花点火内燃機関

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