JPH10199460A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

集束イオンビーム装置

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JPH10199460A
JPH10199460A JP9001825A JP182597A JPH10199460A JP H10199460 A JPH10199460 A JP H10199460A JP 9001825 A JP9001825 A JP 9001825A JP 182597 A JP182597 A JP 182597A JP H10199460 A JPH10199460 A JP H10199460A
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JP
Japan
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ion beam
deflector
deflectors
deflection
switch circuit
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JP9001825A
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Toshinori Goto
俊徳 後藤
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い倍率であってもノイズの影響を著しく少
なくし、高分解能の像を得ることができる集束イオンビ
ーム装置を実現する。 【解決手段】 走査信号発生回路7からの走査信号はス
イッチ回路22に供給されるが、低倍率の観察時、例え
ば、100倍〜1万倍の範囲では、制御回路21からの
制御により、スイッチ回路22は端子aに切換えられ
る。この結果、従来装置と同様に、イオンビームは静電
型偏向器6a,6bによって偏向され、試料の2次元領
域を走査する。倍率が1万倍以上の場合、制御回路21
からの制御により、スイッチ回路22は端子bに切換え
られる。この結果、電磁型偏向器20a,20bにはイ
オンビームを2次元的に走査するための偏向電流が供給
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン源からのイ
オンビームを集束レンズによって試料上に細く集束する
と共に、偏向器によってイオンビームを2次元的に走査
するようにした集束イオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、集束イオンビーム装置では、イオ
ンビームを集束するためのレンズや、イオンビームをア
ライメントしたり走査するための偏向器等のイオン光学
要素は、すべて静電型のものが使用されている。これ
は、荷電粒子に磁界を作用させた時、受ける力は質量の
平方根に反比例する為、質量の大きなイオンビームを屈
折させるためには、電子ビームに比して43倍以上大き
な磁界を作用させねばならず、装置が大型化してしまう
が、電界は、質量に無関係に作用するため、イオンビー
ムに対しても光学要素が小型になるという理由からきて
いる。
【0003】図1に従来の集束イオンビーム装置を示
す。イオン銃1から発生し加速されたイオンビームIB
は、静電型のコンデンサレンズ2、対物レンズ3により
集束されて試料4上にフォーカスされる。コンデンサレ
ンズ2の下には、大きさの異なるビーム制限絞り5が複
数個設けられており、絞り5の径を選択することによ
り、試料4に照射されるイオンビームのビーム電流の量
が変えられるようになっている。
【0004】ビーム制限絞り5の下には、2段の静電型
偏向器6a,6bが設けられており、光軸上を進んでき
たイオンビームIBは、上段の偏向器6aで一旦軸外に
向けられ、下段の偏向器6bで軸方向に振り戻されて対
物レンズ3の主面で光軸と交差するように偏向される。
【0005】この偏向の制御は、走査信号発生回路7か
らの鋸歯状の走査信号を、連動比設定抵抗8,9を通し
て上段及び下段の偏向器用のプリアンプ10,11に導
き、更に、偏向電圧出力アンプ12,13で増幅した
後、偏向器6a,6bに供給することによって達成され
る。
【0006】イオンビームの走査は、X,Y方向にラス
ター状に行われ、イオンビームIBが試料4上に衝突し
た際発生する2次電子または2次イオンは、検出器14
によって検出される。検出信号はアンプ15を介して、
イオンビームの走査と同期した陰極線管16に輝度信号
として入力されることから、陰極線管16上には試料4
の表面の走査像が表示される。なお、図1において、偏
向器6a,6bはそれぞれ一組しか図示されていない
が、これらに直交してもう一組の偏向器がそれぞれ設け
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さて、静電偏向器によ
るビームの偏向量ye は、次式で表される。なお、l,
dは偏向器の電極の寸法、Va はイオンビームの加速電
圧、Vは偏向器の電極に印加される電圧である。
【0008】ye =(V・l2 )/(4d・Va ) 上式から明らかなように、偏向量は偏向器の電極の寸
法、イオンビームの加速電圧、および、偏向器電極への
印加電圧により定まり、イオンビームでも電子ビームで
も偏向量は同じである。一方、電磁型偏向によるビーム
の偏向量ym は、Bを偏向器が作る磁界の磁束密度とす
ると、次の式によって与えられる。
【0009】 ym ={e/(8m・Va )}1/2 ・B・l2 上式から明らかなように、電磁型偏向器の偏向量は、ビ
ーム粒子の質量mに依存する。イオンの質量は、一番軽
いプロトンでも電子の1836倍以上あり、そのため、
偏向コイルでイオンビームを偏向するには、電子の場合
の43倍以上の電流とコイル巻数の積を必要とし、偏向
器が非常に大きくなるため、従来の集束イオンビーム装
置では、電磁型偏向器は使用されなかった。
【0010】しかしながら、集束イオンビーム装置の像
分解能が飛躍的に向上した今日、静電偏向器はノイズに
弱いという性質が、分解能の向上を阻害する要因となっ
てきた。例えば、直流電源から発生するスパイク状のノ
イズや、高速でスイッチングを繰り返すデジタル素子か
ら発生するスパイク状のノイズは、容量結合により装置
内を走り回り、静電偏向電極にも容易に侵入してくる。
【0011】偏向電極に印加されている偏向電圧は、高
倍率の時は1V以下で、かつこの値の0.1%以下の安
定度が求められるのに対し、スパイクノイズは数百mV
から数Vの大きさを有するため、このノイズは結果的に
像を歪ませたり、分解能を劣化させる要因となる。
【0012】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、高い倍率であってもノイズの影響
を著しく少なくし、高分解能の像を得ることができる集
束イオンビーム装置を実現するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく集束イオ
ンビーム装置は、イオンビームを集束レンズによって試
料上に細く集束すると共に、偏向器によってイオンビー
ムを2次元的に走査し、試料へのイオンビームの照射に
よって発生した信号を検出し、検出信号をイオンビーム
の走査に同期した陰極線管に供給して試料像を表示する
ようにした集束イオンビーム装置において、偏向器とし
て静電型偏向器と電磁型偏向器を設け、像の倍率に応じ
て2種の偏向器を切換えて使用するようにしたことを特
徴としている。
【0014】偏向コイルを使用する電磁型偏向器の場合
は、コイルに適度なリアクタンスを持たせることによ
り、容易にスパイクノイズの影響を避けることができ
る。これは、スパイクノイズは大きな電圧を有している
が、電力が極めて小さいため、偏向コイルのリアクタン
スに拒まれて偏向コイル電流の電流ノイズにはなりにく
いことによる。
【0015】また、走査電子顕微鏡の原理で像を形成す
る集束イオンビーム装置にあっては、例えば、100倍
のとき1mm四方を走査する装置で、1万倍の像を表示
する際は、イオンビームの走査幅は10μm四方で良い
ことになるため、小型の電磁型偏向器でも十分対応でき
る。
【0016】したがって、本発明では、偏向器として静
電型偏向器と電磁型偏向器を設け、像の倍率に応じて2
種の偏向器を切換えて使用する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図2は本発明を実施するた
めの構成の要部の一例を示しており、図1の従来装置と
同一ないしは類似の構成要素には同一番号を付し、その
詳細な説明は省略する。
【0018】図2において、静電型偏向器6a,6bと
は光軸方向にずらして2段の電磁型偏向器20a,20
bが配置されている。走査信号発生回路7からの走査信
号は、制御回路21によって切換えられるスイッチ回路
22に供給される。スイッチ回路22のa端子は、連動
比設定抵抗8,9を介してプリアンプ10,11に接続
され、プリフンプ10,11によって増幅された信号
は、偏向電圧出力アンプ12,13を介して静電型偏向
器6a,6bに供給される。
【0019】スイッチ回路22のb端子は、連動比設定
抵抗23,24を介してプリアンプ25,26に接続さ
れ、プリフンプ25,26によって増幅された信号は、
偏向電流出力アンプ27,28を介して電磁型偏向器2
0a,20bに供給される。このような構成の動作を次
に説明する。
【0020】走査信号発生回路7からの走査信号はスイ
ッチ回路22に供給されるが、低倍率の観察時、例え
ば、100倍〜1万倍の範囲では、制御回路21からの
制御により、スイッチ回路22は端子aに切換えられ
る。この結果、従来装置と同様に、イオンビームは静電
型偏向器6a,6bによって偏向され、試料の2次元領
域を走査する。
【0021】倍率が1万倍以上の場合、制御回路21か
らの制御により、スイッチ回路22は端子bに切換えら
れる。この結果、走査信号は連動比設定抵抗23,24
により2種の信号となり、それぞれの信号はプリアンプ
25,26によって増幅された後、偏向電流出力アンプ
27,28に供給される。したがって、電磁型偏向器2
0a,20bにはイオンビームIBを2次元的に走査す
るための偏向電流が供給される。なお、この場合、高倍
率であるため、偏向電流の値は小さく、電磁偏向器20
a,20bは小型のものを使用することができる。
【0022】このように、倍率の高い場合には、イオン
ビームの走査を電磁型偏向器で行うようにしたので、ス
パイク状ノイズの影響なくイオンビームの走査を行うこ
とができ、高分解能の像を得ることかできる。また、低
倍率では、静電型偏向器を用いてイオンビームの走査を
行うように構成したので、小型の静電偏向器で所定のイ
オンビームの走査を行うことができる。
【0023】図3は本発明の他の実施の形態を示してお
り、図2の構成と同一ないしは類似の構成要素には同一
番号が付されている。図3では、電磁型偏向器20a,
20bは、静電型偏向器6a,6bの外側に配置されて
いる。また、走査信号は、連動比設定抵抗8,9を介し
てプリアンプ10,11に供給される。プリアンプ1
0,11の出力信号はスイッチ回路30に供給される。
スイッチ回路30は2種の信号をa端子とb端子に切換
える。スイッチ回路30のa端子は静電型偏向器6a,
6bの偏向電圧出力アンプ12,13に接続され、b端
子は電磁型偏向器20a,20bの偏向電流出力アンプ
27,28に接続される。
【0024】
【発明の効果】本発明では、集束イオンビーム装置にお
いて、偏向器として静電型偏向器と電磁型偏向器を設
け、像の倍率に応じて2種の偏向器を切換えて使用する
ように構成した。その結果、比較的高い倍率では、イオ
ンビームの走査を電磁型偏向器で行うようにしたので、
スパイク状ノイズの影響なくイオンビームの走査を行う
ことができ、高分解能の像を得ることかできる。また、
低倍率では、静電型偏向器を用いてイオンビームの走査
を行うように構成したので、小型の静電偏向器で所定の
イオンビームの走査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の集束イオンビーム装置を示す図である。
【図2】本発明に基づく集束イオンビーム装置の要部を
示す図である。
【図3】本発明に基づく集束イオンビーム装置の要部を
示す図である。
【符号の説明】
6a,6b 静電型偏向器 7 走査信号発生回路 8,9,23,24 連動比設定抵抗 11,12,25,26 プリアンプ 12,13 偏向電圧出力アンプ 20a,20b 電磁型偏向器 21 制御回路 22 スイッチ回路 28,29 偏向電流出力アンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンビームを集束レンズによって試料
    上に細く集束すると共に、偏向器によってイオンビーム
    を2次元的に走査し、試料へのイオンビームの照射によ
    って発生した信号を検出し、検出信号をイオンビームの
    走査に同期した陰極線管に供給して試料像を表示するよ
    うにした集束イオンビーム装置において、偏向器として
    静電型偏向器と電磁型偏向器を設け、像の倍率に応じて
    2種の偏向器を切換えて使用するようにした集束イオン
    ビーム装置。
JP9001825A 1997-01-09 1997-01-09 集束イオンビーム装置 Withdrawn JPH10199460A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007080790A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Hitachi High-Technologies Corp 電子線計測装置の静電偏向制御回路および静電偏向制御方法
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