JPH10204481A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】泡立ちがよく、泡のクリーミイ感に優れ、すす
ぎ感触が良い洗浄剤組成物を提供すること。 【解決手段】（ａ）長鎖疎水基の炭素数が１８、１６、
１４、１２、１０又は８であり、極性基がカルボキシル
基、硫酸基、スルホン酸基、またはリン酸基であり、対
イオンが１価又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニ
ウムイオン又は有機アンモニウムイオンである２鎖２極
性基含有陰イオン界面活性剤の１種又は２種以上と、
（ｂ）Ｎ−アシルアルキルタウレート型陰イオン界面活
性剤、Ｎ−アシルアミノ酸型陰イオン界面活性剤、スル
ホコハク酸型陰イオン界面活性剤の群から選択される１
種又は２種以上と、（ｃ）高級脂肪酸アルカノールアミ
ドを含有し、（ａ）／（ｂ）の重量比が１０／１〜１／
１０であり、（ｃ）の含有量が０．１〜１０重量％であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、泡立ちがよく、泡
のクリーミイ感に優れ、すすぎ感触が良い洗浄剤組成物
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から身体や毛髪の洗浄に使う洗浄剤
組成物では、泡立ちや泡のクリーミイ性に優れると共に
すすぎ感触の良いものが検討されてきた。例えば、セッ
ケン、Ｎ−アシルアミノ酸塩、アミドエーテル硫酸塩、
アルキルエーテル硫酸塩を主成分とする洗浄剤組成物
は、泡立ち、泡のクリーミイ感、すすぎ感触（さっぱり
感が強く、べたつき感が弱い）の点のいずれをも満足す
るとはいえない。このように、泡立ちがよく、泡のクリ
ーミイ感に優れ、すすぎ感触が良い洗浄剤組成物はいま
だ開発されていないのが実情であり、その改良が望まれ
ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明者は、このよう
な従来技術の欠点を改良せんとして鋭意研究した結果、
後記特定の洗浄剤組成物は上記の欠点を格段に改良する
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明の目的は、泡立ちがよく、泡のクリーミイ感に優
れ、すすぎ時の性能が良い洗浄剤組成物を提供するにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１の発明
は、（ａ）長鎖疎水基の炭素数が１８、１６、１４、１
２、１０又は８であり、極性基がカルボキシル基、硫酸
基、スルホン酸基、またはリン酸基であり、対イオンが
１価又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン又は有機アンモニウムイオンである２鎖２極性基含有
陰イオン界面活性剤の１種又は２種以上と、（ｂ）Ｎ−
アシルアルキルタウレート型陰イオン界面活性剤、Ｎ−
アシルアミノ酸型陰イオン界面活性剤、スルホコハク酸
型陰イオン界面活性剤の群から選択される１種又は２種
以上と、（ｃ）高級脂肪酸アルカノールアミドを含有
し、（ａ）／（ｂ）の重量比が１０／１〜１／１０であ
り、（ｃ）の含有量が０．１〜１０重量％であることを
特徴とする洗浄剤組成物。また、本発明の請求項２の発
明は、高級脂肪酸石鹸０．５〜２５重量％を含有するこ
とを特徴とする請求項１記載の洗浄剤組成物である。

【０００５】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。本発明における２鎖２極性基含有陰イオン界面活性
剤は、長鎖疎水基の炭素数が１８、１６、１４、１２、
１０又は８であって、この型の分子構造を有していれば
よい。例示するとＮ，Ｎ’−ビス〔２−ラウラミドエチ
ル）エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸ナトリウ
ム）が挙げられる。この化合物の分子構造において疎水
基の異なる同族体との混合体としても本発明の目的の範
囲内で配合される。ここで用いる対イオンとしては１価
又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又
は有機アンモニウムイオンが適用される。ただし、有機
アンモニウムイオンとしては、リジン、アルギニン等の
塩基性アミノ酸も該当する。Ｎ，Ｎ’−ビス〔２−ラウ
ラミドエチル）エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸
ナトリウム）の他、さらに具体的に例示すると、、Ｎ，
Ｎ’−ビス〔２−ミリストイラミドエチル）エチレンジ
アミン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−
ビス〔２−パルミトイラミドエチル）エチレンジアミン
−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス
〔２−ラウラミドエチル）エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’
−ジ（プロピオン酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス〔２
−ミリストイラミドエチル）エチレンジアミン−Ｎ，
Ｎ’−ジ（プロピオン酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス
〔２−パルミトイラミドエチル）エチレンジアミン−
Ｎ，Ｎ’−ジ（プロピオン酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−
ビス（ラウロイルアミド）エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸
ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（ミリストイルアミド）
エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−
ビス（パルミトイルアミド）エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢
酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（ラウロイルアミド）
エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（プロピオン酸ナトリウム）、
Ｎ，Ｎ’−ビス（ミリストイルアミド）エタン−Ｎ，
Ｎ’−ジ（プロピオン酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス
（パルミトイルアミド）エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（プロピ
オン酸ナトリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（ラウロイルアミ
ド）ブタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸カリウム）、Ｎ，Ｎ’
−ビス（ミリストイルアミド）ブタン−Ｎ，Ｎ’−ジ
（酢酸カリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（パルミトイルアミ
ド）ブタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸カリウム）、Ｎ，Ｎ’
−ビス（ラウロイルアミド）エタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（エ
タンスルホン酸カリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（ミリスト
イルアミド）ブタン−Ｎ，Ｎ’−ジ（エタンスルホン酸
カリウム）、Ｎ，Ｎ’−ビス（パルミトイルアミド）エ
タン−Ｎ，Ｎ’−ジ（エタンスルホン酸ナトリウム）が
挙げられる。また、４，７−ジオクタノイル−４，７−
ジアザデカン−１，１０−ジスルホン酸ジナトリウム、
３，６−ジオクタノイル−３，６−ジアザデカン−１，
８−ジスルファートも挙げられる。なお、本発明に適用
される２鎖２極性基含有陰イオン界面活性剤、２鎖２極
性基含有陰イオン界面活性剤としては、ここに示した化
合物ないし同族体、およびその混合物に限られることな
く、印刷物（例えば、特開平８−１０３６４６号公報）
として公知になっているものも含まれる。

【０００６】本発明におけるＮ−アシルアルキルタウレ
ート型陰イオン界面活性剤は、アシル基の炭素数が１０
〜２２であり、アルキル基の炭素数は１〜３であり、対
イオンは１価又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニ
ウムイオン又は有機アンモニウムイオンの中から任意に
選択される。Ｎ−アシルアミノ酸型陰イオン界面活性剤
はアシル基の炭素数が１０〜２２であり、アミノ酸残基
として，グルタミン酸，グリシン、アラニンなど挙げら
れるがこれに限定されずに公知のものを含む。対イオン
は１価又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニウムイ
オン又は有機アンモニウムイオンの中から任意に選択さ
れる。スルホコハク酸型陰イオン界面活性剤は疎水基の
炭素数が１０〜２２であり、対イオンは１価又は２価の
アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又は有機アン
モニウムイオンの中から任意に選択される。

【０００７】本発明における高級脂肪酸アルカノールア
ミドは、炭素数が８から２０までの高級脂肪酸とジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノー
ルアミンなどのアルカノールアミンとの縮合生成物を意
味する。いわゆる２：１型、１：１型を問わない。これ
を構成する高級脂肪酸としてはヤシ油脂肪酸などの混合
系も適用される。高級脂肪酸アルカノールアミドの配合
量は０．１〜１０重量％である。

【０００８】本発明の（ａ）２鎖２極性基含有陰イオン
界面活性剤と、（ｂ）Ｎ−アシルアルキルタウレート型
陰イオン界面活性剤、Ｎ−アシルアミノ酸型陰イオン界
面活性剤、アミドエーテル硫酸型陰イオン界面活性剤の
群から選択される１種又は２種以上との両者の重量比
は、（ａ）／（ｂ）として１０／１〜１／１０である。
（ａ）／（ｂ）がこの範囲を外れると泡立ち、泡のクリ
ーミイ感、すすぎ感触が低下する。

【０００９】本発明の洗浄剤組成物には高級脂肪酸石鹸
を含有させることができる。ここで適用される高級脂肪
酸石鹸のアルキル基の炭素数は１０〜２２であり、対イ
オンは１価又は２価のアルカリ金属イオン、アンモニウ
ムイオン又は有機アンモニウムイオンの中から任意に選
択される。本発明の洗浄剤組成物に高級脂肪酸石鹸が含
有するとき、石鹸特有のさっぱりした感触と本発明に係
る２鎖２極性基含有陰イオン界面活性剤特有のしっとり
した感触が相乗的に泡特性と使用感触を向上させる。本
発明の洗浄剤組成物中の高級脂肪酸石鹸の通常の配合量
は、０．５〜２５重量％である。２５重量％を超えると
それに見合った効果が得られない。

【００１０】本発明の洗浄剤組成物は上記の如くの組成
からなるが、必要に応じて他の界面活性剤、乳化助剤、
香料、着色剤、防腐剤、顔料等を本発明の目的を達成す
る範囲内で適宜配合することもできる。本発明の洗浄剤
組成物は、洗顔クリーム、液状洗顔料、ボディシャンプ
ー、シャンプー等の洗浄を目的とするものを主にして通
常の化粧品系洗浄剤組成物に適用される。

【００１１】

【実施例】以下、実施例にて本発明を説明するが、本発
明はこの実施例によって限定されない。なお、配合量は
重量％である。実施例と比較例の洗浄剤組成物の性能評
価は、該洗浄剤組成物を使って被験者１０名が洗髪した
際の官能評価で行った。すなわち、被験者の頭部を２分
して一方は標準試料Ａを３ｇ、他方は試験試料３ｇを使
って洗髪し、洗髪時のｉ．泡立ち、ii．泡のクリーミイ
感；iii.すすぎ時の感触の３項目について被験者らの申
告で採点した。採点基準は、ＡよりＢが非常に良いと＋
３点、ＡよりＢが良いと＋２点、ＡよりＢがやや良いと
＋１点、ＡとＢが同等では０点、ＡよりＢが悪いと−２
点、ＡよりＢが非常に悪いと−３点とした。そして、被
験者１０名から得られた合計が３０〜２０点を◎、１９
〜１０点を○、９〜−１０点を△、−１１〜−３０点を
×として表に示した。なお、標準試料Ａは、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム（付加モル数
３）１５％、Ｎ−ラウロイルグルタミン酸トリエタノー
ルアミン５％、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド５％を
水に加えてクエン酸でｐＨを７に調整した洗浄剤組成物
である。

【００１２】実施例１〜１０，比較例１〜８ 表１、表２に本発明の洗浄剤組成物（試験試料）の組成
を示す。ここに示す配合物は次のものを示す。 （１）配合される２鎖２極性基含有陰イオン界面活性剤 Ａ１：Ｎ，Ｎ’−ビス（ラウロイルアミド）エタン−
Ｎ，Ｎ’−ジ（酢酸ナトリウム） Ａ２：Ｎ，Ｎ’−ビス（ラウロイルアミド）エタン−
Ｎ，Ｎ’−ジ（プロピオン酸ナトリウム） （２）配合されるＮ−アシルアルキルタウレート型陰イ
オン界面活性剤、Ｎ−アシルアミノ酸型陰イオン界面活
性剤、スルホコハク酸型陰イオン界面活性剤、アルキル
エーテル硫酸塩 Ｂ１：Ｎ−ドデシル−Ｎ−メチルタウリンナトリウム Ｂ２：Ｎ−ドデカノイルグルタミン酸ナトリウム Ｂ３：スルホコハク酸ドデシル２ナトリウム （３）配合される高級脂肪酸アルカノールアミド Ｃ１：ラウリン酸ジエタノールアミド （４）配合される高級脂肪酸石鹸 Ｄ１：ヤシ油脂肪酸カリウム

【００１３】

【表１】

【００１４】

【表２】

【００１５】

【表３】

【００１６】表１と表２から、実施例の洗浄剤組成物を
使って洗髪した場合は、標準試料を使った場合よりも前
記評価項目のすべてですぐれていることがわかる。前記
標準試料は、公知の代表的なモデルと言えるから、本発
明の洗浄剤組成物は従来品より優れていることがわか
る。一方、本発明の洗浄剤組成物の構成成分及び配合量
比などの必須要件のうちいずれか一つが欠ける比較例の
洗浄剤組成物の性能は本発明の洗浄剤組成物のそれより
も大幅に悪いことがわかる。また表３から、高級脂肪酸
石鹸を含有する実施例の洗浄剤組成物は、それを含有し
ない実施例の洗浄剤組成物よりも優れていることがわか
る。

【００１７】

【発明の効果】以上記載の如く、本発明は泡立ちがよ
く、泡のクリーミイ感に優れ、すすぎ感触が良い洗浄剤
組成物を提供することは明らかである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）長鎖疎水基の炭素数が１８、１
   ６、１４、１２、１０又は８であり、極性基がカルボキ
   シル基、硫酸基、スルホン酸基、またはリン酸基であ
   り、対イオンが１価又は２価のアルカリ金属イオン、ア
   ンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンである２
   鎖２極性基含有陰イオン界面活性剤の１種又は２種以上
   と、（ｂ）Ｎ−アシルアルキルタウレート型陰イオン界
   面活性剤、Ｎ−アシルアミノ酸型陰イオン界面活性剤、
   スルホコハク酸型陰イオン界面活性剤の群から選択され
   る１種又は２種以上と、（ｃ）高級脂肪酸アルカノール
   アミドを含有し、（ａ）／（ｂ）の重量比が１０／１〜
   １／１０であり、（ｃ）の含有量が０．１〜１０重量％
   であることを特徴とする洗浄剤組成物。
2. 【請求項２】 高級脂肪酸石鹸０．５〜２５重量％を含
   有することを特徴とする請求項１記載の洗浄剤組成物。