JPH10204630A - スパッタリング装置、スパッタリング方法およびターゲット - Google Patents

スパッタリング装置、スパッタリング方法およびターゲット

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JPH10204630A
JPH10204630A JP904997A JP904997A JPH10204630A JP H10204630 A JPH10204630 A JP H10204630A JP 904997 A JP904997 A JP 904997A JP 904997 A JP904997 A JP 904997A JP H10204630 A JPH10204630 A JP H10204630A
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JP
Japan
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target
wafer
chamber
sputtering
gas pressure
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JP904997A
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English (en)
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Yoshihisa Yoneda
芳久 米田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のスパッタリングでは、成膜速度の大幅
な低下を来すことなく高指向性のスパッタリングを行う
ことは困難であった。 【解決手段】 チャンバ11内にターゲット12とウエ
ハ31を載置するウエハステージ13とを対向させて配
置し、チャンバ11内のガス圧に対応させてターゲット
12とウエハ31間の距離を調整するステージ駆動部1
4を備えたものである。そしてチャンバ11にガス圧測
定器21を備え、それで測定したガス圧に基づいてスパ
ッタリング粒子の平均自由行程を算出し、その算出値に
基づいてターゲット12とウエハ31間の距離Dを設定
し、その距離Dに基づいた駆動量をステージ駆動部14
に指示するステージ制御器22を備えたものである。そ
してガス圧は13mPa以上0.13Pa以下に設定さ
れ、ターゲット12とウエハ31との距離は160mm
以上500mm以下に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング装
置、スパッタリング方法およびターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】LSI、トランジスタ等の製造工程にお
いて、金属薄膜等を形成するために、スパッタリング装
置が使用されている。スパッタリング装置とは、真空中
に放電ガス〔アルゴン(Ar)等〕を導入し、電極間に
電圧を印加してグロー放電を発生させ、この状態でプラ
ズマ中の正イオン〔(Ar+ )等〕を陰極上のターゲッ
ト表面に衝突させてターゲット原子を弾き出すものであ
る。このターゲットはスパッタリング装置において陰極
表面に設置され、イオン衝撃を受けて膜を形成するため
の物質を放出するものであって、例えばチタン(T
i)、アルミニウム(Al)等が使用されている。
【0003】チタンターゲットは、例えば接続孔内部の
シリコン上にチタン膜を成膜した後に熱処理を行って低
抵抗なチタンシリサイド層を形成すること、およびアル
ミニウム配線のバリアメタルとして接続孔の内部に窒化
チタン(TiN)、酸窒化チタン(TiON)等の薄膜
を形成すること、等に使用されている。またアルミニウ
ムターゲットはアルミニウム薄膜を形成することに使用
され、低抵抗な配線層の形成を実現している。
【0004】近年では微細加工化の進展により接続孔は
開口径が狭くなり、さらに深くなる傾向にある。そのた
め、従来のスパッタリング方法では、接続孔の底部に十
分な厚さの膜を形成することが困難になってきている。
そこで、スパッタリング粒子がウエハ表面に対して垂直
方向から入射するように、指向性の高いスパッタリング
が必要になってきている。
【0005】このような高指向性スパッタリングとして
は、コリメートスパッタリングプロセスが知られてい
る。コリメートスパッタリングプロセスとは、ターゲッ
トとウエハとの間にコリメート板を設置してスパッタリ
ングを行うプロセスである。コリメートスパッタリング
では、コリメート板に形成された孔を小さくかつ深くす
ることでさらに高指向性のプロセスを作ることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コリメ
ートスパッタリングでは、コリメート板に形成されてい
る孔の径を小さく深くすると、成膜速度が格段に低下す
るため、スパッタリングのスループットの低下を来す。
またコリメート板に付着した膜の剥がれによってパーテ
ィクルの発生が起きる。よって、コリメートスパッタリ
ングプロセス以外の高指向性スパッタリングプロセスが
要求される。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたスパッタリング装置、スパッタリ
ング方法およびターゲットである。第1のスパッタリン
グ装置は、スパッタリングによる成膜を行うチャンバ
と、チャンバ内に設置したターゲットと、チャンバ内に
おけるターゲットに対向する位置に配置したウエハステ
ージとを備えたものであって、チャンバ内のガス圧に対
応させてウエハステージを移動させてターゲットとウエ
ハステージに載置されるウエハ間の距離を調整するステ
ージ駆動部を備えたものである。例えば、チャンバ内の
ガス圧を測定するガス圧測定器と、ガス圧測定器によっ
て測定したガス圧に基づいてスパッタリング粒子の平均
自由行程を算出し、この算出した平均自由行程の値に基
づいてターゲットとウエハ間の距離を設定し、この設定
した距離に基づいてステージ駆動部の駆動量を指示する
ステージ制御器とが備えられている。
【0008】上記第1のスパッタリング装置では、チャ
ンバ内のガス圧に対応させてウエハステージを移動させ
てターゲットとウエハ間の距離を調整するステージ駆動
部を備えていることから、従来のスパッタリング装置よ
りもターゲットとウエハ間の距離が長い場合であっても
その距離に対して十分なスパッタリング粒子の平均自由
行程が確保されるようになる。それによって、ウエハ面
にスパッタリング粒子が到達し易くなるため、成膜速度
の向上とともに、コンタクトホール内、段差部等の成膜
におけるカバリッジ性が高められる。
【0009】第2のスパッタリング装置は、スパッタリ
ングによる成膜を行うチャンバと、チャンバ内に設置し
たターゲットと、チャンバ内におけるターゲットに対向
する位置に配置したウエハステージとを備えたものであ
って、チャンバ内のガス圧に対応させてターゲットを移
動させて、ウエハステージとターゲット間の距離を調整
するターゲット駆動部を備えたものである。例えば、チ
ャンバ内のガス圧を測定するガス圧測定器と、ガス圧測
定器によって測定したガス圧に基づいてスパッタリング
粒子の平均自由行程を算出し、この算出した平均自由行
程の値に基づいてウエハステージに載置されるウエハと
ターゲット間の距離を設定し、この設定した距離に基づ
いてターゲット駆動部の駆動量を指示するターゲット制
御器とが備えられている。
【0010】上記第2のスパッタリング装置では、チャ
ンバ内のガス圧に対応させてターゲットを移動させてウ
エハとターゲット間の距離を調整するターゲット駆動部
を備えていることから、従来のスパッタリング装置より
もウエハとターゲットと間の距離が長い場合であっても
その距離に対して十分なスパッタリング粒子の平均自由
行程が確保されるようになる。それによって、ウエハ面
にスパッタリング粒子が到達し易くなるため、成膜速度
の向上とともに、コンタクトホール内、段差部等の成膜
におけるカバリッジ性が高められる。
【0011】第1のスパッタリング方法は、チャンバ内
に設置されたターゲットから発生した粒子をターゲット
に対向する位置に配置されたウエハ上に堆積して薄膜を
形成する方法であって、チャンバ内のガス圧を13mP
a以上0.13Pa以下に設定し、ターゲットとウエハ
間の距離を160mm以上500mm以下に設定して、
ウエハ上に薄膜を形成する。
【0012】上記第1のスパッタリング方法では、スパ
ッタリングの際に、チャンバ内のガス圧を13mPa以
上0.13Pa以下に設定することから、スパッタリン
グ粒子の平均自由行程が長くなる。また、ターゲットと
ウエハ間の距離を160mm以上500mm以下に設定
することから、ウエハに到達するスパッタリング粒子の
ウエハ面に対する入射角度がウエハ面に対して直角方向
またはそれに近い角度になる。そのため、コンタクトホ
ールの底部、段差部の角部等にもスパッタリング粒子が
堆積されやすくなるので、カバリッジ性が高められる。
【0013】第2のスパッタリング方法は、チャンバ内
に設置されたターゲットから発生した粒子をターゲット
に対向する位置に配置されたウエハ上に堆積して薄膜を
形成するスパッタリング方法であって、チャンバ内のガ
ス圧によってターゲットとウエハ間の距離を制御する。
例えば、スパッタリングガスの原子半径をr1 (n
m)、ターゲット粒子の原子半径をr2 (nm)、チャ
ンバ内のガス圧をP(Pa)として、ターゲットとウエ
ハ間の距離D(mm)は、D<28.3/〔π(r 1
2 2 P〕なる関係を満足するように制御される。
【0014】上記第2のスパッタリング方法では、チャ
ンバ内のガス圧によってターゲットとウエハ間の距離
を、D<28.3/〔π(r1 +r2 2 P〕なる関係
を満足するように制御することから、チャンバ内のガス
圧が判れば上記距離の範囲が決定される。それに基づい
て、上記距離がスパッタリング粒子の平均自由行程より
も短くなるように設定される。そのため、成膜速度が向
上されるとともにカバリッジ性が確保される。
【0015】第3のスパッタリング方法は、チャンバ内
に設置されたターゲットから発生した粒子をターゲット
に対向する位置に配置されたウエハ上に堆積して薄膜を
形成するスパッタリング方法であって、ターゲットとウ
エハ間の距離によってチャンバ内のガス圧を制御する。
例えば、スパッタリングガスの原子半径をr1 (n
m)、ターゲット粒子の原子半径をr2 (nm)、ター
ゲットとウエハ間の距離をD(mm)として、チャンバ
内のガス圧をP(Pa)は、P<28.3/〔π(r1
+r2 2 D〕なる関係を満足するように制御する。
【0016】上記第3のスパッタリング方法では、ター
ゲットとウエハ間の距離によってチャンバ内のガス圧
を、P<28.3/〔π(r1 +r2 2 D〕なる関係
を満足するように制御することから、上記距離が判れば
上記チャンバ内のガス圧の範囲が決定される。それに基
づいて、スパッタリング粒子の平均自由行程が上記距離
よりも長くなるようにチャンバ内のガス圧が設定され
る。そのため、成膜速度が向上されるとともにカバリッ
ジ性が確保される。
【0017】第4のスパッタリング方法は、チャンバ内
に設置されたターゲットから発生した粒子をターゲット
に対向する位置に配置されたウエハ上に堆積して薄膜を
形成するスパッタリング方法であって、ターゲットに
は、このターゲットの表面から放出されるスパッタリン
グ粒子がウエハ面方向に飛行するような結晶配向の表面
を有するものを用いる。
【0018】第4のスパッタリング方法では、ターゲッ
トに、このターゲットの表面から放出されるスパッタリ
ング粒子がウエハ面方向に飛行するような結晶配向の表
面を有するものを用いることから、スパッタリング粒子
はウエハ面に対して垂直方向またはそれに近い方向から
入射される。そのため、コンタクトホールの底部、段差
部の角部等にもスパッタリング粒子が堆積されやすくな
るので、カバリッジ性が高められる。
【0019】スパッタリングに用いるターゲットは、こ
のターゲットの表面から放出されるスパッタリング粒子
がターゲットに対向する位置に配置されるウエハ面方向
に飛行するような結晶配向の表面を有するものである。
例えば、ターゲットが面心立方格子の結晶構造のもの、
および体心立方格子の結晶構造のものでは、ウエハ側の
ターゲット表面が(110)面に対して垂直な面または
それに近い面を有するものである。またターゲットが六
法格子の結晶構造のもの、およびターゲットが稠密六法
格子の結晶構造のものでは、ウエハ側のターゲット表面
が(002)面に対して垂直な面またはそれに近い面を
有するものである。
【0020】上記ターゲットでは、ターゲットの表面か
ら放出されるスパッタリング粒子がターゲットに対向す
る位置に配置されるウエハ面方向に飛行するような結晶
配向の表面を有することから、このターゲットを用いて
スパッタリングを行った場合には、スパッタリング粒子
はウエハ面に対して垂直方向またはそれに近い方向から
入射される。そのため、コンタクトホールの底部、段差
部の角部等にもスパッタリング粒子が堆積されやすくな
るので、カバリッジ性が高められる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1のスパッタリング装
置に係わる実施形態の一例を、図1の要部概略構成図に
よって説明する。
【0022】図1に示すように、スパッタリング装置1
には、スパッタリングによって成膜を行うチャンバ11
が備えられている。このチャンバ11内の上部側にはタ
ーゲット12が設置されている。また同チャンバ11内
には上記ターゲット12に対向する位置にウエハ31を
載置するためのウエハステージ13が設置されている。
上記ウエハステージ13には、チャンバ11内のガス圧
に対応させて例えば上記ターゲット12の方向にこのウ
エハステージ13を移動させ、ターゲット12(ここで
はターゲット表面12A)とウエハステージ13に載置
されるウエハ31(ここではウエハ表面31A)との間
隔を調整するステージ駆動部14が備えられている。こ
のスパッタリング装置1では、ステージ駆動部14によ
って、ウエハステージ13はターゲット12方向に昇降
される。
【0023】上記チャンバ11内のガス圧に対応させて
上記ターゲット12の方向にウエハステージ13を移動
制御させる具体的な手段を以下に説明する。上記チャン
バ11には、チャンバ11内のガス圧を測定するガス圧
測定器21が設置されている。そしてこのガス圧測定器
21によって測定したガス圧に基づいて上記チャンバ1
1内を飛行するスパッタリング粒子の平均自由行程を算
出し、その算出した平均自由行程の値に基づいてターゲ
ット12とウエハ31間の距離Dを設定し、さらにこの
距離Dに基づいて上記ステージ駆動部14の駆動量を指
示するステージ制御器22が備えられている。なお、上
記ステージ制御器22は、個々の機能ごとに構成されて
いるものであってもよい。
【0024】また、上記ステージ駆動部14は、例えば
ボールネジを利用した昇降手段、ラックアンドピニオン
を利用した昇降手段等の機械的手段を利用したもの、油
圧または空気圧を利用した昇降手段のような圧力を利用
したもの等によって構成されている。
【0025】上記第1のスパッタリング装置1では、チ
ャンバ11内のガス圧に対応させてウエハステージ13
を移動させてターゲット12とウエハ31間の距離Dを
調整するステージ駆動部14を備えていることから、従
来のスパッタリング装置よりもターゲット12とウエハ
31間の距離Dが長い場合であってもその距離Dに対し
て十分なスパッタリング粒子の平均自由行程が確保され
るようになる。それによって、ウエハ表面31Aにスパ
ッタリング粒子が到達し易くなるため、成膜速度が向上
されるとともに、コンタクトホール内、段差部等の成膜
におけるカバリッジ性が高められる。
【0026】次に本発明の第2のスパッタリング装置に
係わる実施形態の一例を、図2の要部概略構成図によっ
て説明する。
【0027】図2に示すように、スパッタリング装置2
には、スパッタリングによって成膜を行うチャンバ11
が備えられている。このチャンバ11内の上部側にはタ
ーゲット12が設置されている。また同チャンバ11内
には上記ターゲット12に対向する位置にウエハ31を
載置するためのウエハステージ13が設置されている。
上記ターゲット12には、チャンバ11内のガス圧に対
応させてターゲット12を移動させるターゲット駆動部
15が備えられている。このスパッタリング装置2で
は、ターゲット駆動部15によって、ターゲット12は
ウエハステージ13方向に昇降される。
【0028】上記チャンバ11内のガス圧によって上記
ターゲット12の方向に移動制御させる手段を以下に説
明する。上記チャンバ11には、チャンバ11内のガス
圧を測定するガス圧測定器23が設置されている。そし
てこのガス圧測定器23によって測定したガス圧に基づ
いてスパッタリング粒子の平均自由行程を算出し、その
算出した平均自由行程の値に基づいてウエハステージ1
3に載置されるウエハ31(ここではウエハ表面31
A)とターゲット12(ここではターゲット表面12
A)間の距離Dを設定し、さらにこの距離Dに基づいて
上記ターゲット駆動部15の駆動量を指示するターゲッ
ト制御器24が備えられている。
【0029】また、上記ターゲット駆動部15は、例え
ばボールネジを利用した昇降手段、ラックアンドピニオ
ンを利用した昇降手段等の機械的手段を利用したもの、
油圧または空気圧を利用した昇降手段のような圧力を利
用したもの等によって構成されている。
【0030】上記第2のスパッタリング装置2では、チ
ャンバ11内のガス圧に対応させてターゲット12を移
動させ、ウエハ31とターゲット12間の距離Dを調整
するターゲット駆動部15を備えていることから、従来
のスパッタリング装置よりもウエハ31とターゲット1
2間の距離Dが長い場合であってもその距離Dに対して
十分なスパッタリング粒子の平均自由行程が確保される
ようになる。それによって、ウエハ表面31Aにスパッ
タリング粒子が到達し易くなるため、成膜速度が向上さ
れるとともに、コンタクトホール内、段差部等の成膜に
おけるカバリッジ性が高められる。
【0031】次に本発明の第1のスパッタリング方法に
係わる実施形態の一例を、図3によって説明する。
【0032】第1のスパッタリング方法は、図3に示す
ように、チャンバ11内に設置されたターゲット12の
ターゲット表面12Aから発生したスパッタリング粒子
41(図では矢印で示す)を、ターゲット12に対向す
る位置に配置されたウエハ31のウエハ表面31Aに堆
積して薄膜(図示省略)を形成する方法である。その
際、チャンバ11内のガス圧を13mPa以上0.13
Pa以下、好ましくは40mPa〜90mPaの範囲内
の所定値に設定し、ターゲット12(ターゲット表面1
2A)とウエハ31(ウエハ表面31A)間の距離Dを
160nm以上500mm以下、好ましくは200mm
〜350mmの範囲内の所定値に設定して、ウエハ表面
31Aに薄膜を形成する。このような条件で行うスパッ
タリングを、以下、低圧遠隔スパッタリングという。
【0033】ここで図4によって、カバリッジ、成膜速
度とターゲット−ウエハ間の距離との関係を説明する。
この図4では、左縦軸はコンタクトホール底部のカバリ
ッジ(%)を表し、右縦軸はウエハ表面の成膜速度(n
m/分・kW)を表し、横軸はターゲット−ウエハ間の
距離(mm)を表す。
【0034】図4に示すように、コンタクトホール底部
のカバリッジはターゲット−ウエハ間の距離が長くなる
につれて良くなる。またウエハ表面の成膜速度はターゲ
ット−ウエハ間の距離が短くなるにつれて良くなる。そ
してスパッタパワーを高めれば成膜速度は速くなる。
【0035】次に図5によって、チャンバ内のガス圧と
カバリッジとの関係を説明する。図5では、縦軸はコン
タクトホール底部のカバリッジ(%)を表し、横軸はチ
ャンバ内のガス圧(Pa)を表す。
【0036】図5に示すように、コンタクトホール底部
のカバリッジはチャンバ内のガス圧が低くなるにつれて
良くなる。
【0037】なお、図4および図5におけるカバリッジ
(%)は、〔(コンタクトホール底部に成膜された膜
厚)/(ウエハ表面に成膜された膜厚)〕×100
(%)により求めた。またコンタクトホールは、その径
が0.4μmでアスペクト比が3のものを用いた。
【0038】上記図4および図5で説明した各関係を考
慮して、さらに、チャンバ11内のガス圧が13mP
aよりも低い場合には放電が起き難くなること、また、
ガス圧が0.13Paよりも高い場合にはスパッタリ
ング粒子の平均自由行程が短くなりすぎてカバリッジが
悪化すること、ターゲットとウエハ間の距離が160
nmより短い場合には十分なカバリッジが得られなくな
ること、また、距離が500mmより長くなると十分
な成膜速度が得られなくなること等を考慮して、上記説
明したように、チャンバ11内のガス圧を13mPa以
上0.13Pa以下、好ましくは40mPa〜90mP
aの範囲内の所定値に設定し、ターゲットとウエハ間の
距離を160nm以上500mm以下、好ましくは20
0mm〜350mmの範囲内の所定値に設定した。
【0039】ここで比較例として、通常のスパッタリン
グとコリメートスパッタリングにおけるターゲットとウ
エハ間の距離を説明する。通常のスパッタリングにおけ
るターゲットとウエハ間の距離は50mm〜100mm
程度である。またコリメートスパッタリングにおいて、
チタン膜の成膜速度が100nm/分程度、窒化チタン
の成膜速度が100nm/分程度が得られるようにした
場合には、ターゲットとウエハ間の距離は100mm〜
150mm程度(成膜雰囲気の圧力は0.27Pa〜
0.5Pa程度に設定)である。これからもわかるよう
に、本発明の低圧遠隔スパッタリングでは、ターゲット
とウエハ間の距離は従来よりも数倍程度長くなる。
【0040】上記第1のスパッタリング方法では、スパ
ッタリングの際に、チャンバ11内のガス圧を13mP
a以上0.13Pa以下に設定することから、スパッタ
リング粒子41の平均自由行程が長くなる。また、ター
ゲット12とウエハ31間の距離Dを160mm以上5
00mm以下に設定することから、ウエハ31に到達す
るスパッタリング粒子41のウエハ表面31Aに対する
入射角度を垂直方向に近づけることができる。そのた
め、コンタクトホールの底部、段差部の角部等にもスパ
ッタリング粒子が堆積されやすくなるので、カバリッジ
性が高められる。その際の成膜速度はコリメートスパッ
タリングの成膜速度と同程度またはそれ以上になる。
【0041】ここで低圧遠隔スパッタリングで成膜した
場合(デポジションパワー:9kW、ガス圧:0.04
7Pa、成膜速度:63.3nm/分、ターゲットとウ
エハ間の距離:340mmに設定)と、コリメートスパ
ッタリングにより成膜した場合(デポジションパワー:
10kW、ガス圧:0.147Pa、成膜速度:39.
5nm/分、ターゲットとウエハ間の距離:110mm
に設定)とによる、コンタクトホールの底部のカバリッ
ジとコンタクトホールのアスペクト比との関係を、図6
によって説明する。図6の(1)はウエハ中心部での関
係を示すものであり、(2)はウエハエッジ近傍での関
係を示すものであり、各図とも、縦軸はコンタクトホー
ル底部のカバリッジ(%)を表し、横軸はコンタクトホ
ールのアスペクト比を表す。
【0042】図6に示すように、ウエハ面内において
は、コリメートスパッタリングよりも低圧遠隔スパッタ
リングで成膜した場合の方がコンタクトホール内底部の
カバリッジが良くなることがわかった。なお、カバリッ
ジ(%)は、〔(コンタクトホール底部に成膜された膜
厚)/(ウエハ表面に成膜された膜厚)〕×100
(%)により求めた。
【0043】次に本発明の第2のスパッタリング方法に
係わる実施形態の一例を、図7によって説明する。第2
のスパッタリング方法は、ターゲットとウエハ間の距離
を一義的に決定するのではなく、スパッタリングプロセ
ス中のチャンバ内のガス圧に対応させてターゲットとウ
エハ間の距離を決定する。それによって、コンタクトホ
ールの底部のカバリッジ性および成膜速度を向上させ
る。
【0044】図7に示すように、チャンバ11内に設置
されたターゲット12から発生したスパッタリング粒子
41(図では矢印で示す)をターゲット12に対向する
位置に配置されたウエハ31のウエハ表面31Aに堆積
して薄膜(図示省略)を形成するスパッタリング方法で
ある。その際に、チャンバ11内のガス圧に対応させて
ターゲット12(ターゲット表面12A)とウエハ31
(ウエハ表面31A)間の距離Dを制御する。例えば、
スパッタリングガスの原子半径をr1 (nm)、ターゲ
ット粒子の原子半径をr2 (nm)、チャンバ11内の
ガス圧をP(Pa)として、ターゲット12とウエハ3
1間の距離D(mm)は、D<28.3/〔π(r1
2 2 P〕なる関係を満足するように設定する。そし
て、この第2のスパッタリング方法は、例えば前記図1
または図2によって説明したスパッタリング装置によっ
て実現される。
【0045】上記条件における低圧遠隔スパッタリング
として使用するターゲット12とウエハ31間の距離D
は、好ましくは200mm〜350mm程度である。通
常のスパッタリングにおいてこのような距離Dでは成膜
速度が極端に低下するため、スパッタリングのスループ
ットの低下を招くことになる。そこで成膜速度の低下は
スパッタリング直流パワーを高めることにより改善する
ことが可能である。またプロセス中のチャンバ11内の
ガス圧によりスパッタリング粒子41の平均自由行程は
決定されるので、上記式(1)の範囲において、プロセ
ス中のチャンバ11内のガス圧に応じてターゲット12
とウエハ31間の距離Dを変えるようにすれば、上記距
離Dがスパッタリング粒子41の平均自由行程よりも短
くなるように設定される。そのため、成膜速度が向上さ
れるとともにカバリッジ性の向上が図れる。
【0046】次に本発明の第3のスパッタリング方法に
係わる実施形態の一例を、前記図7を用いて説明する。
【0047】第3のスパッタリング方法は、チャンバ1
1内に設置されたターゲット12から発生したスパッタ
リング粒子41(図面では矢印で示す)をターゲット表
面12Aに対向する位置に配置されたウエハ31のウエ
ハ表面31Aに堆積して薄膜(図示省略)を形成するス
パッタリング方法である。その際に、ターゲット12
(ターゲット表面12A)とウエハ31(ウエハ表面3
1A)間の距離Dによってチャンバ11内のガス圧を制
御する。例えば、スパッタリングガスの原子半径をr1
(nm)、ターゲット粒子の原子半径をr2 (nm)、
ターゲット12とウエハ31間の距離D(mm)とし
て、チャンバ11内のガス圧P(Pa)は、P<28.
3/〔π(r1 +r2 2 D〕なる関係を満足するよう
に制御される。
【0048】上記第3のスパッタリング方法では、ター
ゲット12とウエハ31間の距離Dによってチャンバ1
1内のガス圧を、P<28.3/〔π(r1 +r2 2
D〕なる関係を満足するように制御することから、上記
距離Dが判れば上記チャンバ11内のガス圧の範囲が決
定される。それに基づいて、スパッタリング粒子41の
平均自由行程が上記距離Dよりも長くなるようにチャン
バ11内のガス圧が設定される。そのため、成膜速度が
向上されるとともにカバリッジ性が確保される。
【0049】このようにターゲット12とウエハ31間
の距離Dに合わせてスパッタリングプロセス中のチャン
バ11内のガス圧を制御することにより、コンタクトホ
ールの底部におけるカバリッジおよび成膜速度の向上が
図れる。なお、スパッタリングプロセス中のチャンバ1
1内のガス圧を低圧化することで放電が起き難くなった
場合には、カソードマグネットの磁力を強力にすること
で放電を起こさせることが可能である。
【0050】次に本発明の第4のスパッタリング方法に
係わる実施形態の一例を、前記図7を用いて説明する。
第4のスパッタリング方法は、チャンバ11内に設置さ
れたターゲット12から発生したスパッタリング粒子4
1(図面では矢印で示す)をターゲット表面12Aに対
向する位置に配置されたウエハ31のウエハ表面31A
に堆積して薄膜(図示省略)を形成するスパッタリング
方法である。その際に、ターゲット12には、このター
ゲット表面12Aから放出されるスパッタリング粒子4
1がウエハ表面31方向に飛行するような結晶配向の表
面を有するものを用いる。
【0051】第4のスパッタリング方法では、ターゲッ
ト12に上記結晶配向の表面を有するものを用いること
から、スパッタリング粒子41はウエハ31の表面に対
して垂直方向またはそれに近い方向から入射される。そ
のため、コンタクトホールの底部、段差部の角部等にも
スパッタリング粒子41が堆積されやすくなるので、カ
バリッジ性が高められる。
【0052】次に本発明のターゲットに係わる実施形態
の一例を以下に説明する。スパッタリング装置のチャン
バ内に設置され スパッタリングに用いるターゲット
は、このターゲットの表面から放出されるスパッタリン
グ粒子がターゲットに対向する位置に配置されるウエハ
面方向に飛行するような結晶配向の表面を有するもので
ある。すなわち、ターゲット表面の結晶配向をターゲッ
トから垂直方向またはそれに近い方向にスパッタリング
粒子が放出されるように揃えることにより、コンタクト
底部のカバリッジ性を向上させるものである。
【0053】一例として、ターゲットが面心立方格子の
結晶構造のもの〔例えば、銀(Ag)、アルミニウム
(Al)、金(Au)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッ
ケル(Ni)等〕、および体心立方格子の結晶構造のも
の〔例えば、クロム(Cr)、鉄(Fe)、モリブデン
(Mo)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、タン
グステン(W)等〕では、ウエハ側のターゲット表面が
(110)面に対してほぼ垂直な面またはそれに近い面
を有するものを用いる。またターゲットが六法格子の結
晶構造のもの〔例えば、セレン(Se)、テルル(T
e)等〕、およびターゲットが稠密六法格子の結晶構造
のもの〔例えば、カドミウム(Cd)、コバルト(C
o)、チタン(Ti)、イットリウム(Y)、亜鉛(Z
n)、ジルコニウム(Zr)等〕では、ウエハ側のター
ゲット表面が(002)面に対してほぼ垂直な面または
それに近い面を有するものを用いる。
【0054】なお、通常のチタン、アルミニウム等で形
成されているターゲットは、それぞれ多結晶構造になっ
ていて、多種の結晶配向面を有している。このような場
合には、各結晶面の中から、ターゲット表面に対して垂
直方向にスパッタリング粒子が放出されるような結晶面
に制御することで、スパッタ放出されたスパッタリング
粒子がウエハに到達する量が多くなる。それによって、
成膜速度の向上、すなわちスループットの向上が図れ
る。
【0055】上記ターゲットでは、ターゲットの表面か
ら放出されるスパッタリング粒子がターゲットに対向す
る位置に配置されるウエハ面方向に飛行するような結晶
配向の表面を有することから、このターゲットを用いて
スパッタリングを行った場合には、スパッタリング粒子
はウエハ面に対して垂直方向またはそれに近い方向から
入射される。そのため、コンタクトホールの底部、段差
部の角部等にもスパッタリング粒子が堆積されやすくな
るので、カバリッジ性が高められる。
【0056】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のスパッタ
リング装置によれば、チャンバ内のガス圧に対応させて
ターゲットとウエハステージに載置されるウエハ間の距
離を調整するステージ駆動部、またはターゲット駆動部
を備えているので、従来のスパッタリング装置よりもタ
ーゲットとウエハ間の距離が長い場合であってもその距
離に対して十分なスパッタリング粒子の平均自由行程を
確保することができる。それによって、ウエハ面にスパ
ッタリング粒子が到達し易くなるため、成膜速度の向上
によりスループットの短縮化が図れるとともに、コンタ
クトホール内、段差部等の成膜におけるカバリッジ性が
高められてプロセスマージンの拡大が図れる。
【0057】本発明の第1のスパッタリング方法によれ
ば、スパッタリングの際に、チャンバ内のガス圧を13
mPa以上0.13Pa以下に設定するので、スパッタ
リング粒子の平均自由行程を長くすることができる。ま
たターゲットとウエハ間の距離を160mm以上500
mm以下に設定するので、ウエハに到達するスパッタリ
ング粒子のウエハ面に対する入射角度がウエハ面に対し
て直角方向またはそれに近い方向になる。そのため、コ
ンタクトホールの底部、段差部等にもスパッタリング粒
子が堆積されやすくなるので、カバリッジ性の向上が図
れる。
【0058】第2のスパッタリング方法によれば、チャ
ンバ内のガス圧によってターゲットとウエハ間の距離
を、D<28.3/〔π(r1 +r2 2 P〕なる関係
を満足するように制御するので、チャンバ内のガス圧に
より上記距離の範囲を決定することができる。それに基
づいて、上記距離をスパッタリング粒子の平均自由行程
よりも短くなるように設定できるので、成膜速度の向
上、カバリッジ性の向上を図ることができる。
【0059】第3のスパッタリング方法によれば、ター
ゲットとウエハ間の距離によってチャンバ内のガス圧
を、P<28.3/〔π(r1 +r2 2 D〕なる関係
を満足するように制御するので、上記距離によりチャン
バ内のガス圧の範囲が決定することができる。それに基
づいて、スパッタリング粒子の平均自由行程が上記距離
よりも長くなるようにチャンバ内のガス圧を設定するこ
とができるので、成膜速度の向上、カバリッジ性の向上
を図ることができる。
【0060】第4のスパッタリング方法によれば、ター
ゲットに、このターゲットの表面から放出されるスパッ
タリング粒子がウエハ面方向に飛行するような結晶配向
の表面を有するものを用いるので、スパッタリング粒子
をウエハ面に対して垂直方向またはそれに近い方向から
入射させることができる。よって、コンタクトホールの
底部、段差部等にもスパッタリング粒子が十分に堆積さ
れ易くなるので、カバリッジ性の向上が図れる。
【0061】また本発明のスパッタリング装置およびス
パッタリング方法では、コリメートを用いないため、パ
ーティクルの発生を抑えることができるので、歩留りの
向上が図れる。
【0062】本発明のターゲットによれば、ターゲット
の表面から放出されるスパッタリング粒子がターゲット
に対向する位置に配置されるウエハ面方向に飛行するよ
うな結晶配向の表面を有するので、スパッタリング粒子
をウエハ面に対して垂直方向またはそれに近い方向から
入射させることができる。よって、本ターゲットを用い
たスパッタリングでは、コンタクトホールの底部、段差
部等にも十分にスパッタリング粒子を堆積させることが
できるので、カバリッジ性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1のスパッタリング装置の概
略構成図である。
【図2】本発明に係わる第2のスパッタリング装置の概
略構成図である。
【図3】本発明に係わる第1のスパッタリング方法の説
明図である。
【図4】カバリッジ、成膜速度とターゲット−ウエハ間
の距離との関係図である。
【図5】カバリッジとチャンバ内のガス圧との関係図で
ある。
【図6】コンタクトホール底部のカバリッジとアスペク
ト比との関係図である。
【図7】本発明に係わる他のスパッタリング方法の説明
図である。
【符号の説明】
1 スパッタリング装置 11 チャンバ 12
ターゲット 13 ウエハステージ 14 ステージ駆動部 3
1 ウエハ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタリングによる成膜を行うチャン
    バと、 前記チャンバ内に設置したターゲットと、 前記チャンバ内における前記ターゲットに対向する位置
    に配置したウエハステージとを備えたスパッタリング装
    置において、 前記チャンバ内のガス圧に対応させて前記ウエハステー
    ジを移動させ、該ターゲットと該ウエハステージに載置
    されるウエハとの間隔を調整するステージ駆動部を備え
    たことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスパッタリング装置にお
    いて、 前記チャンバ内のガス圧を測定するガス圧測定器と、 前記ガス圧測定器によって測定したガス圧に基づいてス
    パッタリング粒子の平均自由行程を算出し、該算出した
    平均自由行程の値に基づいて前記ターゲットと前記ウエ
    ハステージに載置されるウエハ間の距離を設定し、該設
    定した距離に基づいて前記ステージ駆動部の駆動量を指
    示するステージ制御器とを備えたことを特徴とするスパ
    ッタリング装置。
  3. 【請求項3】 スパッタリングによる成膜を行うチャン
    バと、 前記チャンバ内に設置したターゲットと、 前記チャンバ内における前記ターゲットに対向する位置
    に配置したウエハステージとを備えたスパッタリング装
    置において、 前記チャンバ内のガス圧に対応させて前記ターゲットを
    移動させ、該ウエハステージに載置されるウエハと該タ
    ーゲットとの間隔を調整するターゲット駆動部を備えた
    ことを特徴とするスパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスパッタリング装置にお
    いて、 前記チャンバ内のガス圧を測定するガス圧測定器と、 前記ガス圧測定器により測定したガス圧に基づいてスパ
    ッタリング粒子の平均自由行程を算出し、該算出した平
    均自由行程の値に基づいて前記ターゲットと前記ウエハ
    ステージに載置されるウエハ間の距離を設定し、該設定
    した距離に基づいて前記ターゲット駆動部の駆動量を指
    示するターゲット制御器とを備えたことを特徴とするス
    パッタリング装置。
  5. 【請求項5】 チャンバ内に設置されたターゲットから
    発生した粒子を前記ターゲットに対向する位置に配置さ
    れたウエハ上に堆積して薄膜を形成するスパッタリング
    方法において、 前記チャンバ内のガス圧を13mPa以上0.13Pa
    以下に設定し、 前記ターゲットと前記ウエハ間の距離を160mm以上
    500mm以下に設定して、 前記ウエハ上に前記薄膜を形成することを特徴とするス
    パッタリング方法。
  6. 【請求項6】 チャンバ内に設置されたターゲットから
    発生した粒子を前記ターゲットに対向する位置に配置さ
    れたウエハ上に堆積して薄膜を形成するスパッタリング
    方法において、 前記チャンバ内のガス圧に対応させて前記ターゲットと
    前記ウエハ間の距離を制御することを特徴とするスパッ
    タリング方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のスパッタリング方法にお
    いて、 前記ターゲットと前記ウエハ間の距離は、 【数1】 なる関係を満足することを特徴とするスパッタリング方
    法。
  8. 【請求項8】 チャンバ内に設置されたターゲットから
    発生した粒子を前記ターゲットに対向する位置に配置さ
    れたウエハ上に堆積して薄膜を形成するスパッタリング
    方法において、 前記ターゲットと前記ウエハ間の距離によって前記チャ
    ンバ内のガス圧を制御することを特徴とするスパッタリ
    ング方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のスパッタリング方法にお
    いて、 前記チャンバ内のガス圧は、 【数2】 なる関係を満足することを特徴とするスパッタリング方
    法。
  10. 【請求項10】 チャンバ内に設置されたターゲットか
    ら発生した粒子を前記ターゲットに対向する位置に配置
    されたウエハ上に堆積して薄膜を形成するスパッタリン
    グ方法において、 前記ターゲットには、該ターゲットの表面から放出され
    るスパッタリング粒子が前記ウエハ面方向に飛行するよ
    うな結晶配向の表面を有するものを用いることを特徴と
    するスパッタリング方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のスパッタリング方法
    において、 前記ターゲットには、面心立方格子の結晶構造を有する
    もので、かつ前記ターゲットの前記ウエハ側の表面が
    (111)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有
    するものを用いることを特徴とするスパッタリング方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載のスパッタリング方法
    において、 前記ターゲットには、体心立方格子の結晶構造を有する
    もので、かつ前記ターゲットの前記ウエハ側の表面が
    (110)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有
    するものを用いることを特徴とするスパッタリング方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載のスパッタリング方法
    において、 前記ターゲットには、六法格子の結晶構造を有するもの
    で、かつ前記ターゲットの前記ウエハ側の表面が(00
    2)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有するも
    のを用いることを特徴とするスパッタリング方法。
  14. 【請求項14】 請求項10記載のスパッタリング方法
    において、 前記ターゲットには、稠密六法格子の結晶構造を有する
    もので、かつ前記ターゲットの前記ウエハ側の表面が
    (002)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有
    するものを用いることを特徴とするスパッタリング方
    法。
  15. 【請求項15】 スパッタリングに用いるターゲットに
    おいて、 前記ターゲットは、該ターゲットの表面から放出される
    スパッタリング粒子が該ターゲットに対向する位置に配
    置されるウエハ面方向に飛行するような結晶配向の表面
    を有することを特徴とするターゲット。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のターゲットにおい
    て、 前記ターゲットは、面心立方格子の結晶構造を有するも
    ので、かつ前記ウエハ側の該ターゲット表面が(11
    1)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有するこ
    とを特徴とするターゲット。
  17. 【請求項17】 請求項15記載のターゲットにおい
    て、 前記ターゲットは、体心立方格子の結晶構造を有するも
    ので、かつ前記ウエハ側の該ターゲット表面が(11
    0)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有するこ
    とを特徴とするターゲット。
  18. 【請求項18】 請求項15記載のターゲットにおい
    て、 前記ターゲットは、六法格子の結晶構造を有するもの
    で、かつ前記前記ウエハ側の該ターゲット表面が(00
    2)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有するこ
    とを特徴とするターゲット。
  19. 【請求項19】 請求項15記載のターゲットにおい
    て、 前記ターゲットは、稠密六法格子の結晶構造を有するも
    ので、かつ前記ウエハ側の該ターゲット表面が(00
    2)面に対して垂直な面またはそれに近い面を有するこ
    とを特徴とするターゲット。
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