JPH10203888A - 被覆粒状肥料の製造方法 - Google Patents

被覆粒状肥料の製造方法

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JPH10203888A
JPH10203888A JP9005803A JP580397A JPH10203888A JP H10203888 A JPH10203888 A JP H10203888A JP 9005803 A JP9005803 A JP 9005803A JP 580397 A JP580397 A JP 580397A JP H10203888 A JPH10203888 A JP H10203888A
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Koichi Adachi
浩一 足立
Yasushi Terada
泰史 寺田
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
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    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆率の分布がシャープで団粒率が小さく、
皮膜欠陥粒子数が少なく、初期溶出率の小さな被覆粒状
肥料を得る。 【解決手段】 被覆粒状肥料のコーティング装置とし
て、流動層型の装置であって、胴体底部に通気のための
多孔板を有し、その上部に回転方式の撹拌羽根を備えた
装置を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状肥料の表面を
高分子化合物を主成分とする皮膜で被覆して、溶解速度
を制御する被覆粒状肥料の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、農業人口の減少や肥料の流失によ
る環境問題の深刻化に伴い、唯一度の施肥のみで作物の
全生育期間に渡って肥料成分を連続的に供給する様な緩
効性肥料の開発が望まれている。この様な緩効性肥料は
従来から種々開発され、中でも最近、高分子物質の薄い
皮膜で肥料表面を被覆した被覆肥料が注目されている。
さらに、その肥料成分溶出パターンでみると、特に水稲
用には、30−70日間程度の一定期間(溶出防止期
間)を経てから肥料成分の溶出が始まる、いわゆるタイ
ムカプセル型あるいはシグモイド型(以下S型と略す)
と呼ばれるタイプの需要が増加してきている。この様な
S型の皮膜材料として、従来、種々の熱可塑性樹脂や熱
硬化性樹脂が使われているが、中でも透湿性の低いポリ
オレフィン系樹脂やポリ塩化ビニリデン系樹脂などが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、かかる被覆肥料
の技術的課題は、できる限り薄膜で、ピンホール等の
欠陥の少ない皮膜を作る 2個以上の粒子が接着した
凝集体(以下「団粒」と呼ぶ)の生成を減らす ことの
2点である。については、皮膜に欠陥があるとそこか
ら水が浸入するため、肥料成分の溶出が速くなる。これ
は特にS型被覆肥料の場合重要で、溶出防止期間中の肥
料成分の漏れ出しはできるかぎり抑える必要がある。従
来、皮膜欠陥を減らすため皮膜厚みを厚く(被覆率を高
く)する方法が採られ、肥料粒子重量に対し14重量%
以上の皮膜が付けられていた。これは、肥料のコストア
ップとなるため好ましくない。 については、近年の
機械施肥の普及に伴い、団粒があると流動性が低下し、
施肥装置の閉塞の原因となる。このため、通常、製造後
に篩いにより団粒を除去するが、団粒が多いと当然製品
歩留まりが落ちるため好ましくない。また、団粒が多い
場合、その団粒から剥離した粒子も多く存在しており、
このような剥離粒子は皮膜欠陥を持っていることが多
く、の観点からも団粒生成を抑える必要がある。以上
のような課題に対し、これまで、皮膜材料の選定や上述
のような皮膜厚みを変える方法が解決策として提案され
てきたが、被覆方法や被覆装置を工夫した解決策はほと
んどなかった。
【0004】従来、被覆肥料の被覆方法として、一般
に、皮膜材料を溶剤に溶解させた溶液もしくは皮膜材料
の溶融液を原料肥料粒子に噴霧するスプレーコーティン
グが用いられている。また、被覆装置は、図3に示すパ
ンコーティング装置(特開平7−133179)、流動
層コーティング装置(特公平4−61840、昭60−
5559)、噴流層コーティング(特開平7−1331
79)、ワースター型コーティング装置(特開平7−1
72969)などが用いられているが、いずれの場合も
上述の課題を克服するには至っていなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の事
実に鑑み、被覆装置により前記の課題を解決するこ
とを検討した。本発明者らは、皮膜欠陥を発生させない
被覆方法として、(ア)粒子間の被覆率の分布をシャー
プにすること、すなわち薄い皮膜ほど欠陥を生じやすい
ため、被覆粒子群の平均の被覆率に比べ著しく被覆率の
低い粒子を作らないこと(イ)粒子間の凝集を起こさな
いこと、すなわち、凝集、接着した粒子塊が剥離・分裂
した際に剥離面が欠陥となるため、被覆操作中に凝集体
を作らない ことが必要と考えた。これらは、の団粒
形成抑制の面からも好ましい。
【0006】一方、これを被覆装置の特性で考えると、
(ア)については、噴霧液が全粒子に均一にかかるよう
に粒子の混合性が高い装置が適している。また、(イ)
については、粒子間の接触が少ない、粒子の分散力が高
い、乾燥速度が(溶融液噴霧の場合は、冷却速度が)速
い装置が適しているといえる。これに対し、従来用いら
れてきた被覆装置を見ると、パンコ−ティング装置は、
粒子同士が常に接触しており、乾燥も悪い。流動層、噴
流層コ−ティング装置は乾燥は良いが、混合・分散力が
弱い。ワースター型は粒子の静止滞留部がある、などの
欠点がある。本発明者らは、以上のような望ましい被覆
装置の特性と従来装置の欠点を踏まえ、乾燥性に優れた
流動層をベースに、粒子を攪拌させる機能を持つ被覆装
置を検討した結果、薄い皮膜であって、欠陥、団粒の少
ない被覆肥料を容易に製造できることを見いだし、本発
明に到った。すなわち本発明の要旨は表面に高分子化合
物を主成分とする皮膜を有する被覆粒状肥料を製造する
際に、流動層型の装置であって、胴体底部に通気のため
の多孔板を有し、その多孔板の上部に回転方式の攪拌羽
根を備えた構造のコ−ティング装置を用いて皮膜を形成
することを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1)装置の説明 図1は本発明で用いるコ−ティング装置の一実施例を示
す全体的概略断面図である。この実施例におけるコ−テ
ィング装置は流動層型の構造であり、垂直の状態で設置
され、その中に投入した粒子のコ−ティングを行う円筒
状の筒1を有している。流動ガスは、入口8から入り、
出口10から出る。この筒1内の底部には、通気のため
の多孔板2が設けられている。そして、この多孔板2の
上には、粒子を攪拌する攪拌羽根3がほぼ水平方向に回
転できるように設けられている。
【0008】攪拌羽根3の回転軸5は、軸受け4および
ベルト6を介して可変速式のモーター7により回転駆動
する。このような攪拌機構の効果として次の事が挙げら
れる。撹拌羽根の回転により流動ガスの吹き抜けがなく
なり、粒子は均一に流動するため乾燥効率が上がる。ま
た、攪拌羽根の回転により粒子が十分に混合され、粒子
間の皮膜厚みのバラツキが少なくなる。特に、流動層で
見られる粒子径による分級の影響を低減する事ができ
る。また、適度な撹拌の剪断力により粒子が分散するた
め粒子間の凝集が抑えられる。このため、団粒形成を防
止することができる。撹拌羽根の形状は、特に限定しな
いが、液体の撹拌羽根と同じものを用いることができ
る。例として、プロペラ、平羽根、角度付平羽根、ピッ
チ付平羽根、湾曲羽根、ファウドラー型などが挙げられ
る(化学工学協会編、化学工学便覧改訂五版 891ペ
ージから引用)。また、粒子の抵抗を少なくするため、
棒状や梯子状の羽根を用いることもできる。撹拌羽根の
段数は、通常1段であるが、必要に応じて多段にしても
かまわない。撹拌羽根の翼長は、多孔板の直径の0.1
から0.9倍、好ましくは、0.3から0.7倍であ
る。
【0009】粒子を流動させるガスは、筒1底部に設け
られた多孔板2から噴出させる。孔の形状、大きさ、位
置および数はとくに限定しないが、通常、直径0.5か
ら5mmの円相当の開孔面積をもつ孔を全面に配置した
ものが用いられる。また、多孔板の代わりに、同等の通
気性を持つ焼結板または金網等を用いることができる。
この多孔板2は、必ずしも筒1の内壁と一体化させる必
要はなく、内壁直径より短い直径の多孔板を配すること
により、内壁と多孔板の間に適度な隙間(スリット)を
設け、多孔板とスリットの両方から流動ガスを噴出させ
ることもできる。
【0010】被覆液をスプレーするノズルは、多孔板2
の上部の壁面9に設けられている。ノズル位置は、噴霧
液のロスを少なくするため、流動する粒子の層内にある
のが好ましい。ノズルの数は限定されないが、通常、1
個あたりの噴霧流量の上限があるため、粒子の仕込量、
装置のサイズに合わせて増減する必要がある。また、粒
子全体に均等に噴霧できるように、筒1の円周方向に等
間隔で設置するのが好ましい。ノズルの形式は、1流
体、2流体のいずれも使用できるが、液滴径を変えられ
る2流体ノズルが適している。
【0011】(2)被覆する粒状肥料 本発明で使用される肥料は,特に限定されない。尿素、
硫安、塩安、塩化加里、硫酸加里、燐酸アンモニウム等
の粒状の単肥の他に、N1、K2 O、P2 5等の多成
分を含む粒状の肥料が本発明品の原肥に使用される。肥
料の粒径、形状は特に限定されないが、一般に0.5−
4mmで、角張った形態や大変不規則な形態のものよ
り、球状または球状に近い形態の粒子の方が好ましい。
【0012】(3)被覆材料 被覆材料として高分子化合物を用いるが、その種類は、
特に限定されない。例として、ポリオレフィン、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリメタクリル
酸メチル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル等の熱
可塑性樹脂、アルキド樹脂、フェノ−ル樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、ABS樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコ−ン樹脂、その他、天然ゴムやSB
R,NBRなどの合成ゴム、更には、ポリカプロラクト
ン、ポリ酪酸、脂肪族ポリエステル、ポリグリコット、
ポリビニルアルコ−ル、酸化ポリエチレン等の分解性ポ
リマ−が挙げられるが、中でも、透湿性が低いため少量
でも溶出防止効果の高い熱可塑性樹脂が好ましく、特に
ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂
が適している。これらの樹脂は単独でも、2種以上の混
合物として用いることも可能である。また、被覆する目
的を損なわなければ、高分子化合物に加えて他の無機物
や有機物を共存させて被覆しても構わない。例えば、上
記の様な透水性の高い樹脂で被覆した場合には、溶出性
の調整や樹脂の増量等の目的で、タルク、炭酸カルシウ
ム、クレイ、ケイソウ土、シリカ、金属酸化物、イオウ
等の無機質の他、界面活性剤、ワックス、可塑剤等の有
機物質を加えても構わない。
【0013】(4)溶剤 前記の被覆材料をコ−ティングする場合、その材料を溶
融させて直接粒状肥料にスプレーする方法と、溶剤に溶
解させその溶液をスプレーする方法、およびプレポリマ
ーをスプレー後、硬化させる方法などがあり、その方法
は特に限定されない。しかし、一般に本発明に適するよ
うな熱可塑性の高分子化合物は、融点が高く、またその
溶融粘度も高いため工業的には溶融液の直接スプレーコ
−ティングに不適であり、溶剤を用いて溶液とし、スプ
レーコ−ティングする方法が好ましい。その際、溶剤種
は特に限定されないが、様様な条件を考慮して適宜選択
される。その判断材料としては、皮膜材料となる高分子
化合物の溶解力、溶解温度、ハンドリング性、回収の容
易さ、毒性、安全性、価格等が挙げられる。例えば、皮
膜材料としてポリオレフィン系樹脂、特に低密度のポリ
エチレンを用いる場合は、ヘキサン、オクタン、トルエ
ン、キシレン、テトラリン等の炭化水素系溶剤、トリク
ロロエチレン、パークロロエチレン等の塩素化炭化水素
系溶剤が好ましい。また、水溶性ポリマ−やエマルジョ
ン樹脂、ラテックスなどで被覆する際は溶剤として水が
用いられる。
【0014】溶液の濃度についても特に限定されない。
例えば、濃度を高くすると溶剤の使用量が低減しかつ処
理時間が短くなるので好ましい。また、濃度を低くする
と溶液の粘度が低くなりハンドリング性が良好になる。
ただし、スプレーコーテイングする場合は、使用するス
プレーノズルおよび噴霧圧力に応じ、適当な噴霧状態が
得られる粘度になるよう濃度を調整する必要がある。具
体的な例を挙げると、皮膜材料として低密度ポリエチレ
ンを用い、溶剤としてパークロロエチレンを用いる場
合、溶液の濃度は1−12重量%、好ましくは3−10
重量%である。また、一般に高分子化合物は冷時には、
溶剤不溶のものが多いため、溶解するには通常加熱攪伴
が必要である。
【0015】(5)製造方法 まず原料の粒状肥料を(1)のコ−ティング装置に仕込
む。仕込量は、粒子層高が少なくとも撹拌羽根の高さに
なる量が必要で、逆に層高が高すぎると撹拌効果が弱ま
るので良くない。そのため、層高は、通常、多孔板が位
置する筒1の内径の0.1から3倍、好ましくは、0.
2から1.5倍である。
【0016】原料仕込み後、流動ガスを導入する。流動
ガスの種類は通常、空気が用いられるが、可燃性溶剤を
用いる場合は、爆発を防ぐため窒素、炭酸ガス等の不活
性ガスを用いる事もできる。流動ガスの流量は、原料肥
料の最小流動化速度の0.2から10倍、好ましくは
0.5から5倍である。これを多孔板が位置する筒1の
内径の断面積あたり空塔速度でいうと、通常、0.2か
ら10m/sec、好ましくは0.5から5m/sec
である。これが低すぎると、粒子の流動や撹拌混合が不
十分となり、コ−ティングのムラができる。一方、ガス
流量が多すぎると粒子が装置から飛び出し、ロスとな
る。ガスの温度は、多孔板から噴出する直前の温度(入
り口温度)で10から200℃、好ましくは50から1
20℃である。流動ガスを導入した後、攪拌羽根をを回
転させる。回転速度は、周速で0.1から6m/se
c、好ましく1から3m/secである。攪拌羽根の回
転速度は、遅すぎると当然粒子の混合が悪くなるが、速
すぎると皮膜を損傷させるので適当な範囲を選定する必
要がある。次にスプレーノズルから被覆液を噴霧する。
被覆液の温度は、被覆材料の溶解温度、溶剤の沸点等を
考慮して決定されるが、通常、50から100℃、好ま
しくは、70から90℃である。噴霧流量は、流動ガス
流量と溶剤の乾燥速度から適宜決める。被覆材の添着量
は、目標とする被覆肥料の溶出特性によるが、通常、粒
状肥料に対し3〜20重量%、好ましくは5〜15重量
%である。また、スプレーコ−ティングの時間は、被覆
溶液濃度、噴霧速度、被覆率等により決められるが、通
常、0.1〜10時間、好ましくは0.2〜3時間であ
る。噴霧終了後、乾燥時間や冷却時間を適宜取ったの
ち、装置より粒子を抜き出す。
【0017】以上のような操作により、皮膜欠陥および
団粒の少ない被覆肥料を製造することができる。次に、
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそ
の要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0018】
【実施例】
(実施例1−4および比較例1−5)原料肥料として粒
径2.0〜3.4mmの粒状尿素を用い、皮膜材料とし
てポリエチレン、その溶剤としてパークロロエチレンを
選び、以下に示す方法により被覆尿素を製造し、その品
質を比較した。
【0019】
【実施例1】次の<コ−ティング>に示す(1)から
(3)の方法で被覆肥料を製造し、<品質評価>に示す
(a)から(e)の方法で得られた被覆肥料の品質を調
べた。その結果を、表−1にまとめた。
【0020】<コ−ティング> (1)コ−ティング装置 図1において多孔板直径が260mm、撹拌羽根は翼径
240mmの45度角度付平羽根(かき上げ)を備え、
筒の直胴部の直径400mm、筒長1500mmの流動
層型コーティング装置を使用した。
【0021】(2)被覆溶液の調整 皮膜材料として融点106℃の低密度ポリエチレン(三
菱化学社製「三菱ポリエチLJ805」)1.5kg,
溶出調整剤としてポリオキシエチレンノニルフェノール
エーテル(花王製「エマルゲン909」)121.5g
を秤取り、溶剤のパークロロエチレン28.5kgに加
え、80℃で両材料を溶解させ被覆溶液を調整した。
【0022】(3)コ−ティング 粒状尿素10kgを上記被覆装置に仕込み、攪拌羽根回
転速度200rpmで回転させながら80℃の空気を6
00Nm3 /hの流量(多孔板断面あたりの空塔速度
4.1m/sec)で装置に吹き込んだ。5分後、上記
の被覆溶液を500g/minで噴霧した(2流体ノズ
ル使用)。被覆液を45分間噴霧した。
【0023】<品質評価> (a)被覆率の測定 被覆肥料10gをはかりとり、小型粉砕器で粉砕したの
ち水を加えて尿素を溶解させ、皮膜のみをろ過回収す
る。この皮膜を乾燥、秤量することにより次式から被覆
率を算出した。
【0024】
【数1】
【0025】(b)皮膜欠陥のある粒子数の測定 被覆肥料10gを試験管にはかりとり、インク10cc
を加え、40℃の恒温水中で1時間放置したのち、被覆
肥料をろ過回収する。付着のインクを水洗すると皮膜の
欠陥部分はインクの色が残るので、これにより欠陥のあ
る粒子を区別できる。この様に部分的に着色した粒子
と、欠陥部分が大きいため全体が着色した粒子、および
すでに尿素が溶出して皮膜だけになった殻の粒子の3種
類を数え、その総数を欠陥粒子数とする。なお、実施例
の被覆尿素10gの総粒子数は約700個であった。
【0026】(c)初期溶出率の測定 水中での肥料成分の溶出量を測定すると、皮膜欠陥のあ
る粒子の溶出速度は速くなる。ここでは、25℃、2週
間目の尿素の溶出率を測定することで皮膜欠陥粒子数の
比較を行う。測定法は以下の通り。被覆肥料7gをはか
りとり、水200gを加え、その容器を密閉して25℃
の恒温槽に入れる。これを2週間目に取り出し、水に溶
出した尿素を全窒素分析計で測定し、次式で溶出率を計
算する。
【0027】
【数2】
【0028】(d)粒子間被覆率分布の測定 被覆肥料40粒を採り、各粒子の重量を測定する。次
に、カッターナイフで皮膜を裂き、水に浸けて尿素を溶
解除去して皮膜のみを分離する。これを乾燥して秤量す
ることにより1粒の皮膜重量を得る。(a)の計算式の
基ずき1粒の被覆率を計算し、40粒につき被覆率のヒ
ストグラムを作成し、その標準偏差σを求める。このσ
を被覆率分布の指標とする。σが0に近いほど被覆率分
布がシャープで、粒子間の被覆率のバラツキが少ない。
【0029】(e)団粒率の測定 被覆肥料20gを採り、その中に含まれる団粒を目視で
拾い出す。その重量を測定して20g中の重量%を計算
する。
【0030】
【実施例2】実施例1において、吹き込みガス流量を5
00Nm3 /h(空塔速度3.3m/sec)として、
その他は同じ条件でコ−ティングを行った。得られた被
覆尿素の品質を表−1に示す。
【0031】
【実施例3】実施例1において、吹き込みガスの温度を
70℃として、その他は同じ条件でコ−ティングを行っ
た。得られた被覆尿素の品質を表−1に示す。
【0032】
【比較例1】実施例1において、攪拌羽根を回転させ
ず、その他は同じ条件でコ−ティングを行った。これ
は、通常の流動層コ−ティングにあたる。得られた被覆
尿素の品質を表−1に示す。実施例に比べ、被覆率の分
布が広がり(被覆ムラが増加)、団粒率も撹拌効果がな
いため増加する。
【0033】
【比較例2】図4に示すワースター型コ−ティング装置
に実施例1と同じ尿素1kgを仕込み、温度80℃の空
気を80Nm3 /hで吹き込み尿素粒子の噴流状態を作
った。その後、実施例1と同じ被覆液を65g/min
の流量で33分間スプレーして尿素のコ−ティングを行
った。得られた被覆尿素の品質を表−1に示す。粒子の
滞留があるため団粒が増加する。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、被覆率の分布がシャー
プで団粒率が小さく、皮膜欠陥粒子数が少なく、初期溶
出率の小さな被覆粒状肥料が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコ−ティング装置の一実施例を示す概
略的全体断面図
【図2】図1における撹拌羽根および多孔板の拡大図
【図3】被覆肥料の製造装置として公知のコ−ティング
装置
【図4】比較例2におけるワースター型コ−ティング装
【符号の説明】
1 流動筒 2 多孔板 3 攪拌羽根 4 軸受け 5 回転軸 6 プーリーベルト 7 モーター 8 流動ガス入り口 9 ノズル 10 流動ガス出口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に高分子化合物を主成分とする皮膜
    を有する被覆粒状肥料を製造する際に、流動層型の装置
    であって、胴体底部に通気のための多孔板を有し、その
    多孔板の上部に回転方式の攪拌羽根を備えた構造のコ−
    ティング装置を用いて皮膜を形成することを特徴とする
    被覆粒状肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】 皮膜の形成方法が、スプレーコーテイン
    グであることを特徴とする請求項1記載の被覆粒状肥料
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 スプレーノズルの取り付け位置が撹拌羽
    根の側面で、肥料層内部にあることを特徴とする請求項
    1または2記載の被覆粒状肥料の製造方法。
  4. 【請求項4】 高分子化合物が熱可塑性樹脂であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の被覆粒状
    料の製造方法。
  5. 【請求項5】 高分子化合物が熱硬化性樹脂であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の被覆粒状
    料の製造方法。
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