JPH10202547A - ドライバービット - Google Patents

ドライバービット

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JPH10202547A
JPH10202547A JP2958397A JP2958397A JPH10202547A JP H10202547 A JPH10202547 A JP H10202547A JP 2958397 A JP2958397 A JP 2958397A JP 2958397 A JP2958397 A JP 2958397A JP H10202547 A JPH10202547 A JP H10202547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
bit
driver bit
shaped hole
tip
Prior art date
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Pending
Application number
JP2958397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Taguchi
康明 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WESSEL KOGYO KK
Original Assignee
WESSEL KOGYO KK
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Publication date
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバービットのカムアウト防止、ビス等
の十又は一字形孔との密着嵌合の確実化及び耐摩耗性の
向上を図る。 【解決手段】 十字形孔又は一字形孔を有するビス等の
ねじを回転させるドライバービット1であって、該ビッ
ト1の先端部4の少なくとも前記孔に嵌合する部分に、
クロームカーバイトニッケルクロームなどの微粒状金属
を溶射し、表面に多数の微小突起6を形成したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、十字形状又は一字
形状の回動用孔を有するビス等のねじを回転させるため
のドライバービットに関するものである。なお、本発明
のドライバービットは、ビットホルダー又はドライバー
ハンドルに交換可能としたものは勿論のこと、ドライバ
ーハンドルに嵌入固着したものをも含む。
【0002】
【従来の技術】一般に、十字形孔を有するねじを回転さ
せるためのドライバービットには、フィリップス型(フ
ィリップスねじ用)とトルックス型がある。フィリップ
ス型ドライバービットは、図7に示しているように、ド
ライバービット31の先端部に形成された羽根部32
が、先端幅W1よりも肩部33の幅W2が広いテーパ又
は傾斜面となっている。
【0003】また、一字形孔を有するねじを回転させる
ドライバービット34は、図8に示しているように、押
し角度をつけるためにその厚さが先端に向かって順次小
さなテーパ状となっている。従来、ドライバービット3
1,34の先端部の耐摩耗性を向上させるために、ビッ
ト先端部に黒染めやメッキが施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、耐
摩耗性を向上させることはできるが、ビス等のビット先
端嵌合孔に、ビット先端が密着状に嵌合しないため、ビ
ス等がねじ込み作業時に脱落し易く、しかも、ねじ込み
作業中に、ビット羽根部のテーパ又は傾斜面に作用する
トルクによって、ドライバービットに押し込み方向と反
対方向の力が発生し、カムアウト即ちドライバービット
先端がビス等の十又は一字形孔から抜け出すことがあ
り、ビス等を強力に締付けることができない場合があ
る。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ビットのカムアウ
ト防止、ビス等の十又は一字形孔との密着嵌合の確実化
及び耐摩耗性の向上を図ることができるドライバービッ
トを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、十字形孔又は一字形孔を有するビス等のねじを回
転させるドライバービットであって、該ドライバービッ
トの先端部の少なくとも前記孔に嵌合する部分に、微粒
状金属を溶射し、表面に多数の微小突起を形成したこと
を特徴としている(請求項1)。
【0007】この場合、ドライバービットに溶射された
金属微粒が多数の突起を形成して、表面が粒面となるた
め、ビット先端部がビス等の十字形孔又は一字形孔に密
着状に嵌合するので、ビス等がビット先端部にくっつき
易くなり、ビス等の装着作業性が向上するうえ、カムア
ウトトルクが増大するためカムアウトを防止して、確実
にして十分かつ強固な締付けが可能となる。しかも、耐
摩耗性が良くなり耐久性が向上する。
【0008】また、前記微粒状金属をニッケルクロー
ム、クロームカーバイトニッケルクローム又はタングス
テンカーバイトとすることにより、カムアウトトルクを
大幅に増大させ、品質を良くすることができ、しかも、
カムアウト防止機能を長期間にわたって保持できる(請
求項2)。そして、前記微粒状金属の溶射範囲を、ドラ
イバービットの先端から羽根肩部までとするのが好まし
く、経済性を高めることができる(請求項3)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1、図2は、本発明に係るドライ
バービット1の第一の実施形態を示している。そして、
図1に示すように、ドライバービット1は、ドライバー
ハンドル2の六角孔(図示省略)に着脱可能に嵌装しう
るように、六角断面のシャンク部3を備えており、先端
部に十字形の羽根部4が十字形状に形成され、フィリッ
プス型とされている。
【0010】そして、前記羽根部4には、その先端から
羽根肩部4Aまでの間5に、微粒状金属が溶射されてそ
の表面に多数の微小突起6が形成され、粗面(約50〜
70粒/mm2 )となっている。前記微小突起6は図3
(写真)からも分かるように、大小様々でかつ形状も種
々であるが、ビス等の十字形孔に嵌合させたとき、これ
らの突起6が十字形孔の内面に喰い込むように密着状と
なる。
【0011】したがって、ビス等の十字形孔にビット先
端部を嵌合させると、ビス等がくっついて、ビス等の締
付け作業が非常にし易くなる。しかも、ビット羽根部4
の微小突起6の存在によって、ドライバービット1のカ
ムアウトトルクが大きくなり、即ちカムアウトを生じる
ときのトルクが大きくなるため、カムアウトを防止でき
る。即ち、ドライバービット1の先端部が、ビス等の十
字形孔から抜け出さず、ビス等を十分かつ強固に締付け
ることができる。なお、図2において、7は黒染めの範
囲を示している。
【0012】前記微粒状金属即ち溶射材料としては、タ
ングステンカーバイト、ニッケルクローム、クロームカ
ーバイトニッケルクロームを採用することができる。こ
れら3種の溶射材料を、ドライバービット1の先端羽根
部4に溶射し、カムアウトトルク(kgf・cm)試験
を行った結果は、表1のとおりである。
【0013】
【表1】
【0014】なお、表1において、テストAは、図4に
示すトルク試験機11のチャック部12にテスト用ビッ
ト1を取付け、該チャック部12をロックせずにフリー
にしておき、カムアウトが発生すればチャック部12が
後退するようにしてテストしたものであり、テスト機先
端のヘッドストック13に取付ける試験材14としてビ
ス(又はねじ)を用い、現状の使用状態に近づけてい
る。
【0015】テストBは、同トルク試験機11を用いて
約60kgf・cmのトルクを繰り返して200回かけ
た後、上記テストAを行ったものであり、試験材14と
しては、図4に示すパンチ14Aを使用している。テス
トCは、テストAと同じ試験方法であるが、試験材14
として前記パンチ14Aを用いたものである。
【0016】なお、表1中、状態を示す記号○は、カケ
及びネジ切れが生じた場合、記号△はカムアウトが生じ
るか又はネジ十字形孔部が破壊した場合を意味してい
る。また、表1のショット有は、微粒状金属の溶射前に
ショットブラスト加工を施した場合、ショット無は同溶
射前にショットブラスト加工をしない場合を示してい
る。
【0017】前記トルク試験機11は、図4に示すよう
に、ベース15上の一端に前記ヘッドストック13が固
定され、他方に移動案内台16が取付けられ、該案内台
16上に往復移動台17が載設され、該移動台17上に
減速機付電動機18が載設されており、減速出力軸(図
示省略)に前記チャック部12が取付けられたものであ
る。
【0018】そして、前記移動台17にはロック手段1
9が設けられ、該ロック手段19を操作して往復移動台
17をロック状態又はアンロック状態とすることができ
るようになっている。また、前記出力軸は手動ハンドル
20によっても回転可能とされており、さらに、移動案
内台16の端部上に設けた付勢手段21により、チャッ
ク部12をヘッドストック13側へ付勢しうるようにな
っている。
【0019】前記ヘッドストック13には、回転軸22
が回転自在に取付けられ、そのチャック部12側端に試
験材14が着脱可能に取付けられ、回転軸22の他端側
にはクランク23が取付けられると共にクランクロッド
24に分銅25が交換可能に設けられ、この分銅25の
重量により、回転軸22を介して試験材14,14A及
びビット1先端部にトルクを与えるようになっている。
【0020】したがって、テストAでは、ロック手段1
9がアンロック状態とされ、往復移動台17と共にチャ
ック部12が進退自在となり、付勢手段21によってテ
スト用のビット1に付勢力が作用するようにして、試験
が行われる。また、テストBでは、前記ロック手段19
がロック状態とされ、減速機付電動機18によりトルク
が繰り返し200回かけられる。
【0021】なお、テストAの結果即ちトルクは、試験
材14のビスの十字形孔が潰れた時の数値であり、ドラ
イバービット1の羽根部4が若干変形した程度の状態と
なったときである。また、テストBでは、溶射材料が摩
耗したり脱落した状態を仮定したテストである。そし
て、テストCでは、試験材14であるパンチ14Aが破
壊されない時に、ドライバービット1の羽根部4がどん
な状態になるかを知るためのテストである。
【0022】表1から明らかなように、テスト結果にお
いて、カムアウトトルクには、試験用ビットNo.によ
ってややばらつきが見られるが、相当改善されており、
テストAのショット有の場合は、クロームカーバイトニ
ッケルクロームが最も大きく、ショット無の場合は、ニ
ッケルクローム及びクロームカーバイトニッケルクロー
ムが良好であり、タングステンカーバイトは他の2種に
比べて若干低いが、従来のものよりも優れている。
【0023】また、テストBの結果においても、各溶射
材料共に、テストAと同じような傾向を示しており、カ
ムアウトトルクの増大はもとより耐摩耗性が大で耐久性
が向上していることが明らかである。そして、テストC
の結果から、試験材14の十字形孔が破壊されないとき
のカムアウトトルクは、大幅に増大していることが判明
した。
【0024】更に、ショット無の場合におけるカムアウ
トトルクがショット有の場合のカムアウトトルクに比し
て優れている場合があり、逆に、ショット有の場合にお
けるカムアウトトルクがショット無の場合よりも優れて
いる場合もあることから、微粒状金属を溶射する本発明
ではショットの有無はカムアウトの防止にはさほど影響
がないことが判る。
【0025】このため、微粒状金属を溶射する本発明に
よれば、ショットブラスト加工を行わなくてもカムアウ
トを有効に防止でき、この点で加工手間を低減できるこ
とにもなる。図5、図6は、本発明の第二実施形態を示
し、一字形孔を有するビス等のねじを回転させるドライ
バービット101の先端部に、微粒状金属を溶射して、
表面に多数の微小突起102を形成し、表面を粗面(約
50〜70粒/mm2 )にしたものである。なお、微粒
状金属の溶射範囲は、一字形孔の深さ程度とすれば良
い。
【0026】この第二実施形態においても、第一実施形
態と同様にビット先端部を粗面としてあるので、ビス等
の一字形孔に嵌合させたとき、前記微小突起102が一
字形孔の内面に喰い込むように密着状になる。したがっ
て、ビス等の一字形孔にビット先端部を嵌合させると、
ビス等がくっついて、ビス等の締付け作業が非常にし易
くなる。
【0027】しかも、ビット先端部の微小突起102の
存在によって、ドライバービット101の0カムアウト
トルクが大きくなり、カムアウトトルクを防止して、ビ
ス等のねじを十分にかつ強固に締付けることができ、さ
らには、耐久性が大幅に向上する。なお、本発明におい
て、溶射材料として、前記微粒金属以外の耐摩耗性を有
する微粒金属或いは粉状金属を採用することができる。
【0028】また、溶射材料の粒度を変えることによ
り、微小突起6,102の大きさ、形状及び粗面度(粒
/mm2 )を変えることができ、適宜選択採用可能であ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明は、上述のように、十字形孔又は
一字形孔を有するビス等のねじを回転させるドライバー
ビットであって、該ドライバービットの先端部の少なく
とも前記孔に嵌合する部分に、微粒状金属を溶射し、表
面に多数の微小突起を形成したことを特徴とするするも
のであるから(請求項1)、ドライバービットの先端部
表面を粗面として、ビットのカムアウトを防止でき、ビ
ス等の十又は一字形孔との嵌合が密着状となってくっつ
き易くなり、耐摩耗性及び耐久性の向上を図ることがで
きる。
【0030】また、請求項2の発明によれば、前記微粒
状金属をニッケルクローム、クロームカーバイトニッケ
ルクローム又はタングステンカーバイトとしたものであ
るから、カムアウトを確実に防止して、ドライバーの作
業性を高めることができる。そして、請求項3に記載の
発明によれば、前記微粒状金属の溶射範囲を、ドライバ
ービットの先端から羽根肩部までとしたものであるか
ら、溶射材料を節減でき経済性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のビット先端部拡大図である。
【図3】同実施形態における実物のビット先端部の顕微
鏡写真である。
【図4】トルク試験機の一部破断正面図である。
【図5】本発明の第二実施形態の要部拡大正面図であ
る。
【図6】図5に右側面図である。
【図7】従来のフィリップス型ドライバービットの先端
部を示す正面図である。
【図8】従来の一字形ドライバービットの先端部を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 ドライバービット 4 羽根部 4A 羽根肩部 5 溶射範囲 6 微小突起 101 ドライバービット 102 微小突起

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 十字形孔又は一字形孔を有するビス等の
    ねじを回転させるドライバービットであって、該ドライ
    バービットの先端部の少なくとも前記孔に嵌合する部分
    に、微粒状金属を溶射し、表面に多数の微小突起を形成
    したことを特徴とするドライバービット。
  2. 【請求項2】 前記微粒状金属をニッケルクローム、ク
    ロームカーバイトニッケルクローム又はタングステンカ
    ーバイトとしたことを特徴とする請求項1に記載のドラ
    イバービット。
  3. 【請求項3】 前記微粒状金属の溶射範囲を、ドライバ
    ービットの先端から羽根肩部までとしたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のドライバービット。
JP2958397A 1997-01-28 1997-01-28 ドライバービット Pending JPH10202547A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110048481A (ko) * 2008-08-15 2011-05-11 로베르트 보쉬 게엠베하 필립스 체결구 및 로버트슨 체결구를 위한 조합 구동 공구

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110048481A (ko) * 2008-08-15 2011-05-11 로베르트 보쉬 게엠베하 필립스 체결구 및 로버트슨 체결구를 위한 조합 구동 공구
JP2012500125A (ja) * 2008-08-15 2012-01-05 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング フィリップスおよびロバートソン締結具用の組合せ駆動工具

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