JPH10205171A - 屋根状空気膜構造体 - Google Patents

屋根状空気膜構造体

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JPH10205171A
JPH10205171A JP1516797A JP1516797A JPH10205171A JP H10205171 A JPH10205171 A JP H10205171A JP 1516797 A JP1516797 A JP 1516797A JP 1516797 A JP1516797 A JP 1516797A JP H10205171 A JPH10205171 A JP H10205171A
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宏 青柳
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勇 雑賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 降雪時でも積雪による空気膜構造体の倒壊を
引き起こすことなく、しかも、構成が簡単かつ軽量なた
め、設営、解体、運搬等の作業が容易である空気膜構造
体を提供する。 【解決手段】 重量が30〜600g/m2の外側膜(2)
と、重量が200〜1500g/m2の内側膜(3)と、該
内側膜(3)と外側膜(2)とを連結するリブ状ホホズエ膜
(4)とを含んで構成され、かつ該内側膜(3)と該外側膜
(2)により形成される空気室への加圧気体注入により屋
根状の立体形状を形成する空気膜体(1)、および該空気
膜体(1)の端辺部に張設され、かつ該空気膜体(1)に懸か
る外力に対抗して該空気膜体(1)に展延張力を付与する
張力付与部材(10)を含む屋根状空気膜構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の修理・塗
装、建築および土木工事現場、仮設展示場、屋外プー
ル、屋外球技場などの屋外の作業および運動空間全体を
覆って、雨天時または降雪時でも作業や運動ができるよ
うにするための軽量であって、しかも設営が簡便な屋根
状空気膜構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋外における作業は、雨天や降雪
の際は作業を中止し、降雨、降雪が止むのを待って作業
の続行を行っている。このような雨天時の作業空間を確
保する方法として、パイプ材などからなる骨組みを構築
し、該骨組みをシートで覆うことが行われているが、大
型になるとパイプ材などの重量が増大して運搬、設営、
解体に費やす労力が非常に大きくなるという問題があ
る。しかも、平面シートを用いているため、特に、15
0m2を越える大型テントになると、雨がテント上に溜
り易く、このためテント上に溜まった雨が原因となって
雨漏りまたは破損を起こすことがしばしばある。
【0003】このような150m2を越える大型テント
において、簡易に設営でき、しかも雨漏りも解決できる
方法として、送風機等によりテント内にエアを送風し
て、テント内の内圧によって所定のテント形状を維持
し、これによって作業または運動空間を確保するエアテ
ントがある。本発明者の一人は先に特願平7−3325
20号において、軽量化を達成する構造を提案したが、
この構造の場合、10m/sを越える強風に対しては座
屈を起こすと言う問題を有している。このように、テン
トの大型化と耐風圧および簡易設営とは相反する課題で
あって、テントが大型化すれば、テントが受ける風圧が
大きくなると共に、テント重量が増し、設営、運搬が必
ずしも簡易にできるものではなかった。
【0004】また、冬季の降雪時には使用できないとい
う欠点を有していたり、使用現場の状況に応じて自由に
大きさを変えられない等の欠点も有している。この積雪
時の欠点を克服するために、特開昭52−152613
号公報には、テントの屋根に散水管を取り付けて、散水
により積雪を除去する方法が提案されている。しかしな
がら、この方法では、大量の水が必要であることおよび
厳寒時には配管が凍結してしまうという問題がある。更
に、配管等をテントに取り付ける必要があるため、設
営、解体の際には時間がかかるという欠点がある。
【0005】また、特開昭56−102205号公報に
は、テントの屋根の膜体内側に保温室を設け、その保温
室へテントに取り付けられた温風供給用のダクトを介し
て温風を供給することにより膜体を加熱し、膜体外側の
積雪を融かす方法が提案されている。しかしながら、こ
の方法では加熱された膜体からの熱伝導によってのみ膜
体外側の雪に熱を伝えて融雪を行っているため、融雪効
率が悪く、大雪に対しては効果が薄い。また、保温室を
構成する側部壁、下部壁を別パーツとしているため、構
成が複雑となり、ダクトをテントに取り付ける必要もあ
るため、テント重量が増すという欠点を有している。
【0006】さらには、不特定多数の構築物の建設工
事、土木工事に使用する場合には、テントの設営面積を
その工事現場に見合った大きさに調整することが必須と
なる。しかしながら、従来は自立型の独立したテントが
多いため、容易に設営面積を変更することができなかっ
た。つまり、特開昭58−213957号公報に提案さ
れているテントのように、簡易に設営できる降雪用テン
トは種々提案されてはいるが、機構上の問題から、設営
面積の調整ができず、しかも、前述のように強風に弱い
という致命的な欠陥を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、上述のような問題に鑑み、軽量であって、かつ設
営、解体、運搬が容易であって、大きな風圧にも耐える
ことができる屋根状空気膜構造体を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的としては、有効に積雪を除
去および/または使用目的に応じテント面積を変更でき
る屋根状空気膜構造体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明によれ
ば、 (請求項1) 重量が30〜600g/m2の外側膜
と、重量が200〜1500g/m2の内側膜と、該内
側膜と外側膜とを連結するリブ状ホホズエ膜とを含んで
構成され、かつ該内側膜と該外側膜により形成される空
気室への加圧気体注入により屋根状の立体形状を形成す
る空気膜体、および該空気膜体の端辺部に張設され、か
つ該空気膜体に懸かる外力に対抗して該空気膜体に展延
張力を付与する張力付与部材を含む屋根状空気膜構造
体、 (請求項2) 前記の空気膜体の少なくとも一つの端辺
部に沿って、該空気膜体を収納する収納装置を付設した
請求項1記載の屋根状空気膜構造体、 (請求項3) 前記の収納装置が付設された端辺に対向
する対辺部には前記の空気膜体に展延張力を調整自在の
張力付与部材を配設した請求項2に記載の屋根状空気膜
構造体、 (請求項4) 前記の収納装置が少なくとも空気膜体を
巻取るための軸芯、該軸芯の回転駆動装置、および巻取
り張力調整装置とからなる請求項2記載の屋根状空気膜
構造体、 (請求項5) 外側膜の通気度が0.001〜0.1c
c/sec・cm2であって、かつ外側膜の通気度が内
側膜の通気度に比べ10倍以上である請求項1または請
求項2記載の屋根状空気膜構造体、 (請求項6) リブ状ホホズエ膜の配設ピッチが、内側
膜と外側膜間距離の4倍以下である請求項1〜5の何れ
か一項に記載の屋根状空気膜構造体、および (請求項7) 隣接する空気膜体の少なくとも2個以上
が互いに気密である、互いに連結した複数の空気膜体か
らなる請求項1〜7の何れか一項に記載の屋根状空気膜
構造体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以上に述べた本発明の実施の形態
について、以下に図面を参照しながら、その作用と共に
詳細に説明する。
【0010】図1および図2は、本発明の屋根状空気膜
構造体の一つの実施態様を例示した斜視図および側面図
である。なお、図1においては空気膜体の内部構造を説
明するために一部を破断してある。
【0011】これらの図において、1は空気膜体であっ
て、該空気膜体は外側膜(2)、内側膜(3)、リブ状ホホヅ
エ膜(4)、および外側リブ膜(5)を含んで構成される。な
お、リブ状ホホヅエ膜(4)には空気膜体(1)の全体に
空気が流入するように円形の連通孔(6)が開けられてい
る。また、外側リブ膜(5)は、連通孔(6)を持たないリブ
状ホホヅエ膜(4)と考えてもよい。
【0012】前記の空気膜体(1)に使用する膜材として
は、例えばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミ
ド繊維、炭素繊維、ポリオレフィン繊維、およびポリア
リレート繊維の群から選ばれた少なくとも1種以上の繊
維および/またはこれらの組合わせからなる織編物の片
面または両面にポリウレタン、アクリルゴム、ふっ素ゴ
ム、塩化ビニル系樹脂等をコーティング加工したものを
使用することができる。
【0013】なお、上記のコーティング加工は、必須な
要件ではなく、コーティングせずに使用してもよいが、
コーティングして使用することが好ましい。
【0014】ここで、該空気膜体(1)を構成する外側膜
(2)の重量は、30〜600g/m2とすることが肝要で
ある。外側膜(2)の重量が600g/m2を越えると、空
気膜体(1)自体の形状を確保するために要求される空気
室の内圧が上がり経済的ではなく、一方、30g/m2
未満であると、膜体自体の強力を大きくすることに限界
或いは問題がある。
【0015】次に、外側膜(2)の通気度としては、空気
膜体(1)上の積雪の融雪効果を大きくしようとするので
あれば、0.001〜0.1cc/sec・cm2とす
ることが必要である。もし、外側膜(2)の通気度が0.
1cc/sec・cm2を超えると、必要以上に過大な
送風能力を持つ、後述する送風機(8)が必要となるため
好ましくなく、また、0.001cc/sec・cm2
より小さくなると、外側膜(2)から吹き出る熱風量が小
さくなりすぎ融雪効果が小さくなる。
【0016】また、内側膜(3)の重量は200〜150
0g/m2とすること肝要である。すなわち、重量が1
500g/m2を越えると、曲げ剛性が高くなりすぎ収
納が難しくなり、一方200g/m2未満であると、強
力に問題があり安定した使用が難しい。
【0017】なお、本発明でいう「通気度」とは、通気
度の試験方法「JIS L1096一般織物試験方法の
通気性の試験法」に従って測定した値である。具体的に
は、1.27cm水柱圧力に相当する圧力を膜体に負荷
して、膜体を通過する空気量(cm3/cm2・s)を
求める試験方法である。
【0018】さらに、リブ状ホホズエ膜(4)の配設ピッ
チとしては、内側膜(3)と外側膜(2)間距離の4倍以下と
することが好ましい。もし、該ピッチが4倍より大きく
なると空気膜体(1)の形状保持効果が小さくなり、強風
や雨雪によって外形が変形し易くなるために好ましくな
い。
【0019】さらに、該図において、7は空気膜体(1)
に設けられたエア給排気口であって、該エア給排気口
(7)はダクト(13)を介してヒーター(12)を連設した送風
機(8)に接続されている。なお、該エア給排気口(7)は、
収納の際に空気膜体(1)内のエアを排気する観点から複
数個取り付けられている方が良いが、その数と取付位置
に関しては空気膜体(1)の構造により適宜決めれば良
く、外側膜(2)、あるいは内側膜(3)のいずれに付けてお
いても構わない。ただし、工作の簡便性を重視するなら
外側膜(2)、豪雪時の使用に重点を置くなら内側膜(3)に
取り付けることがより好ましい。
【0020】ここで、前記の送風機(8)は、ダクト(13)
の一方とエアの漏れがないように取り外し可能に連結さ
れ、該ダクト(13)の他方はエア給排気口(7)へと接続す
るヒーター(12)と取り外し可能に、かつエアの漏れがな
いように連結されている。もし、降雪の心配が無い場合
には、空気膜体(1)上の積雪を溶融するための役割を果
たすヒーター(12)を省いても構わないことは言うまでも
ない。さらに、空気膜体(1)内の空気圧力が十分に維持
されており、空気膜体(1)が変形する心配がない場合に
は、送風機(8)を停止させたり、断続的に運転しても構
わない。このような排風機(8)は、本発明の実施態様の
ように単独で設置してもよいが、空気膜体(1)のエア給
排気口(7)を複数個設けて該複数のエア給排気口(7)のそ
れぞれに対応する排風機(8)を使用して空気を空気膜体
(1)の空気室内へ送ってもよい。
【0021】次に、9は空気膜体(1)の収納装置であ
り、該収納装置(9)は張力が懸かってもその機能を失わ
ない程度に変形しない剛直な軸芯(9a)と回転駆動装置(9
b)とを含んで構成され、これによって、空気膜体(1)を
軸芯(9a)廻りに巻取りおよび巻出し自在としている。そ
して、該収納装置(9a)は、軸芯(9a)に巻き付けられた空
気膜体(1)を収納したり、容易に取り出したりすること
ができる構造となっている。さらに、該収納装置(9)の
対辺には張力付与部材(10)が設けられており、該張力付
与部材(10)はアンカー(11)を介して地面に固定されてい
る。このような張力付与部材(10)を設けることによっ
て、該張力付与部材(10)の展延張力によって、空気膜体
(1)を補強することができ、従来の空気膜構造体よりも
風圧や積雪に対して、十分に耐えうるように設計でき
る。
【0022】なお、張力付与部材(10)は、少なくとも巻
揚げ装置(以下、「ウインチ」と称することもある)の
ような空気膜体(1)の展延張力を調整自在の張力調整部
材(10a)とロープ乃至はワイヤーなどの張力部材(10b)と
を含んで構成されている。また、該張力付与部材(10)と
前記のアンカー(11)の数は、テントの大きさにより増減
することは言うまでもない。
【0023】更に、本発明に使用するヒーター(12)とし
ては、特に限定する必要がないが、例えば電気ヒータ
ー、ガスヒーター、灯油・石油ヒーター等を挙げること
ができる。この際、ヒーター(12)は、送風機(8)が付設
されて一体化した熱風発生機を使用することもできる。
また、送風機(8)としては、ブロアーやファンを使用す
るのが一般的だが、空気膜体(1)の形状保持が可能な送
風量、空気圧力を発生させることができるものであれば
これらに限定することはない。
【0024】以上に述べた送風機(8)とヒーター(12)と
によって、空気膜体(1)に導入された温風は、外側膜(2)
と内側膜(3)とによって二重構造を形成された空気室に
導入され、該空気室内の圧力を一定値以上に保持するこ
とによって、立体屋根形状を形成する。そして、前述の
ように外側膜(2)は0.001〜0.1cc/sec・
cm2の適度な通気度を有しているため、外側膜(2)から
漏れ出て積雪を融かす役割を果たす。このとき、外側膜
(2)と内側膜(3)の通気度としては、外側膜(2)の通気度
が内側膜(3)の通気度に比べ10倍以上とすることが必
要である。このようにすることによって、外側膜(2)か
ら選択的に温風を吹出すことができ、融雪効果を高める
ことができる。このとき、外側膜(2)と内側膜(3)の通気
度の比を10倍未満にすると、内側膜(3)から吹出す温
風量が多くなって融雪効果が低下するので好ましくな
い。
【0025】なお、このような屋根状空気膜構造体で
は、温風から伝達される熱により加熱された外側膜(2)
により積雪を融かすことができる。さらに、外側膜(2)
から漏れる温風量が少なく、融雪に要する十分な熱量が
確保できない箇所には、選択的に温風を漏らすような通
気度の高い膜を部分的に使用したり、微小孔を設けるこ
ともできる。
【0026】また、豪雪時のような場合には、全ての降
雪を溶融する熱風の熱量を十分に確保することはできな
い。したがって、このような場合には、適宜空気膜体
(1)の空気室の内圧を周期的および/または断続的に増
減し、これによって外側膜(2)を振動させ、空気膜体
(1)上に積もった雪を滑り落とす操作を行うこともで
きる。さらには、空気膜体(1)自体を傾斜させ、その
際、内側膜(3)が形成する傾斜勾配θを調整し、空気膜
体(1)上の積雪が容易に滑り落ちるように外側膜(2)の勾
配を設定しておくことも肝要である。なお、該勾配θ
は、降雪量が少なかったり、降雪の心配がない場合に
は、0°であっても良い。
【0027】さらに、空気膜体(1)の設営面積が大きく
なり、一度に空気膜体(1)内の圧力を増減させることが
難しい場合には、何箇所かに連通孔(6)を持たないリブ
状ホホヅエ膜を配し、空気膜体(1)を互いに空気が流通
することのない幾つかの独立した空間を形成させるよう
にしてもよい。すなわち、互いに連結した複数の空気膜
体(1)を形成し、その際、隣接する空気膜体(1)の少なく
とも2個以上が互いに気密となるような独立した空間を
形成させる。このようにすれば、それぞれの独立した空
間内に空気を排風機からそれぞれ独立および/または互
いに連携して送風することにより、独立した空間を形成
する空気膜体(1)上の積雪を個別に取り除くこともでき
る。
【0028】本発明においては、膜体収納装置(9′)に
は、テント全体を均一に把持し、軸芯(9a)に巻き付ける
空気膜体(1)の形状を一定に保つために、軸芯(9a)に押
し付け勝手に作用するニップロール(14)を設置すること
が好ましい。このニップロール(14)の設置は、空気膜体
(1)を最大限に展延せず、途中まで展延した場合、巻き
取られた空気膜体(1)に作用する展延張力により、巻き
出されてしまわないように空気膜体(1)を軸芯(9a)の全
幅に渡って均一に把持する効果を持たせている。なお、
空気膜体(1)の設営による作業空間を確保すると共に、
前記の勾配θを維持する適切な既設支柱がない場合は、
図1および図2に記載してあるように、必要に応じて張
り綱(16)等で補強された仮設支柱(15)を設置すれば良い
ことは言うまでもない。
【0029】図3は、本発明の空気膜体(1′)の収納装
置(9′)の他の実施態様を例示した側面図であって、空
気膜体(1′)の収納を容易にするため、仮設支柱(15′)
上に設けず、下側(床面或いは地面)に配置した例を示
す。なお、収納装置(9′)に対向する対辺には、張力付
与部材(10′)、すなわち、ガイドロール(10c′)を介し
て張力部材(10a′)と張力調整部材(10b′)に接続され
ている。
【0030】以上に述べた本発明の屋根状空気膜構造体
の設営について、図4-(a)〜(c)に側面図として示した
実施態様を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0031】まず、図4-(a)は、空気膜体(1″)を展延
する寸前の状態を図示しており、収納装置(9″)は、収
納された空気膜体(1″)を保護する膜体格納箱(9c″)で
囲まれており、クレーン等により支柱(15a″)上に設置
される。その後、リードロープ(17)を支柱(15b″)上に
あるガイドロール(10c″)を通し、ウインチ(10b″)に
接続する。そして、図示しない回転駆動装置(9b″)を逆
方向に回転転させ、軸芯(9a″)から空気膜体(1″)を巻
き出す。この操作と同時に、ウインチ(10b″)によって
張力部材(10a″)であるロープを巻き上げ、これによっ
て空気膜体(1)を適当な展延張力に保つ。
【0032】次いで、図4-(b)に示すように、空気膜体
(1)を展設する。このようにして、ウインチ(10b″)で張
力部材(10a″)であるロープを巻き上げ、必要な張力を
設定する。そして、図4-(c)に示すように、空気膜体
(1)の空気室に図示しない送風機から空気を導入し、こ
れによって空気膜体(1)は膨張し、必要な屋根形状を保
つ。
【0033】なお、空気膜体(1)を撤去する場合は、空
気膜体(1)の空気室から空気を排出した後、上述とは逆
の操作を行う。
【0034】図5-(a)および(b)は、本発明の屋根状空
気膜構造体の他の実施態様を例示した斜視図と側面図を
それぞれ示す。
【0035】該図において、1は空気膜体であって、該
空気膜体(1)は、外側膜(2)、内側膜(3)およびリブ状ホ
ホズエ膜(4)を含んで構成され、内側膜(3)はBD方向に
空気膜体(1)の本体部よりはみ出して設けられており、
しかも形状を維持するための展延張力を与えられてい
る。また、空気膜体(1)の一方の端辺部(A側)には剛
性を有する軸芯(9a)が設けられており、これによって
一定の展延張力で空気膜体(1)をA方向に引っ張ってい
る。そして、空気膜体(1)の他方の端辺部(C側)は固
定されており、しかもエア給排気口(図示せず)が設け
られているため、該エア給排気口から供給される空気の
内圧によって屋根状形状を維持する。
【0036】さらに、空気膜体(1)は、AC方向に展延
自在であり、多くの場合水平に展張されている。その場
合、外側膜(2)は、雨雪が溜まらぬよう、天方向に対し
て凸の形状を有している。また、内側膜(3)は、両側に
配置されたガイドレール(21)に移動コマ(22)を
通し固定されており、これによって展延張力を与えられ
る。なお、その際、空気膜体(1)で覆われる作業空間を
外部雰囲気から隔離するため、必要に応じて全体を覆う
ように垂直膜を設置して、該垂直膜をカーテンのよう
に、ガイドレール(24)から吊るすことにより、開閉
を可能にする様にしても良い。
【0037】最後に、本発明の屋根状空気膜構造体が特
に大型化した場合の実施の態様について、図6を参照し
ながら詳細に説明する。なお、図6-(a)および(b)は、
斜視図と側面図をそれぞれ示す。なお、本発明で言う
「大型」とは、400m2以上の展開面積を有する屋根
状空気膜構造体をさすが、場合によっては、それより小
型の屋根状空気膜構造体に適応しても構わない。また、
図6-(a)および(b)の実施態様においては、図1の符号
と重複するが、等価な機能を有する要素は同一の符号を
用いて、例えば、1は空気膜体、2は外側膜、3は内側
膜……のように表わしてある。
【0038】該図の実施態様の特徴とするところは、空
気膜体(1)の2つの側端辺部に平行に張られた2本のロ
ープ(30)に該側端辺部の全体或いは一箇所以上を固定
し、空気膜体(1)の屋根状形状を維持するための展延張
力を与えられている点にある。また、該2側端辺と直交
する他の空気膜体(1)の1端辺には、剛性を有する棒ガ
イド(20)が固定されており、該棒体(20)に固定されたロ
ープ(17)を介し、張力付与部材(10)に接続されている。
なお、該端辺には、送風機(図示せず)等が設けられて
おり、空気膜体(1)へ空気が供給されるが、これに関し
ては図1に示した実施態様の説明と略重複するため、こ
こでは説明を省く。ただ、図1の実施態様とは異なり本
実施態様では、空気膜体(1)が大型化しているため、エ
ア給気口および供給装置(それぞれ図示せず)は複数個
設置することが好ましい。
【0039】さらに、棒体(20)が設けられた端辺に対向
する残りの端辺部には、軸芯(9a)、回転駆動装(図示せ
ず)、膜体格納箱(9c)を含んで構成される収納装置(9)
が支柱(15)上に設けられており、該収納装置(9)から作
業空間に合わせて空気膜体(1)を巻き出すことにより展
開面積の変更が可能である。その場合、内側膜(3)に幅
方向の均一な張力を維持させるため、ニップロール(14)
により幅方向に均一な押え力を付加させる。また、該ニ
ップロール(14)は回転駆動装(図示せず)を作動させて
軸芯(9a)に巻き付けられた空気膜体(1)を引き出す場合
には、空気膜体(1)から離れる構造とすることが好まし
い。しかし、空気膜体(1)を膜体格納箱(9c)へ巻取って
収納する場合には、空気膜体(1)内に溜まっている空気
を効率的に排除する目的で、ある接圧で軸芯(9a)に押し
付けるようにすることが好ましい。なお、回転駆動装
(図示せず)或いはニップロール(14)は、手動操作が困
難な場合は、減速機、モーター等を組み込んだ遠隔操作
装置により自動作動するようにしてもよい。
【0040】また、強風時、空気膜体(1)の変形および
該空気膜体(1)にかかる負荷を最小限に留めるため、あ
る一定のピッチでロープ(17)を空気膜体(1)の下部に張
る。該ロープは、内側膜(3)と何箇所かで移動自由に接
続されていても構わない。接続しない場合は、下からの
強風対策として空気膜体(1)上側に同様なロープを設置
することもある。ロープ(17)は、ロープ固定具(18)に一
端を固定され、他端は張力付与部材(10)に締結され一定
の展延張力が付加される。
【0041】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の屋根状空
気膜構造体によれば、風雨は勿論、降雪時でも積雪によ
る倒壊を引き起こすことなく使用できる。また、作業ス
ペースに合わせて展延面積の調整が可能であって、更
に、構成が簡単で軽量なため、設営、撤去、運搬が容易
であるという格別顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な屋根状空気膜構造体本体のみ
を例示した一部断面を含む斜視図である。
【図2】本発明の屋根状空気膜構造体においてヒータ、
送風機を付加した場合を例示した側面図である。
【図3】本発明の屋根状空気膜構造体を例示した別の側
面図である。
【図4】空気膜体(1)の展延手順を説明するための側面
図である。
【図5】本発明の屋根状空気膜構造体の他の実施態様を
例示した斜視図(図5-(a))と側面図(図5-(b))であ
る。
【図6】図6-(a)は、本発明の屋根状空気膜構造体の特
に大型の対応を例示した斜視図である。図6-(b)は、そ
の断面図である。
【符号の説明】
1 空気膜体 2 外側膜 3 内側膜 4 リブ状ホホヅエ膜 5 外側リブ 6 連通孔 7 エア給排気口 8 送風機 9 収納装置 10 張力付与部材 11 アンカー 12 ヒーター 13 送風ダクト 14 ニップロール 15 仮設支柱 16 張り綱

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量が30〜600g/m2の外側膜
    と、重量が200〜1500g/m2の内側膜と、該内
    側膜と外側膜とを連結するリブ状ホホズエ膜とを含んで
    構成され、かつ該内側膜と該外側膜により形成される空
    気室への加圧気体注入により屋根状の立体形状を形成す
    る空気膜体、および該空気膜体の端辺部に張設され、か
    つ該空気膜体に懸かる外力に対抗して該空気膜体に展延
    張力を付与する張力付与部材を含む屋根状空気膜構造
    体。
  2. 【請求項2】 前記の空気膜体の少なくとも一つの端辺
    部に沿って、該空気膜体を収納する収納装置を付設した
    請求項1記載の屋根状空気膜構造体。
  3. 【請求項3】 前記の収納装置が付設された端辺に対向
    する対辺部には空気膜体に展延張力付与する展延張力を
    調整自在の張力付与部材を配設した請求項2に記載の屋
    根状空気膜構造体。
  4. 【請求項4】 前記の収納装置が少なくとも空気膜体を
    巻取るための軸芯、該軸芯の回転駆動装置、および巻取
    り張力調整装置とからなる請求項2記載の屋根状空気膜
    構造体。
  5. 【請求項5】 外側膜の通気度が0.001〜0.1c
    c/sec・cm2であって、かつ外側膜の通気度が内
    側膜の通気度に比べ10倍以上である請求項1または請
    求項2記載の屋根状空気膜構造体。
  6. 【請求項6】 リブ状ホホズエ膜の配設ピッチが、内側
    膜と外側膜間距離の4倍以下である請求項1〜5の何れ
    か一項に記載の屋根状空気膜構造体。
  7. 【請求項7】 隣接する空気膜体の少なくとも2個以上
    が互いに気密である、互いに連結した複数の空気膜体か
    らなる請求項1〜6の何れか一項に記載の屋根状空気膜
    構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004025309A1 (de) * 2004-05-19 2005-12-22 Georg Andreas Huber Schallgedämmtes Membranbauelement
JP2014012968A (ja) * 2012-07-05 2014-01-23 Shimizu Corp 仮設屋根の設置方法

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