JPH10199449A

JPH10199449A - 受像管装置

Info

Publication number: JPH10199449A
Application number: JP301697A
Authority: JP
Inventors: Yukio Uchida; 由紀夫内田; Morio Endo; 守夫遠藤
Original assignee: Matsushita Electronics Corp
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1997-01-10
Filing date: 1997-01-10
Publication date: 1998-07-31
Anticipated expiration: 2017-01-10
Also published as: JP3510754B2

Abstract

(57)【要約】【課題】低周波漏洩電界を効果的に抑制する受像管装
置を小さいスペースと少ない部品で提供する。【解決手段】水平偏向コイルに第１の補助コイル巻線
を一緒に巻き合わせ、また垂直偏向コイルに第２の補助
コイル巻線を一緒に巻き合わせ、第１の補助コイル巻線
は一端を開放端とし他端を水平偏向コイルにより発生す
る電界とは逆極性の電界を誘起発生するように水平偏向
コイルと内部結線し、第２の補助コイル巻線は一端を開
放端とし他端を垂直偏向コイルにより発生する電界とは
逆極性の電界を誘起発生するように垂直偏向コイルと内
部結線する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は受像管装置に係わ
り、受像管装置から外部に漏洩する低周波漏洩電界の抑
制に関する。

【０００２】

【従来の技術】受像管装置は、パーソナルコンピュータ
ーの普及により急速に市場が拡大し身近なものとなって
きた。このような状況の中で、受像管装置から放射され
るノイズや電磁波が問題とされるようになってきた。特
に、北欧においては低周波漏洩電界の人体への影響を懸
念し規制値も示している。このため、受像管装置から漏
洩する低周波漏洩電界を低減する必要があり、特開平７
−３３５１４４号公報に低周波漏洩電界を低減する受像
管装置が提案されている。この受像管装置は、図３に示
されるように、陰極線管１及び陰極線管１の周囲に配置
された水平偏向コイル及び垂直偏向コイルを有する偏向
ヨーク５を備え、更に陰極線管１のネック部の周囲には
受像管装置から発生する低周波漏洩電界と逆極性の電界
を誘起する補償コイル４０が設けられている。この補償
コイル４０は、一端が接地され他端が開放されるように
陰極線管１のネック部の外径より大きい円筒状ベースに
巻かれており、開放電極と称されている。なお、この陰
極線管１の正面から放射される低周波漏洩電界は主とし
て偏向ヨークの水平偏向コイル及び垂直偏向コイルから
発生する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】図３の従来例の受像管
装置では、この低周波漏洩電界と逆極性の電界を誘起す
るためのコイルを新たに陰極線管のネック部に設けてい
る。このため、部品点数が増加するとともに受像管装置
が複雑となり、コストアップをまねく要因となってい
る。

【０００４】本発明は、低周波漏洩電界を抑制する受像
管装置を部品の点数を増加させず、また占有空間を増大
させることもなく簡単な構造で提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の受像管装置は、
陰極線管と、前記陰極線管のネック部の周囲に設けられ
た水平偏向コイル、垂直偏向コイル、及び前記水平偏向
コイルと一緒に巻き合わされ前記水平偏向コイルにより
発生する電界と結合して電界を誘起する第１の補助コイ
ル巻線並びに前記垂直偏向コイルと一緒に巻き合わされ
前記垂直偏向コイルにより発生する電界と結合して電界
を誘起する第２の補助コイル巻線のうち少なくとも一方
の補助コイル巻線、を有する偏向ヨークと、を具備す
る。

【０００６】本発明に係る受像管装置は、前記第１の補
助コイル巻線の一端をどこにも接続しない開放端とし、
他端を前記水平偏向コイルと内部結線し、前記水平偏向
コイルにより発生する電界とは逆極性の電界を誘起発生
させるようにした、ものである。

【０００７】本発明に係る受像管装置は、前記第２の補
助コイル巻線の一端をどこにも接続しない開放端とし、
他端を前記垂直偏向コイルと内部結線し、前記垂直偏向
コイルにより発生する電界とは逆極性の電界を誘起発生
させるようにした、ものである。

【０００８】以上のように受像管装置を構成することに
より、水平偏向コイルで発生する電界と第１の補助コイ
ル巻線に誘起される電界とが互いに相殺するため、水平
偏向コイルから発生する低周波漏洩電界は抑制される。
また、垂直偏向コイルで発生する電界と第２の補助コイ
ル巻線に誘起される電界とが互いに相殺するため、垂直
偏向コイルから発生する低周波漏洩電界は抑制される。
さらに、第１の補助コイル巻線を水平偏向コイルに、第
２の補助コイル巻線を垂直偏向コイルに結線する構成で
あるため、受像管装置の部品点数を増加する必要がな
く、特段のサイズの増加もない。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１乃至図２を用いて説明する。《第一の実施の形態》本実施の形態は、図１に構成を示
す本発明の受像管装置に関する。図１は、本発明の受像
管装置の部分断面図を示す。受像管装置は、コーン部と
ネック部からなるガラスバルブ４を有する陰極線管１と
ガラスバルブ４のネック部の周囲に配置された偏向ヨー
ク５を具備する。偏向ヨーク５は以下のように構成され
ている。コイル取付支持台３があり、コイル取付支持台
３の外側には磁気回路を形成するフェライトコア２が配
置されている。フェライトコア２の外側には水平方向に
向かい合う一対の垂直偏向コイル３１が取り付けられて
いる。コイル取付支持台３の内側には垂直方向に向かい
合う一対の水平偏向コイル２１が取り付けられている。
さらに、第１の補助コイル巻線２２は水平偏向コイル２
１と一緒に巻き合わされて設けられ、一端は接続される
ことなく開放されており、他端は水平偏向コイル２１で
発生する電界とは逆極性の電界が誘起されるように水平
偏向コイル２１に内部結線されている。第２の補助コイ
ル巻線３２は垂直偏向コイル３１と一緒に巻き合わされ
て設けられ、一端は接続されることなく開放されてお
り、他端は垂直偏向コイル３１で発生する電界とは逆極
性の電界が誘起されるように垂直偏向コイル３１に内部
結線されている。

【００１０】以上のように構成することにより、第１の
補助コイル巻線２２には、水平偏向コイル２１で発生す
る電界とは逆極性の電界が誘起され、第２の補助コイル
巻線３２には、垂直偏向コイル３１で発生する電界とは
逆極性の電界が誘起される。そして、水平偏向コイル２
１で発生する電界と第１の補助コイル巻線２２に誘起さ
れる電界とが互いに相殺し、垂直偏向コイル３１で発生
する電界と第２の補助コイル巻線３２に誘起される電界
が互いに相殺する。この結果、偏向ヨーク５から発生す
る低周波漏洩電界は抑制される。また、第１の補助コイ
ル巻線２２を水平偏向コイル２１と、第２の補助コイル
巻線３２を垂直偏向コイル３１と一緒に巻き合わせる構
成であるため、受像管装置の部品点数を増加する必要が
なく、特段のサイズの増加もない。

【００１１】なお、図１の受像管装置では、第１の補助
コイル巻線２２及び第２の補助コイル巻線３２を設けた
場合であるが、第１の補助コイル巻線２２のみを設けた
場合には水平偏向コイル２１から発生する低周波漏洩電
界を抑制することができ、第２の補助コイル巻線３２の
みを設けた場合には垂直偏向コイル３１から発生する低
周波漏洩電界を抑制することができる。また、受像管装
置の部品点数を増加する必要がなく、特段のサイズの増
加もない。

【００１２】図２は、水平偏向コイルに第１の補助コイ
ル巻線を内部結線する回路図の一例を示す。チョークコ
イル９の一端に水平出力トランジスタ６のコレクタが接
続されている。水平出力トランジスタ６のコレクタとエ
ミッタ間には共振コンデンサ７、ダンパダイオード８、
及び水平偏向コイル２１並びにＳ字補正コンデンサ１０
の直列回路がそれぞれ並列に接続されている。ただし、
ダンパダイオード８のカソード側が水平出力トランジス
タ６のコレクタに接続されている。また、水平偏向コイ
ル２１並びにＳ字補正コンデンサ１０の直列回路の水平
偏向コイル２１側の一端が水平出力トランジスタ６のコ
レクタに接続されている。第１の補助コイル巻線２２は
水平偏向コイル２１と同方向にかつ一緒に巻き合わされ
ている。第１の補助コイル巻線２２の一端は開放されて
おり、他端は水平偏向コイル２１のＳ字補正コイル１０
側にある内部結線点２４で内部結線されている。

【００１３】以上のように第１の補助コイル２２の一端
を解放端とし多端を内部結線点２４で水平偏向コイル２
１と結線することにより、第１の補助コイル巻線２２に
水平偏向コイル２１で発生する電界とは逆極性の電界を
誘起発生させる。水平偏向コイル２１で発生する電界と
第１の補助コイル巻線２２に誘起される電界が互いに相
殺し、水平偏向コイル２１から発生する低周波漏洩電界
は抑制される。また、第１の補助コイル巻線２２を水平
偏向コイル２１と一緒に巻き合わせる構成であるため、
受像管装置の部品点数を増加する必要がなく、特段のサ
イズの増加もない。

【００１４】なお、図２は水平偏向コイル２１に第１の
補助コイル２２を巻き付けた場合である。しかし、垂直
偏向コイル３１に第２の補助コイル３２を同様に巻き合
わせた場合においても、第２の補助コイル巻線３２に垂
直偏向コイル３１で発生する電界とは逆極性の電界を誘
起発生させ、垂直偏向コイル３１で発生する電界と第２
の補助コイル巻線３２に誘起される電界が互いに相殺
し、垂直偏向コイルから発生する低周波漏洩電界は抑制
される。また、第２の補助コイル巻線３２を垂直偏向コ
イル３１と一緒に巻き合わせる構成であるため、受像管
装置の部品点数を増加する必要がなく、特段のサイズの
増加もない。

【００１５】第１の補助コイル２２と第２の補助コイル
３２はそのうちの一方だけを設けてもよく、両方を設け
てもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水平偏
向コイルで発生する電界と第１の補助コイルに誘起され
る電界とを逆極性とすることによりこれらの電界は互い
に相殺される。また、垂直偏向コイルで発生する電界と
第２の補助コイルに誘起される電界とを逆極性とするこ
とによりこれらの電界は互いに相殺される。このため、
水平偏向コイル及び垂直偏向コイルから発生する低周波
漏洩電界は抑制される。また、第１の補助コイル巻線を
水平偏向コイルと、第２の補助コイル巻線を垂直偏向コ
イルと一緒に巻き合わせる構成なので、受像管装置の部
品点数を増加する必要がなく、また占有空間を増大する
こともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の受像管装置の部分断面図である。

【図２】本発明の水平偏向コイルに第１の補助コイル
巻線を内部結線する回路図の一例である。

【図３】従来の受像管装置の概略図である。

【符号の説明】１陰極線管２フェライトコア３コイル取付支持台４ガラスバルブ５偏向ヨーク６水平出力トランジスタ７共振コンデンサ８ダンパダイオード９チョークコイル１０Ｓ字補正コンデンサ２１水平偏向コイル２２第１の補助コイル巻線２３第１の補助コイル巻線の開放端２４内部結線点３１垂直偏向コイル３２第２の補助コイル巻線３３第２の補助コイル巻線の開放端４０補償コイル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】陰極線管と、前記陰極線管のネック部の周囲に設けられた水平偏向コ
イル、垂直偏向コイル、及び前記水平偏向コイルと一緒
に巻き合わされ前記水平偏向コイルにより発生する電界
と結合して電界を誘起する第１の補助コイル巻線並びに
前記垂直偏向コイルと一緒に巻き合わされ前記垂直偏向
コイルにより発生する電界と結合して電界を誘起する第
２の補助コイル巻線のうち少なくとも一方の補助コイル
巻線、を有する偏向ヨークと、を具備する受像管装置。
【請求項２】前記第１の補助コイル巻線は、一端をど
こにも接続しない開放端とし他端を前記水平偏向コイル
と内部結線し、前記水平偏向コイルにより発生する電界
とは逆極性の電界を誘起発生させるようにした、ことを特徴とする請求項１に記載の受像管装置。
【請求項３】前記第２の補助コイル巻線は、一端をど
こにも接続しない開放端とし他端を前記垂直偏向コイル
と内部結線し、前記垂直偏向コイルにより発生する電界
とは逆極性の電界を誘起発生させるようにした、ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の受像
管装置。