JPH10200751A - ノイズ除去装置 - Google Patents

ノイズ除去装置

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JPH10200751A
JPH10200751A JP9002189A JP218997A JPH10200751A JP H10200751 A JPH10200751 A JP H10200751A JP 9002189 A JP9002189 A JP 9002189A JP 218997 A JP218997 A JP 218997A JP H10200751 A JPH10200751 A JP H10200751A
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JP
Japan
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value
peripheral
density value
density
weight
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Application number
JP9002189A
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English (en)
Inventor
Junichi Masuo
純一 増尾
Norizo Takao
紀三 高尾
Kazuya Takeda
和也 武田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間の濃度領域における画像の鮮鋭度を維持
しつつ、ハイライト領域およびシャドウ領域におけるノ
イズを除去可能なノイズ除去装置を提供する。 【解決手段】 フィルタによって走査されている局所画
素群の注目画素およびその周辺画素の濃度値が検出され
た後、周辺濃度値算出手段81が周辺画素の濃度値の平
均値を算出する。そして、その平均値に基づいてLUT
設定手段82がLUTを設定し、当該LUTを使用しつ
つ加重値決定手段85が注目画素およびその周辺画素の
濃度値に対する加重値を決定する。この際、加重値決定
手段85が注目画素の濃度値と周辺濃度値との差を算出
し、その差が所定の設定値よりも大きい場合には周辺濃
度値の加重値Wuを相対的に大きくし、小さい場合には
注目画素の濃度値の加重値Wsを相対的に大きくする。
その後、加重平均算出手段86が決定された加重値に基
づいて加重平均を算出し、フィルタの出力とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数画素からなる
フィルタによって画像を走査し、画像のノイズを除去す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像処理装置は、原稿を入力ス
キャナなどによって光学的に読み取り、その読み取った
アナログ信号をディジタル信号に変換し、さらに階調補
正などを施した後に、所定の画像処理を行っている。従
って、画像処理装置が取り扱う画像データには、光学的
読み取り時や電気的な種々の変換処理時にノイズが混入
することがある。
【0003】このようなノイズを含んだままの画像デー
タに対して所定の画像処理、例えば輪郭強調処理を行う
と、そのノイズも強調されることとなり、出力された画
像の質を著しく劣化させることとなる。
【0004】そこで、従来より、ノイズを除去する方法
として空間フィルタを使用する方法が実施されている。
このようなノイズ除去フィルタとしては、注目画素を中
心とした局所画素群の画素濃度値を平均化して当該注目
画素の画素濃度値として出力するフィルタ、すなわち積
分操作により高周波成分を除去するフィルタを使用して
いた。このフィルタを画像上に走査させて、局所移動平
均をとることにより、画像のノイズを除去することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような局所移動平均フィルタを使用すると、画像の高周
波成分が一様に平滑化されるため、ノイズは除去される
ものの、画像中の輪郭部分の鮮鋭度も失われる結果とな
る。
【0006】また、ノイズは画像中に均一に分布してい
るわけではなく、通常、原稿読み取り媒体(例えば、フ
ォトマルやCCDなど)の特質により、濃度値の大きい
領域(以降、「ハイライト領域」と称する)および濃度
値の小さい領域(以降、「シャドウ領域」と称する)に
おいては、それらの中間の濃度領域よりも高周波のノイ
ズ、即ち、周辺画素に比して急峻な変化を示しているノ
イズが多い。従って、上記のようなノイズ除去フィルタ
を同じ強度で同一画像上を走査させると、不具合が生じ
ることとなる。すなわち、ノイズ除去フィルタを強く作
用させた場合には、中間の濃度領域において画像の輪郭
部分などが平滑化され、鮮鋭度が失われることとなる。
また、ノイズ除去フィルタを弱く作用させた場合には、
ハイライト領域やシャドウ領域におけるノイズが十分に
除去できず、画像の質の低下が避けられない。
【0007】そこで、本発明は、上記課題に鑑み、画像
中の輪郭部分などの鮮鋭度を維持しつつ、ノイズを除去
することが可能なノイズ除去装置を提供することを目的
とする。
【0008】また、本発明は、特に中間の濃度領域にお
ける画像の鮮鋭度を維持しつつ、ハイライト領域および
シャドウ領域におけるノイズを適切に除去可能なノイズ
除去装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、複数の画素からなるフィルタに
よって画像を走査して前記画像のノイズ除去を行うノイ
ズ除去装置において、(a) その時点で前記フィルタで走
査されている各画素のそれぞれの濃度値を検出する濃度
値検出手段と、(b) 前記各画素のうちの注目画素以外の
周辺画素の濃度値を代表的に表現する周辺濃度値を算出
する周辺濃度値算出手段と、(c) 前記注目画素の濃度値
と前記周辺濃度値との相対的大小関係に基づいてそれぞ
れの加重値を決定する加重値決定手段と、(d) 決定され
た前記加重値に従って前記注目画素の濃度値と前記周辺
濃度値との加重平均を算出する加重平均算出手段と、
(e) 前記加重平均を、その時点での前記フィルタの出力
として与えるフィルタ出力制御手段と、を備えている。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係るノイズ除去装置において、前記加重値決定手段
に、前記注目画素の濃度値と前記周辺濃度値との差を算
出させ、その差が所定の設定値よりも大きい場合には前
記周辺濃度値の加重値を相対的に大きくし、小さい場合
には前記注目画素の濃度値の加重値を相対的に大きくさ
せている。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
に係るノイズ除去装置において、前記周辺濃度値算出手
段に、前記周辺画素の濃度値の平均値を周辺濃度値とし
て算出させている。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項2の発明
に係るノイズ除去装置において、前記周辺濃度値算出手
段に、前記周辺画素の濃度値の中央値を周辺濃度値とし
て算出させている。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項3または
請求項4の発明に係るノイズ除去装置において、前記加
重値決定手段に、ルックアップテーブルを使用して前記
注目画素の濃度値と前記周辺濃度値とのそれぞれの加重
値を決定させている。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項5の発明
に係るノイズ除去装置において、(f) 前記周辺画素の濃
度値に応じて前記ルックアップテーブルを設定するルッ
クアップテーブル設定手段をさらに備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。この明細書では、
まず本発明にかかるノイズ除去装置を備えた画像処理装
置の概要について説明した後、ノイズ除去の処理方法に
ついて説明する。
【0016】図1は、本発明に係るノイズ除去装置を組
み込んだ画像処理装置100の電気的構成を示すブロッ
ク図である。この画像処理装置100は、後述するノイ
ズ除去処理を行うとともに各部に対して指令を与える制
御部50と、操作部10と、表示部20と、画像入力部
30と、画像出力部40とを備えている。
【0017】操作部10は、オペレータが画像処理装置
100に対して指示を与えるための手段でありキーボー
ドやマウスで構成されている。また、表示部20は、オ
ペレータが処理対象となる画像や制御部50からのメッ
セージを確認することができるディスプレイである。ま
た、画像入力部30は、処理対象となるべき画像を読み
取り、画像処理装置100に当該画像の画像データを入
力するための入力手段(入力スキャナなど)であり、画
像出力部40は、処理済みの画像を出力するための出力
手段(出力スキャナやイメージセッタなど)である。
【0018】上記の画像処理装置100において、オペ
レータは、操作部10を介して適当なコマンドを制御部
50に与えることにより、画像入力部30から入力され
た画像の画像データに対し後述するノイズ除去処理を行
うことができる。そして、オペレータは、表示部20に
より処理結果を視認できるとともに、画像出力部40か
ら出力することによって、最終的な出力結果を確認する
こともできる。
【0019】制御部50は、画像データ記憶部60と画
像処理部70とを備える。なお、本発明に係るノイズ除
去装置は、画像処理部70によって実現されている。
【0020】画像データ記憶部60はノイズ除去処理の
プログラムや画像データを記憶しておくRAMである。
なお、画像データ記憶部60には、補助的に磁気ディス
クなどを接続し、その磁気ディスクからプログラムやデ
ータを読み出すようにしてもよい。
【0021】図2は、ノイズ除去処理を実行する画像処
理部70の構成を示す機能ブロック図である。画像処理
部70は、濃度値検出手段71と演算部80とフィルタ
出力制御手段90とを有している。濃度値検出手段71
は、後述するフィルタFによって走査されている画素群
を構成する画素の濃度値を検出する手段である。また、
フィルタ出力制御手段90は、演算部80から出力され
た値を注目画素の濃度値として出力する手段である。
【0022】演算部80はノイズ除去処理を実行する中
心となる処理部であり、周辺濃度値算出手段81と、ル
ックアップテーブル(以下、「LUT」と称する)設定
手段82と、加重値決定手段85と、加重平均算出手段
86とを備えている。これら各手段は、ノイズ除去用処
理ソフトウェアに応じて実行される処理内容を表してお
り、その処理内容については、さらに後述する。
【0023】次に、上記画像処理装置100におけるノ
イズ除去処理方法について説明する。図7は、ノイズ除
去処理方法の処理手順を示すフローチャートである。ま
ず、ノイズ除去処理に先立って、処理対象となる画像が
画像入力部30によって読み込まれる(ステップS
1)。読み込まれた画像は、ディジタル信号で表された
画像データとして画像データ記憶部60に格納される。
ここで、本発明に係るノイズ除去装置が処理の対象とし
ている画像データは各画素の値が複数のレベルに量子化
されたいわゆる多値データであり、グレースケール画像
の場合、白黒の濃淡を示す値で表現されたデータであ
り、また、カラー画像の場合、例えば「R、G、B」の
それぞれの濃度を示す値で表現されたデータである。そ
して、本明細書中においては、上記グレースケール画像
における白黒の濃淡を示す値およびカラー画像における
「R、G、B」のそれぞれの濃度を示す値を「濃度値」
と称することとする。
【0024】次に、画像処理部70の濃度値検出手段7
1によって局所画素群の各画素の濃度値が検出される
(ステップS2)。図3は、検出対象となる局所画素群
を説明するための概念図である。3×3の画素行列で構
成され、図中において太線で示されたフィルタFが画像
上を走査することによって、局所画素群は選択されるこ
ととなる。このときに、フィルタFは、画像の左上隅を
出発点として図中のX方向(主走査方向)に走査し、画
像の右上隅に達すると、次に、Y方向(副走査方向)に
隣接した左端の画素からX方向に走査し、以下フィルタ
Fが画像の右下隅に達するまで同様の手順が繰り返され
ることとなる。そして、ある時点でフィルタFによって
走査されている局所画素群が選択された局所画素群とな
り、当該局所画素群を構成する9つの画素の濃度値が検
出されることとなる。
【0025】ここで、上記局所画素群を構成する9つの
画素には、注目画素と周辺画素とが含まれている。図4
は、局所画素群における注目画素および周辺画素を説明
するための概念図である。同図において、フィルタFの
中央に位置する画素Psが注目画素であり、当該注目画
素Psの周辺に位置する画素Pu1〜Pu8が周辺画素
である。また、ここで考えている例においては、注目画
素Psの濃度値を”S”(以下、「注目画素濃度値」と
称する)とし、周辺画素Pu1〜Pu8の濃度値を”U
1”〜”U8”として、説明を続ける。
【0026】上述のように、注目画素Psの濃度値およ
び周辺画素Pu1〜Pu8の濃度値が濃度値検出手段7
1によって検出され、それらは演算部80に伝達される
こととなる。そして、次に、ステップS3に進み、伝達
された周辺画素Pu1〜Pu8の濃度値より、周辺濃度
値算出手段81(図2参照)が周辺濃度値を算出する。
周辺濃度値とは、その局所画素群が存在する位置におけ
る基準となる濃度レベルを示す値である。ここでは、周
辺画素Pu1〜Pu8の濃度値”U1”〜”U8”の平
均値を周辺濃度値”U”とし、具体的には次式において
n=8として算出する。
【0027】
【数1】
【0028】このようにして算出された周辺濃度値”
U”と注目画素濃度値”S”は加重値決定手段85に伝
達され、LUTを使用して加重値が決定されることとな
るが、これに先立って使用されるべきLUTがLUT設
定手段82によって設定される(ステップS4)。LU
T設定手段82は、周辺濃度値”U”に応じて使用すべ
きLUTを設定する。図5は、周辺濃度値”U”に応じ
てLUTが設定される様子を説明するための図である。
また、図6は、LUT設定手段82によって設定された
LUTの例を示す図である。
【0029】LUTに基づいて出力される加重値につい
ては後に説明するが、図6に示すパラメータα(α>
0)の値が小さいほどノイズとして除去される作用が強
くなる、即ち注目画素濃度値”S”と周辺濃度値”U”
との差があまり大きくなくてもノイズとして除去され易
くなる。
【0030】原理上、LUT設定手段82が果たす機能
は周辺濃度値”U”に応じて上記パラメータαを変化さ
せるということであり、図5(a)はその概念を説明し
ている。図5(a)に示すように、周辺濃度値”U”の
値が小さい場合及び大きい場合、即ちフィルタFによっ
て走査されている局所画素群がシャドウ領域およびハイ
ライト領域である場合は、パラメータαの値を小さく
し、逆に、周辺濃度値”U”の値が中間程度である場
合、即ち局所画素群が中間の濃度領域である場合は、パ
ラメータαの値を大きくしている。
【0031】図5(b)は、上記ような原理に基づい
て、LUT設定手段82がLUTを設定する一例を説明
する図である。ここでは、図6に示すような3種類のL
UTを予め用意しておき、周辺濃度値”U”の値に応じ
て3種類のLUTに対応するID番号を決定し、そのI
D番号に応じて3種類のLUTの中から一つを選択する
ようにしている。例えば、周辺濃度値”U”がシャドウ
領域およびハイライト領域である場合には、ID番号
は”1”に決定され、図6(a)に示すLUTが選択さ
れ、また、周辺濃度値”U”が中間濃度領域である場合
には、ID番号が”3”に決定され、図6(c)に示す
LUTが選択される。さらに、周辺濃度値”U”がシャ
ドウ領域と中間濃度領域との間およびハイライト領域と
中間濃度領域との間である場合には、ID番号が”2”
に決定され、図6(b)に示すLUTが選択される。
【0032】なお、LUT設定は、このような方法に限
定されるものではなく、上記ような原理に基づくもので
あればよい。例えば、図5(a)に図示する内容を別の
LUTとしておき、そこから出力されたパラメータαの
値に基づき、加重値決定に使用すべきLUTを自動的に
作成するようにしても良い。
【0033】以上のようにして使用すべきLUTが設定
されると、当該LUTは加重値決定手段85に伝達さ
れ、加重値が決定される(ステップS5)。具体的に
は、加重値決定手段85が、上記設定されたLUT(図
6参照)を使用しつつ、注目画素濃度値”S”と周辺濃
度値”U”との差に基づいて、注目画素濃度値”S”に
ついての加重値”Ws”(以下、「注目画素加重値」と
する)および周辺濃度値”U”についての加重値”W
u”(以下、「周辺加重値」とする)を決定する。ここ
で、加重値とは、後述する加重平均算出手段86が加重
平均を算出するときの混合比率を示す値であり、この値
が大きいほど重み付けが大きいということになる。な
お、注目画素加重値”Ws”および周辺加重値”Wu”
は、Ws+Wu=1の関係を満たしており、S−U=α
においてはWs=Wu=0.5となる。
【0034】注目画素加重値”Ws”および周辺加重
値”Wu”の値が決定されると、次にステップS6に進
み、加重平均算出手段86によって加重平均が算出され
る(図2参照)。ここで、加重平均”So”は、次式に
よって算出される。
【0035】
【数2】
【0036】次に、ステップS7に進み、上記算出され
た加重平均”So”が、フィルタFの出力値、即ち注目
画素Psの出力濃度値とされ、フィルタ出力制御手段9
0によって元の注目画素Psの濃度値と置き換えられ
る。このようにして一連のフィルタリング処理が終了す
ると、ステップS8に進み、フィルタFを1画素分走査
させる。なお、フィルタFの操作手順は既に述べた通り
である。そして、フィルタFが右下隅の画素まで処理を
終了した後では、ステップS9において、一連の処理が
終了したと判断され、ノイズ除去処理は終了する。ま
た、フィルタFが右下隅に達していない場合は、処理が
未終了と判断されて、ステップS2へ戻り、再びノイズ
除去処理が行われる。すなわち、上記一連の処理は、フ
ィルタFが右下隅に達するまで繰り返されることにな
る。
【0037】以上説明したノイズ除去処理においては、
図6に示すように、注目画素濃度値”S”と周辺濃度
値”U”との相対的大小関係、具体的には両濃度値の差
(厳密には差の絶対値であるが、以降においては両濃度
値の相対的な差という意味で単に「差」とする)が大き
くなるほど、言い換えれば注目画素Psが周辺に比べて
急峻な濃度変化を示しているほど、周辺加重値”Wu”
が大きくなり、逆に、注目画素濃度値”S”と周辺濃度
値”U”との差が小さいと注目画素加重値”Ws”が大
きくなる。そして、注目画素濃度値”S”と周辺濃度
値”U”との差の大小の基準となる指標がパラメータα
である。
【0038】一方、上述したように、パラメータαはフ
ィルタFによって走査されている局所画素群の特性によ
って決定されるものであり、当該局所画素群がシャドウ
領域またはハイライト領域である場合はパラメータαが
小さくなり、中間濃度領域である場合にはパラメータα
が大きくなる。そして、注目画素濃度値”S”と周辺濃
度値”U”との差がパラメータαよりも大きい場合に
は、注目画素加重値”Ws”よりも周辺加重値”Wu”
の方が大きくなって、周辺濃度値”U”の重み付けが大
きくなる。逆に、注目画素濃度値”S”と周辺濃度値”
U”との差がパラメータαよりも小さい場合には、周辺
加重値”Wu”よりも注目画素加重値”Ws”の方が大
きくなって、注目画素濃度値”S”の重み付けが大きく
なる。
【0039】従って、画像のシャドウ領域またはハイラ
イト領域においては、注目画素Psが周辺に比較して濃
度変化が比較的小さい場合であってもノイズと判断さ
れ、除去されることとなる。逆に、中間の濃度領域にお
いては、注目画素Psが周辺に比較して濃度変化がある
程度大きくてもノイズと判断され難く、注目画素濃度
値”S”が保存されることとなる。そして、その結果、
中間の濃度領域における画像の鮮鋭度を維持しつつ、ハ
イライト領域およびシャドウ領域におけるノイズを適切
に除去することができる。
【0040】
【変形例】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、処理ソフトウェアに
従って各処理手段がノイズ除去処理を実行していたが、
これを電気的回路によって図2と等価な内容を構成する
ようにしてもよい。
【0041】また、周辺濃度値”U”は、周辺画素Pu
1〜Pu8の濃度値”U1”〜”U8”の中央値として
もよい。ここで「中央値」とは、濃度値を大きさの順に
並べたときにその順位において中央となる値のことを言
う。もっとも、ここでは周辺画素Pu1〜Pu8の数が
偶数であるため、4番目または5番目のいずれかの値を
中央値として選択するように設定しておけばよい。
【0042】さらに、フィルタFは、3×3の画素行列
に限定されるものではなく、例えば5×5の画素行列で
あってもよい。これらの選択は、画像の拡大倍率などに
応じて予め設定しておけば良い。すなわち、画像の拡大
倍率が大きい場合には、ノイズも大きくなるため、フィ
ルタとして5×5の画素行列を用いるようにすればよ
い。なお、フィルタとして5×5の画素行列を使用した
場合は、当該画素行列の最も外側の18個の画素を周辺
画素とする。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、その時点でフィルタで走査されている各画素の
それぞれの濃度値を検出する濃度値検出手段と、各画素
のうちの注目画素以外の周辺画素の濃度値を代表的に表
現する周辺濃度値を算出する周辺濃度値算出手段と、注
目画素の濃度値と周辺濃度値との相対的大小関係に基づ
いてそれぞれの加重値を決定する加重値決定手段と、決
定された加重値に従って注目画素の濃度値と周辺濃度値
との加重平均を算出する加重平均算出手段と、当該加重
平均をその時点でのフィルタの出力として与えるフィル
タ出力制御手段とを備えているため、注目画素の濃度値
と周辺濃度値との相対的大小関係を参照しつつ適切にノ
イズを除去することができる。
【0044】また、請求項2から請求項5の発明によれ
ば、加重値決定手段が注目画素の濃度値と周辺濃度値と
の差を算出し、その差が所定の設定値よりも大きい場合
には周辺濃度値の加重値を相対的に大きくし、小さい場
合には注目画素の濃度値の加重値を相対的に大きくして
いるため、画像中の輪郭部分などの鮮鋭度を維持しつ
つ、ノイズを除去することが可能となる。
【0045】また、請求項6の発明によれば、周辺画素
の濃度値に応じてルックアップテーブルを設定する、ル
ックアップテーブル設定手段をさらに備えているため、
特に中間の濃度領域における画像の鮮鋭度を維持しつ
つ、ハイライト領域およびシャドウ領域におけるノイズ
を適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズ除去装置を組み込んだ画像
処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】ノイズ除去処理を実行する画像処理部の構成を
示す機能ブロック図である。
【図3】検出対象となる局所画素群を説明するための概
念図である。
【図4】局所画素群における注目画素および周辺画素を
説明するための概念図である。
【図5】周辺濃度値に応じてLUTが設定される様子を
説明するための図である。
【図6】LUT設定手段によって設定されたLUTの例
を示す図である。
【図7】ノイズ除去処理方法の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
70 画像処理部 71 濃度値検出手段 80 演算部 81 周辺濃度値算出手段 82 LUT設定手段 85 加重値決定手段 86 加重平均算出手段 90 フィルタ出力制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素からなるフィルタによって画
    像を走査して前記画像のノイズ除去を行うノイズ除去装
    置であって、 (a) その時点で前記フィルタで走査されている各画素の
    それぞれの濃度値を検出する濃度値検出手段と、 (b) 前記各画素のうちの注目画素以外の周辺画素の濃度
    値を代表的に表現する周辺濃度値を算出する周辺濃度値
    算出手段と、 (c) 前記注目画素の濃度値と前記周辺濃度値との相対的
    大小関係に基づいてそれぞれの加重値を決定する加重値
    決定手段と、 (d) 決定された前記加重値に従って前記注目画素の濃度
    値と前記周辺濃度値との加重平均を算出する加重平均算
    出手段と、 (e) 前記加重平均を、その時点での前記フィルタの出力
    として与えるフィルタ出力制御手段と、を備えることを
    特徴とするノイズ除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のノイズ除去装置におい
    て、 前記加重値決定手段は、前記注目画素の濃度値と前記周
    辺濃度値との差を算出し、その差が所定の設定値よりも
    大きい場合には前記周辺濃度値の加重値を相対的に大き
    くし、小さい場合には前記注目画素の濃度値の加重値を
    相対的に大きくすることを特徴とするノイズ除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のノイズ除去装置におい
    て、 前記周辺濃度値算出手段は、前記周辺画素の濃度値の平
    均値を周辺濃度値として算出することを特徴とするノイ
    ズ除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のノイズ除去装置におい
    て、 前記周辺濃度値算出手段は、前記周辺画素の濃度値の中
    央値を周辺濃度値として算出することを特徴とするノイ
    ズ除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載のノイズ除
    去装置において、 前記加重値決定手段は、ルックアップテーブルを使用し
    て前記注目画素の濃度値と前記周辺濃度値とのそれぞれ
    の加重値を決定することを特徴とするノイズ除去装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のノイズ除去装置におい
    て、 (f) 前記周辺画素の濃度値に応じて前記ルックアップテ
    ーブルを設定する、ルックアップテーブル設定手段をさ
    らに備えることを特徴とするノイズ除去装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001338288A (ja) * 2000-05-25 2001-12-07 Nec Corp 画像処理方法とシステム並びに画像表示制御装置
JP2007286429A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 画像処理装置およびそれを備えた表示装置
JP2009017037A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Hoya Corp 画像処理装置
JP2011030216A (ja) * 2009-07-01 2011-02-10 Canon Inc 画像処理デバイス及び画像処理装置

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