JPH10201736A - 磁気共鳴を用いた検査装置 - Google Patents

磁気共鳴を用いた検査装置

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JPH10201736A
JPH10201736A JP9023215A JP2321597A JPH10201736A JP H10201736 A JPH10201736 A JP H10201736A JP 9023215 A JP9023215 A JP 9023215A JP 2321597 A JP2321597 A JP 2321597A JP H10201736 A JPH10201736 A JP H10201736A
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gradient magnetic
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JP9023215A
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Akira Taniguchi
陽 谷口
Kenichi Okajima
健一 岡島
Shinji Kawasaki
真司 川崎
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Hitachi Ltd
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Medical Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/54Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console
    • G01R33/56Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution
    • G01R33/567Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution gated by physiological signals, i.e. synchronization of acquired MR data with periodical motion of an object of interest, e.g. monitoring or triggering system for cardiac or respiratory gating
    • G01R33/5673Gating or triggering based on a physiological signal other than an MR signal, e.g. ECG gating or motion monitoring using optical systems for monitoring the motion of a fiducial marker

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レトロスペクティブ・ゲ−ティング法におい
て、エコー計測漏れが発生した場合においてもアーチフ
ァクトの発生を最小限に抑える。 【解決手段】 検査対象の動きを測定する体動測定手段
と、少なくとも傾斜磁場を印加する手段と高周波磁場を
印加する手段とを制御する制御手段とを有し、制御手段
は、位相エンコード傾斜磁場量を付与してエコーを計測
するシーケンスを、同一位相エンコード傾斜磁場量にて
複数回実施するとともに、位相エンコード傾斜磁場量を
変化させながら繰返し実施し、同一位相エンコード傾斜
磁場量にて実施するシーケンスの実施回数を、位相エン
コード傾斜磁場量が小さい場合には位相エンコード傾斜
磁場量が大きい場合よりも多くして、画像に大きな影響
を与える低い位相エンコード傾斜磁場におけるエコー計
測漏れの確率を小さくしてアーチファクトの発生を抑え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気共鳴を用いた検
査装置に関し、特に心拍や呼吸などの周期性のある動き
を持つ撮影対象の画像を撮影する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング(MRI)装置は、
検査対象を横切る任意の平面内の水分子に磁気共鳴を起
させ、それによって発生する磁気共鳴信号からその平面
内における断層像を得る医用画像診断装置である。一般
的には、断層像を得ようとする平面を特定するスライス
傾斜磁場を印加すると同時にその平面内の磁化を励起す
る励起パルスを与え、これにより励起された磁化の位相
がそろう段階で発生する磁気共鳴信号(エコー)を得
る。エコーに位置情報を与えるため、励起からエコーを
得るまでの間に、位相エンコード傾斜磁場とリードアウ
ト傾斜磁場を印加する。計測されたエコーは、横軸をリ
ードアウト方向、縦軸を位相エンコード傾斜磁場方向と
したk空間と呼ばれるメモリに格納され、raw dataと呼
ばれる。このraw dataを逆フーリエ変換することによっ
て画像再構成が行われる。
【0003】エコーを発生させるためのパルスと各傾斜
磁場は、あらかじめ設定されたパルスシーケンスに基づ
いて印加されるようになっている。このパルスシーケン
スは、目的に応じて種々のものが知られている。例え
ば、一般的な撮影法であるグラディエントエコー法は、
そのパルスシーケンスを繰り返して作動させ、繰り返し
ごとに位相エンコード傾斜磁場の大きさ(位相エンコー
ド量)を順次変化させることにより、1枚の断層像を得
るために必要な数のエコーを順次計測していく方法であ
る。パルスシーケンスを繰り返す時間間隔は、磁化の回
復を待つために最低数十ミリ秒を必要とする。画像1枚
当りの撮影時間は、1枚の画像を再構成するのに必要な
エコーの数が通常256個であるため、数秒以上である。
そのため、動きのある対象の撮影には向かない。
【0004】これに対して、心臓など動きのある撮影対
象の連続撮影を行う方法として、レトロスペクティブ・
ゲ−ティング(Retrospective Gating)法がある。この
方法では、位相エンコード量pを一定にして一定の時間
間隔(TR)で一定の回数Sだけパルスシーケンスを繰り
返し、S個のエコーを計測する。ここで計測したS個のエ
コーはそれぞれ異なる時相における画像用として使われ
る。そして、この計測を位相エンコード量を順次変化さ
せながら繰り返し、複数枚の画像を再構成するために必
要なエコーを計測する。1枚の画像でN個のエコーを計測
する場合、通常はp = - N / 2、 ...、 0、
...、 N / 2 - 1となる。
【0005】このような エコーの計測と並行して、撮
影対象の動きの情報を記録しておき、画像再構成の際、
その情報を元にエコーの並べ換えを行う。例えば、撮影
対象が心臓の場合には、撮影と同時に記録した心電を利
用して並べ換えを行う。心電と位相エンコード量の関係
は、例えば、図2のようになる。図には、S = 8の場合
を例として示した。1心拍にMコマの連続撮影画像を撮影
する場合(図2は、M= 5)、第j時相(j = 1、
...、 M)の画像を再構成するには、位相エンコー
ド量pの各エコーのうち時相jに最も近い時相で計測され
たエコーをすべてのpについて集める。時相と位相エン
コ−ド量に応じてエコ−を並べ換えた結果は、表1のよ
うになる。
【0006】
【表1】
【0007】表1の中の数字は、計測番号である。例え
ば、時相1において、位相エンコ−ド量1には、計測番
号が1と6のエコ−が配置されている。このエコーの組
を2次元逆フーリエ変換すれば、時相jにおける心臓の画
像が得られる。すべてのjについて画像再構成を行うこ
とにより、心臓の連続撮影画像を得ることができる。な
お、レトロスペクティブ・ゲ−ティング法の詳細につい
ては、文献「Gerald W.Lenz et al. "Retrospective
Cardiac Gating: A Review of Technical Aspects and
Future Directions" Magnetic Resonance Imaging、 Vo
l. 7、 pp. 445-455、 1989」に述べられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のレトロスペクテ
ィブ・ゲ−ティング法では、撮影対象の動きが必ずしも
一定ではないために、しばしば、エコーの計測漏れが発
生する。例えば、図2に示した計測では、表1より、時
相3においてp=2のエコ−が欠けている。このとき、
各pについてエコーの計測回数Sが一定であるため、この
エコー計測漏れの発生する確率がどのpについても等し
い。
【0009】ところが、エコー計測漏れが画像に与える
影響は、計測漏れの発生したpに対して一様ではない。
通常、エコーのパワーは位相エンコード量が0に近いほ
ど大きい。従って、特にゼロ位相エンコード付近でエコ
ーの計測漏れが発生した場合、画像に大量のアーチファ
クトが発生するという問題がある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、従来の技術における上述
の如き問題を解消し、エコー計測漏れが発生した場合に
おいてもアーチファクトの発生を最小限に抑える磁気共
鳴を用いた検査装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、静
磁場を発生する手段と、静磁場傾斜をかける傾斜磁場を
印加する手段と、検査対象に高周波磁場を印加する手段
と、検査対象からの磁気共鳴信号であるエコーを検出す
る手段とを有する磁気共鳴を用いた検査装置において、
傾斜磁場を印加する手段と高周波磁場を印加する手段と
を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記傾
斜磁場印加手段と前記高周波磁場印加手段とを制御して
エコーを発生させるとともに位相エンコード傾斜磁場量
を付与してエコーを計測するシーケンスを有し、このシ
ーケンスを実施する間、検査対象の動きを測定する体動
測定手段から出力される体動信号を記憶手段に記憶させ
ると共に、前記シ−ケンスを同一の位相エンコード傾斜
磁場量にて複数回実施するステップを有し、このステッ
プを前記位相エンコード傾斜磁場量を変化させて繰返し
実施し、前記ステップにおけるシ−ケンスの実施回数
を、前記位相エンコード傾斜磁場量の絶対値が比較的大
きい場合よりも前記位相エンコード傾斜磁場量の絶対値
が比較的小さい場合に多くすることを特徴とする磁気共
鳴イメージング装置において達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に磁気共鳴を用いた検査装置
(以下、単に検査装置という)の構成の一実施形態を示
す。図において、101は静磁場を発生するマグネット、1
02は傾斜磁場を発生するコイル、103は検査対象であ
り、これはマグネット101およびコイル102内に設置され
る。また、シーケンサ104は傾斜磁場電源105と高周波磁
場発生器106に命令を送り、傾斜磁場および高周波磁場
を発生する。高周波磁場はプローブ107を通じて検査対
象103に印加される。検査対象103から発生した信号はプ
ローブ107によって受波され、受信器108で検波が行われ
る。検波の基準とする磁気共鳴周波数(以下、検波基準
周波数と記す)は、シーケンサ104によりセットされ
る。検波された信号は計算機109に送られ、ここで画像
再構成などの信号処理が行われる。結果はディスプレイ
110に表示される。必要に応じて、記憶媒体111に信号や
測定条件を記憶させることもできる。また、シ−ケンサ
104は、心電計や呼吸モニタなどの体動測定装置112から
の出力信号を必要に応じて記録する。静磁場均一度を調
整する必要があるときは、シムコイル114を使う。シム
コイル114は複数のチャネルからなり、シム電源113によ
り電流が供給される。静磁場均一度調整時には各コイル
に流れる電流をシーケンサ104により制御する。シーケ
ンサ104はシム電源113に命令を送り、静磁場不均一を補
正するような付加的な磁場をシムコイル114より発生さ
せる。なお、シーケンサ104は通常、予めプログラムさ
れたタイミング、強度で各装置が動作するように制御を
行う。該プログラムのうち、特に高周波磁場、傾斜磁
場、信号受信のタイミングや強度を記述したものはパル
スシーケンスと呼ばれている。
【0013】この装置を用いた撮影手順の概略を、図3
に示す典型的なパルスシーケンスであるグラディエント
エコー法を用いて説明する。静磁場中に検査対象を置
き、スライス傾斜磁場201の印加とともに磁化励起用高
周波磁場(RF)パルス202を印加し、対象物体内のある
スライスに磁気共鳴現象を誘起する。磁化の位相に位相
エンコード方向の位置情報を付加するための位相エンコ
ード傾斜磁場パルス203を印加しリードアウト方向の位
置情報を付加するためのリードアウト傾斜磁場パルス20
4と205を印加しながら磁気共鳴信号(エコー)206を計
測する。以上の手順を繰り返し時間TRで繰り返し、複数
枚の画像を得るのに必要なエコーを計測する。このと
き、位相エンコード傾斜磁場パルス203の大きさを順次
変化させる。
【0014】計測は、位相エンコード量の変化方法の違
いにより、2重のループによって制御される。この計測
の流れを図4に示す。まず、位相エンコード量pを初期
値(通常は-N / 2)にセットし(41)、カウンタiを1に
セットする(42)。そして、シーケンスを1回実施する
(43)ごとにiを1ずつ増加し(44)、その実施回数があ
らかじめ与えた回数s(p)となるまで繰り返す(44)。さ
らに、このループを、位相エンコード量を1ずつ増加さ
せながら(47)最終値(通常はN / 2 - 1)となるまで
繰り返し(46)、計測が終了する。ここでは、位相エン
コード量を1ずつ増加させたが、この変化方法は任意で
あり、最大値から最小値へと変化させてもよいし、任意
の順序で変化させてもよい。また、ここでは、pを一定
にして連続にs(p)回の計測を行っているが、一回の
計測ごとにpをランダムに変化させ、各pの計測回数が
計測終了時にs(p)に従っているようにしても同様の
測定結果が得られる。
【0015】以上の計測の間、体動測定装置112は、検
査対象の動きを測定し、計算機110にその信号を送る。
体動測定装置112によって測定された体動と位相エンコ
ード量の関係の一例を、体動測定装置が心電計である場
合を例として図5に示す。図では、p = 1のとき計測回数
s = 10、p = 2のときs = 8というように、計測回数s
は、位相エンコード量に対して一定にはなっておらず、
pの関数s(p)になっている。
【0016】こうすることにより、体動周期の変動によ
るエコー計測漏れの発生確率をpに対して制御すること
ができる。すなわち、sを大きくしたpにおいては、エコ
ー計測漏れの発生確率を低くでき、逆に、sを小さくし
たpにおいては、エコー計測漏れの発生確率を高くでき
る。
【0017】例えば、図6 (a)に示すように、最大の位
相エンコード量においてTR×sが体動の平均周期Tと等し
く、ゼロ位相エンコード量においてTR×sがTの2倍とな
るようにし、pとTR×sの関係を、平均m、分散σの正規
分布ND(p、 m、 σ)を用いてTR×s = 2 T - T×s×ND
(p、 N / 2、 N / 4)とすると、エコー計測漏れの発生
確率は、図6 (b)に示すようになる。こうすることによ
り、低位相エンコードにおけるエコー計測漏れの発生確
率を小さくすることができ、アーチファクトの発生を抑
えることができる。
【0018】エコー計測漏れの発生確率を制御すること
により、アーチファクトの発生が抑えられる様子を、図
7に示す計算機シミュレーション結果を用いて説明す
る。円形のモデルをフーリエ変換してraw dataを作成
し、データを間引いてエコー計測漏れを発生させた。図
7 (a)は、エコー計測漏れが全くない場合、(b)は、pに
対するエコー計測漏れの発生確率を一定とした場合(図
6に破線で示す)、(c)は、図6に示した分布をとる場
合の結果である。いずれも、N = 256であり、エコー計
測漏れの数は32とした。(b)では、ゼロ位相エンコード
付近で体動平均周期の2倍もの計測時間をかけているた
め、エコー計測漏れがほとんどないものと考え、その発
生確率を0とした。左列はraw data、中列は再構成画
像、右列は再構成画像の中心における位相エンコード方
向のプロファイルを示している。raw dataと再構成画像
は模式図である。図より、エコー計測漏れの発生確率を
一定とした場合(b)には、画像に大きなアーチファクト
が発生しているが、図6の分布に従った場合(c)には、
アーチファクトがほとんどなく、エコー計測漏れがない
場合(a)とほぼ同等の画質が得られることが分かる。
【0019】図8は、ヒトの心臓のMRI診断像に対し
て同様のシミュレ−ションを行った結果であり、図にお
いて左側の写真列は得られた再構成画像であり、右側の
線図は左側の再構成画像は中心における位相エンコード
方向のプロファイルを示している。(a)は、エコ−計
測漏れが全くない場合、(b)は、pに対するエコ−計
測漏れの発生確率を一定とした場合(図6に破線で示し
た場合)、(c)は、図6に示した分布をとる場合の結
果である。いずれも、N=128であり、エコ−計測漏
れの数は32とした。(b)では、ゼロ位相エンコ−ド
付近で体動平均周期の2倍もの計測時間をかけているた
め、エコ−計測漏れがほとんどないものと考え、その発
生確率を0とした。図8により、エコ−計測漏れの発生
確率を一定とした場合(b)には、画像に大きなア−チ
ファクトが発生しているが、図6の分布に従った場合
(c)には、ア−チファクトがほとんどなく、エコ−計
測漏れがない場合(a)とほぼ同等の画質が得られるこ
とが分かる。このように、実際の画像においても、エコ
−計測漏れの発生確率を制御することにより、ア−チフ
ァクトの発生を抑制することが示される。
【0020】各位相エンコード量における計測回数を決
定するには、検査対象の動きの平均的な周期Tを求めて
おかなければならない。その方法は以下のとおりであ
る。体動測定装置112の出力波形を計算機110によって標
準的な周期の数倍から10倍程度の時間モニタし、波形の
隣り合う任意の2つのピーク間の平均時間を求める。こ
の平均時間が体動のTである。モニタ時間は、例えば、
心臓の場合標準的な周期が1 sであるから、数秒から10
秒程度とする。この測定は、図4に示した撮影手順を実
施する前に行い、撮影を実施する前にs(p)を決定してお
く。ただし、撮影を簡略化する場合には、この平均周期
Tを求める手順を省略し、Tとして検査対象の標準的な周
期を用いてもよい。
【0021】図6に示した以外のs(p)でも、同様の効果
を得ることができる。例えば、図9(a)に示すように、
両端領域の高位相エンコード量においてTR×sが体動の
平均周期Tと等しく、中央領域の低位相エンコード量に
おいてTR×sがTの2倍となるようにすれば、図9 (b)の
ように低位相エンコードにおけるエコー計測漏れの発生
確率をほとんどゼロに抑えることができる。全体の計測
時間は、pに対してTR×sが一定の従来法(図で破線にて
示す)において、TR×s = 1.5×Tとした場合と等しく
なる。
【0022】また、図10(a)に示すように、最大の位
相エンコード量においてTR×sが体動の平均周期Tと等し
く、ゼロ位相エンコード量においてTR×sがTの2倍とな
るようにし、その間の位相エンコード量でs(p)が線形に
変化するようにしてもよい。このとき、エコー計測漏れ
の発生確率は、図10 (b)のようになる。全体の計測時
間は、pに対してTR×sが一定の従来法(図で破線にて示
す)において、TR×s =1.5×Tとした場合と等しくな
る。
【0023】以上の実施形態では、TR×s(p)の最大値を
2T、最小値をTとしたが、これは、全体の撮影時間と画
質から適当に調整することができる。すなわち、撮影時
間を短くすることに重点を置く場合は両者を小さくし、
画質を優先する場合には、大きくすればよい。ただし、
撮影時間を短くした場合には、エコー計測漏れの発生確
率が全体に大きくなるため、画質が劣化し、画質を優先
させた場合には、撮影時間が長くなる。通常の撮影で
は、TR×s(p)の平均値が少なくとも体動周期の平均値よ
りも大きくなるようにした方がよい。もし、TR×s(p)の
平均値が体動周期の平均値よりも小さいと、必ずエコー
計測漏れが発生することになるからである。
【0024】また、以上の実施形態では、心臓を検査対
象の例として説明を行ったが、腹部や胸部を検査対象と
する場合にも、同様の方法を適用することができる。こ
のとき、体動測定装置としては呼吸モニタを利用し、心
電図の代わりに呼吸モニタの出力波形を用いる。さら
に、複数の異なる動きをもつ検査対象とする場合には、
各動きの周期の最大値をTとして以上の方法によって撮
影を行う。例えば、心臓を検査対象にし、呼吸による胸
部の動きも含めて撮影を行う場合には、一般に、呼吸周
期の方が心周期よりも大きいため、呼吸周期をTとす
る。
【0025】次に、以上の方法によって計測されたエコ
ーから、画像を再構成する方法について説明する。この
画像再構成処理は、計算機110によって実施される。処
理は、図11に示すように、エコーを時相ごとに位相エ
ンコード量順に並べ換えてraw dataを作成するステップ
(11)と逆フーリエ変換によってraw dataを画像にする
ステップ(12)からなる。
【0026】エコーを並べ換えるステップ(11)におけ
る処理を、図5の体動と位相エンコード量の関係を例に
説明する。この例では、心電図を体動モニタとして利用
し、心臓の1周期を5つの時相に分割して、1心拍5コマの
動画像を作成しようとしている。また、位相エンコード
量に対する計測回数は、s(1) = 10、 s(2) = 8、
...となっている。この場合に、時相と位相エンコ
ード量に応じてエコーを並べ換えた結果は、表2のよう
になる。
【0027】
【表2】
【0028】表の中の数字は、計測No.である。例え
ば、時相1において、位相エンコード量1には、計測No.
が1と6のエコーが配置されている。ステップ12では、こ
のraw dataを逆フーリエ変換して時相iの画像を作成す
る。通常は、高速フーリエ変換が用いられる。以上の処
理を5時相全てについて実施すれば、1心拍5コマの心臓
の動画像が得られる。
【0029】表2では、同じ時相の同じ位相エンコード
量の位置に複数のエコーが配置されている場合がある。
この場合には、エコーの平均をとることによってエコー
のSN比を良くすることができ、結果として画像のSN 比
を良くすることができる。
【0030】また、体動の変動によりエコ−の抜けが発
生することがある。本発明では、特に高位相エンコ−ド
量においてs(p)を抑えているのでその確率が高い。その
場合には、抜けたエコ−を他のエコ−で補填することに
より、より高画質の画像を得ることができる。例えば、
時相は異なる同じ位相エンコ−ド量のエコ−で抜けたエ
コ−を補填することができる。このとき、近くの時相の
エコ−を用いた方がよい。また、同じ位相エンコード量
のエコーが全く存在しない場合には、近くの位相エンコ
ード量のエコーで代用させることも可能である。エコー
の抜けを補填する別の方法として、同一かあるいは近傍
の時相における、同一かあるいは近傍の位相エンコード
量のエコーを用いて、線形補間などの補間処理によって
作成したエコーで補てんすることもできる。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、低い位相エンコード量におけるエコーの計測回数
を多くしているため、画像に大きな影響を与える低い位
相エンコードにおいてエコー計測漏れの発生確率が小さ
くなり、アーチファクトが発生しにくい断層像を得るこ
とができるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気共鳴を用いた検
査装置を示す図。
【図2】従来のレトロスペクティブ・ゲ−ティング法の
計測原理を示す図。
【図3】パルスシーケンスの説明図。
【図4】本発明の一実施形態に係る処理を示す流れ図。
【図5】本発明の一実施形態に係る計測原理を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る位相エンコード量と
計測回数を示す図。
【図7】本発明の一実施形態の効果を示す図。
【図8】本発明の他の実施形態の効果を説明するための
再構成画像を表す写真と、それに対応する位相エンコー
ドのプロファイルを示す線図。
【図9】本発明の他の実施形態の位相エンコード量と計
測回数を示す図。
【図10】本発明の他の実施形態の位相エンコード量と
計測回数を示す図。
【図11】本発明の他の実施形態の画像再構成処理を示
す流れ図。
【符号の説明】
101 静磁場発生マグネット 102 傾斜磁場発生コイル 103 検査対象 104 シーケンサ 105 傾斜磁場電源 106 高周波磁場発生器 107 プローブ 108 受信器 109 計算機 110 ディスプレイ 111 記憶媒体 112 体動測定装置 113 シム電源 114 シムコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 真司 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場を発生する手段と、静磁場傾斜を
    かける傾斜磁場を印加する手段と、検査対象に高周波磁
    場を印加する手段と、検査対象からの磁気共鳴信号であ
    るエコーを検出する手段とを有する磁気共鳴を用いた検
    査装置において、傾斜磁場を印加する手段と高周波磁場
    を印加する手段とを制御する制御手段とを有し、前記制
    御手段は、前記傾斜磁場印加手段と前記高周波磁場印加
    手段とを制御してエコーを発生させるとともに位相エン
    コード傾斜磁場量を付与してエコーを計測するシーケン
    スを有し、このシーケンスを実施する間、検査対象の動
    きを測定する体動測定手段から出力される体動信号を記
    憶手段に記憶させると共に、前記シ−ケンスを同一の位
    相エンコード傾斜磁場量にて複数回実施するステップを
    有し、このステップを前記位相エンコード傾斜磁場量を
    変化させて繰返し実施し、前記ステップにおけるシ−ケ
    ンスの実施回数を、前記位相エンコード傾斜磁場量の絶
    対値が大きい場合に比較して、前記位相エンコード傾斜
    磁場量の絶対値が小さい場合に多くすることを特徴とす
    る磁気共鳴を用いた検査装置。
  2. 【請求項2】 前記体動測定手段は、シーケンスの実施
    に先立って検査対象の動きの平均的な周期を測定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴を用いた検査
    装置。
  3. 【請求項3】 前記位相エンコード傾斜磁場量を変化さ
    せて行う前記ステップにおけるシーケンスの実施回数
    は、横軸がエンコ−ド傾斜磁場量で縦軸が実施回数とし
    た場合に、位相エンコード傾斜磁場量の絶対値が大きい
    横軸の両端の領域では一定の回数であり、中央の領域で
    は前記一定の回数より多い一定の回数であることを特徴
    とする請求項1ないし2のうちのいずれかに記載の磁気
    共鳴を用いた検査装置。
  4. 【請求項4】 前記位相エンコード傾斜磁場量を変化さ
    せて行う前記ステップのシーケンスにおける実施回数
    は、位相エンコード傾斜磁場量の絶対値の大きさに対し
    て反比例的に変化することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の磁気共鳴を用いた検査装置。
  5. 【請求項5】 前記ステップにおけるシ−ケンス実施の
    合計時間は、低位相エンコード傾斜磁場量に対して前記
    平均的な周期より小さくないことを特徴とする請求項1
    ないし4のうちのいずれかに記載の磁気共鳴を用いた検
    査装置。
  6. 【請求項6】 前記ステップにおけるシ−ケンス実施の
    合計時間の平均値は、前記平均的周期に等しいかあるい
    は大きいことを特徴とする請求項1ないし5のうちのい
    ずれかに記載の磁気共鳴を用いた検査装置。
  7. 【請求項7】 体動測定手段は、心電計であることを特
    徴とする請求項1ないし6のうちのいずれかに記載の磁
    気共鳴を用いた検査装置。
  8. 【請求項8】 体動測定手段は、呼吸モニタであること
    を特徴とする請求項1ないし6のうちのいずれかに記載
    の磁気共鳴を用いた検査装置。
  9. 【請求項9】 検出されたエコーから画像を再構成する
    画像再構成手段を有し、前記画像再構成手段は、前記体
    動測定手段によって測定された体動の時相ごとに、検出
    されたエコーを位相エンコード傾斜磁場量の順に並べ変
    えることを特徴とする請求項1ないし8のうちのいずれ
    かに記載の磁気共鳴を用いた検査装置。
  10. 【請求項10】 前記画像再構成手段は、同一時相にお
    ける同一位相エンコード傾斜磁場量のエコーを積算する
    ことを特徴とする請求項9に記載の磁気共鳴を用いた検
    査装置。
  11. 【請求項11】 前記画像再構成手段は、エコーのない
    位相エンコード傾斜磁場量に対して、他の時相における
    同一かまたはそれに近い位相エンコード傾斜磁場量のエ
    コーで補填することを特徴とする請求項10に記載の磁
    気共鳴を用いた検査装置。
  12. 【請求項12】 前記画像再構成手段は、エコーのない
    位相エンコード傾斜磁場量に対して、近傍の位相エンコ
    ード傾斜磁場量のエコーを用いた補間処理で作成したエ
    コーで補填することを特徴とする請求項10に記載の磁
    気共鳴を用いた検査装置。
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