JPH10203905A - ハエ取線香 - Google Patents

ハエ取線香

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JPH10203905A
JPH10203905A JP9048368A JP4836897A JPH10203905A JP H10203905 A JPH10203905 A JP H10203905A JP 9048368 A JP9048368 A JP 9048368A JP 4836897 A JP4836897 A JP 4836897A JP H10203905 A JPH10203905 A JP H10203905A
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JP
Japan
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fly
active ingredient
compound
incense
stabilizer
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Pending
Application number
JP9048368A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Namite
良裕 南手
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Dainihon Jochugiku Co Ltd
Original Assignee
Dainihon Jochugiku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燻煙時の有効成分の揮散性能、ハエに対する
殺虫効力に優れ、実用的なハエ取線香の提供。 【解決手段】 有効成分として、2−アリル−3−メチ
ル−シクロペント−2−エン−1−オン−4−イル
2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキ
シレートを、1.0重量%を越えて4.0重量%以下の
範囲で含有し、好ましくは、沸点が250℃以上のジ−
ターシャリーブチル−フェノール系安定剤の1種又は2
種以上を、前記有効成分に対して0.05〜1.0倍量
配合したハエ取線香。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有効成分として、2−
アリル−3−メチル−シクロペント−2−エン−1−オ
ン−4−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプ
ロパンカルボキシレート(以降、化合物Aと称す)を含
有するハエ取線香に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蚊取線香は、蚊の成虫駆除用殺虫剤とし
て100年以上も前から親しまれているもので、近年、
蚊の発生が減少しているもののその需要は依然として多
い。そして、その有効成分として、(±)−2−アリル
−3−メチル−シクロペント−2−エン−1−オン−4
−イル(+)−シス,トランス−クリサンテマート(以
降ピナミンフォルテと称す)や、その立体異性体、例え
ばエスバイオスリンやエスビオールなどの菊酸エステル
化合物が広く使用されている。一方、ハエについては、
都市部では発生が減っているが、漁村、魚介類加工場、
ゴミ処理場や畜舎、鶏舎等の周辺など、局地的には従来
以上に悩まされる機会が多くなっている。ハエの発生源
対策用として乳剤、油剤、粉剤などの殺虫剤が使用され
るほか、一般家庭で成虫駆除用に空間エアゾールが汎用
されているが一過性で効果の持続性に乏しいという欠点
がある。そこで、ハエ取線香、すなわち空間処理剤であ
ってかつ効果が数時間持続し、更に拡散性がよく開放的
な場面でも有効な線香タイプの開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】蚊取線香は、マッチ一
本で空間処理を時間的にも保持し、燃え尽きるまで効力
は一定なので非常に合理的な殺虫形態である。蚊取線香
の有効成分は燃焼部から数mm離れた200〜250℃
付近の部位から揮散し、この温度は電気蚊取の発熱体温
度(120〜170℃)と比べると幾分高い。従来のピ
ナミンフォルテ含有線香では安定剤を添加しなくても、
有効成分の揮散率が60〜80%に達することが知られ
ているが、ハエに対する効力は弱く、線香中の有効成分
濃度をアップしてもハエ取線香への適用は困難であっ
た。本発明者らは、有効成分として市販ピレスロイドの
なかで最も蒸気圧の高いエムペントリンを選択し、これ
を含有するハエ取線香を既に開発したが、コスト的に不
利なうえ、揮散性が高すぎて製造時乾燥工程でのロスが
免れえず、必ずしも満足のいくものではなかった。従っ
て、ハエ取線香に最適な有効成分の選定は重要な課題で
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、化合物Aのハエに対する殺虫効力
と、その蒸気圧が前記エムペントリンとピナミンフォル
テの間に位置することに着目し、化合物Aのハエ取線香
への適用を試みた。なお、化合物Aは、特公昭50−3
369号公報に開示され、そこには蚊取線香としての実
施例が記載されているが、ハエ取線香に関する技術的思
想は全く述べられていない。而して、化合物Aを含有す
るハエ取線香は、高い殺蝿効力を示し、コスト的に有利
になるだけでなく、化合物の有する適度な揮散性が製造
時のロスを生ぜず、しかも線香使用時において高い拡散
性を奏することを発見した。更に、本発明者らは、化合
物Aの揮散性能の向上を目的として種々の安定剤を検討
したところ、沸点が250℃以上のジ−ターシャリーブ
チル−フェノール系安定剤の1種又は2種以上を前記有
効成分に対して0.05〜1.0倍量配合することによ
って、経時的安定性のみならず、燻煙時の安定性も著し
く増強させ、揮散性能の向上に寄与し得ることを見い出
し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、有効成分として、2
−アリル−3−メチル−シクロペント−2−エン−1−
オン−4−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロ
プロパンカルボキシレート(化合物A)を、1.0重量
%を越えて4.0重量%以下の範囲で含有するハエ取線
香、更に好ましくは、有効成分と共に、沸点が250℃
以上のジ−ターシャリ−ブチル−フェノール系安定剤の
1種又は2種以上を、前記有効成分に対して0.05〜
1.0倍量配合したハエ取線香に係るものである。
【0006】
【作用】本発明のハエ取線香で有効成分として用いられ
る化合物Aは、ピナミンフォルテに比べハエに対して高
い殺虫効力を有し、ハエ取線香中に1.0重量%を越え
て4.0重量%以下の範囲で配合されれば十分である。
なお、化合物Aにはアルコール部分の不斉炭素に基づく
立体異性体が存在するが、各々活性体、ラセミ体、任意
の混合物のいずれも本発明に包含される(特にことわら
ない限りラセミ体を示す)。また、これに従来のピレス
ロイド、例えば、ピナミン、ピナミンフォルテ、バイオ
アレスリン、エスバイオスリン、エスビオール、プラレ
トリン、フラメトリン、あるいはエムペントリンなどを
適宜混合してもよいことはもちろんである。
【0007】本発明のハエ取線香は、化合物Aの選定に
特徴を有するが、安定剤として沸点が250℃以上のジ
−ターシャリーブチル−フェノール系安定剤を配合する
のが好ましい。例えば、3−ターシャリーブチル−4−
ヒドロキシアニソールや2−ターシャリーブチル−4−
ヒドロキシアニソールのようなモノ−ターシャリーブチ
ル−フェノール系安定剤は効果がなく、また、N,N’
−ジフェニル−P−フェニレンジアミンやフェニル−β
−ナフチルアミンのようなアミン系安定剤についても効
果は低かった。また、沸点が250℃以上のものが有効
な理由は、有効成分のピレスロイドが200〜250℃
付近から揮散するので、安定剤自身、この温度で揮散し
ないことが必要なためと考えられる。
【0008】本発明で用いられる安定剤としては、次の
ようなものが挙げられるがもちろんこれらのみに限定さ
れるものではない。
【0009】(1)2,6−ジ−ターシャリーブチル−
4−メチルフェノール(BHT)
【安定剤A】
(2)2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ター
シャリーブチルフェノール)
【安定剤B】
(3)2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ター
シャリーブチルフェノール)
【安定剤C】
(4)4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−タ
ーシャリーブチルフェノール)
【安定剤D】
(5)4,4’−チオビス(3−メチル−6−ターシャ
リーブチルフェノール)
【安定剤E】
(6)2−ターシャリーブチル−6−(3−ターシャリ
ーブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4
−メチルフェニル アクリレート
【安定剤F】
(7)2,4−ジ−ターシャリーブチルフェニル 3,
5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンゾエ
ート
【安定剤G】
【0010】なお、本発明では上記安定剤の1種又は2
種以上が、化合物Aやに対して0.05〜1.0倍量配
合されるが、もちろん、これにホスファイト系、アミン
系、有機イオウ系などの従来の種々の安定剤を混合して
もかまわない。
【0011】本発明のハエ取線香は、上記有効成分組成
物に、必要ならば、ピペロニルブトキサイド、MGK−
264,MGK−5026,S−421,リーセン38
4などの共力剤を加えてもよい。更に、除虫菊抽出粕
粉、木粉などの支燃剤、たぶ粉、デキストリン、澱粉、
アラビアゴム、CMCなどの糊剤、着色剤としてのマラ
カィトグリーンや防黴剤としてのデヒドロ酢酸や2,4
−ジニトロフェノール、その他、鉱物性微粉末、ポリエ
チレングリコールなどを適宜加えて、常法に従い、ハエ
取線香を得ることができる。
【0012】本発明によれば、有効成分として化合物A
を選択し、好ましくは安定剤の配合効果で、ハエはもち
ろん、蚊に対しても従来のピナミンフォルテ線香より高
い殺虫効果を奏し、極めて有用なハエ取線香を提供する
ものである。
【0013】次に、試験例及び実施例をあげて本発明を
より詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限りこれらのみに限定されるものではない。
【0014】
【試験例】次表に示す処方にてハエ取線香を調製し、燻
煙時の有効成分の揮散率、ハエ成虫に対する殺虫効力を
調べた。なお、その他の成分については、記載成分以外
に、澱粉20重量%、デヒドロ酢酸ナトリウム0.2重
量%、除虫菊抽出粕粉15重量%、ならびに木粉を加え
て全量を100重量%とした。なお、殺虫効力はピナミ
ンフォルテ1.2重量%の線香を1.0としてノックダ
ウン効果の相対効力で示した。
【0015】
【表1】
【0016】試験の結果、化合物Aを含有するハエ取線
香、好ましくはこれにジ−ターシャリーブチル−フェノ
ール系安定剤を前記化合物に対して0.05倍量以上配
合することによって、燻煙時の有効成分の揮散率が向上
し、ピナミンフォルテ線香(対照線香)に比べて高い殺
虫効力を示すことが認められた。一般にハエ駆除用の殺
虫剤は、蚊駆除用に比べて高濃度の薬量を要する。ピナ
ミンフォルテ含有ハエ取線香については、対照例で示す
ように、薬量を更にアップしてもハエに対する殺虫効力
はほとんど増強しないが、化合物Aの場合、薬量と殺虫
効力は相関し、化合物Aの物理化学的性質(特に蒸気
圧)がハエ取線香に適していることが確認された。ま
た、ピナミンフォルテ線香では、安定剤配合の効果がほ
とんどないのに対し、本発明の化合物Aを含むハエ取線
香は、特定の安定剤を配合することによって一層殺虫活
性のすぐれた線香を提供し、その実用性は極めて高い。
【0017】
【実施例1】化合物A1.5部と安定剤A(2,6−ジ
−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール)0.3
部を除虫菊抽出粕粉、木粉、澱粉などの線香用基材9
8.5部と均一に混合し、公知の方法によってハエ取線
香を得た。この一巻(13g)を6畳の部屋で使用し、
有効成分の揮散率を測定したところ78%で、燻煙時間
7時間半にわたり、ハエならびに蚊を完全に防除でき
た。
【0018】
【実施例2】化合物A’(アルコール部分が(+)体の
立体異性体)1.1部、ピナミンフォルテ0.1部、安
定剤D〔4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
ターシャリーブチルフェノール)〕0.2部とMGK−
264 0.3部を用い、実施例1に準じてハエ取線香
を得た。ハエ取線香を吊り下げ線香皿の中に入れ、腰に
下げてハエの多数発生した畜舎内で作業に従事したが、
約6時間にわたりハエにわずらわされることはなかっ
た。
【0019】
【発明の効果】本発明は、有効成分として化合物Aを含
有し、好ましくは特定の安定剤を配合することにより、
燻煙時の揮散率、ならびに殺虫効力にすぐれた極めて実
用的なハエ取線香を提供する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として、2−アリル−3−メチ
    ル−シクロペント−2−エン−1−オン−4−イル
    2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキ
    シレートを、1.0重量%を越えて4.0重量%以下の
    範囲で含有することを特徴とするハエ取線香。
  2. 【請求項2】 有効成分と共に、沸点が250℃以上の
    ジーターシャリーブチル−フェノール系安定剤の1種又
    は2種以上を、前記有効成分に対して0.05〜1.0
    倍量配合したことを特徴とする請求項1に記載のハエ取
    線香。
JP9048368A 1997-01-27 1997-01-27 ハエ取線香 Pending JPH10203905A (ja)

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