JPH10205378A - エンジン制御方式 - Google Patents
エンジン制御方式Info
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- JPH10205378A JPH10205378A JP9008925A JP892597A JPH10205378A JP H10205378 A JPH10205378 A JP H10205378A JP 9008925 A JP9008925 A JP 9008925A JP 892597 A JP892597 A JP 892597A JP H10205378 A JPH10205378 A JP H10205378A
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- air
- fuel ratio
- engine
- fuel
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/40—Engine management systems
Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 正確に目標値に沿った制御を達成することが
できるエンジン制御方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るエンジン制御方式は、吸気
管内の空気の挙動をモデル化すると共に、燃料噴射装置
から噴射される燃料の挙動をモデル化し、前記モデルか
ら得られる推定空気量と推定燃料量とから推定空燃比を
求めるエンジンの順モデルを構成し、前記推定空燃比を
フィードバックし、該推定空燃比と所定の目標空燃比と
に基づいて燃料噴射装置の操作量を算出するエンジンの
逆モデルを構成している。前記目標空燃比は、エンジン
の運転状態に適合した変動量で変動させている。
できるエンジン制御方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るエンジン制御方式は、吸気
管内の空気の挙動をモデル化すると共に、燃料噴射装置
から噴射される燃料の挙動をモデル化し、前記モデルか
ら得られる推定空気量と推定燃料量とから推定空燃比を
求めるエンジンの順モデルを構成し、前記推定空燃比を
フィードバックし、該推定空燃比と所定の目標空燃比と
に基づいて燃料噴射装置の操作量を算出するエンジンの
逆モデルを構成している。前記目標空燃比は、エンジン
の運転状態に適合した変動量で変動させている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆モデルを用いて
所定の目標値に沿って空燃比を制御するエンジン制御方
式に関する。
所定の目標値に沿って空燃比を制御するエンジン制御方
式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、目標値を所定の変動量で変動
させながら、該目標値に沿ってエンジンの空燃比を制御
することは行われている。この従来のエンジン制御方式
では、エンジンの様々な運転状態に適合した空燃比に関
する動作パラメータの操作量を記憶したマップを用いて
前記動作パラメータの基本操作量を決定すると共に、前
記目標値を、エンジンの運転状態に適合した変動量で変
動させ、この目標値に沿って前記基本操作量を補正的に
変動させることにより空燃比を制御している。
させながら、該目標値に沿ってエンジンの空燃比を制御
することは行われている。この従来のエンジン制御方式
では、エンジンの様々な運転状態に適合した空燃比に関
する動作パラメータの操作量を記憶したマップを用いて
前記動作パラメータの基本操作量を決定すると共に、前
記目標値を、エンジンの運転状態に適合した変動量で変
動させ、この目標値に沿って前記基本操作量を補正的に
変動させることにより空燃比を制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のエンジン制御方式では、空燃比に関する動作パラメー
タの基本操作量をマップを用いて決定しているため、例
えば、目標値を滑らかに変動させても、最終的な操作量
はステップ的な変動しか得られず、その結果、制御量と
しての空燃比もステップ的に変化するので、ステップ的
なトルク変動が生じ、運転領域によっては運転者に不快
なフィーリングを与える可能性があるという問題があ
る。そしてなにより、上記したように、目標値の変動パ
ターンと制御量の変動パターンが正確に一致しないとい
うことは、精度の高い制御が達成できないため、これを
改善することが望まれている。本発明は、上記した従来
の問題点を解決し、正確に目標値に沿った制御を達成す
ることができるエンジン制御方法を提供することを目的
としている。
のエンジン制御方式では、空燃比に関する動作パラメー
タの基本操作量をマップを用いて決定しているため、例
えば、目標値を滑らかに変動させても、最終的な操作量
はステップ的な変動しか得られず、その結果、制御量と
しての空燃比もステップ的に変化するので、ステップ的
なトルク変動が生じ、運転領域によっては運転者に不快
なフィーリングを与える可能性があるという問題があ
る。そしてなにより、上記したように、目標値の変動パ
ターンと制御量の変動パターンが正確に一致しないとい
うことは、精度の高い制御が達成できないため、これを
改善することが望まれている。本発明は、上記した従来
の問題点を解決し、正確に目標値に沿った制御を達成す
ることができるエンジン制御方法を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の請求項1に係るエンジン制御方式は、
空燃比に関するエンジンの順モデルを制御系を用いて構
成し、前記順モデルで得られる仮想空燃比をフィードバ
ックし、該仮想空燃比と所定の目標空燃比とに基づいて
エンジンの空燃比に関する動作パラメータの操作量を算
出するエンジンの逆モデルを構成すると共に、前記目標
空燃比をエンジンの運転状態に適合した変動量で変動さ
せることを特徴とするものである。
ために、本発明の請求項1に係るエンジン制御方式は、
空燃比に関するエンジンの順モデルを制御系を用いて構
成し、前記順モデルで得られる仮想空燃比をフィードバ
ックし、該仮想空燃比と所定の目標空燃比とに基づいて
エンジンの空燃比に関する動作パラメータの操作量を算
出するエンジンの逆モデルを構成すると共に、前記目標
空燃比をエンジンの運転状態に適合した変動量で変動さ
せることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した一実施例
を参照して、本発明に係るエンジン制御方式の実施の形
態について説明する。図1は、エンジン1と本発明に係
るエンジン制御方式を実行可能な制御装置10との関係
を示す概略図である。エンジン1は、吸気管2に設けら
れたエアクリーナ3及び燃料噴射装置4を介してシリン
ダ5の燃焼室内に混合気を導入し、燃焼後の排気ガスを
排気管6を介して大気中に排気する4サイクルエンジン
であり、本図では吸気バルブや排気バルブ等の他の構成
部材については省略されている。尚、図1中、符号7は
クランクケースを、また、符号8はスロットルバルブを
各々示している。前記排気管6の下流には三元触媒9が
設けられている。この三元触媒9は、酸化と還元とを交
互に繰り返すことによりエンジン1からの排気ガス中の
HC,CO,NOx等の成分と反応して、これらの成分
を浄化する。制御装置10は、前記三元触媒9の浄化反
応を活性化させるように、燃料噴射装置4からの燃料噴
射量を操作して排気ガス中の空燃比の値を制御するもの
である。この制御装置10は、図1に示すように、スロ
ットルバルブ8に設けられたスロットル開度検知手段1
2から得られるスロットル開度に関する情報αと、クラ
ンクケース7に設けられたクランク角検知手段13から
得られるクランク角に関する情報rと、吸気管2に設け
られた吸気管壁温検知手段14から得られる吸気管壁温
に関する情報twとを入力し、これらの入力情報に基づ
いて、吸気管2に設けられた燃料噴射装置4の操作量M
f(即ち、燃料噴射量)を決定して出力すると共に、排
気管6に設けられた酸素センサ15から得られる実際の
空燃比に関する情報Eを、必要に応じて入力して、この
情報に基づく補正及び学習を行い常時最適な制御が行え
るように構成されている。
を参照して、本発明に係るエンジン制御方式の実施の形
態について説明する。図1は、エンジン1と本発明に係
るエンジン制御方式を実行可能な制御装置10との関係
を示す概略図である。エンジン1は、吸気管2に設けら
れたエアクリーナ3及び燃料噴射装置4を介してシリン
ダ5の燃焼室内に混合気を導入し、燃焼後の排気ガスを
排気管6を介して大気中に排気する4サイクルエンジン
であり、本図では吸気バルブや排気バルブ等の他の構成
部材については省略されている。尚、図1中、符号7は
クランクケースを、また、符号8はスロットルバルブを
各々示している。前記排気管6の下流には三元触媒9が
設けられている。この三元触媒9は、酸化と還元とを交
互に繰り返すことによりエンジン1からの排気ガス中の
HC,CO,NOx等の成分と反応して、これらの成分
を浄化する。制御装置10は、前記三元触媒9の浄化反
応を活性化させるように、燃料噴射装置4からの燃料噴
射量を操作して排気ガス中の空燃比の値を制御するもの
である。この制御装置10は、図1に示すように、スロ
ットルバルブ8に設けられたスロットル開度検知手段1
2から得られるスロットル開度に関する情報αと、クラ
ンクケース7に設けられたクランク角検知手段13から
得られるクランク角に関する情報rと、吸気管2に設け
られた吸気管壁温検知手段14から得られる吸気管壁温
に関する情報twとを入力し、これらの入力情報に基づ
いて、吸気管2に設けられた燃料噴射装置4の操作量M
f(即ち、燃料噴射量)を決定して出力すると共に、排
気管6に設けられた酸素センサ15から得られる実際の
空燃比に関する情報Eを、必要に応じて入力して、この
情報に基づく補正及び学習を行い常時最適な制御が行え
るように構成されている。
【0006】図2は、制御装置10の構成を示す概略ブ
ロック図である。制御装置10は、モデルベース制御部
20、目標空燃比算出部30、エンジン回転数演算部4
0、変換部50、及びフィードバック制御部60を備
え、三元触媒9の浄化反応を活性化させるように燃料噴
射装置4からの燃料噴射量を操作して排気ガス中の空燃
比の値を制御する通常制御モード又は、モデルベース制
御部20のエンジンモデルと実際のエンジン1との間の
ずれを補正するフィードバック補正モードの何れかのモ
ードで作動する。モデルベース制御部20は、エンジン
回転数演算部40で算出されたエンジン回転数n、及び
スロットル開度α、吸気管壁温T、及び目標空燃比算出
部30で算出された目標空燃比Epを入力し、これらの
情報に基づいて燃料噴射装置の基本操作量Mfnを決定
し、変換部50で、前記基本操作量Mfnをエンジン1
の燃料噴射サイクルに変換して操作量Mfとして制御装
置10から出力する。目標空燃比算出部30は、エンジ
ン回転数n、スロットル開度α、及びクランク角rを入
力し、これらの情報に基づいて目標空燃比Epを決定し
てモデルベース制御部20に出力する。フィードバック
制御部60は、実際の空燃比に関する情報Eと目標空燃
比Epとを入力し、これらの比較結果に基づいてフィー
ドバック補正信号FBaを決定してモデルベース制御部
20に出力し、モデルベース制御部20における誤差を
補正するもので、制御装置10がフィードバック補正モ
ードに入れられた時のみ機能する。
ロック図である。制御装置10は、モデルベース制御部
20、目標空燃比算出部30、エンジン回転数演算部4
0、変換部50、及びフィードバック制御部60を備
え、三元触媒9の浄化反応を活性化させるように燃料噴
射装置4からの燃料噴射量を操作して排気ガス中の空燃
比の値を制御する通常制御モード又は、モデルベース制
御部20のエンジンモデルと実際のエンジン1との間の
ずれを補正するフィードバック補正モードの何れかのモ
ードで作動する。モデルベース制御部20は、エンジン
回転数演算部40で算出されたエンジン回転数n、及び
スロットル開度α、吸気管壁温T、及び目標空燃比算出
部30で算出された目標空燃比Epを入力し、これらの
情報に基づいて燃料噴射装置の基本操作量Mfnを決定
し、変換部50で、前記基本操作量Mfnをエンジン1
の燃料噴射サイクルに変換して操作量Mfとして制御装
置10から出力する。目標空燃比算出部30は、エンジ
ン回転数n、スロットル開度α、及びクランク角rを入
力し、これらの情報に基づいて目標空燃比Epを決定し
てモデルベース制御部20に出力する。フィードバック
制御部60は、実際の空燃比に関する情報Eと目標空燃
比Epとを入力し、これらの比較結果に基づいてフィー
ドバック補正信号FBaを決定してモデルベース制御部
20に出力し、モデルベース制御部20における誤差を
補正するもので、制御装置10がフィードバック補正モ
ードに入れられた時のみ機能する。
【0007】(モデルベース制御部について)以下、図
3〜図5を参照してモデルベース制御部20の構成につ
いて説明する。図3は、図2におけるモデルベース制御
部20の構成を示す概略ブロック図である。モデルベー
ス制御部20は、吸気管2内の空気の挙動をモデル化し
た空気系順モデル21、燃料噴射装置4から噴射される
燃料の挙動をモデル化した燃料系順モデル22、及び各
順モデル21及び22から出力される推定空気量Av及
び推定燃料量Fvに基づいて推定空燃比Evを算出する
推定空燃比演算部23を備えている。また、モデルベー
ス制御部20は、推定空燃比演算部23から出力される
推定空燃比Evを基本操作量演算部24にフィードバッ
クするフィードバックループを備えている。前記基本操
作量演算部24は、推定空燃比演算部23から出力され
る推定空燃比Evと、目標空燃比算出部30から出力さ
れる目標空燃比Epとを入力してエンジン1の燃料噴射
装置4に対する基本操作量Mfn(基本燃料噴射量)を
算出する。この基本操作量Mfnは、モデルベース制御
部20から出力されると共に燃料系順モデル22にも入
力され、燃料系順モデル22は前記基本操作量Mfnに
基づいて推定燃料量Fvを求める。上記したように、モ
デルベース制御部20では、空気系順モデル21、燃料
系順モデル22、及び推定空燃比演算部23によりエン
ジン1の順モデルを構成し、かつ、前記燃料系順モデル
22、推定空燃比演算部23、及び基本操作量演算部2
4を含むフィードバックループを用いて前記エンジン1
の順モデルから出力される推定空燃比Evをフィードバ
ックして基本操作量Mfnを出力するエンジンの逆モデ
ルを構成している。
3〜図5を参照してモデルベース制御部20の構成につ
いて説明する。図3は、図2におけるモデルベース制御
部20の構成を示す概略ブロック図である。モデルベー
ス制御部20は、吸気管2内の空気の挙動をモデル化し
た空気系順モデル21、燃料噴射装置4から噴射される
燃料の挙動をモデル化した燃料系順モデル22、及び各
順モデル21及び22から出力される推定空気量Av及
び推定燃料量Fvに基づいて推定空燃比Evを算出する
推定空燃比演算部23を備えている。また、モデルベー
ス制御部20は、推定空燃比演算部23から出力される
推定空燃比Evを基本操作量演算部24にフィードバッ
クするフィードバックループを備えている。前記基本操
作量演算部24は、推定空燃比演算部23から出力され
る推定空燃比Evと、目標空燃比算出部30から出力さ
れる目標空燃比Epとを入力してエンジン1の燃料噴射
装置4に対する基本操作量Mfn(基本燃料噴射量)を
算出する。この基本操作量Mfnは、モデルベース制御
部20から出力されると共に燃料系順モデル22にも入
力され、燃料系順モデル22は前記基本操作量Mfnに
基づいて推定燃料量Fvを求める。上記したように、モ
デルベース制御部20では、空気系順モデル21、燃料
系順モデル22、及び推定空燃比演算部23によりエン
ジン1の順モデルを構成し、かつ、前記燃料系順モデル
22、推定空燃比演算部23、及び基本操作量演算部2
4を含むフィードバックループを用いて前記エンジン1
の順モデルから出力される推定空燃比Evをフィードバ
ックして基本操作量Mfnを出力するエンジンの逆モデ
ルを構成している。
【0008】(燃料系順モデルについて)図4は、前記
燃料系順モデル22の構成を示す概略ブロック図であ
る。この燃料系順モデル22は、前述したように燃料噴
射装置4から噴射された燃料の挙動をモデル化したもの
である。この燃料系順モデル22は、非付着燃料演算部
22a、付着燃料演算部22b、一次遅れ部22c,2
2d、燃料付着率推定部22e、及び蒸発時定数推定部
22fを備え、前記基本操作量演算部24から入力され
る基本操作量Mfn(基本燃料噴射量)から、実際にシ
リンダ8内に入る燃料量を推定する。前記燃料付着率推
定部22eは、エンジン回転数n及びスロットル開度α
と燃料付着率xとの関係を予め学習させたファジーニュ
ーラル回路網、ニューラル回路網、又はCMAC等を用
いて燃料付着率xをモデル化したものであり、エンジン
回転数n及びスロットル開度αを入力し、これらの情報
に基づいて、燃料噴射装置4から噴射された燃料が吸気
管2等の壁面に付着する割合x(以下、燃料付着率x)
を推定する。尚、この燃料付着率推定部22eは、図示
していないが、必要に応じて、エンジンの運転状態が過
渡状態にある時に実際の空燃比Eと目標空燃比Epとの
比較結果に基づく教師データを入力して、経時変化等が
原因で生じる燃料系順モデルの誤差を補正し、学習でき
るように構成され得る。また、前記蒸発時定数推定部2
2fは、エンジン回転数n、スロットル開度α、及び吸
気管壁温Te(又はエンジン水温)と蒸発時定数τとの
関係を予め学習させたファジーニューラル回路網、ニュ
ーラル回路網、又はCMAC等を用いて蒸発時定数τを
モデル化したものであり、エンジン回転数n、スロット
ル開度α、及び吸気管壁温Te(又はエンジン水温)を
入力し、これらの情報に基づいて、壁面に付着した燃料
が蒸発する時定数τ(以下、蒸発時定数τ)を推定す
る。尚、この蒸発時定数推定部22fも、前記燃料付着
率推定部22eと同様、図示していないが、必要に応じ
て、エンジンの運転状態が過渡状態にある時に実際の空
燃比Eと目標空燃比Epとの比較結果に基づく教師デー
タを入力して、経時変化等が原因で生じる燃料系順モデ
ルの誤差を補正し、学習できるように構成され得る。上
記した燃料付着率推定部22e及び蒸発時定数推定部2
2fについては、本願出願人が平成8年10月14日に
出願した特願平8−271188号により詳細に開示さ
れている。非付着燃料演算部22aは、前記燃料付着率
推定部22eから得られる燃料付着率xに基づいて、基
本操作量演算部24から入力される基本操作量Mfn
(即ち、基本燃料噴射量)における燃料噴射装置4から
直接シリンダ5の燃焼室内に入る燃料量を算出する。付
着燃料演算部22bは、前記燃料付着率推定部22eか
ら得られる燃料付着率xに基づいて、基本操作量演算部
24から入力される基本操作量Mfn(基本燃料噴射
量)において一度壁面に付着した後でシリンダ5内に入
る燃料量を算出する。前記非付着燃料演算部22a及び
付着燃料演算部22bから得られる燃料量は、各々一次
遅れ部22c,22dで、蒸発時定数演算部22fから
得られる蒸発時定数τ1,τ2に基づいて一次遅れ系に
て近似された後、加算され、推定燃料量Fvとして燃料
系順モデル22から出力される。尚、通常、エンジン1
における燃料噴射装置4から噴射された燃料の挙動をモ
デル化する場合、噴射燃料が燃料噴射装置4からシリン
ダ5内に入るまでの無駄時間を考慮して、図4に破線で
示すように無駄時間分だけ位相を遅らせる無駄時間用位
相遅れ部22gを設ける必要があるが、本実施例におけ
る燃料系順モデル22では、前記無駄時間分だけ燃料系
順モデルの位相を進ませることで無駄時間用位相遅れ部
22gを設ける必要をなくしている。これにより、燃料
系順モデル22は単純な一次遅れ系になるので、燃料系
順モデル22の出力を用いてフィードバック制御を行う
場合に、フィードバックゲインを大きくすることが可能
になり、過渡時にも適正な基本操作量が得られる正確な
逆モデルを構成している。
燃料系順モデル22の構成を示す概略ブロック図であ
る。この燃料系順モデル22は、前述したように燃料噴
射装置4から噴射された燃料の挙動をモデル化したもの
である。この燃料系順モデル22は、非付着燃料演算部
22a、付着燃料演算部22b、一次遅れ部22c,2
2d、燃料付着率推定部22e、及び蒸発時定数推定部
22fを備え、前記基本操作量演算部24から入力され
る基本操作量Mfn(基本燃料噴射量)から、実際にシ
リンダ8内に入る燃料量を推定する。前記燃料付着率推
定部22eは、エンジン回転数n及びスロットル開度α
と燃料付着率xとの関係を予め学習させたファジーニュ
ーラル回路網、ニューラル回路網、又はCMAC等を用
いて燃料付着率xをモデル化したものであり、エンジン
回転数n及びスロットル開度αを入力し、これらの情報
に基づいて、燃料噴射装置4から噴射された燃料が吸気
管2等の壁面に付着する割合x(以下、燃料付着率x)
を推定する。尚、この燃料付着率推定部22eは、図示
していないが、必要に応じて、エンジンの運転状態が過
渡状態にある時に実際の空燃比Eと目標空燃比Epとの
比較結果に基づく教師データを入力して、経時変化等が
原因で生じる燃料系順モデルの誤差を補正し、学習でき
るように構成され得る。また、前記蒸発時定数推定部2
2fは、エンジン回転数n、スロットル開度α、及び吸
気管壁温Te(又はエンジン水温)と蒸発時定数τとの
関係を予め学習させたファジーニューラル回路網、ニュ
ーラル回路網、又はCMAC等を用いて蒸発時定数τを
モデル化したものであり、エンジン回転数n、スロット
ル開度α、及び吸気管壁温Te(又はエンジン水温)を
入力し、これらの情報に基づいて、壁面に付着した燃料
が蒸発する時定数τ(以下、蒸発時定数τ)を推定す
る。尚、この蒸発時定数推定部22fも、前記燃料付着
率推定部22eと同様、図示していないが、必要に応じ
て、エンジンの運転状態が過渡状態にある時に実際の空
燃比Eと目標空燃比Epとの比較結果に基づく教師デー
タを入力して、経時変化等が原因で生じる燃料系順モデ
ルの誤差を補正し、学習できるように構成され得る。上
記した燃料付着率推定部22e及び蒸発時定数推定部2
2fについては、本願出願人が平成8年10月14日に
出願した特願平8−271188号により詳細に開示さ
れている。非付着燃料演算部22aは、前記燃料付着率
推定部22eから得られる燃料付着率xに基づいて、基
本操作量演算部24から入力される基本操作量Mfn
(即ち、基本燃料噴射量)における燃料噴射装置4から
直接シリンダ5の燃焼室内に入る燃料量を算出する。付
着燃料演算部22bは、前記燃料付着率推定部22eか
ら得られる燃料付着率xに基づいて、基本操作量演算部
24から入力される基本操作量Mfn(基本燃料噴射
量)において一度壁面に付着した後でシリンダ5内に入
る燃料量を算出する。前記非付着燃料演算部22a及び
付着燃料演算部22bから得られる燃料量は、各々一次
遅れ部22c,22dで、蒸発時定数演算部22fから
得られる蒸発時定数τ1,τ2に基づいて一次遅れ系に
て近似された後、加算され、推定燃料量Fvとして燃料
系順モデル22から出力される。尚、通常、エンジン1
における燃料噴射装置4から噴射された燃料の挙動をモ
デル化する場合、噴射燃料が燃料噴射装置4からシリン
ダ5内に入るまでの無駄時間を考慮して、図4に破線で
示すように無駄時間分だけ位相を遅らせる無駄時間用位
相遅れ部22gを設ける必要があるが、本実施例におけ
る燃料系順モデル22では、前記無駄時間分だけ燃料系
順モデルの位相を進ませることで無駄時間用位相遅れ部
22gを設ける必要をなくしている。これにより、燃料
系順モデル22は単純な一次遅れ系になるので、燃料系
順モデル22の出力を用いてフィードバック制御を行う
場合に、フィードバックゲインを大きくすることが可能
になり、過渡時にも適正な基本操作量が得られる正確な
逆モデルを構成している。
【0009】(空気系順モデルについて)図5は、前記
空気系順モデル21の構成を示す概略ブロック図であ
る。この空気系順モデル21は、スロットル開度用位相
進み部21a、空気量演算部21b、圧力変換部21
c、吸気負圧演算部21d、体積効率推定部21e、及
びエンジン回転数用位相進み部21fを備えている。
空気系順モデル21の構成を示す概略ブロック図であ
る。この空気系順モデル21は、スロットル開度用位相
進み部21a、空気量演算部21b、圧力変換部21
c、吸気負圧演算部21d、体積効率推定部21e、及
びエンジン回転数用位相進み部21fを備えている。
【0010】(各位相進み部21a及び21fについ
て)前記スロットル開度用位相進み部21a及びエンジ
ン回転数用位相進み部21fは、前記燃料系順モデル2
2において、取り除いた無駄時間(即ち、噴射燃料が燃
料噴射装置4から噴射された後、シリンダ5内に入るま
での時間)分だけ入力されるスロットル開度α及びエン
ジン回転数nの位相を進める。具体的には、各位相進み
部21a及び21fは、時刻に対するエンジン回転数又
はスロットル開度の変化パターンを予め学習したニュー
ラル回路網を各々備えており、このニューラル回路網に
より、過去の複数の時刻におけるエンジン回転数又はス
ロットル開度に基づいてエンジン回転数又はスロットル
開度の未来値を求めることにより、位相を進める。この
ように、空気系順モデル21において、スロットル開度
及びエンジン回転数の位相を無駄時間分だけ進めること
により、燃料系順モデル22及び空気系順モデル21の
両方の位相を無駄時間分だけ進めることになり、燃料系
順モデル22で無駄時間を取り除いたことによる推定燃
料量Fvと推定空気量Avとの位相のずれがなくなり、
推定空燃比演算部23で適正な推定空燃比を推定するこ
とが可能になる。また、例えば、筒内噴射式のエンジン
のように、噴射燃料が燃料噴射装置からシリンダ内に入
るまでの無駄時間が存在しないものや、前記無駄時間が
無視できる程小さいものの場合には、噴射燃料の挙動を
モデル化する時に、始めから無駄時間用位相遅れ部を設
ける必要がないので、空気系順モデル21における各位
相進み部21a及び21fも設ける必要はない。尚、各
位相の進め方はニューラル回路網を用いる方法に限られ
ず任意の方法でよく、例えば、最小二乗法等を用いても
よい。
て)前記スロットル開度用位相進み部21a及びエンジ
ン回転数用位相進み部21fは、前記燃料系順モデル2
2において、取り除いた無駄時間(即ち、噴射燃料が燃
料噴射装置4から噴射された後、シリンダ5内に入るま
での時間)分だけ入力されるスロットル開度α及びエン
ジン回転数nの位相を進める。具体的には、各位相進み
部21a及び21fは、時刻に対するエンジン回転数又
はスロットル開度の変化パターンを予め学習したニュー
ラル回路網を各々備えており、このニューラル回路網に
より、過去の複数の時刻におけるエンジン回転数又はス
ロットル開度に基づいてエンジン回転数又はスロットル
開度の未来値を求めることにより、位相を進める。この
ように、空気系順モデル21において、スロットル開度
及びエンジン回転数の位相を無駄時間分だけ進めること
により、燃料系順モデル22及び空気系順モデル21の
両方の位相を無駄時間分だけ進めることになり、燃料系
順モデル22で無駄時間を取り除いたことによる推定燃
料量Fvと推定空気量Avとの位相のずれがなくなり、
推定空燃比演算部23で適正な推定空燃比を推定するこ
とが可能になる。また、例えば、筒内噴射式のエンジン
のように、噴射燃料が燃料噴射装置からシリンダ内に入
るまでの無駄時間が存在しないものや、前記無駄時間が
無視できる程小さいものの場合には、噴射燃料の挙動を
モデル化する時に、始めから無駄時間用位相遅れ部を設
ける必要がないので、空気系順モデル21における各位
相進み部21a及び21fも設ける必要はない。尚、各
位相の進め方はニューラル回路網を用いる方法に限られ
ず任意の方法でよく、例えば、最小二乗法等を用いても
よい。
【0011】空気量Av及び吸気負圧Pmanの演算部
21b、21dは流体力学的な数式(1),(2)での
モデル化を行う。 ここで、Maは吸入空気量、Ctはスロットルでの流量
計数、Dはスロットルの直径、Pambは大気圧、kは
空気の比熱、Tambは大気温、Rは気体定数、Mao
は補正計数、Tmanは吸気管温度、Vは吸気管体積、
β1はスロットル開度に依存する計数、β2は吸気管圧
力に依存する計数である。また、体積効率ηに関しては
数式によるモデル化が困難なため、体積効率推定部21
eは、エンジン回転数信号n及びスロットル開度αと体
積効率ηとの関係を予め学習させたファジーニューラル
回路網(又はニューラル回路網、CMAC等)によるモ
デル化を行う。尚、体積効率推定部21eからの出力
は、制御装置10がフィードバック補正モードにある時
に、前記フィードバック制御部30からのフィードバッ
ク補正信号FBaにより補正され、体積効率推定部21
eは、補正後の体積効率ηを教師データとして学習可能
に構成されている。
21b、21dは流体力学的な数式(1),(2)での
モデル化を行う。 ここで、Maは吸入空気量、Ctはスロットルでの流量
計数、Dはスロットルの直径、Pambは大気圧、kは
空気の比熱、Tambは大気温、Rは気体定数、Mao
は補正計数、Tmanは吸気管温度、Vは吸気管体積、
β1はスロットル開度に依存する計数、β2は吸気管圧
力に依存する計数である。また、体積効率ηに関しては
数式によるモデル化が困難なため、体積効率推定部21
eは、エンジン回転数信号n及びスロットル開度αと体
積効率ηとの関係を予め学習させたファジーニューラル
回路網(又はニューラル回路網、CMAC等)によるモ
デル化を行う。尚、体積効率推定部21eからの出力
は、制御装置10がフィードバック補正モードにある時
に、前記フィードバック制御部30からのフィードバッ
ク補正信号FBaにより補正され、体積効率推定部21
eは、補正後の体積効率ηを教師データとして学習可能
に構成されている。
【0012】(目標空燃比算出部30について)図6は
目標空燃比算出部30の構成を示す概略ブロック図であ
る。目標空燃比算出部30は、基本変動量算出部31、
変動制限部32、及び波形作成部33を備えている。
目標空燃比算出部30の構成を示す概略ブロック図であ
る。目標空燃比算出部30は、基本変動量算出部31、
変動制限部32、及び波形作成部33を備えている。
【0013】(基本変動量算出部について)前記基本変
動量算出部31は、エンジン回転数n及びスロットル開
度αと、目標空燃比を理論空燃比(14.7)を中心値
としてエンジンの動作特性に影響を及ぼさない範囲で変
動させるための目標周期Tp及び目標振幅Apとの関係
を予め学習させたニューラル回路網(図7参照)から成
り、エンジン回転数n及びスロットル開度αを入力し、
それらの条件において、エンジンの動作特性に影響を及
ぼさない範囲の周期及び振幅を求めて出力する。
動量算出部31は、エンジン回転数n及びスロットル開
度αと、目標空燃比を理論空燃比(14.7)を中心値
としてエンジンの動作特性に影響を及ぼさない範囲で変
動させるための目標周期Tp及び目標振幅Apとの関係
を予め学習させたニューラル回路網(図7参照)から成
り、エンジン回転数n及びスロットル開度αを入力し、
それらの条件において、エンジンの動作特性に影響を及
ぼさない範囲の周期及び振幅を求めて出力する。
【0014】(変動制限部について)変動制限部31
は、変動許容値決定部31a、回転変動検出部31b、
比較部31c、及び補正値算出部31dから成り、実際
に目標空燃比算出部30から出力される目標空燃比Ep
の変動量(振動Tp及び振幅Ap)が運転者のフィーリ
ングに及ぼす影響度を、運転者のフィーリングに影響を
及ぼしやすいファクタであるトルク変動、即ち、エンジ
ンの回転変動に基づいて判断し、実際に出力されている
目標空燃比Epが運転者に不快なフィーリングを与えな
いように、その振幅Ap及び周期Tpを補正する。以下
に、変動制限部31の各部の具体的な処理について説明
する。回転変動検出部31bは、図8に示すように、角
速度検出部、角加速度検出部、角加速度平均値算出部、
及び偏差累積加算部から成り、角加速度検出部で、クラ
ンク角検出手段13から得られるエンジン1が膨張行程
にある時の所定の2点のクランク角信号rをフィードバ
ック情報として入力して、このクランク角信号rに基づ
いて、各サイクル毎に前記2点のクランク角間の角速度
vを演算し、さらに、角加速度検出部で、前記2点のク
ランク角間の角速度(v1及びv2)から角加速度(a
cc)を演算する。この角加速度の演算を繰り返す毎、
即ち、各サイクル毎に、角加速度平均値算出部で、角加
速度の平均値(acc_ave)を求め、その時の角加
速度(acc)と角加速度平均値(acc_ave)と
の差の絶対値を角加速度変動値(f1)とし、当該角加
速度変動値(f1)を燃焼悪化指数(pnt)として偏
差累積加算部で次々に累積加算する。そして、上記した
処理を100サイクル分繰り返して得た燃焼悪化指数
(pnt)を回転変動として出力する。一方、変動許容
値決定部31aは、エンジン1のエンジン回転数及びス
ロットル開度に対応した、運転者に不快なフィーリング
を与えない回転変動の許容値(lim)を予め実験等に
より求めてマップや数式等の形式で記憶しており、エン
ジン回転数信号n及びスロットル開度信号αを入力し
て、その時の回転変動の許容値(lim)を出力する。
比較部31cでは、前記回転変動検出部31bから得ら
れる実際の回転変動(pnt)と、変動許容値決定部3
1aから得られる変動許容値(lim)とを比較し、そ
の比較結果を補正値算出部31dに出力する。補正値演
算部31dは、実際の回転変動(pnt)が変動許容値
(lim)より大きい場合には、現在の目標空燃比Ep
の周期Tp及び振幅Apは、運転者に不快なフィーリン
グを与えるものであると判断して、周期Tp及び振幅A
pがその時の変動許容値(lim)の範囲内に入るよう
に、制限的補正信号Laを決定して出力し、また、実際
の目標回転変動(pnt)が変動許容値(lim)より
小さい場合には、現在の目標空燃比Epの周期Tp及び
振幅Apは、運転者のフィーリングに影響を与えるもの
ではないと判断して前記補正信号Laをゼロにする。図
9は上記した変動制限部31の一連の処理を示すフロー
チャートである。
は、変動許容値決定部31a、回転変動検出部31b、
比較部31c、及び補正値算出部31dから成り、実際
に目標空燃比算出部30から出力される目標空燃比Ep
の変動量(振動Tp及び振幅Ap)が運転者のフィーリ
ングに及ぼす影響度を、運転者のフィーリングに影響を
及ぼしやすいファクタであるトルク変動、即ち、エンジ
ンの回転変動に基づいて判断し、実際に出力されている
目標空燃比Epが運転者に不快なフィーリングを与えな
いように、その振幅Ap及び周期Tpを補正する。以下
に、変動制限部31の各部の具体的な処理について説明
する。回転変動検出部31bは、図8に示すように、角
速度検出部、角加速度検出部、角加速度平均値算出部、
及び偏差累積加算部から成り、角加速度検出部で、クラ
ンク角検出手段13から得られるエンジン1が膨張行程
にある時の所定の2点のクランク角信号rをフィードバ
ック情報として入力して、このクランク角信号rに基づ
いて、各サイクル毎に前記2点のクランク角間の角速度
vを演算し、さらに、角加速度検出部で、前記2点のク
ランク角間の角速度(v1及びv2)から角加速度(a
cc)を演算する。この角加速度の演算を繰り返す毎、
即ち、各サイクル毎に、角加速度平均値算出部で、角加
速度の平均値(acc_ave)を求め、その時の角加
速度(acc)と角加速度平均値(acc_ave)と
の差の絶対値を角加速度変動値(f1)とし、当該角加
速度変動値(f1)を燃焼悪化指数(pnt)として偏
差累積加算部で次々に累積加算する。そして、上記した
処理を100サイクル分繰り返して得た燃焼悪化指数
(pnt)を回転変動として出力する。一方、変動許容
値決定部31aは、エンジン1のエンジン回転数及びス
ロットル開度に対応した、運転者に不快なフィーリング
を与えない回転変動の許容値(lim)を予め実験等に
より求めてマップや数式等の形式で記憶しており、エン
ジン回転数信号n及びスロットル開度信号αを入力し
て、その時の回転変動の許容値(lim)を出力する。
比較部31cでは、前記回転変動検出部31bから得ら
れる実際の回転変動(pnt)と、変動許容値決定部3
1aから得られる変動許容値(lim)とを比較し、そ
の比較結果を補正値算出部31dに出力する。補正値演
算部31dは、実際の回転変動(pnt)が変動許容値
(lim)より大きい場合には、現在の目標空燃比Ep
の周期Tp及び振幅Apは、運転者に不快なフィーリン
グを与えるものであると判断して、周期Tp及び振幅A
pがその時の変動許容値(lim)の範囲内に入るよう
に、制限的補正信号Laを決定して出力し、また、実際
の目標回転変動(pnt)が変動許容値(lim)より
小さい場合には、現在の目標空燃比Epの周期Tp及び
振幅Apは、運転者のフィーリングに影響を与えるもの
ではないと判断して前記補正信号Laをゼロにする。図
9は上記した変動制限部31の一連の処理を示すフロー
チャートである。
【0015】(波形作成部について)波形作成部33
は、基本変動量算出部31から出力される周期Tp及び
振幅Apに、変動制限部32から出力される補正信号L
aを加算した補正後の周期及び振幅に基づいて、中心値
を理論空燃比(14.7)として変動する波形を有する
目標空燃比Epを求めて出力する。
は、基本変動量算出部31から出力される周期Tp及び
振幅Apに、変動制限部32から出力される補正信号L
aを加算した補正後の周期及び振幅に基づいて、中心値
を理論空燃比(14.7)として変動する波形を有する
目標空燃比Epを求めて出力する。
【0016】(基本変動量算出部の学習について)尚、
前記基本変動量算出部31を構成するニューラル回路網
は、変動制限部32から出力される補正信号Laを加算
した補正後の周期及び振幅を教師データとして、その時
のエンジン回転数及びスロットル開度に対応させて学習
を行う。これにより、学習後の制御では、基本変動量算
出部31が、その時々のエンジンの経時変化等に追従し
て改善され、運転者に不快なフィーリングを与ない範囲
で三元触媒を最も活性化できる周期Tp及び振幅Apを
出力するようになる。このように、運転者のフィーリン
グに影響を及ぼし易いファクタである回転変動をフィー
ドバックして、この回転変動が許容値の範囲内に収まる
ように補正を加えながら目標空燃比の変動の振幅Ap及
び周期Tpを制御することにより、運転者に不快なフィ
ーリングを与えない範囲で最大限に目標空燃比を変動さ
せることが可能になり、三元触媒を、エンジン運転状態
のその時々で最大に活性化させることが可能になり、ま
た、補正後の変動量を教師データとして学習していくこ
とにより経時変化にも対応できるようになる。
前記基本変動量算出部31を構成するニューラル回路網
は、変動制限部32から出力される補正信号Laを加算
した補正後の周期及び振幅を教師データとして、その時
のエンジン回転数及びスロットル開度に対応させて学習
を行う。これにより、学習後の制御では、基本変動量算
出部31が、その時々のエンジンの経時変化等に追従し
て改善され、運転者に不快なフィーリングを与ない範囲
で三元触媒を最も活性化できる周期Tp及び振幅Apを
出力するようになる。このように、運転者のフィーリン
グに影響を及ぼし易いファクタである回転変動をフィー
ドバックして、この回転変動が許容値の範囲内に収まる
ように補正を加えながら目標空燃比の変動の振幅Ap及
び周期Tpを制御することにより、運転者に不快なフィ
ーリングを与えない範囲で最大限に目標空燃比を変動さ
せることが可能になり、三元触媒を、エンジン運転状態
のその時々で最大に活性化させることが可能になり、ま
た、補正後の変動量を教師データとして学習していくこ
とにより経時変化にも対応できるようになる。
【0017】(フィードバック制御部60について)次
に、フィードバック制御部60を用いたフィードバック
補正モードについて説明する。上記した制御装置10
は、図10(a)に示すように、エンジンの運転状態が
所定以上変化した場合、例えば、スロットル開度が所定
の変化率以上で変化した場合、通常の制御からフィード
バック補正モードに切り替わる。このフィードバック補
正モードは、モデルベース制御部20におけるエンジン
の順モデルと実際のエンジンとの間にずれがあるか否か
を判断し、ずれがある場合に、前記順モデルの補正を行
うモードであり、この間は、図11に示すように、目標
空燃比算出部30、モデルベース制御部、及びフィード
バック制御部60の各出力Ep,Mfn,FBaの波形
は通常制御時と変えられる。目標空燃比算出部30は、
フィードバック補正モードに入ると目標空燃比Epを変
動させるのを停止し、一定値、即ち、理論空燃比(1
4.7)をモデルベース制御部20とフィードバック制
御部60に出力する。これにより、モデルベース制御部
20は、前記した変動していない目標値Epに基づいて
基本操作量Mfnを出力するようになる。フィードバッ
ク制御部60は、理論空燃比を目標値Epとして制御さ
れるエンジン1の実際の空燃比を排気管6に設けられた
酸素センサ15を用いてフィードバックし、この酸素セ
ンサ15から得られる実際の空燃比がリッチか、又はリ
ーンかという情報Eを、目標空燃比算出部30から入力
される目標空燃比Epと比較し、この比較結果に基づい
て、例えば、酸素センサ15から得られる情報Eがリッ
チの場合には、燃料噴射量が少なくなるようにモデルベ
ース制御部20の順モデルを補正する補正信号FBaを
決定して出力し、また、酸素センサ15から得られる情
報Eがリーンの場合には、燃料噴射量が多くなるように
モデルベース制御部20の順モデルを補正する補正信号
FBaを決定して出力する(図2参照)。前記フィード
バック制御部60から出力される補正信号FBaは、具
体的には、モデルベース制御部20における空気系順モ
デル21の体積効率ηを補正するもので、図3に示すよ
うに空気系順モデル21に入力され、図5に示すように
体積効率推定部21eからの出力に補正値として加算さ
れる。また、前記フィードバック制御部60では、フィ
ードバック補正モード中に、燃料噴射量がステップ的に
変化しないように、酸素センサ15からの出力がリッチ
の場合には徐々に燃料噴射量を減らすように、また、酸
素センサ15からの出力がリーンの場合には徐々に燃料
噴射量を増やすように補正信号FBaを決定する。従
来、酸素センサを用いてフィードバック制御を行う場
合、図12(a)に示すように酸素センサの出力に従っ
て燃料噴射量をステップ的に変化させていたのでフィー
ドバック制御中に急激なトルク変化が生じていたが、本
実施例のように燃料噴射量がステップ的に変化しないよ
うにフィードバック制御部60で補正信号FBaを決定
することによりフィードバック補正モード中のトルク変
動を抑えることができる(図12(b)参照)。このフ
ィードバック補正モードは、モデルベース制御部20に
おけるエンジンの順モデルと実際のエンジン1との間の
ずれが無くなるまで、即ち、モデルベース制御部20の
出力及びフィードバック制御部60の出力Mfn,FB
aが図11に示すように理論空燃比を挟んでリッチとリ
ーンとに周期的に振動し始めるまで行われる。また、空
気系順モデル21は、このフィードバック補正モード中
に得られた体積効率を教師データとして学習を繰り返
し、これにより、学習後は、エンジンの順モデルと実際
のエンジンとの間のずれがなくなる。従来は、酸素セン
サ15を用いてフィードバック制御を行う場合、図10
(b)に示すように、エンジンの運転状態が所定の条件
を満たしている間の全域に渡って行われていたが、本実
施例のようにエンジンの運転状態が変化した後、エンジ
ンの順モデルと実際のエンジンとの間のずれがなくなる
まで行うように制御することにより、フィードバック補
正モードの時間が従来のフィードバック制御の時間より
短縮することができ、酸素センサを用いたフィードバッ
ク制御によるトルクの変動を最小限に抑えることがで
き、また、フィードバック補正モードの時間を短くする
ことにより、空燃比を三元触媒に合わせて変動できる時
間をより長く確保することが可能になる。
に、フィードバック制御部60を用いたフィードバック
補正モードについて説明する。上記した制御装置10
は、図10(a)に示すように、エンジンの運転状態が
所定以上変化した場合、例えば、スロットル開度が所定
の変化率以上で変化した場合、通常の制御からフィード
バック補正モードに切り替わる。このフィードバック補
正モードは、モデルベース制御部20におけるエンジン
の順モデルと実際のエンジンとの間にずれがあるか否か
を判断し、ずれがある場合に、前記順モデルの補正を行
うモードであり、この間は、図11に示すように、目標
空燃比算出部30、モデルベース制御部、及びフィード
バック制御部60の各出力Ep,Mfn,FBaの波形
は通常制御時と変えられる。目標空燃比算出部30は、
フィードバック補正モードに入ると目標空燃比Epを変
動させるのを停止し、一定値、即ち、理論空燃比(1
4.7)をモデルベース制御部20とフィードバック制
御部60に出力する。これにより、モデルベース制御部
20は、前記した変動していない目標値Epに基づいて
基本操作量Mfnを出力するようになる。フィードバッ
ク制御部60は、理論空燃比を目標値Epとして制御さ
れるエンジン1の実際の空燃比を排気管6に設けられた
酸素センサ15を用いてフィードバックし、この酸素セ
ンサ15から得られる実際の空燃比がリッチか、又はリ
ーンかという情報Eを、目標空燃比算出部30から入力
される目標空燃比Epと比較し、この比較結果に基づい
て、例えば、酸素センサ15から得られる情報Eがリッ
チの場合には、燃料噴射量が少なくなるようにモデルベ
ース制御部20の順モデルを補正する補正信号FBaを
決定して出力し、また、酸素センサ15から得られる情
報Eがリーンの場合には、燃料噴射量が多くなるように
モデルベース制御部20の順モデルを補正する補正信号
FBaを決定して出力する(図2参照)。前記フィード
バック制御部60から出力される補正信号FBaは、具
体的には、モデルベース制御部20における空気系順モ
デル21の体積効率ηを補正するもので、図3に示すよ
うに空気系順モデル21に入力され、図5に示すように
体積効率推定部21eからの出力に補正値として加算さ
れる。また、前記フィードバック制御部60では、フィ
ードバック補正モード中に、燃料噴射量がステップ的に
変化しないように、酸素センサ15からの出力がリッチ
の場合には徐々に燃料噴射量を減らすように、また、酸
素センサ15からの出力がリーンの場合には徐々に燃料
噴射量を増やすように補正信号FBaを決定する。従
来、酸素センサを用いてフィードバック制御を行う場
合、図12(a)に示すように酸素センサの出力に従っ
て燃料噴射量をステップ的に変化させていたのでフィー
ドバック制御中に急激なトルク変化が生じていたが、本
実施例のように燃料噴射量がステップ的に変化しないよ
うにフィードバック制御部60で補正信号FBaを決定
することによりフィードバック補正モード中のトルク変
動を抑えることができる(図12(b)参照)。このフ
ィードバック補正モードは、モデルベース制御部20に
おけるエンジンの順モデルと実際のエンジン1との間の
ずれが無くなるまで、即ち、モデルベース制御部20の
出力及びフィードバック制御部60の出力Mfn,FB
aが図11に示すように理論空燃比を挟んでリッチとリ
ーンとに周期的に振動し始めるまで行われる。また、空
気系順モデル21は、このフィードバック補正モード中
に得られた体積効率を教師データとして学習を繰り返
し、これにより、学習後は、エンジンの順モデルと実際
のエンジンとの間のずれがなくなる。従来は、酸素セン
サ15を用いてフィードバック制御を行う場合、図10
(b)に示すように、エンジンの運転状態が所定の条件
を満たしている間の全域に渡って行われていたが、本実
施例のようにエンジンの運転状態が変化した後、エンジ
ンの順モデルと実際のエンジンとの間のずれがなくなる
まで行うように制御することにより、フィードバック補
正モードの時間が従来のフィードバック制御の時間より
短縮することができ、酸素センサを用いたフィードバッ
ク制御によるトルクの変動を最小限に抑えることがで
き、また、フィードバック補正モードの時間を短くする
ことにより、空燃比を三元触媒に合わせて変動できる時
間をより長く確保することが可能になる。
【0018】(実施例効果)以上説明した実施例によれ
ば、運転者のフィーリングに与える影響度を回転変動を
用いて判断し、その判断結果に基づいて目標空燃比の変
動量を制限しているので、目標空燃比を変動させること
により運転者のフィーリングに悪い影響を与えることが
なく、また、これにより、運転者のフィーリングに悪い
影響を与えない範囲内で最大限に空燃費を変動させるこ
とができるようになるので三元触媒をその時々で最も活
性化させることも可能になる。また、上記した実施例で
は、空燃比を所定の周期と振幅で変動させているので、
空燃比の変動がステップ的な変化を含まず、急激なトル
ク変化を生じさせることがない。さらに、本実施例によ
れば、基本操作量Mfnを、エンジンのモデルを用いた
モデルベース制御部20で求めているので、基本操作量
Mfnを目標空燃比Epに沿って滑らかに変動させるこ
とが可能になり、マップ等を用いて基本操作量を求める
場合に比べて制御の精度が高くできるという効果を奏す
る。
ば、運転者のフィーリングに与える影響度を回転変動を
用いて判断し、その判断結果に基づいて目標空燃比の変
動量を制限しているので、目標空燃比を変動させること
により運転者のフィーリングに悪い影響を与えることが
なく、また、これにより、運転者のフィーリングに悪い
影響を与えない範囲内で最大限に空燃費を変動させるこ
とができるようになるので三元触媒をその時々で最も活
性化させることも可能になる。また、上記した実施例で
は、空燃比を所定の周期と振幅で変動させているので、
空燃比の変動がステップ的な変化を含まず、急激なトル
ク変化を生じさせることがない。さらに、本実施例によ
れば、基本操作量Mfnを、エンジンのモデルを用いた
モデルベース制御部20で求めているので、基本操作量
Mfnを目標空燃比Epに沿って滑らかに変動させるこ
とが可能になり、マップ等を用いて基本操作量を求める
場合に比べて制御の精度が高くできるという効果を奏す
る。
【0019】(その他)以上説明した本実施例において
は、目標値の変動が運転者のフィーリングへ与える影響
度を、エンジンの回転変動に基づいて判断しているが、
前記影響度を判断するためのファクタは本実施例に限定
されることなく、運転者のフィーリングを判断し得るフ
ァクタであれば任意のファクタでよく、例えば、ヘルメ
ットやグローブ等の運転者の装備品、又は車両における
アクセル等の運転者と接触する部分に運転者自身の体
温、発汗状態、脈拍等の生理状態を検知するセンサ等を
設けて、運転者の生理状態から直接運転者のフィーリン
グを判断するように構成してもよく、或いは、回転変動
以外の車両又はエンジンの動作状態から運転者のフィー
リングを判断するように構成してもよい。また、本実施
例では、吸気管2に燃料噴射装置4が設けられた4サイ
クルエンジン1の空燃比を制御する例について説明して
いるが、制御すべきエンジンの形式は本実施例に限定さ
れることなく、例えば、2サイクルエンジンや筒内噴射
式のエンジン等、様々な形式のエンジンに適用できる。
また、本実施例では、エンジンの動作特性及び運転者の
フィーリングに与える影響度の許容範囲内で三元触媒を
最も活性化できる周期及び振幅で、空燃比を変動させる
ように制御しているが、空燃比を変動させる目的は本実
施例に限定されることなく、他の目的、例えば、燃費向
上等を目的として変動させてもよい。従って、本実施例
では、理論空燃比を境に空燃比を変動させているが、目
的が異なる場合は空燃比の変動の基本条件も、目的に合
わせて変更することができ、例えば、燃費向上を目的に
変動させる場合には空燃比をリーン限界の近くで、エン
ジンの運転に影響を及ぼさない範囲で変動され得る。
は、目標値の変動が運転者のフィーリングへ与える影響
度を、エンジンの回転変動に基づいて判断しているが、
前記影響度を判断するためのファクタは本実施例に限定
されることなく、運転者のフィーリングを判断し得るフ
ァクタであれば任意のファクタでよく、例えば、ヘルメ
ットやグローブ等の運転者の装備品、又は車両における
アクセル等の運転者と接触する部分に運転者自身の体
温、発汗状態、脈拍等の生理状態を検知するセンサ等を
設けて、運転者の生理状態から直接運転者のフィーリン
グを判断するように構成してもよく、或いは、回転変動
以外の車両又はエンジンの動作状態から運転者のフィー
リングを判断するように構成してもよい。また、本実施
例では、吸気管2に燃料噴射装置4が設けられた4サイ
クルエンジン1の空燃比を制御する例について説明して
いるが、制御すべきエンジンの形式は本実施例に限定さ
れることなく、例えば、2サイクルエンジンや筒内噴射
式のエンジン等、様々な形式のエンジンに適用できる。
また、本実施例では、エンジンの動作特性及び運転者の
フィーリングに与える影響度の許容範囲内で三元触媒を
最も活性化できる周期及び振幅で、空燃比を変動させる
ように制御しているが、空燃比を変動させる目的は本実
施例に限定されることなく、他の目的、例えば、燃費向
上等を目的として変動させてもよい。従って、本実施例
では、理論空燃比を境に空燃比を変動させているが、目
的が異なる場合は空燃比の変動の基本条件も、目的に合
わせて変更することができ、例えば、燃費向上を目的に
変動させる場合には空燃比をリーン限界の近くで、エン
ジンの運転に影響を及ぼさない範囲で変動され得る。
【0020】
【発明の効果】以上説明した本発明に係るエンジン制御
方式によれば、空燃比に関するエンジンの順モデルを制
御系を用いて構成し、前記順モデルで得られる仮想空燃
比をフィードバックし、該仮想空燃比と所定の目標空燃
比とに基づいてエンジンの空燃比に関する動作パラメー
タの操作量を算出するエンジンの逆モデルを構成すると
共に、前記目標空燃比をエンジンの運転状態に適合した
変動量で変動させるので、目標値に沿って動作パラメー
タの操作量を正確に変動させることが可能になり、より
精度の高い制御を実行することができるという効果を奏
する。
方式によれば、空燃比に関するエンジンの順モデルを制
御系を用いて構成し、前記順モデルで得られる仮想空燃
比をフィードバックし、該仮想空燃比と所定の目標空燃
比とに基づいてエンジンの空燃比に関する動作パラメー
タの操作量を算出するエンジンの逆モデルを構成すると
共に、前記目標空燃比をエンジンの運転状態に適合した
変動量で変動させるので、目標値に沿って動作パラメー
タの操作量を正確に変動させることが可能になり、より
精度の高い制御を実行することができるという効果を奏
する。
【図1】 エンジン1と本発明に係るエンジン制御方式
を実行可能な制御装置10との関係を示す概略図であ
る。
を実行可能な制御装置10との関係を示す概略図であ
る。
【図2】 制御装置10の構成を示す概略ブロック図で
ある。
ある。
【図3】 図2におけるモデルベース制御部20の構成
を示す概略ブロック図である。
を示す概略ブロック図である。
【図4】 燃料系順モデル22の構成を示す概略ブロッ
ク図である。
ク図である。
【図5】 空気系順モデル21の構成を示す概略ブロッ
ク図である。
ク図である。
【図6】 目標空燃比算出部30の構成を示す概略ブロ
ック図である。
ック図である。
【図7】 基本変動量算出部30aを構成するニューラ
ル回路網の概略構成図である。
ル回路網の概略構成図である。
【図8】 回転変動検出部30eの構成を示す概略ブロ
ック図である。
ック図である。
【図9】 変動制限部30bの一連の処理を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図10】 (a)は制御装置10におけるフィードバ
ック補正信号とエンジンのトルク変動の関係を示す図で
あり、(b)は、酸素センサを用いた従来のフィードバ
ック制御におけるフィードバック補正信号とエンジンの
トルク変動との関係を示す図である。
ック補正信号とエンジンのトルク変動の関係を示す図で
あり、(b)は、酸素センサを用いた従来のフィードバ
ック制御におけるフィードバック補正信号とエンジンの
トルク変動との関係を示す図である。
【図11】 目標空燃比Ep、フィードバック補正値f
a、及び基本操作量Mfnの各々の通常制御時及びフィ
ードバック補正モード時の波形を示す図である。
a、及び基本操作量Mfnの各々の通常制御時及びフィ
ードバック補正モード時の波形を示す図である。
【図12】 (a)は酸素センサを用いた従来のフィー
ドバック制御における酸素センサの出力値、ECUの判
定信号、フィードバック補正信号、及びトルク変動の関
係を示す図であり、(b)は制御装置10におけるフィ
ードバック補正信号及びトルク変動を示す図である。
ドバック制御における酸素センサの出力値、ECUの判
定信号、フィードバック補正信号、及びトルク変動の関
係を示す図であり、(b)は制御装置10におけるフィ
ードバック補正信号及びトルク変動を示す図である。
1 エンジン 2 吸気管 3 エアクリーナ 4 燃料噴射装置 5 シリンダ 6 排気管 7 クランクケース 8 スロットルバルブ 9 三元触媒 10 制御装置 12 スロットル開度検知手段 13 クランク角検知手段 14 吸気管壁温検知手段 15 酸素センサ 20 モデルベース制御部 21 空気系順モデル 21a スロットル開度用位相進み部 21b 空気量演算部 21c 圧力変換部 21d 吸気負圧演算部 21e 体積効率推定部 21f エンジン回転数用位相進み部 22 燃料系順モデル 22a 非付着燃料演算部 22b 付着燃料演算部 22c 一次遅れ部 22d 一次遅れ部 22e 燃料付着率推定部 22f 蒸発時定数推定部 22g 無駄時間用位相遅れ部 23 推定空燃比演算部 24 基本操作量演算部 30 目標空燃比算出部 31 基本変動量算出部 31a 変動許容値決定部 31b 回転変動検出部 31c 比較部 31d 補正値算出部 32 変動制限部 33 波形作成部 40 エンジン回転数演算部 50 変換部 60 フィードバック制御部 n エンジン回転数 α スロットル開度 r クランク角 tw 吸気管壁温 Mf (燃料噴射装置の)操作量 Mfn 基本操作量 E 実際の空燃比に関する情報 Ep 目標空燃比 Ev 推定空燃比 Tp 目標周期 Ap 目標振幅 FBa フィードバック補正信号 La 制限補正信号 Av 推定空気量 Fv 推定燃料量 Pman 吸気負圧 η 体積効率 Ct 流量計数 D スロットル直径 Pamb 大気圧 k 空気の比熱 Tamb 大気温度 R 気体定数 Mao 補正計数 Tman 吸気管温度 V 吸気管体積 β1 スロットル開度に依存する計数 β2 吸気管圧力に依存する計数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/34 F02D 41/34 W 45/00 340 45/00 340C G05B 11/32 G05B 11/32 F 13/02 13/02 L 13/04 13/04
Claims (11)
- 【請求項1】 空燃比に関するエンジンの順モデルを制
御系を用いて構成し、前記順モデルで得られる仮想空燃
比をフィードバックし、該仮想空燃比と所定の目標空燃
比とに基づいてエンジンの空燃比に関する動作パラメー
タの操作量を算出するエンジンの逆モデルを構成すると
共に、 前記目標空燃比をエンジンの運転状態に適合した変動量
で変動させることを特徴とするエンジン制御方式。 - 【請求項2】 前記順モデルを構成する制御系が学習可
能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
エンジン制御方式。 - 【請求項3】 前記学習可能な制御系がファジーニュー
ラル回路網、ニューラル回路網、又はCMACの少なく
とも一つであることを特徴とする請求項2に記載のエン
ジン制御方式。 - 【請求項4】 目標空燃比の変動パターンがステップ的
な変化を含まないことを特徴とする請求項1〜3の何れ
か一項に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項5】 前記目標値の変動量を運転者のフィーリ
ングへの影響度に基づいて制限することを特徴とする請
求項1〜4の何れか一項に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項6】 前記目標値の変動を学習機能付きフィー
ドフォワード制御で行うことを特徴とする請求項1〜5
の何れか一項に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項7】 学習機能付きフィードフォワード制御
を、ニューラル回路網、ファジーニューラル回路網、又
はCMACの何れか一つを用いて実行することを特徴と
する請求項8に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項8】 目標値を所定の振幅及び周期でリッチ及
びリーンに交互に変化させることにより目標値を変動さ
せることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載
のエンジン制御方式。 - 【請求項9】 前記振幅及び周期の少なくとも一つを運
転者のフィーリングへの影響度に基づいて制限すること
を特徴とする請求項8に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項10】 前記運転者のフィーリングへの影響度
をトルク変動に基づいて判断することを特徴とする請求
項5〜9の何れか一項に記載のエンジン制御方式。 - 【請求項11】 前記トルク変動を、クランク角の回転
変動を用いて検出することを特徴とする請求項10に記
載のエンジン制御方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9008925A JPH10205378A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | エンジン制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9008925A JPH10205378A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | エンジン制御方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10205378A true JPH10205378A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11706245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9008925A Pending JPH10205378A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | エンジン制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10205378A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6415273B1 (en) * | 1998-02-12 | 2002-07-02 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of feed-forward control using control logic with anticipatory learning control |
US6820595B2 (en) | 2002-11-27 | 2004-11-23 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel injection amount control method and apparatus of internal combustion engine |
JP2009062899A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Denso Corp | 制御装置 |
-
1997
- 1997-01-21 JP JP9008925A patent/JPH10205378A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6415273B1 (en) * | 1998-02-12 | 2002-07-02 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of feed-forward control using control logic with anticipatory learning control |
US6820595B2 (en) | 2002-11-27 | 2004-11-23 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel injection amount control method and apparatus of internal combustion engine |
JP2009062899A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Denso Corp | 制御装置 |
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