JPH10203808A - 高α型窒化ケイ素の製造方法 - Google Patents

高α型窒化ケイ素の製造方法

Info

Publication number
JPH10203808A
JPH10203808A JP1784697A JP1784697A JPH10203808A JP H10203808 A JPH10203808 A JP H10203808A JP 1784697 A JP1784697 A JP 1784697A JP 1784697 A JP1784697 A JP 1784697A JP H10203808 A JPH10203808 A JP H10203808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
silicon
silicon nitride
powder
nitriding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1784697A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Fujii
秀紀 藤井
Tadanobu Sasagawa
忠延 笹川
Yoshiharu Konya
義治 紺谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP1784697A priority Critical patent/JPH10203808A/ja
Publication of JPH10203808A publication Critical patent/JPH10203808A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ケイ素から直接窒化法により高窒化率で
α相含有率の高い窒化ケイ素を得る。 【解決手段】 金属ケイ素粉末を直接窒化して窒化ケイ
素粉末を製造する際、金属ケイ素粉末に触媒として金属
鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくとも1種類とケイ素
酸化物から選ばれる少なくとも1種類とを添加して窒化
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属ケイ素から直
接窒化法により高窒化率でα相含有率(以下、α化率と
略す)の高い窒化ケイ素を得ることができる高α型窒化
ケイ素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属ケ
イ素粉末を直接窒化して窒化ケイ素を得る方法では、一
般に1,150〜1,400℃の温度領域において水素
及び/又はアンモニアの存在下、窒素雰囲気で窒化反応
が行われる。
【0003】一方、一般に高密度、高強度の窒化ケイ素
焼結体を得るには、その原料として窒化ケイ素粉末の結
晶相が高α型のものを使用することが望まれる。更に、
生産効率を上げるには、高温にて反応させれば窒化率は
上昇する。しかし、α相は高温では不安定であるため、
高温で反応を行うと、生成する窒化ケイ素の結晶相の大
部分はβ型に転移してしまう。このため、窒化ケイ素
は、低温でかつ反応性良く製造することが望ましい。
【0004】このような製造条件、即ち低温でかつ反応
性良く窒化ケイ素を製造するには、触媒の添加が有効で
あり、触媒として種々の元素及び化合物が提案されてい
るが、これら触媒の効果は十分なものとは言い難く、高
α化率を保ちながら高窒化率で反応を行って高α型窒化
ケイ素を製造することができる製造方法の開発が望まれ
ている。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、金属ケイ素から直接窒化法により高窒化率でα相含
有率の高い窒化ケイ素を得ることができる高α型窒化ケ
イ素の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、金属ケイ素粉末を窒素源を含む反応ガスで直接窒化
して窒化ケイ素粉末を製造する際、金属ケイ素粉末に触
媒として金属鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくとも1
種類とケイ素酸化物から選ばれる少なくとも1種類とを
添加して窒化することにより、生産性良く高窒化率で、
高α化率の窒化ケイ素を工業的に有利に製造可能である
ことを知見した。
【0007】即ち、一般に触媒効果として鉄及び鉄化合
物は、反応性を向上させると言われているが、その反
面、反応速度の上昇により発熱が大きくなり、窒化率は
高くなるもののα化率が低くなってしまうという欠点が
ある。一方、ケイ素酸化物は、高α化率の窒化ケイ素を
得る際の触媒であると言われているが、その理由として
ケイ素酸化物は反応を抑制する効果があり、その結果と
して温度上昇を抑え、α化率は高いものの、窒化率は低
くなるという欠点を持つが、金属鉄又は鉄化合物とケイ
素酸化物とを併用した場合、各々を単独で使用した場合
の効果を上回り、予測される相加効果を顕著に越える相
乗効果が発揮されること、つまり金属鉄又は鉄化合物と
ケイ素酸化物とを組み合わせて用いることにより、金属
鉄又は鉄化合物を単独で、あるいはケイ素酸化物を単独
でそれぞれ金属ケイ素に添加して窒化させた場合に比
べ、金属ケイ素を直接窒化させる際に飛躍的に反応性が
向上し、更にα化率も向上すること、よって高窒化率で
高α型窒化ケイ素を製造できることを見出し、本発明を
なすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、金属ケイ素粉末を直接
窒化して窒化ケイ素粉末を製造する際、金属ケイ素粉末
に触媒として金属鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくと
も1種類とケイ素酸化物から選ばれる少なくとも1種類
とを添加して窒化することを特徴とする高α型窒化ケイ
素の製造方法を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の高α型窒化ケイ素の製造方法は、金属ケイ
素粉末を直接窒化して窒化ケイ素粉末を製造する際、金
属鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくとも1種類とケイ
素酸化物から選ばれる少なくとも1種類とを触媒として
金属ケイ素粉末に添加することを特徴とするものであ
る。
【0010】ここで用いられる鉄及び鉄化合物として
は、例えばFeO、Fe34、Fe23等の酸化物、F
eF3、FeCl3等のハロゲン化物、Fe(NO32
6H2O等の硝酸化物などが挙げられるが、反応時の分
解による炉内汚染の点を考慮すると鉄及び鉄酸化物が好
ましい。
【0011】また、ケイ素酸化物としては、例えば一酸
化ケイ素、二酸化ケイ素等が挙げられるが、特に保存安
定性、コストの面から二酸化ケイ素が好ましい。
【0012】上記鉄及び鉄化合物、ケイ素酸化物は、金
属ケイ素との混合の際の均一性及び反応性の観点からそ
れぞれ微細であることが望ましく、双方とも平均粒径が
50μm以下、特に10μm以下であることが好まし
い。平均粒径が50μmを超えると金属ケイ素と均一に
混合できず、反応性が低下する場合がある。
【0013】上記触媒の添加量は、金属ケイ素粉末10
0部(重量部、以下同様)に対して、鉄及び鉄化合物は
鉄換算で0.1〜5部、特に0.2〜1部、ケイ素酸化
物はケイ素換算で0.1〜5部、特に0.2〜1部の範
囲が好適である。各々の添加量のいずれかが0.1部よ
り少なくなると、その触媒効果がほとんど発揮できなく
なり、反応性が低く、α型窒化ケイ素の生成率も低くな
る場合がある。また、添加量が5部までは添加量の増加
に従いその触媒効果は増加するが、5部より多くなって
も触媒効果は飽和状態でさらなる向上は望めず、逆に不
純物を増やす結果となる場合がある。
【0014】而して、本発明では、金属ケイ素粉末に上
記触媒を添加し、直接窒化法で窒化ケイ素粉末を製造す
るもので、この場合、金属ケイ素粉末と上記触媒の混合
方法は、乾式混合、湿式混合のどちらでも良いが、極力
均一に混合されることが好ましく、窒化の際の原料の形
状にあわせ、随時選ぶことができる。具体的には、窒化
を粉末状で行うのであれば乾式混合が適しており、金属
ケイ素粉末を粒状に成形して窒化するのであれば有機バ
インダー溶液を混合し、金属ケイ素粉末と上記両触媒と
を湿式混合し、これを所定の形状に成形して用いるのが
適している。
【0015】なお、湿式混合を行う場合は、水又は有機
バインダー水溶液を添加して湿式混合するもので、有機
バインダーとしては、具体的にポリビニルアルコール等
のアルコール系やアクリル系のものなどが例示される。
水又は有機バインダー水溶液を添加して湿式混合した後
は、乾燥及び脱脂を行い、水分、バインダーを除去する
ことが好ましい。
【0016】また、混合に際し、通常知られている他の
添加剤、例えば窒化ケイ素の種粒子、カルシウム化合
物、銅及び銅化合物等を同時に混合しても構わない。な
お、これら添加剤の添加量は、本発明の効果を妨げない
範囲で通常量とすることができる。
【0017】本発明において、混合された原料(金属ケ
イ素、鉄及び鉄化合物、ケイ素酸化物)は、例えばバッ
チ炉であれば粉末状のままトレイ中に仕込んだり、押し
出し法、プレス法等の任意の方法にて成形し、積み重ね
て仕込んでもよい。また、粉末状の混合原料を使用すれ
ば流動層、移動層、ロータリーキルン等により連続反応
もできる。
【0018】窒化反応は、1,150〜1,400℃の
温度領域において、水素及び/又はアンモニアの存在
下、窒素雰囲気で行うことが好ましいが、必要に応じて
アルゴンやヘリウム等の不活性ガスにより反応ガスを希
釈しても構わない。この場合、水素及び/又はアンモニ
アの使用量は通常量とすることができる。なお、反応時
間は反応温度等に応じて適宜調整される。
【0019】
【発明の効果】本発明の高α型窒化ケイ素の製造方法に
よれば、金属鉄及び鉄化合物から選ばれる1種又は2種
以上とケイ素酸化物の1種又は2種以上とを同時に金属
ケイ素に添加して直接窒化反応を行うことにより、α化
率の高い窒化ケイ素を高窒化率で得ることができ、工業
的に非常に有利である。
【0020】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
【0021】〔実施例1〜6、比較例1〜8〕最大粒径
10μmの金属ケイ素10gに表1に示すようにα−F
23(平均粒径10μm)、FeCl3(平均粒径5
μm)及びSiO2(平均粒径1μm)を各々乾式にて
添加混合し、横型管状炉にて20%水素を含有する窒素
雰囲気下、1,230℃で6時間窒化反応させた。
【0022】更に、表1に示すように実施例1〜4と同
じ金属ケイ素及びα−Fe23、SiO2を用い、プッ
シャー式トンネル炉にて1,300℃にて同じく窒化反
応を行った。なお、この場合、添加剤の混合は湿式にて
行い、φ0.5mm、長さ2〜3mmの円柱状に造粒し
た原料を用いた。
【0023】また、比較のため、表1に示すように実施
例で用いた原料、窒化条件等に従い、触媒の添加量を鉄
化合物、ケイ素酸化物を全く添加しないもの、どちらか
一方を添加したものについて窒化反応を行った。以上の
結果を表1に示す。
【0024】表1の結果より、本発明の方法(実施例1
〜6)では、反応率及びα化率共に90%以上の高反応
率で高α化率の窒化ケイ素が得られた。これに対して、
触媒を全く添加しないもの(比較例1,5)は反応率、
α化率共に低くなり、鉄化合物のみを添加したもの(比
較例2,4,6,7)は、反応率は90%前後となるが
α化率は90%には到達しない。一方、ケイ素酸化物の
みを添加したもの(比較例3,8)は、α化率こそ90
%前後のものが得られてはいるが、反応率は80%にも
達せず、低い結果に終わった。
【0025】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケイ素粉末を直接窒化して窒化ケイ
    素粉末を製造する際、金属ケイ素粉末に触媒として金属
    鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくとも1種類とケイ素
    酸化物から選ばれる少なくとも1種類とを添加して窒化
    することを特徴とする高α型窒化ケイ素の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属ケイ素粉末100重量部に対して、
    鉄及び鉄化合物から選ばれる少なくとも1種類を鉄換算
    で0.1〜5重量部、ケイ素酸化物から選ばれる少なく
    とも1種類をケイ素換算で0.1〜5重量部添加する請
    求項1記載の高α型窒化ケイ素の製造方法。
JP1784697A 1997-01-16 1997-01-16 高α型窒化ケイ素の製造方法 Pending JPH10203808A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1784697A JPH10203808A (ja) 1997-01-16 1997-01-16 高α型窒化ケイ素の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1784697A JPH10203808A (ja) 1997-01-16 1997-01-16 高α型窒化ケイ素の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10203808A true JPH10203808A (ja) 1998-08-04

Family

ID=11955043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1784697A Pending JPH10203808A (ja) 1997-01-16 1997-01-16 高α型窒化ケイ素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10203808A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100369807C (zh) * 2005-07-05 2008-02-20 中国科学技术大学 一种α-Si3N4单晶纳米粉体的固相反应制备方法
CN103576454A (zh) * 2012-07-31 2014-02-12 住友化学株式会社 着色固化性树脂组合物
JP2014503459A (ja) * 2010-12-22 2014-02-13 スチュラー ソーラー ゲーエムベーハー るつぼ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100369807C (zh) * 2005-07-05 2008-02-20 中国科学技术大学 一种α-Si3N4单晶纳米粉体的固相反应制备方法
JP2014503459A (ja) * 2010-12-22 2014-02-13 スチュラー ソーラー ゲーエムベーハー るつぼ
CN103576454A (zh) * 2012-07-31 2014-02-12 住友化学株式会社 着色固化性树脂组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4680278A (en) Process for preparing aluminum nitride powder
JPS6112844B2 (ja)
JP3290686B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPH10203808A (ja) 高α型窒化ケイ素の製造方法
JPS63162511A (ja) 窒化ケイ素の製造方法
JPS5839764B2 (ja) 窒化アルミニウム質粉末の製造方法
US5441694A (en) Preparation of high α-type silicon nitride powder
JP2845983B2 (ja) 窒化硼素粉末
CA1298319C (en) Process for the preparation of sialon products
JPH11278812A (ja) 窒化ケイ素粉末の製造方法
JPH04923B2 (ja)
JP4181359B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体、及びその製造方法、並びに窒化アルミニウム焼結体を用いた電極内蔵型サセプタ
JPS5891011A (ja) α相含有率の高い窒化珪素粉末の製造方法
JP2511337B2 (ja) 窒化ほう素常圧焼結体の製造方法
JPS63162513A (ja) 窒化ケイ素の製造方法
JPH1160217A (ja) 窒化ケイ素粉末の製造方法
JPH0465307A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPS63162516A (ja) 窒化ケイ素の製造方法
JP3280059B2 (ja) 活性炭化珪素の製造方法
JPS61201608A (ja) 高純度窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPH0575688B2 (ja)
JPH0575689B2 (ja)
JP2635695B2 (ja) α−窒化ケイ素粉末の製造方法
JPH0665631B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体の製造方法
JP2970400B2 (ja) 高α型窒化ケイ素粉末の製造方法