JPH10204993A - 充填鋼管コンクリート構造柱 - Google Patents

充填鋼管コンクリート構造柱

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JPH10204993A
JPH10204993A JP1162197A JP1162197A JPH10204993A JP H10204993 A JPH10204993 A JP H10204993A JP 1162197 A JP1162197 A JP 1162197A JP 1162197 A JP1162197 A JP 1162197A JP H10204993 A JPH10204993 A JP H10204993A
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JP
Japan
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steel pipe
concrete
filled
steel
fire
Prior art date
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Pending
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JP1162197A
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English (en)
Inventor
Kazunao Sugita
和直 杉田
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災時に作用する軸方向の荷重を無耐火被覆
の状態でも良好に支持できるようにして鋼管への耐火被
覆の低減や鋼管の無耐火被覆を可能にする。 【解決手段】 充填鋼管コンクリート構造柱1は、断面
四角形状の鋼管2内に充填されたコンクリート3に該鋼
管2の軸方向に延びる補強用のフラットバー4を埋設し
たものである。フラットバー4は鋼管2の内周部に点溶
接によって取り付けられている。フラットバー4を鋼管
2の内周部に点溶接するのは該フラットバー4の位置を
確保するためであり、したがって、火災時に鋼管2が熱
膨張によって伸長しても、フラットバー4は軸方向に伸
び出さないようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管内にコンクリ
ートが充填された充填鋼管コンクリート構造柱に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図13を参照して、充填鋼管コンクリー
ト構造柱aは、充填コンクリートbによって鋼管cの肉
厚を薄くできるのでコスト的なメリットが大きく、しか
も、コンクリートbの充填は別工程のため全体工期に与
える影響が少ない等の理由により、高層及び超高層建築
への採用が急増している。なお、図において符号fは柱
梁接合部で鋼管c内に配置されたダイアフラムである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる従来
の充填鋼管コンクリート構造柱aにおいては、無耐火被
覆の状態で火災dを受けた場合に、鋼管cとコンクリー
トbとの熱膨張の差によりコンクリートbに軸方向の引
張力が働いてコンクリート断面を水平方向に横断するひ
び割れeが何本も生じてその付近で局部座屈が発生し、
この結果、柱aに作用する荷重を支持することができな
くなって耐火時間の確保が難しくなる。このため、耐火
被覆をしていない充填鋼管コンクリート構造柱は軸力の
法的制限が厳しいものとなっている。
【0004】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、火災時に作用する軸方向の荷重を無
耐火被覆の状態でも良好に支持できるようにして鋼管へ
の耐火被覆の低減や鋼管の無耐火被覆を可能にした充填
鋼管コンクリート構造柱を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明に係る充填鋼管コンクリート構造柱は、鋼
管内にコンクリートが充填された充填鋼管コンクリート
構造柱において、前記鋼管の軸方向に延びる鋼材を該鋼
管の内周部に点溶接にて取り付けた状態で前記コンクリ
ートに埋設したことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明では、鋼管の内周部に点溶接にて取り付
けられた鋼材でコンクリートを補強することにより、無
耐火被覆の状態で火災を受けた場合に、鋼管とコンクリ
ートとの熱膨張の差によって該コンクリートに作用する
軸方向の引張力に抵抗し、これにより、コンクリート断
面を水平方向に横断するひび割れの発生及び該ひび割れ
の幅を抑制して柱の座屈を防止する。鋼材を鋼管の内周
部に点溶接で取り付けるのは鋼材の位置確保のためであ
り、したがって、鋼管の熱膨張によって鋼材は軸方向に
伸び出さないようになっている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の
一例である充填鋼管コンクリート構造柱を説明するため
の説明的断面図、図2は図1のII−II線断面図、図
3は鋼管の変形例を説明するための説明的断面図、図4
〜図11は鋼材の変形例を説明するための説明的断面
図、図12は軸方向変形量と耐火時間との関係を示すグ
ラフ図である。
【0008】図1及び図2を参照して、この充填鋼管コ
ンクリート構造柱1は、断面四角形状の鋼管2内に充填
されたコンクリート3に該鋼管2の軸方向に延びる補強
用のフラットバー(鋼材)4を埋設したものである。フ
ラットバー4は鋼管2の内周部に点溶接によって取り付
けられており、図2に示すように、一辺につき3本ずつ
合計12本配置されている。フラットバー4を鋼管2の
内周部に点溶接するのは該フラットバー4の位置を確保
するためであり、したがって、火災時に鋼管2が熱膨張
によって伸長しても、フラットバー4は軸方向に伸び出
さないようになっている。なお、フラットバー4は、柱
1と梁5との接合部6で鋼管2内に配置された上下のダ
イヤフラム7間には設けられていない。
【0009】このようにこの実施の形態では、充填コン
クリート3を鋼管2の内周部の所定位置に点溶接によっ
て取り付けられたフラットバー4で補強しているので、
無耐火被覆の状態で火災を受けた場合に、鋼管2とコン
クリート3との熱膨張の差によって該コンクリート3に
作用する軸方向の引張力に対して抵抗してコンクリート
断面を水平方向に横断するひび割れの発生及び該ひび割
れの幅を抑制することができる。この結果、座屈防止機
能が付与されて火災時に作用する軸方向の荷重を無耐火
被覆の状態でも良好に支持できるようになり、鋼管2へ
の耐火被覆の低減や鋼管2の無耐火被覆を可能にするこ
とができる。
【0010】なお、上記実施の形態では、鋼管2として
断面四角形状のものを採用したが、これに代えて、図3
に示すように、断面円形状の鋼管10を用いた場合でも
本発明を適用できるのは勿論である。
【0011】また、上記実施の形態では、コンクリート
3に埋設される鋼材として、フラットバー4を例に採っ
たが、必ずしもこれに限定する必要はなく、例えば、図
4及び図5に示すように、鋼管2又は鋼管10の内周部
にL型鋼20を、また、図6及び図7に示すように、鋼
管2又は鋼管10の内周部にC型鋼21を、更に、図8
及び図9に示すように、鋼管2又は鋼管10の内周部に
+型鋼22を、更に、鋼管2又は鋼管10の内周部にH
型鋼23をそれぞれ点溶接にて取り付けてこれらをコン
クリート3に埋設させるようにしてもよい。
【0012】更には、鋼管2又は鋼管10の内周部に、
図示は省略するが、鉄筋、プレート、I型鋼 U型鋼、
T型鋼等をそれぞれ点溶接にて取り付けてこれらをコン
クリート3に埋設させるようにしてもよい。
【0013】
【実施例】本発明の実施の形態である充填鋼管コンクリ
ート構造柱1(実施例)とフラットバー4によるコンク
リート3の補強がなされていない他は実施例と同一構造
である充填鋼管コンクリート構造柱(従来例)を用い
て、模擬火災における軸方向変形量と耐火時間との関係
を調べ、その結果を図12に示す。
【0014】従来例においては、模擬火災による載荷加
熱を受けた際の変形性状は、温度上昇に伴い柱は熱膨張
によって伸び、次いで、外周の鋼管部分が充填コンクリ
ートに比べて急速に高温となって耐力低下をきたし、局
部座屈とともに縮み始める。そして、鋼管部分の耐力の
負担が減少して該耐力負担が徐々にコンクリートに移
り、さらに、内部外側のコンクリートの温度が上昇して
コンクリートが耐力を負担できなくなると柱全体が徐々
に縮み始め、約50分の時点でコンクリートが圧壊して
急激に変形が増大し、荷重支持能力を失うことが判る。
【0015】これに対し、実施例においては、載荷加熱
を受けても、荷重支持能力を失うまでに約150分かか
り、耐火時間が2時間を越えていることが判る。
【0016】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、鋼管の内周部に点溶接にて取り付けられた鋼
材でコンクリートを補強しているので、無耐火被覆の状
態で火災を受けた場合に、コンクリート断面を水平方向
に横断するひび割れの発生及び該ひび割れの幅を抑制す
ることができ、この結果、座屈防止機能が付与されて火
災時に作用する軸方向の荷重を無耐火被覆の状態でも良
好に支持できるようになり、鋼管への耐火被覆の低減や
鋼管の無耐火被覆を可能にすることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である充填鋼管コン
クリート構造柱を説明するための説明的断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】鋼管の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図4】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図5】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図6】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図7】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図8】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図9】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図で
ある。
【図10】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図
である。
【図11】鋼材の変形例を説明するための説明的断面図
である。
【図12】軸方向変形量と耐火時間との関係を示すグラ
フ図である。
【図13】従来の充填鋼管コンクリート構造柱を説明す
るための説明的断面図である。
【符号の説明】
1…充填鋼管コンクリート構造柱 2,10…鋼管 3…コンクリート 4…フラットバー(鋼材) 20…L型鋼(鋼材) 21…C型鋼(鋼材) 22…+型鋼(鋼材) 23…H型鋼(鋼材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管内にコンクリートが充填された充填
    鋼管コンクリート構造柱において、前記鋼管の軸方向に
    延びる鋼材を該鋼管の内周部に点溶接にて取り付けた状
    態で前記コンクリートに埋設したことを特徴とする充填
    鋼管コンクリート構造柱。
JP1162197A 1997-01-24 1997-01-24 充填鋼管コンクリート構造柱 Pending JPH10204993A (ja)

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JP1162197A JPH10204993A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 充填鋼管コンクリート構造柱

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